JPH05117580A - コーテイング材と圧電素子 - Google Patents

コーテイング材と圧電素子

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JPH05117580A
JPH05117580A JP3283399A JP28339991A JPH05117580A JP H05117580 A JPH05117580 A JP H05117580A JP 3283399 A JP3283399 A JP 3283399A JP 28339991 A JP28339991 A JP 28339991A JP H05117580 A JPH05117580 A JP H05117580A
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JP
Japan
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piezoelectric element
silver
coating material
migration
inorganic ion
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JP3283399A
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English (en)
Inventor
Yoko Tani
洋子 谷
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーティング材と圧電素子に関し、銀のマイ
グレーションの発生を抑止し、圧電素子の絶縁劣化を防
止することを目的とする。 【構成】 ポリメタクリル酸メチルと−OH基を有する
無機イオン交換体とからなるように構成し、また、その
コーティング材を圧電素子にコーティングするように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーティング材と圧電素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスよりなる積層型の圧電素子
は、圧電素子がマグネットよりドットプリンタのドット
ピンを高速に駆動できることから、マグネットに代わっ
てドットプリンタのドットピンの駆動素子として採用さ
れている。
【0003】図3はセラミックスよりなる積層型の圧電
素子の構造を示す図である。図において、20は圧電セ
ラミックスを積層して構成してドットピンの駆動素子と
して使用する圧電素子、11は圧電セラミックス、12
は圧電セラミックス11に電圧を加えて電歪を発生させる
銀を素材とする銀電極、13は銀電極12を絶縁する絶縁
体、14は電極同士を接続する接続パターンである。2
0の圧電素子は複数の圧電セラミックス11を銀電極12を
はさんで積層して構成される。電極の材質としては銀が
導電率が良く、金等の他の金属より低温で焼成できるこ
とから採用されている。銀電極12は一つおきに側面( 図
の上下方向) から接続パターン14で接続される。
【0004】また、圧電セラミックスはBa Ti O3
PZT等の強誘電体セラミックスに高電圧を加えて分極
処理をほどこすことによって圧電効果を大きくする。し
かし、この圧電素子に関して、水分の存在が有る場合、
表面に付着している不純物のイオン化により、銀電極が
絶縁部のセラミックス表面あるいは内部に移動する現象
が起きる。このような現象はマイグレーション(移動:
金属イオンとなって移動現象を起こすこと)と呼ばれて
いる。
【0005】このような現象を防止する方法として従来
より次の方法が試みられている。 圧電素子の電極導体金属のイオン化度の低い金属を
採用する。 圧電素子表面のセラミックスの結晶の結合を密に
し、水分の浸入を防ぐ。 セラミックス表面に撥水剤を塗布し、水分の浸入を
防ぐ。 セラミックス表面にポリエチレン系の樹脂を密着さ
せ、水分の浸入を防ぐ。
【0006】ここで、の方法はイオン化度を低くする
ために圧電素子の導体金属を合金化するものであり、例
えば電極の銀を銀−パラジウムに代える方法がある。し
かし、十分な効果を得るためにはパラジウムの含有率を
高くする必要があるため高価となる欠点がある。また、
白金を使用した場合融点が高いため、セラミックス焼成
時の温度を高くしなければならないという欠点がある。
【0007】の方法として焼成後の圧電素子を切断後
に表面を研磨し、平らにするという方法があるが、工程
が複雑になり研磨時に力が加わりすぎるとセラミックス
が欠けるという欠点がある。
【0008】、の方法では完全に水分の浸入を防ぐ
ことは出来ない。このようななかで電極間の距離が100
μm以下の積層型圧電素子において、絶縁信頼性が重要
な課題となってきた。
【0009】従来の積層型ではない圧電素子では電極金
属のマイグレーションは問題にならなかったが、このよ
うな積層型の圧電素子では高温・多湿条件で銀のマイグ
レーションが発生し、圧電素子の絶縁劣化、さらには短
絡不良に至るという問題が生じてきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ドットプリンタのドッ
トピンを駆動する圧電素子の電極に使用する銀が圧電素
子内部でマイグレーションを発生して圧電素子の絶縁劣
化、さらには短絡不良に至るという問題が生じた。本発
明はこのような点にかんがみて、銀のマイグレーション
の発生を抑止し、圧電素子の絶縁劣化を防止する手段を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は下記の如く
に構成されたコーティング材と圧電素子によって解決さ
れる。図1は、本発明の原理図である。 (1) ポリメタクリル酸メチル30と−OH基を有する無機
イオン交換体31とからなるように構成する。 (2) ポリメタクリル酸メチル30と−OH基を有する無機
イオン交換体31とからなるコーティング材を圧電素子に
コーティングするように構成する。
【0012】
【作用】
(1) 圧電素子の内部あるいは表面に介在するイオン性
不純物は吸湿、電荷等の各種要因が複雑に関与して悪影
響を及ぼすといわれている。このような不純物は取扱い
の際圧電素子の表面に付着したり、空気中の浮遊物が付
着したりして生ずる。
【0013】不純物中の塩素イオンが銀のイオン化を助
長して、水分の介在により水分中を銀イオンが泳動して
マイグレーションが発生すると考えられる。そこで、ハ
ロゲン化物イオンを吸着する無機イオン交換体をPMMA(
ポリメタクリル酸メチル)を主成分としたコーティング
剤に分散させることにより、無機イオン交換体がイオン
性の不純物を捕獲し、銀のマイグレーションの発生を防
ぐ効果がある。
【0014】ハロゲン等のイオン性の不純物に対して、
−OH基を有する無機イオン交換体をR+ OH- 、ハロゲ
ンイオンをH+ - の酸型で表すと、次のような反応と
なり結果として水を生じる( R+ は一般金属イオンを意
味する。またX- はハロゲンイオンを意味する。)。
【0015】 R+ OH- + H+ - → R+ - + H2 O 無機イオン交換体は、一度捕獲したイオンを遊離しにく
いという性質を一般的に持っている。 (2) このようなコーティング材を圧電素子にコーティン
グすれば不純物中の塩素イオンが捕獲され、不純物中の
塩素イオンが銀のイオン化を助長して、水分があると水
分中を銀イオンが泳動してマイグレーションが発生する
ことが防止される。
【0016】
【実施例】積層型の圧電素子において、従来使用してい
たポリメタクリル酸メチル(メタクリル酸メチル(CH
2 ・C4 6 2 ・CH2 ・C4 6 2 )の重合体で
あり、電子線レジスト、接着剤、コーティング材として
広く使用されている)によるコーティング剤に−OH基
を有する無機イオン交換体の粉体を0.1〜5重量%分
散させコーティングした。サンプル数は各4個づつであ
る。
【0017】絶縁破壊現象の指標として、130Vの直
流電圧を印加し40℃90%RHに保ち、電極間の抵抗値
の変化を時間と共に測定することにより行いショートし
た時点を指標とした。その結果を図2に示す。280H
は約2週間であり、ここで有意差を確認して実験を中断
した。
【0018】図2はこの実験結果を示すデータである。
この結果からイオン交換体の重量比は少なくとも0.1
%あれば充分であることがわかる。また5%以上は目的
から考えて同一の結果となると推定できる。
【0019】本発明の−OH基を有する無機イオン交換
体を含有してなるコーティング材を用いると、圧電素子
の絶縁不良故障の原因となっている銀のマイグレーショ
ンを防止することが出来、これにより従来よりも高い信
頼性を有する圧電素子が得られるようになった。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば圧電素子の絶縁不良故障の原因となっている銀の
マイグレーションを防止することが出来るという著しい
工業的効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理図
【図2】 本発明の実施例の実験結果の表
【図3】 セラミックスよりなる積層型の圧電素子の構
造を示す図
【符号の説明】
11 圧電セラミックス 12 銀電極 13 絶縁体 14 接続パター
ン 20 圧電素子 30 ポリメタク
リル酸メチル 31 −OH基を有する無機イオン交換体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリメタクリル酸メチル(30)と−OH基
    を有する無機イオン交換体(31)とからなるコーティング
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコーティング材をコーテ
    ィングした圧電素子。
JP3283399A 1991-10-30 1991-10-30 コーテイング材と圧電素子 Withdrawn JPH05117580A (ja)

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JP3283399A JPH05117580A (ja) 1991-10-30 1991-10-30 コーテイング材と圧電素子

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JPH05117580A true JPH05117580A (ja) 1993-05-14

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JP (1) JPH05117580A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0837110A1 (en) * 1996-10-15 1998-04-22 Rohm And Haas Company Coating compositions containing ion exchange resins
JP2009527104A (ja) * 2006-02-14 2009-07-23 デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 圧電装置

Cited By (2)

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EP0837110A1 (en) * 1996-10-15 1998-04-22 Rohm And Haas Company Coating compositions containing ion exchange resins
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Effective date: 19990107