JPH05117553A - 耐熱性一次防錆プライマー組成物 - Google Patents

耐熱性一次防錆プライマー組成物

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JPH05117553A
JPH05117553A JP30681291A JP30681291A JPH05117553A JP H05117553 A JPH05117553 A JP H05117553A JP 30681291 A JP30681291 A JP 30681291A JP 30681291 A JP30681291 A JP 30681291A JP H05117553 A JPH05117553 A JP H05117553A
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JP
Japan
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component
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zinc
primer composition
composition
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JP30681291A
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English (en)
Inventor
Masato Okajima
真人 岡嶋
Shunichi Sano
俊一 佐野
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄構造物に使用する鋼板に塗布して、その発
錆を防止するとともに、塗膜の密着性、耐熱性に優れ、
しかも鋼板が溶接時の高温にさらされても、防錆性が低
下しない耐熱性一次防錆プライマー組成物を得ることを
目的とする。 【構成】 鋼板に塗布して乾燥したのちの塗膜が、アル
キルシリケートの加水分解縮合物からなる結合剤を5〜
40重量%、亜鉛末を10〜60重量%、フェロシリコ
ンを10〜60重量%含有するように配合してなる耐熱
性一次防錆プライマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた塗膜を
得ることができる一次防錆プライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、船舶、橋梁、タンク、プラント
等の鉄構造物の建造に際して、加工、組立期間中におけ
る鋼板の発錆を防止するため、加工前の鋼板に、予めブ
ラスト処理を施しミルスケールや錆を取り除いたのち、
一次防錆プライマーを塗装することが行なわれる。そし
て、この一次防錆プライマーには通常次の機能が要求さ
れる。すなわち、(1)塗装された鋼板が溶接されたと
き、ピット、ブローホール等の溶接欠陥を生じないこと
(2)得られた塗膜が少なくとも3か月程度の暴露防食
性を有すること(3)塗膜が鋼板と強固に密着し、さら
に上塗り塗料との付着性にも優れることなどである。
【0003】従来から、このような一次防錆プライマー
としては、防錆性に優れるジンクリッチプライマーが多
く用いられてきた。このジンクリッチプライマーは、一
般に多量の亜鉛末を有機系または無機系の結合剤と混合
して得られるものであり、塗膜中の亜鉛と鋼板面との間
の電気化学作用による犠牲防食作用、亜鉛の酸化生成物
被膜層による酸素、水等の遮断作用により防錆効果をも
たらすものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このジ
ンクリッチプライマーには次のような欠点があった。す
なわち、まず、亜鉛末の含有量が多いため、亜鉛による
犠牲防食作用が強く防錆性には優れているが、一方白錆
の発生が多く上塗り塗料との付着性が低下する。また、
溶接、溶断、歪み取り作業において、塗膜が高温に加熱
された場合、亜鉛の溶融、気化が起こり、亜鉛末の含有
量が多いので亜鉛ヒュームなどの有害ガスが多く発生
し、それらのガスが、ブローホール、ピット等の溶接欠
陥の発生原因となる。これらを避けるため、逆に亜鉛末
の含有量を減少させると、今度は防錆性が低下し、防錆
塗料としての目的が十分達成されず、また塗膜のクラッ
ク、剥離等が生じ、それらによる防錆性の低下も著し
い。
【0005】そこで、当業界においては、従来のジンク
リッチプライマーの持つ良好な防錆性をそのまま維持す
ると共に、耐熱性、溶接性にも優れた一次防錆プライマ
ーの出現が強く望まれてきた。このような要望に対して
は、従来においても、亜鉛末量を減少させる方向で、し
かも耐熱性に優れた一次防錆プライマーを得ることに関
する多くの研究が報告されている。たとえば、一次防錆
プライマーに用いる結合剤の耐熱性を向上させるもの
(特開昭60−51756号公報、特開昭60−235
871号公報)、フィラーの耐熱防錆性を向上させるも
の(特公昭62−53552号公報、特公昭63−52
068号公報)等があり、これらの技術にはそれぞれに
利点はあるものの、それでもなお極めて高い温度(70
0℃以上)にさらされた場合には、まだ十分に満足でき
る結果が得られるものではなかった。
【0006】本発明の目的は、これら従来の一次防錆プ
ライマーの持つ欠点を解消し、防錆性、溶接性、密着性
のいずれにも優れ、さらに耐熱性にも優れた耐熱性一次
防錆プライマー組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するために鋭意研究した結果、その成分としてフ
ェロシリコンを用いることにより、700℃以上の高温
にさらされたのちでも優れた防錆性を示し、なおかつ溶
接性にも優れた耐熱性一次防錆プライマー組成物が得ら
れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、形成される塗膜中
に、結合剤としてのアルキルシリケートの加水分解縮合
物(以下単に結合剤という)を5〜40重量%、亜鉛末
を10〜60重量%およびフェロシリコンを10〜60
重量%含有する耐熱性一次防錆プライマー組成物であ
る。
【0009】本発明に使用される結合剤は、次の一般式 (R1 )m Si(OR2 )4-m 〔式中、R1およびR2は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、両者は互いに同じであっても異なっていてもよい。
mは0〜2である。〕で表わされるアルキルシリケート
化合物をさらに加水分解縮合物の形にしたもので、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。このアルキルシリケート化合物としては、たとえ
ばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テト
ラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなど
が使用可能である。結合剤の使用量は、形成される塗膜
中に5〜40重量%、好ましくは15〜30重量%であ
る。5重量%未満では、十分な塗装容易性、塗膜形成性
が得られず、また40重量%を越えると、耐熱性、防錆
性が低下し好ましくない。
【0010】本発明に使用される亜鉛末は、特に限定さ
れるものではなく、従来から塗料用として使用されてい
る亜鉛末がそのまま使用できる。これらは、一般の金属
亜鉛末、または亜鉛と他の金属(たとえば、アルミニウ
ム、カルシウム、ナトリウム、カリウム等)との合金で
あってもよい。亜鉛末の使用量は、形成される塗膜中に
10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%であ
る。10重量%未満では、十分な防錆性が得られず、ま
た60重量%を越えると、白錆の発生、耐熱性の低下、
溶接性の低下が生ずる。
【0011】本発明のいま一つの必須成分であるフェロ
シリコンは、鉄とケイ素との合金で、一般に脱酸剤とし
て使用されているものである。フェロシリコンの使用量
は、形成される塗膜中に10〜60重量%、好ましくは
20〜50重量%である。10重量%未満では、耐熱性
に十分な効果が得られず、また60重量%を越えると、
溶接性に支障が生ずる。
【0012】本発明においては、上記の必須成分以外
に、必要に応じて顔料、溶剤、添加剤などの充填剤を添
加することができる。顔料としては、以下のような着色
顔料、体質顔料、防錆顔料が使用でき、着色顔料として
は、チタン白、べんがら、シアニンブルー、クロムグリ
ーン等が、体質顔料としては、マイカ、クレー、炭酸カ
ルシウム等が、防錆顔料としては、リン酸亜鉛、リン酸
アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミ
ニウム、カルシウムシリケート、フェロアロイ等の一般
の防錆顔料として使用される顔料が用いられる。溶剤と
しては、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、キシレン等を使用することができる。添加剤として
は、タレ止め剤、湿潤剤、反応促進剤、付着性付与剤、
沈降防止剤、安定剤等が目的に応じて使用可能である。
これらの充填剤を添加、分散させるには、通常の塗料の
分散機であるディスパー、ホモミキサー、ロールミル、
サンドミル、アトライター、ボールミル等が使用でき
る。
【0013】本発明の耐熱性一次防錆プライマー組成物
は、通常2成分塗料として調製される。すなわち、結合
剤を主とする第1成分と、亜鉛末およびフェロシリコン
を主とする第2成分との組合せとし、塗装に際しては、
その両成分を混合してから塗装に供するものである。そ
の塗装方法としては、エアレススプレー、エアースプレ
ー、刷毛塗り等通常の塗装方法が利用できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の耐熱性一次防錆プライマー組成
物においては、その塗装後の乾燥時に、結合剤が亜鉛末
やフェロシリコンと化学的に強固に結合し、形成される
塗膜が高度の耐熱性を発揮することが大きな特徴であ
る。したがって、本発明の耐熱性一次防錆プライマー組
成物は、鋼材用の一次防錆プライマーとして良好な性能
を有すると同時に、特に優れた耐熱性を有するため、従
来品では満足されなかった熱損傷部の発錆防止に優れた
効果を発揮するものである。
【0015】
【製造例、実施例、比較例】次に、製造例、実施例およ
び比較例により、本発明を具体的に説明する。例中の%
は、溶接性試験の外観欠陥以外は重量%を示す。
【0016】製造例〈結合剤溶液の調製〉 1リットルの三角フラスコに、テトラエトキシシラン
(エチルシリケート40:日本コルコート社商品名)4
00g、イソプロピルアルコール400gを仕込み、攪
拌しながら0.01N塩酸5gを滴下する。ついで、水
40gを1時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1時間
攪拌を続ける。最後に、イソプロピルアルコール150
gを加え、均一に攪拌して結合剤溶液であるエチルシリ
ケートの加水分解縮合物のイソプロピルアルコール溶液
を得た。その固形分は25.0%であった。この結合剤
溶液を第1成分とする。
【0017】実施例1〜6,比較例1〜6 1リットルの容器に、まず下記表1および表2に示され
る第2成分の各原料を入れ、ホモミキサーで十分に分散
して第2成分を調製した。ついで、この第2成分と製造
例で得た第1成分とを60/40の重量比で混合し、実
施例1〜6および比較例1〜6の各試料を得た。
【0018】次に、このようにして得られた各試料につ
いて下記の試験を行ない、結果を表1,表2に示した。 (1)防錆性試験 試験板として70×150×3.2mmのサンドブラス
ト鋼板を用い、各試料をエアースプレーによって乾燥膜
厚15μmになるように塗装し、20℃で1週間乾燥さ
せた。その後屋外に3か月間暴露し、塗膜の発錆状態を
ASTM(D610)により評価して7点以上を合格と
した。 (2)耐熱性試験 試験板として50×150×1.0mmのサンドブラス
ト鋼板を用い、各試料をエアースプレーによって乾燥膜
厚15μmになるように塗装し、20℃で1週間乾燥さ
せた。ついで、電気炉で600℃、700℃、800℃
の各温度に20分間加熱したのち試験板を水中で急冷し
た。その後屋外に3か月間暴露し、塗膜の発錆状態をA
STM(D610)により評価して7点以上を合格とし
た。 (3)溶接性試験 試験板として150×1000×12mmのショットブ
ラスト鋼板を用い、各試料をエアースプレーによって乾
燥膜厚20μmになるように塗装し、20℃で1週間乾
燥させた。ついで、このようにして得られた2枚の試験
板を一組とし、下記の溶接条件で水平隅肉溶接を行なっ
た。評価は、溶接ビードの外観欠陥についてはピット、
ワームホール等の欠陥幅の溶接長さに対する割合(%)
で評価し、ブローホールについてはJIS−Z−310
4に従って判定した。 (溶接条件) 溶接ワイヤー:DW−1000(神戸製鋼(株)商品
名) 溶接方法 :炭酸ガスシールド法 溶接速度 :750mm/min 電 流 :300A 電 圧 :35V
【0019】
【表1】
【表2】 この表1,表2において、 *1:亜鉛末F :堺化学工業(株)商品名 *2:フェロシリコン2号 :金生興業(株)商品名 *3:NKカオリンクレー :土屋カオリン工業(株)
商品名 *4:タカラマイカM−1 :白石カルシウム(株)商
品名 *5:Kホワイト#84 :テイカ(株)商品名 *6:ベントン27 :NLケミカルス社商品名 である。
【0020】表1および表2の結果から明らかなよう
に、必須成分の量が本発明の範囲から外れた比較例1〜
6の各試料においては、防錆性、耐熱性、溶接性の少な
くとも一つ以上に欠点があり、不満足な結果しか得られ
ていないが、一方実施例1〜6の各試料においては、防
錆性、耐熱性、溶接性のいずれにおいても良好な結果を
示しており、本発明の耐熱性一次防錆プライマー組成物
の性能が極めて優れていることが分かる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】形成される塗膜中に、アルキルシリケート
    の加水分解縮合物からなる結合剤5〜40重量%、亜鉛
    末10〜60重量%およびフェロシリコン10〜60重
    量%を含有する耐熱性一次防錆プライマー組成物。
JP30681291A 1991-10-25 1991-10-25 耐熱性一次防錆プライマー組成物 Pending JPH05117553A (ja)

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JP30681291A JPH05117553A (ja) 1991-10-25 1991-10-25 耐熱性一次防錆プライマー組成物

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JP30681291A JPH05117553A (ja) 1991-10-25 1991-10-25 耐熱性一次防錆プライマー組成物

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JPH05117553A true JPH05117553A (ja) 1993-05-14

Family

ID=17961564

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JP30681291A Pending JPH05117553A (ja) 1991-10-25 1991-10-25 耐熱性一次防錆プライマー組成物

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JP (1) JPH05117553A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053808A (ja) * 2000-08-04 2002-02-19 Nippon Steel Corp 防錆塗料および耐食性に優れる塗装鋼材
JP2002114944A (ja) * 2000-10-04 2002-04-16 Shinto Paint Co Ltd 一次防錆塗料組成物
WO2006131359A1 (de) * 2005-06-08 2006-12-14 Eckart Gmbh Zweikomponenten-korrosionsschutzlack, dessen verwendung und verfahren zu dessen herstellung
JP2009279824A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Nippon Steel Corp 溶接性に優れた防錆鋼材

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