JPH05126509A - ピストンのストローク検出装置 - Google Patents

ピストンのストローク検出装置

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JPH05126509A
JPH05126509A JP24805991A JP24805991A JPH05126509A JP H05126509 A JPH05126509 A JP H05126509A JP 24805991 A JP24805991 A JP 24805991A JP 24805991 A JP24805991 A JP 24805991A JP H05126509 A JPH05126509 A JP H05126509A
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JP
Japan
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piston
stroke
signal
magnet
cylinder
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Application number
JP24805991A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hirano
伸一 平野
Kenichiro Ekusa
憲一郎 江草
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過酷な使用条件下においても、精度良くピス
トンの挙動を検出することができる、ピストンのストロ
ーク検出装置を提供する。 【構成】 ピストンが往復動すると、これに設けられた
磁石からの磁気が、シリンダにその軸線方向に等間隔を
おいて配設された複数の磁気センサによって検出され、
その検出信号に基づいてストローク演算回路によりスト
ローク位置信号Sig1およびストローク速度信号Si
g2が出力される。Sig1は、磁石が各磁気センサ間
を移動する間電圧が保持されて階段状の出力信号となる
が、積分器に入力されてSig2のレベルに比例した時
定数で積分される。積分器から出力されるストローク位
置信号Sig3は、Sig1をスムージングして補間し
た出力信号となる。ストローク速度が変化してもスムー
ジング処理後の出力信号波形は実際のストローク位置変
化に近似されるので、ストローク位置検出の分解能が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダ内をピストン
が往復動する機関において、ピストンのストローク方向
の位置検出を行うストローク検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリンダ内をピストンが往復動する機関
の1つとして削岩機があるが、この削岩機においては、
対象となる岩の岩質により削孔条件が異なり、異なった
岩質に対応させるためにはその都度削岩用の油圧を岩質
にあった適正な油圧に調整しなければならないという問
題がある。また、削岩機においては、削孔最中における
アキュムレータの破損等油圧系を中心とする削岩機の異
常を適時検出する手段が要求されているが、従来、微細
な異常を検出することが困難であり、その結果大きな故
障を引き起こすという問題がある。これらの問題を解決
するためには、シャンクロッドを打撃するピストンある
いは油圧系のバルブの挙動(位置情報好ましくはさらに
速度情報)を直接検出し、それに基づいて油圧を制御し
たり、異常を検出したりすることが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の挙動を直接検出することは、削岩機が苛酷な条件下で
使用されることもあり、従来極めて困難であった。例え
ば、このような挙動を検出する手段としては、レーザを
用いた距離計測を応用したもの、すなわち、図13に示す
ように、レーザダイオード2を光源とし、フォトダイオ
ード4を受光部とするフォトセンサ6を、ピストン8の
端面と対向するようにしてシリンダ10に設け、フォトセ
ンサ6とピストン8の端面との距離を高速で検出し、距
離の変化量から位置情報と速度情報を算出するという方
法が考えられるが、このような光学的な検出手段では、
削岩機の振動や粉塵の影響を受けやすく、正確な検出が
困難であるという問題があった。
【0004】このような問題は、削岩機に限られるもの
ではなく、他の工作機械等においても生じ得る問題であ
る。
【0005】なお、ピストンのようにストローク変位す
るものではなく、ドラムのように回転変位をするものに
ついては、従来より、例えば特開昭63-253219 号公報に
開示されているように、ドラム外周面にその円周方向に
磁気記録を施すとともに、ドラム外周面に近接するよう
に磁気抵抗素子を設け、この磁気抵抗素子でドラムの回
転変位を検出する手段が知られている。
【0006】このような検出手段をピストンのストロー
ク位置検出に応用することも考えられる。すなわち、ピ
ストンの外周面にその軸方向に磁気記録を施すととも
に、ピストン外周面に近接するようにシリンダ内周部に
磁気抵抗素子を設け、この磁気抵抗素子でピストンのス
トローク変位を検出することが考えられる。
【0007】しかしながら、このようないわゆる磁気ス
ケールを用いて位置検出を行うようにした場合には、ピ
ストン外周面の磁気記録部により形成される磁界強度が
弱いため、磁気抵抗素子とピストンとの間隙を極く小さ
くする必要があり、振動、粉塵等の影響が大きい削岩機
への適用は困難である。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、過酷な使用条件下においても精度良く
ピストンの挙動を検出することができる、ピストンのス
トローク検出装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るピストンの
ストローク検出装置は、ピストンに磁石を設けるととも
にシリンダ内周部に複数の磁気センサを所定の配置で設
け、さらに、磁気センサからの信号処理あるいは磁石の
配置に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るよう
にしたものである。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明は、シリン
ダ内をピストンが往復動する機関において、前記ピスト
ンのストローク方向の位置検出を行う装置であって、前
記ピストンに設けられた磁石と、前記シリンダの内周部
における、前記ピストンが往復動したとき前記磁石と対
向する部分に、該シリンダの軸線方向に所定間隔をおい
て配設された複数の磁気センサと、これら磁気センサか
らの検出信号に基づいて、前記ピストンの前記シリンダ
内におけるストローク方向の位置を算出するストローク
位置算出手段と、前記磁気センサからの検出信号に基づ
いて、前記ピストンの前記シリンダ内におけるストロー
ク方向の速度を算出するストローク速度算出手段と、前
記ストローク位置算出手段からの出力信号を、前記スト
ローク速度算出手段からの出力信号に応じた時定数で積
分する積分手段と、を備えてなることを特徴とするもの
である。
【0011】また、請求項2記載の発明は、シリンダ内
をピストンが往復動する機関において、前記ピストンの
ストローク方向の位置検出を行う装置であって、前記ピ
ストンに設けられた磁石と、前記シリンダの内周部にお
ける、前記ピストンが往復動したとき前記磁石と対向す
る部分に、該シリンダの軸線方向に一定間隔Pをおいて
配設された複数の磁気センサと、これら磁気センサから
の検出信号に基づいて、前記ピストンの前記シリンダ内
におけるストローク方向の位置を算出するストローク位
置算出手段と、を備えてなり、前記磁石が,前記ピスト
ンの軸線方向に一定間隔L(L=(1+1/n)P)を
おいてn(n≧2)個設けられていることを特徴とする
ものである。
【0012】上記「ピストン」は、「シリンダ内をピス
トンが往復動する機関」に用いられるものであれば特に
限定されるものではないが、例えば、削岩機におけるシ
ャンクロッド打撃用のピストンのようなパワーピストン
や、このパワーピストンを作動させるための油圧系のス
プールバルブ等が該当する。
【0013】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、ピス
トンが往復動すると、これに設けられた磁石からの磁気
が、シリンダ内周部にその軸線方向に所定間隔をおいて
配設された複数の磁気センサによって検出され、その検
出信号に基づいて、ストローク位置算出手段によりピス
トンのストローク方向の位置が算出されることとなる。
【0014】このように、本発明においては、磁気的な
手段により位置検出を行っているため、光学的な手段等
によりこれを行った場合に比して過酷な使用条件下での
ピストン位置検出が可能となる。しかも、その際、磁石
を用いているので、単なる磁気記録層等によっては得ら
れない強い磁界を形成することができ、このため、磁気
センサとピストンとの間隔をある程度広くしても十分に
高いレベルでの磁気検出が可能であることから、振動、
粉塵等の影響を受けることなくピストン位置検出を行う
ことができる。
【0015】したがって、本発明によれば、過酷な使用
条件下においても精度良くピストンの挙動を検出するこ
とができる。
【0016】さらに、請求項1記載の発明においては、
ストローク位置算出手段からの出力信号を、ストローク
速度算出手段からの出力信号に応じた時定数で積分する
ようになっているので、ストローク位置検出の分解能を
向上させることができる。
【0017】これについて詳述すると、ストローク位置
算出手段からの出力信号そのものをストローク位置信号
として用いた場合には磁気センサの間隔毎に位置一定の
階段状のストローク位置しか得られない。この場合、磁
気センサの間隔を狭くすれば分解能向上を図ることがで
きるのであるが、そのためには、磁気センサを小型化す
る必要がある。磁気センサとしては誘導型磁気ヘッドあ
るいは磁気抵抗素子を用いたヘッド(MRヘッド)等が
挙げられるが、例えば、誘導型磁気ヘッドでは、ある程
度の感度を確保する必要からコイルの巻線をあまり細く
することができないので小型化には限界があり、また、
MRヘッドでは、素子自体は薄膜化等によって小型化可
能であるが、アレイ状の各ヘッド間のシールドやリード
線の引き出し等ヘッド構成上小型化には限界がある。し
たがって、磁気センサの間隔を狭くすることは困難であ
り、このため、ストローク位置検出の分解能が低いもの
となる。
【0018】これに対し、ストローク位置算出手段から
の出力信号をある時定数で積分することが考えられ、こ
れによりストローク位置算出手段からの出力信号をスム
ージングして補間することが可能となるが、このように
単にある時定数で積分するだけでは、ストローク速度が
変化したときには補間しきれない場合があり、ストロー
ク位置検出の分解能向上を図る上でなおも不十分であ
る。
【0019】しかしながら請求項1記載の発明によれ
ば、時定数がストローク速度算出手段からの出力信号に
応じて設定されるようになっているので、たとえストロ
ーク速度が変化してもスムージング処理後の出力信号波
形を実際のストローク位置変化に近似することができ、
ストローク位置検出の分解能を向上させることができ
る。
【0020】また、請求項2記載の発明においては、複
数の磁気センサが一定間隔Pをおいて配設されるととも
に、ピストンの軸線方向に一定間隔L(L=(1+1/
n)P)をおいてn(n≧2)個の磁石が設けられてい
るので、ストローク位置検出の分解能を向上させること
ができる。
【0021】これについて詳述すると、単一の磁石が設
けられているだけでは、磁気センサの間隔Pがストロー
ク位置検出の分解能の限界となるが、n個の磁石が一定
間隔Lで設けられているので、ピストンが往復動したと
き磁石と磁気センサとがP/nのピッチで対向すること
となり、これにより、ストローク位置検出の分解能をn
倍に向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
【0023】図1〜8は、本発明に係るピストンのスト
ローク検出装置の第1実施例を示す図であって、図1は
その概要構成図である。
【0024】このピストンのストローク検出装置20
は、削岩機22に設けられているので、まずこの削岩機
22について説明する。削岩機22は、その本体24
(シリンダ)に形成された油圧シリンダ室26にピスト
ン28が挿通されてなり、油圧シリンダ室26に対する
油圧の給排を行うことによりピストン28を往復動させ
て、ピストン28の先端部にこれと直列で配されたシャ
ンクロッド(図示せず)を打撃し、これにより削岩を行
うようになっている。
【0025】上記本体24には、油圧シリンダ室26と
直列で検出用シリンダ室30が形成されており、この検
出用シリンダ室30には、ピストン28の基端部が位置
するようになっている。このピストン28の基端面に
は、該ピストン28と略同一径の円盤状の磁石32が取
り付けられている。この磁石32は、マグネットシート
のような平板上の永久磁石で構成されている。
【0026】上記本体24の検出用シリンダ室30の周
壁を構成する内周部24aには、複数の磁気センサ34
(A〜K)が設けられている。これらの磁気センサ34
は、誘導型磁気ヘッドあるいは磁気抵抗素子を用いたヘ
ッド(MRヘッド)等からなり、上記内周部24aにお
けるピストン28が往復動したとき磁石32と対向する
部分に、検出用シリンダ室30の軸線方向に互いに等し
い間隔Pをおいてアレイ状に設けられている。なお、ピ
ストン28は、往復動のみならず回転運動もしてしまう
こととなるが、磁石32は円盤状に形成されているの
で、たとえピストン28が回転しても磁石32は磁気セ
ンサ34と対向することとなる。
【0027】上記各磁気センサ34は、該磁気センサ3
4近傍をピストン28が通過するとき、パルスを検出信
号として出力するようになっている。例えば、図1にお
いてピストン28が左に移動すると、図2に示すような
検出信号が各磁気センサ34から順次出力されることと
なる。
【0028】これら各磁気センサ34から出力された検
出信号は、図1に示すストローク演算回路36(ストロ
ーク位置算出手段)に入力される。このストローク演算
回路36においては、どの磁気センサ34から信号が入
力されているかを判定することにより、磁石32の位置
すなわちピストン28のストローク方向の位置を算出す
るとともに、各磁気センサ34相互間の距離Pが既知で
あることから、隣り合う2つの磁気センサ34からの検
出信号の入力時間差Δtにより、磁石32の速度すなわ
ちピストン28の速度を算出し、これらをストローク位
置信号およびストローク速度信号として出力するように
なっている。これら出力信号のうちストローク位置信号
は、積分器50(積分手段)に入力され、この積分器5
0においてストローク速度信号に応じた時定数で積分さ
れるようになっている。
【0029】図3は、ストローク演算回路36および積
分回路50を示すブロック回路図であり、図4および図
5は、その作用を示す波形図である。
【0030】図3に示すように、ストローク演算回路3
6は、シグナルコンディショナ38と、信号増幅器40
と、加算器42と、ピークホールド回路44と、加算器
46と、F/Vコンバータ48とを備えてなっている。
【0031】シグナルコンディショナ38は、磁気セン
サ34と同数設けられ、各磁気センサ34からの検出信
号(図4(a))に対して波形整形を行い、磁石32が
通過したタイミングでそれぞれ等電圧のパルス信号(図
4(b))を出力するようになっている。これらパルス
信号はそれぞれ信号増幅器40に入力されるが、これら
信号増幅器40におけるゲインE(図4(c))は、図
5(a)に示すように、各信号増幅器40間で出力電圧
が等間隔で増加(または減少)するように設定されてい
る。すなわち、各磁気センサ34を磁石32が通過した
タイミングでその位置に対応する電圧のパルス信号が出
力される。そして、これら各パルス信号は、各ピークホ
ールド回路44に入力される。
【0032】また、上記各シグナルコンディショナ38
からのパルス信号出力は、加算器42に入力され、この
加算器42からパルスの連続信号が出力されるようにな
っている(図5(b))。この連続信号は、各ピークホ
ールド回路44に入力され、これらピークホールド回路
44のリセット信号として作用する。
【0033】上記各信号増幅器40は、図示しない遅延
回路を備えており、図4(c)に示すように僅かな遅延
δを発生させるようになっている。これにより、各ピー
クホールド回路44は、次のリセット信号が入力される
まで各信号増幅器40で設定された電圧を保持する(図
5(a))。各ピークホールド回路44からの信号は加
算器46に入力され、磁石32の位置に対応して階段状
の電圧を出力するようになっている(図5(c))。こ
の出力信号が上記ストローク位置信号Sig1となる。
【0034】一方、加算器42の出力(図5(b))を
F/Vコンバータ48に入力することにより、パルス間
隔に対応した電圧を出力するようになっている。この出
力信号が上記ストローク速度信号Sig2となる。
【0035】ストローク位置信号Sig1は、さらに積
分器50に入力され、この積分器50においてストロー
ク速度信号Sig2に応じた時定数で積分されるように
なっている。すなわち、この積分器50は、図6に示す
ように、時定数“CR”を定める抵抗部がFETで置き
換えられた反転増幅器からなり、そのFETのゲートに
ストローク速度信号Sig2が印加されて、ドレインお
よびソース間の抵抗が制御されるようになっている。F
ETにおいては、ゲートに印加される電圧が所定範囲内
にあれば、ドレインおよびソース間の抵抗値はリニアに
変化するので、ストローク位置信号Sig1は、積分器
50においてストローク速度信号Sig2レベルに比例
した時定数で積分されることとなる。
【0036】次に、本実施例の作用について説明する。
【0037】図1において、ピストン28が往復動する
と、その基端面に設けられた磁石32からの磁気が、シ
リンダ内周部24aにその軸線方向に等間隔をおいて配
設された複数の磁気センサ34によって検出され、その
検出信号に基づいて、ストローク演算出回路36により
ピストン28のストローク方向の位置および速度が算出
されることとなる。
【0038】このように、本実施例においては、磁気的
な手段により位置および速度検出を行っているため、光
学的な手段等によりこれを行った場合に比して過酷な使
用条件下でのピストン位置および速度検出が可能とな
る。しかも、その際、磁石32を用いているので、単な
る磁気記録層等によっては得られない強い磁界を形成す
ることができ、このため、磁気センサ34と磁石32と
の間隔をある程度広くしても十分に高いレベルでの磁気
検出が可能であることから、振動、粉塵等の影響を受け
ることなくピストン位置およびピストン速度の検出を行
うことができる。
【0039】また、ストローク演算回路36からのスト
ローク位置信号Sig1は、図7(a)に示すように、
磁石32が各磁気センサ34間を移動する間電圧が保持
される階段状の出力信号となるが、このストローク位置
信号Sig1は、積分器50に入力され、この積分器5
0においてストローク速度信号Sig2のレベル(図7
(b))に比例した時定数で積分されるので、積分器5
0から出力されるストローク位置信号Sig3は、図7
(c)に示すように、階段状のストローク位置信号Si
g1をスムージングして補間した出力信号となる。
【0040】なお、図7(d)は、ストローク演算回路
36からのストローク位置信号Sig1を単にある時定
数で積分した場合のストローク位置信号Sig3´をス
トローク位置信号Sig3と比較して示すグラフであ
る。このように単にある時定数で積分するだけでは、ス
トローク速度が小さいと出力信号が早めに飽和し、逆に
ストローク速度が大きいと出力信号が飽和する前に次の
信号が入ってしまうため、ストローク速度が変化したと
きには補間しきれず、ストローク位置検出の分解能向上
を図る上で不十分である。これに対し、本実施例によれ
ば、積分器50の時定数がストローク演算回路36から
のストローク速度信号Sig2に比例した値に設定され
るようになっているので、たとえストローク速度が変化
してもスムージング処理後の出力信号波形を実際のスト
ローク位置変化に近似することができ、ストローク位置
検出の分解能を向上させることができる。
【0041】したがって、本実施例によれば、過酷な使
用条件下においても極めて精度良くピストン28の挙動
を検出することができる。
【0042】なお本実施例においては、積分器50を図
6に示すような回路構成としたが、図8に示すような回
路構成としてもよく、このようにすることにより、積分
精度を一層向上させることができる。
【0043】図9〜12は、本発明に係るピストンのス
トローク検出装置の第2実施例を示す図である。
【0044】本実施例は、第1実施例に対して、図9、
10に示すように、ピストン28に設けられる磁石が、
第1実施例の磁石32と同様の磁石32a(ピストン2
8の基端面に取り付けられた該ピストン28と略同一径
の円盤状の永久磁石)と、この磁石32aに対してピス
トン28の軸線方向に間隔L(L=(1+1/2)P)
をおいて設けられた磁石32bの2個である点、積分回
路50がない点、および、図11に示すように、ストロ
ーク演算回路36が、スイッチ70、加減算器72およ
び加算器74を備えている点で異なる。
【0045】磁石32bは、リング状の永久磁石、ある
いはピストン28の外周面にリング状に磁性層を形成し
該磁性層中の強磁性体を磁化したもの等が用いられる。
【0046】図11において、スイッチ70には、加算
器46およびF/Vコンバータ48からの出力信号(タ
イミング信号およびリセット信号)が入力され、F/V
コンバータ48からの出力信号により磁石32a、32
bのいずれかと磁気センサ34のいずれか(A、B、…
K)とが対向する度に、加算器46からの出力信号を、
直接加算器74へ出力するか加減算器72を介して加算
器74へ出力するかの切換えを行うようになっている。
【0047】加減算器72は、加算器46からの出力信
号に一定電圧(1+1/2)ΔVを加算または減算して
加算器74へ出力するようになっている。ここにΔV
は、互いに隣接する各信号増幅器40間での出力電圧の
差分である。すなわち、第1実施例ですでに述べたよう
に、信号増幅器40におけるゲインE(図4(c))
は、図5(a)に示すように、各信号増幅器40間で出
力電圧が等間隔で増加(左方向移動の場合、なお右方向
移動の場合は減少)するように設定されているが、この
出力電圧の差分がΔVである。
【0048】次に、本実施例の作用について説明する。
【0049】図10に示すように、複数の磁気センサ3
4が一定間隔Pをおいて配設されるとともに、ピストン
28の軸線方向に一定間隔L(L=(1+1/2)P)
をおいて2個の磁石32a、32bが設けられているの
で、ピストン28が往復動したとき、磁石32aと磁石
32bとがP/2のピッチで交互に磁気センサ34のい
ずれか(A、B、…K)と対向することとなる。このた
め、単一の磁石が設けられている場合には磁気センサ3
4の間隔Pがストローク位置検出の分解能の限界となる
のに対し、本実施例によれば、ストローク位置検出の分
解能をその2倍に向上させることができる。
【0050】これについて詳述すると以下の通りであ
る。すなわち、例えばピストン28が図10に示す位置
から左方向へ移動する場合について考えると、まず磁石
32aにより磁気センサ34(D)から信号が出力され
る。次に、ピストン28がP/2移動したとき磁石32
bにより磁気センサ34(E)から信号が出力される。
さらに、ピストン28がP/2(元の位置からP)移動
したとき磁石32aにより磁気センサ34(C)から信
号が出力され、そこからさらに、ピストン28がP/2
(元の位置から3/2P)移動したとき磁石32bによ
り磁気センサ34(D)から信号が出力される。以下同
様にして磁石32aと磁石32bとがP/2のピッチで
交互に磁気センサ34と対向することとなる。このとき
の加算器46からの出力信号電圧V´は、図12(a)
に示すように、ストローク位置検出の分解能は単一磁石
の場合に比して2倍となるが凹凸を持ったグラフとな
り、このままではストローク位置検出に用いることがで
きない。しかしながら、加算器46からの出力信号は、
磁石32a、32bのいずれかと磁気センサ34のいず
れか(A、B、…K)とが対向する度に、直接加算器7
4へ出力するか加減算器72を介して加算器74へ出力
するかの切換えがなされ、そして加減算器72を介する
場合には、加算器46からの出力信号に一定電圧(1+
1/2)ΔVが加算されるので、加算器74からの出力
電圧Vは、図12(b)に示すように、凹凸のない階段
状のグラフとなる。
【0051】このように本実施例によれば、2個の磁石
32a、32bが所定配置で設けられているので、単一
の磁石が設けられている場合に比してストローク位置検
出の分解能を2倍に向上させることができる。
【0052】なお、本実施例においては2個の磁石32
a、32bが設けられている場合について説明したが、
n(n≧3)個の磁石を一定間隔L(L=(1+1/
n)P)で設けるようにしてもよいことはもちろんであ
る。このようにした場合には、ピストン28が往復動し
たとき磁石と磁気センサとがP/nのピッチで対向する
こととなり、これにより、ストローク位置検出の分解能
をn倍に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンのストローク検出装置の
第1実施例を示す概要構成図
【図2】第1実施例の各磁気センサからの検出信号を示
す波形図
【図3】第1実施例のストローク演算回路および積分器
を示すブロック回路図
【図4】第1実施例の作用を示す波形図
【図5】第1実施例の作用を示す波形図
【図6】第1実施例の積分器を示す回路図
【図7】第1実施例の作用を示す波形図
【図8】第1実施例の積分器の他の例を示す回路図
【図9】本発明に係るピストンのストローク検出装置の
第2実施例を示す概要構成図
【図10】第2実施例の要部詳細図
【図11】第2実施例のストローク演算回路を示すブロ
ック回路図
【図12】第2実施例の作用を示す波形図
【図13】従来例を示す、図1と同様の図
【符号の説明】
20 ストローク検出装置 22 削岩機 24 本体(シリンダ) 24a 内周部 28 ピストン 30 検出用シリンダ室 32 磁石 32a、32b 磁石 34 磁気センサ 36 ストローク演算回路(ストローク位置算出手
段、ストローク速度算出手段) 50 積分回路(積分手段) 70 スイッチ 72 加減算器 74 加算器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内をピストンが往復動する機関
    において、前記ピストンのストローク方向の位置検出を
    行う装置であって、 前記ピストンに設けられた磁石と、 前記シリンダの内周部における、前記ピストンが往復動
    したとき前記磁石と対向する部分に、該シリンダの軸線
    方向に所定間隔をおいて配設された複数の磁気センサ
    と、 これら磁気センサからの検出信号に基づいて、前記ピス
    トンの前記シリンダ内におけるストローク方向の位置を
    算出するストローク位置算出手段と、 前記磁気センサからの検出信号に基づいて、前記ピスト
    ンの前記シリンダ内におけるストローク方向の速度を算
    出するストローク速度算出手段と、 前記ストローク位置算出手段からの出力信号を、前記ス
    トローク速度算出手段からの出力信号に応じた時定数で
    積分する積分手段と、を備えてなることを特徴とするピ
    ストンのストローク検出装置。
  2. 【請求項2】 シリンダ内をピストンが往復動する機関
    において、前記ピストンのストローク方向の位置検出を
    行う装置であって、 前記ピストンに設けられた磁石と、 前記シリンダの内周部における、前記ピストンが往復動
    したとき前記磁石と対向する部分に、該シリンダの軸線
    方向に一定間隔Pをおいて配設された複数の磁気センサ
    と、 これら磁気センサからの検出信号に基づいて、前記ピス
    トンの前記シリンダ内におけるストローク方向の位置を
    算出するストローク位置算出手段と、を備えてなり、 前記磁石が,前記ピストンの軸線方向に一定間隔L(L
    =(1+1/n)P)をおいてn(n≧2)個設けられ
    ていることを特徴とするピストンのストローク検出装
    置。
JP24805991A 1991-09-26 1991-09-26 ピストンのストローク検出装置 Pending JPH05126509A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017199628A1 (ja) * 2016-05-20 2017-11-23 株式会社デンソー 位置センサ
JP2019144086A (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 株式会社マコメ研究所 位置検出装置

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JP2017207433A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 株式会社デンソー 位置センサ
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