JPH05125382A - 油井管用ネジコンパウンドグリース - Google Patents

油井管用ネジコンパウンドグリース

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JPH05125382A
JPH05125382A JP24207291A JP24207291A JPH05125382A JP H05125382 A JPH05125382 A JP H05125382A JP 24207291 A JP24207291 A JP 24207291A JP 24207291 A JP24207291 A JP 24207291A JP H05125382 A JPH05125382 A JP H05125382A
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screw
graphite
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grease
well pipe
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Kazuhiro Inoue
和洋 井上
Keiichiro Mori
敬一郎 森
Haruyuki Nagayoshi
治之 永吉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油井管継手に使用するコンパウンドグリース
から鉛や亜鉛を除いて(無公害型)、なお且つ潤滑性能
を確保する。 【構成】 リチウムグリース等ベースグリースと黒鉛お
よび銅等の安全型固体成分よりなるグリースにおいて、
黒鉛の平均粒度を11μm以下の微粒とするか、12μ
m以上の場合は黒鉛中の灰分を少くする。具体的には、
定めた式以下の値とする。 【効果】 グリース中に鉛、亜鉛を含まなくても、焼き
付きのないコンパウンドグリースが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油井管製造ならびに油井
新設時のネジ嵌合する際に用いられる無公害型でかつネ
ジ継手のシール性能、ネジ嵌合時の潤滑性能の優れたコ
ンパウンドグリースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】油井管は製造時図1に示すパイプ1のオ
スネジaと継手2のメスネジa′を嵌合して出荷し、油
井掘削現場でパイプ1のもう一方のオスネジbと継手2
のメスネジb′を嵌合して油井管用として使用され、従
来からこのネジ部にコンパウンドグリースを塗布して嵌
合するのが通常である。この油井管のネジコンパウンド
グリースに関しては、従来API規格においてコンパウ
ンドグリースの成分系および各固体成分の粒度分布が規
格化されており、それに適合するコンパウンドグリース
が採用されてきた。該規格による組成(重量%)は、リ
チウムグリース等のベースグリース36%、固体成分6
4%となっており、固体成分の内訳は黒鉛18%、鉛3
0.5%、亜鉛12.2%、そして銅3.3%である。
【0003】一方、組成中に鉛、亜鉛を含むコンパウン
ドグリースとして特開昭62−225594号公報、同
62−225595号公報および特開平2−14589
5号公報が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
なって水質汚濁防止および環境保護の観点から自然環境
上有害な鉛、亜鉛をネジコンパウンドグリースに配合す
ることが米国の一部の州の法律で禁じられ始めており、
今後とも拡大する傾向である。本発明は、このような現
状から鉛、亜鉛を含まず、かつネジ継手のシール性を確
保し潤滑性能を向上させたネジコンパウンドグリースを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鉛、亜鉛
を含まないコンパウンドグリースについて種々の試験を
行なった結果、コンパウンドグリース中の黒鉛の粒度お
よび黒鉛中の灰分が潤滑性能に大きな影響を持つことを
確認した。すなわち本発明はこの結果に基づいて成され
たものであって、リチウムグリース等のベースグリース
と、固体成分として黒鉛のほか鉛、亜鉛以外の固体成分
よりなるコンパウンドグリースにおいて、前記黒鉛の平
均粒度を11μm以下にし、且つ黒鉛中の灰分を15%
以下にすること、或いは前記黒鉛の平均粒度を12μm
以上とし、且つ黒鉛中の灰分(%)を、黒鉛中の灰分
(%)≦220×〔1/黒鉛平均粒度(μm)〕−4に
することを特徴とする。
【0006】
【作用】コンパウンドグリース中の黒鉛の平均粒度を小
さくするか、或いは一定粒度以上の場合は灰分の量を制
限することで、鉛、亜鉛等の有害とされる固体成分を含
有させないでも、充分なる潤滑性能を発揮する。
【0007】
【実施例】コンパウンドグリース中の各成分において、
潤滑性能に及ぼす要因が何であるかを見いだすために、
表1に示す各成分系のネジコンパウンドグリースを作成
し、実際のパイプ(114.3φ×6.88t )にメタ
ルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、メ
タルタッチシール部を有するメスネジ継手を用いて嵌合
−ゆるめサイクルを10回繰り返し、ネジ部およびシー
ル部に焼き付きが発生するか否かの実験をした。表1の
各成分は重量%で示し、Cが従来型である。
【0008】
【表1】
【0009】上記試験結果から黒鉛平均粒度が小さい場
合にネジ部に焼き付きが発生しないことが判った。
【0010】このことから黒鉛の平均粒度はもちろんの
こと、黒鉛中の灰分も潤滑性能に大きく寄与するのでは
ないかということに着目し、リチウムグリースに黒鉛の
み添加(配合率は表1のAと同じくリチウムグリース6
7%,黒鉛33%)して、41/2″×6.88t にメ
タルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、
メタルタッチシール部を有するメスネジ継手を用いて嵌
合−ゆるめのサイクルを10回繰り返してネジ部に焼き
付きが発生するか否かの実験をした。図2に示す如く、
黒鉛平均粒度が11μm以下でかつ黒鉛中の灰分が15
%以下の場合、もしくは黒鉛平均粒度が12μm以上で
かつ黒鉛中の灰分が黒鉛中の灰分(%)=220(1/
黒鉛の粒度(μm))−4からなる式を満たせば、メタ
ルタッチシール部およびネジ部に焼き付きが発生しない
ことが判明した。すなわち、潤滑性のある黒鉛を細粒化
することにより金属表面上に均一な連続層を形成し、純
度を高めることで潤滑性能をあげることによりネジ嵌合
時メタルタッチシール部に発生する高い面圧下での金属
表面の焼き付き防止することが可能であることを見い出
したのである。
【0011】この発明において、「灰分」とは遊離した
灰分を除き、黒鉛中に含まれる所謂不純物と定義され、
一般的にはSiO2 ,Al2 3 ,Fe2 3 ,CaO
等の酸化物を指す。
【0012】而して前記API規格(API規格BUL
LETIN5A2)では、「灰分%(Ash Perc
ent)最小28、最大37%」とのみ指定され、灰分
の挙動、特に焼き付き等の挙動についての解明がないた
め、一般的にはその上限37%が定められているに止ま
る。但し、実際的な黒鉛中の灰分はおよそ20%前後で
ある。また、黒鉛の種類、すなわち土壌・鱗状・人造の
いずれにおいても黒鉛の粒度、黒鉛中の灰分を上記の範
囲にコントロールすれば、どれを用いてもかまわない。
【0013】これら灰分の挙動について、現状では正確
に説明しがたいが発明者の検討では略次の通りと推察し
ている。すなわち、灰分は前述の通り、SiO2 等の不
純物が主成分であり、一般的にこれらは硬度が高い。こ
のためコンパウンドグリース中の灰分が多いと、これを
原因とするメタル−メタルシール部の焼き付きが発生す
る。また、黒鉛の粒度が大きくなると、それだけその中
に含まれる灰分の粒度も大きくなり、従って、コンパウ
ンドグリース中の黒鉛粒度が大きいものについては、そ
の焼き付き現象低減上、灰分量が厳しく制限されねばな
らない。今後、灰分の挙動についてはさらなる解明を必
要とするが、いずれにしろ前述したような理由によっ
て、焼き付きに対する灰分の影響および黒鉛粒子と灰分
量については、大きな因果関係のあることが本発明者等
によって初めて確認された。
【0014】尚、鉛、亜鉛以外の固体成分としては、C
u、無機珪酸塩等が使用できる。次に、継手シール性を
確認するため表1および図2に示すネジコンパウンドグ
リースを用いて9 5/8″×13.84t パイプにメ
タルタッチシール部を有するネジ切りを施したものに、
メタルタッチシール部を有するネジ継手を嵌合させて、
継手強度の80%に相当する引張荷重および内圧ガスの
負荷を加えた状態で保持し、更にパイプ外表面および継
手部の温度を60℃と163℃とを昇温、降温60回繰
り返すことによりガス漏れがあるか否かの試験を行っ
た。その結果、メタルタッチシール部を有するネジに関
しては表1,図2に示す本発明の水準において継手部よ
りガス漏れは発生しないことが確認された。このことか
ら、継手シール性は、ネジ部およびメタルタッチシール
部に焼き付きを発生させなければ確保される。また、メ
タルタッチシール部を有していないネジに関しても、同
様のテストを実施したが、ネジ部の焼き付きおよび継手
部からの漏れは発生しなかった。
【0015】尚、実用に供されているAPI規定を満た
すコンパウンドグリースについて、黒鉛粒度と灰分量の
一例をあげると、44μm以下(30〜80%)、44
〜60μm、60〜74μm、74〜149μm(最小
10%)、149μm以上(最大1%)〔但し括弧内数
値はAPI規格値〕となっており、その平均粒度は41
μmである。
【0016】灰分は前述の通りAPI規格で28〜37
%であるが、実際上は15%を使用しており、上限を規
定した理由もここにある。従ってこれらのコンパウンド
グリースより鉛、亜鉛を除いて使用すると従来のような
黒鉛粒度(41μm)であれば、焼き付きを起こすこと
は、表1から明らかである。
【0017】
【発明の効果】以上のようにメタルタッチシール部を有
するプレミアムジョイントネジを含めた油井管ネジに関
しては、鉛、亜鉛を除いた条件下で黒鉛成分の配分率、
および黒鉛平均粒度、灰分をコントロールすることで、
湿潤性能、シール性を確保させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】油井管におけるパイプと継手を示す図。
【図2】コンパウンドグリースにおける黒鉛粒度および
黒鉛中灰分と焼き付けとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 パイプ 2 継手 a 工場製造時嵌合ネジ部 b 現場嵌合ネジ部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:00 G 8217−4H 40:34 50:10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースグリースと固体成分としての黒鉛
    および鉛、亜鉛以外の固体成分よりなるコンパウンドグ
    リースにおいて、前記黒鉛の平均粒度が11μm以下で
    且つ黒鉛中の灰分が15%以下であることを特徴とする
    油井管用ネジコンパウンドグリース。
  2. 【請求項2】 ベースグリースと固体成分としての黒鉛
    および鉛、亜鉛以外の固体成分よりなるコンパウンドグ
    リースにおいて、黒鉛の平均粒度が12μm以上で且つ
    黒鉛中の灰分(%)が220×〔1/黒鉛平均粒度(μ
    m)〕−4以下であることを特徴とする油井管用ネジコ
    ンパウンドグリース。
JP24207291A 1991-09-20 1991-09-20 油井管用ネジコンパウンドグリース Expired - Lifetime JP2880332B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009057754A1 (ja) * 2007-11-02 2009-05-07 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 潤滑被膜を備えた管ねじ継手

Cited By (4)

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WO2009057754A1 (ja) * 2007-11-02 2009-05-07 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 潤滑被膜を備えた管ねじ継手
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JP2880332B2 (ja) 1999-04-05

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