JPH0641892B2 - 荷重検出器 - Google Patents

荷重検出器

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JPH0641892B2
JPH0641892B2 JP61219760A JP21976086A JPH0641892B2 JP H0641892 B2 JPH0641892 B2 JP H0641892B2 JP 61219760 A JP61219760 A JP 61219760A JP 21976086 A JP21976086 A JP 21976086A JP H0641892 B2 JPH0641892 B2 JP H0641892B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、種々の物体に加わる荷重における各座標軸方
向の力成分および各座標軸回りのモーメント成分を検出
する荷重検出器に関する。
〔従来技術〕
ある物体またはある物体の特定部分に加わる荷重(力お
よびモーメント)を検出することは、多くの分野におい
て下可欠なことである。例えば、高機能ロボツトにより
組立作業や研摩・バリ取り作業を行う場合には、当該ロ
ボツトのハンドに作用する力を正確に検出することが必
要であるし、また航空機、船舶、車両などのモデル試験
を実施する場合にも、各部にかかる荷重の検出が主要な
項目となる。
このような荷重を検出するための優れたセンサとして、
ある基準軸方向の力要素のみを検出する平行平板構造、
およびある基準軸回りのモーメント要素のみを検出する
放射平板構造を用いた荷重検出器が特開昭60−624
97号公報により提案されている。以下、当該公報に示
された荷重検出器の一例を第13図により説明する。
第13図は平行平板構造および放射平板構造を用いた荷
重検出器の一部破断斜視図である。図で、1は円環状の
剛体部、2は剛体部1と対向する円環状の剛体部、3は
剛体部1,2間に連結された十文字柱状の荷重検出機構
部である。荷重検出機構部3は図示のX軸,Y軸,Z軸
方向の力成分を検出する平行平板構造3FX,3FY,
3FZ、およびX軸,Y軸,X軸まわりのモーメント成
分を検出する放射平板構造3MX,3MY,3MZで構
成されている。これら平行平板構造および放射平板構造
を示す符号において、Fは力、Mはモーメント、X,
Y,Zはそれぞれ座標軸X,Y,Zを表わすものとす
る。例えば、符号「3FX」はX軸方向の力成分を検出
する平行平板構造であることを意味する。各平行平板構
造は例えば平行平板構造3FXにおいて示されるよう
に、互いに平行な薄肉平板3a,3bおよびこれらを形
成するための貫通孔3cを有し、又、各放射平板構造は
例えば放射平板構造3MZにおいて示されるように、所
定点に関して互いに放射状に延びる薄肉平板3d,3e
およびこれらを形成するための貫通孔3fを有する。
この荷重検出器は、剛体部1,2間に作用するすべての
荷重を検出することができ、しかも他軸の荷重成分によ
る干渉が極めて少なく(荷重分離特性が良く)高精度の
検出が可能であり、感度および剛性に優れている。
なお、上記放射平板構造については前記公開公報に詳述
されているので説明は省略する。又、平行平板構造につ
いても前記公開公報に詳述されているが、後述する本発
明の実施例に平行平板構造が使用されるので、これにつ
いては当該実施例の説明において触れることにする。
〔発明が解決しようとする問題点〕
第13図に示す荷重検出器は上記のように優れた特性を
有するが、同時に次のような問題点をも有する。即ち、 (1)荷重検出機構部3には十文字柱状の限られたスペ
ース内に多数の平行平板構造と放射平板構造(図の構成
では全体のバランスを確保するため16個の構造が用い
られる)が周辺から中心に向つて設けられるので、各平
行平板構造および各放射平板構造を構成するのに必要な
寸法を充分に確保することができず、荷重検出器の大き
さに制約がある場合には、理想的な特性をもたせるよう
にこれを構成するのは困難である。
(2)平行平板構造3FZおよび放射平板構造3MZが
剛体部1,2より内側にある荷重検出器中心近傍に存在
するため剛体部1,2間に大きなモーメントが作用した
とき、これら平行平板構造3FZおよび放射平板構造3
MZには等価的に大きな力が作用することになり、これ
らに無理な応力が発生する。したがつて、荷重検出器の
モーメントに対する定格値は小さな値に抑えねばならな
い。このことは、大きなモーメントが作用するおそれの
あるロボツトや工作機械にこのセンサを適用する場合に
大きな制約となる。
(3)ハンドグライングなどの加工工具を工作機械の工
具ホルダやロボツトのハンドに取付けて作業を実施させ
るような場合、荷重検出器の中心点と当該加工具に作用
する力の作用点との間の距離が大きくなる場合が多い。
ところが、上記(2)で述べたように、荷重検出器のモ
ーメント定格値は制限されるので、当該加工工具に作用
する加工反力を小さく抑えねばならない。このことは、
加工作業の能率を著しく低下させることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、上記従来技術の問題点を解決し、外形
寸法が同一である従来のものと比較して、荷重検出機構
部における各荷重検出要素に必要なスペースを充分に確
保することができ、かつ、モーメント定格をより大きな
値に設定することができる荷重検出器を提供するにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、第1の剛体部
と、第2の剛体部と、荷重検出機構部とを備え、この荷
重検出機構部には、第1の剛体部と第2の剛体部との間
に作用する荷重を検出する荷重検出要素が少なくとも1
つ設けられている荷重検出器において、荷重検出機構部
を円形,方形等の環状に構成し、この荷重検出機構部に
定められている所定方向の軸上において対向する当該荷
重検出機構部上の2つの部分と第1の剛体部とを連結
し、又、前記所定方向の軸とほぼ直交する方向の軸上に
おいて対向する荷重検出機構部上の2つの部分と第2の
剛体部とを連結したことを特徴とする。
〔作 用〕
第1の剛体部と第2の剛体部との間に荷重が作用する
と、この荷重は荷重検出機構部に伝達され、そこに設け
られている荷重検出要素により検出される。この場合、
荷重検出要素は、中心から離れてその周部分に相当する
環状の荷重検出機構部にあるので、荷重検出要素が中心
に存在している場合に比較して、第1の剛体部および第
2の剛体部間に作用するモーメントにより荷重検出要素
に生じる応力が低減される。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の各実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明の第1の実施例に係る荷重検出器の斜視
図である。図で、X,Y,Zは座標軸を示す。11はX
軸方向に延びた棒状の剛体部、11a,11bは剛体部
11の連結部である。12はY軸方向に延びた棒状の剛
体部、12a,12bは剛体部12の連結部である。1
3Aは連結部11a,12a間を連結する梁状部材、1
3Bは連結部12a,11b間を連結する梁状部材、1
3Cは連結部11b,12b間を連結する梁状部材、1
3Dは連結部12b,11a間を連結する梁状部材であ
る。梁状部材13Aには、主としてX軸方向の力を検出
する力成分検出要素13A、主としてY軸方向の力を
検出する力成分検出要素13A、および主としてZ軸
方向の力を検出する力成分検出要素13Aが設けられ
ている。同様に、他の梁状部材13B,13C,13D
にも、それぞれX軸に関する力成分検出要素13B
13C,13D,Y軸に関する力成分検出要素13
,13C,13D、Z軸に関する力成分検出要
素13B,13C,13Dが設けられている。各
梁状部材13A〜13D、および各連結部11a〜12
bにより、環状の荷重検出機構部14が構成される。
剛体部11,12間にいずれかの方向の力が作用する
と、その力のX軸方向成分、Y軸方向成分、およびZ軸
方向成分は各梁状部材13A〜13DのX軸に関する力
成分検出要素、Y軸に関する力成分検出要素、およびZ
軸に関する力成分検出要素により検出される。
ここで、これら各力成分検出要素には、所定方向の力成
分を検出するという基本的な機能が要望される他、あら
ゆる荷重成分に対して剛性が高く、それ自身の変形が他
の力成分検出要素に作用する荷重の大きさや方向に影響
を与えないという特性をも要望される。そして、これら
の要望を満足するものとして平行平板構造を用いた力成
分検出要素が挙げられる。そこで、以下、平行平板構造
の構成および動作原理を説明する。
第2図(a)〜(f)はそれぞれ平行平板構造を用いた
力成分検出要素の側面図である。図で、21は支持部2
0に支持された剛体よりなる固定部、22は支持部20
の反対側にあり剛体よりなる可動部である。23,2
3′は固定部21と可動部22との間を連結する薄肉部
であり、これら薄肉部23,23′は互いに平行に配置
されている。24はこれらにより構成された平行平板構
造を示す。25,26,27,28はそれぞれ薄肉部2
3,23′の根元部分に設けられたストレンゲージであ
る。なお、29は薄肉部23,23′を構成するための
方形の貫通孔を示す。
このような平行平板構造24において、可動部22にZ
軸方向(平行に配置された平板と直交する方向、以下こ
の方向を基準軸方向と呼ぶ)の力Fが加えられると、
平行平板構造24は第2図(b)に示すように薄肉部2
3,23′が同一形状の曲げ変形を生じる。そこでこう
した変形モードに比例した出力が得られるように各スト
レンゲージ25〜28でホイートストンブリツジを構成
することによりF方向の力を検出する力成分検出要素
が構成される。この場合、第2図(c)のように、第2
図(d)と同程度の変形を生じさせるには、非常に大き
なモーメントMを作用させねばならず、言いかえると
平行平板構造24は本来剛性がモーメントMに対して
高いのでそれによるストレンゲージの出力は小さい。し
かしさらにモーメントMによる微小な出力を補償する
ようにホイートストンブリツジを構成すれば、より高精
度の力成分検出要素とすることができる。また、この力
成分検出要素は平行に配置された薄肉部23,23′に
平行となる平行平板構造24の軸方向に力に対しても、
微少であるが影響を受ける。より高精度の力計測のため
には、それをも補償するようにホイートストンブリツジ
を組むことが望まれる。平行平板構造24の固定部21
と可動部22との間を相対的にねじるモーメントに対し
ては平行平板構造24単独ではその剛性は必ずしも高く
はないが、ストレンゲージをそのモーメント軸心上に設
けることによりその影響を受けないようにすることがで
きる。これら以外の荷重に対する平行平板構造24の変
形は非常に小さく、その影響は無視できる。
この平行平板構造24を用いた力成分検出要素の特徴
は、簡単な構造で安価に製造することができ、かつ、平
行に配置された薄肉部23,23′に垂直な力成分のみ
に比例した信号が得られることである。またあらゆる荷
重成分に対して剛性が高くそれ自身の変形が他の荷重成
分検出要素に作用する荷重の大きさや方向に影響を与え
ないという、さきに述べた要望に沿う特性をも持つてい
る。平行平板を第2図(b)のようにたわませる基準軸
方向の力に対して相対的には剛性が低いことは前述の通
りであるが、他の荷重検出要素に作用する荷重の大きさ
や方向に影響を与えるかどうかという点では、この平行
平板構造24は基準軸方向の力に対する剛性も含めて十
分に剛性が高いと言えるのである。
さて、第2図(a)に示す平行平板構造24は、角柱状
体のひとつの側面に方形の貫通孔29をあけた形になつ
ている。しかしながら平行平板構造24はこうした形の
みに限定されるものではない。第2図(d)〜(f)に
その他の構成例を示す。第2図(d)に示す平行平板構
造は方形の貫通孔29のかわりに角に丸みをおびた方形
の貫通孔30で構成されている。また、第2図(e)に
示す平行平板構造はそれが円形の貫通孔31に置きかえ
られた構成となつている。これら2つの例はいずれも第
2図(a)に示した平行平板構造24とほぼ同等の特性
を持つた力成分検出要素である。第2図(a)に示す平
行平板構造24と第2図(d),(e)に示す平行平板
構造との違いは、力成分が作用したときに生じるひずみ
の最大値が後者になるほど低くなり感度が鈍くなるかわ
りに、ひずみの分布がなだらかになりストレンゲージ2
5〜28を設ける位置精度に対する許容巾が大きくなり
製作し易くなることと、さらに機械加工もやり易くなる
点である。さらに、第2図(f)に示すように2つの円
形の貫通孔32をスリツト33で連結した平行平板構造
も考えられる。この構成は平行平板構造を限られたスペ
ースの中に構成するために都合がいい構造である。
次に、第1図に示す実施例の各力成分検出要素に、上記
平行平板構造を用いた場合の構成および荷重検出原理に
ついて説明する。
第3図は第1の実施例の具体例の構成の平面図である。
この具体例では、第1図に示すX軸方向の力成分検出要
素13A,13B,13C,13D、Y軸方向
の力成分検出要素13A,13B,13C,13
、およびZ軸方向の力成分検出要素13A,13
,13C,13Dを、それぞれ平行平板構造を
用いた力成分検出要素で構成したもであり、第1図に示
す各力成分検出要素に相当するものには同一符号が付さ
れている。なお、S〜Sは各平行平板構造における
ストレンゲージの貼着位置を示し、これらの貼着位置の
うち、どの位置にストレンゲージを貼着するかは、後述
するホイートストンブリツジの説明において示すことと
する。上記具体例の構成は、格別の説明がなくとも第2
図(a)に示す力成分検出要素の説明から明らかである
と考える。
ここで、この具体例の荷重検出原理を第4図(a)〜
(e)を参照しながら説明する。まず、剛体部12を固
定し、剛体部11にX軸の正方向の力Fを作用させた
場合の変形を第4図(a)に示す。この図に示されるよ
うに、この場合においては、主としてX軸方向の力を検
出する力成分検出要素13A,13B,13C
13Dのみが変形する。もちろん、この図の変形は誇
張して示してある。こうした変形が生じる理由は、各力
成分検出要素がそれぞれの基準軸方向の力に対してのみ
変形するという特性を持つているためである。そこで、
各力成分検出要素13A〜13Dの所定位置に貼着
されたストレンゲージ(図示せず)を力Fに相当する
信号が求められるようなホイートストンブリツジに構成
すれば力Fを検出することができる。なお、ストレン
ゲージにより構成されるホイートストンブリツジについ
ては後述する。
同様に、剛体部12を固定し、剛体部11にY軸の正方
向の力Fを作用させると、第4図(a)に示す場合と
同様な態様で、主としてY軸方向の力を検出する力成分
検出要素13A,13B,13C,13Dのみ
が変形する。そこで、該力成分検出要素13A〜13
の所定位置に貼着されたストレンゲージ(図示せ
ず)を力Fに相当する信号が求められるようなホイー
トストンブリツジ(後述)に構成すれば力Fを検出す
ることができる。
次に、剛体部12を固定し、剛体部11にZ軸回りのモ
ーメントMを作用させた場合の変形を第4図(b)に
示す。この場合は連結部11a,12a間および連結部
11b,12b間で相互の間隔が狭まり、逆に、連結部
11b,12a間および連結部11a,12b間で相互
の間隔が拡がるので、図示のように梁状部材13A,1
3Cは外側へ突き出し、梁状部材13B,13Dは内側
へ引つ込む変形を発生する。このような変形が生じるの
も平行平板構造24を用いた力成分検出要素が基準方向
だけに変形し易いという特性に依存している。そこで、
力成分検出要素13A〜13D,13A〜13D
の所定位置に貼着されたストレンゲージをモーメント
に相当する信号が求められるようなホイートストン
ブリツジ(後述)に構成すれば、モーメントMを検出
することができる。ただし、この場合、力F,F
検出のために用いる力成分検出要素13A〜13
,13A〜13Dを共通に利用することになる
ので、力F,Fが作用してもそれらの影響をキヤン
セルし、モーメントMのみを検出するようにストレン
ゲージのホイートストンブリツジを構成する必要があ
る。
次に、剛体部12を固定し、剛体部11に力Fを作用
させた場合の変形を第4図(c)に示す。この場合に
は、力成分検出要素13A〜13D,13A〜1
3Dの変形は無視でき、力成分検出要素13A,1
3B,13C,13Dのみが変形するので、図示
のような変形となる。なお、S〜Sはストレンゲー
ジの貼着可能な位置を示す。そこで、該力成分検出要素
13A〜13Dの所定位置に貼着されたストレンゲ
ージを力Fに相当する信号が求められるようなホイー
トストンブリツジ(後述)に構成すれば力Fを検出す
ることができる。
次に、剛体部12を固定し、剛体部11にX軸回りのモ
ーメントMを作用させた場合の変形を第4図(d)に
示す。この場合も力成分検出要素13A〜13D
13A〜13Dの変形は無視でき、力成分検出要素
13A,13B,13C,13Dのみが変形す
るので、図示のような変形となる。また、Y軸回りのモ
ーメントMを作用させるとY軸回りに第4図(e)に
示すような変形を生じる。ところで、今までの説明では
すべて剛体部12を固定して剛体部11に荷重を作用さ
せる態様で考えているので、モーメントMを作用させ
た第4図(d)に示す変形では両端が固定されていて中
央部が回転する変形となるのに対して、モーメントM
を作用させると第4図(e)に示すように中央部が固定
され両端部が一体となつて回転する変形となる。しかし
ながら、いずれの場合でも、両端部と中央部との相対的
な関係は同一であるので、平行平板構造における変形は
全く同じである。なお、第4図(d)と第4図(e)と
では、見る方向の違いによりストレンゲージの位置が異
なつて見え、前者では位置S,Sが内側で位置
,Sが外側に見えるのに対し、後者ではその反対
となる。以上、モーメントM,Mに対しては、上記
態様の変形を生じるので、力成分検出要素13A〜1
3Dの所定位置に貼着されたストレンゲージをモーメ
ントM,Mに相当する信号が求められるようなホイ
ートストンブリツジ(後述)に構成すればモーメントM
,Mを検出することができる。そして、この場合に
おいても、モーメントM,Mおよび力Fの検出の
ために力成分検出要素13A〜13Dを共通に利用
しているので、それら相互の影響がキヤンセルされ、求
めるべき力又はモーメントのみが検出できるようにスト
レンゲージのホイートストンブリツジを構成する必要が
ある。
ここで、所望の荷重検出信号を得るためのストレンゲー
ジの貼着位置(各力成分検出要素の貼着位置S〜S
のうちどの位置にストレンゲージを貼着するか)、およ
び貼着されたストレンゲージにより構成されるホイート
ストンブリツジ(各ストレンゲージをどのように組合せ
てホイートストンブリツジを構成するか)について、そ
の概略を第5図(a)〜(f)に示す回路図を参照して
説明する。
ある方向の荷重に対しては出力を発生し、それ以外の荷
重に対しては各ストレンゲージの信号間でキヤンセルさ
れてその出力が0となるように、ストレンゲージにより
ホイートストンブリツジ構成を行う具体的な手順は、当
該技術者以外の人にとつては一見複雑に見えるものであ
るが、当該技術者にとつては単に簡単なルールに従つて
決めていくだけのものであり、自明のことである。そこ
で、ここでは第3図に示す具体例について、そのホイー
トストンブリツジ構成の一例を示すにとどめる。
前述のように、第3図に示すS〜Sは各力成分検出
要素におけるストレンゲージ貼着可能位置を示す。以下
に述べるホイートストンブリツジの構成からも明らかな
ように、実際にはストレンゲージは、これらの位置S
〜Sのうちの一部の位置に貼着されることになり、そ
の他の位置には貼着されない。
ところで、これまでの説明から、力成分検出要素13A
〜13DはX,Y軸方向の力F,FおよびZ軸
まわりのモーメントMに対しては剛性が高く、そうし
た荷重成分に対しては力成分検出要素13A〜13D
の各ストレンゲージは出力(抵抗値の変化、以下同
じ)がすべてほぼ0である。また、力成分検出要素13
〜13D,13A〜13DはZ軸方向の力F
およびX,Y軸まわりのモーメントM,Mに対し
てはその剛性が高く、それら荷重成分に対しては力成分
検出要素13A〜13D,13A〜13Dの各
ストレンゲージは出力がすべてほぼ0である。そして、
各力成分検出要素が各荷重成分に対して第4図(a)〜
(d)に示すように変形することを考え合わせると、第
5図(a)〜(f)に示すようにストレンゲージを組合
せてホイートストンブリツジを構成すれば所望の荷重検
出信号f〜mを得ることができる。
第5図(a)〜(f)で、各ホイートストンブリツジを
構成しているストレンゲージの符号はそれが設けられて
いる力成分検出要素の符号(例えば13A,13B
など)の後にストレンゲージの位置を示す符号(S
等)を付して構成されている。例えば、第5図
(a)において、13Aは第3図に示す力成分検
出要素13Aの位置Sに貼着されたストレンゲージ
を示す。又、f〜mは当該各ホイートストンブリツ
ジの出力信号を示す。さらに、こうしたブリツジ構成が
妥当であるということの検証のため、下記第1表および
第2表に、各荷重入力に対して各ストレンゲージに発生
する信号の方向と大きさを「+」、「−」、「0」で示
すと同時に、そのホイートストンブリツジが発する出力
をも示してある。これらの表において「+」、「−」の
記号は各荷重成分の正方向の入力に対する出力の方向で
あり、当然のことながら負の入力に対しては、すべて逆
になる。念のため付け加えるが、ここに示したホイート
ストンブリツジの構成例は数多く考えられる例のうちの
一つの例である。
このように、本実施例では、直交する剛体部の各連結部
において、隣接する連結部間を梁状部材で連結して全体
を環状の荷重検出機構部とし、この荷重検出機構部の各
梁状部材に力成分検出要素を設けることにより各力成分
検出要素を荷重検出器の周辺に沿つて配置するようにし
たので、第13図に示す従来の荷重検出器のように周辺
から中心に向つて荷重成分検出要素を配置する場合に比
較して、スペースの面で各力成分検出要素を余裕をもつ
て配置することができ、これによりそれらを良い特性と
するために必要な寸法で構成することができ検出精度を
向上せしめることができる。又、各力成分検出要素が周
辺に沿つて配置されているので、従来の荷重検出のよう
に中心部分にある荷重成分検出要素に生じる過大な応力
を生じることがなくなり、したがつて、モーメントの定
格値をより大きな値に選定することができる。そして、
これにより研削加工等の力制御に応用した場合における
加工反力を大きくとることもでき、作業能率を増大せし
めることができる。
さらに、力成分検出要素に本実施例の具体例に示す平行
平板構造を用いれば、周辺の梁部材に単に貫通孔をあけ
るだけで構成できるので、第13図に示す従来の荷重検
出器に比較し、その構造は遥かに単純簡素化され、かつ
加工も容易に行うことができ、荷重検出器を安価に製造
することができる。又、ストレンゲージによりホイート
ストンブリツジを第5図に例示したように適宜に構成す
れば、すべての荷重を極めて高精度で検出することがで
きる。
以上、本発明の第1の実施例について述べたが、力成分
検出要素に要望される前述の特性を満足する検出構造と
しては、現在までに提案されているもののうち、平行平
板構造が最も適していると考えられる。したがつて、以
後の実施例においては、力成分検出要素として平行平板
構造を用いたものを例示することとする。
第6図は本発明の第2の実施例に係る荷重検出器の平面
図である。図で、第3図に示す部分と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例が第3図に示す
構成と異るのは、第3図に示すZ軸方向の力成分検出要
素の平行平板構造がX軸とY軸の中間方向に沿う貫通孔
により構成されるのに対し、本実施例のZ軸方向の力成
分検出要素の平行平板構造はX軸方向に沿う貫通孔によ
り構成される点にあり、その他の点では両者は同じであ
る。第6図ではZ軸方向の力成分検出要素がそれぞれ符
号13A′,13B′,13C′,13D′で
示され、又、それらを含む梁状部材がそれぞれ符号13
A′,13B′,13C′,13D′で示されている。
本実施例の動作において、力F,F,Fおよびモ
ーメントMに対する変形、ならびにそれを利用した荷
重検出の方法は第3図に示す具体例のものと全く同じで
ある。この第2の実施例が第3図に示す具体例のものと
異なるのはモーメントM,Mの検出動作においてで
ある。モーメントMが作用した場合には、力成分検出
要素13A′,13B′,13C′,13D
のそれぞれが純粋な曲げ変形だけを生じ、第4図(d)
に示したと同じ形の変形を生じるのに対し、モーメント
が作用した場合には、力成分検出要素13A′〜
13D′のそれぞれはねじり変形を一部含んだ曲げ変
形を生じる。前述のように平行平板構造はねじりに対す
る剛性はそれほど高くはないが、本実施例の構成におい
ては各力成分検出要素13A′〜13D′がねじり
トルクの作用する軸から離れた所に対称に配置されてい
るので、その変形の主要部分は曲げ変形であつて、ねじ
り変形はそのごく一部である。実際には、第3図に示す
具体例において、モーメントM,Mに対する変形を
第4図(d)を用いて、あたかも純粋な曲げ変形のみが
生じるものとして説明したが、厳密に云うと、その場合
の変形は上記第2の実施例におけるモーメントMによ
る変形とモーメントMによる変形の丁度中間の変形に
なる。
本実施例の効果は、モーメントM,Mに対する感度
が僅かに異る違いはあるものの、これを除いて他は第1
の引用例(その具体例の効果も含む)と同じである。
第7図は本実明の第3の実施例に係る荷重検出器の平面
図である。図で、11,12は剛体部、11a,11b
は剛体部11の連結部、12a、12bは剛体部12の
連結部であり、これらはさきの実施例のものと同じであ
る。本実施例では、各連結部11a,11b,12a,
12b間の梁状部材が円弧状に形成され、かつ、これら
梁状部材に構成される力成分検出要素の平行平板構造に
第2図(e)に示す円形貫通孔のものが用いられるの
で、梁状部材および力成分検出要素に対して上記各実施
例と異る符号を付して説明する。43Aは連結部11
a,12a間を連結する梁状部材、43Bは連結部12
a,11b間を連結する梁状部材、43Cは連結部11
b,12b間を連結する梁状部材、43Dは連結部12
b,11a間を連結する梁状部材である。これら連結部
および梁状部材で円環状の荷重検出構造部44が構成さ
れる。各梁状部材43A〜43Dには、それぞれ平行平
板構造を用いた力成分検出要素43A〜43D,4
3A〜43Dの基準軸がそれぞれX軸,Y軸と角度
θだけ異なる方向に配置されている。
次に、本実施例の荷重検出原理を第8図(a),(b)
を参照しながら説明する。本実施例の荷重検出原理は基
本的には第3図に示す具体例のそれと同じである。とく
に、力FおよびモーメントM,Mに関する変形お
よび荷重検出原理は全く同じである。ただ、その他の荷
重成分の検出原理は力成分検出要素43A〜43
,43A〜43Dの基準軸方向がX,Y各軸と
角度θだけ傾いているために第3図に示す具体例の場合
とは多少異なつている。これを第8図(a),(b)に
示す本実施例の荷重検出器の一部平面図を参照して説明
する。なお、第8図(a),(b)で第第7図に示す部
分と同一部分には同一符号が付してある。
第8図(a)において、剛体部12を固定し、剛体部1
1に力Fを作用させると、各梁状部材43A〜43D
にはそれぞれF/4の力が作用する。このとき力成分
検出要素43A〜43D,43A〜43Dの基
準軸方向に作用する力をFrx,Fry、また基準軸と直交
する接線方向に作用する力をFtx,Ftyとすると、 Frx=(F/4)cosθ …………(1) Fry=(F/4)sinθ …………(2) Ftx=(F/4)sinθ …………(3) Fty=(F/4)cosθ …………(4) となる。なお、平行平板構造を用いた力成分検出要素
は、その接線方向に対する剛性が高く、接線方向の力に
よつて生じる応力は非常に小さく、その影響は無視でき
る。
ところで、力成分検出要素43A〜43D,43A
〜43Dからは基準軸方向に作用する力に比例した
ストレンゲージ出力信号が得られるので、本実施例にお
いて主としてX軸方向の力を検出する力成分検出要素4
3A〜43Dに貼着したストレンゲージによるホイ
ートストンブリツジを、力Fに相当する信号が求めら
れるようなホイートストンブリツジに構成した場合の出
力は、第3図に示す具体例でそれと同じストレンゲージ
によるホイートストンブリツジを構成したときの出力の
cosθ倍に小さくなつている。同様に主としてY方向の
力を検出する力成分検出要素43A〜43Dの各ス
トレンゲージにもF/4のsinθ倍に相当する信号が
出ている。これら力成分検出要素43A〜43D
Y軸方向の力Fを検出するために使われるので力F
の信号はキヤンセルされるようなホイートストンブリツ
ジ構成にしておけばよい。
Y軸方向の力Fが作用したときはこの逆で、主として
Y軸方向の力を検出する力成分検出要素43A〜43
の出力からF・cosθに相当する信号を求め、そ
の際に主としてX軸方向の力を検出する力成分検出要素
43A〜43Dの出力は相互にキヤンセルされるよ
うにホイートストンブリツジを構成する。
次に、第8図(b)において、剛体部12を固定し、剛
体部11にモーメントMを作用させたときの各梁状部
材43A〜43Dを通じて伝達される力によつて力成分
検出素子43A〜43D,43A〜43Dに作
用する等価な力は、図に示すように荷重検出器中心Oか
ら距離Lにある点P,Qを通る直線上で釣り合う力F
で示される。そこで、各力成分検出要素43A〜43
,43A〜43Dの基準軸方向の力Fおよび
それと直交する接線方向の力Fは次式で表わされる。
ただし、線OPと線OQとのなす角の1/2の角度をφ
とする。
=Fsinφ ……………(5) F=Fcosφ ……………(6) 前述のように接線方向の力Fに対しては力成分検出要
素43A〜43D,43A〜43Dは有意な信
号を出力しない。そこで、各力成分検出要素43A
43D,43A〜43Dに設けたストレンゲージ
を、基準軸方向の力Fのみを検出するようなホイート
ストンブリツジに構成すればよい。もちろん、この場合
に力成分検出要素43A〜43D,43A〜43
はX,Y軸方向の力F,Fの検出にも用いてい
るので、それらの場合とモーメントMが作用している
場合とが区別できるようにホイートストンブリツジを構
成する。具体的な方法は当該技術者にとつて自明なので
省略する。力Fが求まると(5)式より F=F/sinφ ……………(7) となる。一方、モーメントMは図示の関係より M=4F・Lcosφ ……………(8) である。結局、モーメントMは(7)式および(8)
式より M=4F・Lcotφ ……………(9) で表わされるので、力Fを求めればモーメントM
わかる。ここで値Lcotφはこの力センサに固有の定数
である。
本実施例も第1の実施例およびその具体例と同じ効果を
有するが、これに加えて、梁状部材と各剛体の端部とが
円環をなし、かつ、各力成分検出要素の平行平板構造が
円形貫通孔により構成されることから、加工がさらに容
易になるという効果をも有する。
第9図は本発明の第4の実施例に係る荷重検出器の斜視
図である。図で、45は剛体部、45a,45bは剛体
部45の連結部、46は剛体部、46a(図では隠れて
いてみえない)、46bは剛体部46の連結部である。
これら剛体部および連結部はさきの各実施例の剛体部1
1,12および連結部11a,11b,12a,12b
に相当する。47は、第7図に示す梁状部材43A〜4
3D、それらに配置された力成分検出要素43A以下
の各力成分検出要素および連結部45a〜46bを含む
荷重検出機構部を示す。なお、図では、荷重検出機構部
47の各力成分検出要素の図示は省略されている。
前記第3の実施例では、各剛体部11,12が荷重検出
機構部47の厚みの平面内に位置していた。しかしなが
ら、各剛体部11,12は必ずしも当該平面内にある必
要はない。本実施例は、これら剛体部を図示の剛体部4
5,46として前記平面外に配置したものである。荷重
検出原理は第3の実施例のものと同じである。なお、本
実施例では、各剛体部45,46を荷重検出機構部47
が第3の実施例に示す構成であるものに適用した例につ
いて説明したが、このような各剛体部の配置が第1の実
施例および第2の実施例にも適用できるのは当然であ
る。
本実施例は第3の実施例の効果と同じ効果を有するとと
もに、厚さ寸法は大きくなるものの、より一層加工が容
易であるという効果をも有する。
第10図は本発明の第5の実施例に係る荷重検出器の斜
視図である。図で、47は第4の実施例に示すものと同
じ荷重検出機構部である。48,49は剛体部であり、
第4の実施例の剛体部45,46に相当する。剛体部4
8は両連結部48a,48b、および中央の環状部48
cを有する。同じく、剛体部49は両連結部49a,4
9b、および中央の環状部49cを有する。環状部48
c,49cは互いにほぼ対向位置にあり、かつ、荷重検
出機構部47の環状体の内側にあるので、三者を貫通す
る空洞部が構成される。図示の符号50がこの空洞部を
示す。本実施例が第3の実施例と異なるのは、その各剛
体部48,49の中央に環状部48c,49cを設けた
点のみである。荷重検出原理は第3の実施例のものと同
じである。なお、本実施例の剛体部が第1の実施例およ
び第2の実施例に適用可能であるのは明かである。
本実施例は第4の実施例の効果と同じ効果を有するばか
りでなく、空洞部50が構成されているので、この荷重
検出器をロボツトや工作機械等の所定個所に装着する場
合、当該空洞部を用いれば装着が極めて容易となる。
又、各種信号線用ケーブルの挿通にも便利である。さら
に、ハンドグラインダ等の工具を空洞部を利用して収納
し、装置全体を小形化することもできる。さらに又、こ
の加工具の空洞部への収納により、加工の作用点を荷重
検出器に大幅に接近せしめることができ、荷重検出器に
作用するモーメントを抑制することができる。即ち、も
し、加工の作用点が荷重検出器から離れていると、荷重
検出器に作用するモーメントが大きくなり、前述のよう
に低く抑えられるモーメントの定格値を超えるおそれが
あるが、本実施例では加工具を空洞部へ収納する手段を
採ることによりこの欠点を免れることができる。
第11図は本発明の第6の実施例に係る荷重検出器の斜
視図である。図で、47は第4,第5の実施例と同じ荷
重検出機構部である。図では、荷重検出機構部47にお
ける平行平板構造が図示されている。51は円環状の剛
体部であり、その内径および外径は円環状の荷重検出機
構部47の内径および外径と等しい。51a,51bは
剛体部51の連結部、51cは剛体部51の所定個所に
あけられた通し穴である。この通し穴設置の理由は後述
する。52は円環状の剛体部であり、その内径および外
径は剛体部51と同様、荷重検出機構部47の内径およ
び外径と等しい。52a,52bは剛体部52の連結部
である。53は剛体部51,52、および荷重検出機構
部47を貫通する空洞部を示す。
この荷重検出器は、1つの円柱ブロツクに、空洞部53
を構成する貫通孔、各剛体部51,52、荷重検出機構
部47を構成するための切込み、および荷重検出機構部
47における各力成分検出要素の平行平板構造を構成す
るための貫通孔を加工することにより構成される。この
加工において、X軸およびY軸方向の力成分を検出する
力成分検出素子の平行平板構造を構成するための加工
は、剛体部51,52が存在するため面倒である。剛体
部51にあけられた通し穴51cは当該加工を行なう際
に生じる穴である。荷重検出原理は第3の実施例のもの
と同じである。
本実施例の効果は、第5の実施例の効果に加え、各剛体
部と荷重検出機構部とが同一円環状断面となつているの
で、より一層加工が容易となり、かつ、空洞部が大きく
なるので、より多くの加工具や信号線用ケーブルを収納
できるという効果を有する。
第12図(a)は本発明の第7の実施例に係る荷重検出
器の一部を切断除去した斜視図、第12図(b)は第1
2図(a)で切断除去した部分の斜視図、第12図
(c)は第12図(a)に示す荷重検出器の平面図、第
12図(d)は第12図(c)の線XIIC−XIICに沿
う断面図である。各図で、47は荷重検出機構部であ
り、そこに構成される各平行平板構造において第7図に
示すものと同一のものには同一の符号が付してある。5
5は円環状の荷重検出機構部47の内側に設けられた円
環状の剛体部であり、連結部55a,55bで荷重検出
機構部47と連結されている。56は荷重検出機構部4
7の内側に設けられた円環状の剛体部であり、連結部5
6a,56bで荷重検出機構部47と連結されている。
剛体部55,56は対向位置にあり、その内周面は同一
面とされている。57は剛体部55と剛体部56とを分
離する溝部、58は剛体部55と荷重検出機構部47と
を連結部55a,55bとの連結部分を除いて分離する
スリツト、59は剛体部56と荷重検出機構部47とを
連結部56a,56bとの連結部分を除いて分離するス
リツトである。60は剛体部55,56を貫通する空洞
部である。本実施例の荷重検出原理は第3の実施例のも
のと同じである。
上記荷重検出器を製作するための加工方法について簡単
に述べる。まず旋盤で外側寸法を加工する。その際に剛
体部55,56を分離する溝57をも含めて加工する。
次に半円周状のスリツト58,59と同一形状をした電
極を用いて放電加工で両スリツト58,59を加工す
る。各力成分検出要素の各平行平板構造のための貫通孔
はボール盤などで加工すればよい。このように極めて簡
単な加工で容易に製作することができる。
なお、剛体部55,56は荷重検出機構部47の外側に
設けることもできる。この場合、荷重検出機構部47の
各力成分検出部が外部機構との連結個所の内側にくるこ
とになるので、上記図示の構成に比較してモーメント定
格の値をやや低い値に選定しなければならなくなる。さ
らに、剛体部55,56の一方を内側に、他方を外側に
設けることもできる。このような構成とすれば全体の厚
さを増すことなく各剛体部の厚さを荷重検出機構部47
の厚さと同じにすることができ剛体部の剛性を大きくす
ることができる。したがつて、荷重検出器をロボツト等
へ装着する場合、剛体部の変形を防止することができ検
出精度をより一層向上させることができる。
本実施例の効果は、第6の実施例の効果に加え、両剛体
部が荷重検出機構部の厚み内にあるので、全体の厚みが
薄くなり、ロボツトハンド等の外部機構に対する装着に
極めて適しているという効果をも有する。
以上、本発明の実施例を説明したが、それらの説明にお
いては荷重検出要素として平行平板構造を例示した。し
かし、荷重検出要素は平行平板構造に限ることはなく、
他の構造のものを用いることができるのは明らかであ
る。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明では、荷重検出機構部を環状
に構成し、この荷重検出機構部に荷重検出要素を配置す
るようにしたので、荷重検出要素が周辺から中心に向つ
て配列される構造で外形寸法が同一である従来のものに
比較して、荷重検出要素の構成に必要なスペースを充分
に確保することができ、精度の高い荷重検出器を構成す
ることができるとともに、モーメント定格をより大きな
値に選定することができる。逆に、同一性能の荷重検出
器を構成する場合には従来のものに比べて、これをより
小型、軽量に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に係る荷重検出器の斜視
図、第2図(a),(b),(c),(d),(e),
(f)は平行平板構造の側面図、第3図は第1図に示す
荷重検出器の具体例を示す平面図、第4図(a),
(b),(c),(d),(e)は第3図に示す荷重検
出器の検出原理の説明図、第5図は(a),(b),
(c),(d),(e),(f)は第3図に示す荷重検
出器に使用されるホイートストンブリツジの回路図、第
6図および第7図はそれぞれ本発明の第2の実施例およ
び第3の実施例に係る荷重検出器の平面図、第8図
(a),(b)は第7図に示す荷重検出器の検出原理の
説明図、第9図,第10図および第11図はそれぞれ本
発明の第4の実施例、第5の実施例および第6の実施例
に係る荷重検出器の斜視図、第12図(a),(b),
(c),(d)は本発明の第7の実施例に係る荷重検出
器の一部破断斜視図、平面図および断面図、第13図は
従来の荷重検出器の斜視図である。 11,12,45,46,48,49,51,52,5
5,56……剛体部、13A,13A,13A
13A′,13B,13B,13B,13
′,13C,13C,13C,13C′,
13D,13D,13D,13D′,43
,43A,43A,43B,43B,43
,43C,43C,43C,43D,43
,43D……力成分検出要素、14,14′,4
4,47……荷重検出機構部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の剛体部と、第2の剛体部と、これら
    第1の剛体部および第2の剛体部間に作用する荷重を検
    出する荷重検出要素が少なくとも1つ設けられた荷重検
    出機構部とを備えた荷重検出器において、前記荷重検出
    機構部を環状に構成し、前記荷重検出機構部に設定され
    た所定方向の軸上において対向する当該荷重検出機構部
    の2つの部分と前記第1の剛体部とを連結し、前記所定
    方向とほぼ直交する方向の軸上において対向する前記荷
    重検出機構部の2つの部分と前記第2の剛体部とを連結
    したことを特徴とする荷重検出器。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項において、前記
    荷重検出要素は、主として前記所定方向の力を検出する
    力成分検出要素、主として前記所定方向と直交する方向
    の力を検出する力成分検出要素、および主として前記2
    つの方向のいずれともほぼ直交する方向の力を検出する
    力成分検出要素のうちの少なくとも1つであることを特
    徴とする荷重検出器。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第(2)項において、前記
    力成分検出要素は、平行平板構造により構成されている
    ことを特徴とする荷重検出器
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第(1)項において、前記
    荷重検出要素は、前記荷重検出機構部における前記第1
    の剛体部および前記第2の剛体部との隣接する連結部分
    間にそれぞれ設けられていることを特徴とする荷重検出
    器。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第(4)項において、前記
    荷重検出要素は、前記荷重検出機構部に、前記所定方向
    の軸に関して対称に配置されていることを特徴とする荷
    重検出器。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第(1)項において、前記
    第1の剛体部および前記第2の剛体部は、それぞれその
    中央部に環状構造を備えていることを特徴とする荷重検
    出器。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第(1)項において、前記
    第1の剛体部および前記第2の剛体部は環状に形成され
    ていることを特徴とする荷重検出器
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第(7)項において、前記
    第1の剛体部および前記第2の剛体部は、前記荷重検出
    機構部とぼぼ同一形状の環状に形成されていることを特
    徴とする荷重検出器。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第(7)項において、前記
    第1の剛体部および前記第2の剛体部は、前記荷重検出
    機構部の内側に配置されていることを特徴とする荷重検
    出器。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第(7)項において、前
    記第1の剛体部および前記第2の剛体部は、一方が前記
    荷重検出機構部の内側に、他方が前記荷重検出機構部の
    外側に配置されていることを特徴とする荷重検出器。
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