JPH05117056A - リン酸カルシウム多孔質セラミツクスの製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム多孔質セラミツクスの製造方法

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JPH05117056A
JPH05117056A JP3309869A JP30986991A JPH05117056A JP H05117056 A JPH05117056 A JP H05117056A JP 3309869 A JP3309869 A JP 3309869A JP 30986991 A JP30986991 A JP 30986991A JP H05117056 A JPH05117056 A JP H05117056A
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正詞 都築
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Abstract

(57)【要約】 【目的】気孔径及び気孔率を正確且つ簡易に制御するこ
とができ、開気孔を有するリン酸カルシウムの製造 【構成】水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウ
ム緻密質粒を成形型に充填する充填工程と、メタリン酸
塩、有機質バインダー及び溶剤を混合して泥漿を作成す
る混合工程と、充填工程の後に前記成形型に前記泥漿を
流し込む泥漿鋳込み工程と、乾燥により溶剤を除去する
乾燥工程と、有機質バインダーを加熱により除去すると
ともにメタリン酸塩を熔融させる焼成工程と、を含むこ
とを特徴とするリン酸カルシウム多孔質セラミックスの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸カルシウム多孔
質セラミックスの製造方法に関し、本発明製造法によっ
て得られるリン酸カルシウム多孔質セラミックスは、生
体適合性が要求される生体無機構造材代替材料、人工臓
器材料、バイオリアクター材料としては勿論、気孔径の
制御を要する分離膜、フィルター、クロマトグラフィー
用カラム充填材としても好適に使用される。
【0002】
【従来技術】従来からの多孔質セラミックスの製造方法
は、樹脂と無機質原料粉末を溶剤で混合して成形して焼
成した後に、樹脂の脱けた部分を気孔として残す方法
(例えば、特開平2−54303号公報)、発泡材を加
えたスラリーを型に流し込み乾燥後焼成し発泡を気孔と
する等の方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、樹脂
を用いる方法、発泡剤を用いる方法のいずれもが焼結反
応により気孔径及び気孔率の制御をするため、その制御
が難しい。また、焼結による収縮が伴うため全体の寸法
精度も低い。かといって、多孔体としての強度を高くす
るために、十分焼結を進めた場合、樹脂ボールや発泡の
跡の気孔は、みな閉気孔となってしまい、表面から連続
した開気孔は得られず、前記産業上の利用分野での利用
に適さなくなる。本発明は、これらの課題を解決し、気
孔径及び気孔率を正確且つ簡易に制御することができ、
開気孔を有するリン酸カルシウムの製造を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】その手段は、水酸アパタ
イトを主成分とするリン酸カルシウム緻密質粒を成形型
に充填する充填工程と、メタリン酸塩、有機質バインダ
ー及び溶剤を混合して泥漿を作成する混合工程と、充填
工程の後に前記成形型に前記泥漿を流し込む泥漿鋳込み
工程と、乾燥により溶剤を除去する乾燥工程と、有機質
バインダーを加熱により除去するとともにメタリン酸塩
を熔融させる焼成工程と、を含むことを特徴とするリン
酸カルシウム多孔質セラミックスの製造方法。にある。
ここで、リン酸カルシウム緻密質粒は、多結晶の水酸ア
パタイト粉末のみでも良いし、これに少量のCaO−P
2 5 系ガラス、ピロリン酸カルシウム、メタリン酸カ
ルシウム等の焼結助剤を添加し造粒した後、焼成した緻
密質多結晶粒でも良い。また、水酸アパタイトは、単結
晶でも良い。メタリン酸塩とは、例えばメタリン酸カル
シウムやメタリン酸マグネシウムをいい、これらは水酸
アパタイトとの反応により、リン酸三カルシウムを生成
する。有機質バインダーとは、たとえばポリビニルアル
コール、エチルセルロース、アクリル樹脂等の周知の成
形助剤を指す。溶剤としては、水、エタノール、アセト
ン等が適用できる。尚、混合工程では、他に分散剤を加
えても良い。焼成工程の加熱温度は、1100℃〜13
50℃が望ましい。焼成温度を1100℃以上とするの
は、メタリン酸塩の融点以上とし、メタリン酸塩液相が
水酸アパタイト粒子間に浸透し、これが冷却され固相と
なることにより、密着強度の強い被膜層を形成できるか
らである。更に、これを1350℃以下とするのは、こ
の温度をこえると水酸アパタイトの分解が生じるからで
ある。
【0005】
【作用】水酸アパタイト等の緻密質粒を、メタリン酸塩
の熔融により融着し、更に、このメタリン酸塩と水酸ア
パタイトとの反応によりリン酸三カルシウムを生成する
ことにより、リン酸カルシウム多孔質セラミックスを製
造する。すなわち、各緻密質粒の間に熔融メタリン酸塩
がネック成長を促すのみであるから、これら緻密質粒の
粒成長は進行しない。従って、得られる多孔質セラミッ
クスの気孔径は、リン酸カルシウム緻密質粒の粒子径に
依存し(通常、粒子径の1/6〜1/3程度)、気孔率
は、リン酸カルシウム緻密質粒の最密充填状態の値より
低くなることはない。また、緻密質粒同志の焼結は進行
しないから、得られる気孔は開気孔となる。
【0006】
【実施例1】水酸アパタイト100%,平均粒径1mm
の緻密質粒を成形型に充填した。他方、メタリン酸カル
シウム100重量部に対し、バインダーとしてPVAを
3重量部添加して水によって粘度400cp以下とした
スラリーを調製した。このスラリーを前記成形型に流し
込み、余剰のスラリーを流し出し乾燥させた後、115
0℃で焼成してリン酸カルシウム多孔質セラミックスを
得た。このセラミツクスの開気孔率を含水重量から測定
したところ、40%であった。また、このセラミツクス
を研磨し、走査型電子顕微鏡で気孔径を観察したとこ
ろ、約0.2mmであった。更に切断して観察したとこ
ろ、気孔が表面から連続していた。
【0007】
【実施例2】水酸アパタイト80%リン酸三カルシウム
20%組成の緻密質粒を用いた以外は、実施例1と同じ
条件でリン酸カルシウム多孔質セラミックスを製造し
た。開気孔率は、40%、気孔径は約0.2mmであっ
た。
【0008】
【実施例3】水熱法により作製した平均結晶長1.2m
m、アスペクト比3〜5の水酸アパタイト単結晶を準備
した。他方、メタリン酸カルシウムとメタリン酸マグネ
シウムを9:1で混合しバインダーとしてエチルセルロ
ースを4重量部と溶剤としてエチレングリコール−n−
モノブチルエーテルを40重量部添加したたスラリーを
調整した。このスラリー中に前記単結晶を分散させ、#
325メッシュの篩により瀘過してケーキ状にし、これ
を200℃で乾燥した後、1300℃で焼成し、リン酸
カルシウム多孔質セラミックスを得た。このセラミツク
スの開気孔率は、50%、気孔径は0.2〜0.3mm
であった。しかもセラミツクス中で水酸アパタイト単結
晶の長径が同一方向に配向しており、気孔の多くはその
方向に連続していた。
【0009】
【実施例4】水熱法により作製した平均結晶長0.5m
m、アスペクト比3〜5の水酸アパタイト単結晶を成形
型に充填して第1層とし、更に平均結晶長3.0mm、ア
スペクト比5〜10の水酸アパタイト単結晶を充填して
第2層とした後、メタリン酸塩がメタリン酸マグネシウ
ム単独である他は実施例3と同一のスラリーを流し込
み、余剰のスラリーを流し出して乾燥させ、1200℃
で焼成して、第1層と第2層とで気孔径、気孔率の異な
るリン酸カルシウム多孔質セラミックスを得た。このセ
ラミツクスの開気孔率は、第1層が35%、第2層が5
5%、気孔径は第1層が0.05〜0.2mm、第2層
が0.3〜1.0mmであった。
【0010】
【発明の効果】本発明のリン酸カルシウム多孔体の製造
方法は、緻密質粒(あるいは、単結晶)を融着して製造
するものなので、焼成による収縮がなく、成形時の形、
サイズ、気孔が良好に保持される。(従来の焼結収縮を
ともなうセラミックスの製造方法では、これらの制御が
困難)。また、従来の樹脂や発泡剤を用いる多孔質セラ
ミックスの製造方法に比べ、簡便に多孔質セラミックス
を製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 22:16) Z 2102−4G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸アパタイトを主成分とするリン酸カ
    ルシウム緻密質粒を成形型に充填する充填工程と、 メタリン酸塩、有機質バインダー及び溶剤を混合して泥
    漿を作成する混合工程と、 充填工程の後に前記成形型に前記泥漿を流し込む泥漿鋳
    込み工程と、 乾燥により溶剤を除去する乾燥工程と、 有機質バインダーを加熱により除去するとともにメタリ
    ン酸塩を熔融させる焼成工程と、 を含むことを特徴とするリン酸カルシウム多孔質セラミ
    ックスの製造方法。
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