JPH0511865B2 - - Google Patents

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JPH0511865B2
JPH0511865B2 JP18037086A JP18037086A JPH0511865B2 JP H0511865 B2 JPH0511865 B2 JP H0511865B2 JP 18037086 A JP18037086 A JP 18037086A JP 18037086 A JP18037086 A JP 18037086A JP H0511865 B2 JPH0511865 B2 JP H0511865B2
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burst
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random
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Naoto Ooshida
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はバースト補償回路に関し、特に
TACANの送信時において、バースト(方位基
準信号)送信時のデユーテイの増大に伴なうレベ
ル低下とパルス幅の縮小の抑圧の改善を図つたバ
ースト補償回路に関する。
〔従来の技術〕
航空機の航行支援に利用されるTACANはよ
く知られている。TACANは、TACAN機上装
置とTACAN地上装置から成り、航空機に搭載
したTACAN機上装置からTACAN地上装置に
質問信号を送信し、TACAN地上装置から応答
信号を得て航空機からTACAN地上装置までの
距離と方位とを知るものである。
第3図はTACAN地上装置の送信電波特性図
である。第3図に示す如く、エンベロープは15Hz
および135Hzの両正弦波を重畳したものであり、
これはアンテナの構造および動作にもとづいて形
成される。また、通常バーストと呼ばれる方位基
準信号は、北基準信号Pと精基準信号Qとから成
り、北(粗)基準信号は指向性の最大方向が真東
を指向したときに、また補助の精基準信号は指向
性の各小ローブの最大方向が真東を指向したとき
発射される。これらバーストが送信される以外の
区間ではすべてランダムパルスRが通常
2700PP/Sの所定のパルス形式で送信される。
ここでPPはペアパルス(Pair Pulse)を示す。
一方、バーストのうち北基準信号Pは互いに
12μSEC離れた3.5μSECのパルス幅のペアパルス
が12ペア、また精基準信号Qは同じペアパルスが
6ペアで構成され、これらペアパルス間の時間間
隔は前者が24μSEC、後者が30μSECとなつてい
る。これらのバーストパルスのデユーテイは明ら
かにランダムパルスの10倍前後となり、ランダム
パルス領域からバースト領域に移つて送信する
と、送信機の動作状態は最適状態から逸脱し、特
にドライバー段や電力増幅段等のパワートランジ
スタのジヤンクシヨン温度が著しく上昇し、その
特性が劣化する、いわゆる熱トランジエントが発
生する。このため、バーストパルスレベルは初パ
ルスから終パルスに向つて急激に低下していく減
衰特性を示すとともにパルス幅も細くなるという
状態が発生する。
この結果、方位基準信号としてのバーストエン
ベロープもそのぶんレベル低下し、このことは明
らかに方位測定精度の劣化をもたらすこととな
る。
この問題に対し、従来のTACANは次のよう
に対応している。TACAN送信系は、キヤリア
を発生する基準信号発振器と、このキヤリアをパ
ルス変調信号で変調するパルス変調器と、パルス
変調信号としてのバーストとランダムパルスを発
生する変調パルス発生器と、パルス変調器の出力
を電力増幅して送信信号として出力する電力増幅
器とから成る。変調パルス発生器は、パルス変調
器に供給するバーストおよびランダムパルスの発
生タイミングを外部から提供されるトリガで設定
される。すなわち、変調パルス発生器は、送信波
形を格納したROMを内蔵し、外部から供給され
るトリガのタイミングで読み出す。外部から供給
されるトリガのタイミングは、バーストおよびラ
ンダムパルスの発生タイミングに等しく設定され
ており、従つてROMの送信波形は、バーストお
よびランダムパルスの発生タイミングで次次に読
み出される。
ROM内蔵の送信波形としては、電力増幅器か
ら最終的に出力する送信信号のバーストおよびラ
ンダムパルスに共通な送信波形がガウス関数曲線
を有するように、電力増幅器の非線形歪を予め補
償した近似三角波としている。上述したガウス関
数曲線は、スペクトル抑圧を目的とするものであ
る。
変調パルス発生器は、ROMから読み出した送
信波と、この送信波のパルス幅設定に必要なペデ
スタルとしての矩形波を演算増幅器に通して重畳
し、ペデスタルを被補償パルスのベースレベルと
してパルス幅を設定している。この場合、ペデス
タルのレベルを下げれば、これに重畳した送信波
形のパルス幅は大となり、逆にレベルを上げると
パルス幅は小さく設定される。
一方、パルスレベルは、ROMから読み出した
送信波形のD/A変換値それ自体を変えることに
よつて設定している。
このようにして設定されたバーストに対する前
述した熱トランジエントによるパルスレベルとパ
ルス幅の変化に対しては、あらかじめ設定した見
越しの補正量を固定的に加味することによつてパ
ルス幅とパルスレベルを補正していた。すなわ
ち、パルスレベルの過渡的減衰に対しては、バー
スト領域でのレベル減衰特性に近似した特性を充
放電回路を利用する関数発生器で発生し、この放
電特性と逆特性の補正特性でバースト送信波形の
レベル設定を行ない、またパルス幅は、ペデスタ
ルレベルを見越し量で固定的に補正することによ
り行なつていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述した従来のバースト補償回路は、サンプリ
ング周期が異りデユーテイが厳しくなるバースト
領域を対象として、あらかじめ設定する関数特性
の補償電圧を開ループ的に印加するものであるた
め経時変化には対応できず、また被制御回路の回
路常数のバラツキにも対応できないとい欠点があ
る。
本発明の目的は上従した欠点を除去し、バース
ト領域とランダムパルス領域でそれぞれ独立した
補償電圧を発生してバーストレベルとパルス幅の
維持を図る閉ループ的負帰還送信利得制御を行な
うことにより、経時変化に容易に追従でき、また
被制御回路の回路常数のバラツキにも容易に対応
し得て部品の選択、特性の調節等を不要とするこ
とができるうえパルス立上り等送信レベル、パル
ス幅以外のパルス特性の分野でも応用できるバー
スト補償回路を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のバースト補償回路は、TACANの送
信信号に含まれる方位基準信号としてのバースト
送信時におけるデユーテイ増大にもとづく過渡現
象の影響を補償するバースト補償回路において、
送信信号を形成するバーストとランダムパルスの
それぞれに対応した相異なる周波数カツトオフ特
性とゲイン特性を有する2つの負帰還系を、バー
ストおよびランダムパルスのレベルならびにパル
ス幅それぞれの負帰還制御を対象として2重に配
備し、送信信号のバーストおよびランダムパルス
の正常値からの変動をモニタしつつ前記負帰還系
によつて送信信号のバーストおよびランダムパル
スのレベルならびにパルス幅を正常値に保持する
ように負帰還制御を施す送信信号負帰還制御手段
と、この送信信号負帰還制御手段におけるバース
トおよびランダムパルスの負帰還制御をバースト
とランダムパルス発生のタイミングで切替える負
帰還制御切替手段と、前記送信信号負帰還制御手
段によつて負帰還制御されるバーストならびにラ
ンダムパルスに前記負帰還制御切替手段による切
替直前にあらかじめ設定するタイミングで所定の
形式の負帰還ループ安定化パルスを印加し切替時
における過渡現象によるレベル変動を低減せしめ
る負帰還ループ安定化手段とを備えて構成され
る。
〔実施例〕
次に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1a図は本発明の一実施例のブロツク図であ
り、TACANの一般的な送信系を構成する基準
信号発振器1と、パルス変調器2と、電力増幅器
3と変調パルス発生器4のほか、本発明に直接か
かわるレベル補償回路100およびパルス補償回
路200を備えて成る。
レベル補償回路100は、送信信号レベルの負
帰還制御を行なうものであり、送信信号を分岐出
力する方向性結合器6と、負帰還制御をバースト
とランダムパルス双方に均等に課す2重系の負帰
還回路としてのピークホールド回路8,9と、ル
ープフイルタ9,12と、増幅器10,13およ
び差動増幅器5と、これら2重系の負帰還回路を
バーストとランダムパルスタイミングで切り替え
る切替器7a,7bと、2重系の負帰還回路を切
り替えるタイミング信号を出力するタイミング信
号発生器14と、負帰還制御における動作安定用
のループ安定用パルスを出力するループ安定用パ
ルス発生器15とを備えて成る。
基準信号発振器1は、シンセサイザにより所定
の周波数のキヤリアを発生、これをパルス変調器
2に供給する。パルス変調器2は変調パルス発生
器4から変調パルスを受け、これを利用してキヤ
リアをパルス変調し、電力増幅器3に供給する。
変調パルスは前述したバーストおよびランダムパ
ルスであり、このパルスによつてパルス変調され
電力増幅器3で所定の電力増幅を受けたのち出力
端子301を介してアンテナに提供され、放射さ
れる電波は第3図に示す特性のTACAN送信電
波となる。
このTACAN送信電波は、前述した如く、デ
ユーテイが急激にきびしくなるバースト送信区間
では過渡応答によつてそのレベルとパルス幅とが
いずれも時間とともに減衰する現象を生起する。
第2a図は過渡応答におけるバーストのレベル低
下説明図、第2b図は過渡応答におけるバースト
のパルス幅減少説明図である。バーストのレベル
は第2a図の無制御レベルに示す如く、ランダム
パルスからバースト送信に移行するに従い急激に
増大するデユーテイのため、矢印で示す如く急激
な減衰を示したのち除除に復旧する。このこと
は、デユーテイ増大によるパルス変調器2、電力
増幅器3のパワートランジスタの過渡応答、いわ
ゆる熱トランジエント特性による利得低下がその
主たる原因となつている。バーストのパルス幅狭
小化についても第2b図の無制御パルス幅に示す
とおりである。本発明はこれらレベル低下、パル
ス幅減少を補償し、第2a図の制御レベル、第2
b図の制御パルス幅の状態にしようとするもので
ある。
ふたたび第1a図に戻つて実施例の説明を続行
する。
方向性結合器6は、カプラとダイオード検波器
とを備え、出力端子301に送出される送信信号
を分岐検出しつつこれをモニター信号として切替
器7aに供給する。
切替器7aは、切替器7bと一体化構造され、
後述するタイミング信号発生器14の出力するタ
イミング信号によつて、送信信号がバースト区間
にあつては接点S1がメイクされ、他方がブレー
ク、ランダムパルス区間にあつては接点S2がメ
イクされ、他方がブレークされる。
さて、ピークホールド回路8、ループフイルタ
9、増幅器10と差動増幅器5による処理系列
は、周波数カツトオフ特性とゲインがバーストの
サンプリング周期にもとづいて設定され、後述す
る如く、バーストのレベル減衰特性を抽出しうる
時定数のカツトオフ周波数を有するように配慮さ
れた送信信号負帰還制御手段を構成し、またピー
クホールド回路11と、ループフイルタ12、増
幅器13と差動増幅器5による処理系列は、その
周波数カツトオフ特性とゲインがランダムパルス
の平均的サンプリング周期にもとずいて設定さ
れ、後述する如く、ランダムパルスのレベル変動
特性を抽出しうるカツトオフ周波数を有するよう
に配慮されたもうひとつの送信信号負帰還制御手
段を構成する。これら2系列の互いに独立した送
信信号負帰還制御手段によるバーストとランダム
パルスの負帰還制御の内容は次のとおりである。
送信信号がバースト区間のときは、切替器7
a,7bの接点S1がメークされ、方向性結合器
6の出力がピークホールド回路8に供給される。
ピークホールド回路8は、こうして入力するバ
ーストパルスのピーク値をホールドしつつ出力す
る。このピークホールド回路8の出力は、恰もサ
ンプルホールド回路の出力と類似し、バースト区
間で次次に入力されるペアパルスを、次のパルス
入力まではそのピーク値を保持しつつ階段波形の
出力としてループフイルタ9に供給される。この
出力は、デユーテイの急激な増大により、第2a
および第2b図に示す如く、時間経過とともにレ
ベルおよびパルス幅が一旦減衰し、その後復旧す
るレベル過渡応答とパルスと幅狭小化過渡応答を
示す。
ループフイルタ9は、バーストのレベル減衰特
性を忠実に抽出しうるカツトオフ周波数に設定さ
れたLPF(Low Pass Filter)であり、ピークホ
ールド回路8の出力はこのループフイルタ9によ
つて平滑化され、その平滑化曲線としてのレベル
減衰特性が抽出される。
ループフイルタ9の出力は増幅器10で所定の
レベルに増幅されたのち切替器7bの接点S1を
介して差動増幅器5に供給される。
差動増幅器5は、こうして入力する増幅器10
の出力を正常なバーストレベルに対応して設定す
る基準電圧と比較し、その差電圧を変調パルス発
生器4に供給する。
変調パルス発生器4は、変調パルスのピーク値
を差動増幅器5の出力に対応して増大、補正し、
こうしてバーストの過渡応答によるレベル減衰特
性を補償し、パルスレベルをほぼ正常状態に維持
したバーストを送出することができる。
一方、ピークホールド回路11、ループフイル
タ12、増幅器13による送信信号負帰還回路
は、タイミング信号発生器4の出力するタイミン
グ信号によつて送信信号がランダムパルスを送信
するタイミングで切替器7a,7bの接点S2が
メークしS1がブレークするとき方向性結合器6
の出力をピークホールド回路11に受ける。ピー
クホールド回路11が受けるランダムパルスの平
均的サンプリングレートはピークホールド回路8
の受けるバーストのサンプリングレートに比して
遥かに低く、従つてピークホールド回路11の出
力は変動少なく入力するランダムパルスのピーク
値で次次に保持される値を示し、バースト入力に
見られる高いデユーテイにもとづくホールド値の
減衰特性は通常あまりあらわれない。
ピークホールド回路11の出力はループフイル
タ12によつてピークホールドレベルが平滑化さ
れ、その出力が増幅器13に供給される。ループ
フイルタ12もLPFによつて構成され、そのカ
ツトオフ周波数はランダムパルスの平均的サンプ
リングレートを勘案して設定され、ランダムパル
スのレベル変動傾向をほぼ忠実に抽出しうるよう
にループフイルタ9よりも低いカツトオフ周波数
となつている。
増幅器13は、入力を増幅して送出、これは切
替器7bの接点S2を介して差動増幅器5に供給
される。
差動増幅器5は、基準電圧と入力とを比較しそ
の差分を出力、これを変調パルス発生器4に供給
する。こうして供給される差分は、元来ランダム
パルスがもつべきレベルと送信信号の変動との差
に対応するものであり、この量にもとづき変調パ
ルス発生器4で発生する変調パルスのレベルを補
正しつつ、送信信号のランダムパルス区間の出力
を正常値に保持せしめ、バーストに比して著しく
過渡的変化の少ないラダムパルスもバーストに準
じた負帰還制御下におき、送信信号の忠実性を確
保する。
なお、上述した増幅器10,13とは、それぞ
れの負帰還制御回路における負帰還ループゲイン
を互いに異るものに設定しているが、これは入力
のサンプリング周波数の相違等を勘案し、いずれ
も同じレベルにレベル補償すべきバーストとラン
ダムパルスに対するループゲインの設定を配慮し
て決定されるものである。
こうして、周波数カツトオフ特性とゲインが異
る互いに独立動作する負帰還回路を、バーストと
ランダムパルスのサンプリング周期の交番に伴つ
て切替使用しつつバーストとランダムパルスのレ
ベル補償を行なうことができる。
さて、タイミング信号発生器14は入力端子1
401を介してサンプリング周期切替信号を供給
される。このサンプリング周期切替信号は、たと
えば変調パルス発生器4等から、送信信号のバー
ストとランダムパルス発生切替のタイミングで得
られる同期信号を利用する等の方法で得られる。
タイミング信号発生器14は、このサンプリング
周期切替信号を利用し切替器7a,7bをバース
ト発生とランダムパルス発生切替のタイミングで
接点S1もしくはS2をメークし、他方をブレー
ク状態とするタイミング信号を出力し、これによ
り負帰還制御切替手段を提供する。
ループ安定用パルス発生器15もタイミング信
号発生器14からタイミング信号の供給を受け、
バーストとランダムパルス発生のタイミングでル
ープ安定用パルスを発生しこれをピークホールド
回路8,11に供給し2系列の負帰還ループの過
渡応答の軽減を図る。
前述した如く、ピークホールド回路8はバース
トを、またピークホールド回路11はランダムパ
ルスを供給されるが、この入力は切替器7a,7
bを介して行なわれ、たとえばピークホールド回
路8について言えば、送信信号がランダムパルス
の区間では入力が零でありバーストの区間で急に
あるレベルのパルス列を入力することとなり、こ
の入力移行時期に起る過渡応答のためバーストパ
ルス列は入力時近傍でレベル変動をうけることと
なる。この過渡応答の影響を避けるには入力する
バーストもしくはランダムパルスの先頭パルスを
先頭パルスの状態でないようにしてしまえばよ
く、たとえばバーストのパルス間隔で先頭パルス
の前にバーストとほぼ同じレベルのダミーパルス
を立てればよく、ランダムパルスの場合は平均的
パルス間隔でダミーパルスを立てるようにすれば
バーストおよびランダムパルスの受ける過渡現象
は容易に抑圧しうる。これがループ安定用パルス
であり、ピークホールド回路8にはバーストに対
するループ安定用パルスが、またピークホールド
回路11にはランダムパルスに対するループ安定
用パルスがループ安定用パルス発生器15からそ
れぞれのパルス列入力のタイミングで提供され2
系列の負帰還制御ループのループ安定化手段を形
成している。
このようにしてランダムパルスのレベル補償を
含むバーストのレベル補償が行なわれる。
パワートランジスタの熱トランジエント特性に
よる影響として、レベル低下のほかにパルス幅の
狭小化があり、正常な送信信号を出力するために
はこの補償も行なわなければならない。
第1b図は、第1a図のパルス幅補償回路20
0の構成を示すブロツク図である。第1b図に示
す実施例の構成は、パルス幅補償のためのバース
トおよびランダムパルスに対する負帰還制御を施
す2重系の負帰還回路としてのパルス幅/電圧変
換回路16,17と、ループフイルタ18,19
と、増幅器20,21および差動増幅器22と、
これら2重系の負帰還回路をバーストとランダム
パルスのタイミングで切り替える切替器7c,7
dと、作動増幅器22の出力にもとづいて、バー
ストとランダムパルスに対するパルス幅制御用の
ペデスタル付加量を出力するペデスタル付加回路
23とを備えて成る。
これら構成中、切替器7c,7d、ループフイ
ルタ18,19、増幅器20,21および差動増
幅器22はそれぞれ、レベル補償回路100の切
替器7a,7b、ループフイルタ9,12、増幅
器10,13および差動増幅器5と同一であるの
で、これらに関する詳細な説明は省略する。
パルス幅/電圧変換回路16、ループフイルタ
18、増幅器20、差動増幅器22およびペデス
タル付加回路23はバーストに対するパルス幅負
帰還制御回路を、またパルス幅電圧変換回路1
7、ループフイルタ19、増幅器21、差動増幅
器22およびペデスタル付加回路23はランダム
パルスに対するパルス幅負帰還制御回路を形成
し、それぞれバーストとランダムパルス発生のタ
イミングで方向性結合器6の出力を切替供給され
る。
パルス幅/電圧変換回路16は、バーストを入
力しつつ、そのパルス幅を次次に所定の形式の電
圧に変化し、これら電圧値のピークホールドを行
ない、その出力をループフイルタ18に供給す
る。ループフイルタ18からは、バーストのパル
ス幅減衰特性に対応した出力が得られ、これが増
幅器20で所定のゲインを付与されたのち、切替
器7dの接点S1を介して差動増幅器22に供給
される。差動増幅器22からは正常なパルス幅と
減衰特性の差に対応する電圧が出力され、これが
ペデスタル付加回路23に供給される。
ペデスタル付加回路23は、差動増幅器22か
ら出力する電圧のレベル特性に対応してバースト
パルスのパルス幅狭小化ぶんを補償するためのペ
デスタル付加量を決定し、このデータを変調パル
ス発生器4に提供する。上述したペデスタル付加
量は、狭小化したパルス幅を正常状態に補正すべ
く、変調パルス発生器4においてパルス幅を決定
するペデスタル矩形波のレベルを差動増幅器22
の出力に対応させて適応的に変化させるペデスタ
ルレベルの負荷量であり、この負荷量のペデスタ
ルが適応的に付加されることによつてパルス幅は
常に正常状態に保持される。
変調パルス発生器4は、ペデスタル付加回路2
3から提供されるペデスタル付加情報にもとづき
変調パルス幅の補償を行なう。
第4図は変調パルス発生器4の構成を示す図で
あり、トリガー信号のタイミングに同期し、差動
増幅器5の出力に応じた振幅をもつ変調波を発生
する変調波発生部24と、この変調波にペデスタ
ル付加回路23の出力に応じたペデスタルを付加
するペデスタル付加部25から構成され、2つの
制御量に応じて変調パルスのピークとペデスタル
レベルが独立に制御できる。変調波発生部24は
例えばトリガー信号に同期したクロツクをカウン
トするカウンタと、カウンタ出力をアドレスとし
て受けあらかじめ定められた波形データを出力す
るROMと、ROMの出力データをアナログ信号
に変換するD/Aコンバータと、可変増幅器とか
ら容易に構成できる。変調パルス発生器4の出力
はパルス変調器2に送られ、ここで変調パルスに
応じて搬送波が振幅変調される。
方向性結合器6、切替器7cを介してパルス
幅/電圧変換回路17に送られるランダムパルス
のパルス幅補償に関しても全く同様にしてパルス
幅の補償処理が行なわれる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、
TACAN送信信号のバーストとランダムパルス
それぞれの区間で、周波数カツトオフ特性とゲイ
ンの異る互いに独立したレベルおよびパルス幅に
関する負帰還制御回路をバーストとランダムパル
ス発生のタイミングに対応して切替え利用するこ
とにより、被制御送信回路の経時変化に追従し、
かつ回路常数のバラツキにも対応し得て、パワー
トランジスタの熱トランジエントに起因するレベ
ル変動低下パルス幅狭小化を補償し、これらの原
因にもとづく方位誤差を大幅に改善しうるバース
ト補償回路が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明の一実施例のブロツク図、第
1b図は第1a図のパルス幅補償回路200のブ
ロツク図、第2a図は過渡応答におけるバースト
のレベル低下説明図、第2b図は過渡応答におけ
るバーストのパルス幅減少説明図、第3図は
TACAN地上装置の送信電波特性図である。第
4図は変調パルス発生回路4の構成例を示す図で
ある。 1……基準信号発振器、2……パルス変調器、
3……電力増幅器、4……変調パルス発生器、
5,22……差動増幅器、6……方向性結合器、
7a,7b,7c,7d……切替器、8,11…
…ピークホールド回路、9,12,18,19…
…ループフイルタ、10,13,20,21……
増幅器、14……タイミング信号発生器、15…
…ループ安定用パルス発生器、16,17……パ
ルス幅/電圧変換回路、23……ペデスタル付加
回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 TACANの送信信号に含まれる方位規準信
    号としてのバースト送信時におけるデユーテイ増
    大にもとづく過渡現象の影響を補償するバースト
    補償回路であつて、送信信号を形成するバースト
    とランダムパルスそれぞれに対応した相異る周波
    数カツトオフ特性とゲイン特性を有する2つの負
    帰還系を、バーストおよびランダムパルスのレベ
    ルならびにパルス幅それぞれの負帰還制御を対象
    として2重に配備し、送信信号のバーストおよび
    ランダムパルスの正常値からの変動をモニタしつ
    つ前記負帰還系によつて送信信号のバーストおよ
    びランダムパルスのレベルならびにパルス幅を正
    常値に保持するように負帰還制御を施す送信信号
    負帰還制御手段と、この送信信号負帰還制御手段
    におけるバーストおよびランダムパルスの負帰還
    制御をバーストとランダムパルス発生のタイミン
    グで切り替える負帰還制御切替手段と、前記送信
    信号負帰還制御手段によつて負帰還制御されるバ
    ーストならびにランダムパルスに前記負帰還制御
    切替手段による切替直前にあらかじめ設定するタ
    イミングで所定の負帰還レープ安定化パルスを印
    加し切替時における過渡現象によるレベル変動を
    低減せしめる負帰還ループ安定化手段とを備えて
    バースト送信時におけるデユーテイ増大に伴なう
    過渡現象の影響を補償することを特徴とするバー
    スト補償回路。
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