JPH05123710A - 14段圧延機 - Google Patents

14段圧延機

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Publication number
JPH05123710A
JPH05123710A JP28327291A JP28327291A JPH05123710A JP H05123710 A JPH05123710 A JP H05123710A JP 28327291 A JP28327291 A JP 28327291A JP 28327291 A JP28327291 A JP 28327291A JP H05123710 A JPH05123710 A JP H05123710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
rolls
backup
diameter
rolling mill
Prior art date
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Pending
Application number
JP28327291A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Maeda
恭志 前田
Shigeo Hattori
重夫 服部
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Control Of Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルク伝達能力を高めるとともに、圧延荷重
が変化しても形状変化を生じ難いロール配置を有した1
4段圧延機を提供すること。 【構成】 圧延材1 に接触する上下一対のワークロール
2 と、該ワークロール2を支持する左右一対の第1中間
ロール3 と、該左右一対の第1中間ロール3 に同時に接
触する第2中間ロール4 と、該第2中間ロールを支持す
る中央のバックアップロール6 と、該中央のバックアッ
プロール6 の左右両側に配置されて前記第1中間ロール
3 を支持する左右両側のバックアップロール5 とを有
し、前記中央のバックアップロール6 は、分割ロールと
され、前記左右両側のバックアップロール5 は中実ロー
ルとされた14段圧延機において、前記左右両側のバッ
クアップロール5 は駆動ロールとされており、且つ、前
記左右両側のバックアップロール5 の直径D3 と中央の
バックアップロール6 の直径D5 の比は、D5 /D3
1.0〜1.5とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレスや銅合金等
の硬質薄板材を圧延する高圧下用14段圧延機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】14段圧延機として、例えば、実公昭41
-424号公報に記載のものが公知である。この14段圧延
機は、圧延材に接触する上下一対のワークロールの各々
が2本の第1中間ロールで支持され、該各第1中間ロー
ルが1本の第2中間ロールに接触すると共に、前記第1
及び第2中間ロールの各々がバックアップロールで支持
されてなるものであった。そして、前記第1中間ロール
が駆動ロールとされていた。更に、前記第1中間ロール
に接触する左右両側のバックアップロールは、中実ロー
ルとされ、第2中間ロールに接触する中央のバックアッ
プロールは、分割ロール(ベアリングロール)とされ
て、クラウン調整可能とされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の14段圧延
機では、比較的小径の第1中間ロールを回転駆動するた
め、トルク伝達能力が低く、比較的板厚の厚い領域では
圧下率を高く取れず、パス回数を多くせざるを得ないと
いう問題があった。また、前記従来のものでは、両側の
バックアップロールを中実としているので、ロールのた
わみが大きく、中央のバックアップロールの分割調整の
みでは形状を十分に制御することができなかった。
【0004】即ち、左右両側のバックアップロールを中
実ロールにすると、圧延荷重による、ロールの弾性撓み
が大きすぎて、圧延した板形状が非常に悪くなる。そこ
で、この撓み量を中央のバックアップロール(分割ロー
ル)により補正しようとしている。しかし、従来の中央
のバックアップロールの直径は、左右両側のバックアッ
プロールの直径よりも小さいため、中央のバックアップ
ロールの撓み量が大きくなりすぎて、分割ロール(ベア
リングロール)に多大な負荷がかかりすぎて、ロールの
寿命を著しく低下させていた。
【0005】また、ロールの撓みを補正するため、左右
両側のバックアップロールにロールクラウンを付ける方
法も考えられるが、色々な圧延荷重に対してロールクラ
ウンを用意しておくと、ロール本数が増え管理が困難に
なる。更に、ロール交換も煩雑になり、操作性が悪くな
る。従って、中実ロールを持った14段圧延機におい
て、板の圧延パススケジュール(材質、圧下率等)によ
って変化する圧延荷重により、形状変化の少ないロール
配置が望まれている。
【0006】そこで、本発明は、トルク伝達能力を高め
るとともに、圧延荷重が変化しても形状変化を生じ難い
ロール配置を有した14段圧延機を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明の特徴と
するところは、圧延材に接触する上下一対のワークロー
ルと、該ワークロールを支持する左右一対の第1中間ロ
ールと、該左右一対の第1中間ロールに同時に接触する
第2中間ロールと、該第2中間ロールを支持する中央の
バックアップロールと、該中央のバックアップロールの
左右両側に配置されて前記第1中間ロールを支持する左
右両側のバックアップロールとを有し、前記中央のバッ
クアップロールは、分割ロールとされ、前記左右両側の
バックアップロールは中実ロールとされた14段圧延機
において、前記左右両側のバックアップロールは駆動ロ
ールとされており、且つ、前記左右両側のバックアップ
ロールの直径D3 と中央のバックアップロールの直径D
5 の比は、D5 /D3 =1.0〜1.5とされている点
にある。
【0008】
【作用】前記構成の本発明によれば、左右のバックアッ
プロールを中実ロールとしているので、該ロールを駆動
ロールとすることができる。そして、バックアップロー
ルは、中間ロールに比べ大径であるので、この大径のバ
ックアップロールを駆動ロールとすることにより、小径
の中間ロールを駆動する従来のものに比べ、大きなトル
クを伝達することができる。
【0009】ところで、左右両側のバックアップロール
は、中実ロールであるため、圧延荷重により撓み易い。
そこで、ロール配置を調整することにより、中実ロール
にかかる荷重を減らし、変わりに中央の分割ロールで荷
重を受ける必要がある。このために左右両側のバックア
ップロールの荷重を分担する中央のバックアップロール
に求められる条件は、まず、幾何学的に許されるロール
径と、圧延荷重によりあまり撓まないロール径と、分割
ロールの寿命に耐えられるだけのロール径を有すること
である。
【0010】そこで、左右両側のバックアップロールの
直径D3 と中央のバックアップロールの直径D5 の比
を、D5 /D3 =1.0〜1.5とすることにより、前
記条件が満たされる。その理由は、以下の実施例におい
て詳述する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図2及び図3において、本発明の14段圧延機は、
圧延材1 に接触する上下一対のワークロール2 を有す
る。このワークロール2 の各々は、該ワークロール2を
介してその左右に配置された2本の第1中間ロール3 に
よって同時に支持されている。この左右一対の第1中間
ロール3 は、ワークロール2 の中心を通る垂直線上に配
置された1本の第2中間ロール4 に接触している。更
に、前記左右一対の第1中間ロール3 の各々は、左右両
側に配置されたバックアップロール5 によって支持され
ている。また前記第2中間ロール4 は、前記ワークロー
ル2 及び第2中間ロール4 の中心線を通る垂直線上に配
置された中央のバックアップロール6 によって支持され
ている。
【0012】前記ワークロール2 は、外形ストレートな
小径の中実ロールとされている。このワークロール2
は、非駆動ロールとされている。前記第1中間ロール3
は、中実ロールとされているが、その一端部の外周面7
は、テーパあるいは曲線状の先細り形状に形成されてい
る。そして、この第1中間ロール3 は、図示省略の駆動
手段により、軸方向に移動可能とされている。この第1
中間ロール3 も非駆動ロールとされている。
【0013】前記第2中間ロール4 も、中実ロールで、
且つその一端部の外周面8 は、前記第1中間ロール3 と
は異なるテーパあるいは曲線状の先細り形状に形成され
ている。そして、この第2中間ロール4 も、図示省略の
駆動手段により、軸方向に移動可能とされている。この
第2中間ロール4 も非駆動ロールとされている。前記左
右両側のバックアップロール5は、大径の中実ロールと
されており、その外周面はストレートに形成されてい
る。このバックアップロール5 は駆動ロールとされてお
り、ロール端部は軸受9 で回転自在に支持され、軸受端
部はユニバーサルジョイント10を介して駆動軸11に連結
されている。
【0014】前記中央のバックアップロール6 は、軸方
向に分割構成されたベアリングからなる。この分割ロー
ル( ベアリングロール) の各々は、サドル12により遊転
自在に支持されている。各サドル12は、図示省略の押動
手段により、独立して上下方向に移動可能とされてい
る。前記14弾圧延機においては、左右両側のバックア
ップロールは、中実ロールであるため、圧延荷重により
撓み易い。そこで、ロール配置を調整することにより、
中実ロールにかかる荷重を減らし、変わりに中央の分割
ロールで荷重を受ける必要がある。
【0015】このために左右両側のバックアップロール
の荷重を分担する中央のバックアップロールに求められ
る条件は、まず、幾何学的に許されるロール径と、圧延
荷重によりあまり撓まないロール径と、分割ロールの寿
命に耐えられるだけのロール径を有することである。そ
こで、左右両側のバックアップロールの直径D3 と中央
のバックアップロールの直径D5 の比を、D5 /D3
1.0〜1.5とすることにより、前記条件が満たされ
る。
【0016】以下、その理由を説明する。図1に基づ
き、記号を以下の通り定義する。 D1:ワ−クロール2 の直径 D2:第 1中間ロール3 の直径 D3:左右両側のバックアップロール5 の直径 D4:第 2中間ロール4 の直径 D5:中央のバックアップロール6 の直径 P1:ワ−クロール2 に作用する圧延荷重 P2:ワークロール2 と第 1中間ロール3 間に作用する圧
延荷重 P3:第 1中間ロール3 と左右両側のバックアップロール
5 間に作用する圧延荷重 P4:第 1中間ロール3 と第 2中間ロール4 間に作用する
圧延荷重 P5:第 2中間ロール4 と中央のバックアップロール6間
に作用する圧延荷重 θ1:圧延荷重P2 の作用方向と水平方向の成す鋭角 θ2:圧延荷重P3 の作用方向と水平方向の成す鋭角 θ3:圧延荷重P4 の作用方向と水平方向の成す鋭角 η=P3 /P1 ξ=P5 /P1 図1に従って、ワークロール2 と第 1中間ロール3 に作
用する荷重の釣り合いを考える。
【0017】先ず、第1中間ロール3 について、力の釣
り合いを考える。ワークロール2 からの力、 x方向:P2 cos θ1 y 方向:P2 sin θ1 両側のバックアップロール5 からの力、 x方向:−P3 cos θ2 y 方向:−P3 sin θ2 第 2中間ロール4 からの力、 x方向:P4 cos θ3 y 方向:−P4 sin θ3 第 1中間ロール3 について、力が釣り合っているから、 P2 cos θ1 −P3 cos θ2 +P4 cos θ3 =0…… P2 sin θ1 −P3 sin θ2 −P4 sin θ3 =0…… が成立する。
【0018】同様に、ワークロール2 について次の釣り
合い式が成立する。 P1 −2P2 sin θ1 =0…… 前記式に sinθ3 を掛け、前記式に cosθ3 を掛け
て、両式を加えると、 P2 sin(θ13)−P3sin( θ23)=0 ∴P3 =P2 sin(θ13)/sin(θ23)…… 前記式より P2 =0.5 ・P1 /sin θ1 このP2 を、前記式に代入すると、 P3=P1 ・0.5 ・sin(θ13)/{sin(θ23)・sin(θ1)} となる。
【0019】従って、 η=P3 /P1 =0.5 ・sin(θ13)/{sin(θ23)・sin(θ1)}…… となる。一方、垂直方向(y方向)の力の釣合を考える
と、 P5 =P1 −2・P3 ・sin θ2 となる。
【0020】従って、 ξ=P5 /P1 =1−2・η・sin θ2 となる。ここで、ワークロール2 と第2中間ロール4 と
が垂直に並んでいることから、次式が成立する。
【0021】 {(D1 +D2 )/2}cos θ1 ={(D2 +D4 )/2}cos θ3 即ち、θ3 はθ1 で表すことができるので、このθ
3を、前記式に代入すると、 η
=η(θ1,θ2 ) となり、前記ηとξは、θ1 とθ2 だけの関数となる。
ここで、前記ηとξが、どの様な範囲を取るかについて
考察する。
【0022】図4は、D1 =100、D2 =100、D
3 =400(単位はmmであるが、以下、ロール径の単位
は省略する)と一定にして、D4 の直径を100、20
0、300と変えた場合、θ1 とθ2 を変えることによ
って得られるηとξの範囲を示す。前記角度θ1 とθ2
は、任意に選定することができず、ロール径が決まる
と、「各ロールが干渉しない」と言う条件の元で変化さ
せることができるだけである。
【0023】従って、この図4に示した範囲は、各ロー
ル径を決めると、角度θ1 とθ2 の取れる範囲が、ロー
ル間が干渉しない条件より制限されることにより決定さ
れたものである。図4から判ることは、次の通りであ
る。D4 =100とした場合は、η、ξについて、最も
広い範囲を取ることができるが、ηが0.5 よりも小さい
ところは、取ることができない。D4 =300とした場
合は、η、ξ共に取れる範囲を小さくすることができ
ず、且つ、η単独も小さくすることができない。D4
200とした場合は、ηは小さくすることができる。
【0024】以上の結果より、D4 =200とした場
合、D4 /D2 =2.0でηが最も小さくなる。そこ
で、D4 /D2 =2.0とした場合、D2 の値を変え
て、その場合のη、ξの取れる範囲を図5に示す。この
図5より、D2 =100、40とした場合は、ηの最小
値(A点)の値はほとんど変わらないが、D2=200
とすると、ηの最小値は0.6 (B点)ぐらいに大きくな
る。 そこで、D1 =100、D4 /D2 =2.0の条
件で、D3 及びD2 と、与えられたロール径によって得
られるθ1 、θ2 の取り得る範囲内でのηの最小値、及
び、ηの最小値によって得られるξおよびD5 の最大値
の関係を求めた。その結果を図6に示す。図6の点線、
二点破線、実線、一点破線は、各々、ロール径D3 =4
00、500、600、800を表す。
【0025】図6において、ηの最小値(ηmin )は、
図5におけるA点(ηの最小値、ξの最大値を与える
点)、B点(ηの最小値で且つξの最も小さい点)から
算出し、このA点あるいはB点を決めると、θ1 とθ2
が決まるので、このθ1 、θ2 からD5 の最大値が決定
できる。この図6より判ることは、次のことである。
【0026】ηは、D2 の増加と共に大きくなり、50
<D2 <150において約0.4から0.5の範囲で変
化し、D3 の増加(400〜800)により、ηも大き
くなる。また、ξはD2 の増加と共に減少し、D3 の小
さい方がξも小さい。他方、D5 はD2 の増加により急
激に大きくなり、D3 が小さいほど、D5 は大きい。以
上の結果より言えることは、D2 の増加によりηは大き
くなり、ξは小さくなり、D5 は急激に大きくなる。ま
た、D3 の影響は、D3 の増加により、ηは大きくな
り、ξも大きくなり、D5 は小さくなるということであ
る。
【0027】今、バックアップロールの必要条件とし
て、中央のバックアップロール6 で圧延荷重を受ける場
合、中央のバックアップロール6 (ベアリングロール)
の寿命を延ばす必要があるため、D5 は大きく、ξを小
さくする必要がある(ロール寿命は、ロール径が大きく
且つ作用する荷重が小さいほど長くなる為)。従って、
上記条件を満たすためには、D3 を小さくすれば有利で
あることが判る。
【0028】しかしながら、D3 を小径にすると、中実
ロールである左右のバックアップロール5 が撓み易くな
る。左右のバックアップロール5 が撓み易くなると、圧
延材、圧下率等の圧延条件の変化による圧延荷重の変化
が左右のバックアップロール5 の撓みに影響し、圧延材
の形状が大きく変わってしまい、形状制御機構によって
制御できる範囲外になってしまい、良好な圧延ができな
くなる。
【0029】そこで、図7に於て、左右のバックアップ
ロール5 の撓み易さを、単位荷重変化による板形状変化
で表す。この図7において、横軸はD2 、縦軸は単位荷
重変化による板形状変化を示す。上側の点線、二点破
線、実線は、各々、D3 =400、500、600の中
実ロールであり、下側の線は同じ径のベアリングロール
である。
【0030】この図7より、D3 が小さくなると、板形
状変化が大きくなり、D3 が小さい場合(D3 =40
0)には、D2 が小さくなると形状変化は小さくなる
が、D3 が大きい場合(D3 =500、600)には、
2 による形状変化の影響は小さくなるということであ
る。以上の結果より、D3 を固定して、横軸にD2 、縦
軸にD5 の上下限を取ると、図8に示すようになる。
【0031】即ち、D3 を固定すると、図6よりD2
増加にともないξが減少することが判る。そこで、ベア
リングロールの寿命が、(ロール径)/(荷重)、即
ち、D 5 /P5 に比例するので、D5 /P5 ∝ D5
ξを一定にする(寿命を一定にする)場合、D2 の増加
にともないD5も減少させなければならないことが判る
(図8における曲線参照)。
【0032】また、幾何学的に許されるD2 とD5 の関
係は、D2 の増加と共にD5 も増加する(図8における
曲線参照)。更に、図7により、形状変化を小さくす
るためには、D2 は小さくしなければならない(図8に
おける曲線参照)。即ち、図8に於て、 イ、ベアリングの寿命を一定以上とする曲線の右上の
領域が、D5 として可能な選択領域である、 ロ、幾何学的に許される曲線の右下が、D5 として選
択可能な領域である、 ハ、形状が中実ロールとベアリングロールで同等である
ためには曲線の左側の領域が選択可能である。
【0033】以上の3 つの条件から選択可能なD5 が与
えられる。ここで、ロール長さ1,600mm 、板幅1,200mm
の圧延について考える。先ず、D3 を固定するために、
図7からD3 =400、500、600を比較すると、
3 ≧500でなければ形状変化が大きすぎる。図7か
ら、ベアリングロールと同等の形状変化として、形状変
化が1Iunit/ton 以下を満たさなければならないとする
と、D3 =500の場合は、D2 <80、D3 =600
の場合は、D2 <120が条件となる。
【0034】図6より、D3 =500、D2 <80の場
合、D5 <500、ξ>0.9であり、D3 =600、
2 <120の場合、D5 <800、ξ>0.8が幾何
学的に決まるD5 と荷重ξである。以上の結果より、D
3 =500とした場合、図8のA点及びC点でのD2
値は80、C点でのD5 の値は500となる。
【0035】また、D3 =600とした場合、図8のA
点及びC点でのD2 の値は120、C点でのD5 の値は
800となる。このとき、ベアリングの寿命を延ばすこ
とを最優先して考えると、図8の曲線から最も遠い
点、つまりC点でのロール径を採用すれば安全である。
従って、D2 =80、D3 =500、D5 =500、或
は、D2 =120、D 3 =600、D5 =800のロー
ル径の組合せを採用する。
【0036】故に、D5 とD3 の比、D5 /D3 を1.
0〜1.5に選べばよい。前記構成の本発明の実施例に
よれば、左右両側のバックアップロール5 を分割ロール
とするのではなく、中実ロールとしているので、該バッ
クアップロール5を駆動ロールとすることができる。そ
して、駆動軸11を回転駆動することにより、左右両側の
バックアップロール5 が回転し、この回転は、第1中間
ロール3 を介してワークロール2 に伝達され、圧延材1
を圧延駆動する。
【0037】図9は、駆動ロールの直径と定格トルクの
関係を示すグラフである。一般の14段圧延機では、第
1中間ロールの直径は、150 〜240mm 程度、バックアッ
プロールの直径は、300 〜500mm 程度であるが、バック
アップロールを駆動すればトルクから制約を受けること
が無いことがこのグラフから判る。即ち、従来は第1中
間ロールを4本とも駆動して必要なトルクを伝達してい
たが、上下各一対の第1中間ロールは接近しているた
め、伝達部の直径はロール径以下にする必要があった。
しかし、前記実施例によれば、大径のバックアップロー
ル5 を駆動するようしているので、大きなトルクを伝達
できる。
【0038】圧延材1 の反力は、ワークロール2 から第
1中間ロール3 を介して左右のバックアップロール5 で
支持されると共に、第2中間ロール4 を介して中央のバ
ックアップロール6 で支持される。前記実施例では、左
右両側のバックアップロール5 に比べて中央のバックア
ップロール6 の径を大きくしているので、圧延荷重は中
央のバックアップロール6で支承され、左右両側のバッ
クアップロール5 の分担荷重が少なくなり、左右両側の
中実ロールの撓みが防止される。
【0039】尚、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではない。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、太径のバックアップロ
ールを回転駆動することにより、トルク伝達限界が飛躍
的に向上し、パス回数が低減できた。また、回転駆動と
軸方向移動とを別のロールで行うことにより構造が簡単
で安価なものとすることができた。
【0041】そして、左右両側の中実のバックアップロ
ールに比べ、中央のバックアップロールの径を大きくし
たので、左右両側のバックアップロールの分担荷重が減
少し、該ロールの撓みが減少し、高精度の形状制御が可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の14段圧延機のロール配置図
の拡大図である。
【図2】本発明の実施例の14段圧延機のロール配置図
である。
【図3】図2のAーA線断面図である。
【図4】第2中間ロール4 の直径D4 を100 〜300mm で
変化させた場合のη、ξの関係を示すグラフである。
【図5】第 1中間ロール3 の直径D2 と第2中間ロール
4 の直径D4 を固定(=2.0)にしたまま変化させた場合の
η、ξの関係を示すグラフである。
【図 6】横軸をD2 、縦軸をη、ξ及びD5 としたとき
の幾何学的関係から得られるグラフである。
【図 7】横軸をD2 、縦軸を単位荷重変化した場合の圧
延された板形状変化を示すグラフである。
【図 8】D2 とD5 との関係を示すグラフである。
【図 9】駆動ロール径と定格トルクとの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 圧延材 2 ワークロール 3 第1中間ロール 4 第2中間ロール 5 左右両側のバックアップロール 6 中央のバックアップロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延材に接触する上下一対のワークロー
    ルと、該ワークロールを支持する左右一対の第1中間ロ
    ールと、該左右一対の第1中間ロールに同時に接触する
    第2中間ロールと、該第2中間ロールを支持する中央の
    バックアップロールと、該中央のバックアップロールの
    左右両側に配置されて前記第1中間ロールを支持する左
    右両側のバックアップロールとを有し、前記中央のバッ
    クアップロールは、分割ロールとされ、前記左右両側の
    バックアップロールは中実ロールとされた14段圧延機
    において、 前記左右両側のバックアップロールは駆動ロールとされ
    ており、且つ、 前記左右両側のバックアップロールの直径D3 と中央の
    バックアップロールの直径D5 の比は、D5 /D3
    1.0〜1.5とされていることを特徴とする14段圧
    延機。
JP28327291A 1991-10-29 1991-10-29 14段圧延機 Pending JPH05123710A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011183450A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Kobe Steel Ltd 多段圧延機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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