JPH0511261B2 - - Google Patents
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- JPH0511261B2 JPH0511261B2 JP59113763A JP11376384A JPH0511261B2 JP H0511261 B2 JPH0511261 B2 JP H0511261B2 JP 59113763 A JP59113763 A JP 59113763A JP 11376384 A JP11376384 A JP 11376384A JP H0511261 B2 JPH0511261 B2 JP H0511261B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/20—Metals
- G01N33/202—Constituents thereof
- G01N33/2022—Non-metallic constituents
- G01N33/2025—Gaseous constituents
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- Health & Medical Sciences (AREA)
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- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Description
本発明はチタン族金属又はその合金に含まれる窒
素の分析法に関し、特に同金属合金を不活性雰囲
気下で高温溶解することによりこれらに含まれる
窒素を抽出、分析することにより窒素を定量化す
る方法に関するものである。 周知のように例えばチタン中に不純物として含
まれる窒素は酸素と同様にチタンの結晶格子間に
固溶し、強度等の機械的性質に著しい影響を及ぼ
すものでその含有量については材料規格にも明記
されるところである。 従つて、チタン中の窒素含有量の調整、制御に
係る製造技術の進歩が望まれる一方、同窒素の分
析技術についても極めて重要な役割を果すもので
ある。 従来、チタンの窒素分析は、一般に分析試料
(以下、試料という)を黒鉛製のルツボに入れ、
He等の不活性ガス雰囲気下に高温で加熱、溶融
し、下式(1)の反応により生成した窒素ガスN2を
分離、抽出した後、これを熱伝導度法で定量化す
る方法が採用されている。 なお、同式中元素記号の下線は同元素が溶融チ
タン中に固溶していることを示す。 2N =N2 ……(1) ところで、チタンは窒素と親和力が強く、窒素
ガスとして完全に抽出することが困難であり、さ
らにチタンは黒鉛ルツボと濡れ性が良いために溶
融すると黒鉛中に浸透してしまい、結局実際の含
有量の1%以下の量しか抽出できないという問題
がある。 こうした問題を解決するために、チタンの試料
と同時に白金を溶融する方法(白金浴法)が提
案、実施されている。 この白金浴法は、(1)溶融白金中への窒素の溶解
度が小さく、抽出時に前記反応が促進される、(2)
チタンと白金の融点がほぼ等しい(チタン:1670
℃、白金:1773℃)ため浴の形成が容易である、
及び(3)溶融白金中への炭素の溶解度も小さく黒鉛
ルツボを浸蝕しない、等の理由から分析精度、再
現性に優れているため現在ではこの方法が推奨さ
れ、広く採用されている。しかしながら、この白
金浴法は白金が極めて高価であることから経済上
の不利を伴なう欠点を有する。 本発明者等は上記欠点を解消し、かつ白金浴法
と同等の精度、再現性を備えた新しいチタン中の
窒素分析法の確立を目差して鋭意研究、検討を重
ねた結果、従来の白金に代えてニツケルを特定条
件下で使用した場合も白金浴法に劣らぬ精度、再
現性の得られる事実を確認し、ここに本発明の完
成をみるに至つた。 すなわち、かかる本発明とは、チタンを不活性
雰囲気下で溶解し、同チタン中の窒素を抽出し、
これを定量分析する方法において、チタンの分析
試料を該試料重量の7〜17倍の重量の板状のニツ
ケルを共存させて2700〜3000℃の温度で溶解する
ことを特徴とするものである。 以下、本発明を実験結果を中心に詳述すること
にする。 まず、ニツケルの共存下でチタンの試料を溶解
させる方式ではニツケル自体前述の白金と同様に
窒素及び炭素に対して溶解度が小さく窒素ガスと
して抽出する効率が高く、又ルツボの浸蝕が少な
いといった利点があるが一方、(イ)ニツケルの融点
(1455℃)はチタンの融点(1670℃)より約200℃
低いため両者を通常の方法では溶解し難いこと、
又(ロ)窒素ガスの生成反応は温度依存性が高く、浴
温をコントロールしなければならないこと、等の
問題がある。本発明者等はこれらの問題を克服で
きなければこのニツケル浴法を実用化することは
無理と考え、この点に着眼して種々の実験を繰返
したところ、目的とする分析精度や再現性を得る
ためには特に添加するニツケルの形態、試料とニ
ツケルの配合割合並びに溶解温度が極めて重要な
要素となることを知見した。 すなわち、ニツケルの形状については高純度ニ
ツケル(純度99%以上)を、粉、線及び板の3種
の形態で試料と共に黒鉛ルツボに同時に入れるこ
とを試みた。 第1表はあらかじめ白金浴法で窒素含有量を求
めた標準試料(N;0.0051%)約0.1gに対して
ニツケルの粉(20メツシユ)、線(直径mmを試料
を巻いたもの)及び板(厚さ0.4mmのもので試料
を包んだもの)をそれぞれの試料重量の10倍の配
合割合で試料と共にルツボに入れて2700〜3000℃
に加熱、溶解し、生成した窒素ガスを抽出し、こ
れを熱伝導度法により試料中の窒素を定量した結
果を示している。なお、同表にはニツケルを添加
しなかつた場合についても併せて示した。
素の分析法に関し、特に同金属合金を不活性雰囲
気下で高温溶解することによりこれらに含まれる
窒素を抽出、分析することにより窒素を定量化す
る方法に関するものである。 周知のように例えばチタン中に不純物として含
まれる窒素は酸素と同様にチタンの結晶格子間に
固溶し、強度等の機械的性質に著しい影響を及ぼ
すものでその含有量については材料規格にも明記
されるところである。 従つて、チタン中の窒素含有量の調整、制御に
係る製造技術の進歩が望まれる一方、同窒素の分
析技術についても極めて重要な役割を果すもので
ある。 従来、チタンの窒素分析は、一般に分析試料
(以下、試料という)を黒鉛製のルツボに入れ、
He等の不活性ガス雰囲気下に高温で加熱、溶融
し、下式(1)の反応により生成した窒素ガスN2を
分離、抽出した後、これを熱伝導度法で定量化す
る方法が採用されている。 なお、同式中元素記号の下線は同元素が溶融チ
タン中に固溶していることを示す。 2N =N2 ……(1) ところで、チタンは窒素と親和力が強く、窒素
ガスとして完全に抽出することが困難であり、さ
らにチタンは黒鉛ルツボと濡れ性が良いために溶
融すると黒鉛中に浸透してしまい、結局実際の含
有量の1%以下の量しか抽出できないという問題
がある。 こうした問題を解決するために、チタンの試料
と同時に白金を溶融する方法(白金浴法)が提
案、実施されている。 この白金浴法は、(1)溶融白金中への窒素の溶解
度が小さく、抽出時に前記反応が促進される、(2)
チタンと白金の融点がほぼ等しい(チタン:1670
℃、白金:1773℃)ため浴の形成が容易である、
及び(3)溶融白金中への炭素の溶解度も小さく黒鉛
ルツボを浸蝕しない、等の理由から分析精度、再
現性に優れているため現在ではこの方法が推奨さ
れ、広く採用されている。しかしながら、この白
金浴法は白金が極めて高価であることから経済上
の不利を伴なう欠点を有する。 本発明者等は上記欠点を解消し、かつ白金浴法
と同等の精度、再現性を備えた新しいチタン中の
窒素分析法の確立を目差して鋭意研究、検討を重
ねた結果、従来の白金に代えてニツケルを特定条
件下で使用した場合も白金浴法に劣らぬ精度、再
現性の得られる事実を確認し、ここに本発明の完
成をみるに至つた。 すなわち、かかる本発明とは、チタンを不活性
雰囲気下で溶解し、同チタン中の窒素を抽出し、
これを定量分析する方法において、チタンの分析
試料を該試料重量の7〜17倍の重量の板状のニツ
ケルを共存させて2700〜3000℃の温度で溶解する
ことを特徴とするものである。 以下、本発明を実験結果を中心に詳述すること
にする。 まず、ニツケルの共存下でチタンの試料を溶解
させる方式ではニツケル自体前述の白金と同様に
窒素及び炭素に対して溶解度が小さく窒素ガスと
して抽出する効率が高く、又ルツボの浸蝕が少な
いといった利点があるが一方、(イ)ニツケルの融点
(1455℃)はチタンの融点(1670℃)より約200℃
低いため両者を通常の方法では溶解し難いこと、
又(ロ)窒素ガスの生成反応は温度依存性が高く、浴
温をコントロールしなければならないこと、等の
問題がある。本発明者等はこれらの問題を克服で
きなければこのニツケル浴法を実用化することは
無理と考え、この点に着眼して種々の実験を繰返
したところ、目的とする分析精度や再現性を得る
ためには特に添加するニツケルの形態、試料とニ
ツケルの配合割合並びに溶解温度が極めて重要な
要素となることを知見した。 すなわち、ニツケルの形状については高純度ニ
ツケル(純度99%以上)を、粉、線及び板の3種
の形態で試料と共に黒鉛ルツボに同時に入れるこ
とを試みた。 第1表はあらかじめ白金浴法で窒素含有量を求
めた標準試料(N;0.0051%)約0.1gに対して
ニツケルの粉(20メツシユ)、線(直径mmを試料
を巻いたもの)及び板(厚さ0.4mmのもので試料
を包んだもの)をそれぞれの試料重量の10倍の配
合割合で試料と共にルツボに入れて2700〜3000℃
に加熱、溶解し、生成した窒素ガスを抽出し、こ
れを熱伝導度法により試料中の窒素を定量した結
果を示している。なお、同表にはニツケルを添加
しなかつた場合についても併せて示した。
【表】
【表】
また、第2表は同溶解、分析時に生成した窒素
ガスの抽出完了時間を測定した結果である。これ
らの結果から明らかなように、ニツケル無添加
(試料単独)のものは論外であるが、使用したニ
ツケルが粉状のものでは標準値に比して著しく低
く、バラツキもかなり大きいし、線状のものでは
粉状に較べると標準値に近く、バラツキも少なく
なつているもののやはり十分に満足しうるもので
はない。 更に抽出時間についても粉及び線状の場合は長
時間を要しかつ不安定となつていることが分る。
これに対して、板状を使用したものは粉、線状に
比し、著しく精度が高く、又バラツキも極めて小
さく更に抽出時間も短かく安定していることが判
明する。 従つて、ニツケルを試料と共に溶解するに際し
ては板状のものを用い、これで試料を包んで一体
化した形態が適正な溶融浴を形成する上で最も好
しいものと考えられる。このニツケル板で包む形
態としては試料を完全に密封すると空気の混入が
懸念されるため、むしろ適度な通気孔を保持させ
た半密封の状態が好しい。そして、具体的には更
に分析作業の簡易性を考慮して第1図に示すパイ
プ状のカプセルを利用することを推奨する。すな
わち、棒状の試料(1)の径、長さに合せて製作した
ニツケルパイプ(2)に試料(1)を挿入し、(a)、パイプ
の両端をかしめて両者を一体化させる(b)。このか
しめの際には管端を密着させずにガス抜きのため
通気孔(3)を図の通り残すようにする。 このようなカプセルタイプを使用すると、試料
の作成、取扱いが簡単となり作業性に優れると同
時に、試料(1)の長さ(1)あるいはニツケルパ
イプ(2)の長さ(2)を適宜変えることにより両
者の配合割合を任意の値に調整できる利点があ
る。 以上述べたように、板状のニツケルとは、板状
素材自体を多少変形させたものに限らず、パイ
プ、カプセル等の如く板状素材を元にして試料を
包み込みやすいように種々の形態に加工されたも
のを含むものである。 次に、試料とニツケルの配合割合について上記
カプセルの特性を利用し0.1gの試料を種々異な
る長さのニツケルパイプに挿入して試料とニツケ
ルの重量比を変えて同試料の窒素分析を行なつた
結果(▲印)と同様にして試料と白金の重量比を
変えた白金浴法を用いた結果(△印)を第2図に
示した。なお、同試料の窒素の標準値は51ppm
(図中破線)である。又、このときの溶解、抽出
温度は2700〜3000℃であつた。 同図から、ニツケルを添加、共存させた場合、
ニツケルの試料に対する重量割合が小さ過ぎたり
大き過ぎたりすると白金浴法に比べて著しく精度
が低下する事実が分り、従つて白金浴法と遜色の
ない分析精度を確保するにはニツケルの配合割合
を適性範囲に維持することが肝要である。特に、
ニツケルと試料の重量比が7未満及び17を超える
と標準値よりかなり低い値となる傾向が明らかに
認められ事用上困難と判断されることから本発明
では前記重量比7〜17の範囲とすることつまり共
存させるニツケルの配合割合をその重量で試料の
7〜17倍の範囲に調整することを必須不可欠の条
件とした。 第3表はこのニツケル配合条件を満足する種々
の値の酸素を含む試料について本発明法で求めた
分析結果と白金浴法で求めた結果を整理したもの
であるが両者の結果は非常によく一致しており本
発明法が白金浴法と同等の分析精度を備えている
ことが分る。 又、第4表はニツケルと白金のブランク値を分
析、比較したものであるがニツケルの窒素の値は
白金のそれの約5倍となつているものの0.5ppm
程度と実際の試料中の窒素値と比較して極めて低
く無視できるもので実用上の問題は全くない。 さて、ニツケルを共存させて溶解する本発明の
実施に当つて該ニツケルの形態及び配合割合が重
要であることは上述してきた通りであるが、更に
溶解、抽出の温度についても十分に注意を払う必
要がある。すなわち、ニツケルとチタンの溶融浴
をすみやかに形成させると共に窒素ガスの抽出を
効率的に促進させること等分析の精度、迅速性を
考慮すると同温度を2700〜3000℃としなければな
らない。 すなわち、第3図は窒素が51ppmのチタン標準
試料をニツケルパイプに挿入して種々の温度で溶
解、抽出後窒素分析を行ない、その時の溶解、抽
出温度と窒素の抽出率の関係をまとめたものであ
るが、これから2600℃以下の低温では抽出率が20
%以下とかなり低いが2700℃以上では抽出率が
100%となり優れた結果が得られている。しかし、
3000℃を超える温度ではルツボの浸蝕が激しくな
り、抽出が不安定になるため好しくない。
ガスの抽出完了時間を測定した結果である。これ
らの結果から明らかなように、ニツケル無添加
(試料単独)のものは論外であるが、使用したニ
ツケルが粉状のものでは標準値に比して著しく低
く、バラツキもかなり大きいし、線状のものでは
粉状に較べると標準値に近く、バラツキも少なく
なつているもののやはり十分に満足しうるもので
はない。 更に抽出時間についても粉及び線状の場合は長
時間を要しかつ不安定となつていることが分る。
これに対して、板状を使用したものは粉、線状に
比し、著しく精度が高く、又バラツキも極めて小
さく更に抽出時間も短かく安定していることが判
明する。 従つて、ニツケルを試料と共に溶解するに際し
ては板状のものを用い、これで試料を包んで一体
化した形態が適正な溶融浴を形成する上で最も好
しいものと考えられる。このニツケル板で包む形
態としては試料を完全に密封すると空気の混入が
懸念されるため、むしろ適度な通気孔を保持させ
た半密封の状態が好しい。そして、具体的には更
に分析作業の簡易性を考慮して第1図に示すパイ
プ状のカプセルを利用することを推奨する。すな
わち、棒状の試料(1)の径、長さに合せて製作した
ニツケルパイプ(2)に試料(1)を挿入し、(a)、パイプ
の両端をかしめて両者を一体化させる(b)。このか
しめの際には管端を密着させずにガス抜きのため
通気孔(3)を図の通り残すようにする。 このようなカプセルタイプを使用すると、試料
の作成、取扱いが簡単となり作業性に優れると同
時に、試料(1)の長さ(1)あるいはニツケルパ
イプ(2)の長さ(2)を適宜変えることにより両
者の配合割合を任意の値に調整できる利点があ
る。 以上述べたように、板状のニツケルとは、板状
素材自体を多少変形させたものに限らず、パイ
プ、カプセル等の如く板状素材を元にして試料を
包み込みやすいように種々の形態に加工されたも
のを含むものである。 次に、試料とニツケルの配合割合について上記
カプセルの特性を利用し0.1gの試料を種々異な
る長さのニツケルパイプに挿入して試料とニツケ
ルの重量比を変えて同試料の窒素分析を行なつた
結果(▲印)と同様にして試料と白金の重量比を
変えた白金浴法を用いた結果(△印)を第2図に
示した。なお、同試料の窒素の標準値は51ppm
(図中破線)である。又、このときの溶解、抽出
温度は2700〜3000℃であつた。 同図から、ニツケルを添加、共存させた場合、
ニツケルの試料に対する重量割合が小さ過ぎたり
大き過ぎたりすると白金浴法に比べて著しく精度
が低下する事実が分り、従つて白金浴法と遜色の
ない分析精度を確保するにはニツケルの配合割合
を適性範囲に維持することが肝要である。特に、
ニツケルと試料の重量比が7未満及び17を超える
と標準値よりかなり低い値となる傾向が明らかに
認められ事用上困難と判断されることから本発明
では前記重量比7〜17の範囲とすることつまり共
存させるニツケルの配合割合をその重量で試料の
7〜17倍の範囲に調整することを必須不可欠の条
件とした。 第3表はこのニツケル配合条件を満足する種々
の値の酸素を含む試料について本発明法で求めた
分析結果と白金浴法で求めた結果を整理したもの
であるが両者の結果は非常によく一致しており本
発明法が白金浴法と同等の分析精度を備えている
ことが分る。 又、第4表はニツケルと白金のブランク値を分
析、比較したものであるがニツケルの窒素の値は
白金のそれの約5倍となつているものの0.5ppm
程度と実際の試料中の窒素値と比較して極めて低
く無視できるもので実用上の問題は全くない。 さて、ニツケルを共存させて溶解する本発明の
実施に当つて該ニツケルの形態及び配合割合が重
要であることは上述してきた通りであるが、更に
溶解、抽出の温度についても十分に注意を払う必
要がある。すなわち、ニツケルとチタンの溶融浴
をすみやかに形成させると共に窒素ガスの抽出を
効率的に促進させること等分析の精度、迅速性を
考慮すると同温度を2700〜3000℃としなければな
らない。 すなわち、第3図は窒素が51ppmのチタン標準
試料をニツケルパイプに挿入して種々の温度で溶
解、抽出後窒素分析を行ない、その時の溶解、抽
出温度と窒素の抽出率の関係をまとめたものであ
るが、これから2600℃以下の低温では抽出率が20
%以下とかなり低いが2700℃以上では抽出率が
100%となり優れた結果が得られている。しかし、
3000℃を超える温度ではルツボの浸蝕が激しくな
り、抽出が不安定になるため好しくない。
【表】
【表】
【表】
また、上述した実施例はチタンの窒素分析の場
合を説明したが、本発明の窒素分析方法をチタン
以外、すなわちチタン合金あるいはジルコニウ
ム、ハフニウム等の他のチタン族の金属又はそれ
らの合金に適用した場合にもチタンと同様な効果
が得られる。 以上、詳述したように本発明によると従来の白
金浴法に比較して経済的に!?かに有利な方法によ
り同法に劣らぬ優れた精度再現性のもとにチタン
等に含まれる窒素を分析、定量化できるものでそ
の工業的価値の高い発明である。なお、本発明は
特に窒素の分析を対象としているものであるが、
更に酸素の分析に対しても同効に適用できるもの
である。
合を説明したが、本発明の窒素分析方法をチタン
以外、すなわちチタン合金あるいはジルコニウ
ム、ハフニウム等の他のチタン族の金属又はそれ
らの合金に適用した場合にもチタンと同様な効果
が得られる。 以上、詳述したように本発明によると従来の白
金浴法に比較して経済的に!?かに有利な方法によ
り同法に劣らぬ優れた精度再現性のもとにチタン
等に含まれる窒素を分析、定量化できるものでそ
の工業的価値の高い発明である。なお、本発明は
特に窒素の分析を対象としているものであるが、
更に酸素の分析に対しても同効に適用できるもの
である。
第1図は本発明に適用されるチタンの試料及び
ニツケルの形態を説明する概要図、第2図はチタ
ン試料とニツケルの重量比を変えた場合の窒素分
析値及び同試料と白金の重量比を変えた場合の同
窒素分析値を、第3図は溶解、抽出温度と窒素の
抽出率の関係をそれぞれ示す。
ニツケルの形態を説明する概要図、第2図はチタ
ン試料とニツケルの重量比を変えた場合の窒素分
析値及び同試料と白金の重量比を変えた場合の同
窒素分析値を、第3図は溶解、抽出温度と窒素の
抽出率の関係をそれぞれ示す。
Claims (1)
- 1 チタン族の金属又は合金を不活性雰囲気下で
溶解し、同チタン中の窒素を抽出しこれを定量分
析する方法において、チタン分析試料を該試料重
量の7〜17倍の重量の板状のニツケルを共存させ
て2700〜3000℃以上の温度で溶解することを特徴
とするチタン族の金属又はその合金の窒素分析
法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59113763A JPS60257359A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | チタン族の金属又はその合金の窒素分析法 |
US06/739,271 US4673655A (en) | 1984-06-01 | 1985-05-30 | Method of analyzing oxygen or nitrogen contained in titanium group metal or alloy thereof |
US07/003,614 US4746617A (en) | 1984-06-01 | 1987-01-15 | Method of analyzing nitrogen contained in titanium group metal or alloy thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59113763A JPS60257359A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | チタン族の金属又はその合金の窒素分析法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60257359A JPS60257359A (ja) | 1985-12-19 |
JPH0511261B2 true JPH0511261B2 (ja) | 1993-02-15 |
Family
ID=14620521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59113763A Granted JPS60257359A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | チタン族の金属又はその合金の窒素分析法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60257359A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0427838A (ja) * | 1990-05-22 | 1992-01-30 | Kobe Steel Ltd | ガス分析方法およびガス分析用Niカプセル |
JP2530394B2 (ja) * | 1991-07-29 | 1996-09-04 | 新日本製鐵株式会社 | 窒素分析用第1次標準試料の作成方法 |
CN102495190B (zh) * | 2011-12-15 | 2014-12-24 | 攀枝花钢城集团有限公司 | 检测海绵钛中氢、氧和氮的方法 |
-
1984
- 1984-06-01 JP JP59113763A patent/JPS60257359A/ja active Granted
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
ANALYTICA CHIMICA ACTA,93=1977 * |
ANALYTICAL CHIMICA ACTA,93=1977 * |
INDUSTRIAL LABORATORY=1978 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60257359A (ja) | 1985-12-19 |
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