JPH05117066A - 炭素系母材の耐酸化コーテイング方法 - Google Patents

炭素系母材の耐酸化コーテイング方法

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JPH05117066A
JPH05117066A JP3275641A JP27564191A JPH05117066A JP H05117066 A JPH05117066 A JP H05117066A JP 3275641 A JP3275641 A JP 3275641A JP 27564191 A JP27564191 A JP 27564191A JP H05117066 A JPH05117066 A JP H05117066A
Authority
JP
Japan
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layer
platinum
silicide
base material
carbon
Prior art date
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Pending
Application number
JP3275641A
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English (en)
Inventor
Yukio Tomizawa
幸雄 冨澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は人工衛星やスペースシャトル等の宇
宙機器の外壁等に用いられる炭素系母材の耐酸化コーテ
ィング方法に関するものであり、その目的は耐環境安定
性及び高強度、高靭性を備えた炭素系母材の耐酸化コー
ティング方法を提供するものである。 【構成】 本発明は炭素系母材の表面にペースト状の白
金を塗布し、これを焼結して白金層を形成した後、シリ
コンとシリコンカーバイドとアルミナの混合粉末中で拡
散熱処理によってシリコナイズ処理を行い、炭素系母材
に珪素を浸透させて白金珪化物層と珪化物拡散層を形成
したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工衛星やスペースシャ
トル等の宇宙機器の外壁等に用いられる炭素系母材に係
り、特に、耐環境安定性及び高強度、高靭性を有する炭
素系母材の耐酸化コーティング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、人工衛星やスペースシャトル等
の宇宙機器の外壁に用いられる炭素系母材は耐環境安定
性及び高強度、高靭性が要求されるため、各種表面処理
が施されている。従来の処理方法としては炭素系母材の
表面をシリコナイジング処理した後、TEOS(テトラ
オルソシリケートシーリング材)の塗布を行ったり、ボ
ロン系ガラスを溶融状態でどぶ付け又はスプレーし、C
VD(Chemical−Vapor−Deposit
ion)法によってTiC+SiCのコーティングを施
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シリコナイ
ジング処理を行った後塗布するTEOSやボロン系ガラ
スはガラス系のため、高温ではシリコナイズ層の割れ目
に浸透してシーリングを行うが蒸発して気化しやすく、
寿命が短いものであった。また、500〜800℃程度
の低温ではTEOSが脆くなり、シーリングができず、
酸化減肉が生じてしまう欠点があった。さらに、熱応力
の影響によりTiCが割れ目が生じた場合、SiCは酸
化を防止することができないため、酸化腐蝕が進行して
しまうといった問題点があった。
【0004】そこで、本発明はこれらの問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は耐環
境安定性及び高強度、高靭性を有する炭素系母材の耐酸
化コーティング方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第一の発明は炭素系母材の表面にペースト状の白金を塗
布し、これを焼結して白金層を形成した後、シリコンと
シリコンカーバイドとアルミナ等の混合粉末中で拡散熱
処理によってシリコナイズ処理を行い、炭素系母材に珪
素を浸透させて白金珪化物層と珪化物拡散層を形成した
ものであり、第二の発明は炭素系母材の表面に、シリコ
ンとシリコンカーバイドとアルミナ等の混合粉末中で拡
散熱処理によってシリコナイズ処理を行い、珪素を浸透
させて珪化物拡散層を形成した後、該珪化物拡散層の表
面に、ほう化物と酸化物等を混合したセラミック粉末ペ
ーストをコーティングして、セラミック層を形成し、該
セラミック層を大気中で焼結したものである。
【0006】
【作用】上述したように、第一の発明では炭素系母材の
表面に白金層を形成し、この白金層をシリコナイジング
処理して、白金珪化物層とすることによって、炭素系母
材の高温酸化を防止し、耐環境安定性を大巾に向上する
ことができる。また、この白金珪化物層は従来の珪化物
拡散層のみに比較して塑性変形率が優れているため、熱
応力あるいは機械的変形による割れの発生を未然に防止
することができる。また、第二の発明では炭素系母材を
シリコナイジング処理を行って珪化物拡散層を形成する
と共に、その表面にセラミック層を形成するようになっ
ているため、第一の発明と同様に炭素系母材の高温酸化
を防止し、耐環境安定性を大巾に向上することができ
る。また、本発明は第一の発明のように高価な白金を使
用しないため、高温酸化の防止、耐環境安定性といった
点では安価に製造することができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明の好適実施例を説明する。
【0008】図1は第一の発明方法によって形成された
炭素系母材の表面付近を示した部分断面図である。図示
するように、本発明はC/Cコンポジット、等方性黒鉛
材などの炭素系母材1の表面に白金層2を形成し、さら
にこの白金層2から炭素系母材1の表面のある程度の深
さに渡って珪化物が浸透拡散した珪化物拡散層3を形成
したものである。
【0009】次に、本発明の製造工程について詳述す
る。
【0010】本発明の製造工程は白金層の形成工程
と、白金層の焼成工程と、シリコナイジング工程の
3つに分類される。
【0011】白金層の形成工程 被処理炭素系母材1の表面にペースト状の白金を塗布し
て、白金層2を形成する。塗布方法はスクリーン印刷方
法で行い、その塗布厚さは約10〜20μmとする。
【0012】白金層の焼成工程 白金層2を形成したならば、次に、これを粗真空状態と
した後、アルゴン置換雰囲気中で上記ペースト状の白金
層2を加熱し、これに含まれている溶剤及び気化成分を
気化させて焼結状態とし、白金層2を焼成する。
【0013】シリコナイジング工程 次に、白金層2が焼成されたなら、シリコン+シリコン
カーバイド+アルミナ粉末中でシリコナイジング処理を
行い、図1に示すように、白金層2に珪化物を浸透させ
て白金珪化物層2a(Pt−Si層)を形成する。ま
た、このシリコナイジング処理によってこれら珪化物は
さらに白金層2から炭素系母材1側に浸透し、約100
〜500μmの厚さの珪化物拡散層3(SiC層)を形
成する。
【0014】以上のように、本発明は炭素系母材1の表
面に予め白金層2を形成し、この白金層2をシリコナイ
ジング処理して、白金層2を白金珪化物層2aとするこ
とによって、炭素系母材1の高温酸化を防止し、耐環境
安定性を大巾に向上することができる。また、この白金
珪化物層2a(Pt−Si層)は従来の珪化物拡散層3
(SiC層)のみに比較して塑性変形率が優れているた
め、熱応力あるいは機械的変形による割れの発生を未然
に防止することができる。
【0015】次に、第二の発明について説明する。
【0016】図2は第二の発明方法によって形成された
炭素系母材の表面付近を示した部分断面図である。図示
するように、本発明は炭素系母材1の表面から内部に珪
化物が浸透した珪化物拡散層3を形成し、炭素系母材1
の表面にほう化物と酸化物の混合したセラミック粉末ペ
ーストをコーティングしてセラミック層4を形成したも
のである。尚、図中5は珪化物拡散層3の欠陥部を示し
たものである。
【0017】次に、本発明の製造工程について詳述す
る。
【0018】先ず、炭素系母材1をシリコン+シリコン
カーバイド+アルミナ粉末中でシリコナイジング処理を
行い、図2に示すように、炭素系母材1の表面にこれら
珪化物を浸透させて約100〜500μmの厚さの珪化
物拡散層3(SiC層)を形成する。次に、Hfおよび
Zrのほう化物および酸化物を単独又は混合させた微粉
末とB2 3 (酸化ほう素)粉末を水ガラス又はニクロ
ブレーズでペースト状にし、上記珪化物拡散層3の表面
に0.3〜0.5mm程度の厚さに刷毛塗りする。この
時、セラミック粉末ペーストが珪化物拡散層3の欠陥部
5をシーリングすることになる。そして、この炭素系母
材1を大気中で600〜800℃で加熱して珪化物拡散
層3の割れやポロシティ中に溶融酸化ほう素を浸透さ
せ、さらに大気中で1000〜1200℃で加熱してセ
ラミック粉末ペースト中の揮発性成分飛散させると共
に、これを焼結してHf、Zn、Cr等のセラミック層
4を形成する。
【0019】以上のように、本発明は炭素系母材1をシ
リコナイジング処理を行って珪化物拡散層3を形成する
と共に、その表面にセラミック層4を形成するようにな
っているため、第一の発明と同様に炭素系母材1の高温
酸化を防止し、耐環境安定性を大巾に向上することがで
きる。また、本発明は第一の発明のように高価な白金を
使用しないため、高温酸化の防止、耐環境安定性といっ
た点では安価に製造することができる。
【0020】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、炭素系母
材表面の耐酸化性、耐環境安定性及び強度、靭性を大巾
に向上させることができるといった優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明の一実施例を示す部分拡大断面図で
ある。
【図2】第二の発明の一実施例を示す部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 炭素系母材 2 白金層 2a 白金珪化物層 3 珪化物拡散層 4 セラミック層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 10/44 8116−4K 10/60 8116−4K C23D 3/00 D 8116−4K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素系母材の表面にペースト状の白金を
    塗布し、これを焼結して白金層を形成した後、シリコン
    とシリコンカーバイドとアルミナの混合粉末中で拡散熱
    処理によってシリコナイズ処理を行い、炭素系母材に珪
    素を浸透させて白金珪化物層と珪化物拡散層を形成した
    ことを特徴とする炭素系母材の耐酸化コーティング方
    法。
  2. 【請求項2】 炭素系母材の表面に、シリコンとシリコ
    ンカーバイドとアルミナの混合粉末中で拡散熱処理によ
    ってシリコナイズ処理を行い、珪素を浸透させて珪化物
    拡散層を形成した後、該珪化物拡散層の表面に、ほう化
    物と酸化物等を混合したセラミック粉末ペーストをコー
    ティングして、セラミック層を形成し、該セラミック層
    を大気中で焼結したことを特徴とする炭素系母材の耐酸
    化コーティング方法。
JP3275641A 1991-10-23 1991-10-23 炭素系母材の耐酸化コーテイング方法 Pending JPH05117066A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005007922A1 (de) * 2003-07-11 2005-01-27 Mtu Aero Engines Gmbh Verfahren und vorrichtung zum herstellen einer korrosionsbeständigen und oxidationsbeständigen beschichtung sowie bauteil mit einer solchen beschichtung
CN111377754A (zh) * 2018-12-29 2020-07-07 洛阳阿特斯光伏科技有限公司 一种铸锭炉用复合碳碳盖板、及其制备方法和用途

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