JPH05117409A - プラスチツクフイルム製袋体 - Google Patents

プラスチツクフイルム製袋体

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JPH05117409A
JPH05117409A JP15871391A JP15871391A JPH05117409A JP H05117409 A JPH05117409 A JP H05117409A JP 15871391 A JP15871391 A JP 15871391A JP 15871391 A JP15871391 A JP 15871391A JP H05117409 A JPH05117409 A JP H05117409A
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JP
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styrene
polyolefin
polyolefin resin
acid
grafted
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JP15871391A
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Shiyoujirou Koui
正治郎 降井
Minoru Ito
実 伊藤
Mitsuaki Yamahara
三昭 山原
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記性、印刷性、貼着性に優れたプラスチッ
クフィルム製袋を提供する。 【構成】 スチレングラフトポリオレフィン100重量
部と、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性された
酸変性ポリオレフィンであって、その不飽和カルボン酸
またはその無水物の酸単位含有量が0.01〜3重量%
である酸変性ポリオレフィン5〜50重量部との樹脂組
成物からなるプラスチックフィルムで袋体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチックフィル
ム製の袋体に関するものであって、特に、袋体の外表面
に鉛筆、ボールペン、マーカー等により筆記したり、あ
るいは切手やシール類を貼着したりする際、これらの処
理をきわめて容易にかつ確実に行うことができ、また印
刷も容易に行えるように、表面がスチレングラフトポリ
オレフィン樹脂と酸変性ポリオレフィン樹脂との組成物
で構成された、プラスチックフィルム製袋体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、各種封筒、あるいは書類
ファイリング用包装等の袋体は、その外表面に必要な情
報を筆記したり、切手やシール類を貼着したりして使用
されるものである。そのために、この種の袋体は、上記
各処理が容易にかつ確実に行うことができなければなら
ない。そこで、従来は、この種の袋体のほとんどが紙製
のものであった。しかしながら、この紙製の袋体は、上
記各処理が容易に行える反面、外的要因により破れ易
く、特に水に濡れた場合には非常に破れ易く、袋内の書
類等も汚損等の被害を受けることが多い。このような紙
の水に弱く、また、日光によって変色し易いことなど
の、長期使用に対する耐久性の問題を解決することを目
的として、プラスチックフィルム製の袋が多く用いられ
ている。しかし、従来のプラスチックフィルム製の袋体
においては、その外表面に筆記、あるいは切手の貼付等
の各処理を行うことがきわめて困難なものであった。こ
のプラスチックフィルム製袋体のこれらの欠点を解決す
るために、従来より、ポリオレフィン樹脂またはポリオ
レフィン樹脂とポリスチレン樹脂の混合物に無機微細粉
末を配合し、これを製膜して得られたフィルムを少なく
とも一軸方向に延伸して、筆記性や印刷性を有する不透
明の合成紙を製造することが知られている(特公昭46-4
0794号、同48-3902号、同54-9229号、米国特許第315446
1号、英国特許第1096064号、同1090059号斯く各明細書
参照)。しかしながら、これらの方法では印刷性を付与
させるために、炭酸カルシウム、クレイ、けいそう土、
酸化チタン等の無機粉末が用いられるので、延伸物の表
面から突出している無機充填剤が脱落してオフセット印
刷インクに混入し、インクを変性させてインクの寿命を
短くしたり、アルミニウム版を摩耗させるなどの紙粉ト
ラブルを生じる等の問題がある。また、特公昭63-31503
号公報には、スチレングラフトポリオレフィンを用いた
延伸フィルムの製造法が提案され、得られた不透明なフ
ィルムが封筒用紙として有用であると述べられている。
しかしながら、この封筒は鉛筆筆記可能ではあるが、水
性糊等による切手の貼着の強度の面からは、いまだ不十
分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的とする
ところは、上記のような課題を解決し、ボールペン、鉛
筆等により筆記したり、切手類を貼着したりすること
が、きわめて容易にかつ確実に行うことができるよう
な、プラスチックフィルム製の袋体を提供することにあ
る。すなわち本発明は、スチレングラフトポリオレフィ
ン100重量部と、不飽和カルボン酸またはその無水物
で変性された酸変性ポリオレフィンであって、その不飽
和カルボン酸またはその無水物の酸単位含有量が0.0
1〜3重量%である酸変性ポリオレフィン5〜50重量
部との樹脂組成物からなるプラスチックフィルム製袋体
を提供するものである。さらにまた本発明は、前記の袋
体を製造するに際し、スチレングラフトポリオレフィン
として、次の方法で製造された物を使用するものであ
る:ポリオレフィン樹脂粒子100重量部、スチレンモ
ノマー50〜400重量部、およびラジカル重合開始剤
をスチレンモノマー100重量部に対して0.001〜
1重量部含む水性懸濁液を加熱して重合する。
【0004】以下に本発明をさらに詳細に説明する。こ
の発明は、スチレングラフトポリオレフィン樹脂と酸変
性ポリオレフィン樹脂とからなる樹脂組成物で少なくと
も片側の表面が構成されている、ポリオレフィン系樹脂
フィルムを片面または両面に使用して、袋体としたもの
である。
【0005】(スチレングラフトポリオレフィン樹脂)
本発明に使用するスチレングラフトポリオレフィン樹脂
は、好適には水性媒体中において、ポリオレフィン樹脂
粒子とスチレンモノマーを懸濁し、ラジカル重合開始剤
の存在下加熱することにより得ることができる。グラフ
ト重合される前のポリオレフィン系樹脂としては、炭素
数2〜4のオレフィンのホモ重合体または共重合体であ
り、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレンランダム共
重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・プ
ロピレン・ブテン−1共重合体等が使用される。強度の
面からは、密度が0.915〜0.970g/cm3の直鎖線
状ポリエチレンや高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、プロピレン・エチレンブロック共重合体の樹脂粒子
が好ましい。ポリオレフィンとスチレンモノマーとの配
合量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対してスチ
レンモノマー50〜400重量部、好ましくは50〜1
50重量部である。上記スチレングラフトポリオレフィ
ン樹脂粒子を製造する際、スチレンモノマーと一緒に他
のビニルモノマー、例えばメチルメタクリレート、アク
リロニトリル等をスチレンモノマーと併用してもよい。
ラジカル開始剤としては、シクロヘキサノンパーオキサ
イド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ-t
-ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジベンゾイ
ルパーオキシヘキサン、ジ-t-ブチル-ジ-パーオキシフ
タレート等があげられる。ラジカル重合開始剤の使用量
は、スチレンモノマー100重量部に対して0.01〜
1重量部、好ましくは0.2〜0.8重量部である。この
スチレングラフトポリオレフィン樹脂粒の製造法は特開
昭49-5473号、同50-127965号、同52-32990号、同52-503
89号、同52-50390号公報等に記載されているので、詳細
については同公報参照。このようにして得られるスチレ
ングラフトポリオレフィン樹脂は、グラフト処理前のポ
リオレフィン樹脂と同質ではなく、均一に分散されたポ
リスチレン微細粒子を内蔵するポリオレフィン樹脂およ
びスチレンモノマーがポリオレフィン幹にグラフト重合
したもの、および/またはポリオレフィン樹脂表面にス
チレンモノマーの重合体がグラフト重合したものであ
る。一般に、本発明の重合法では、スチレンモノマーの
うち、ポリオレフィンにグラフト結合しているものの割
合は、15〜30重量%であり、他はポリスチレン単独
重合体としてポリオレフィン中に分散して存在する。
【0006】(酸変性ポリオレフィン)本発明において
スチレングラフトポリオレフィン樹脂と混合される酸変
性ポリオレフィン樹脂に関していえば、酸変性される前
のポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、エチレン・
プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体等
より選択される。しかしながら、混合されるスチレング
ラフトポリオレフィン樹脂のグラフト前のポリオレフィ
ン樹脂と同種のものが、混合後の相溶性の観点より好ま
しい。変性は不飽和カルボン酸またはその無水物でなさ
れ、ポリオレフィン樹脂にグラフトしている酸の単位濃
度が0.01〜3重量%、好ましくは、0.3〜1重量%
の範囲にある。変性ポリオレフィン樹脂粒の製造法は特
公昭44-15422号、同43-18144号、同43-27421号公報等に
記載されているので、詳しいことは同公報を参照された
い。
【0007】(樹脂組成物)本発明における袋体を製造
する組成物では、スチレングラフトポリオレフィンに酸
変性ポリオレフィンを配合する。これらの配合割合は、
スチレングラフトポリオレフィン樹脂100重量部に対
し、酸変性ポリオレフィン5〜50重量部の範囲にあ
る。これより少ないと、水性糊による接着力が不十分で
あり、これより多いと、表面が平滑すぎ、鉛筆、ボール
ペン等による筆記が容易でなくなる。さらにまたスチレ
ングラフトポリオレフィン樹脂に、変性されていないポ
リオレフィンやポリスチレンを配合することも可能であ
る。また、他のポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト等の熱可塑性樹脂;エチレン-プロピレン共重合体ラ
バー、スチレン-ブタジエン共重合体ラバー等のゴム物
質;炭酸カルシウム、クレイ、酸化チタン等の無機粉
末;安定剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、帯
電防止剤、分散剤、滑剤等の助剤;等々を要求される性
能に応じて配合してもよい。
【0008】(袋体の製造)本発明の袋体の製造に使用
するポリオレフィン系樹脂フィルムは、スチレングラフ
トポリオレフィン樹脂と酸変性ポリオレフィン樹脂との
組成物からの単層フィルム、あるいはこのフィルムと他
のポリオレフィンまたは他の樹脂との積層フィルム等、
種々の形態が可能である。フィルム成形法としては、イ
ンフレーション成形、T−ダイ成形等が利用出来る。積
層フィルムの製造法としては、共押出し成形、押出しラ
ミネートまたはドライラミネート法等があげられる。共
押出し積層フィルムの場合、積層されるポリオレフィン
系樹脂としては、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、プロ
ピレン−エチレン共重合体等より選択可能であるが、表
面層のスチレングラフトポリオレフィンと同種のポリオ
レフィンを用いることが、界面の接着強度の点から好ま
しい。また、スチレングラフトポリオレフィン樹脂と酸
変性ポリオレフィン樹脂との組成物による表面層の反対
表面層には、このスチレングラフトポリオレフィンのグ
ラフト重合される前のポリオレフィン系樹脂を積層する
ことが、カールしにくい積層フィルムを得るのに好まし
い。このようにして積層され、またはされないで製膜さ
れたシートあるいはフィルムを、必要に応じ、1軸また
は2軸の延伸を行う。延伸する手段としてはマンドレル
法、ロール群の周速差を利用する方法、テンター法、内
圧法あるいはこれらの組合わせが一般に行われてる。延
伸倍率は少なくとも1軸方向に1.5倍以上、好ましく
は4〜12倍であり、2軸延伸される場合に、延伸前の
フィルム面積比にして3〜96倍、好ましくは20〜6
0倍となるように行う。具体的には、ロールで縦方向に
延伸し、次いでテンターを用いて横方向に延伸する場
合、延伸倍率は縦方向3.5〜6倍、横方向5〜12倍
が好ましい。延伸温度はスチレングラフトポリオレフィ
ン樹脂の融点より低い温度、すなわち延伸された樹脂が
配向を示す温度で行う。延伸後のフィルム全体の厚さ
は、0.03mm〜0.3mmで、積層フィルムの場合、スチ
レングラフトポリオレフィン樹脂と酸変性ポリオレフィ
ン樹脂との樹脂組成物から形成される表面層とその他の
ポリオレフィン系樹脂層の厚さの比は1:50ないし5
0:1の間で要求に応じて選択することができる。ま
た、上記のようにして製造したフィルムの表面を、さら
にコロナ放電処理することにより、水性糊との親和性が
より増すので切手類の貼着もより容易に行うことが出来
る。このようにして得られた単層および積層フィルムを
少なくとも片側に用いて、スチレングラフトポリオレフ
ィン樹脂と酸変性ポリオレフィン樹脂との組成物層が外
側になるようにして、ヒートシール法、溶断シール法あ
るいは、接着剤等による通常の方法により袋体とする。
スチレングラフトポリオレフィン樹脂と酸変性ポリオレ
フィン樹脂との組成物積層フィルムと透明プラスチック
フィルムを用いて袋体と成した場合には、片面より内部
が透けて見えるので、内容物の確認等を容易に行うこと
ができる。
【0009】
【作用】本発明によるプラスチックフィルム製袋体は、
ポリオレフィン樹脂を基本材料として用いているので、
耐水性に優れ、さらに引張りや引裂きに対しても十分な
強度を有している。さらに、袋体の外表面層は、スチレ
ングラフトポリオレフィン樹脂とカルボン酸変性ポリオ
レフィン樹脂との組成物により構成されているため、表
面が粗面となっており、鉛筆、ボールペン等による筆記
が容易である。さらに、ポリスチレンはセルロースフィ
ルム用インクに対して親和性を有するため、スチレング
ラフトポリオレフィン樹脂表面もポリオレフィン用イン
クだけでなく、セルロースフィルム用インクを用いても
印刷可能である。
【0010】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。スチレングラフトポリプロピレンの製造例 内容量3リットルのオートクレーブ内に、純水1400
gおよび懸濁剤としてポリビニルアルコール14gを加
えて水性媒質となし、これに粒径2〜3mmのホモポリプ
ロピレン粒子(三菱油化製“三菱ポリプロMA−6”、
商品名、融点164℃)500gを撹拌により懸濁させ
た。別に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシベンゾ
エート1.1gをスチレン500g(ポリプロピレン1
00部に対し100部)に溶解させ、これを前記懸濁系
に投入し、オートクレーブ内温度を90℃に昇温させ、
この温度で3時間保持して、重合開始剤を含むスチレン
をポリプロピレン樹脂粒子中に含浸させた。この水性懸
濁液を105℃に昇温し、この温度で2時間維持して重
合を行わせ、さらに120℃に昇温し、この温度で5時
間維持して重合を完結させた。冷却後、内容物を取り出
し、水洗して、粒径3〜4mmのスチレングラフトポリプ
ロピレン粒子1000gを得た。
【0011】実施例 1 上記の製造例で得たスチレングラフトポリプロピレン粒
子100重量部に無水マレイン酸変性ポリプロピレン
(無水マレイン酸単位含有量0.1重量%)20部を混
合し、押出機を用いて溶融混練し、シート状に押出し、
冷却ロール上で冷却固化し、60μmの単層フィルムを
得、通常の方法により、片面をコロナ放電処理した。
【0012】実施例 2 三菱油化製ポリプロピレン“三菱ポリプロFL6S(商
品名、融点165℃)”を基材層(2)とし、実施例1で
用いたスチレングラフトポリプロピレンと変性ポリプロ
ピレン組成物(1)を片側の表面層とし、他方の表面層を
三菱油化製ポリプロピレン“三菱ポリプロMA6(商品
名、融点164℃)”(3)を3台の押出機を用いてそれ
ぞれ200℃で溶融混練し、ついで一台のダイに供給
し、シート状に共押し出し積層シート状とした後、一旦
60℃に冷却した。ついで150℃に加熱し、ロールの
周速差で縦方向に5倍延伸し、次いで、再度、この縦延
伸フィルムを160℃でテンターを用いて横方向に10
倍延伸して60μmの厚さ(肉厚10μm/40μm/1
0μm)の二軸延伸ポリプロピレン三層フィルムを得た
(図1)。さらに、このフィルムのスチレングラフトポ
リプロピレンと変性ポリプロピレンとの樹脂よりなる表
面層(1)側をコロナ放電処理した。
【0013】比較例 1 実施例2において、表面層(1)用樹脂として、スチレン
グラフトポリプロピレンと酸変性ポリプロピレンとの組
成物の代わりにスチレングラフトポリプロピレンを単独
で用いる以外は全て実施例2と同様にして二軸延伸ポリ
プロピレン三層フィルムを得、スチレングラフトポリプ
ロピレン表面をコロナ放電処理した。
【0014】比較例 2 三菱油化製ポリプロピレン“三菱ポリプロFL6S(商
品名)”を用いて、通常の方法により、60μmの厚さ
の単層の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得(縦5
倍、横10倍延伸)、片側表面をコロナ放電処理した。
【0015】製袋例 上記実施例と比較例で得られたフィルムを用い、製袋機
によりスチレングラフトポリプロピレンを含有する表面
層(1)側が封筒の外表面側になるように三方を熱溶断シ
ール(220℃)して、図2に示す封筒および図3に示
す書類袋を製造した。
【0016】評 価 筆記性: 三菱鉛筆製鉛筆HBを用いて筆記した
際、筆記出来たものを良好(○)、出来ないものを不可
(×)とした。 印刷性: 市販のセロハン用インキ(東洋インキ製
造(株)製、セロカラーCCST62)を塗布し、乾燥させ
た。この印刷した積層フィルムのインキの接着状態を評
価するために、該フィルムの印刷面にニチバン(株)の
貼着テープ“セロテープ”(商品名)を貼着面に気泡が
入らないように貼り付け、これを急激に剥離した時、印
刷の剥離しないものを良好(○)、剥離したものを不良
(×)とした。 水性糊接着性: 袋の表面に裏面に水性糊〔ヤマト
(株)製ポバール系液状糊“アラビックヤマト”(商品
名)〕を塗布した切手を貼り合わせ、ついで、静荷重3
00gを60秒間のせた後、3分間室温で放置乾燥し、
手で瞬間的にはがす、この剥離後の状態を観察して、次
の基準で接着性の良否を判断した。 ○:剥離面が、フィルム面から剥離された部分と、切手
自身の破壊による部分との混在になっている。 ×:剥離が完全にフィルム面から生じている(従って、
切手は全く破壊されていない)。 実施例1および2ならびに比較例1および2の材料によ
り製造したフィルムについて、前記のような試験を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるプ
ラスチックフィルム製袋体は、基本的にはポリオレフィ
ン系樹脂から成り、少なくとも一方の外表面は、スチレ
ングラフトポリオレフィンと変性ポリオレフィンとの組
成物により構成されているので、次の諸効果を同時に得
ることができる。 (1) スチレングラフトポリオレフィン樹脂と変性ポリ
オレフィン樹脂との組成物表面をコロナ放電処理するこ
とにより水溶性糊との親和性が増すので切手類の貼着も
容易に行うことが出来る。 (2) この発明による袋体は、袋体をポリオレフィンフ
ィルムによって形成しているので、例えば封筒として適
用した場合、水濡れに対する強度や、物理的外力に対す
る強度のある破れにくい強靭な封筒体を提供する。 (3) 少なくとも一方の外表面−、スチレングラフトポ
リオレフィン樹脂により構成されているので、表面が粗
面となっており、鉛筆、ボールペン等による筆記が容易
である。 (4) さらに、ポリスチレンはセルロースフィルム用イ
ンクに対して親和性を有する為、スチレングラフトポリ
オレフィン樹脂表面もポリオレフィン用インクだけでは
無く、セルロースフィルム用インクを用いても印刷可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用されるスチレングラフトポ
リオレフィン樹脂と酸変性ポリオレフィン樹脂との組成
物を表面層にした、ポリオレフィン系樹脂フィルムの断
面図である。
【図2】封筒としての適用例を示す正面図である。
【図3】書類包装袋としての適用例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1:スチレングラフトポリオレフィン樹脂と酸変性ポリ
オレフィン樹脂との組成物 2:ポリオレフィン系樹脂 3:スチレングラフトポリオレフィンのグラフト重合さ
れる前のポリオレフィン樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 4F B29L 7:00 4F C08L 23:26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレングラフトポリオレフィン100
    重量部と、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性さ
    れた酸変性ポリオレフィンであって、その不飽和カルボ
    ン酸またはその無水物の酸単位含有量が0.01〜3重
    量%である酸変性ポリオレフィン5〜50重量部との樹
    脂組成物からなるプラスチックフィルム製袋体。
  2. 【請求項2】 スチレングラフトポリオレフィンが次の
    方法で製造されたことを特徴とする、請求項1に記載の
    袋体:ポリオレフィン樹脂粒子100重量部、スチレン
    モノマー50〜400重量部、およびラジカル重合開始
    剤をスチレンモノマー100重量部に対して0.001
    〜1重量部含む水性懸濁液を加熱して重合する。
JP15871391A 1991-06-28 1991-06-28 プラスチツクフイルム製袋体 Pending JPH05117409A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023002828A1 (ja) * 2021-07-20 2023-01-26 株式会社トヨックス 多層管状成形体

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023002828A1 (ja) * 2021-07-20 2023-01-26 株式会社トヨックス 多層管状成形体
JP2023015442A (ja) * 2021-07-20 2023-02-01 株式会社トヨックス 多層管状成形体

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