JPH05112873A - ポリイミド樹脂のエツチング法 - Google Patents

ポリイミド樹脂のエツチング法

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JPH05112873A
JPH05112873A JP21433991A JP21433991A JPH05112873A JP H05112873 A JPH05112873 A JP H05112873A JP 21433991 A JP21433991 A JP 21433991A JP 21433991 A JP21433991 A JP 21433991A JP H05112873 A JPH05112873 A JP H05112873A
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JP
Japan
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polyimide resin
etching
plating
mol
film
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JP21433991A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ogasawara
修一 小笠原
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビフェニール基を有するポリイミド樹脂表面
にエッチング処理を施した後、触媒を付与して無電解め
っきを施した際に、めっき皮膜中にふくれ等の表面欠陥
を生じないようなエッチング法を提供することを目的と
する。 【構成】 ビフェニール基を有するポリイミド樹脂表面
にエッチング処理した後、これに触媒を付与して無電解
めっきを施す工程において、ポリイミド樹脂表面のエッ
チング処理を0.01モル以上5モル以下のアルカリ金
属水酸化物を含有するヒドラジン一水和物を用いて行な
うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビフェニール基を有す
るポリイミド樹脂に無電解めっき皮膜を形成する際の、
めっき前処理工程におけるポリイミド樹脂のエッチング
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は優れた電気絶縁性と耐
熱性を有しており、また機械的特性および化学的特性に
おいても他のプラスチック材料と同等以上の性能を有す
るところから、電気機器等の絶縁材料として広く用いら
れている。例えば、フレキシブルプリント回路(FP
C)やテープ自動ボンディング(TAB)実装等はこの
ポリイミド樹脂フィルムや、その上に銅皮膜を形成させ
た所謂銅ポリイミド基板にフォトエッチングを施して製
造されるが、この銅ポリイミド基板は従来ポリイミド樹
脂と銅箔とを接着剤を用いて貼り合わせるラミネート法
によって得られるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ラミネート法
によるときは、接着剤の耐熱性や耐薬品性が十分でない
ために、ボンディングを行なうに際して発生する熱衝撃
によって銅箔が樹脂部から剥離したり、銅皮膜のエッチ
ング処理に際して接着剤にイオン吸着が起こり、形成さ
れた回路間隔が狭い場合には絶縁不良を起こしたりする
恐れがあった。
【0004】上記したような問題点を解決するために、
ポリイミド樹脂表面にエッチングにより親水化処理を施
した後、パラジウム(Pd)、銀(Ag)等でポリイミ
ド樹脂表面を触媒活性化して無電解銅めっきを施したも
のを銅ポリイミド基板として用いることが提案されてい
る。この方法では、ポリイミド樹脂表面はヒドラジン等
の還元剤、エチレンジアミン等のアミン化合物および水
溶性アルコールのいずれかを単独で、あるいは2種類以
上の混合液として使用してエッチング処理が行なわれて
いる。
【0005】上記した方法によって、樹脂表面にエッチ
ング処理を施すことによって、ポリイミド樹脂に無電解
めっき法により直接金属皮膜層を形成させることが可能
になった。ところで、従来この種の用途に使用されてい
るポリイミド樹脂としては、例えば、デュポン社製「カ
プトン」(商品名)ポリイミド樹脂に代表される(以
下、カプトン型ポリイミド樹脂と称する)ような、ピロ
メリット酸無水物とジアミノジフェニールエーテルを主
成分とするものが一般的であったが、最近電子機器の高
密度化、高性能化が進むにつれて、より一層寸法安定
性、耐熱性の高いポリイミド樹脂が要求されるようにな
り、これらの特性を改良したポリイミド樹脂としてビフ
ェニール基を有するポリイミド樹脂が開発された。
【0006】しかしながら、上記ビフェニール基を有す
るポリイミド樹脂に対して、従来行なわれているような
ポリイミド樹脂エッチング法を適用した場合、無電解め
っきを施すに際して、めっき皮膜にふくれ等の欠陥が発
生しやすいという新たな問題が発生した。
【0007】本発明は上記の問題を解決することを課題
とするものであって、ビフェニール基を有するポリイミ
ド樹脂表面にエッチング処理を施し、触媒付与後無電解
めっきを施した際にふくれ等の表面欠陥を生じないよう
なエッチング法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ビフェニ
ール基を含有するポリイミド樹脂に従来法によるエッチ
ングを施して無電解めっき処理を行なった場合にめっき
皮膜面にふくれ等の欠陥を発生する原因について種々検
討を行なった結果、エッチング液の成分、特に水分量の
多寡によってめっき皮膜におけるふくれ等の発生程度が
著しく変化することを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち、上記課題を解決するための本発明
は、ビフェニール基を有するポリイミド樹脂表面にエッ
チング処理し、これに触媒を付与して無電解めっきを施
す工程において、ポリイミド樹脂表面のエッチング処理
を0.01モル以上5モル以下のアルカリ金属水酸化物
を含有するヒドラジン一水和物を用いて行なうことを特
徴とするポリイミド樹脂のエッチング法である。
【0010】
【作用】ポリイミド樹脂にエッチング処理を施した場合
に、通常はイミド基がアルカリによる加水分解、あるい
は還元剤による開裂等を生じてその後の処理に適した親
水性の変性層を形成する。すなわち、ポリイミド樹脂の
単位体積当たりに存在するイミド基の数の多さがエッチ
ングされ易さを示していると言える。
【0011】化1に従来のカプトン型ポリイミド樹脂の
化学構造式を、また化2に新規に開発されたビフェニー
ル基を有するポリイミド樹脂(商品名ユーピレックス
R;宇部興産社製)の化学構造式を示す。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】 化1および化2に見られるように、ビフェニール基を有
するポリイミド樹脂はカプトン型のポリイミド樹脂に比
べて単位体積当たりのポリイミド基の数が少なく、これ
はビフェニール基を有するポリイミド樹脂が従来のカプ
トン型ポリイミド樹脂に比べ、エッチングされ難いこと
を示す。
【0014】またさらに、従来のカプトン型ポリイミド
樹脂の溶解液として一般に用いられているヒドラジン一
水和物は、該溶液に水分が混入するとその溶解速度が低
下する傾向がある。本発明の方法においては、エッチン
グ液の組成を改良しビフェニール基を有するポリイミド
樹脂にめっき皮膜にふくれ等の欠陥を生じさせることな
く、無電解めっき皮膜を形成させることに成功したもの
である。
【0015】本発明の方法は、ビフェニール基を有する
ポリイミド樹脂表面にエッチング処理し、触媒付与した
後無電解めっきを施す工程において、ポリイミド樹脂表
面を0.01モル以上5モル以下の量のアルカリ金属水
酸化物を含有するヒドラジン一水和物を用いてエッチン
グ処理を施すものであるが、これによって、従来のカプ
トン型ポリイミド樹脂よりもエッチングされ難いビフェ
ニール基を有するポリイミド樹脂に対してアルカリによ
る加水分解と、ヒドラジンによる還元、開裂をともに行
なわせることによってエッチングを十分に行なわせるこ
とができるために、その後に行なわれる無電解銅めっき
に際してのめっき皮膜の剥離発生を完全に防止し得るも
のである。
【0016】ヒドラジン一水和物にアルカリ金属水酸化
物を添加する際に、該アルカリ金属水酸化物は水溶液の
状態であってはならない。これは前述したようにヒドラ
ジン一水和物に水分が混入するとポリイミド樹脂に対す
る溶解能力が著しく低下するからである。アルカリ金属
水酸化物の添加量は0.01モル以上5モル以下が望ま
しい。添加量が0.01モル未満であるとエッチング処
理が十分に行なわれずその後に行なわれる無電解めっき
の際にめっき皮膜にふくれを生ずる。一方、アルカリ金
属水酸化物の添加量が5モルを超えると液の粘度が高く
なりすぎて均一なエッチングが行なわれなくなり、その
後に行なわれる無電解めっきの際にめっきむらを生ずる
ようになる。
【0017】本発明において用いられるアルカリ金属水
酸化物の種類には特に限定はないが経済的な理由から水
酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、またはその両者
の混合物が特に推奨される。また、本発明において行な
われるエッチング処理の処理時間、処理温度等にも特に
限定はない。これは、エッチングの時間および温度はエ
ッチング液組成およびポリイミド樹脂の構造と関係があ
るためで、実操業に当たっては予め予備実験等でその最
適条件を定めておけば良い。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例について述べる。 実施例1 ビフェニール基含有ポリイミド樹脂フィルムとして、3
0cm×30cmの大きさの宇部興産社製「ユーピレッ
クス50R型」のポリイミド樹脂フィルムを用い、その
片面を水酸化カリウムを0.1モル含有するヒドラジン
一水和物に25℃で1分間浸漬してエッチングを行な
い、次いで水洗後奥野製薬社製「OPC−80キャタリ
ストM」を使用して25℃で30秒間の触媒付与を施
し、次いで水洗後奥野製薬社製「OPC−555アクセ
レーター」を使用して25℃で45秒間の促進処理を施
した。その後以下に示す条件で無電解銅めっきを行なっ
た。
【0019】(液組成) CuSO・5HO : 10g/l EDTA・2Na : 30g/l 37%HCHO : 5ml/l PEG#1000 : 0.5g/l 2,2′−ビピリジル : 10mg/l (めっき条件) 温 度 : 65℃ 攪 拌 : 空気攪拌 時 間 : 30分間 pH : 12.5 得られた無電解めっき皮膜の厚みは1.0μmで均一で
あり、皮膜表面にはふくれの発生は見られなかった。 実施例2 実施例1と同様のポリイミド樹脂フィルムを使用し、エ
ッチングを水酸化ナトリウムを0.01モル含有するヒ
ドラジン一水和物を用いて40℃で1分間行なった以外
は実施例1と同様な手順で樹脂表面に無電解銅めっきを
施した。
【0020】得られた銅めっきの厚みは1.0μmで均
一であり、皮膜表面にはふくれの発生は見られなかっ
た。 実施例3 実施例1と同様のポリイミド樹脂フィルムを使用し、エ
ッチングを水酸化ナトリウムを2モルと、水酸化カリウ
ムを3モル含有するヒドラジン一水和物を用いて25℃
で30秒間行なった以外は実施例1と同様な手順で樹脂
表面に無電解銅めっきを施した。
【0021】得られた銅めっきの厚みは1.0μmで均
一であり、皮膜表面にはふくれの発生は見られなかっ
た。 実施例4 ビフェニール基含有ポリイミド樹脂として、30cm×
30cmの大きさの宇部興産社製「ユーピレックス50
s型」ポリイミド樹脂フィルムを使用した以外は実施例
1と同様の手順で樹脂表面に無電解銅めっきを施した。
【0022】得られた銅めっきの厚みは1.0μmで均
一であり、皮膜表面にはふくれの発生は見られなかっ
た。 比較例1 実施例1と同様のポリイミド樹脂フィルムを使用し、エ
ッチングを水酸化ナトリウムを0.005モルを含有す
るヒドラジン一水和物を用いて40℃で1分間行なった
以外は実施例1と同様な手順で樹脂表面に無電解銅めっ
きを施した。
【0023】得られた銅めっきの厚みは1.0μmであ
ったが、皮膜中にはふくれが多数観察された。 比較例2 実施例1と同様のポリイミド樹脂フィルムを使用し、エ
ッチングを水酸化ナトリウムを6モル含有するヒドラジ
ン一水和物を用いて25℃で30秒間行なった以外は実
施例1と同様な手順で樹脂表面に無電解銅めっきを施し
た。
【0024】得られた基板には銅めっき皮膜の未着部分
が存在し、また銅めっき皮膜の厚みにはむらがあった。 比較例3 実施例1と同様のポリイミド樹脂フィルムを使用し、エ
ッチングを濃度が1モル/lの水酸化ナトリウムとヒド
ラジン一水和物を等体積比で混合した溶液を用いて25
℃で1分間行なった以外は実施例1と同様な手順で樹脂
表面に無電解銅めっきを施した。
【0025】得られた銅めっきの厚みは1.0μmで均
一であったが、皮膜中にふくれが多数観察された。
【0026】
【発明の効果】上記した如く、本発明の方法によれば従
来無電解めっきの際にめっき皮膜にふくれ等の欠陥が発
生し易かったビフェニール基を有するポリイミド樹脂に
対し、めっき液組成の改善によって、容易にふくれ等の
発生を防止することができるので、これによってFPC
やTAB実装等の基板として十分に使用に耐え得る高品
質な銅ポリイミド基板を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビフェニール基を有するポリイミド樹脂
    表面にエッチング処理し、これに触媒を付与して無電解
    めっきを施す工程において、ポリイミド樹脂表面のエッ
    チング処理を0.01モル以上5モル以下のアルカリ金
    属水酸化物を含有するヒドラジン一水和物を用いて行な
    うことを特徴とするポリイミド樹脂のエッチング法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウ
    ムまたは水酸化カリウム、またはその両者の混合物であ
    る請求項1記載のポリイミド樹脂のエッチング法。
JP21433991A 1991-07-31 1991-07-31 ポリイミド樹脂のエツチング法 Pending JPH05112873A (ja)

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JP (1) JPH05112873A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177697A (ja) * 2013-02-13 2014-09-25 Seiren Co Ltd ポリイミド樹脂表面改質剤及びポリイミド樹脂表面改質方法
JP2017050400A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 学校法人神奈川大学 フレキシブル熱電変換部材の作製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177697A (ja) * 2013-02-13 2014-09-25 Seiren Co Ltd ポリイミド樹脂表面改質剤及びポリイミド樹脂表面改質方法
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