JPH0512235B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、壜等の容器内に各種の液体を充填す
る液体充填装置に関するものである。

〔従来の技術〕

この種液体充填装置の従来例を第３図ないし第
５図に基づいて説明すると図中１は例えば炭酸飲
料等の液体ｂが収容された回転、密閉型のタンク
であつて、タンク１内は炭酸ガス等の加圧ガスｃ
が内蔵され液体ｂに適当な圧力が付加されてい
る。

また、図中４はタンク１の底部上に挿着された
スプリングケージ、５はスプリングケージ４の下
端部に挿着され上面が弁座となるリング状の第１
バルブ本体、６はバルブ本体５の下端に嵌着され
中心に液通路が貫設されスニフテイング弁１０の
一部を構成した第２バルブ本体、７は弾性リング
状のガスケツト、８は第２バルブ本体６に当着さ
れタンク１に嵌合されたリング状の第３バルブ本
体であつて、スプリングケージ４、ガスケツト
７、第１バルブ本体５、第２バルブ本体６を介し
て、図示省略したクランプでタンク１に固定され
ている。９は第３バルブ本体８に内嵌され第２バ
ルブ本体６に当接された弾性体よりなる容器口部
シール部材、１０は第２バルブ本体６の液通路と
連通したスニフテイング弁、１１はスプリングケ
ージ４に嵌装された圧縮コイルバネ即ちポストス
プリング、１２はスプリングケージ４内に遊嵌さ
れポストスプリング１０によつて上方に付勢され
ているガイドカラー、１３は下端部がスプリング
ケージ４の内壁に接し上部がガイドカラー１２を
貫通してタンク内の液面上に延びたステムで軸心
に貫通穴が成形されている。１４はステム１３に
対するガイドカラー１２のリング状ストツパ、１
５はステム１３の下端に固着されたシール用弾性
対よりなる液弁シート、１６はステム１３に螺着
して駅弁シート１５を固定しているねじ継手であ
つて、中心にステム１３の軸心穴に連通する貫通
穴が成形されている。また、１７はねじ継手１６
の下部に螺着されたベントチユーブ、１８はベン
トチユーブ１７に固着された液ガイド用スプレツ
ダ、１９はステム１３の上部に遊嵌された円筒で
あつて、バルブ用穴が横設されているチヤージン
グボデイ、２０はチヤージングボデイ１９に冠
着、一体化されているチヤージングカツプ、２１
はチヤージングボデイ１９とチヤージングカツプ
２０に挾着された気密シール用の弾性体よりなる
ガスケツト、２２はステム１３に保持されてチヤ
ージングボデイ１９を上方に付勢する圧縮コイル
バネよりなるチヤージングスプリング、２３はチ
ヤージングカツプ２０の作動装置で、タンク１の
側壁を貫通して装着されている。２４は作動装置
２３の一構成部品で、チヤージングカツプ２０と
係合している二又レバー、Ａは充填液を詰める壜
であつて、カウンタープレツシヤ式ロータリ型液
体充填装置の構造になつており、該液体充填バル
ブはタンク１に複数組配設されている。なお、図
中１は洗浄カツプである。

さらに、前記液体充填装置の作用について説明
すると、図示省略したフターにより壜Ａが押上げ
られて容器シール部材９に圧着されその口部がシ
ールされると、作動装置２３が機械的に作動され
タンク１内の二又レバー２４が揺動してチヤージ
ングスプリング２２とあいまつてチヤージングカ
ツプ２０が持上げられ、同時にガスケツト２１が
ステム１３から離れて、チヤージングボデイ１９
のバルブ穴が開放されるため、加圧ガスＣが、チ
ヤージングボデイ１９のバルブ穴、ステム１３の
軸心穴、ねじ継手１６の中心穴、ベントチユーブ
１７を経て壜Ａ内に流入される。タンク１と壜Ａ
のガス圧がバランスすると、ポストスプリング１
１が作用してステム１３が持上げられ、同時に液
弁シート１５の上昇でシール状態が開放されて液
通路が形成されるため、充填液ｂが壜Ａ内へ流入
する。この時、スプレツター１８は充填液を壜Ａ
の内面に沿つて流下するように案内する。一方、
壜Ａ内のガスがベントチユーブ１７を経て逆流
し、タンク１の上方に戻る。壜Ａ内の液面が上昇
してベントチユーブ１７の下端に達すると、壜Ａ
内の上部ガスの逃げ場がなくなり圧力が上昇して
液の流下が止められ、この状態で作動装置２３が
機械的に逆作動され、タンク１内の二又レバー２
４が揺動してチヤージングカツプ２０を押下げる
と、先ずチヤージングボデイ１９のバルブ穴がス
テム１３によつて塞がれ、ガスケツト２１がステ
ム１３の穴を塞いでシールしたのち、さらにステ
ム１３を押下げて、液弁シート１５がシール状態
になる。次いで、スニフテイング弁１０が機械的
に操作されて、壜Ａ内の液面の液弁シート１５の
間の加圧ガスを大気に解放後、図示省略したリフ
ターとともに壜Ａが下降し、充填された壜が空の
壜と入替えられて一連の充填操作が完了する構造
になつている。

さらに、前記スニフテイング弁１０について詳
述すると、第４図に示すように前記充填バルブと
一体または一体化されたスニフト弁ケース２９、
該弁ケース２９に螺着されたボデイ３０、ボデイ
３０に遊嵌されたステム３１、ステム３１に形成
された溝３２、パツキン３３のパツキン押え３
４、ステム３１に螺合してパツキン３３とパツキ
ン押え３４を締付けたボルト３５、スニフト弁ケ
ース２９とパツキン押え３４間に弾設された圧縮
コイルバネ３６、スニフト弁ケース２９に形成さ
れ充填バルブに連通した穴３７等によつてスニフ
テイング弁１０が構成されており、該スニフテイ
ング弁１０は、第５図に示すようにタンク１に配
設された前記充填バルブに付設され該タンク１と
ともに矢示方向に回動されてスニフテイングプレ
ート２８で図示回動角θの範囲内で操作されるよ
うになつている。なお、第５図中の２６は給壜用
のスターホイール、２７は排壜用のスターホイー
ルである。

第３図の状態はスニフテイング弁１０の閉状態
を示し、スニフテイングプレート２８等によつて
ステム３１が矢示方向へ押されると、圧縮コイル
バネ３６が圧縮されボデイ３０とパツキン３３間
のシール部が開放されて、溝３２が穴３７に連通
し開状態になり、また、洗浄、殺菌を目的として
該スニフテイング弁を使つて洗浄を行なう場合
は、容器シール部材９の開口部を第３図に示す鎖
線の洗浄カツプ０１等でシール後に前記充填時と
同様にタンク１の回転させて、スニフテイングプ
レート２８の作用で第５図に示す回動角範囲θ間
（約45゜）で該弁を開状態にするか、手動操作で前
記開状態を保持して実施される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、従来の前記液体充填装置においては、
スニフテイング弁を使つた洗浄の十分な効果を得
るのに時間がかかり充填能率向上の妨げになつて
いる欠点があるとともに、手動操作すると洗浄液
が飛散される恐れがあつて危険であるなどの欠点
を有する。

本発明は、従来の液体充填装置における前記の
ような欠点を解消するために開発されたものであ
つて、液体充填装置におけるスニフテイング弁の
弁体を開位置に固定する弁体固定具を設けること
により、スニフト洗浄を極めて短時間にて実施で
き、充填装置の運転停止時もスニフト洗浄を可能
としかつ極めて効率よく実施できるようにするこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための本発明の構成を実
施例に対応する第１図及び第２図を用いて説明す
ると本発明はスニフテイングプレート２８により
押圧されて開くスニフテイング弁１０を有するカ
ウンタープレツシヤ式ロータリ型液体充填装置に
おいて、前記スニフテイング弁１０のスニフト弁
ケース３８に弁体４０を開位置に固定する抜差自
在のピンからなる弁体固定具５０と該弁体固定具
５０による弁体４０開放時にスニフトエアの排出
路を兼ねる洗浄液回収用のノズル４４とを設けた
ことを特徴とする。

〔作用〕

そして本発明は上記の手段によりスニフテイン
グプレートにより押圧されて開くスニフテイング
弁の弁体は弁体固定具の差込みにより開位置に固
定されてスニフト洗浄を可能としその洗浄液はス
ニフトエアの排出路を兼ねる洗浄液回収用のノズ
ルにより回収されてスニフト洗浄が短時間で行わ
れる。

〔実施例〕

以下、本発明を図示の実施例によつて説明す
る。第１図、第２図に本発明の一実施例を示して
おり、図中３８は前記充填バルブと一体または一
体化されたスニフト弁ケース、３９はスニフト弁
ケース３８に螺着されたボデイ、４０はボデイ３
９に遊嵌されたステム即ち弁体、４１は弁体４０
の溝に嵌着されたシール用の弾性体、４２はスニ
フト弁ケース３８と弁体４０との間に弾設された
圧縮コイルバネ、４３はスニフト弁ケース３８に
螺着された接手、４４は接手４３で回転自在に保
持されたノズル、４５，４６，４７，４８は気密
を保持するシール用の弾性体、４９はタンク１に
連通させて洗浄液を回収する場合の配管、であつ
て、該配管４９は、図示省略した洗浄液用タンク
とポンプ等を含む配管回路を形成し、タンク１と
一緒に回転する洗浄液用タンク（図示省略）へ直
ちに回収する配管回路にすることもできる。ま
た、図中５０は、スニフテイング弁の開状態にお
いてボデイ３９に形成した孔に挿入され、弁体４
０の外周溝に係合して開状態を保持するピン即ち
弁体固定具、５１はスニフテイングプレート２８
部分に固着されている受皿であつて、本実施例の
スニフテイング弁が構成されている。

図示した本発明の実施例は、前記のような構成
になつており作用効果について説明すると、運転
時は第１図に示すようにノズル４４を液体充填装
置の外方へ向けて配置しておくと、第３，４図で
説明したようにスニフテイングプレート２８によ
つて弁体４０が押され、圧縮コイルバネ４２が圧
縮されるとともにＯリング４１がボデイ３０から
離れるので、前記充填バルブの加圧ガスをノズル
４４から大気へ開放できる。この時、若干の充填
液も放出されるが、該放出液はスニフテイングプ
レート２８部分においてノズル４４を介しその下
部に設けた受皿５１に受けられて回収される。

また、第３，４図に示すタンク１を回転させて
スニフト洗浄を行なう場合は、先ず洗浄カツプ０
１を装着し（第３図参照）、ノズル４４を第１図
に示すように外方へ向けてセツトしておけば、Ｏ
リング４８で該ノズルの向きが保持されているの
で、前述のように洗浄液を受皿５１に回収するこ
とができる。

次に、洗浄液をタンク１に回収するスニフト洗
浄の場合は、先ず洗浄カツプを装着し第２図に示
すようにノズル４４の向きをセツトしてこれに配
管４９を接続しかつピン５０（弁体固定具）を装
着し、これらを全部のスニフテイングバルブに実
施して作動装置２３に係合させ、図示省略したカ
ムを手動退避させると充填バルブが開放できるの
で、タンク１を回転させずに一斉にスニフト洗浄
を行うことができる。第２図に示すバルブ開状態
からピン５０を抜き取ると即ち弁体固定具を不作
動にすると圧縮コイルバネ４２の弾撥力によつて
弁体４０が押されて第１図の閉状態に戻る。

〔発明の効果〕

このように本発明によるときはスニフテイング
弁のスニフト弁ケースに、弁体を開位置に固定す
る抜差自在のピンからなる弁体固定具と、該弁体
固定具により弁体開放時にスニフトエアの排出路
を兼ねる洗浄液回収ノズルとを設けたものである
から洗浄液回収用ノズルによつて液は回収される
と共に弁体はピンからなる抜差自在の弁体固定具
によつて開位置に固定されるためスニフト洗浄が
できるのでタンク関連のメンテナンスを同時に実
行可能となり、さらにスニフト洗浄は弁体固定具
を差込むだけで行われるため安全で作業性が向上
する等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスニフテイン
グ弁部分の縦断面図、第２図は第１図の作動説明
図、第３図は従来の液体充填装置の縦断面図、第
４図は第３図のスニフテイング弁の縦断面図、第
５図はスニフテイング弁の配置、作動範囲を示す
平面図である。 １０：スニフテイング弁、２８：スニフテイン
グプレート、３８：スニフト弁ケース、４０：弁
体、４４：洗浄液回収ノズル、５０：弁体固定
具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スニフテイングプレートにより押圧されて開
   くスニフテイング弁を有するカウンタープレツシ
   ヤ式ロータリ型液体充填装置において、前記スニ
   フテイング弁のスニフト弁ケースに弁体を開位置
   に固定する抜差自在のピンからなる弁体固定具
   と、該弁体固定具により弁体開放時にスニフトエ
   アの排出路を兼ねる洗浄液回収ノズルとを設けた
   ことを特徴とする液体充填装置。