JPH0511590A - 一成分現像剤を用いる現像装置 - Google Patents
一成分現像剤を用いる現像装置Info
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- JPH0511590A JPH0511590A JP3166015A JP16601591A JPH0511590A JP H0511590 A JPH0511590 A JP H0511590A JP 3166015 A JP3166015 A JP 3166015A JP 16601591 A JP16601591 A JP 16601591A JP H0511590 A JPH0511590 A JP H0511590A
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- toner
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 一成分現像剤に電荷注入を行い得るように層
厚規制部材として金属製の板ばね部材を使用し、板ばね
部材を現像剤層厚の規制時に振動させることなく現像剤
層を所望厚さに安定して規制する。 【構成】 現像ローラ16bはその一部を現像剤容器1
6aから露出させて像担持体10に対接するように配置
され、かつその回転面に一成分現像剤層を形成すると共
にその回転により像担持体との対接領域に搬送し、更
に、一成分現像剤層の層厚を規制するための板ばね部材
(16c)が一端側で回動可能な剛性支持部材(16
d)に一体的に支持され、かつその他端側で現像ローラ
に対して弾性的に押圧接触される。剛性支持部材の回動
中心が板ばね部材と現像ローラとの接線上に実質的に位
置決めされ、ばね部材の他端側の先端部が板ばね部材と
弾性体現像ローラとの接点に実質的に位置決めされる。
厚規制部材として金属製の板ばね部材を使用し、板ばね
部材を現像剤層厚の規制時に振動させることなく現像剤
層を所望厚さに安定して規制する。 【構成】 現像ローラ16bはその一部を現像剤容器1
6aから露出させて像担持体10に対接するように配置
され、かつその回転面に一成分現像剤層を形成すると共
にその回転により像担持体との対接領域に搬送し、更
に、一成分現像剤層の層厚を規制するための板ばね部材
(16c)が一端側で回動可能な剛性支持部材(16
d)に一体的に支持され、かつその他端側で現像ローラ
に対して弾性的に押圧接触される。剛性支持部材の回動
中心が板ばね部材と現像ローラとの接線上に実質的に位
置決めされ、ばね部材の他端側の先端部が板ばね部材と
弾性体現像ローラとの接点に実質的に位置決めされる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光体、誘電体等の像担
持体に保持された静電潜像を一成分現像剤でもって現像
する現像装置に関する。
持体に保持された静電潜像を一成分現像剤でもって現像
する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、電子写真プリンタ等の
静電記録装置では、感光体、誘電体等の像担持体に静電
潜像が書き込まれ、その静電潜像は現像剤で帯電トナー
像として静電的に現像され、次いでその帯電トナー像は
記録紙等の記録媒体に静電的に転写された後に熱、圧力
あるいは光等によって該記録媒体上に定着される。現像
プロセスで用いられる現像剤としては、一般的には、着
色樹脂の粉体微粒子いわゆるトナーと磁性体キャリヤと
からなる二成分現像剤が広く知られている。二成分現像
剤を用いる現像装置は、二成分現像剤を攪拌してトナー
と磁性体キャリヤとを互いに摩擦帯電させる攪拌器と、
その磁性体キャリヤの一部を磁力でもって吸着して磁気
ブラシを形成する磁気ローラすなわち現像ローラとを具
備し、この現像ローラの一部は露出されて像担持体と対
面させられる。現像ローラの周囲に形成された磁気ブラ
シにはトナーが静電的に付着し、該現像ローラの回転に
よりトナーは磁気ブラシに伴われて像担持体との対面領
域すなわち現像領域に搬送され、そこで静電潜像の現像
が行われる。要するに、二成分現像剤中の磁性キャリヤ
には、トナーを帯電摩擦される機能と、トナーを現像領
域まで搬送させる機能との2つの機能が与えられている
訳である。
静電記録装置では、感光体、誘電体等の像担持体に静電
潜像が書き込まれ、その静電潜像は現像剤で帯電トナー
像として静電的に現像され、次いでその帯電トナー像は
記録紙等の記録媒体に静電的に転写された後に熱、圧力
あるいは光等によって該記録媒体上に定着される。現像
プロセスで用いられる現像剤としては、一般的には、着
色樹脂の粉体微粒子いわゆるトナーと磁性体キャリヤと
からなる二成分現像剤が広く知られている。二成分現像
剤を用いる現像装置は、二成分現像剤を攪拌してトナー
と磁性体キャリヤとを互いに摩擦帯電させる攪拌器と、
その磁性体キャリヤの一部を磁力でもって吸着して磁気
ブラシを形成する磁気ローラすなわち現像ローラとを具
備し、この現像ローラの一部は露出されて像担持体と対
面させられる。現像ローラの周囲に形成された磁気ブラ
シにはトナーが静電的に付着し、該現像ローラの回転に
よりトナーは磁気ブラシに伴われて像担持体との対面領
域すなわち現像領域に搬送され、そこで静電潜像の現像
が行われる。要するに、二成分現像剤中の磁性キャリヤ
には、トナーを帯電摩擦される機能と、トナーを現像領
域まで搬送させる機能との2つの機能が与えられている
訳である。
【0003】このような二成分現像剤を用いる現像装置
では、現像トナー像の品位すなわち記録品位を左右する
トナーの搬送性が比較的良好であるという利点がある反
面、その良好なトナー搬送性を維持するためには、トナ
ーと磁性体キャリヤとの成分比を所定の範囲内に維持し
なければならないとか、また磁性体キャリヤを定期的に
交換しなければならとかの面倒な保守が伴うことが問題
となる。すなわち、トナーは現像によって消費されるの
で、トナーは適宜補給されなけらばならないし、また磁
性体キャリヤが劣化した場合にはそれを交換しなければ
ならい。
では、現像トナー像の品位すなわち記録品位を左右する
トナーの搬送性が比較的良好であるという利点がある反
面、その良好なトナー搬送性を維持するためには、トナ
ーと磁性体キャリヤとの成分比を所定の範囲内に維持し
なければならないとか、また磁性体キャリヤを定期的に
交換しなければならとかの面倒な保守が伴うことが問題
となる。すなわち、トナーは現像によって消費されるの
で、トナーは適宜補給されなけらばならないし、また磁
性体キャリヤが劣化した場合にはそれを交換しなければ
ならい。
【0004】そこで、二成分現像剤の場合のような面倒
な保守を必要としない現像装置として、着色樹脂の粉体
微粒子いわゆるトナーのみからなる一成分現像剤を用い
る現像装置が注目されている。しかしながら、一成分現
像剤、特に非磁性タイプの一成分現像剤の場合には、ト
ナーを如何にして帯電させかつ如何にして現像領域まで
搬送させるかが重要な課題となる。というのは、現像ト
ナー像の品位すなわち記録品位がトナーの帯電ならびに
搬送の如何によって大きく左右されるからである。
な保守を必要としない現像装置として、着色樹脂の粉体
微粒子いわゆるトナーのみからなる一成分現像剤を用い
る現像装置が注目されている。しかしながら、一成分現
像剤、特に非磁性タイプの一成分現像剤の場合には、ト
ナーを如何にして帯電させかつ如何にして現像領域まで
搬送させるかが重要な課題となる。というのは、現像ト
ナー像の品位すなわち記録品位がトナーの帯電ならびに
搬送の如何によって大きく左右されるからである。
【0005】一成分現像剤を用いる従来の現像装置で
は、トナーを現像領域まで搬送するための現像剤搬送体
として、導電性合成ゴムあるいは導電性多孔質合成ゴム
等から形成された弾性体現像ローラが使用され、この弾
性体現像ローラはトナー保持容器内に配置させられると
共にその一部が露出されて像担持体と対接させられる。
弾性体現像ローラが回転させられると、その回転周囲面
にはトナーが摩擦力でもって付着してトナー層が形成さ
れ、これによりトナーは現像領域まで搬送されることに
なるが、静電潜像の現像を一様な現像濃度で行うために
はトナー層の層厚を均一に規制するが必要である。この
ため弾性体現像ローラにはブレードあるいはローラ等の
層厚規制部材が適用され、これによりトナー層から余剰
トナーを除去して該トナー層の均一化を図っている。一
方、トナーの帯電については、弾性体現像ローラや層厚
規制部材に対する摩擦帯電も利用されるが、このような
摩擦帯電は温度湿度等の環境変動に影響され易いので、
層厚規制部材を導電性材料から形成してそこに所定の極
性の電圧を印加し、これによりトナーの層厚規制時に該
トナーに積極的に電荷注入を行うことも行われる。勿
論、摩擦帯電を利用する場合には、トナーに所定量の電
荷を所望の極性で与えるべくトナー、弾性体現像ローラ
および層厚規制部材の三者間の仕事関数が配慮され、ま
た電荷注入を利用する場合には、層厚規制部材の材料は
導電性材料に限定される。
は、トナーを現像領域まで搬送するための現像剤搬送体
として、導電性合成ゴムあるいは導電性多孔質合成ゴム
等から形成された弾性体現像ローラが使用され、この弾
性体現像ローラはトナー保持容器内に配置させられると
共にその一部が露出されて像担持体と対接させられる。
弾性体現像ローラが回転させられると、その回転周囲面
にはトナーが摩擦力でもって付着してトナー層が形成さ
れ、これによりトナーは現像領域まで搬送されることに
なるが、静電潜像の現像を一様な現像濃度で行うために
はトナー層の層厚を均一に規制するが必要である。この
ため弾性体現像ローラにはブレードあるいはローラ等の
層厚規制部材が適用され、これによりトナー層から余剰
トナーを除去して該トナー層の均一化を図っている。一
方、トナーの帯電については、弾性体現像ローラや層厚
規制部材に対する摩擦帯電も利用されるが、このような
摩擦帯電は温度湿度等の環境変動に影響され易いので、
層厚規制部材を導電性材料から形成してそこに所定の極
性の電圧を印加し、これによりトナーの層厚規制時に該
トナーに積極的に電荷注入を行うことも行われる。勿
論、摩擦帯電を利用する場合には、トナーに所定量の電
荷を所望の極性で与えるべくトナー、弾性体現像ローラ
および層厚規制部材の三者間の仕事関数が配慮され、ま
た電荷注入を利用する場合には、層厚規制部材の材料は
導電性材料に限定される。
【0006】ところで、以上に述べたような一成分現像
剤用の現像装置の問題点として、層厚規制部材によるト
ナー層厚の均一化を長期に亘って安定して維持すること
が意外に難しいとい点が指摘されている。例えば、電荷
注入を行い得る層厚規制部材として例えば金属製ブレー
ドに先鋭なエッジ部を形成し、そのエッジ部を弾性体現
像ローラに弾性的に係合させて余剰トナーを除去し、こ
れによりトナー層厚を均一化することが提案されている
が、この場合にはトナー層厚の均一化を保証するために
は金属製ブレードの先鋭なエッジ部の加工精度を2μm
以下にすることが必要である。というのは、トナー粒径
は一般的に約5ないし約10μm ときわめて微細であるの
で、かかるエッジ部の加工精度が2μm 以上であると、
トナーの層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、そ
の痕跡が記録画像にも白筋あるいは黒筋として現れるこ
とになるからである。たとえ金属製ブレードの先鋭なエ
ッジ部の加工精度を2μm 以下にすることが可能であっ
ても、そのようなエッジ部は損傷を受け易いだけでなく
加工コストも非常に高く付くものとなるので、これを実
用化することは実質的に不可能である。
剤用の現像装置の問題点として、層厚規制部材によるト
ナー層厚の均一化を長期に亘って安定して維持すること
が意外に難しいとい点が指摘されている。例えば、電荷
注入を行い得る層厚規制部材として例えば金属製ブレー
ドに先鋭なエッジ部を形成し、そのエッジ部を弾性体現
像ローラに弾性的に係合させて余剰トナーを除去し、こ
れによりトナー層厚を均一化することが提案されている
が、この場合にはトナー層厚の均一化を保証するために
は金属製ブレードの先鋭なエッジ部の加工精度を2μm
以下にすることが必要である。というのは、トナー粒径
は一般的に約5ないし約10μm ときわめて微細であるの
で、かかるエッジ部の加工精度が2μm 以上であると、
トナーの層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、そ
の痕跡が記録画像にも白筋あるいは黒筋として現れるこ
とになるからである。たとえ金属製ブレードの先鋭なエ
ッジ部の加工精度を2μm 以下にすることが可能であっ
ても、そのようなエッジ部は損傷を受け易いだけでなく
加工コストも非常に高く付くものとなるので、これを実
用化することは実質的に不可能である。
【0007】また、金属製ブレードの平坦面あるいは金
属製ローラの回転面を弾性体現像ローラに圧接してトナ
ーの層厚規制を行うことも提案されている。この場合、
かかる平坦面あるいは回転面については比較的低コスト
で高精度加工を行うことは可能であるが、トナー層厚を
所定の薄さまで規制するためには弾性体現像ローラに対
する該金属製ブレードあるいは金属製ローラの圧接力を
相当に大きくしなければならず、このためトナー粒子が
潰れてその平坦面あるいは回転面に物理的に固着し得る
ことになる。勿論、トナー粒子が金属製ブレードの平坦
面あるいは金属製ローラの回転面に固着すると、トナー
の層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、その痕跡
は上述の場合と同様に記録画像に現れることになる。な
お、層厚規制部材の材料として、硬質の高分子材料等も
考えられるが、この場合にはトナーの帯電を電荷注入に
よって制御するという利点は得られなくなる。
属製ローラの回転面を弾性体現像ローラに圧接してトナ
ーの層厚規制を行うことも提案されている。この場合、
かかる平坦面あるいは回転面については比較的低コスト
で高精度加工を行うことは可能であるが、トナー層厚を
所定の薄さまで規制するためには弾性体現像ローラに対
する該金属製ブレードあるいは金属製ローラの圧接力を
相当に大きくしなければならず、このためトナー粒子が
潰れてその平坦面あるいは回転面に物理的に固着し得る
ことになる。勿論、トナー粒子が金属製ブレードの平坦
面あるいは金属製ローラの回転面に固着すると、トナー
の層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、その痕跡
は上述の場合と同様に記録画像に現れることになる。な
お、層厚規制部材の材料として、硬質の高分子材料等も
考えられるが、この場合にはトナーの帯電を電荷注入に
よって制御するという利点は得られなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、長期に亘って
トナー層厚の規制を安定して行い得ると共に比較的低コ
ストで高精度加工を行い得る金属製層厚規制部材として
板ばね部材を用いることが提案されており、その一例が
図15に示されている。なお、同図において、Lは板ば
ね部材、Sは板ばね部材Lの支持体、またDは弾性体現
像ローラを示す。板ばねLは適当な金属材料例えばステ
ンレス、リン青銅、冷間圧延鋼板等から形成され、その
特徴とする点は先端側の縁部が面取されて丸みを帯びて
いるということである(所謂R面取り)。図15から明
らかなように、板ばね部材Lはその面取りされた先端縁
を弾性体現像ローラDに弾性的に押し付けるような態様
で支持体Sから保持される。すなわち、板ばね部材Lは
その自体のばね力でもって弾性体現像ローラDに押圧さ
れ、かくして弾性体現像ローラDが図中の矢印で示すよ
うに回転させられると、該弾性体現像ローラDによって
担持されたトナー層からはその余剰トナーの大部分が板
ばね部材Lの面取り先端縁によって除去された後に板ば
ね部材Lの平坦面での押圧力でもってトナー層厚の規制
が行われるので、弾性体現像ローラDに対する該平坦面
の押圧力は比較的小さくすることが可能であり、このた
め該平坦面へのトナー粒子の固着を防ぐことができる。
一方、かかる板ばね部材Lの平坦面の高精度加工ならび
にその先端縁の高精度面取り加工については比較的低コ
ストで行うことが可能であり、しかもその面取り先端縁
は上述したエッジ部に比べれば遙かに損傷を受け難い。
トナー層厚の規制を安定して行い得ると共に比較的低コ
ストで高精度加工を行い得る金属製層厚規制部材として
板ばね部材を用いることが提案されており、その一例が
図15に示されている。なお、同図において、Lは板ば
ね部材、Sは板ばね部材Lの支持体、またDは弾性体現
像ローラを示す。板ばねLは適当な金属材料例えばステ
ンレス、リン青銅、冷間圧延鋼板等から形成され、その
特徴とする点は先端側の縁部が面取されて丸みを帯びて
いるということである(所謂R面取り)。図15から明
らかなように、板ばね部材Lはその面取りされた先端縁
を弾性体現像ローラDに弾性的に押し付けるような態様
で支持体Sから保持される。すなわち、板ばね部材Lは
その自体のばね力でもって弾性体現像ローラDに押圧さ
れ、かくして弾性体現像ローラDが図中の矢印で示すよ
うに回転させられると、該弾性体現像ローラDによって
担持されたトナー層からはその余剰トナーの大部分が板
ばね部材Lの面取り先端縁によって除去された後に板ば
ね部材Lの平坦面での押圧力でもってトナー層厚の規制
が行われるので、弾性体現像ローラDに対する該平坦面
の押圧力は比較的小さくすることが可能であり、このた
め該平坦面へのトナー粒子の固着を防ぐことができる。
一方、かかる板ばね部材Lの平坦面の高精度加工ならび
にその先端縁の高精度面取り加工については比較的低コ
ストで行うことが可能であり、しかもその面取り先端縁
は上述したエッジ部に比べれば遙かに損傷を受け難い。
【0009】しかしながら、以上で説明したような板ば
ね部材Lの問題点として、トナー層厚規制時、該板ばね
部材Lに振動が容易に発生してトナー層厚が周期的に変
動することが指摘されている。すなわち、板ばね部材L
は弾性体現像ローラDの回転中に接線方向の摩擦力Fを
受け、このため該板ばね部材Lは矢印A1 で示す方向に
変動すると同時に矢印A2 で示す方向に振動する。この
ように板ばね部材Lが振動すると、弾性体現像ローラD
上のトナー層厚は当然変動し、このトナー層厚の変動は
静電潜像の現像濃度に影響を与え、またトナー層厚の厚
くなった箇所ではトナーの帯電量が不足して所謂ガブリ
(静電潜像の背景領域でのトナー汚染)が発生する。し
たがって、本発明は、トナーのみからなる一成分現像剤
を用いる現像装置において、トナーに電荷注入を行い得
るように層厚規制部材として金属製の板ばね部材を使用
し、この板ばね部材をトナー層の層厚の規制時に振動さ
せることなく該トナー層の層厚を所定厚さに安定して規
制し得るように構成することを目的とする。
ね部材Lの問題点として、トナー層厚規制時、該板ばね
部材Lに振動が容易に発生してトナー層厚が周期的に変
動することが指摘されている。すなわち、板ばね部材L
は弾性体現像ローラDの回転中に接線方向の摩擦力Fを
受け、このため該板ばね部材Lは矢印A1 で示す方向に
変動すると同時に矢印A2 で示す方向に振動する。この
ように板ばね部材Lが振動すると、弾性体現像ローラD
上のトナー層厚は当然変動し、このトナー層厚の変動は
静電潜像の現像濃度に影響を与え、またトナー層厚の厚
くなった箇所ではトナーの帯電量が不足して所謂ガブリ
(静電潜像の背景領域でのトナー汚染)が発生する。し
たがって、本発明は、トナーのみからなる一成分現像剤
を用いる現像装置において、トナーに電荷注入を行い得
るように層厚規制部材として金属製の板ばね部材を使用
し、この板ばね部材をトナー層の層厚の規制時に振動さ
せることなく該トナー層の層厚を所定厚さに安定して規
制し得るように構成することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、像担持体に保持された静電潜像を
一成分現像剤でもって現像する現像装置であって、以下
に述べるような構成を持つ現像装置が提供される。すな
わち、一成分現像剤を収容する現像剤保持容器と、この
現像剤保持容器内に回転駆動可能に設けられた弾性体現
像ローラとを具備し、この弾性体現像ローラはその一部
を現像剤保持容器から露出させて像担持体に対接するよ
うに配置され、かつその回転面に一成分現像剤を付着さ
せて一成分現像剤層を形成すると共にその回転により像
担持体との対接領域に搬送するようになっており、更
に、該弾性体現像ローラの一成分現像剤層の層厚を規制
するための板ばね部材を具備し、この板ばね部材はその
一端側で回動可能な剛性支持部材に一体的に支持させら
れ、かつその他端側で弾性体現像ローラの一成分現像剤
層の層厚を規制すべく該弾性体現像ローラに対して弾性
的に押圧接触させられ、該板ばね部材の他端側の先端縁
が面取りされて丸みが付けられている現像装置におい
て、上記剛性支持部材の回動中心が板ばね部材と弾性体
現像ローラとの接線上に実質的に位置決めされ、上記ば
ね部材の他端側の丸み付け先端が一成分現像剤層の層厚
を所定厚さに安定して規制すべく該板ばね部材と前記弾
性体現像ローラとの接点に実質的に位置決めされている
ことを特徴とする現像装置が提供される。
に、本発明によれば、像担持体に保持された静電潜像を
一成分現像剤でもって現像する現像装置であって、以下
に述べるような構成を持つ現像装置が提供される。すな
わち、一成分現像剤を収容する現像剤保持容器と、この
現像剤保持容器内に回転駆動可能に設けられた弾性体現
像ローラとを具備し、この弾性体現像ローラはその一部
を現像剤保持容器から露出させて像担持体に対接するよ
うに配置され、かつその回転面に一成分現像剤を付着さ
せて一成分現像剤層を形成すると共にその回転により像
担持体との対接領域に搬送するようになっており、更
に、該弾性体現像ローラの一成分現像剤層の層厚を規制
するための板ばね部材を具備し、この板ばね部材はその
一端側で回動可能な剛性支持部材に一体的に支持させら
れ、かつその他端側で弾性体現像ローラの一成分現像剤
層の層厚を規制すべく該弾性体現像ローラに対して弾性
的に押圧接触させられ、該板ばね部材の他端側の先端縁
が面取りされて丸みが付けられている現像装置におい
て、上記剛性支持部材の回動中心が板ばね部材と弾性体
現像ローラとの接線上に実質的に位置決めされ、上記ば
ね部材の他端側の丸み付け先端が一成分現像剤層の層厚
を所定厚さに安定して規制すべく該板ばね部材と前記弾
性体現像ローラとの接点に実質的に位置決めされている
ことを特徴とする現像装置が提供される。
【0011】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明による
現像装置にあっては、剛性支持部材の回動中心が板ばね
部材と弾性体現像ローラとの接線上に位置決めされるの
で、弾性体現像ローラによって板ばね部材に作用させら
れる摩擦力は剛性支持部材の回動中心に向けられ、この
ため剛性支持部材に回転モーメントが作用することはな
く、かくして板ばね部材の振動は実質的に阻止され得
る。また、ばね部材の他端側の丸み付け先端が一成分現
像剤層の層厚を所定厚さに安定して規制すべく弾性体現
像ローラとの接点に実質的に位置決めされるので、静電
潜像の現像時でのカブリが効果的に阻止され得る。
現像装置にあっては、剛性支持部材の回動中心が板ばね
部材と弾性体現像ローラとの接線上に位置決めされるの
で、弾性体現像ローラによって板ばね部材に作用させら
れる摩擦力は剛性支持部材の回動中心に向けられ、この
ため剛性支持部材に回転モーメントが作用することはな
く、かくして板ばね部材の振動は実質的に阻止され得
る。また、ばね部材の他端側の丸み付け先端が一成分現
像剤層の層厚を所定厚さに安定して規制すべく弾性体現
像ローラとの接点に実質的に位置決めされるので、静電
潜像の現像時でのカブリが効果的に阻止され得る。
【0012】
【実施例】次に、添付図面の図1ないし図13を参照し
て、本発明による実施例について説明する。先ず、図1
を参照すると、本発明による現像装置を適用した静電記
録装置の一例として、レーザプリンタの基本構成が概略
的に示され、このレーザプリンタは像担持体として感光
体ドラム10が用いられる。感光体ドラム10は例えば
アルミニウム製の円筒基体の表面に光導電材料層すなわ
ち感光材料層を形成したものであり、そのような感光材
料としては、例えば有機感光材料、セレン系感光材料、
アモルファスシリコン感光材料等が用いるられるが、本
実施例では、感光体ドラム10は有機感光材料を用いた
OPC感光体ドラムとされる。記録作動中、感光体ドラ
ム10は矢印aで示す方向に回転させられ、その回転速
度は感光体ドラム10の周速が70mm/sとなるようされ
る。
て、本発明による実施例について説明する。先ず、図1
を参照すると、本発明による現像装置を適用した静電記
録装置の一例として、レーザプリンタの基本構成が概略
的に示され、このレーザプリンタは像担持体として感光
体ドラム10が用いられる。感光体ドラム10は例えば
アルミニウム製の円筒基体の表面に光導電材料層すなわ
ち感光材料層を形成したものであり、そのような感光材
料としては、例えば有機感光材料、セレン系感光材料、
アモルファスシリコン感光材料等が用いるられるが、本
実施例では、感光体ドラム10は有機感光材料を用いた
OPC感光体ドラムとされる。記録作動中、感光体ドラ
ム10は矢印aで示す方向に回転させられ、その回転速
度は感光体ドラム10の周速が70mm/sとなるようされ
る。
【0013】感光体ドラム10の感光材料層には適当な
帯電器例えばスコロトロン帯電器12によって負の電荷
が与えられ、その帯電領域の表面電位は例えば−650Vと
される。なお、本実施例では、感光材料として有機感光
材料が用いられるので、感光体ドラム10には負の電荷
が与えられたが、セレン系感光材料の場合には正の電荷
が与えられる。なお、アモルファスシリコン感光材料の
場合には負あるいは正の電荷が与えられる。感光体ドラ
ム10の帯電領域にはレーザビーム走査ユニット14に
よって静電潜像が書き込まれ、この静電潜像の書込みは
レーザビーム走査ユニット14から射出されたレーザビ
ームLBを感光体ドラム10の母線方向に沿って繰り返
し走査すると共に該レーザビームLBを例えばワードプ
ロセッサあるいはマイクロコンピュータからの二値画像
データに基づいて点滅せることによって行われる。すな
わち、レーザビームLBが照射された箇所の電荷が抜け
(感光体ドラム10のアルミニウム製の円筒基体は接地
されている)、これにより二値静電潜像は帯電領域中で
の電位差によって形成されることになる。なお、レーザ
ビームLBの照射によって電荷が抜けた箇所は電荷井戸
と呼ばれ、その電位は約−650Vから約−100Vまで高めら
れる(絶対値としては低下)。
帯電器例えばスコロトロン帯電器12によって負の電荷
が与えられ、その帯電領域の表面電位は例えば−650Vと
される。なお、本実施例では、感光材料として有機感光
材料が用いられるので、感光体ドラム10には負の電荷
が与えられたが、セレン系感光材料の場合には正の電荷
が与えられる。なお、アモルファスシリコン感光材料の
場合には負あるいは正の電荷が与えられる。感光体ドラ
ム10の帯電領域にはレーザビーム走査ユニット14に
よって静電潜像が書き込まれ、この静電潜像の書込みは
レーザビーム走査ユニット14から射出されたレーザビ
ームLBを感光体ドラム10の母線方向に沿って繰り返
し走査すると共に該レーザビームLBを例えばワードプ
ロセッサあるいはマイクロコンピュータからの二値画像
データに基づいて点滅せることによって行われる。すな
わち、レーザビームLBが照射された箇所の電荷が抜け
(感光体ドラム10のアルミニウム製の円筒基体は接地
されている)、これにより二値静電潜像は帯電領域中で
の電位差によって形成されることになる。なお、レーザ
ビームLBの照射によって電荷が抜けた箇所は電荷井戸
と呼ばれ、その電位は約−650Vから約−100Vまで高めら
れる(絶対値としては低下)。
【0014】レーザビーム走査ユニット14によって書
き込まれた静電潜像は現像装置16によって帯電トナー
像として現像される。現像装置16はトナーのみからな
る一成分現像剤を収容する現像剤容器16aと、この現
像剤容器16a内に配置されかつ図中に示す矢印の方向
に回転させられる現像ローラ16bとを具備する。図示
するように、現像ローラ16bの一部は現像剤容器16
aから露出されて、感光体ドラム10に対接させられ
る。現像ローラ16bのシャフトは感光体ドラム10と
同じ駆動源(図示されない)に適当な伝達歯車列(図示
されない)を介して駆動連結させられて、その周速度が
感光体ドラム10の周速70mm/sの約2.5 倍の175mm/s と
なるように回転させられる。現像ローラ16bは導電性
弾性体ローラとして構成され得るが、好ましくは導電性
多孔質ゴム材料から形成され、そのような導電性多孔質
ゴム材料としては、例えばポリウレタン・スポンジ、、
ウレタンゴム・スポンジ、シリコンゴム・スポンジ等に
導電性付与剤としてカーボンブラック等を混入しもので
あってよい。本実施例では、多孔質ウレタン・スポンジ
(トーヨーポリマー製の商品名ルビセル)が用いられ、
この多孔質ウレタン・スポンジの平均気孔径は10μm 、
気孔セル数は200 セル/inch 、体積抵抗は104 ないし10
7 Ωcm、またアスカーC硬度は23度である。このような
材料で形成された現像ローラ16bのトナーの搬送性が
良く、現像ローラ16bが回転されると、その回転面に
はトナーが付着してトナー層が順次形成される。静電潜
像の現像時には、現像ローラ16bには−300Vの現像バ
イアス電圧が印加され、このため帯電トナーは静電潜像
領域には静電的に付着されるが、その背景領域への付着
が阻止される。なお、ここで用いる非磁性タイプの一成
分現像剤としては、体積抵抗4×1014Ωcm、平均粒径12
μm 、シリカ外添加0.5%のポリエステル系負極性トナー
が用いられる。
き込まれた静電潜像は現像装置16によって帯電トナー
像として現像される。現像装置16はトナーのみからな
る一成分現像剤を収容する現像剤容器16aと、この現
像剤容器16a内に配置されかつ図中に示す矢印の方向
に回転させられる現像ローラ16bとを具備する。図示
するように、現像ローラ16bの一部は現像剤容器16
aから露出されて、感光体ドラム10に対接させられ
る。現像ローラ16bのシャフトは感光体ドラム10と
同じ駆動源(図示されない)に適当な伝達歯車列(図示
されない)を介して駆動連結させられて、その周速度が
感光体ドラム10の周速70mm/sの約2.5 倍の175mm/s と
なるように回転させられる。現像ローラ16bは導電性
弾性体ローラとして構成され得るが、好ましくは導電性
多孔質ゴム材料から形成され、そのような導電性多孔質
ゴム材料としては、例えばポリウレタン・スポンジ、、
ウレタンゴム・スポンジ、シリコンゴム・スポンジ等に
導電性付与剤としてカーボンブラック等を混入しもので
あってよい。本実施例では、多孔質ウレタン・スポンジ
(トーヨーポリマー製の商品名ルビセル)が用いられ、
この多孔質ウレタン・スポンジの平均気孔径は10μm 、
気孔セル数は200 セル/inch 、体積抵抗は104 ないし10
7 Ωcm、またアスカーC硬度は23度である。このような
材料で形成された現像ローラ16bのトナーの搬送性が
良く、現像ローラ16bが回転されると、その回転面に
はトナーが付着してトナー層が順次形成される。静電潜
像の現像時には、現像ローラ16bには−300Vの現像バ
イアス電圧が印加され、このため帯電トナーは静電潜像
領域には静電的に付着されるが、その背景領域への付着
が阻止される。なお、ここで用いる非磁性タイプの一成
分現像剤としては、体積抵抗4×1014Ωcm、平均粒径12
μm 、シリカ外添加0.5%のポリエステル系負極性トナー
が用いられる。
【0015】また、現像器16は現像ローラ16bに形
成されたトナー層の層厚を所定厚さに規制するための層
厚規制部材16cを具備し、この層厚規制部材16cは
適当な金属材料の板ばねとして形成され得るが、本実施
例では、ステンレス(SUS304-CSP-3/4H) から形成された
厚さ0.1mm の板ばね部材とされる。層厚規制部材すなわ
ち板ばね部材16cはその一端側で回動可能な剛性支持
部材16dによって一体的に支持され、この剛性支持部
材16dは現像剤容器16aの両壁間で回転自在に支持
されたシャフト16e上に装着される。図1に示すよう
に、剛性支持部材16dには適当なばね手段例えばコイ
ルばね16fが作用させられ、これにより剛性支持部材
16dは図中に矢印で示す回転方向に弾性的に偏倚させ
られ、かくして板ばね部材16cはその他端側で現像ロ
ーラ16bに弾性的に例えば35gf/cm の線圧で押圧接触
させられて現像ローラ16b上のトナー層の層厚規制を
行い得る。また、板ばね部材16cのかかる他端側の先
端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂R面取り)、
その丸み付け先端部の半径Rは例えば0.05mmとされる。
ここで注目すべき点は、図2に示すように、剛性支持部
材16dに対するコイルばね16fの押圧力が解除され
た際に該剛性支持部材16dの回動中心すなわちシャフ
ト16eの中心が板ばね部材16cと現像ローラ16b
との接線上に位置決めされ、このため板ばね部材16c
によるトナー層厚の規制時に該板ばね部材16eが現像
ローラ16bから受ける摩擦力Fは剛性支持部材16d
の回動中心に向けられるので、剛性支持部材16dに回
転モーメントを作用させるような分力が摩擦力Fから生
じることはなく、かくして板ばね部材16cの振動が実
質的に阻止され得るということである。更に、図2に示
すように、本実施例では、板ばね部材16cの丸み付け
先端部が該板ばね部材16cと現像ローラ16bとの接
点の前後の所定範囲内に位置し、これによりトナー層厚
が所定の薄さに安定して規制され得るということであ
る。なお、これについては後で詳しく説明することにす
る。現像装置16の作動時には、板ばね部材16cには
例えば−400Vの電荷注入電圧が印加され、このため板ば
ね部材16cによるトナー層の層厚規制時にはトナーに
対する負の電荷注入が積極的に行われて、該トナーは所
定量の負の電荷でもって帯電させられる。
成されたトナー層の層厚を所定厚さに規制するための層
厚規制部材16cを具備し、この層厚規制部材16cは
適当な金属材料の板ばねとして形成され得るが、本実施
例では、ステンレス(SUS304-CSP-3/4H) から形成された
厚さ0.1mm の板ばね部材とされる。層厚規制部材すなわ
ち板ばね部材16cはその一端側で回動可能な剛性支持
部材16dによって一体的に支持され、この剛性支持部
材16dは現像剤容器16aの両壁間で回転自在に支持
されたシャフト16e上に装着される。図1に示すよう
に、剛性支持部材16dには適当なばね手段例えばコイ
ルばね16fが作用させられ、これにより剛性支持部材
16dは図中に矢印で示す回転方向に弾性的に偏倚させ
られ、かくして板ばね部材16cはその他端側で現像ロ
ーラ16bに弾性的に例えば35gf/cm の線圧で押圧接触
させられて現像ローラ16b上のトナー層の層厚規制を
行い得る。また、板ばね部材16cのかかる他端側の先
端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂R面取り)、
その丸み付け先端部の半径Rは例えば0.05mmとされる。
ここで注目すべき点は、図2に示すように、剛性支持部
材16dに対するコイルばね16fの押圧力が解除され
た際に該剛性支持部材16dの回動中心すなわちシャフ
ト16eの中心が板ばね部材16cと現像ローラ16b
との接線上に位置決めされ、このため板ばね部材16c
によるトナー層厚の規制時に該板ばね部材16eが現像
ローラ16bから受ける摩擦力Fは剛性支持部材16d
の回動中心に向けられるので、剛性支持部材16dに回
転モーメントを作用させるような分力が摩擦力Fから生
じることはなく、かくして板ばね部材16cの振動が実
質的に阻止され得るということである。更に、図2に示
すように、本実施例では、板ばね部材16cの丸み付け
先端部が該板ばね部材16cと現像ローラ16bとの接
点の前後の所定範囲内に位置し、これによりトナー層厚
が所定の薄さに安定して規制され得るということであ
る。なお、これについては後で詳しく説明することにす
る。現像装置16の作動時には、板ばね部材16cには
例えば−400Vの電荷注入電圧が印加され、このため板ば
ね部材16cによるトナー層の層厚規制時にはトナーに
対する負の電荷注入が積極的に行われて、該トナーは所
定量の負の電荷でもって帯電させられる。
【0016】現像器16は更にトナー回収兼供給ローラ
16g、パドル回転翼16hおよびトナー攪拌翼16i
を具備する。トナー回収兼供給ローラ16gは好ましく
は導電性スポンジ、例えば気孔セル数約40セル/inch 、
体積抵抗104 Ωcmの導電性スポンジ(ブリジストン製エ
バーライトTS-E)から形成され、かつ現像ローラ16b
に圧接させられると共に現像ローラ16bと同じ方向に
回転させられる。なお、トナー回収兼供給ローラ16g
はその周速が228mm/s となるように回転させられる。ト
ナー回収兼供給ローラ16gは現像ローラ16bに対す
る圧接領域の一方の側すなわち図1の右側で現像に用い
られなかったトナーを現像ローラ16bから掻き落とす
と共にその反対側すなわち図1の右側で該現像ローラ1
6bにトナーを積極的に供給して付着させるように機能
する。トナー回収兼供給ローラ16gには−400Vのバイ
アス電圧が印加され、これにより該トナー回収兼供給ロ
ーラ16gのスポンジ材料中へのトナー粒子の侵入が阻
止されると共にトナーが静電的にも現像ローラ16bに
供給されことになる。パドル回転翼16hは現像剤容器
16a内のトナーをトナー回収兼供給ローラ16hのト
ナー供給側に送り込むように回転させられ、またトナー
攪拌翼16iは現像剤容器16a内でトナーのデッドス
トックを排除すべく作動させらてトナーをパドル回転翼
16hに送り出すように機能する。なお、参照符号16
jは変形自在なシール材例えば柔らかいスポンジであ
り、このシール材16jによってトナーの流出が阻止さ
れる。
16g、パドル回転翼16hおよびトナー攪拌翼16i
を具備する。トナー回収兼供給ローラ16gは好ましく
は導電性スポンジ、例えば気孔セル数約40セル/inch 、
体積抵抗104 Ωcmの導電性スポンジ(ブリジストン製エ
バーライトTS-E)から形成され、かつ現像ローラ16b
に圧接させられると共に現像ローラ16bと同じ方向に
回転させられる。なお、トナー回収兼供給ローラ16g
はその周速が228mm/s となるように回転させられる。ト
ナー回収兼供給ローラ16gは現像ローラ16bに対す
る圧接領域の一方の側すなわち図1の右側で現像に用い
られなかったトナーを現像ローラ16bから掻き落とす
と共にその反対側すなわち図1の右側で該現像ローラ1
6bにトナーを積極的に供給して付着させるように機能
する。トナー回収兼供給ローラ16gには−400Vのバイ
アス電圧が印加され、これにより該トナー回収兼供給ロ
ーラ16gのスポンジ材料中へのトナー粒子の侵入が阻
止されると共にトナーが静電的にも現像ローラ16bに
供給されことになる。パドル回転翼16hは現像剤容器
16a内のトナーをトナー回収兼供給ローラ16hのト
ナー供給側に送り込むように回転させられ、またトナー
攪拌翼16iは現像剤容器16a内でトナーのデッドス
トックを排除すべく作動させらてトナーをパドル回転翼
16hに送り出すように機能する。なお、参照符号16
jは変形自在なシール材例えば柔らかいスポンジであ
り、このシール材16jによってトナーの流出が阻止さ
れる。
【0017】現像プロセスで得られた帯電トナー像は次
いで適当な転写器例えばコロトロン転写器18によって
記録媒体例えば記録紙P上に静電的に転写される。すな
わち、コロトロン転写器18から記録紙Pには帯電トナ
ー像とは逆極性の電荷すなわち正の電荷が与えられ、こ
れにより帯電トナー像は感光体ドラム10から記録紙P
上に静電的に転写される。なお、記録紙Pは給紙カセッ
ト(図示されない)から繰り出された後に一対のレジス
ト・ローラ20、20の箇所で一旦停止され、次いで一
対のレジスト・ローラが所定のタイミングでもって駆動
されると、該記録紙Pは感光体ドラム10とコロトロン
転写器18との接触領域中に導入され、これにより記録
紙P上には帯電トナー像がその所定位置で転写され得る
ことになる。このような転写プロセスを経た直後の記録
紙Pには除電器22によって負の電荷が与えられ、これ
により記録紙Pの正の電荷の一部が中和され、かくして
記録紙Pと感光体ドラム10との間の静電的吸着力が弱
められて、該記録紙Pが感光体ドラム10によって静電
的に吸着してそこに巻き込まれないようにされる。続い
て、記録紙Pは熱定着器24に送られ、そこで転写トナ
ー像が記録紙P上に熱定着される。すなわち、熱定着器
52はヒート・ローラ52aおよびバックアップ・ロー
ラ52bからなり、その間に記録紙Pが通過させられる
と、転写トナー像は熱溶融して該記録紙P上に強固に固
着される。なお、図1において、参照符号26は感光体
ドラム26から残留トナーを除去するためのトナー掻取
りブレードを示し、このトナー掻取りブレード54で除
去されたトナーはトナー溜め容器56内に収容され、ま
た参照符号30は除電ランプとして機能するLEDアレ
イを示し、このLEDアレイ30によって、感光体ドラ
ム10から残留電荷が抜かれ、その除電領域には再びス
コロトロン帯電器12によって負の電荷が与えられて、
上述の記録サイクルが繰り返される。
いで適当な転写器例えばコロトロン転写器18によって
記録媒体例えば記録紙P上に静電的に転写される。すな
わち、コロトロン転写器18から記録紙Pには帯電トナ
ー像とは逆極性の電荷すなわち正の電荷が与えられ、こ
れにより帯電トナー像は感光体ドラム10から記録紙P
上に静電的に転写される。なお、記録紙Pは給紙カセッ
ト(図示されない)から繰り出された後に一対のレジス
ト・ローラ20、20の箇所で一旦停止され、次いで一
対のレジスト・ローラが所定のタイミングでもって駆動
されると、該記録紙Pは感光体ドラム10とコロトロン
転写器18との接触領域中に導入され、これにより記録
紙P上には帯電トナー像がその所定位置で転写され得る
ことになる。このような転写プロセスを経た直後の記録
紙Pには除電器22によって負の電荷が与えられ、これ
により記録紙Pの正の電荷の一部が中和され、かくして
記録紙Pと感光体ドラム10との間の静電的吸着力が弱
められて、該記録紙Pが感光体ドラム10によって静電
的に吸着してそこに巻き込まれないようにされる。続い
て、記録紙Pは熱定着器24に送られ、そこで転写トナ
ー像が記録紙P上に熱定着される。すなわち、熱定着器
52はヒート・ローラ52aおよびバックアップ・ロー
ラ52bからなり、その間に記録紙Pが通過させられる
と、転写トナー像は熱溶融して該記録紙P上に強固に固
着される。なお、図1において、参照符号26は感光体
ドラム26から残留トナーを除去するためのトナー掻取
りブレードを示し、このトナー掻取りブレード54で除
去されたトナーはトナー溜め容器56内に収容され、ま
た参照符号30は除電ランプとして機能するLEDアレ
イを示し、このLEDアレイ30によって、感光体ドラ
ム10から残留電荷が抜かれ、その除電領域には再びス
コロトロン帯電器12によって負の電荷が与えられて、
上述の記録サイクルが繰り返される。
【0018】以上で述べた実施例では、板ばね部材16
cの金属材料としては、ステンレスが用いられたが、そ
の他の金属材料例えばリン青銅、キュプロニケッル、こ
う弾性合金、ベリリウム銅合金、冷間圧延鋼板等で板ば
ね部材16cを形成することもできる。また、本発明に
おいては、剛性支持部材16dの回動中心が板ばね部材
16cと現像ローラ16bとの接線上に実質的に位置決
めされていることが特徴とされる訳であるが、その“実
質的”という用語は、板ばね部材16cの振動が阻止さ
れるのであれば、剛性支持部材16dの回動中心が板ば
ね部材16cと弾性体現像ローラ16bとの接線上から
多少ずれていてもよいという意味に解釈されるべきであ
る。要するに、板ばね部材16cが現像ローラ16bか
ら接線方向の摩擦力を受けた際にその分力によって該板
ばね部材16cに振動が生じなければよいという意味に
解釈されるべきである。
cの金属材料としては、ステンレスが用いられたが、そ
の他の金属材料例えばリン青銅、キュプロニケッル、こ
う弾性合金、ベリリウム銅合金、冷間圧延鋼板等で板ば
ね部材16cを形成することもできる。また、本発明に
おいては、剛性支持部材16dの回動中心が板ばね部材
16cと現像ローラ16bとの接線上に実質的に位置決
めされていることが特徴とされる訳であるが、その“実
質的”という用語は、板ばね部材16cの振動が阻止さ
れるのであれば、剛性支持部材16dの回動中心が板ば
ね部材16cと弾性体現像ローラ16bとの接線上から
多少ずれていてもよいという意味に解釈されるべきであ
る。要するに、板ばね部材16cが現像ローラ16bか
ら接線方向の摩擦力を受けた際にその分力によって該板
ばね部材16cに振動が生じなければよいという意味に
解釈されるべきである。
【0019】上述したように、板ばね部材16cの丸み
付け先端部は該板ばね部材16cと現像ローラ16bと
の接点の前後の所定範囲内に位置されるが、より正確に
言えば、図2に示すように、板ばね部材16cと現像ロ
ーラ16dとの間の接線に直角でかつその間の接点を通
る線を基準線としたときに、この基準線を通過する現像
ローラ16bの移動表面の上流側に該基準線から0.3mm
離れた地点と、該移動表面の下流側に該基準線から0.5m
m 離れた地点との間に、板ばね部材16cの丸み付け先
端部が位置決めされる。このようにすると、現像ローラ
16b上のトナー層厚が所定の薄さに安定して規制され
得ることが実験的に確かめられており、これについて以
下に詳細に説明する。
付け先端部は該板ばね部材16cと現像ローラ16bと
の接点の前後の所定範囲内に位置されるが、より正確に
言えば、図2に示すように、板ばね部材16cと現像ロ
ーラ16dとの間の接線に直角でかつその間の接点を通
る線を基準線としたときに、この基準線を通過する現像
ローラ16bの移動表面の上流側に該基準線から0.3mm
離れた地点と、該移動表面の下流側に該基準線から0.5m
m 離れた地点との間に、板ばね部材16cの丸み付け先
端部が位置決めされる。このようにすると、現像ローラ
16b上のトナー層厚が所定の薄さに安定して規制され
得ることが実験的に確かめられており、これについて以
下に詳細に説明する。
【0020】先ず、実験に先立って、図3に示すような
板ばね部材支持機構を作成した。すなわち、この板ばね
部材支持機構には、シャフト32の回りで回動自在とな
ったアーム部材34と、このアーム部材34に位置調整
可能に保持された剛性支持部材36とが設けられ、この
剛性支持部材36に板ばね部材16cが支持される。剛
性支持部材36には長孔36aが形成され、この長孔3
6aを通して止め螺子36bによって該剛性支持部材3
6がアーム部材34に取り付けられるので、剛性支持部
材36の取付位置が調整可能となり、かくして板ばね部
材16cもその高さレベル位置を変え得ることになる。
また、アーム部材34にはコイルばね38が作用させら
れ、これにより板ばね部材16cは現像ローラ16bに
対して弾性的に押圧させられる。更に、アーム部材34
のシャフト32の回動中心は板ばね部材16cと現像ロ
ーラ16bとの間の接線上に位置する。要するに、この
板ばね部材支持機構は板ばね部材16cの位置調整が可
能である点を除けば、図1に示した板ばね部材支持機構
と等価なものである。
板ばね部材支持機構を作成した。すなわち、この板ばね
部材支持機構には、シャフト32の回りで回動自在とな
ったアーム部材34と、このアーム部材34に位置調整
可能に保持された剛性支持部材36とが設けられ、この
剛性支持部材36に板ばね部材16cが支持される。剛
性支持部材36には長孔36aが形成され、この長孔3
6aを通して止め螺子36bによって該剛性支持部材3
6がアーム部材34に取り付けられるので、剛性支持部
材36の取付位置が調整可能となり、かくして板ばね部
材16cもその高さレベル位置を変え得ることになる。
また、アーム部材34にはコイルばね38が作用させら
れ、これにより板ばね部材16cは現像ローラ16bに
対して弾性的に押圧させられる。更に、アーム部材34
のシャフト32の回動中心は板ばね部材16cと現像ロ
ーラ16bとの間の接線上に位置する。要するに、この
板ばね部材支持機構は板ばね部材16cの位置調整が可
能である点を除けば、図1に示した板ばね部材支持機構
と等価なものである。
【0021】図3において、参照符号SLは板ばね部材
16cと現像ローラ16bとの間の接線に直交しかつそ
の間の接点を通る基準線を示す。また、参照符号Dは基
準線SLと直交する座標であり、その交点が座標原点と
なる。座標Dは基準線SLに対する板ばね部材16cの
突出量を規定し、これにより該板ばね部材16cの丸み
付け先端部の位置が特定される。すなわち、図3に示す
ように、板ばね部材16cが実際に基準線SLから突出
した場合には基準線SLからその丸み付け先端部までの
距離がプラスの突出量dとして定義され、一方板ばね部
材16cが基準線SLから実際に突出していない場合に
はその丸み付け先端部から基準線SLまでの距離がマイ
ナスの突出量dとして定義される。なお、図4、図5お
よび図6のそれぞれには図3の板ばね部材16cの丸み
付け先端部の付近が拡大して図示されており、図4では
その突出量dはプラスであり、図5および図6では板ば
ね部材16cの突出量dはマイナスであり、また突出量
d1 およびd2 間の範囲は図2に示した所定範囲に対応
するものであって、それぞれ−0.50mmおよび0.30mmに等
しい。
16cと現像ローラ16bとの間の接線に直交しかつそ
の間の接点を通る基準線を示す。また、参照符号Dは基
準線SLと直交する座標であり、その交点が座標原点と
なる。座標Dは基準線SLに対する板ばね部材16cの
突出量を規定し、これにより該板ばね部材16cの丸み
付け先端部の位置が特定される。すなわち、図3に示す
ように、板ばね部材16cが実際に基準線SLから突出
した場合には基準線SLからその丸み付け先端部までの
距離がプラスの突出量dとして定義され、一方板ばね部
材16cが基準線SLから実際に突出していない場合に
はその丸み付け先端部から基準線SLまでの距離がマイ
ナスの突出量dとして定義される。なお、図4、図5お
よび図6のそれぞれには図3の板ばね部材16cの丸み
付け先端部の付近が拡大して図示されており、図4では
その突出量dはプラスであり、図5および図6では板ば
ね部材16cの突出量dはマイナスであり、また突出量
d1 およびd2 間の範囲は図2に示した所定範囲に対応
するものであって、それぞれ−0.50mmおよび0.30mmに等
しい。
【0022】実験に際し、板ばね部材16cを6つの突
出量、すなわち−0.85mm、−0.50mm、0mm 、0.30mm、0.
50mmおよび0.80mmでそれぞれ設定し、各設定突出量で現
像プロセスを実行し、その際のトナー層の層厚を測定し
た。トナー層の層厚測定は図7に示すようなレーザスキ
ャンマイクロ測定装置40を用いて行った。そこでの測
定手順を以下に説明する。 (1) 各設定突出量で現像プロセスを実行した後、現像器
16から現像ローラ16bを静かに取り出し、この現像
ローラ16bを図7のレーザスキャンマイクロ測定装置
40に設置した。レーザスキャンマイクロ測定装置40
には発光部40aおよび受光部40bが設けられ、その
間の中央には発光部40aから射出したレーザビームの
一部を遮る基準遮蔽壁40cが設けられる。図7では、
現像ローラ16bの周囲に形成されたトナー層が誇張し
て図示され、それは参照符号TLで示される。レーザス
キャンマイクロ測定装置40に対する現像ローラ16b
の設置については、現像ローラ16bの周囲方向の所定
領域、すなわち現像器16から現像ローラ16bを取り
出す際に板ばね部材16cによってトナー層厚の規制さ
れた領域であって、しかも感光体ドラム10側まで到達
していない領域(要するに、図1で言うと、現像ローラ
16bの上側円弧領域であって、板ばね部材16cとの
接触箇所と感光体ドラム10との接触箇所のとの間の領
域)が基準遮蔽壁40cの上方位置となるように行う。 (2) このような設置状態で距離L1を測定した。 (3) 続いて、現像ローラ16bをレーザスキャンマイク
ロ測定装置40に取り付けた儘で該現像ローラ16bに
窒素ガスを吹き付けてそこからトナー層を完全に除去
し、そこで距離L2を測定する。 (4) 次いで、L2−L1の演算を行って、トナー層厚が
算出した。 (5) 以上の測定を図3(a)、図3(b)および図3
(c)のそれぞれの状態について5回ずつ繰り返して、
巨視的なトナー層厚平均値を求めると共にそのばらつき
程度が求められた。 なお、トナー層の層厚測定と平行して感光体ドラム10
でのカブリも測定され、このカブリ測定は感光体ドラム
10の感光材料層表面にスコッチメンディングテープを
貼り付けた後にそこから剥がし、そのテープ貼付け面を
光学反射濃度計で計測することによって行われた。
出量、すなわち−0.85mm、−0.50mm、0mm 、0.30mm、0.
50mmおよび0.80mmでそれぞれ設定し、各設定突出量で現
像プロセスを実行し、その際のトナー層の層厚を測定し
た。トナー層の層厚測定は図7に示すようなレーザスキ
ャンマイクロ測定装置40を用いて行った。そこでの測
定手順を以下に説明する。 (1) 各設定突出量で現像プロセスを実行した後、現像器
16から現像ローラ16bを静かに取り出し、この現像
ローラ16bを図7のレーザスキャンマイクロ測定装置
40に設置した。レーザスキャンマイクロ測定装置40
には発光部40aおよび受光部40bが設けられ、その
間の中央には発光部40aから射出したレーザビームの
一部を遮る基準遮蔽壁40cが設けられる。図7では、
現像ローラ16bの周囲に形成されたトナー層が誇張し
て図示され、それは参照符号TLで示される。レーザス
キャンマイクロ測定装置40に対する現像ローラ16b
の設置については、現像ローラ16bの周囲方向の所定
領域、すなわち現像器16から現像ローラ16bを取り
出す際に板ばね部材16cによってトナー層厚の規制さ
れた領域であって、しかも感光体ドラム10側まで到達
していない領域(要するに、図1で言うと、現像ローラ
16bの上側円弧領域であって、板ばね部材16cとの
接触箇所と感光体ドラム10との接触箇所のとの間の領
域)が基準遮蔽壁40cの上方位置となるように行う。 (2) このような設置状態で距離L1を測定した。 (3) 続いて、現像ローラ16bをレーザスキャンマイク
ロ測定装置40に取り付けた儘で該現像ローラ16bに
窒素ガスを吹き付けてそこからトナー層を完全に除去
し、そこで距離L2を測定する。 (4) 次いで、L2−L1の演算を行って、トナー層厚が
算出した。 (5) 以上の測定を図3(a)、図3(b)および図3
(c)のそれぞれの状態について5回ずつ繰り返して、
巨視的なトナー層厚平均値を求めると共にそのばらつき
程度が求められた。 なお、トナー層の層厚測定と平行して感光体ドラム10
でのカブリも測定され、このカブリ測定は感光体ドラム
10の感光材料層表面にスコッチメンディングテープを
貼り付けた後にそこから剥がし、そのテープ貼付け面を
光学反射濃度計で計測することによって行われた。
【0023】以上の測定結果を図8および図9にグラフ
として示す。図8のグラフから明らかなように、板ばね
部材16cの突出量dが0.8m以上となると(例えば図4
に示すような場合)、トナー層の平均層厚だけでなくそ
のばらつき範囲も良好な記録品位が得られるトナー層厚
の適正範囲6ないし14.5μm から外れるこが分かる。一
方、図9のグラフから明らかなように、d≧0.3mm の場
合には、カブリ濃度ODが急激に増大することが分かる。
要するに、板ばね部材16cの突出量dがd≧0.3mm 以
上になると、その丸み付け先端部によるトナー層の掻取
り効果が低下し、このため板ばね部材16cをすり抜け
るトナー量が増大するためである。トナー層厚が増大す
ると、トナーの平均帯電量が低下し、これは個々のトナ
ー粒子の中には無電荷に近いものも存在し得ることを意
味する。このような無電荷のトナー粒子は現像ローラ1
6cに印加した現像バイアス電圧によって拘束されない
ために感光体ドラム10の背景領域に付着し得ることに
なり、これがカブリの発生原因となる。また、図9のグ
ラフから明らかなように、d≦−0.50mmの場合にも、カ
ブリ濃度が急激に増大する。板ばね部材16cの突出量
が−0.50mm以下の場合には、図8のグラフに示すよう
に、トナー層厚は比較的小さく、これは上記の説明と矛
盾する結果となるが、その理由はd≦−0.50mmの場合、
板ばね部材16cの丸み付け先端部が図6に示すように
現像ローラ16bに喰い込むようになり、このため板ば
ね部材16cが激しく振動するためであると考えられ
る。というのは、板ばね部材16cが振動した際にはト
ナー層厚がばらついて局部的にトナー層厚の厚い部分が
形成され、その部分のトナーの平均帯電量が落ち込むも
のと推測される。以上の結果から、本実施例において
は、板ばね部材16cの突出量dについては先に述べた
ような所定範囲、すなわち以下の範囲内に設定されるべ
きである。 −0.50mm(d1 )≦d≦0.3mm (d2 ) なお、このような範囲は現像ローラの直径の相違によっ
て基準線SLの前後すなわち現像ローラ16bに対する
接点で多少は変化し得るものであるが、板ばね部材16
cの丸み付け先端部の位置を該接点付近に設定すれば、
その設定位置は所望の範囲内に含まれるので、径の異な
った個々の現像ローラ毎に板ばね部材の突出量の所望範
囲を求める必要はない。
として示す。図8のグラフから明らかなように、板ばね
部材16cの突出量dが0.8m以上となると(例えば図4
に示すような場合)、トナー層の平均層厚だけでなくそ
のばらつき範囲も良好な記録品位が得られるトナー層厚
の適正範囲6ないし14.5μm から外れるこが分かる。一
方、図9のグラフから明らかなように、d≧0.3mm の場
合には、カブリ濃度ODが急激に増大することが分かる。
要するに、板ばね部材16cの突出量dがd≧0.3mm 以
上になると、その丸み付け先端部によるトナー層の掻取
り効果が低下し、このため板ばね部材16cをすり抜け
るトナー量が増大するためである。トナー層厚が増大す
ると、トナーの平均帯電量が低下し、これは個々のトナ
ー粒子の中には無電荷に近いものも存在し得ることを意
味する。このような無電荷のトナー粒子は現像ローラ1
6cに印加した現像バイアス電圧によって拘束されない
ために感光体ドラム10の背景領域に付着し得ることに
なり、これがカブリの発生原因となる。また、図9のグ
ラフから明らかなように、d≦−0.50mmの場合にも、カ
ブリ濃度が急激に増大する。板ばね部材16cの突出量
が−0.50mm以下の場合には、図8のグラフに示すよう
に、トナー層厚は比較的小さく、これは上記の説明と矛
盾する結果となるが、その理由はd≦−0.50mmの場合、
板ばね部材16cの丸み付け先端部が図6に示すように
現像ローラ16bに喰い込むようになり、このため板ば
ね部材16cが激しく振動するためであると考えられ
る。というのは、板ばね部材16cが振動した際にはト
ナー層厚がばらついて局部的にトナー層厚の厚い部分が
形成され、その部分のトナーの平均帯電量が落ち込むも
のと推測される。以上の結果から、本実施例において
は、板ばね部材16cの突出量dについては先に述べた
ような所定範囲、すなわち以下の範囲内に設定されるべ
きである。 −0.50mm(d1 )≦d≦0.3mm (d2 ) なお、このような範囲は現像ローラの直径の相違によっ
て基準線SLの前後すなわち現像ローラ16bに対する
接点で多少は変化し得るものであるが、板ばね部材16
cの丸み付け先端部の位置を該接点付近に設定すれば、
その設定位置は所望の範囲内に含まれるので、径の異な
った個々の現像ローラ毎に板ばね部材の突出量の所望範
囲を求める必要はない。
【0024】次に、板ばね部材cの突出量dが−0.50mm
以下のとき、板ばね部材16cの振動の発生状況につい
て観察した。ところで、ここで問題にする板ばね部材1
6cの振動は視覚的には認識し得ない微細なものである
ので、かかる観察は図10に示すような方法で間接的に
行った。すなわち、図10に示すように、現像装置16
から感光体ドラム10を取り払って、その現像領域に対
応する箇所に表面電位差計42を設置した後、該現像装
置16を作動させて現像ローラ16bの表面電位を測定
することによって、板ばね部材16cの振動の発生状況
を観察することが可能である。なお、図10において、
Vb は現像ローラ16bの現像バイアス電圧−300Vを、
Vblは板ばね部材16cの電荷注入電圧−400Vを、Vr
はトナー回収兼供給ローラ16gのバイアス電圧−400V
を示す。もし板ばね部材16cに振動が生じない場合、
図10に示した現像器16が起動されて、Vb 、Vblお
よびVr がそれぞれ現像ローラ16b、板ばね部材16
cおよびトナー回収兼供給ローラ16に印加されると、
現像ローラ16bの表面電位は図11に示すように直ち
にVbsまで上昇してそこで安定する筈である。というの
は、板ばね部材16cは現像ローラ16bに所定の厚さ
のトナー層を介して対接しているだけなので、表面電位
Vbsは主に現像ローラ16bに印加された一定の現像バ
イアス電圧に依存し、トナー層によって作られる小さい
電位Vt とからなるからである。これに対して、もし板
ばね部材16cに振動が生じた場合、板ばね部材16c
は現像ローラ16b上の薄いトナー層に対して絶えず前
後に移動した状態となるので、その間にほぼ直接的な接
触と言えるような状態が局部的に生じ得ることになり、
このとき現像ローラ16bには現像バイアス電圧だけで
なく電荷注入電圧の一部が印加され、かくして表面電位
Vbsはきわめて不安定な状態となる筈である。なお、現
像器16が停止されて、Vb 、VblおよびVrが接地レ
ベル(零ボルト)に戻ると、表面電位はVbsからトナー
層の電位Vt まで低下する筈である。
以下のとき、板ばね部材16cの振動の発生状況につい
て観察した。ところで、ここで問題にする板ばね部材1
6cの振動は視覚的には認識し得ない微細なものである
ので、かかる観察は図10に示すような方法で間接的に
行った。すなわち、図10に示すように、現像装置16
から感光体ドラム10を取り払って、その現像領域に対
応する箇所に表面電位差計42を設置した後、該現像装
置16を作動させて現像ローラ16bの表面電位を測定
することによって、板ばね部材16cの振動の発生状況
を観察することが可能である。なお、図10において、
Vb は現像ローラ16bの現像バイアス電圧−300Vを、
Vblは板ばね部材16cの電荷注入電圧−400Vを、Vr
はトナー回収兼供給ローラ16gのバイアス電圧−400V
を示す。もし板ばね部材16cに振動が生じない場合、
図10に示した現像器16が起動されて、Vb 、Vblお
よびVr がそれぞれ現像ローラ16b、板ばね部材16
cおよびトナー回収兼供給ローラ16に印加されると、
現像ローラ16bの表面電位は図11に示すように直ち
にVbsまで上昇してそこで安定する筈である。というの
は、板ばね部材16cは現像ローラ16bに所定の厚さ
のトナー層を介して対接しているだけなので、表面電位
Vbsは主に現像ローラ16bに印加された一定の現像バ
イアス電圧に依存し、トナー層によって作られる小さい
電位Vt とからなるからである。これに対して、もし板
ばね部材16cに振動が生じた場合、板ばね部材16c
は現像ローラ16b上の薄いトナー層に対して絶えず前
後に移動した状態となるので、その間にほぼ直接的な接
触と言えるような状態が局部的に生じ得ることになり、
このとき現像ローラ16bには現像バイアス電圧だけで
なく電荷注入電圧の一部が印加され、かくして表面電位
Vbsはきわめて不安定な状態となる筈である。なお、現
像器16が停止されて、Vb 、VblおよびVrが接地レ
ベル(零ボルト)に戻ると、表面電位はVbsからトナー
層の電位Vt まで低下する筈である。
【0025】0≦d≦0.3mm およびd≦−0.50mmのそれ
ぞれの場合に現像ローラ16bの表面電位を測定した結
果を図12に示す。図12(a)のグラフから明らかな
ように、0≦d≦0.3mm のとき、現像ローラ16bの表
面電位はそのピーク領域で安定しており、これは板ばね
部材16cに振動が発生していないことを示す。一方、
d≦−0.50mmのとき、現像ローラ16bの表面電位はそ
のピーク領域で不安定であり、これは板ばね部材16c
に振動が発生していることを示す。
ぞれの場合に現像ローラ16bの表面電位を測定した結
果を図12に示す。図12(a)のグラフから明らかな
ように、0≦d≦0.3mm のとき、現像ローラ16bの表
面電位はそのピーク領域で安定しており、これは板ばね
部材16cに振動が発生していないことを示す。一方、
d≦−0.50mmのとき、現像ローラ16bの表面電位はそ
のピーク領域で不安定であり、これは板ばね部材16c
に振動が発生していることを示す。
【0026】また、上述した各設定突出量において、記
録紙(A4サイズ)2万枚ランニング記録を行って記録
品位を評価した。このとき記録紙上に全面黒記録(所謂
黒ベタ)、全面白記録(静電潜像を形成しない状態)お
よび角度45°の1ドット斜線の平行斜線パターン記録
(水平方向の斜線間ピッチは8ドット)を行い、評価対
象は最初に記録されたものと、記録紙(A4サイズ)2
万枚ランニング記録後のものとされた。その結果、d=
0.80mmの場合にだけに全面黒記録および平行斜線パター
ン記録に黒すじおよび白すじが見られた。平行斜線パタ
ーン記録の場合について、その直径4mmの領域の平均光
学反射濃度ODの最大値(黒すじ)と最小値(白すじ)と
の差を評価したところ、記録紙2万枚ランニング記録後
の平行斜線パターン記録には初期には見られなかった大
きな平均記録濃度差0.10が現れ、これは識別可能な濃度
差0.03を大きく上回るものである。そこで、現像装置を
分解して原因を調べたところ、板ばね部材16cの層厚
規制面にトナー粒子が固着しており、その固着箇所は該
層厚規制面の裏側に位置する剛性支持部材36の先端箇
所に一致していた。その理由としては、板ばね部材16
cの突出量d(0.80mm)が大きいために該板ばね部材1
6cと現像ローラ16bとの接点が剛性支持部材36の
先端箇所に接近し過ぎて板ばね部材16cの撓み性が損
なわれ、このため記録紙2万枚ランニング記録中に板ば
ね部材16cの下方部分が剛性支持部材36の先端箇所
で現像ローラ16bから幾分遠のくように折曲がって、
その間にトナーが押し詰められたことが挙げられる。す
なわち、そのように押し詰められたトナーが板ばね部材
16cの層厚規制面に対して押し潰されてそこに固着さ
れたという訳である。一方、−0.50mm≦d≦0.3mm の突
出量の場合では記録品位の評価については良好なもので
あった。すなわち、記録紙2万枚ランニング記録後で
も、充分な記録濃度OD1.4 が得られ、また全面黒記録で
も濃度むらは0.10と小さく、更にカブリ濃度も識別不能
な小さな値(カブリ濃度OD≦0.01:記録紙のOD0.1 を差
し引いた値)であった。
録紙(A4サイズ)2万枚ランニング記録を行って記録
品位を評価した。このとき記録紙上に全面黒記録(所謂
黒ベタ)、全面白記録(静電潜像を形成しない状態)お
よび角度45°の1ドット斜線の平行斜線パターン記録
(水平方向の斜線間ピッチは8ドット)を行い、評価対
象は最初に記録されたものと、記録紙(A4サイズ)2
万枚ランニング記録後のものとされた。その結果、d=
0.80mmの場合にだけに全面黒記録および平行斜線パター
ン記録に黒すじおよび白すじが見られた。平行斜線パタ
ーン記録の場合について、その直径4mmの領域の平均光
学反射濃度ODの最大値(黒すじ)と最小値(白すじ)と
の差を評価したところ、記録紙2万枚ランニング記録後
の平行斜線パターン記録には初期には見られなかった大
きな平均記録濃度差0.10が現れ、これは識別可能な濃度
差0.03を大きく上回るものである。そこで、現像装置を
分解して原因を調べたところ、板ばね部材16cの層厚
規制面にトナー粒子が固着しており、その固着箇所は該
層厚規制面の裏側に位置する剛性支持部材36の先端箇
所に一致していた。その理由としては、板ばね部材16
cの突出量d(0.80mm)が大きいために該板ばね部材1
6cと現像ローラ16bとの接点が剛性支持部材36の
先端箇所に接近し過ぎて板ばね部材16cの撓み性が損
なわれ、このため記録紙2万枚ランニング記録中に板ば
ね部材16cの下方部分が剛性支持部材36の先端箇所
で現像ローラ16bから幾分遠のくように折曲がって、
その間にトナーが押し詰められたことが挙げられる。す
なわち、そのように押し詰められたトナーが板ばね部材
16cの層厚規制面に対して押し潰されてそこに固着さ
れたという訳である。一方、−0.50mm≦d≦0.3mm の突
出量の場合では記録品位の評価については良好なもので
あった。すなわち、記録紙2万枚ランニング記録後で
も、充分な記録濃度OD1.4 が得られ、また全面黒記録で
も濃度むらは0.10と小さく、更にカブリ濃度も識別不能
な小さな値(カブリ濃度OD≦0.01:記録紙のOD0.1 を差
し引いた値)であった。
【0027】ところで、先に述べたように、上述の実施
例では、板ばね部材16cの先端縁すなわちトナーの層
厚規制側の先端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂
R面取り)、その丸み付け先端部の半径Rは例えば0.05
mmとされたが、この丸み付け先端部も良好な記録品位を
得る上で重要な要因となり得るものであり、これについ
て以下のような実験を行った。
例では、板ばね部材16cの先端縁すなわちトナーの層
厚規制側の先端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂
R面取り)、その丸み付け先端部の半径Rは例えば0.05
mmとされたが、この丸み付け先端部も良好な記録品位を
得る上で重要な要因となり得るものであり、これについ
て以下のような実験を行った。
【0028】厚さ0.2mm のステンレス板材(SUS 631-CSP
-4/3H)から4枚の板ばね部材を用意し、そのうちの3枚
についてスーパー砥石でもって丸み面取り加工を施し
て、丸み付け先端部の半径をそれぞれR=0.10mm、R=
0.07mmおよびR=0.03mmとし、残り1枚については丸み
面取り加工を施さなかった。これら4種類の板ばね部材
をそれぞれ用いて実際に記録作動を行って記録紙上での
記録品位を評価した。各記録作動の概要は次の通りであ
る。 (1) 板ばね部材16cの突出量dを−0.10mmに設定し
た。 (2) 各板ばね部材は線圧35gf/cm で現像ローラ16bに
圧接させられた。 (3) 各記録作動はガブリが発生し易い温度40°および相
対湿度80%RH の環境下で行った。 (4) 各記録作動では、記録紙上に全面黒記録(所謂黒ベ
タ)、全面白記録(静電潜像を形成しない状態)および
角度45°の1ドット斜線の平行斜線パターン記録(水平
方向の斜線間ピッチは8ドット)を行い、評価対象は最
初に記録されたものと、記録紙(A4サイズ)2万枚ラ
ンニング記録後のものとされた。
-4/3H)から4枚の板ばね部材を用意し、そのうちの3枚
についてスーパー砥石でもって丸み面取り加工を施し
て、丸み付け先端部の半径をそれぞれR=0.10mm、R=
0.07mmおよびR=0.03mmとし、残り1枚については丸み
面取り加工を施さなかった。これら4種類の板ばね部材
をそれぞれ用いて実際に記録作動を行って記録紙上での
記録品位を評価した。各記録作動の概要は次の通りであ
る。 (1) 板ばね部材16cの突出量dを−0.10mmに設定し
た。 (2) 各板ばね部材は線圧35gf/cm で現像ローラ16bに
圧接させられた。 (3) 各記録作動はガブリが発生し易い温度40°および相
対湿度80%RH の環境下で行った。 (4) 各記録作動では、記録紙上に全面黒記録(所謂黒ベ
タ)、全面白記録(静電潜像を形成しない状態)および
角度45°の1ドット斜線の平行斜線パターン記録(水平
方向の斜線間ピッチは8ドット)を行い、評価対象は最
初に記録されたものと、記録紙(A4サイズ)2万枚ラ
ンニング記録後のものとされた。
【0029】評価結果を図13のグラフに示す。なお、
同グラフの横軸は板ばね部材の丸み付け先端部の半径R
を示し、その右縦軸は平行斜線パターン記録の直径4mm
の領域の平均光学反射濃度ODの最大値(黒すじ)と最小
値(白すじ)との差を示し、その左縦軸は全面白記録の
カブリ濃度を光学反射濃度計で測定した値である。この
グラフから明らかなように、丸み付け先端部を持たない
の板ばね部材(R=0)を用いた場合の平行斜線パター
ン記録では、平均記録濃度の差0.08と大きく、識別可能
な濃度差0.03を大巾に上回り、記録紙上に黒すじ状およ
び白すじ状の記録濃度むらが見られた。これに対して、
丸み面取り加工を施した板ばね部材(R=0.10mm、R=
0.07mm、R=0.03mm)の場合には、記録濃度差は0.03以
下に抑え得ることが分かる。また、高温高湿度(40度/8
0%RH)の環境下で行った全面白記録では、R=0.10mmの
板ばね部材を用いた場合には、識別限界の濃度差0.01
(記録紙の光学反射濃度OD0.10を引いた値)を越えてお
り、ガブリが発生し易いことが分かる。要するに、板ば
ね部材16bの先端部すなわちトナー層厚規制側の先端
部に丸み面取り加工を施す場合には、その半径Rについ
ては以下の範囲内とすべきである。 0.03mm ≦R≦0.07mm
同グラフの横軸は板ばね部材の丸み付け先端部の半径R
を示し、その右縦軸は平行斜線パターン記録の直径4mm
の領域の平均光学反射濃度ODの最大値(黒すじ)と最小
値(白すじ)との差を示し、その左縦軸は全面白記録の
カブリ濃度を光学反射濃度計で測定した値である。この
グラフから明らかなように、丸み付け先端部を持たない
の板ばね部材(R=0)を用いた場合の平行斜線パター
ン記録では、平均記録濃度の差0.08と大きく、識別可能
な濃度差0.03を大巾に上回り、記録紙上に黒すじ状およ
び白すじ状の記録濃度むらが見られた。これに対して、
丸み面取り加工を施した板ばね部材(R=0.10mm、R=
0.07mm、R=0.03mm)の場合には、記録濃度差は0.03以
下に抑え得ることが分かる。また、高温高湿度(40度/8
0%RH)の環境下で行った全面白記録では、R=0.10mmの
板ばね部材を用いた場合には、識別限界の濃度差0.01
(記録紙の光学反射濃度OD0.10を引いた値)を越えてお
り、ガブリが発生し易いことが分かる。要するに、板ば
ね部材16bの先端部すなわちトナー層厚規制側の先端
部に丸み面取り加工を施す場合には、その半径Rについ
ては以下の範囲内とすべきである。 0.03mm ≦R≦0.07mm
【0030】更に、丸み面取り加工を施した3種類の板
ばね部材(R=0.10mm、R=0.07mm、R=0.03mm)につ
いて、現像ローラ16bに対する線圧(なわちトナー層
厚規制圧力)を変化させた場合にトナー層厚がどのよう
に変化するかも実験された。その結果を図14のグラフ
に示す。同グラフから明らかなように、一般的な傾向と
して、板ばね部材の丸み付け先端部の半径Rが小さくな
るにつれ、一層小さな線圧でもってトナー層厚を薄く規
制し得ることが分かる。例えば、板ばね部材の丸み付け
先端部の半径Rの上限値(0.07mm)について見ると、現
像ローラ16bに対する線圧は30gf/cm 以上必要である
ことが分かる。また、丸み面取り加工を施した3種類の
板ばねについて、現像ローラ16bに対する線圧をそれ
ぞれ12gf/cm 、30gf/cm 、45gf/cm および60gf/cm に設
定して、上述の場合と同様な記録紙(A4サイズ)2万
回ランニング記録試験を行った後に記録品位の評価を行
った。その結果、線圧60gf/cm のとき、いずれの板ばね
部材にもトナー粒子が潰れたように固着し、平行斜線パ
ターン記録には最大濃度差0.16の黒すじ・白すじが発生
した。以上のことから、現像ローラ16bに対する板ば
ね部材16cの線圧としては、約30gf/cm ないし約45gf
/cm の範囲内にすることが好ましいことが分かる。
ばね部材(R=0.10mm、R=0.07mm、R=0.03mm)につ
いて、現像ローラ16bに対する線圧(なわちトナー層
厚規制圧力)を変化させた場合にトナー層厚がどのよう
に変化するかも実験された。その結果を図14のグラフ
に示す。同グラフから明らかなように、一般的な傾向と
して、板ばね部材の丸み付け先端部の半径Rが小さくな
るにつれ、一層小さな線圧でもってトナー層厚を薄く規
制し得ることが分かる。例えば、板ばね部材の丸み付け
先端部の半径Rの上限値(0.07mm)について見ると、現
像ローラ16bに対する線圧は30gf/cm 以上必要である
ことが分かる。また、丸み面取り加工を施した3種類の
板ばねについて、現像ローラ16bに対する線圧をそれ
ぞれ12gf/cm 、30gf/cm 、45gf/cm および60gf/cm に設
定して、上述の場合と同様な記録紙(A4サイズ)2万
回ランニング記録試験を行った後に記録品位の評価を行
った。その結果、線圧60gf/cm のとき、いずれの板ばね
部材にもトナー粒子が潰れたように固着し、平行斜線パ
ターン記録には最大濃度差0.16の黒すじ・白すじが発生
した。以上のことから、現像ローラ16bに対する板ば
ね部材16cの線圧としては、約30gf/cm ないし約45gf
/cm の範囲内にすることが好ましいことが分かる。
【0031】
【発明の効果】以上の構成から明らかなように、本発明
による現像装置にあっては、像担持体上の一成分現像剤
層の層厚を規制するために電荷注入可能な金属製板ばね
部材を該像担持体に振動させることなく適用することが
可能であり、またまたばね部材の他端側の丸み付け先端
を像担持体との接点の前後の所定範囲内に位置決めして
一成分現像剤層の層厚を所定厚さに安定して規制するこ
とが可能であり、かくして静電潜像の現像品位すなわち
記録品位が良好に維持され得る。
による現像装置にあっては、像担持体上の一成分現像剤
層の層厚を規制するために電荷注入可能な金属製板ばね
部材を該像担持体に振動させることなく適用することが
可能であり、またまたばね部材の他端側の丸み付け先端
を像担持体との接点の前後の所定範囲内に位置決めして
一成分現像剤層の層厚を所定厚さに安定して規制するこ
とが可能であり、かくして静電潜像の現像品位すなわち
記録品位が良好に維持され得る。
【図1】本発明による現像装置を適用したレーザプリン
タの概略図である。
タの概略図である。
【図2】図1の現像装置から現像ローラ、板ばね部材お
よび剛性支持部材を取り出して示す拡大図である。
よび剛性支持部材を取り出して示す拡大図である。
【図3】現像装置の現像ローラに対して板ばね部材の位
置を調整し得るようにした板ばね部材位置調整機構を示
す概略図である。
置を調整し得るようにした板ばね部材位置調整機構を示
す概略図である。
【図4】図3における現像ローラと板ばね部材との接触
部を拡大して示す部分拡大図であって、現像装置の現像
ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による設定
範囲外に設定した状態の一例を示す図である。
部を拡大して示す部分拡大図であって、現像装置の現像
ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による設定
範囲外に設定した状態の一例を示す図である。
【図5】図4と同様な部分拡大図であって、現像装置の
現像ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による
設定範囲内に設定した状態の一例を示す図である。
現像ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による
設定範囲内に設定した状態の一例を示す図である。
【図6】図4と同様な部分拡大図であって、現像装置の
現像ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による
設定範囲外に設定した状態の別の例を示す図である。
現像ローラに対する板ばね部材の位置を本実施例による
設定範囲外に設定した状態の別の例を示す図である。
【図7】現像ローラ上のトナー層の層厚をレーザスキャ
ンマイクロ測定装置によって測定する測定方法の説明図
である。
ンマイクロ測定装置によって測定する測定方法の説明図
である。
【図8】図4、図5および図6に例示されるような種々
の板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ローラ
上のトナー層の層厚を図7の測定方法に従って測定した
際の測定結果を示すグラフである。
の板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ローラ
上のトナー層の層厚を図7の測定方法に従って測定した
際の測定結果を示すグラフである。
【図9】図4、図5および図6に例示されるような種々
の板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ローラ
上のトナー層の層厚を図7の測定方法に従って測定した
際の感光体ドラム上でのカブリを測定した際の測定結果
を示すグラフである。
の板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ローラ
上のトナー層の層厚を図7の測定方法に従って測定した
際の感光体ドラム上でのカブリを測定した際の測定結果
を示すグラフである。
【図10】現像ローラの表面にトナー層を形成させた状
態で該現像ローラの表面電位を表面電位計によって測定
する測定方法の説明図である。
態で該現像ローラの表面電位を表面電位計によって測定
する測定方法の説明図である。
【図11】図10の測定方法に従って現像ローラの表面
電位を表面電位計によって測定した際のその出力傾向を
説明するためのグラフである。
電位を表面電位計によって測定した際のその出力傾向を
説明するためのグラフである。
【図12】板ばね部材を図5および図6に例示されるよ
うな板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ロー
ラの表面電位を図10の測定方法に従って測定した際の
測定結果を示すグラフである。
うな板ばね部材の設定位置のそれぞれについて現像ロー
ラの表面電位を図10の測定方法に従って測定した際の
測定結果を示すグラフである。
【図13】板ばね部材の丸み付け先端部の半径とトナー
層の層厚とのの関係を示すグラフである。
層の層厚とのの関係を示すグラフである。
【図14】現像ローラへの板ばね部材の圧接力とトナー
層の層厚との関係を板ばね部材の丸み先端部の半径を適
宜変えて示すグラフである。
層の層厚との関係を板ばね部材の丸み先端部の半径を適
宜変えて示すグラフである。
【図15】現像ローラ上のトナー層の層厚を規制するた
めの層厚規制部材として板ばね部材を用いた場合の従来
例を示す概略図である。
めの層厚規制部材として板ばね部材を用いた場合の従来
例を示す概略図である。
10…感光体ドラム
12…スコロトロン帯電器
14…レーザビーム走査ユニット
16…現像器
16a…現像剤容器
16b…現像ローラ
16c…板ばね部材
16d…剛性支持部材
16e…シャフト
16f…コイルばね
16g…トナー回収兼供給ローラ
18…コロトロン転写器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 西尾 行生
神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地
富士通株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 像担持体(10)に保持された静電潜像
を一成分現像剤でもって現像する現像装置であって、一
成分現像剤を収容する現像剤保持容器(16a)と、こ
の現像剤保持容器内に回転駆動可能に設けられた弾性体
現像ローラ(16b)とを具備し、この弾性体現像ロー
ラはその一部を前記現像剤保持容器から露出させて前記
像担持体に対接するように配置され、かつその回転面に
一成分現像剤を付着させて一成分現像剤層を形成すると
共にその回転により前記像担持体との対接領域に搬送す
るようになっており、更に、前記弾性体現像ローラの一
成分現像剤層の層厚を規制するための板ばね部材(16
c)を具備し、この板ばね部材はその一端側で回動可能
な剛性支持部材(16d)に一体的に支持させられ、か
つその他端側で前記弾性体現像ローラの一成分現像剤層
の層厚を規制すべく該弾性体現像ローラに対して弾性的
に押圧接触させられる現像装置において、前記剛性支持
部材(16d)の回動中心が前記板ばね部材(16c)
と前記弾性体現像ローラ(16b)との接線上に実質的
に位置決めされ、前板ばね部材の他端側の先端部が一成
分現像剤層の層厚を所定厚さに安定して規制すべく該板
ばね部材と前記弾性体現像ローラとの接点に実質的に位
置決めされることを特徴とする現像装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、前
記板ばね部材と前記弾性体現像ローラとの接点に対する
該板ばね部材の他端側の先端部の実質的な位置決めが該
接点での該弾性体現像ローラの回転移動面に対して該接
点からその上流側に向かって約0.3mm までの箇所と該接
点からその下流側に向かって約0.5mmまでの箇所との間
の範囲で行われることを特徴とする現像装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166015A JPH0511590A (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | 一成分現像剤を用いる現像装置 |
EP92914307A EP0547238B1 (en) | 1991-07-06 | 1992-07-06 | Developing device using a one-pack developing agent |
KR1019930700684A KR970003015B1 (ko) | 1991-07-06 | 1992-07-06 | 1성분 현상제를 사용하는 현상장치 |
DE69220013T DE69220013T2 (de) | 1991-07-06 | 1992-07-06 | Einkomponenten-entwickler verwendende entwicklungsvorrichtung |
PCT/JP1992/000858 WO1993001530A1 (en) | 1991-07-06 | 1992-07-06 | Developing device using a one-pack developing agent |
US07/983,863 US5412458A (en) | 1991-07-06 | 1992-07-06 | Developing apparatus having leaf spring member for regulating mono-component developer layer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166015A JPH0511590A (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | 一成分現像剤を用いる現像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0511590A true JPH0511590A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15823331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3166015A Pending JPH0511590A (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | 一成分現像剤を用いる現像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0511590A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014149327A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Brother Ind Ltd | 現像装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02135470A (ja) * | 1988-11-17 | 1990-05-24 | Minolta Camera Co Ltd | 現像装置 |
JPH0321968A (ja) * | 1989-06-19 | 1991-01-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 一成分現像装置 |
-
1991
- 1991-07-06 JP JP3166015A patent/JPH0511590A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02135470A (ja) * | 1988-11-17 | 1990-05-24 | Minolta Camera Co Ltd | 現像装置 |
JPH0321968A (ja) * | 1989-06-19 | 1991-01-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 一成分現像装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014149327A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Brother Ind Ltd | 現像装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19960813 |