JPH05118340A - ネジによる物体の締結構造 - Google Patents
ネジによる物体の締結構造Info
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- JPH05118340A JPH05118340A JP3305261A JP30526191A JPH05118340A JP H05118340 A JPH05118340 A JP H05118340A JP 3305261 A JP3305261 A JP 3305261A JP 30526191 A JP30526191 A JP 30526191A JP H05118340 A JPH05118340 A JP H05118340A
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- screw
- shaft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 所要時に円滑に締結を開放することができる
ネジによる物体の締結構造を提供する。 【構成】 軸1の雄ネジ1aと軸2の雌ネジ2aとによ
る締付け力により、各軸1・2の当接面1c・2cを圧
接させて締結する構造に於て、雄ネジ1aの基端側に於
ける雄ネジ1aと雌ネジ2aの係合を予め局部的に省略
し、該係合を省略した雄ネジ1aの基端側の内部に流体
溜り1eを設ける。所要時に流体溜り1eへ流体を導入
すると、係合を省略した雄ネジ1aの基端側が軸芯方向
へ伸びて、当接面1c・2cの圧接が解除乃至緩やかに
なるので、当初の締付け力よりも少ない緩め力によって
円滑に締結を開放することができ、各軸1・2の歪や当
接面1c・2cの損傷が惹起される虞がなくなる。
ネジによる物体の締結構造を提供する。 【構成】 軸1の雄ネジ1aと軸2の雌ネジ2aとによ
る締付け力により、各軸1・2の当接面1c・2cを圧
接させて締結する構造に於て、雄ネジ1aの基端側に於
ける雄ネジ1aと雌ネジ2aの係合を予め局部的に省略
し、該係合を省略した雄ネジ1aの基端側の内部に流体
溜り1eを設ける。所要時に流体溜り1eへ流体を導入
すると、係合を省略した雄ネジ1aの基端側が軸芯方向
へ伸びて、当接面1c・2cの圧接が解除乃至緩やかに
なるので、当初の締付け力よりも少ない緩め力によって
円滑に締結を開放することができ、各軸1・2の歪や当
接面1c・2cの損傷が惹起される虞がなくなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネジによる物体の締結
構造に関するものである。
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一方の物体には雄ネジを、他方の物体に
はそれと係合する雌ネジを夫々備えると共に、各物体の
夫々に設けた当接面を、ネジによる締付け力で相互に圧
接させることにより、物体同志を固定する、ネジによる
物体の締結構造は、リベット・溶接等による恒久的な締
結とは異り、原理的には、締結と開放を繰返すことがで
きるから、暫定的に固定する物体同志の締結に多く用い
られている。
はそれと係合する雌ネジを夫々備えると共に、各物体の
夫々に設けた当接面を、ネジによる締付け力で相互に圧
接させることにより、物体同志を固定する、ネジによる
物体の締結構造は、リベット・溶接等による恒久的な締
結とは異り、原理的には、締結と開放を繰返すことがで
きるから、暫定的に固定する物体同志の締結に多く用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記締結構
造にあっては、ネジによる締付け力が少ないと、所要時
以外に締結が緩む虞があるので、締付け力を相当大きく
設定することが必須であり、また締結中の物体に回転力
が加わる場合には、該回転力に対してネジを締り勝手に
備えることが必須となるが、それら必須事項等が遠因と
なって、締結の開放時に種々の問題が惹起される。
造にあっては、ネジによる締付け力が少ないと、所要時
以外に締結が緩む虞があるので、締付け力を相当大きく
設定することが必須であり、また締結中の物体に回転力
が加わる場合には、該回転力に対してネジを締り勝手に
備えることが必須となるが、それら必須事項等が遠因と
なって、締結の開放時に種々の問題が惹起される。
【0004】即ち、大きな締付け力により各物体の当接
面を圧接すると、締り終り寸前の摺接に伴う発熱等に起
因して各物体の当接面に微細な溶着が生じ易く、或は締
結中の物体に回転力が加わると、締り勝手に備えたネジ
の締り作用に起因して締付けが徐々に増強されることが
多く、更には締結が長期に亙ると、錆・腐蝕等に起因し
て各物体の当接面が融着することも多いなど、概して、
当初の締付け力のみによる単なる圧接よりも強固に固定
される傾向があり、締付け力と同等の緩め力によっては
締結の開放が困難となることは、日常的に度々体験する
通りである。
面を圧接すると、締り終り寸前の摺接に伴う発熱等に起
因して各物体の当接面に微細な溶着が生じ易く、或は締
結中の物体に回転力が加わると、締り勝手に備えたネジ
の締り作用に起因して締付けが徐々に増強されることが
多く、更には締結が長期に亙ると、錆・腐蝕等に起因し
て各物体の当接面が融着することも多いなど、概して、
当初の締付け力のみによる単なる圧接よりも強固に固定
される傾向があり、締付け力と同等の緩め力によっては
締結の開放が困難となることは、日常的に度々体験する
通りである。
【0005】従って、実際の締結の開放時には、締付け
力に比べて過大な緩め力を物体に加えることが必要とな
り、最悪の場合、開放自体が不能化することも少なくな
く、またたとえ開放が成されたとしても、過大な緩め力
を加えることによって物体の外形が歪んだり局部的に損
壊したりする不都合が発生し易く、特に各物体の当接面
に微細な溶着等の傷害が生じている場合には、緩み始め
直後の摺接に起因して前記傷害が雪だるま式に拡大する
ので、当接面を著しく損傷させる不都合が発生し、再度
の締結を不能化させる結果となる。
力に比べて過大な緩め力を物体に加えることが必要とな
り、最悪の場合、開放自体が不能化することも少なくな
く、またたとえ開放が成されたとしても、過大な緩め力
を加えることによって物体の外形が歪んだり局部的に損
壊したりする不都合が発生し易く、特に各物体の当接面
に微細な溶着等の傷害が生じている場合には、緩み始め
直後の摺接に起因して前記傷害が雪だるま式に拡大する
ので、当接面を著しく損傷させる不都合が発生し、再度
の締結を不能化させる結果となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記ネジによ
る物体の締結構造に於ける従来の問題点を解消すべく開
発したものであって、具体的には、雄ネジの基端側に於
ける雄ネジと雌ネジの係合を予め局部的に省略し、該係
合を省略した雄ネジの基端側の内部に適宜容積の流体溜
りを設け、該流体溜りに適圧の流体が導入できるよう構
成して成る締結構造(請求項1)と、いずれか一方の物
体の当接面に相当する面の一部を予め局部的に省略し、
該省略した部分に適宜容積の流体溜りを設け、該流体溜
りに適圧の流体が導入できるよう構成して成る締結構造
(請求項2)を提案する。
る物体の締結構造に於ける従来の問題点を解消すべく開
発したものであって、具体的には、雄ネジの基端側に於
ける雄ネジと雌ネジの係合を予め局部的に省略し、該係
合を省略した雄ネジの基端側の内部に適宜容積の流体溜
りを設け、該流体溜りに適圧の流体が導入できるよう構
成して成る締結構造(請求項1)と、いずれか一方の物
体の当接面に相当する面の一部を予め局部的に省略し、
該省略した部分に適宜容積の流体溜りを設け、該流体溜
りに適圧の流体が導入できるよう構成して成る締結構造
(請求項2)を提案する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に例示した実施の一例と
共に更に詳述すると、先ず、図1は請求項1に係る締結
構造の一部破断正面説明図である。
共に更に詳述すると、先ず、図1は請求項1に係る締結
構造の一部破断正面説明図である。
【0008】図中、1は、締結すべき一方の物体の具体
例として例示した軸であって、基端側に比較的幅広の逃
し部1bを設けた締結用の雄ネジ1a、軸芯に対して直
角に位置する当接面1c、前記雄ネジ1aの逃し部1b
と当接面1cの間に位置する段差部1d、前記雄ネジ1
aの逃し部1bの内部に位置する流体溜り1e、該流体
溜り1eに適圧の流体を導入する導入孔1f、前記雄ネ
ジ1aの先端内部に位置する閉塞用の雌ネジ1g、前記
流体溜り1eと雌ネジ1gとの中間に位置する鍔部1h
等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、後述
する軸2に固定される。
例として例示した軸であって、基端側に比較的幅広の逃
し部1bを設けた締結用の雄ネジ1a、軸芯に対して直
角に位置する当接面1c、前記雄ネジ1aの逃し部1b
と当接面1cの間に位置する段差部1d、前記雄ネジ1
aの逃し部1bの内部に位置する流体溜り1e、該流体
溜り1eに適圧の流体を導入する導入孔1f、前記雄ネ
ジ1aの先端内部に位置する閉塞用の雌ネジ1g、前記
流体溜り1eと雌ネジ1gとの中間に位置する鍔部1h
等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、後述
する軸2に固定される。
【0009】2は、締結すべき他方の物体の具体例とし
て例示した軸であって、前記軸1の締結用の雄ネジ1a
と係合する締結用の雌ネジ2a、該雌ネジ2aの奥部に
位置する逃し部1b、前記軸1の当接面1cと係合する
当接面2c、前記軸1の段差部1dと係合する係合穴2
d等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、前
記軸1に固定される。
て例示した軸であって、前記軸1の締結用の雄ネジ1a
と係合する締結用の雌ネジ2a、該雌ネジ2aの奥部に
位置する逃し部1b、前記軸1の当接面1cと係合する
当接面2c、前記軸1の段差部1dと係合する係合穴2
d等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、前
記軸1に固定される。
【0010】3は、栓材であって、前記軸1の閉塞用の
雌ネジ1gと係合する閉塞用の雄ネジ3a、該雄ネジ3
aのの奥部に位置する逃し部3b、前記軸1の鍔部1h
と係合する栓部3c、該栓部3cからの流体の漏洩を止
めるオーリング4を収納する溝部3d等を備えて成り、
前記軸1の流体溜り1eを気密状に閉塞する。
雌ネジ1gと係合する閉塞用の雄ネジ3a、該雄ネジ3
aのの奥部に位置する逃し部3b、前記軸1の鍔部1h
と係合する栓部3c、該栓部3cからの流体の漏洩を止
めるオーリング4を収納する溝部3d等を備えて成り、
前記軸1の流体溜り1eを気密状に閉塞する。
【0011】本発明の請求項1に係る締結構造は、例え
ば図1に例示する如く構成するものであって、締結に際
しては、常法通り、各軸1・2の夫々に設けた当接面1
c・2cを、締結用の雄ネジ1aと雌ネジ2aによる所
要の締付け力で相互に圧接させることにより、各軸1・
2を暫定的に固定することができる。
ば図1に例示する如く構成するものであって、締結に際
しては、常法通り、各軸1・2の夫々に設けた当接面1
c・2cを、締結用の雄ネジ1aと雌ネジ2aによる所
要の締付け力で相互に圧接させることにより、各軸1・
2を暫定的に固定することができる。
【0012】また一方、締結の開放時には、例えば油圧
ポンプ等の流体供給器(図示省略)を用いて、前記軸1
の流体溜り1eに適圧の流体(好ましくは、難圧縮性で
ある液体)を導入すると、圧力を受けた雄ネジ1aの基
端側(特に逃し部の部分)が軸芯方向に伸び、当接面1
c・2cの圧接が緩やかになるので、当初の締付け力に
比べて過少な緩め力により締結を開放することが可能に
なる。
ポンプ等の流体供給器(図示省略)を用いて、前記軸1
の流体溜り1eに適圧の流体(好ましくは、難圧縮性で
ある液体)を導入すると、圧力を受けた雄ネジ1aの基
端側(特に逃し部の部分)が軸芯方向に伸び、当接面1
c・2cの圧接が緩やかになるので、当初の締付け力に
比べて過少な緩め力により締結を開放することが可能に
なる。
【0013】勿論、必要に応じては、当接面の圧接を完
全に解除させるほど雄ネジの基端側を軸芯方向に伸ばし
ても差支えなく、雄ネジの基端側の肉厚及び長さ、流体
溜りの軸芯直角方向に於ける実質受圧面積、流体の圧力
等の選定が、前記伸びの度合を決める要因となるが、い
ずれにせよ、流体溜りへの流体の導入に伴って、所要緩
め力が過少となるので、締結の開放時に、各軸の外形が
歪んだり局部的に損壊したりする不都合が発生し難く、
仮に各軸の当接面に微細な溶着等の傷害が生じている場
合であっても、前記傷害が雪だるま式に拡大する虞がな
いので、当接面を著しく損傷させる不都合が発生する虞
もなく、再び締結を繰返す(必要に応じては、当接面に
軽微な補修を施して)ことが可能となる。
全に解除させるほど雄ネジの基端側を軸芯方向に伸ばし
ても差支えなく、雄ネジの基端側の肉厚及び長さ、流体
溜りの軸芯直角方向に於ける実質受圧面積、流体の圧力
等の選定が、前記伸びの度合を決める要因となるが、い
ずれにせよ、流体溜りへの流体の導入に伴って、所要緩
め力が過少となるので、締結の開放時に、各軸の外形が
歪んだり局部的に損壊したりする不都合が発生し難く、
仮に各軸の当接面に微細な溶着等の傷害が生じている場
合であっても、前記傷害が雪だるま式に拡大する虞がな
いので、当接面を著しく損傷させる不都合が発生する虞
もなく、再び締結を繰返す(必要に応じては、当接面に
軽微な補修を施して)ことが可能となる。
【0014】次に、請求項2に係る発明について詳述す
ると、図2は請求項2に係る締結構造の一部破断正面説
明図である。
ると、図2は請求項2に係る締結構造の一部破断正面説
明図である。
【0015】図中、5は、締結すべき一方の物体の具体
例として例示した軸であって、基端側に逃し部5bを設
けた締結用の雄ネジ5a、軸芯に対して直角に位置する
当接面5c、前記雄ネジ5aの逃し部bと当接面5cの
間に位置する段差部5d、前記当接面5cに相当する面
が局部的に省略された部分に位置する流体溜り5e、該
流体溜り5eに適圧の流体を導入する導入孔5f、前記
段差部5dからの流体の漏洩を止めるオーリング7を収
納する溝部5g、前記当接面5cからの流体の漏洩を止
めるオーリング8を収納する溝部5h等を備えて成り、
締結用のネジの締り作用を得て、後述する軸6に固定さ
れる。
例として例示した軸であって、基端側に逃し部5bを設
けた締結用の雄ネジ5a、軸芯に対して直角に位置する
当接面5c、前記雄ネジ5aの逃し部bと当接面5cの
間に位置する段差部5d、前記当接面5cに相当する面
が局部的に省略された部分に位置する流体溜り5e、該
流体溜り5eに適圧の流体を導入する導入孔5f、前記
段差部5dからの流体の漏洩を止めるオーリング7を収
納する溝部5g、前記当接面5cからの流体の漏洩を止
めるオーリング8を収納する溝部5h等を備えて成り、
締結用のネジの締り作用を得て、後述する軸6に固定さ
れる。
【0016】6は、締結すべき他方の物体の具体例とし
て例示した軸であって、前記軸5の締結用の雄ネジ5a
と係合する締結用の雌ネジ6a、該雌ネジ6aの奥部に
位置する逃し部6b、前記軸5の当接面5cと係合する
当接面6c、前記軸5の段差部5dと係合する係合穴6
d等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、前
記軸5に固定される。
て例示した軸であって、前記軸5の締結用の雄ネジ5a
と係合する締結用の雌ネジ6a、該雌ネジ6aの奥部に
位置する逃し部6b、前記軸5の当接面5cと係合する
当接面6c、前記軸5の段差部5dと係合する係合穴6
d等を備えて成り、締結用のネジの締り作用を得て、前
記軸5に固定される。
【0017】本発明の請求項2に係る締結構造は、例え
ば図2に例示する如く構成するものであって、締結に際
しては、常法通り、各軸5・6の夫々に設けた当接面5
c・6cを、締結用の雄ネジ5aと雌ネジ6aによる所
要の締付け力で相互に圧接させることにより、各軸5・
6を暫定的に固定することができる。
ば図2に例示する如く構成するものであって、締結に際
しては、常法通り、各軸5・6の夫々に設けた当接面5
c・6cを、締結用の雄ネジ5aと雌ネジ6aによる所
要の締付け力で相互に圧接させることにより、各軸5・
6を暫定的に固定することができる。
【0018】また一方、締結の開放時には、例えば油圧
ポンプ等の流体供給器(図示省略)を用いて、前記軸5
の流体溜り5eに適圧の液体等の流体を導入し、軸5の
当接面5cが負担していた締付け力を流体の圧力によっ
て肩代りさせると、軸5の当接面5cと軸6の当接面6
cとの間に生じていた摩擦力が著しく過少(軸6の当接
面6cと流体との摩擦力は殆ど零であり、残るのは軸6
の当接面6cとオーリング7との僅かな摩擦力のみ)に
なるので、当初の締付け力に比べて少ない緩め力により
締結を開放することが可能になる。
ポンプ等の流体供給器(図示省略)を用いて、前記軸5
の流体溜り5eに適圧の液体等の流体を導入し、軸5の
当接面5cが負担していた締付け力を流体の圧力によっ
て肩代りさせると、軸5の当接面5cと軸6の当接面6
cとの間に生じていた摩擦力が著しく過少(軸6の当接
面6cと流体との摩擦力は殆ど零であり、残るのは軸6
の当接面6cとオーリング7との僅かな摩擦力のみ)に
なるので、当初の締付け力に比べて少ない緩め力により
締結を開放することが可能になる。
【0019】但し、前記軸5の流体溜り5eに導入する
流体の圧力を過剰に高くすると、軸6の当接面6cが過
剰に押されるのに伴って、締結用の雄ネジ5aと雌ネジ
6aの締付け力が実質的に増強される結果となり、所要
緩め力が余分に多くなる弊害が生じるので、流体の圧力
を適度に選定することが肝要であるが、いずれにして
も、流体溜りへの流体の導入に伴って、所要緩め力が少
なくなるので、先記請求項1に係る発明とほぼ同様に、
従来の問題点が都合良く解消される。
流体の圧力を過剰に高くすると、軸6の当接面6cが過
剰に押されるのに伴って、締結用の雄ネジ5aと雌ネジ
6aの締付け力が実質的に増強される結果となり、所要
緩め力が余分に多くなる弊害が生じるので、流体の圧力
を適度に選定することが肝要であるが、いずれにして
も、流体溜りへの流体の導入に伴って、所要緩め力が少
なくなるので、先記請求項1に係る発明とほぼ同様に、
従来の問題点が都合良く解消される。
【0020】尚、前記各実施例に於ては、締結すべき物
体の具体例として軸(丸棒材)を挙げたが、本発明に係
る締結構造の対象となる物体は軸に限るものではなく、
その他例えば角棒材・ブロック体等々、あらゆる形状の
物体が対象であり、勿論、例えば軸と平板材の組合わ
せ、或は角棒材と円盤の組合わせ等々、形状が異る物体
同志の組合わせも締結の対象となる。
体の具体例として軸(丸棒材)を挙げたが、本発明に係
る締結構造の対象となる物体は軸に限るものではなく、
その他例えば角棒材・ブロック体等々、あらゆる形状の
物体が対象であり、勿論、例えば軸と平板材の組合わ
せ、或は角棒材と円盤の組合わせ等々、形状が異る物体
同志の組合わせも締結の対象となる。
【0021】また、前記各実施例に例示する如く、締結
用のネジと同芯の位置に、相互に嵌合する嵌合部分(実
施例は、段差部と係合穴)を各物体に別途に備えて、ネ
ジの軸芯と直交方向のガタ・ズレを防止できるよう構成
すれば、所要時以外の締結の緩みを適確に予防できるの
で有益であるが、これはあくまでも補助的要素であっ
て、例えば後述する如く当接面をネジの軸芯に対して非
直角状に設ける場合、或はネジの軸芯と直交方向に加わ
る外力が比較的少ない場合等は殆ど無用であり、要は前
記嵌合部分は必要に応じて備えれば足りる。
用のネジと同芯の位置に、相互に嵌合する嵌合部分(実
施例は、段差部と係合穴)を各物体に別途に備えて、ネ
ジの軸芯と直交方向のガタ・ズレを防止できるよう構成
すれば、所要時以外の締結の緩みを適確に予防できるの
で有益であるが、これはあくまでも補助的要素であっ
て、例えば後述する如く当接面をネジの軸芯に対して非
直角状に設ける場合、或はネジの軸芯と直交方向に加わ
る外力が比較的少ない場合等は殆ど無用であり、要は前
記嵌合部分は必要に応じて備えれば足りる。
【0022】また、この種の締結構造に於ては、前記各
実施例に例示する如く、当接面を締結用のネジの軸芯に
対して直角に設けるのが通例であるが、必要に応じて
は、球面状・円錐面状(テーパー状)等の如く非直角状
に設けても差支えなく、勿論、締結用のネジの形態につ
いても、右ネジ・左ネジの別を含めて特に制約なく、締
結に適した従来公知のあらゆる形態のネジを用いること
ができ、更に雄ネジの配備形態についても、前記各実施
例の如く物体と同体状に形成する形態に限らず、植込み
ボルト状に物体に植込んで別途に固定する形態でも差支
えない。
実施例に例示する如く、当接面を締結用のネジの軸芯に
対して直角に設けるのが通例であるが、必要に応じて
は、球面状・円錐面状(テーパー状)等の如く非直角状
に設けても差支えなく、勿論、締結用のネジの形態につ
いても、右ネジ・左ネジの別を含めて特に制約なく、締
結に適した従来公知のあらゆる形態のネジを用いること
ができ、更に雄ネジの配備形態についても、前記各実施
例の如く物体と同体状に形成する形態に限らず、植込み
ボルト状に物体に植込んで別途に固定する形態でも差支
えない。
【0023】また、請求項1に係る発明に於て、雄ネジ
の基端側に於ける雄ネジと雌ネジの係合を予め局部的に
省略するに際しては、必ずしも図1の実施例に例示する
如く雄ネジと雌ネジの双方共に形成を省略する必要はな
く、例えば図1の実施例に於ける逃し部1bの部分を総
て雄ネジとしたり、或は例えば図1の実施例に於ける段
差部1dを省略して逃し部1bにすると共に、係合穴2
dの部分を総て雌ネジとするなど、要は雄ネジの基端側
に於ける雄ネジ又は雌ネジのいずれか片側の形成が省略
されていて、雄ネジの基端側の内部に設けた流体溜りへ
の流体の導入に伴い、雄ネジの基端側が軸芯方向に伸び
得るよう構成されていれば足りる。
の基端側に於ける雄ネジと雌ネジの係合を予め局部的に
省略するに際しては、必ずしも図1の実施例に例示する
如く雄ネジと雌ネジの双方共に形成を省略する必要はな
く、例えば図1の実施例に於ける逃し部1bの部分を総
て雄ネジとしたり、或は例えば図1の実施例に於ける段
差部1dを省略して逃し部1bにすると共に、係合穴2
dの部分を総て雌ネジとするなど、要は雄ネジの基端側
に於ける雄ネジ又は雌ネジのいずれか片側の形成が省略
されていて、雄ネジの基端側の内部に設けた流体溜りへ
の流体の導入に伴い、雄ネジの基端側が軸芯方向に伸び
得るよう構成されていれば足りる。
【0024】また、図1の実施例に於ては、流体溜りを
気密状に閉塞する為に、オーリングを備えた栓材を、閉
塞用のネジによって締結用の雄ネジに係止するよう構成
したが、物体の材質によっては、閉塞用のネジに代え
て、溶接により栓材を締結用の雄ネジに係止することも
可能であり、また他の手段として、図示は省略したが、
栓材に代えて、パッキン付の蓋材をネジ止又は溶接して
も差支えなく、更に先述の如く締結用の雄ネジを物体に
植込んで別途に固定する形態であれば、雄ネジの先端側
を全く開放せずに流体溜りを設けることも可能であり、
要は締結用の雄ネジの基端側の内部に設けた流体溜りが
気密状に閉塞(勿論、流体の導入孔の部分を除いて)さ
れていれば足りる。
気密状に閉塞する為に、オーリングを備えた栓材を、閉
塞用のネジによって締結用の雄ネジに係止するよう構成
したが、物体の材質によっては、閉塞用のネジに代え
て、溶接により栓材を締結用の雄ネジに係止することも
可能であり、また他の手段として、図示は省略したが、
栓材に代えて、パッキン付の蓋材をネジ止又は溶接して
も差支えなく、更に先述の如く締結用の雄ネジを物体に
植込んで別途に固定する形態であれば、雄ネジの先端側
を全く開放せずに流体溜りを設けることも可能であり、
要は締結用の雄ネジの基端側の内部に設けた流体溜りが
気密状に閉塞(勿論、流体の導入孔の部分を除いて)さ
れていれば足りる。
【0025】また、請求項1に係る締結構造に於ては、
先記の如き通常の使途の外に、予め一方の物体の流体溜
りへ適圧の流体を導入して、雄ネジの基端側を軸芯方向
に適度に伸ばしてから、他方の物体の雌ネジに係合さ
せ、各物体の当接面が適度に接触する状態に於て、流体
溜りの流体を減圧することにより、締結を完了させる別
の使途も挙げられ、斯様な使途によれば、当接面を過度
に摺接させる必要がなくなるので、当接面の傷害予防に
効果的であり、締結の開放に際しては、当初の圧力と同
等乃至それ以上の圧力の流体を流体溜りへ導入すれば良
い。
先記の如き通常の使途の外に、予め一方の物体の流体溜
りへ適圧の流体を導入して、雄ネジの基端側を軸芯方向
に適度に伸ばしてから、他方の物体の雌ネジに係合さ
せ、各物体の当接面が適度に接触する状態に於て、流体
溜りの流体を減圧することにより、締結を完了させる別
の使途も挙げられ、斯様な使途によれば、当接面を過度
に摺接させる必要がなくなるので、当接面の傷害予防に
効果的であり、締結の開放に際しては、当初の圧力と同
等乃至それ以上の圧力の流体を流体溜りへ導入すれば良
い。
【0026】
【発明の効果】以上明らかな如く、本発明に係る締結構
造によれば、従来惹起されていた様々な不都合の発生を
解消して、円滑に締結を開放することができるので、こ
の種の締結構造の活用度を一段と向上させ得るなど、波
及的な効果を含めた産業上の利用効果は極めて多大であ
る。
造によれば、従来惹起されていた様々な不都合の発生を
解消して、円滑に締結を開放することができるので、こ
の種の締結構造の活用度を一段と向上させ得るなど、波
及的な効果を含めた産業上の利用効果は極めて多大であ
る。
【図1】請求項1に係る締結構造の一部破断正面説明図
である。
である。
【図2】請求項2に係る締結構造の一部破断正面説明図
である。
である。
1‥軸 1a‥締結用の雄ネジ 1c‥当接面 2‥軸 2a‥締結用の雌ネジ 2c‥当接面 3‥栓材 5‥軸 5a‥締結用の雄ネジ 5c‥当接面 6‥軸 6a‥締結用の雄ネジ 6c‥当接面
Claims (2)
- 【請求項1】 一方の物体には雄ネジを、他方の物体に
はそれと係合する雌ネジを夫々備えると共に、各物体の
夫々に設けた当接面を、ネジによる締付け力で相互に圧
接させることにより、物体同志を固定する、ネジによる
物体の締結構造であって、前記雄ネジの基端側に於ける
雄ネジと雌ネジの係合を予め局部的に省略し、該係合を
省略した雄ネジの基端側の内部に適宜容積の流体溜りを
設け、該流体溜りに適圧の流体が導入できるよう構成し
たことを特徴とするネジによる物体の締結構造。 - 【請求項2】 一方の物体には雄ネジを、他方の物体に
はそれと係合する雌ネジを夫々備えると共に、各物体の
夫々に設けた当接面を、ネジによる締付け力で相互に圧
接させることにより、物体同志を固定する、ネジによる
物体の締結構造であって、いずれか一方の物体の当接面
に相当する面の一部を予め局部的に省略し、該省略した
部分に適宜容積の流体溜りを設け、該流体溜りに適圧の
流体が導入できるよう構成したことを特徴とするネジに
よる物体の締結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3305261A JPH05118340A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | ネジによる物体の締結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3305261A JPH05118340A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | ネジによる物体の締結構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05118340A true JPH05118340A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17942975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3305261A Pending JPH05118340A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | ネジによる物体の締結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05118340A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51105943U (ja) * | 1975-02-21 | 1976-08-25 | ||
JPS61168311U (ja) * | 1985-04-09 | 1986-10-18 | ||
JPH0262414A (ja) * | 1988-08-27 | 1990-03-02 | Ngk Insulators Ltd | ボルト及びその固定方法と離脱方法 |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP3305261A patent/JPH05118340A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51105943U (ja) * | 1975-02-21 | 1976-08-25 | ||
JPS61168311U (ja) * | 1985-04-09 | 1986-10-18 | ||
JPH0262414A (ja) * | 1988-08-27 | 1990-03-02 | Ngk Insulators Ltd | ボルト及びその固定方法と離脱方法 |
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