JPH05125752A - 浴室ユニツトならびに空調機器の排水方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】空調機器や洗濯室、その他洗面場などの住居設
備から排出される排水の少なくとも一つを浴室ユニット
に排出させるようにして、その排水を、浴室ユニットに
備え付けのトラップ付き排水管を利用して竪管に排出さ
せて、排水系の設備コストを低減させる。 【構成】浴室ユニットに、浴室以外の住居設備（厨房用
の流し設備，洗濯室，洗面場，冷房用の室内機）で発生
する排水の排水管を連結するための排水管連結部を設け
てある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば集合住宅に装備
される浴室ユニットの改良技術、ならびに、冷房設備の
凝縮水など空調機器で発生する排水の排水方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えばセパレートタイプの冷房用室内機
を居室の間仕切り壁部（即ち、居室の外壁以外の壁部）
に設置した場合、これまでは、室外機をバルコニーや廊
下側の共用設備室（電気やガス、上水道等の竪管の設置
室）に設けて、冷房によってコイルに発生した凝縮水を
バルコニーや廊下などに流すようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、そのための排
水管を外壁の外部や共用設備室にまで敷設する工事が必
要で、多大の手間とコストが高く付く点で改善の余地が
あった。また、バルコニーや廊下が凝縮水で濡れっぱな
しで、美観上の問題もあった。

【０００４】この点については、空調機器からの排水
を、トラップ付きの排水管を介して直接、近くに設備さ
れている竪管に排水させるようにすることで、問題が解
消されるのであるが、空調機器からの排水量が極めて少
ないことからトラップの封水が切れる心配があり、特に
冬場では封水切れを避け得ず、実際には実現が不能であ
ると言っても過言でない。

【０００５】これとは別に、例えば洗面場や洗濯室、浴
室などの住居設備から排出される排水を、それぞれトラ
ップを備えた専用の排水管を介して竪管に排出させるよ
うにしているが、特に上記の洗面場と洗濯室と浴室は三
者一体に纏めて設備されることが殆どであり、これにも
拘わらず、トラップを備えた専用の排水管を個々に配管
しているために排水系の設備コストが高く付いていた。

【０００６】本発明は、空調機器からの排水や、その
他、洗面場や洗濯室からの排水を、コスト的に安価に排
出させ得るようにした浴室ユニット、ならびに、空調機
器からの排水をバルコニーや廊下などに流さないで済む
ローコストの排水方法を提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明が提供する浴室ユ
ニットは、浴室以外の住居設備で発生する排水の排水管
を連結するための排水管連結部を備えている点に特徴を
有する。そして、本発明による空調機器から排出される
排水の排水方法は、空調機器からの排水を住居設備の排
水部に排出させる点に特徴がある。

【０００８】

【作用】本発明の浴室ユニットによれば、空調機器から
の排水や、その他、洗面場や洗濯室等からの排水が、浴
室ユニットに備え付けのトラップ付き排水管を通して竪
管に排出される。一方、上記の排水方法によれば、住居
設備の排水部によるトラップ付きの排水管を利用して、
封水切れを心配せずに空調機器からの排水を排出するこ
とができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は集合住宅の一室１を示し、一方の戸境壁部
５に沿って厨房用の流し設備２やクローゼット３が配置
され、他方の戸境壁部５の玄関４脇には、洗濯室６と浴
室ユニット７が設置されている。

【００１０】前記浴室ユニット７は、図２にも示すよう
に、浴槽８とシャワー９を浴室10に設置すると共に、浴
室10の壁部に混合水栓11，12を設け、かつ、浴室10で使
用した排水を図外の竪管に排出させるためのトラップ14
付きの排水管15が設備されている。また、浴室10の脇に
は、浴室用のドア16を共用する状態で洗面場17とトイレ
18とがユニット化されており、それぞれ図示はしない
が、トラップを備えた専用の排水管が連結されている。

【００１１】この浴室ユニット７は間仕切り壁部19によ
って居室20とは隔絶され、その間仕切り壁部19のバルコ
ニー21とは反対側の壁面には、セパレートタイプの冷房
用の壁掛け型室内機22が設けられ、冷房用の室外機23が
廊下24側の共用設備室25に設置されている。尚、図中の
26は室内機22への冷媒の供給管、27は室外機23への冷媒
の戻し管である。

【００１２】そして、前記浴室ユニット７の浴槽８近傍
の間仕切り壁部19には、図３に示すように、前記室内機
22で発生した凝縮水の排水管28を連結するための排水管
連結部29が設けられており、前記室内機22で発生した凝
縮水を、浴室ユニット７に備え付けのトラップ14付きの
排水管15を通して前記竪管に排出させるようにしてあ
る。

【００１３】従って上記の構成によれば、前記室内機22
で発生する小量の凝縮水をバルコニー21や廊下24に流さ
ずに済み、かつ、そのための長い経路の配管も不要とな
り、更に、竪管への凝縮水専用の配管を施すときのよう
な水封切れの心配もなく、冷房設備に対する排水の設備
コストをダウンさせることができる。

【００１４】尚、実施例では、冷房用の室内機22から発
生する凝縮水の排水管28を浴室ユニット７の排水管連結
部29に連結させているが、この排水管連結部29に洗濯室
６で発生する排水の排水管を連結させたり、あるいは、
洗面場17を浴室ユニット７外に設置する場合において、
その洗面場17で発生する排水の排水管を排水管連結部29
に連結させるようにしたり、更には、浴室ユニット７に
複数個の排水管連結部29を設けて、冷房用の室内機22か
ら発生する凝縮水の排水管28や、その他洗濯室６や洗面
場17で発生する排水の排水管を排水管連結部29に連結さ
せて、これらの排水を浴室ユニット７に備え付けのトラ
ップ14付きの排水管15を通して竪管に排出させるように
する等の変形が可能である。

【００１５】上記の排水手段は、浴室10以外の住居設備
（実施例では冷房用の室内機22や洗濯室６、洗面場17な
どであるが、その他、厨房用の流し設備２も含まれる）
で発生する排水についてのものであるが、冷房用の室内
機22から発生する凝縮水の排水については、前記洗濯室
６や洗面場17、その他、厨房用の流し設備２などの住居
設備の排水部に凝縮水の排水管28を連結させて、当該住
居設備のトラップ付き排水管を利用して凝縮水を排水さ
せる排水方法をとることが可能である。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の浴室ユニッ
トによれば、例えば空調機器に接続の排水管を浴室ユニ
ットに設けた排水管連結部に連結させることで、水封切
れを心配せずに且つバルコニーや廊下を濡らすような美
観上の問題を伴わせずに、空調機器から排出される排水
を、浴室ユニットに備え付けのトラップ付き排水管を利
用して竪管に排出させることができる。

【００１７】あるいは、浴室ユニットと三者一体に纏め
て設備されることが殆どの洗面場や洗濯室から排出され
る排水や、その他、厨房用の流し設備などから排出され
る排水であっても、トラップ付きの専用の排水管を必要
とせずに、これを浴室ユニットに備え付けのトラップ付
き排水管を利用して竪管に排出させることが可能とな
り、全体として、上記の住居設備の少なくとも一つに対
する排水管の敷設工事を簡略化できる上に、その排水系
に専用のトラップ付き排水管を必要としないことから、
排水系の設備コストを低減させることができる。

【００１８】一方、本発明の排水方法によれば、空調機
器から排出される小量の水を、浴室や洗面場、その他、
洗濯室や厨房用の流し設備などの住居設備の排水部にお
けるトラップ付きの排水管を利用して排出させるので、
水封切れを心配せずに且つバルコニーや廊下を濡らすよ
うな美観上の問題を伴わせずに、空調機器に対する排水
系の設備コストの低減が達成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】集合住宅の一室を示す平面図である。

【図２】浴室ユニットの縦断図である。

【図３】浴室ユニットに設けた排水管連結部の断面図で
ある。

【符号の説明】

２，６，17，22…住居設備（厨房用の流し設備，洗濯
室，洗面場，室内機）、10…浴室、28…排水管、29…排
水管連結部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室以外の住居設備で発生する排水の排
   水管を連結するための排水管連結部を設けてあることを
   特徴とする浴室ユニット。
2. 【請求項２】 冷房等の空調機器の排水を住居設備の排
   水部に排出させることを特徴とする排水方法。