JPH05118943A - 荷重検出器 - Google Patents

荷重検出器

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JPH05118943A
JPH05118943A JP4082095A JP8209592A JPH05118943A JP H05118943 A JPH05118943 A JP H05118943A JP 4082095 A JP4082095 A JP 4082095A JP 8209592 A JP8209592 A JP 8209592A JP H05118943 A JPH05118943 A JP H05118943A
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plate structure
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Application number
JP4082095A
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Inventor
Takaki Kusaki
貴己 草木
Ryuji Takada
龍二 高田
Shuji Ohira
修司 大平
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出すべき荷重の各軸成分のゲインを、平行
平板構造の数を増やすことなく揃えることができる荷重
検出器の提供。 【構成】 剛体部11、12の一方が固定され、他方に
荷重が作用したとき、平行平板構造14の切欠き14d
の存在により、荷重の伝達は一方の薄肉部14aを経る
経路によってのみなされ、荷重は薄肉部14aに集中す
る。このため、薄肉部14aの変形は、切欠き14dが
ない場合に比較して著しく増大し、作用する荷重の各軸
成分のゲインを揃えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の物体に作用する
力又はモーメントを検出する荷重検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】ある物体又はある物体の特定部分に作用
する荷重(力またはモーメント)を検出することは多く
の分野において不可欠のことである。例えば、高機能ロ
ボットにより組立作業や研磨・バリ取り作業を行う場合
には、当該ロボットのハンドに作用する荷重を正確に検
出することが必要であるし、又、航空機、船舶、車両等
のモデル試験を実施する場合にも、それら対象物の各部
にかかる荷重の検出が主要な項目となる。このような荷
重を検出するための優れたセンサとして、複数の平行平
板構造より構成された荷重検出器が、特開昭61−27
5631号公報、特開昭63−75633号公報等で提
案されている。以下、このような荷重検出器の概略を図
により説明する。
【0003】図11は上記特開昭61−275631号
公報で提案されている荷重検出器の斜視図である。図
で、1は円板状の剛体部、2はリング状の剛体部、3は
これら剛体部1、2間に結合された角柱形状の荷重検出
部である。剛体部1、2および荷重検出部3は1つの剛
体ブロックで構成されている。4、5は荷重検出部3に
段違いに構成された平行平板構造を示す。平行平板構造
4は荷重検出部3の角柱に貫通孔4cをあけることによ
り構成される。この貫通孔4cの形成により、貫通孔4
cの端と角柱の面との間に互いに平行な薄肉部4a、4
b、即ち平行平板が形成される。これら薄肉部4a、4
b、および貫通孔4cで平行平板構造4が構成される。
なお、図示されていないが、薄肉部4a、4bの表面に
はストレンゲージが貼着されている。平行平板構造4の
下段にも、これと同一構造で、かつ、直交する方向を有
する平行平板構造5が構成されている。
【0004】上記荷重検出器の検出動作を、図12、1
3、14を参照しながら説明する。図12は上記荷重検
出器の平行平板構造4を抜出した斜視図である。又、図
13は、剛体部1が固定され、剛体部2に図11に示す
力Fx 、Fz が作用したときの平行平板構造4の変形を
示す斜視図である。力Fx が作用した場合、薄肉部4
a、4bは図示のように変形し、図で薄肉部4aの下側
および薄肉部4bの上側が伸び、薄肉部4aの上側およ
び薄肉部4bの下側が縮む。したがって、これら伸縮部
分に前記ストレンゲージを貼着しておけば力Fx を検出
することができる。力Fz が作用した場合には薄肉部4
a、4bは外側に膨張するように変形して伸縮部分が生
じるので検出可能である。この場合、平行平板構造5も
同様の変形を生じる。なお、力Fy は平行平板構造5に
より検出される。
【0005】図14は剛体部2にモーメントMx
y 、Mz が作用したときの平行平板構造4の変形を示
す斜視図である。モーメントMx が作用したとき、薄肉
部4a、4bの各両端の一方は伸び他方は縮む。又、モ
ーメントMy が作用したとき、薄肉部4aは伸び薄肉部
4bは縮む。さらに、モーメントMz が作用したとき、
各薄肉部4a、4bには図示のように捩れ変形が生じ
る。平行平板構造5についても、モーメントMx 、My
が入換わるだけで、同様の変形が生じる。ストレンゲー
ジを各薄肉部4a、4bの適切な個所に貼着しておけ
ば、上記各モーメントを検出することができる。
【0006】次に、上記特開昭63−75633号公報
に記載の荷重検出器の概略を図15、図16、図17お
よび図18により説明する。図15は上記荷重検出器の
平面図である。図で、7はX軸方向に延びる剛体部、8
はY軸方向に延びる剛体部である。9は四角形状の荷重
検出部を示す。剛体部7は荷重検出部9の上面と結合
し、剛体部8は荷重検出部9の下面と結合している。荷
重検出部9には、平行平板構造12個(10a〜10
m)が構成されている。各平行平板構造は荷重検出部9
に方形の貫通孔を形成することにより構成され、それぞ
れ図示のように薄肉部を有する。平行平板構造10b、
10e、10h、10k、の貫通孔はX軸方向にあけら
れ、その他の平行平板構造の貫通孔はX軸、Y軸に直交
するZ軸方向(紙面に垂直な方向)にあけられている。
図示されていないが、各薄肉部の表面の所定個所にはス
トレンゲージが貼着されている。
【0007】ここで、例えば、剛体部8が固定された状
態で剛体部7に荷重が作用すると、各平行平板構造10
a〜10mのうち所定の平行平板構造の薄肉部が変形
し、これにより当該荷重が検出される。以下、各荷重に
対し、この荷重の検出に関与する平行平板構造を列記す
る。
【0008】 力Fx :平行平板構造10c、10d、10i、10j 力Fy :平行平板構造10a、10f、10g、10m 力Fz :平行平板構造10b、10e、10h、10k モーメントMx :平行平板構造10b、10e、10
h、10k モーメントMy :平行平板構造10b、10e、10
h、10k モーメントMz :平行平板構造10c、10d、10
i、10j 図16は上記特開昭63−75633号公報に記載され
た他の荷重検出器の平面図である。この荷重検出器が図
15に示す荷重検出器と異なるのは、荷重検出部がリン
グ状に形成されている点および各平行平板構造の貫通孔
が断面円形である点のみであり、他の構成は同じであ
る。したがって、図15に示す荷重検出器と対応する部
分には同一符号を付して説明を省略する。この荷重検出
器の検出動作も図15に示す荷重検出器の検出動作と同
じである。
【0009】図17は上記公報に記載されたさらに他の
荷重検出器の平面図、図18は図17に示す荷重検出器
の一部破断斜視図である。この荷重検出器が図15に示
す荷重検出器と異なるのは、上下の剛体部がリング状に
形成されている点のみであり、他の構成は同じである。
全体を1つの剛体ブロックで構成するため、各図に示す
ようにスリットSが放電加工により形成される。この荷
重検出器についても、図16に示す荷重検出器の場合と
同様、図15に示す荷重検出器と対応する部分に同一符
号を付して説明を省略する。この荷重検出器の検出動作
も図15に示す荷重検出器の検出動作と同じである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の各荷重検出器
は、作用した荷重に対して、その各軸の荷重成分を他軸
の荷重成分との干渉なく検出できる優れた機能を有す
る。しかしながら、図11に示す荷重検出器は、各軸成
分の荷重に対して薄肉部4a、4bの変形の大きさが異
なる。例えば、図13に示すように、薄肉部4a、4b
は力Fx に対して柔であり大きな変形を生じるが、力F
z に対しては剛であり微小な変形しか生じない。したが
って、同じ大きさの力又はモーメントであっても、その
作用方向によって、各軸成分毎のストレンゲージによる
出力(ゲイン)が異なることとなる。換言すれば、所定
のゲインを得ることができる荷重成分の大きさ、即ち、
定格荷重の大きさが各軸成分により異なることとなり、
このままでは実際の使用は不可能である。又、このまま
使用しようとする場合には、定格値の小さい方を基準と
して使用することとなるが、この場合には分解能の著し
い低下を避けることはできない。
【0011】このような不都合を除くため、従来、各薄
肉部4a、4bに貼着する複数のストレンゲージの位置
を適切な位置に選定し、これらストレンゲージでブリッ
ジ回路を構成し、このブリッジ回路の出力に増幅器を接
続し、各軸成分の変形の大小(ゲインの大小)に応じて
当該増幅器の増幅度を調整する手段が採用されていた。
しかし、その調整は面倒であるばかりでなく、高倍率で
増幅することは原信号に含まれるノイズも増幅されるこ
ととなり、検出精度を低下させるという問題があった。
【0012】これに対して、図15、図16および図1
7に示す荷重検出器においては、平行平板構造の薄肉部
の変形の大きさは各荷重成分に対して比較的ばらつきが
少なく、この点では上記の荷重検出器の問題点を解消す
ることができる。しかし、これら荷重検出器は貫通孔の
数が多く、かつ、それら貫通孔の軸方向も異なるため加
工に手間を要するばかりでなく、各荷重成分に対して薄
肉部の変形の大きさを揃えるため各薄肉部の肉厚を調整
する必要があり、この点からも加工に要する手間と時間
は著しく増大する。さらに、1つの平行平板構造におけ
る両方の薄肉部表面にストレンゲージを貼着する必要が
あり、人手によるストレンゲージ貼着作業が面倒である
という問題もあった。
【0013】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、各軸成分に対する薄肉部の変形の大きさ、
ひいてはゲインを揃えることができ、しかも加工および
検出素子固定作業が容易な荷重検出器を提供するにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、第1の剛体部と、第2の剛体部と、これ
ら第1の剛体部と第2の剛体部との間に結合された荷重
検出部とを備え、この荷重検出部に平行平板構造より成
る少なくとも1つの荷重検出機構が構成された荷重検出
器において、前記平行平板構造を構成する貫通孔の両側
で、かつ、その貫通孔から所定距離離れた前記荷重検出
部の一方の面を横切って、前記貫通孔の中心軸に平行な
切欠きを設けたことを特徴とする。
【0015】
【作用】一方の剛体部に荷重が作用すると、この荷重は
他方の剛体部に伝達されるが、この伝達は、平行平板構
造の一方側に切欠きが存在するため、他方側の薄肉部を
通る経路のみにより成される。このため、従来は剛性が
高く変形が微小であった荷重成分に対して当該薄肉部の
変形を著しく大きくすることができ、これにより、各荷
重成分に対してゲインを揃えることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0017】図1は本発明の実施例に係る荷重検出器の
斜視図である。図で、X、Y、Zは本実施例の荷重検出
器の座標軸方向を示す。11は円板形状の剛体部、12
はリング形状の剛体部であり、剛体部11は剛体部12
の中心部分に位置する。13は剛体部11と剛体部12
との間に結合された荷重検出部であり、剛体部11の両
側にY軸方向に沿って設けられる。各荷重検出部13に
は、それぞれ平行平板構造14が構成されている。これ
ら平行平板構造14は、貫通孔14cおよびこの貫通孔
14cにより形成される薄肉部14a、14bで構成さ
れるとともに、2つの切欠き14dを備えている。これ
ら切欠き14dは、薄肉部14b側の面において、この
面を横切り、かつ、貫通孔14dの両側に当該貫通孔1
4dの軸と平行な軸に沿って形成される。各剛体部1
1、12、荷重検出部13、その平行平板構造14は1
つの剛体ブロックから一体成形される。
【0018】なお、図1において、一方の平行平板構造
13の各薄肉部、貫通孔および各切欠きの符号は図示が
省略されている。又、薄肉部14aの表面(上面)には
ストレンゲージや半導体薄膜等の検出素子が固定される
が、これらの図示も省略されている。
【0019】次に、本実施例の動作を、図2、図3およ
び図4を参照して説明する。これら各図は、図1で右側
に示された平行平板構造13の薄肉部の変形モードの斜
視図である。今、剛体部11が固定され、剛体部12に
荷重が作用した場合を想定する。
【0020】図2には、作用する荷重がX軸方向の力F
x である場合の薄肉部14a、14bの変形の態様が示
されている。切欠き14dを有しない従来の平行平板構
造は、力Fx に対して高い剛性を示し、薄肉部14a、
14bの変形は微小である。しかし、本実施例では、切
欠き14dにより、剛体部12から薄肉部14bを経て
剛体部11への力Fx の伝達が阻止され、力Fx は全て
薄肉部14aを経て剛体部11へ伝達される。このた
め、力Fx は薄肉部14aに集中し、薄肉部14aの変
形は切欠き14dが存在しない従来の平行平板構造に比
較して著しく大きくなる。図示の場合、矢印で示すよう
に力FX が作用した側の薄肉部14aが伸び、反対側が
縮む変形となる。勿論、薄肉部14aの変形が薄肉部1
4bの変形より大きくなる。
【0021】なお、図は、理解を容易にするため当該変
形を極端に誇張して描いてある。又、図中の点線は変形
前の平行平板構造の状態を示し、細線は変形の状態をよ
り一層明確に示すため加入されたものである。これらに
ついては、以下の図3、図4についても同じである。
【0022】図3には、作用する荷重がY軸方向の力F
y である場合の薄肉部14a、14bの変形の態様が示
されている。この変形においても、切欠き14dがない
場合の変形は微小であるが、切欠き14dが形成された
ことにより、図2に示す場合と同様の理由で著しく大き
な変形を得ることができる。図示の場合には全体が圧縮
され、このとき、薄肉部14a、14bは、その中立軸
が円弧状であるため、外側へ盛り上がる変形を生じる。
特に、薄肉部14aの変形が薄肉部14bの変形より大
きい。
【0023】図4には作用する荷重がZ軸方向の力Fz
である場合の薄肉部14a、14bの変形の態様が示さ
れている。力Fz が作用した場合、従来の平行平板構造
においては薄肉部14a、14bは通常の大きなたわみ
変形を示すが、この変形は切欠き14dの形成によりさ
らに大きくなる。この場合も、薄肉部14aの変形が薄
肉部14bの変形より大きい。
【0024】以上のとおり、本実施例では、切欠き14
dの形成により、薄肉部14a、14bの変形を大きく
することができる。そして、本実施例の平行平板構造の
変形が従来の平行平板構造における変形と比較して大き
くなる程度を各力Fx 、Fy 、Fz についてみると、力
x、Fy が作用したときの変形の増大は、力Fz が作
用したときの変形の増大よりも遙かに大きい。これによ
り、力成分Fx 、Fy のゲインと力成分Fz のゲインと
は大きく接近する。これら各力成分のゲインを揃えるに
は、単に力成分Fz のゲインを適切な手段、例えば検出
素子の固定位置の選定により低下させてやればよい。
【0025】なお、本実施例の荷重検出器では、X軸、
Y軸、Z軸まわりのモーメントの検出も成されるが、こ
れらモーメントが作用したときの薄肉部14a、14b
の変形は、図2、図3、図4に示す変形の合成となり、
それら変形の態様は極めて複雑となるので、図示は省略
する。しかしながら、モーメントが作用したとき、切欠
き14dの形成により薄肉部の変形が大きくなるのは、
上記力が作用した場合と同様である。
【0026】このように、本実施例では、平行平板構造
に切欠きを形成したので、従来微小であった薄肉部の変
形を著しく大きくすることができ、これにより、貫通孔
を増加させることなく各荷重成分におけるゲインを揃え
ることができる。そして、貫通孔の数が少なくなること
により加工が容易となり、又、検出素子を一方の同一面
に布設するだけでよいので、その布設作業も容易とな
り、半導体薄膜による布設も可能となる。
【0027】図5は本発明の他の実施例に係る荷重検出
器の斜視図である。図で、図1に示す部分と等価な部分
には同一符号が付してある。即ち、11は内部の剛体
部、12は外部の剛体部、13は荷重検出部である。剛
体部11、12、および荷重検出部13はリング形状に
構成され、それぞれ同心円上に配置されている。荷重検
出部13はX軸方向2個所で剛体部11と、又、Y軸方
向2個所で剛体部12と結合されている。荷重検出部1
3の各結合部の中間には平行平板構造14が構成されて
いる。これら各平行平板構造14は互いに等間隔の位置
にあり、さきの実施例と同じく、それぞれ薄肉部14
a、14b、貫通孔14c、および切欠き14dで形成
されている。なお、12Uは平行平板構造14の貫通孔
14cおよび切欠き14dを加工形成するための切欠溝
である。
【0028】図6は、図5に示す荷重検出部13だけを
取出して描いた斜視図であり、図5に示す部分と同一部
分には同一符号が付してある。図6により平行平板構造
14の各薄肉部14a、14b、貫通孔14c、および
切欠き14dの構成が明瞭に示される。
【0029】次に、本実施例の動作を、図7、図8およ
び図9を参照して説明する。これら各図は、図6に示さ
れる平行平板構造13の各変形モードの斜視図である。
今、剛体部12が固定され、剛体部11に荷重が作用し
た場合を想定する。本実施例における変形は、構造がリ
ング形状であるため、図2〜4に示す変形が重なり合う
変形となる。なお、本実施例においても薄肉部14aの
変形が薄肉部14bの変形より大きくなるのは明らかで
ある。
【0030】図7には、作用する荷重がX軸方向の力F
x である場合の平行平板構造13の変形の態様が示され
ている。この平行平板構造13は、切欠き14dがない
場合には力Fx に対して高い剛性を示すが、本実施例で
は、切欠き14dにより剛体部11から薄肉部14bを
経て剛体部12への力Fx の伝達が阻止され、力Fx
全て薄肉部14aを経て剛体部12へ伝達される。この
ため、力Fx は薄肉部14aに集中し、さきの実施例の
図2に示す変形と同様に、当該薄肉部14aの変形は切
欠き14dが存在しない従来の平行平板構造に比較して
著しく大きくなる。なお、図7では、理解を容易にする
ため当該変形を極端に誇張して描いてあり、又、図中の
点線は変形前の平行平板構造の状態を示す。以下の図
8、図9についても同じである。
【0031】図8には、作用する荷重がY軸方向の力F
y である場合の平行平板構造13の変形の態様が示され
ている。この変形においても、切欠き14dがない場合
の変形は微小であるが、切欠き14dが形成されたこと
により、図7に示す場合と同様、著しく大きな変形を得
ることができる。
【0032】図9には、作用する荷重がZ軸方向の力F
z である場合の平行平板構造13の変形の態様が示され
ている。力Fz が作用した場合、従来の平行平板構造に
おいては薄肉部14a、14bは大きな変形を示すが、
この変形は切欠き14dの形成によりさらに大きくな
る。
【0033】以上のとおり、本実施例でもさきの実施例
と同様、切欠き14dの形成により薄肉部14a、14
bの変形を大きくすることができ、かつ、さきの実施例
と同様の理由および手段で各力成分のゲインを揃えるこ
とができる。
【0034】なお、本実施例の荷重検出器でも、X軸、
Y軸、Z軸まわりのモーメントを検出することができる
が、これらモーメントが作用したときの薄肉部14a、
14bの変形は、図7、図8、図9に示す変形の合成と
なり、それら変形の態様は極めて複雑となるので、図示
は省略する。しかしながら、切欠き14dの形成により
薄肉部の変形が大きくなるのは、上記力が作用した場合
と同様である。
【0035】本実施例の効果も、さきの実施例の効果と
同じであり、さらに、平行平板構造が等間隔で4個所に
構成されているので、安定した荷重検出ができる。
【0036】図10は本発明の他の実施例に係る荷重検
出器の斜視図である。この図で、図5に示す部分と同一
部分には同一符号を付して説明を省略する。本実施例に
おいて、荷重検出部13における図の上面、即ち、平行
平板構造14の切欠き14dが存在しない方の面(検出
素子が設けられる面)は、剛体部11および剛体部12
の上面から所定高さ突出した状態で構成されている。図
では、剛体部11の上面と荷重検出部13の上面との高
さの差hが示されている。その他の構造は、図5に示す
実施例のものと同じである。
【0037】このように、本実施例では、荷重検出部1
3の面が各剛体部11、12の面より突出するように構
成したので、図5に示す実施例と同じ効果を奏するとと
もに、平行平板構造14に検出素子を設ける場合、その
作業を、各剛体部11、12による制約を受けることな
く実施することができる。
【0038】なお、図10に示す実施例のように、荷重
検出部13を剛体部11、12から突出して構成するこ
とは、図1に示す実施例に対しても適用可能であるのは
明らかである。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、荷重検
出部の平行平板構造に切欠きを形成したので、貫通孔を
増加させることなく各荷重成分におけるゲインを揃える
ことができる。そして、貫通孔の数が少なくなることに
より加工が容易となり、又、検出素子を一方の同一面に
布設するだけでよいので、その布設作業も容易となり、
半導体薄膜による布設も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る荷重検出器の斜視図であ
る。
【図2】図1に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図3】図1に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図4】図1に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例に係る荷重検出器の斜視図
である。
【図6】図5に示す平行平板構造を示す斜視図である。
【図7】図5に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図8】図5に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図9】図5に示す平行平板構造の変形を示す斜視図で
ある。
【図10】本発明のさらに他の実施例に係る荷重検出器
の斜視図である。
【図11】従来の荷重検出器の斜視図である。
【図12】図11に示す平行平板構造の斜視図である。
【図13】図12に示す平行平板構造の変形を示す斜視
図である。
【図14】図12に示す平行平板構造の変形を示す斜視
図である。
【図15】従来の荷重検出器の斜視図である。
【図16】従来の荷重検出器の斜視図である。
【図17】従来の荷重検出器の斜視図である。
【図18】図17に示す荷重検出器の一部破断斜視図で
ある。
【符号の説明】
11 剛体部 12 剛体部 13 荷重検出部 14 平行平板構造 14a、14b 薄肉部 14c 貫通孔 14d 切欠き

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の剛体部と、第2の剛体部と、これ
    ら第1の剛体部と第2の剛体部との間に結合された荷重
    検出部とを備え、この荷重検出部に平行平板構造より成
    る少なくとも1つの荷重検出機構が構成された荷重検出
    器において、前記平行平板構造を構成する貫通孔の両側
    で、かつ、その貫通孔から所定距離離れた前記荷重検出
    部の一方の面を横切って、前記貫通孔の中心軸に平行な
    切欠きを設けたことを特徴とする荷重検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記荷重検出部にお
    ける前記荷重検出機構の検出素子が配置される面は、前
    記第1の剛体部および前記第2の剛体部から突出してい
    ることを特徴とする荷重検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1の剛体部、
    前記第2の剛体部、前記荷重検出部、および平行平板構
    造は、1つの剛体ブロックから一体成形されることを特
    徴とする荷重検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第1の剛体部は
    リング形状に構成され、前記第2の剛体部は当該リング
    の中心に位置せしめられ、かつ、前記荷重検出部は前記
    リングの中心を通る直線に沿って配置されていることを
    特徴とする荷重検出器。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記第1の剛体部、
    前記第2の剛体部およびそれら第1の剛体部と第2の剛
    体部との間に介在する前記荷重検出部は、いずれも同心
    のリング形状に構成され、かつ、前記荷重検出部は前記
    第1の剛体部と前記第2の剛体部とに所定角度間隔で交
    互に結合されていることを特徴とする荷重検出器。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記荷重検出機構
    は、前記荷重検出部の各結合部間にそれぞれ構成されて
    いることを特徴とする荷重検出器。
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