JPH05122021A - スタテイツク型トランスフアーゲート順序回路 - Google Patents

スタテイツク型トランスフアーゲート順序回路

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JPH05122021A
JPH05122021A JP3279664A JP27966491A JPH05122021A JP H05122021 A JPH05122021 A JP H05122021A JP 3279664 A JP3279664 A JP 3279664A JP 27966491 A JP27966491 A JP 27966491A JP H05122021 A JPH05122021 A JP H05122021A
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terminal
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Yasusuke Yamamoto
庸介 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダイナミック型と同等の高速動作が可能で、し
かも低速動作に対応し得るスタティック型トランスファ
ーゲート順序回路を提供する 【構成】トランスファーゲート論理回路TGと、2つの
インバータV1、V2と、入力端子D、クロックの入力
端子CC、出力端子QQ、電源電圧端子VDD、回路を
接地するグランド端子GNDを有し、上記TGの出力端
子にV1の入力端子を、V1の出力端子にV2の入力端
子を、V2の出力端子をTGの出力端子にそれぞれ接続
し、上記TGの入力端子および出力端子をそれぞれ上記
入力端子Dおよび出力端子QQに接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速で動作するラッチ回
路、分周器、プリスケーラなどの順序回路に関する。
【0002】
【従来の技術】どのような順序回路も、基本となるラッ
チ回路を組み合わせて構成する。そのラッチ回路を、ト
ランスファーゲート回路を用いて構成する場合、従来、
大きくわけて図3のようなダイナミック型のラッチ回
路、図4のようなスタティック型ラッチ回路を用いてき
た。スタティック型ラッチ回路は、電源を入れている限
りラッチ情報を記憶するという長所がある。一方スタテ
ィックな記憶動作を実現するために、図4のように、ト
ランスファーゲートTG2を用いて、出力端子Qと端子
QQの間をオンオフしていたためにラッチ動作全体とし
て、速度が遅いという欠点があった。また、ダイナミッ
ク型のトランスファーゲートラッチ回路は、使用するト
ランジスタ数が少なく、かつスタティック型に比べて約
2倍の高速動作が可能という長所があるが、一方、記憶
保持機能を端子QQとグランド端子GND間の容量Cm
の充電電荷の有無によって実現しているが、この充電電
荷はトランジスタのリーク電流によって揮発してしまう
ため、長期にわたるラッチ動作ができないという欠点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】順序回路は、従来、上
記のようなスタティック型ラッチ回路またはダイナミッ
ク型ラッチ回路を基本としているから、順序回路として
もスタティック型やダイナミック型のそれぞれのラッチ
回路についての上記のような欠点を有していた。本発明
は、ダイナミック型と同等の高速動作が可能で、しかも
低速動作に対応し得るスタティック型トランスファーゲ
ート順序回路を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めのスタティック型トランスファーゲート順序回路とし
てのラッチ回路は、例えば図1のラッチ回路SLに示す
ように、トランスファーゲート論理回路TGの出力端子
にインバータV1の入力端子を、インバータV1の出力
端子にインバータV2の入力端子を、インバータV2の
出力端子をトランスファーゲート論理回路TGの出力端
子にそれぞれ接続し、上記トランスファーゲート論理回
路TGの入力端子および出力端子をそれぞれ入力端子D
および出力端子QQに接続することとする。この場合
に、さらに、インバータV2を構成するPMOSトラン
ジスタのオン抵抗をR1、トランスファーゲートTGと
前段の論理ゲートVL1の出力端子とグランド端子GN
Dとの間の直列オン抵抗をR2、出力端子QQに接続さ
れる後段の論理ゲートVL2の論理しきい値電圧をVt
h、電源電圧をVDとするとき、 (R2/(R1+R2))×VD<Vth の関係を有し、かつ、インバータV2を構成するNMO
Sトランジスタのオン抵抗をR3、トランスファーゲー
トTGと前段の論理ゲートVL1の出力端子と電源電圧
端子VDDとの間の直列オン抵抗をR4とするとき、 (R3/(R3+R4))×VD>Vth の関係を有することとすればラッチ動作の確実性が得ら
れる。
【0005】あるいは上記の目的を達成するための分周
機能を有するスタティック型トランスファーゲート順序
回路は、例えば図5に示すように、ラッチ回路SL1の
出力端子をインバータV3の入力端子に、該インバータ
V3の出力端子をラッチ回路SL2の入力端子にそれぞ
れ接続し、ラッチ回路SL2の出力端子をインバータV
4の入力端子に、該インバータV4の出力端子をインバ
ータV5の入力端子に、該インバータV5の出力端子を
ラッチ回路SL1の入力端子と上記出力端子QQにそれ
ぞれ接続することとする。
【0006】また、上記目的を達成するためのプリスケ
ーラ機能を有するスタティック型トランスファーゲート
順序回路は、例えば図8に示すように、2入力NAND
回路NDの出力端子をラッチ回路SL3の入力端子に、
ラッチ回路SL3の出力端子をインバータV9の入力端
子に、インバータV9の出力回路をラッチ回路SL4の
入力端子にそれぞれ接続し、ラッチ回路SL4の出力端
子をインバータV10の入力端子に、インバータV10
の出力端子を2入力NAND回路NDの第1の入力端子
と2入力OR回路ORの第1の入力端子にそれぞれ接続
し、2入力OR回路ORの出力端子をラッチ回路SL5
の入力端子に、ラッチ回路SL5の出力端子をインバー
タV11の入力端子に、インバータV11の出力回路を
ラッチ回路SL6の入力端子にそれぞれ接続し、ラッチ
回路SL6の出力端子をインバータV12の入力端子
に、インバータV12の出力端子を2入力NAND回路
NDの第2の入力端子にそれぞれ接続し、2入力OR回
路ORの第2の入力端子に上記入力端子Mを、インバー
タV10の出力端子に上記出力端子QQをそれぞれ接続
することとする。
【0007】あるいは上記目的を達成するための2分の
1分周機能を有するスタティック型トランスファーゲー
ト順序回路は、例えば図10に示すように、ラッチ回路
SL7の出力端子をインバータV13の入力端子に、イ
ンバータV13の出力端子をラッチ回路SL8の入力端
子にそれぞれ接続し、ラッチ回路SL8の出力端子をイ
ンバータV14の入力端子に、インバータV14の出力
端子をラッチ回路SL9の入力端子にそれぞれ接続し、
ラッチ回路SL9の出力端子をインバータV15の入力
端子に、インバータV15の出力端子をラッチ回路SL
10の入力端子にそれぞれ接続し、ラッチ回路SL10
の出力端子をインバータV16の入力端子に、インバー
タV16の出力端子をラッチ回路SL7の入力端子にそ
れぞれ接続し、インバータV14の出力端子を上記出力
端子QQに、インバータV16の出力端子を上記出力端
子QBにそれぞれ接続し、さらに、ラッチ回路SL7と
SL9の出力端子間、SL8とSL10の出力端子間、
インバータV13とV15の出力端子間、インバータV
14とV16の出力端子間の4対の出力端子間の少なく
とも1対の出力端子間に、該出力端子の電圧レベルを相
互に反対のレベルに初期設定するセット回路RSを接続
することとする。
【0008】
【作用】本発明の順序回路は、図1のスタティック型ラ
ッチ回路が基本となっている。このラッチ回路は、図3
に示されるような従来のダイナミック型ラッチ回路の出
力に上記のように、あるいは図1に示すようにインバー
タV1とV2から成る回路を付加した構成を有してお
り、後述においてさらに説明するように、この付加回路
がスタティック型としての記憶機能をダイナミック型の
ラッチ動作に与えることになる。しかもこの場合のイン
バータV1とV2をできるだけ小さく選定することがで
きるから、この付加回路が高速動作を阻害するようには
ならない。すなわち、本発明は高速なダイナミック型順
序回路にメモリ機能を付加することによって、スタティ
ック動作を行い、かつダイナミック型にほぼ匹敵する動
作速度を有する、高速の順序回路を提供するものであ
る。上記の手段の中で不等式で示した条件は、ラッチ動
作を確実に行うために必要な条件を与えるものである。
また上記の分周機能を有する本発明の手段の中で、例え
ば図10に示す構成のものは、図7に示す構成のものよ
り、クリティカルパスに含まれるインバータの数が1段
分少ないので、一層の高速化をすることが可能になる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例であって、
(a)では論理シンボルにより回路記述をしており、
(b)ではMOSトランジスタのシンボルにより回路記
述をしている。図2は図1のラッチ回路の入出力波形の
タイミング図である。ここに、SLは本発明のスタティ
ック型ラッチ回路、TGはトランスファーゲート、V
1、V2はインバータ、Dはデータ入力端子、QBは出
力端子、CCはクロック信号入力端子、CBは逆相のク
ロック信号入力端子、VDDは電源電圧端子、GNDは
回路を接地するグランド端子、VLは本発明の説明のた
めに付加した、任意の論理ゲートである。ここでは仮
に、最も汎用性の高いCMOS論理ゲートを念頭におい
て以下の説明を行う。さらにこの回路においては、イン
バータV2のオン抵抗が、入力端子Dに印加される論理
結果に影響が無い程度に大きいことを特徴としている。
以下にこの特徴を具体的な回路によって設計する際の、
回路設計条件を記載する。この条件とは、インバータV
2を構成するPMOSトランジスタのオン抵抗をR1、
トランスファーゲートTGと前段のCMOS論理ゲート
VL1の出力端子とグランド端子GNDとの間の直列オ
ン抵抗をR2、この回路の出力端子QQに接続されるC
MOS論理ゲートVL2の論理しきい値電圧をVth、
電源電圧をVDとすると、 (R2/(R1+R2))×VD<Vth (1) の関係を有し、かつインバータV2を構成するNMOS
トランジスタのオン抵抗をR3、トランスファーゲート
TGと前段のCMOS論理ゲートVL1の出力端子と電
源電圧端子VDDとの間の直列オン抵抗をR4とする
と、 (R3/(R3+R4))×VD>Vth (2) となるように設定されることである。
【0010】以下にこのような条件が必要なことを、実
際のラッチ動作の中で詳細に説明する。図2において、
時間t1にクロック信号がハイレベルになると、トラン
スファーゲートTGがオン状態になる。従って、入力端
子のハイレベル信号は、出力端子QQから同相のハイレ
ベルの信号となって出力される。次に、この信号がイン
バータV1、V2を通り、端子QQには元の信号レベル
が出力される。次にクロック電圧が立ち下がると、トラ
ンスファーゲートTGがオフ状態になるが、インバータ
V2のために、出力端子QQの電位は時刻t2まで、そ
のまま保持されて出力され続ける。これはスタティック
なラッチ機能そのものである。その後、図2のt2時刻
の場合には、入力端子Dの信号はロウレベルなので、出
力端子QQの信号もロウレベルとなる。このときの各端
子電圧の変化を少し、詳しく考えてみると、t2時刻の
直前には、CMOS論理ゲートVL1を構成するNMO
Sがオン状態となっている。またt2時刻の直後には、
トランスファーゲートTGがオンする。また、インバー
タV2を構成するPMOSはt2時刻以前からオン状態
にある。したがって、端子QQの電位は、インバータV
2を構成するPMOSトランジスタのオン抵抗をR1、
トランスファーゲートTGと前段のCMOS論理ゲート
VL1の出力端子とグランド端子GNDとの間の直列オ
ン抵抗をR2、インバータV1の論理しきい値電圧をV
th、電源電圧をVDとすると、一旦 V(QQ)=(R2/(R1+R2))×VD (3) となる。このとき、 V(QQ)<Vth (4) であれば、インバータV1は反転動作を開始して、出力
端子QQの電位はロウレベルに落ち着くことになる。し
かし、もし V(QQ)>Vth (5) であれば、インバータV1は反転動作を実行できず、し
たがって、出力端子QQの電位はハイレベルに近い中間
電位のままとなり、ラッチ信号の書換えは行えなくなっ
てしまう。以上が第1式の条件である。時刻t4には、
全く逆の現象が起きるので、第2式の条件が導かれるこ
とは、明かであろう。このような構成なので、本特許の
ようにインバータV1、V2が付加されたトランスファ
ーゲート型ラッチ回路はスタティック動作を行うことに
なる。図3の従来のダイナミック型ラッチ回路では、イ
ンバータV1、V2がないためクロックがロウレベルに
なると、電位を固定するパスが無いために、端子QQの
電位は次第に変化してしまうため、ダイナミックなラッ
チ動作しか行うことができない。このインバータV2
は、小さければ小さいほど、上記条件を満たし易くなる
ばかりでなく、CMOS論理ゲートVL1に対する負荷
が軽くなり、ラッチ回路全体として動作速度が向上する
ことは明かである。またインバータV1も小さければ小
さいほど、CMOS論理ゲートVL1に対する負荷は軽
くなるので、動作速度を向上させることができる。イン
バータV1、V2が次第に小さくなって、寄生容量成分
がトランスファーゲートTGの持つ寄生容量に比べて、
無視できるほど小さくなった極限状態では、その動作速
度は、図3のダイナミックなラッチ回路の動作速度に近
づくこともまた明かであろう。インバータV2の大きさ
の下限は、端子QQに寄生する容量に充電されている電
荷を放電しようとする、MOSトランジスタのリーク電
流に打ち勝つ電流がインバータV2から供給できること
が条件となって決定される。この電流は現在のMOSト
ランジスタ製作技術の現状で、ピコアンペアオーダーか
それ以下である。このリーク電流は本発明回路で要求さ
れるものと比べて、ほとんど考慮する必要がないほど小
さく、実際問題として、インバータV2の設計上の下限
を考慮する必要はない。作れるだけ小さく作っておくこ
とが望ましい。もし、上記第1式、第2式の条件を満た
さない場合には、ラッチ信号の書換えを行うことはでき
ない。その代表的な例として、トランスファーゲートT
Gに用いられているMOSトランジスタや、CMOS論
理ゲートとインバータV1、V2に用いられているトラ
ンジスタに、まったく同じ仕様のものを用いた場合を挙
げることができる。このような場合には、本発明のよう
な効果は実現できない。このオン抵抗を上式の条件に適
合するものとする具体的な手段として、最も簡便な方法
は、使用しているMOSトランジスタの幅を小さくする
ことであるが、そのほかにも、トランジスタのゲート長
や、しきい値電圧を変えるなど、様々な手段によって実
現できることは明かである。また現在CMOSメモリな
どで試みられている、ポリシリコンFETや、シン・フ
ィルム・トランジスタ(TFT)も使用可能である。ま
た、上記説明のなかでは、CMOSインバータのみを念
頭において説明してきたが、小さなNMOSとポリシリ
コン等による高抵抗、小さなPMOSと高抵抗を組み合
わせたインバータなどを使用することも可能である。ま
た、トランスファーゲートも図1(b)のようなCMO
S型のトランスファーゲートのほかにも、NMOSトラ
ンスファーゲートまたはPMOSトランスファーゲート
のみで構成できることは明かである。またMOSトラン
ジスタの他にも、MESFETなどでも同様の回路が実
現できることも明かであろう。
【0011】図5は本発明の第2の実施例であって、第
1の実施例に示したスタティック型ラッチ回路を組み合
わせることによって実現した2分の1分周器の構成例で
ある。ここにSL1、SL2はスタティック型ラッチ回
路、V3、V4、V5はCMOSインバータである。ま
たCCはクロック信号入力端子、CBは逆相のクロック
信号入力端子、QQはクロック信号の2分の1周波数を
出力する出力端子である。またQQ1、QQ2は各々内
部端子を指している。
【0012】図6はこの分周器に入力されるクロックが
変化するごとに、各端子の電圧が、ハイ(H)になる
か、ロウ(L)になるかを示す状態図である。この図か
らクロックの2倍の周期の、従って2分の1の周波数の
信号が出力端子QQから出力されることがわかる。この
2分の1分周器もラッチ回路と同じように、ラッチ回路
SL1、SL2に内蔵されてある、インバータを極小の
ものにすることによって、図7に示した従来のダイナミ
ック型2分の1分周器とほぼ同等の高速性能を実現でき
ることは明かである。また、トランスファーゲートもC
MOS型のトランスファーゲートのほかにも、NMOS
トランスファーゲートまたはPMOSトランスファーゲ
ートのみで構成できることは明かである。またNMOS
トランスファーゲートをSL1として、PMOSトラン
スファーゲートをSL2として混載すれば、逆相クロッ
クCBを用いずに、クロックCCのみを入力する単相ク
ロック型の分周器を構成できることもまた明かである。
【0013】図8は本発明の第3の実施例であって、プ
リスケーラ回路である。SL3、SL4、SL5、SL
6はスタティック型CMOSラッチ回路、NDはCMO
S2入力NAND回路、ORはCMOS2入力OR回
路、QQは出力端子、Mは入力端子、VDDは電源電圧
端子、GNDはグランド端子、QQ3、QQ4、QQ
5、QQ6は内部端子である。
【0014】図9は入力信号Mがロウレベルの時に、こ
のプリスケーラ回路に入力されるクロックが変化するご
とに、各端子の電圧が、ハイレベル(H)になるか、ロ
ウレベル(L)になるかを示す状態図である。この図か
らクロックの3倍の周期の、従って3分の1の周波数の
信号が出力端子QQから出力されることがわかる。入力
信号Mがハイレベルの時には、OR回路ORの出力は常
にハイに固定されるので、このプリスケーラ回路は、図
5の2分の1分周器と等価になる。このプリスケーラも
ラッチ回路と同等の条件で設計を行えば、ダイナミック
型とほぼ同等の高速性能を実現できることは明かであ
る。
【0015】図10は本発明の第4の実施例であって、
2分の1分周器である。SL7、SL8、SL9、SL
10はスタティック型CMOSラッチ回路、V13、V
14、V15、V16はインバータ、QQは出力端子、
QQ7、QQ8、QQ9、QQ10は内部端子、CCは
クロック入力端子、CBは逆相クロック入力端子であ
る。またRSはこれら内部端子の電圧の初期状態をセッ
トするためのセット回路である。このセット回路によっ
て、内部端子対QQ7とQQ9、またはQQ8とQQ1
0を、逆のレベルにセットする必要がある。あるいは、
インバータV13とV15の出力端子対やインバータV
14とV16の出力端子対も、各端子対の端子間相互に
反対の論理レベルにある必要があるので、このような反
対の論理レベルの端子対の1対またはそれ以上の対に対
してセット回路により電圧の初期設定をする。この場合
に、複数の端子対にセット回路を接続すれば、回路の安
定度ならびにセット後の収束性を高めることができる。
セット回路の具体例としては、例えば、QQ9にはNM
OSトランジスタのドレインを接続し、ソースをGND
端子に接続し、ゲートにセットパルスのハイレベル信号
を入力する。また端子QQ7にはPMOSトランジスタ
のドレインを接続し、ソースをVDD端子に接続し、ゲ
ートにセットパルスの反転信号(ロウレベル)を入力す
る。このことによって上記のようなセットが可能とな
る。
【0016】図11は図10における入出力波形のタイ
ミング図を示すもので、各端子の電圧が、ハイレベル
(H)になるか、ロウレベル(L)になるかを示す状態
図である。この図からクロックの2倍の周期の、従って
2分の1の周波数の信号が出力端子QQから出力される
ことがわかる。
【0017】この第4の実施例は第2の実施例と同じス
タティックな2分の1分周器である。第4の実施例は第
2の実施例に比べて、トランジスタの数や、消費電力は
約2倍必要であるが、最高動作周波数も約2倍の高速で
あるという特徴がある。高速である理由は、第2の実施
例の回路において、最も動作速度を律しているのが、ラ
ッチ回路SL2とインバータV4とV5を信号が伝搬す
る時間であるのに対し、第4の実施例の回路において
は、すべてのラッチ回路SL7、SL8、SL9、SL
10のいずれかとインバータの1段分を信号が伝搬する
時間であるためである。すなわち、この時間差である、
インバータV5の1段分を信号が伝搬する時間分だけ、
第4の実施例の速度が高速になるわけである。このよう
に、第2の実施例は高速ではあるが、中でも低消費電力
用として、第4の実施例は、より高速動作用としての特
徴がある。
【0018】このほか、上記したラッチ回路や分周器、
プリスケーラを組み合わせることによって、スタティッ
ク型のDタイプフリップフロップやシフトレジスタな
ど、さまざまな順序回路を実現できることは明かであ
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高速なダイナミック型にほぼ匹敵する動作速度を有す
る、スタティック型の順序回路を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のスタティック型ラッチ
回路図。(a)では回路図シンボルにより回路表記して
おり、(b)ではトランジスタを用いた回路表記をして
いる。
【図2】図1のラッチ回路の入出力波形のタイミング
図。
【図3】従来のダイナミック型ラッチ回路図。
【図4】従来のスタティック型ラッチ回路図。
【図5】本発明の第2の実施例のスタティック型の2分
の1分周器図。
【図6】図5の各端子の状態表。
【図7】従来のダイナミック型2分の1分周器図。
【図8】本発明の第3の実施例のスタティック型の2分
の1・3分の1プリスケーラ図。
【図9】図8の各端子の状態表。
【図10】本発明の第4の実施例のスタティック型2分
の1分周器図。回路図シンボルにより表記をしている。
【図11】図10の入出力波形のタイミング図。
【符号の説明】
D…データ入力端子 QQ…ラッチされたデータの出力端子 CC…クロック信号入力端子 CB…逆相のクロック信号入力端子 VDD…電源電圧端子 GND…回路を接地するグランド端子 Cm…寄生容量 V1〜V16…CMOSインバータ TG、TG1、TG2…CMOSのトランスファーゲー
ト VL1、VL2…CMOS論理ゲート SL1−SL10…スタティック型ラッチ回路 QQ…出力端子 QQ1〜QQ10…内部端子 M…2分の1、3分の1分周切り替え用の入力端子 OR…OR論理回路 ND…2入力NAND論理回路 RS…セット回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】論理ゲートVL1の出力に接続して、クロ
    ックの入力により該論理ゲートの出力をラッチするラッ
    チ回路としてのスタティック型トランスファーゲート順
    序回路において、 トランスファーゲート論理回路TGと、2つのインバー
    タV1、V2と、入力端子D、クロックの入力端子C
    C、出力端子QQ、電源電圧端子VDD、回路を接地す
    るグランド端子GNDを有し、 上記トランスファーゲート論理回路TGの出力端子にイ
    ンバータV1の入力端子を、インバータV1の出力端子
    にインバータV2の入力端子を、インバータV2の出力
    端子をトランスファーゲート論理回路TGの出力端子に
    それぞれ接続し、 上記トランスファーゲート論理回路TGの入力端子およ
    び出力端子をそれぞれ上記入力端子Dおよび出力端子Q
    Qに接続することを特徴とするスタティック型トランス
    ファーゲート順序回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらに、インバータV
    2を構成するPMOSトランジスタのオン抵抗をR1、
    トランスファーゲートTGと前段の論理ゲートVL1の
    出力端子とグランド端子GNDとの間の直列オン抵抗を
    R2、出力端子QQに接続される後段の論理ゲートVL
    2の論理しきい値電圧をVth、電源電圧をVDとする
    とき、 (R2/(R1+R2))×VD<Vth の関係を有し、かつ、 インバータV2を構成するNMOSトランジスタのオン
    抵抗をR3、トランスファーゲートTGと前段の論理ゲ
    ートVL1の出力端子と電源電圧端子VDDとの間の直
    列オン抵抗をR4とするとき、 (R3/(R3+R4))×VD>Vth の関係を有することを特徴とするスタティック型トラン
    スファーゲート順序回路。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載のスタティッ
    ク型トランスファーゲート順序回路としてのラッチ回路
    SL1、SL2と、3つのインバータV3、V4、V5
    と、出力端子QQを有し、 ラッチ回路SL1の出力端子をインバータV3の入力端
    子に、該インバータV3の出力端子をラッチ回路SL2
    の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL2の出力端子をインバータV4の入力端
    子に、該インバータV4の出力端子をインバータV5の
    入力端子に、該インバータV5の出力端子をラッチ回路
    SL1の入力端子と上記出力端子QQにそれぞれ接続す
    ることを特徴とする、分周器機能を有するスタティック
    型トランスファーゲート順序回路。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2記載のスタティッ
    ク型トランスファーゲート順序回路としてのラッチ回路
    SL3、SL4、SL5、SL6と、4つのインバータ
    V9、V10、V11、V12と、1つの2入力NAN
    D回路NDと1つの2入力OR回路ORと、出力端子Q
    Q、入力端子Mを有し、 2入力NAND回路NDの出力端子をラッチ回路SL3
    の入力端子に、ラッチ回路SL3の出力端子をインバー
    タV9の入力端子に、インバータV9の出力回路をラッ
    チ回路SL4の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL4の出力端子をインバータV10の入力
    端子に、インバータV10の出力端子を2入力NAND
    回路NDの第1の入力端子と2入力OR回路ORの第1
    の入力端子にそれぞれ接続し、 2入力OR回路ORの出力端子をラッチ回路SL5の入
    力端子に、ラッチ回路SL5の出力端子をインバータV
    11の入力端子に、インバータV11の出力回路をラッ
    チ回路SL6の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL6の出力端子をインバータV12の入力
    端子に、インバータV12の出力端子を2入力NAND
    回路NDの第2の入力端子にそれぞれ接続し、2入力O
    R回路ORの第2の入力端子に上記入力端子Mを、イン
    バータV10の出力端子に上記出力端子QQをそれぞれ
    接続することを特徴とする、プリスケーラ機能を有する
    スタティック型トランスファーゲート順序回路。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2記載のスタティッ
    ク型トランスファーゲート順序回路としてのラッチ回路
    SL7、SL8、SL9、SL10と、4つのインバー
    タV13、V14、V15、V16と、ラッチ回路また
    はインバータの出力端子の初期電圧レベルをセットする
    ためのセット回路RSと、出力端子QQおよびQBを有
    し、 ラッチ回路SL7の出力端子をインバータV13の入力
    端子に、インバータV13の出力端子をラッチ回路SL
    8の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL8の出力端子をインバータV14の入力
    端子に、インバータV14の出力端子をラッチ回路SL
    9の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL9の出力端子をインバータV15の入力
    端子に、インバータV15の出力端子をラッチ回路SL
    10の入力端子にそれぞれ接続し、 ラッチ回路SL10の出力端子をインバータV16の入
    力端子に、インバータV16の出力端子をラッチ回路S
    L7の入力端子にそれぞれ接続し、 インバータV14の出力端子を上記出力端子QQに、イ
    ンバータV16の出力端子を上記出力端子QBにそれぞ
    れ接続し、さらに、 ラッチ回路SL7とSL9の出力端子間、SL8とSL
    10の出力端子間、インバータV13とV15の出力端
    子間、インバータV14とV16の出力端子間の4対の
    出力端子間の少なくとも1対の出力端子間に、該出力端
    子の電圧レベルを相互に反対のレベルに初期設定するセ
    ット回路RSを接続することを特徴とする、2分の1分
    周機能を有するスタティック型トランスファーゲート順
    序回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6188246B1 (en) 1998-05-20 2001-02-13 Nec Corporation Semiconductor circuit with sequential circuit which can prevent leakage current
US6246265B1 (en) 1998-06-12 2001-06-12 Nec Corporation Semiconductor integrated logic circuit with sequential circuits capable of preventing subthreshold leakage current

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US6188246B1 (en) 1998-05-20 2001-02-13 Nec Corporation Semiconductor circuit with sequential circuit which can prevent leakage current
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