JPH05112648A - 含フツ素ポリアリーレンチオエーテルの製造方法 - Google Patents

含フツ素ポリアリーレンチオエーテルの製造方法

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JPH05112648A
JPH05112648A JP3302546A JP30254691A JPH05112648A JP H05112648 A JPH05112648 A JP H05112648A JP 3302546 A JP3302546 A JP 3302546A JP 30254691 A JP30254691 A JP 30254691A JP H05112648 A JPH05112648 A JP H05112648A
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JP
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group
general formula
chemical
polyarylene thioether
alkali
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JP3302546A
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Hiroki Kamiya
浩樹 神谷
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐油性、耐薬品性、可塑性、耐熱性が高く、電
気的特性、機械的特性、化学的特性に優れた、主鎖にポ
リフルオロ炭化水素セグメントとポリフェニレンスルフ
ィドセグメントの両者を有する含フッ素ポリマーを提供
する。 【構成】化1(ただし、Rfは2価のパーフルオロアル
キレン基を表す。R1 〜R4 はそれぞれ独立に水素原
子、アルキル基及びアルコキシ基から選ばれる基を表
す。R1 〜R4 は互いに同じ種類であっても異なった種
類であってもよい。Xはハロゲン原子を表す。)で表さ
れる少なくとも1種と、一般式HS−Ar−SH(ただ
し、Arは置換または非置換のアリーレン基を表す。)
で表される化合物の少なくとも1種とをアルカリの存在
下に重合せしめる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主鎖にポリフルオロ炭
化水素セグメントを有する新規な含フッ素ポリマー及び
その製造方法に関する。さらに詳しく言うと、実質的に
主鎖にポリフルオロ炭化水素セグメントとポリフェニレ
ンスルフィドセグメントとを有する新規な含フッ素ポリ
マーおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリフェニレンスルフィドは、耐
熱性、機械特性などに優れた樹脂として知られており、
ジハロゲノ芳香族化合物をアルカリ金属硫化物と、極性
溶媒中で高温高圧下で縮重合反応させることにより製造
されている。また、ポリフルオロ炭化水素ポリマーは、
耐油、耐薬品性、電気特性などに優れた樹脂として知ら
れており、一般的に含フッ素不飽和化合物のラジカル重
合により合成されている。これら両者の構造を主鎖中に
合わせ持つポリマーは、耐熱性、耐薬品性、機械特性、
電気特性など両者の特性を兼ね備えたポリマーであると
期待される。
【0003】ポリフェニレンスルフィドの芳香核の置換
基としてポリフルオロ炭化水素を含んだポリマーは、Ma
kromol.Chem.,Vol.190,1561(1989) に記載がある。
【0004】しかしながら、両者ポリマーはその合成方
法がまったく異なるため、主鎖中に両者の構造を有する
所望のポリマーを得ることは、困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、前記問題点を
解消し、ポリフルオロ炭化水素ポリマーとポリフェニレ
ンスルフィドポリマーの長所を合わせ持つ耐油性、耐薬
品性、可塑性、耐熱性が高く、電気的特性、機械的特
性、化学的特性に優れた、主鎖にポリフルオロ炭化水素
セグメントとポリフェニレンスルフィドセグメントの両
者を有する新規な含フッ素ポリマーの製造方法を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、前記問題点
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ハロゲン化フェニ
ル基を有するフルオロ炭化水素化合物とジチオール化合
物をアルカリ存在下に重合することで所望のポリマーを
得られることを見いだし、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式[1](ただ
し、式[1]中、Rfは2価のフッ素置換有機基を表
す。R1 〜R4 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基
及びアルコキシ基から選ばれる基を表す。R1 〜R4
互いに同じ種類であっても異なった種類であってもよ
い。Xはハロゲン原子を表す。)で表される少なくとも
1種と、一般式[2](ただし、Arは置換または非置
換のアリーレン基を表す。)で表される化合物の少なく
とも1種とをアルカリの存在下に重合せしめることを特
徴とする含フッ素ポリアリーレンチオエーテルの製造方
法、
【0008】
【化6】
【0009】
【化7】
【0010】及び、一般式[1](ただし、式[1]
中、Rfは2価のフッ素置換有機基を表す。R1 〜R4
はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基及びアルコキシ
基から選ばれる基を表す。R1 〜R4 は互いに同じ種類
であっても異なった種類であってもよい。Xはハロゲン
原子を表す。)で表される少なくとも1種と、一般式
[2](ただし、Arは置換または非置換のアリーレン
基を表す。)で表される化合物の少なくとも1種及び一
般式[3](ただし、X’はハロゲン原子または水酸
基、X”はハロゲン原子、チオール基、または水酸基を
表す。Ar’は置換または無置換のアリーレン基を表
す。)で表される化合物の少なくとも1種とをアルカリ
の存在下に共重合せしめることを特徴とする含フッ素ポ
リアリーレンチオエーテルの製造方法、を提供するもの
である。
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】一般式[1]中のR1 〜R4 を詳しく説明
すると、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキ
シ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert
−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基な
どのアルコキシ基をあげることができる。これらのなか
でも水素原子あるいはメチル基、エチル基などの炭素数
1〜4のアルキル基あるいはメトキシ基、エトキシ基な
どの炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく用いられ
る。特に、水素原子、メチル基、メトキシ基が好まし
い。
【0015】一般式[1]中のRfを詳しく説明する
と、Rfは2価のフッ素置換有機基であればよく、塩素
原子を含んでもよい。また、エーテル、スルフィド構造
を含んでいても差し支えなく、分岐構造を含んでいても
よいが、重合時の溶媒への溶解性等から、炭素数1〜1
0程度のものが好ましい。特に、炭素に結合した水素が
すべてフッ素に置換されているものが副反応が少なく好
ましい。具体的には、置換または非置換のパーフルオロ
メチレン鎖が好ましい。ここで、置換基としては、パー
フルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基があ
る。中でもパーフルオロアルキレン基が最も好ましい。
例えば、パーフルオロメチレン基、パーフルオロエチレ
ン基、パーフルオロプロピレン基、パーフルオロイソプ
ロピレン基、パーフルオロブチレン基、パーフルオロペ
ンチレン基、パーフルオロヘキシレン基、パーフルオロ
ヘプチレン基、パーフルオロオクチレン基などが、特に
好適である。
【0016】一般式[1]で表される化合物は、一般式
[4](ただし、Rfはパーフルオロ炭化水素基をあら
わす。)で表されるジヨード化合物と一般式[5](R
1 〜R4 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基及びア
ルコキシル基から選ばれる基を表す。R1 〜R4は互い
に同じ種類であっても異なった種類であってもよい。X
はハロゲン原子を表す。)で表されるチオール化合物の
アルカリ金属塩とを反応させることにより容易に得るこ
とができる。
【0017】
【化11】
【0018】
【化12】
【0019】一般式[2]中のArについて詳しく説明
すると、Arは2価のアリーレン基であればよく、例え
ば、フェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基、ジ
フェニル基、ターフェニル基、ジフェニルスルフィド
基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルホン基、ジ
フェニルケトン基などが例示される。また、これらにア
ルキル基またはアルコキシ基が置換基として導入されて
いてもかまわない。好ましくは、フェニレン基、ジフェ
ニレンスルフィド基などが用いられる。特に、ジフェニ
レンスルフィドは常温で固体であり取扱いが容易なため
好適である。
【0020】一般式[3]中のAr’について詳しく説
明すると、Ar’は2価のアリーレン基であればよく、
例えば、フェニレン基、ナフタレン基、アントラセン
基、ジフェニル基、ターフェニル基、ジフェニルスルフ
ィド基、ジフェニルスルホキシド、ジフェニルエーテル
基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルケトン基などが
例示される。また、これらにアルキル基またはアルコキ
シ基が置換基として導入されていてもかまわない。
【0021】一般式[3]で表される化合物は、例え
ば、ジクロロベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロブロ
モベンゼンなどのジハロゲン化ベンゼン、ジクロロジフ
ェニル、ジブロモジフェニルなどのジハロゲン化ジフェ
ニル、ジクロロジフェニルエーテル、ジクロロジフェニ
ルスルホン、ジクロロジフェニルスルホキシド、ジクロ
ロジフェニルケトンなどのジハロゲン化アリーレン化合
物が挙げられる。
【0022】また、例えば、フルオロフェノール、クロ
ロフェノール、ブロモフェノールなどのハロゲン化フェ
ノール、フルオロチオフェノール、クロロチオフェノー
ルなどのハロゲン化チオフェノールも挙げられる。
【0023】さらには、例えば、ジヒドロキシジフェニ
ル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、ジクロロジフェニルスルホキシド、
ジヒドロキシジフェニルケトン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールAFなどのジヒドロキシアリーレン化合物
も挙げられる。
【0024】本発明の方法において用いられるアルカリ
としては、一般式[2]で表されるチオール化合物と反
応しチオラートを生起できるものであれば制限は無い
が、塩基性の無機金属塩が好ましく用いられる。中でも
アルカリ金属の炭酸塩が好ましく用いられ、特に炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウムが好適である。また、水素化ナ
トリウム等の金属水素化物を用いることもできる。
【0025】これらのアルカリは、単独で用いても、2
種以上を組み合わせて用いてもかまわない。
【0026】本発明の方法は、前記一般式[1]で表さ
れる化合物と前記一般式[2]で表される化合物のそれ
ぞれ一種を用いて単独の繰り返し単位を有するポリマー
を得ることができるのみでなく、前記一般式[1]であ
らわされる化合物の複数種、さらには前記一般式[2]
で表される化合物の複数種とを組み合わせることで様々
なポリマーを得ることができる。
【0027】この場合、一般式[1]で表される化合物
のモル数(A)と一般式[2]で表される化合物のモル
数(B)は、(A)=(B)となるように用いることが
最も好ましい。
【0028】また、用いるアルカリのモル数(C)は、
(C)≧2×(B)/(アルカリとしての価数)であれ
ばよく、好ましくは、(C)=2×(B)/(アルカリ
としての価数)とすることで副反応をすくなくできる。
【0029】たとえば、炭酸ナトリウムを用いる場合
は、一般式[2]で表される化合物と等モル、すなわち
(C)=(B)で用いれば良い。
【0030】さらに、本発明の方法では、上記に加え一
般式[3]で表される化合物の一種、あるいは複数種を
共重合することも可能であり、一般式[3]で表される
化合物の構造を選ぶことにより主鎖中にエーテル、スル
ホン、スルホキシド、ケトンといった官能基を導入する
こともできる。
【0031】この場合、一般式[1]で表される化合物
のモル数(A)、一般式[2]で表される化合物のモル
数(B)および一般式[3]で表される化合物のモル数
(D)は、以下の3通りのように用いるのが好ましい。 (1)一般式[3]中のX’,X”ともにハロゲン原子
の場合 (A)+(D)=(B) (2)一般式[3]中のX’,X”のどちらか一方だけ
がハロゲン原子の場合 (A)=(B) ,(D)は任意 (3)一般式[3]中のX’,X”がいずれもハロゲン
原子でない場合 (A)=(B)+(D)
【0032】また、この場合用いるアルカリのモル数
(C)は、上記3つの場合に対しそれぞれ (1)の場合 (C)≧(B)×2/(アルカリとして
の価数) (2)の場合 (C)≧{(B)×2+(D)}/(ア
ルカリとしての価数) (3)の場合 (C)≧{(B)+(D)}×2/(ア
ルカリとしての価数) で表される。好ましくは、それぞれ上記不等式で両辺が
等しくなるようにするのがよい。
【0033】本発明の方法の反応は、通常溶媒を用いて
撹拌下に反応させるのが良い。この溶媒としては、アル
カリの存在化で本反応に不活性なものであれば使用でき
る。好ましくは、用いる反応原料などが溶解するものが
好ましい。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドンなどが好適に用いられる。
【0034】アルカリの使用方法は、原料と一緒にはじ
めに仕込んでおけば良い。だだし、金属水素化物などの
不安定なものを用いるとき等は、予め一般式[2]及び
一般式[3]の水酸化物やチオール化合物と反応させて
おいてから一般式[1],[3]の化合物を仕込むのが
好ましい。
【0035】反応の温度は、通常150℃〜300℃で
行われる。好ましくは150℃〜200℃がよい。
【0036】反応時間は、反応原料やその割合などによ
って異なるが、通常3〜50時間、好ましくは5〜15
時間である。
【0037】この反応の後処理は、通常のポリアリーレ
ンスルフィドの重合の後処理と同様の処理を行えばよ
い。例えば、重合反応液を水、メタノールなどの貧溶媒
と接触させることによりポリマーを沈澱せしめた後、
水、メタノール、アセトンなどで繰り返し洗浄し副生す
る塩、未反応物、極低分子量物などを除き、乾燥してポ
リマーを得ることができる。
【0038】このような方法により得たポリマーは、1
00℃〜300℃の熱処理によりさらに高分子量のポリ
マーとすることができる。この方法は、ポリアリーレン
スルフィドで一般的に知られており、本発明のポリマー
にも効果がある。実際には、無溶媒下、空気中で加熱す
ればよい。また、ポリフェニレンスルフィドの熱処理で
効果のある触媒などの添加剤を加えて処理してもよい。
【0039】本発明によって得られた新規な含フッ素ポ
リマーは、耐油性、可塑性、耐熱性、耐薬品性、機械特
性、電気的特性に優れるエンジニアリングプラスチック
であり、電気・電子分野、機械分野、自動車分野、化学
分野などの機械部品、素材などとして、好適に用いるこ
とができる。ポリフェニレンスルフィド樹脂の改質剤と
しても有効であり、ブレンドすることでフッ素の撥水撥
油性を付与したり、耐衝撃性の改良にも有効である。ま
た、溶剤可溶のポリマーを得ることもでき、薄膜の製造
も可能である。本発明の製造方法により簡便に、かつ様
々な構造の新規ポリマーを得ることができる。
【0040】
【実施例】
実施例1 300mlの三つ口フラスコ中、N−メチルピロリドン
溶媒中で58.7gの1,6−ビス(p−クロロチオフ
ェノキシ)−パーフルオロヘキサン、25gの4,4’
−ジメルカプトジフェニルエーテル及び10.6gの炭
酸ナトリウムを入れる。温度を190℃まで昇温し、8
時間反応を続ける。反応液を水に投入すると沈澱が得ら
れる。濾別した後、水洗、アセトン洗、メタノール洗を
繰り返し減圧乾燥することによって、10%熱分解温度
374℃のポリマー70.9gを得た。また、N−メチ
ルピロリドンを溶媒とするGPCによりポリスチレン換
算で重量平均分子量は3.8×104 であった。ポリマ
ーのIRチャートを図1に示す。
【0041】実施例2 300mlの三つ口フラスコ中、N−メチルピロリドン
溶媒中で48.7gの1,4−ビス(p−クロロチオフ
ェノキシ)−パーフルオロブタン、25gの4,4’−
ジメルカプトジフェニルエーテル及び10.6gの炭酸
ナトリウムを入れる。温度を190℃まで昇温し、8時
間反応を続ける。反応液を水に投入すると沈澱が得られ
る。濾別した後、水洗、アセトン洗、メタノール洗を繰
り返し減圧乾燥することによって、10%熱分解温度3
44℃のポリマー57.3gを得た。また、N−メチル
ピロリドンを溶媒とするGPCによりポリスチレン換算
で重量平均分子量は、2.1×104 であった。また、
ここで得られたポリマーを空気下300℃にて4時間熱
処理を行ったところ重量平均分子量は6.9×104
増大した。
【0042】実施例3 300mlの三つ口フラスコ中、N−メチルピロリドン
溶媒中で58.7gの1,6−ビス(p−クロロチオフ
ェノキシ)−パーフルオロヘキサン、25gの4,4’
−ジメルカプトジフェニルエーテル、14.5gのp−
クロロチオフェノール及び15.9gの炭酸ナトリウム
を入れる。温度を190℃まで昇温し、8時間反応を続
ける。反応液を水に投入すると沈澱が得られる。濾別し
た後、水洗、アセトン洗、メタノール洗を繰り返し減圧
乾燥することによって、ポリマー86.3gを得た。ま
た、N−メチルピロリドンを溶媒とするGPCによりポ
リスチレン換算で重量平均分子量は2.9×104 であ
った。
【0043】実施例4 300mlの三つ口フラスコ中、N−メチルピロリドン
溶媒中で29.35gの1,6−ビス(p−クロロチオ
フェノキシ)−パーフルオロヘキサン、25gの4,
4’−ジメルカプトジフェニルエーテル、14.35g
のビス−(p−クロロフェニル)スルホン及び10.6
gの炭酸ナトリウムを入れる。温度を190℃まで昇温
し、8時間反応を続ける。反応液を水に投入すると沈澱
が得られる。濾別した後、水洗、アセトン洗、メタノー
ル洗を繰り返し減圧乾燥することによって、10%熱分
解温度463℃のポリマー59.8gを得た。また、N
−メチルピロリドンを溶媒とするGPCによりポリスチ
レン換算で重量平均分子量は4.1×104 であった。
ポリマーのIRチャートを図2に示す。
【0044】実施例5 300mlの三つ口フラスコ中、N−メチルピロリドン
溶媒中で58.7gの1,6−ビス(p−クロロチオフ
ェノキシ)−パーフルオロヘキサン、12.5gの4,
4’−ジメルカプトジフェニルエーテル、9.3gのジ
フェノール及び10.6gの炭酸ナトリウムを入れる。
温度を190℃まで昇温し、8時間反応を続ける。反応
液を水に投入すると沈澱が得られる。濾別した後、水
洗、アセトン洗、メタノール洗を繰り返し減圧乾燥する
ことによって、10%熱分解温度396℃のポリマー7
1.0gを得た。また、N−メチルピロリドンを溶媒と
するGPCによりポリスチレン換算で重量平均分子量は
1.9×104 であった。
【0045】
【発明の効果】本発明は、ポリフルオロ炭化水素ポリマ
ーとポリフェニレンスルフィドポリマーの長所を合わせ
持つ耐油性、耐薬品性、可塑性、耐熱性が高く、電気的
特性、機械的特性、化学的特性に優れた、主鎖にポリフ
ルオロ炭化水素セグメントとポリフェニレンスルフィド
セグメントの両者を有する新規な含フッ素ポリマーを得
るのに簡便かつ新規な製造方法もあわせて提供するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のポリマーのIRチャート。
【図2】実施例4のポリマーのIRチャート。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1](ただし、式[1]中、Rf
    は2価のフッ素置換有機基を表す。R1 〜R4 はそれぞ
    れ独立に水素原子、アルキル基及びアルコキシ基から選
    ばれる基を表す。R1 〜R4 は互いに同じ種類であって
    も異なった種類であってもよい。Xはハロゲン原子を表
    す。)で表される少なくとも1種と、一般式[2](た
    だし、Arは置換または非置換のアリーレン基を表
    す。)で表される化合物の少なくとも1種とをアルカリ
    の存在下に重合せしめることを特徴とする含フッ素ポリ
    アリーレンチオエーテルの製造方法。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】一般式[1](ただし、式[1]中、Rf
    は2価のフッ素置換有機基を表す。R1 〜R4 はそれぞ
    れ独立に水素原子、アルキル基及びアルコキシ基から選
    ばれる基を表す。R1 〜R4 は互いに同じ種類であって
    も異なった種類であってもよい。Xはハロゲン原子を表
    す。)で表される少なくとも1種と、一般式[2](た
    だし、Arは置換または非置換のアリーレン基を表
    す。)で表される化合物の少なくとも1種及び一般式
    [3](ただし、X’はハロゲン原子または水酸基、
    X”はハロゲン原子、チオール基または水酸基を表す。
    Ar’は置換または非置換のアリーレン基を表す。)で
    表される化合物の少なくとも1種とをアルカリの存在下
    に共重合せしめることを特徴とする含フッ素ポリアリー
    レンチオエーテルの製造方法。 【化3】 【化4】 【化5】
  3. 【請求項3】Ar’がp−フェニレン基である請求項2
    の含フッ素ポリアリーレンチオエーテルの製造方法。
  4. 【請求項4】Rfが炭素数1〜10のパーフルオロアル
    キレン基である請求項1、2または3の含フッ素ポリア
    リーレンチオエーテルの製造方法。
  5. 【請求項5】Arが4,4’−ジフェニレンスルフィド
    である請求項1〜4のいずれかの含フッ素ポリアリーレ
    ンチオエーテルの製造方法。
  6. 【請求項6】アルカリが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
    ムなどの塩基性のアルカリ金属塩である請求項1〜5の
    いずれかの含フッ素ポリアリーレンチオエーテルの製造
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかの製造方法により
    得たポリアリーレンチオエーテルを、加熱処理すること
    によりさらに高い重合度を持つポリアリーレンチオエー
    テルを得る方法。
JP3302546A 1991-10-22 1991-10-22 含フツ素ポリアリーレンチオエーテルの製造方法 Withdrawn JPH05112648A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016068605A1 (ko) * 2014-10-28 2016-05-06 주식회사 엘지화학 브랜처용 불소계 화합물, 이를 이용한 고분자 및 이를 이용한 고분자 전해질막

Cited By (2)

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WO2016068605A1 (ko) * 2014-10-28 2016-05-06 주식회사 엘지화학 브랜처용 불소계 화합물, 이를 이용한 고분자 및 이를 이용한 고분자 전해질막
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