JPH05125382A - 油井管用ネジコンパウンドグリース - Google Patents
油井管用ネジコンパウンドグリースInfo
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- JPH05125382A JPH05125382A JP24207291A JP24207291A JPH05125382A JP H05125382 A JPH05125382 A JP H05125382A JP 24207291 A JP24207291 A JP 24207291A JP 24207291 A JP24207291 A JP 24207291A JP H05125382 A JPH05125382 A JP H05125382A
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Abstract
から鉛や亜鉛を除いて(無公害型)、なお且つ潤滑性能
を確保する。 【構成】 リチウムグリース等ベースグリースと黒鉛お
よび銅等の安全型固体成分よりなるグリースにおいて、
黒鉛の平均粒度を11μm以下の微粒とするか、12μ
m以上の場合は黒鉛中の灰分を少くする。具体的には、
定めた式以下の値とする。 【効果】 グリース中に鉛、亜鉛を含まなくても、焼き
付きのないコンパウンドグリースが得られる。
Description
新設時のネジ嵌合する際に用いられる無公害型でかつネ
ジ継手のシール性能、ネジ嵌合時の潤滑性能の優れたコ
ンパウンドグリースに関するものである。
スネジaと継手2のメスネジa′を嵌合して出荷し、油
井掘削現場でパイプ1のもう一方のオスネジbと継手2
のメスネジb′を嵌合して油井管用として使用され、従
来からこのネジ部にコンパウンドグリースを塗布して嵌
合するのが通常である。この油井管のネジコンパウンド
グリースに関しては、従来API規格においてコンパウ
ンドグリースの成分系および各固体成分の粒度分布が規
格化されており、それに適合するコンパウンドグリース
が採用されてきた。該規格による組成(重量%)は、リ
チウムグリース等のベースグリース36%、固体成分6
4%となっており、固体成分の内訳は黒鉛18%、鉛3
0.5%、亜鉛12.2%、そして銅3.3%である。
ドグリースとして特開昭62−225594号公報、同
62−225595号公報および特開平2−14589
5号公報が知られている。
なって水質汚濁防止および環境保護の観点から自然環境
上有害な鉛、亜鉛をネジコンパウンドグリースに配合す
ることが米国の一部の州の法律で禁じられ始めており、
今後とも拡大する傾向である。本発明は、このような現
状から鉛、亜鉛を含まず、かつネジ継手のシール性を確
保し潤滑性能を向上させたネジコンパウンドグリースを
提供することを目的とする。
を含まないコンパウンドグリースについて種々の試験を
行なった結果、コンパウンドグリース中の黒鉛の粒度お
よび黒鉛中の灰分が潤滑性能に大きな影響を持つことを
確認した。すなわち本発明はこの結果に基づいて成され
たものであって、リチウムグリース等のベースグリース
と、固体成分として黒鉛のほか鉛、亜鉛以外の固体成分
よりなるコンパウンドグリースにおいて、前記黒鉛の平
均粒度を11μm以下にし、且つ黒鉛中の灰分を15%
以下にすること、或いは前記黒鉛の平均粒度を12μm
以上とし、且つ黒鉛中の灰分(%)を、黒鉛中の灰分
(%)≦220×〔1/黒鉛平均粒度(μm)〕−4に
することを特徴とする。
さくするか、或いは一定粒度以上の場合は灰分の量を制
限することで、鉛、亜鉛等の有害とされる固体成分を含
有させないでも、充分なる潤滑性能を発揮する。
潤滑性能に及ぼす要因が何であるかを見いだすために、
表1に示す各成分系のネジコンパウンドグリースを作成
し、実際のパイプ(114.3φ×6.88t )にメタ
ルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、メ
タルタッチシール部を有するメスネジ継手を用いて嵌合
−ゆるめサイクルを10回繰り返し、ネジ部およびシー
ル部に焼き付きが発生するか否かの実験をした。表1の
各成分は重量%で示し、Cが従来型である。
合にネジ部に焼き付きが発生しないことが判った。
こと、黒鉛中の灰分も潤滑性能に大きく寄与するのでは
ないかということに着目し、リチウムグリースに黒鉛の
み添加(配合率は表1のAと同じくリチウムグリース6
7%,黒鉛33%)して、41/2″×6.88t にメ
タルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、
メタルタッチシール部を有するメスネジ継手を用いて嵌
合−ゆるめのサイクルを10回繰り返してネジ部に焼き
付きが発生するか否かの実験をした。図2に示す如く、
黒鉛平均粒度が11μm以下でかつ黒鉛中の灰分が15
%以下の場合、もしくは黒鉛平均粒度が12μm以上で
かつ黒鉛中の灰分が黒鉛中の灰分(%)=220(1/
黒鉛の粒度(μm))−4からなる式を満たせば、メタ
ルタッチシール部およびネジ部に焼き付きが発生しない
ことが判明した。すなわち、潤滑性のある黒鉛を細粒化
することにより金属表面上に均一な連続層を形成し、純
度を高めることで潤滑性能をあげることによりネジ嵌合
時メタルタッチシール部に発生する高い面圧下での金属
表面の焼き付き防止することが可能であることを見い出
したのである。
灰分を除き、黒鉛中に含まれる所謂不純物と定義され、
一般的にはSiO2 ,Al2 O3 ,Fe2 O3 ,CaO
等の酸化物を指す。
LETIN5A2)では、「灰分%(Ash Perc
ent)最小28、最大37%」とのみ指定され、灰分
の挙動、特に焼き付き等の挙動についての解明がないた
め、一般的にはその上限37%が定められているに止ま
る。但し、実際的な黒鉛中の灰分はおよそ20%前後で
ある。また、黒鉛の種類、すなわち土壌・鱗状・人造の
いずれにおいても黒鉛の粒度、黒鉛中の灰分を上記の範
囲にコントロールすれば、どれを用いてもかまわない。
に説明しがたいが発明者の検討では略次の通りと推察し
ている。すなわち、灰分は前述の通り、SiO2 等の不
純物が主成分であり、一般的にこれらは硬度が高い。こ
のためコンパウンドグリース中の灰分が多いと、これを
原因とするメタル−メタルシール部の焼き付きが発生す
る。また、黒鉛の粒度が大きくなると、それだけその中
に含まれる灰分の粒度も大きくなり、従って、コンパウ
ンドグリース中の黒鉛粒度が大きいものについては、そ
の焼き付き現象低減上、灰分量が厳しく制限されねばな
らない。今後、灰分の挙動についてはさらなる解明を必
要とするが、いずれにしろ前述したような理由によっ
て、焼き付きに対する灰分の影響および黒鉛粒子と灰分
量については、大きな因果関係のあることが本発明者等
によって初めて確認された。
u、無機珪酸塩等が使用できる。次に、継手シール性を
確認するため表1および図2に示すネジコンパウンドグ
リースを用いて9 5/8″×13.84t パイプにメ
タルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、
メタルタッチシール部を有するネジ継手を嵌合させて、
継手強度の80%に相当する引張荷重および内圧ガスの
負荷を加えた状態で保持し、更にパイプ外表面および継
手部の温度を60℃と163℃とを昇温、降温60回繰
り返すことによりガス漏れがあるか否かの試験を行っ
た。その結果、メタルタッチシール部を有するネジに関
しては表1,図2に示す本発明の水準において継手部よ
りガス漏れは発生しないことが確認された。このことか
ら、継手シール性は、ネジ部およびメタルタッチシール
部に焼き付きを発生させなければ確保される。また、メ
タルタッチシール部を有していないネジに関しても、同
様のテストを実施したが、ネジ部の焼き付きおよび継手
部からの漏れは発生しなかった。
すコンパウンドグリースについて、黒鉛粒度と灰分量の
一例をあげると、44μm以下(30〜80%)、44
〜60μm、60〜74μm、74〜149μm(最小
10%)、149μm以上(最大1%)〔但し括弧内数
値はAPI規格値〕となっており、その平均粒度は41
μmである。
%であるが、実際上は15%を使用しており、上限を規
定した理由もここにある。従ってこれらのコンパウンド
グリースより鉛、亜鉛を除いて使用すると従来のような
黒鉛粒度(41μm)であれば、焼き付きを起こすこと
は、表1から明らかである。
するプレミアムジョイントネジを含めた油井管ネジに関
しては、鉛、亜鉛を除いた条件下で黒鉛成分の配分率、
および黒鉛平均粒度、灰分をコントロールすることで、
湿潤性能、シール性を確保させることができた。
黒鉛中灰分と焼き付けとの関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ベースグリースと固体成分としての黒鉛
および鉛、亜鉛以外の固体成分よりなるコンパウンドグ
リースにおいて、前記黒鉛の平均粒度が11μm以下で
且つ黒鉛中の灰分が15%以下であることを特徴とする
油井管用ネジコンパウンドグリース。 - 【請求項2】 ベースグリースと固体成分としての黒鉛
および鉛、亜鉛以外の固体成分よりなるコンパウンドグ
リースにおいて、黒鉛の平均粒度が12μm以上で且つ
黒鉛中の灰分(%)が220×〔1/黒鉛平均粒度(μ
m)〕−4以下であることを特徴とする油井管用ネジコ
ンパウンドグリース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24207291A JP2880332B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 油井管用ネジコンパウンドグリース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24207291A JP2880332B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 油井管用ネジコンパウンドグリース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125382A true JPH05125382A (ja) | 1993-05-21 |
JP2880332B2 JP2880332B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=17083868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24207291A Expired - Lifetime JP2880332B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 油井管用ネジコンパウンドグリース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2880332B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009057754A1 (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-07 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 潤滑被膜を備えた管ねじ継手 |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP24207291A patent/JP2880332B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009057754A1 (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-07 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 潤滑被膜を備えた管ねじ継手 |
EA017538B1 (ru) * | 2007-11-02 | 2013-01-30 | Сумитомо Метал Индастриз, Лтд. | Резьбовое соединение для труб, имеющее смазочное покрытие |
US8420581B2 (en) | 2007-11-02 | 2013-04-16 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Threaded joint for pipes having a lubricating coating |
JP5338675B2 (ja) * | 2007-11-02 | 2013-11-13 | 新日鐵住金株式会社 | 潤滑被膜を備えた管ねじ継手 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2880332B2 (ja) | 1999-04-05 |
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