JPH0511526A - 電子写真画像記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 未転写トナーによる記録媒体の汚れ、装置内
の汚れを減少させる。 【構成】 ジャム等が発生した場合に、電子写真画像記
録装置の転写プロセスを停止させたまま転写チャージャ
１２と感光体１０との間に転写材１１を搬送し、再び前
記転写プロセスを作動させ感光体１０上に残留したトナ
ーを転写材１１に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子写真画像記録装置に
関するものであり、感光体、或いは、感光体と記録媒体
の間に設けた中間媒体によって、記録媒体にトナーを転
写する電子写真画像記録装置、特に未転写トナーの回収
機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真画像記録装置では、感光体上で
現像された静電潜像が、感光体上、或いは中間媒体上か
ら記録媒体に転写されずに、感光体上、或いは中間媒体
上に未転写トナーとして残留し、次回に転写する静電潜
像に影響を及ぼすことがある。

【０００３】従来では、上述の未転写トナーに対して、
次の２つの方法で対処されている。

【０００４】１つは、感光体、或いは中間媒体の転写プ
ロセスにおいて、転写の次の工程にクリーナを設置し、
未転写トナーを除去する方法である。この方法が現在主
流になっている。

【０００５】もう１つは次回の現像工程まで未転写トナ
ーを放置し、帯電チャージャにより、感光体に帯電する
と同時に、未転写トナーにも帯電させ、トナー担持体に
よる現像時に、未転写トナーを除去する方法であり、一
般にクリーナーレスと呼ばれる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法
は、感光体上で静電潜像を現像したトナー、或いは感光
体から中間媒体に転写されたトナーのほとんどが、記録
媒体に転写され、感光体、或いは中間媒体に残留する未
転写トナーが極僅かであることが前提になっている。

【０００７】しかし、従来の電子写真画像記録装置で
は、記録媒体のジャム等で転写プロセスが一時停止し、
記録媒体が除去され、転写プロセスを再開する場合、感
光体、或いは中間媒体上に残留している大量の未転写ト
ナーが、そのまま転写部を通過しクリーナによって回収
される。

【０００８】未転写トナーが前記転写部を通過する際に
前記電子写真画像記録装置内に、前記未転写トナーが落
下し汚れとなる。さらに、本来極僅かの未転写トナーの
回収が前提であるクリーナが回収しきれなかった未転写
トナーは、次回の静電潜像の転写の際に、画像の汚れを
引き起こす。

【０００９】記録媒体のジャムといった問題は頻繁に発
生するものではない。実際、市販されている電子写真画
像記録装置において、未転写トナーによってクリーナユ
ニットがいっぱいになり使用不能になることは無いが、
転写プロセスの速度を上げたり、品質の低い記録媒体を
使用すると発生し易くなる。

【００１０】しかし、クリーナにより上述の問題を解決
しようとすると、大きなクリーナの容量が必要となり、
装置の小型化が困難になる。トナー担持体による方法で
は、未転写トナーの回収が、搬送されてくる感光体上の
未転写トナーに一時的に追い付かなくなったり、中間媒
体上のトナーが、感光体上へ再付着する問題が発生す
る。

【００１１】本発明の目的は前記課題を解消した電子写
真画像記録装置を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る電子写真画像記録装置においては、感
光体上につくられた静電潜像を、トナー担持体により現
像し、現像されたトナー層を転写材に静電的に転写する
電子写真画像記録装置であって、前記電子写真画像記録
装置のプロセスを停止させたまま前記転写部に記録媒体
を搬送し、その後、前記プロセスを作動させ前記記録媒
体に転写して、未転写トナーを回収する機構を有するも
のである。

【００１３】また、本発明に係る電子写真画像記録装置
においては、感光体上につくられた静電潜像を、トナー
担持体により現像し、現像されたトナー層を中間媒体に
静電的に転写し、さらに記録媒体に転写を行う電子写真
画像記録装置であって、前記電子写真画像記録装置のプ
ロセスを停止させたまま前記の中間媒体から記録媒体へ
の転写部に記録媒体を搬送し、その後、前記プロセスを
作動させ前記記録媒体に転写して、未転写トナーを回収
する機構を有するものである。

【００１４】

【作用】本発明では、電子写真画像記録装置の転写プロ
セスを停止させたまま転写部に記録媒体を搬送し、その
後、前記プロセスを作動させ前記記録媒体に、感光体或
いは中間媒体に残留した未転写トナーを転写して回収す
るようにしたものである。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図により説明する。

【００１６】（実施例１）図１は、本発明の実施例１を
示す縦断面図である。

【００１７】図において、本実施例に係る電子写真記録
装置の構成は基本的に従来の電子写真画像記録装置とほ
ぼ同じである。これは、できるだけ従来の製品に改造を
加えずに本発明の特徴である未転写トナー回収機構を利
用できるようにしたためである。

【００１８】唯一の変更点は転写プロセスが停止してい
ても、記録媒体の搬送が可能なことである。

【００１９】すなわち、図１において、感光体１０の周
囲には、感光体１０の周面を一様に帯電させる帯電チャ
ージャ１６と、帯電した感光体１０の周面に光照射を行
ない静電潜像を形成する露光ヘッド１７と、感光体１０
上の静電潜像にトナー５を付着して可視化像に現像する
現像ユニット１（トナー担持体２、供給部材３、攪拌部
材４、薄層形成部材６）と、可視化像を転写材１１に転
写する転写チャージャ１２と、転写後に感光体１０上に
残留するトナーを回収するクリーナユニット１４とが配
設されている。

【００２０】ここに、本実施例では、電子写真画像記録
装置のプロセスを停止させたまま転写部（転写チャージ
ャ１２を含む）に記録媒体（転写材１１）を搬送し、そ
の後、前記プロセスを作動させ記録媒体に転写して、未
転写トナーを回収する未転写トナー回収機構Ｍを有して
いる。

【００２１】さらに未転写トナー回収機構Ｍは、未定着
トナーの回収に必要な操作指示、及び作動開始を表示、
或いは音声により使用者に伝達が可能な手段を備えてい
る。前記伝達手段として具体的には液晶、或いはＬＥＤ
による表示装置等が用いられる。

【００２２】本実施例に係る電子写真画像記録装置の特
徴である未転写トナー回収機構の動作のフローチャート
を図２に示した。未転写トナーを回収するため、図１の
フローチャートにより、次の操作を行う。

【００２３】ジャムが発生したら、表示、或いは音声
によって転写プロセスの停止、及び装置内に残留した記
録媒体を除去することを使用者に知らせる。：図中メッ
セージ１

【００２４】ホッパー等の記録媒体の搬送装置内に記
録媒体がセットされていない場合、未転写トナー回収の
ための記録媒体を電子写真記録装置にセットすることを
表示、或いは音声で使用者に知らせる。：図中メッセー
ジ２

【００２５】ホッパー等の記録媒体の搬送装置内に記録
媒体がセットされている場合、その記録媒体を未転写ト
ナーの回収に使用して良いかどうか、表示、或いは音声
で使用者に知らせる。：図中メッセージ３

【００２６】前記記録媒体（転写材１１）が転写チャ
ージャ１２と感光体１０との間に差し込まれるように搬
送する。この記録媒体は、その電子写真画像記録装置に
使用可能な最大の大きさのものが好ましい。その際に感
光体１０及びトナー担持体２は停止したままである。

【００２７】前記記録媒体が差し込まれたことを確認
し、感光体１０及びトナー担持体１２を作動し未転写ト
ナーの転写を開始する。図１の電子写真画像記録装置に
おいて、転写中に記録媒体のジャム等の理由により、転
写が途中で停止した場合、未転写トナーは感光体１０上
のＢからＣの間にあるが、未現像の静電潜像が感光体１
０上のＡからＢの間にあるため、この電子写真画像記録
装置の再始動直後に感光体１０上の静電潜像がトナー担
持体により現像されることになり、感光体１０上には、
ＡからＣの間に未転写トナーが存在することになる。ク
リーナレスの装置の未転写トナーの回収を考えると、最
低感光体１０の円周の長さ程度は転写を行う。ここでの
転写プロセスの速度は、未転写トナーが記録媒体に充分
転写される速度、或いは通常の転写速度よりも遅い方が
好ましい。

【００２８】その後、未転写トナーの転写を行った記
録媒体を排出し、未転写トナーの回収の終了と転写プロ
セスの再開を、表示、或いは音声で使用者に知らせ
る。：図中メッセージ４

【００２９】（実施例２）図３は、本発明の実施例２を
示す縦断面図である。

【００３０】本実施例は、感光体上のトナーを中間媒体
に転写し、さらに中間媒体から記録媒体に転写をする電
子写真画像記録装置を対象とし、この装置での未転写ト
ナーを回収するものであり、図１のものに加えて、駆動
ローラ１９、転写ローラ２０、クリーナユニット２１、
中間媒体１８を備えている。

【００３１】すなわち、ジャムが発生したら、表示、
或いは音声によって転写プロセスの停止、及び装置内に
残留した記録媒体を除去することを使用者に知らせ
る。：図中メッセージ１

【００３２】ホッパー等の記録媒体の搬送装置内に記
録媒体がセットされていない場合、未転写トナー回収の
ための記録媒体を電子写真画像記録装置にセットするこ
とを表示、或いは音声で使用者に知らせる。：図中メッ
セージ２

【００３３】ホッパー等の記録媒体の搬送装置内に記録
媒体がセットされている場合、その記録媒体を未転写ト
ナーの回収に使用して良いかどうか、表示、或いは音声
で使用者に知らせる。：図中メッセージ３

【００３４】前記記録媒体が転写チャージャ１２と中
間媒体１８との間に差し込まれるように搬送する。この
記録媒体は、その電子写真画像記録装置に使用可能な最
大の大きさのものが好ましい。その際に感光体１０及び
トナー担持体２、中間媒体１８は停止したままである。

【００３５】前記記録媒体が差し込まれたことを確認
し、感光体１０及びトナー担持体２を作動し未転写トナ
ーの転写を開始する。図３の電子写真画像記録装置にお
いて、転写中に記録媒体のジャム等の理由により、転写
が途中で停止した場合、未転写トナーは感光体１０上の
Ｂから中間媒体１８上のＤとの間にあるが、未現像の静
電潜像が感光体１０上のＡからＢの間にあるため、この
電子写真画像記録装置の再始動直後に感光体１０上の静
電潜像がトナー担持体２により現像され、転写プロセス
内には、ＡからＤの間に未転写トナーが存在することに
なる。

【００３６】クリーナレスの装置の未転写トナーの回収
を考えると、最低中間媒体１８の回転方向の長さ程度は
転写を行う。ここでの転写プロセスの速度は、未転写ト
ナーが、記録媒体に充分転写される速度、或いは通常の
転写速度よりも遅い方が好ましい。

【００３７】その後、未転写トナーの転写を行った記
録媒体を排除し、未転写トナーの回収の終了と転写プロ
セスの再開を、表示、或いは音声で使用者に知らせ
る。：図中メッセージ４

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、従来の電
子写真画像記録装置に使用することにより、未転写トナ
ーによる記録媒体の汚れ、装置内の汚れを減少させるこ
とに効果がある。さらに、クリーナの容量を減らして電
子写真画像記録装置を小型化したり、クリーナレスの電
子写真画像記録装置の場合、未転写トナーの量が一時的
に増加した時の処理に有効である。

【００３９】中間媒体を持たない電子写真画像記録装置
に比べて、中間媒体を持つ電子写真画像記録装置では、
静電潜像を現像したトナーが記録媒体に転写されるまで
の工程が長く、ジャム等により転写プロセスが停止する
と多くの未転写トナーが転写装置内に残留するが、本発
明は前記未転写トナーを完全に除去することが可能であ
り、特に有効である。

【００４０】また、本発明の電子写真画像記録装置は、
従来のクリーナーを持つ電子写真画像記録装置に僅かな
変更を加えることで製作することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１を示す縦断面図である。

【図２】本発明に係る未転写トナー回収機構の動作を示
すフローチャートである。

【図３】本発明の実施例２を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 現像ユニット １０ 感光体 １１ 転写材 １２ 転写チャージャ １４，２１ クリーナユニット １６ 帯電チャージャ １７ 露光ヘッド １８ 中間媒体 ２０ 転写ローラ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体上につくられた静電潜像を、トナ
   ー担持体により現像し、現像されたトナー層を転写材に
   静電的に転写する電子写真画像記録装置であって、 前記電子写真画像記録装置のプロセスを停止させたまま
   前記転写部に記録媒体を搬送し、その後、前記プロセス
   を作動させ前記記録媒体に転写して、未転写トナーを回
   収する機構を有することを特徴とする電子写真画像記録
   装置。
2. 【請求項２】 感光体上につくられた静電潜像を、トナ
   ー担持体により現像し、現像されたトナー層を中間媒体
   に静電的に転写し、さらに記録媒体に転写を行う電子写
   真画像記録装置であって、 前記電子写真画像記録装置のプロセスを停止させたまま
   前記の中間媒体から記録媒体への転写部に記録媒体を搬
   送し、その後、前記プロセスを作動させ前記記録媒体に
   転写して、未転写トナーを回収する機構を有することを
   特徴とする電子写真画像記録装置。