JPH05118206A - 有機媒体利用動力プラント - Google Patents

有機媒体利用動力プラント

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JPH05118206A
JPH05118206A JP3303890A JP30389091A JPH05118206A JP H05118206 A JPH05118206 A JP H05118206A JP 3303890 A JP3303890 A JP 3303890A JP 30389091 A JP30389091 A JP 30389091A JP H05118206 A JPH05118206 A JP H05118206A
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JP
Japan
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medium
vapor
evaporator
pipe
storage tank
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Pending
Application number
JP3303890A
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English (en)
Inventor
Eiji Sekiya
英士 関矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 作動媒体として有機媒体を利用する熱サイク
ル動力プラントにおいて、媒体の蒸気管と媒体の貯蔵用
容器10とを結ぶ蒸気逃がし管13と、蒸気逃がし管の
途中に設置したエゼクタ15と、凝縮器7の液相部とエ
ゼクタの喉部とを結ぶ媒体液吸引管16と、蒸気逃がし
管および媒体液吸引管それぞれにプラント異常時に開と
なる弁14,17とを設けたものである。 【効果】 本発明によれば、プラントの所内全停時にも
媒体温度の異常上昇を防ぐことができ、媒体の熱分解の
問題がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機媒体利用動力プラン
トに係わり、特にプラントの所内が全面的に停電となっ
た際に媒体蒸気をサイクルの経路から貯蔵用容器に安全
に回収することのできる有機媒体利用動力プラントに関
する。
【0002】
【従来の技術】地熱や産業廃熱のような中低温の熱を利
用して動力や電力を得る手法として、フロンや揮発性の
炭化水素等の低沸点有機媒体をこれらの熱で蒸発させ、
その蒸気で有機媒体タービンを駆動する技術があり、そ
のような技術の一例がターボ機械協会発行の学術雑誌
「ターボ機械第15巻第4号」の第49ページないし第56ペ
ージに記載されている。
【0003】この技術の概要を図2で説明すると、地熱
や産業廃熱のような中低温の熱源流体1は、蒸発器2で
低沸点の有機媒体3を加熱し、蒸発させた後、予熱器4
で媒体3を予熱してプラントの系外に排出される。液体
の状態である媒体3は、予熱器4で蒸発温度近くまで加
熱された後、蒸発器2で蒸発し高エネルギーの媒体蒸気
となる。この媒体蒸気はタービン5に導かれてタービン
5を駆動し、タービン5に結合された発電機6により、
電力が得られる。タービン5にエネルギーを与えて圧
力、温度の下がった媒体蒸気は凝縮器7入り、冷却水8
で冷されて凝縮し液体に戻った後、媒体ポンプ9で再度
予熱器4に送られ、この系統を循環する。この他に系統
内の媒体を回収したり補充したりするための媒体貯蔵用
容器、例えば媒体貯蔵タンク10が設けられており、媒体
補給・回収ポンプ11、媒体補給・回収配管12を用いて媒
体の出し入れが行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなプラントで
は、何かの事故でプラントの所内が全面的に停電となる
と熱源系、媒体系、冷却系のポンプ、ファン類が停止し
てしまうので、各系統の流れは正常の状態を維持できな
くなる。そして媒体蒸発器2内に停留する熱源流体1の
ため、蒸発器2内の媒体は異常な高温にまで加熱され、
そのままでは蒸発器2内の圧力は異常に高いものとな
る。また、媒体によっては高温で熱分解を起こすものが
あり、何らかの対策が必要である。
【0005】器内圧力の上昇に対しては、蒸発器2の耐
圧を高くとれば対処可能であるが、部材の肉厚の増加等
に伴う材料費・機器重量の増加、それから派生する輸送
費・基礎工事費の増加など経済性ので好ましくない。そ
して、この手法では、媒体の熱分解に対しては何の対策
にもなっていない。
【0006】媒体蒸気をどこかへ逃がすことも考えられ
るが、大気中へ放出するのは、環境性・経済性の面で好
ましくないし、凝縮器7へ逃がす場合には、凝縮器7が
冷却・凝縮機能を喪失しているので、凝縮器7の耐圧を
大幅に高めておく必要が生じ、蒸発器2と同様な問題が
生じる。
【0007】また、媒体貯蔵タンク10に逃がすことも考
えられるが、媒体貯蔵タンク10は凝縮器7とは異なり、
冷却・凝縮機能を有していないため、必要以上に耐圧高
めておかねばならない。
【0008】本発明の目的は、事故でプラントの所内が
全面的に停電となった場合に、媒体3を大気放出するこ
となく蒸発器2の器内圧力および温度を減じることによ
り、環境性・経済性に関する上記の問題が生じない有機
媒体利用動力プラントを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、作動媒体として有機媒体を利用する熱サイ
クル動力プラントにおいて、媒体の蒸気管と媒体の貯蔵
用容器とを結ぶ蒸気逃がし管と、該蒸気逃がし管の途中
に設置したエゼクタと、凝縮器の液相部と該エゼクタ喉
部とを結ぶ媒体液吸引管と、上記蒸気逃がし管および媒
体液吸引管それぞれにプラント異常時に開となる弁とを
設けたものである。
【0010】
【作用】図1において、プラントの運転中は、媒体貯蔵
タンク10はほとんど空の状態であり、通常少量の媒体3
が補給用として入っている。内部の温度はほぼ外気温度
であるから、器内圧力はその飽和圧力であり、蒸発器2
の蒸発圧力に比べ、はるかに低い圧力である。それ故プ
ラント異常時蒸発器2と媒体貯蔵タンク10を連通させれ
ば、蒸発器2の媒体蒸気は媒体貯蔵タンク10へと逃げ、
媒体貯蔵タンク10内に放出される。この際、エゼクタに
より凝縮器7内の媒体液を吸引・混合しながら放出すれ
ば、蒸発器2からの媒体蒸気は凝縮器7からの低温の媒
体液で冷却されながら媒体貯蔵タンク10内に流入するの
で、その飽和蒸気圧力は低いものとなり、媒体貯蔵タン
ク10の器内圧力はあまり上昇しないですむ。
【0011】一方、蒸発器2内の停留する熱源流体1の
量は限られており、蒸発器2からエゼクタの作動蒸気と
なって媒体貯蔵タンク10へ流入する媒体蒸気が、蒸発潜
熱として熱を奪うので、蒸発器2の器内温度の異常上昇
は避けられる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照して説明す
る。
【0013】本実施例では、蒸発器2の発生蒸気をター
ビン5に導く経路から分岐し、媒体貯蔵タンクへと通じ
る蒸気逃がし管13を設け、その途中に蒸気逃がし弁14お
よびエゼクタ15を設置している。また凝縮器7の底部と
エゼクタ15の喉部とを接続する媒体液吸引管16を設け、
その途中には媒体液エゼクタ入口弁17を設置している。
【0014】蒸気逃がし弁14および媒体液エゼクタ入口
弁17は通常運転時は全閉となっており、プラントの所内
が全面的に停電となった場合に開くような構造としてお
く。
【0015】上記構成によるプラントにおいて、プラン
トの所内が全面的に停電となった場合、その状態が発生
したことを検出して蒸気逃がし弁14が開くと、蒸発器2
内の高温高圧の媒体蒸気は蒸気逃がし管13およびエゼク
タ15を通って媒体貯蔵タンク10に逃げるので、蒸発器2
内の圧力の異常上昇は妨げる。またこのとき媒体液エゼ
クタ入口弁17も開くので、凝縮器7内の低温の媒体液
が、媒体液吸引管16を通してエゼクタ15に吸引され媒体
蒸気と混合するので、媒体蒸気の持つエネルギーの一部
は媒体液を加熱・蒸発することに消費されて、全体とし
ては温度の下がった状態で媒体貯蔵タンク10に流入する
ことになり、よってその飽和蒸気圧力も低いから、媒体
貯蔵タンク10の器内圧力の上昇は問題とならない値に止
まる。
【0016】一例として、プラントの所内全停電時に蒸
発器2内に存在している熱水の平均温度を150 ℃、保有
量を6トン、媒体は冷媒の一種であるR123 (C2 HC
2 3 )でその温度を120 ℃、保有量を15トンとし、
両系統とも封じられたとすると、温度が約138 ℃のとこ
ろで落ち着くことになり、その結果R123の圧力は停電
発生前の状態である約12kg/cm2 ads から、約17kg/cm
2 abs にまで上昇する。このような高温はR123 にとっ
て不都合であるし、蒸発器2の器内圧力も極力低く抑え
たい。
【0017】上述の実施例で本発明を適用した場合に
は、R123 の飽和蒸気が温度125 ℃まで上昇した状態で
蒸発器2から蒸気逃がし管13に流れるとすると、約4.6
トンのR123 が蒸発したところで、蒸発潜熱のために熱
を奪われた熱水の温度は125 ℃となり、蒸発器2内のR
123 の温度は125 ℃以上には上がらなくなる。このとき
の飽和圧力は約13kg/cm2 ads に止まる。
【0018】蒸発した約4.6 トンのR123 は蒸気逃がし
管13を通って媒体貯蔵タンク10に流入するが、エゼクタ
15で媒体の液を凝縮器7から吸引するので、媒体液の温
度は30℃、吸引されてエゼクタ15で合流する量は蒸気量
の約25%相当の1.2 トンとすれば、合流後の状態は最終
的には44℃の蒸気に相当したものとなり、このときの飽
和圧力は 1.9kg/cm2 ads である。
【0019】プラントの所内全体が停電となるような事
故はプラントにとって極めて異常な事故であり、そのよ
うな場合には運転員によりすぐ処置がとられ、補助電源
が起動したり熱水が排出されたりするから、実際には上
述の試算例より安全側の状態に落ち着く。
【0020】このように、本実施例によれば蒸発器2内
の媒体の温度、圧力の上昇を低く抑えるとともに、媒体
貯蔵タンク10の耐圧もそれほど大きな値とすることなし
に、従来技術の問題点を解決することが可能となる。
【0021】上述の実施例ではプラントの所内全停の条
件で蒸気逃がし弁14を開けているが、この蒸気逃がし弁
14は、媒体蒸気管内の蒸気圧力、すなわち蒸発器2内の
蒸気圧力が設定値以上という条件で開くバネ式安全弁の
ような手段とすることも可能であり、その場合には蒸気
逃がし弁14が開いたという条件で媒体液エゼクタ入口弁
17を開ければ良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プラントの所内全停時にも媒体温度の異常上昇を防ぐこ
とができ、媒体の熱分解の問題がなくなる。また媒体の
系統の圧力上昇も、通常時との差を小さく抑えることが
可能であるから、関係機器の耐圧が低くてすみ、機器
代、輸送費、工事費の上昇が少なく経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた有機媒体利用動力プラントの一
例を示す基本的な系統図。
【図2】従来の技術の基本的な系統図。
【符号の説明】
1…熱源流体 2…蒸発器 3…有機媒体 4…予熱器 5…タービン 6…発電機 7…凝縮器 8…冷却水 9…媒体ポンプ 10…媒体タンク 11…媒体補給・回収ポンプ 12…媒体補給・回収配管 13…蒸気逃がし管 14…蒸気逃がし弁 15…エゼクタ 16…媒体液吸引管 17…媒体液エゼクタ入口弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動媒体として有機媒体を利用する熱サ
    イクル動力プラントにおいて、媒体の蒸気管と媒体の貯
    蔵用容器とを結ぶ蒸気逃がし管と、該蒸気逃がし管の途
    中に設置したエゼクタと、凝縮器の液相部と該エゼクタ
    の喉部とを結ぶ媒体液吸引管と、上記蒸気逃がし管およ
    び媒体液吸引管それぞれにプラント異常時に開となる弁
    とを設けたことを特徴とする、有機媒体利用動力プラン
    ト。
JP3303890A 1991-10-24 1991-10-24 有機媒体利用動力プラント Pending JPH05118206A (ja)

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