JPH05112511A - トリフエニルエテン誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物 - Google Patents

トリフエニルエテン誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物

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JPH05112511A
JPH05112511A JP3296641A JP29664191A JPH05112511A JP H05112511 A JPH05112511 A JP H05112511A JP 3296641 A JP3296641 A JP 3296641A JP 29664191 A JP29664191 A JP 29664191A JP H05112511 A JPH05112511 A JP H05112511A
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JP
Japan
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phenyl
methylenedioxyphenyl
butene
acetoxypropoxy
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JP3296641A
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English (en)
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Hiroyuki Shoji
弘行 小路
Satoshi Ando
敏 安藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】腫瘍抑制効果の優れた新規な医薬組成物を提供
する。 【構成】式1で示されるトリフェニルエテン誘導体また
はその製薬学的に許容される酸付加塩。 [式中、R、Rは同じでも異なっていてもよく、水
素原子、低級アルキル基または低級シクロアルキル基を
表わすか、またはRおよびRは隣接窒素原子と一緒
にヘテロ原子を含んでもよい複素環式基を表わすが、R
とRが同時に水素原子にはならない。Rは水素原
子、水酸基、 OCHO−または−OPO(OH)基を表わし
(ここに、Rは低級アルキル基、低級シクロアルキル
基または置換アリール基を、Rは低級アルキル基また
は低級アルキルカルボニル基を表わす。)Rは低級ア
ルキル基または低級シクロアルキル基を、Rは低級ア
ルキルカルボニル基を、Arはフェニル基または3,4
−メチレンジオキシフェニル基を表わす。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なトリフェニルエ
テン誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する
医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1,1,2−トリフェニル−1−ブテン
を基本骨格とし1位のフェニル基に置換アミノアルコキ
シ基の置換した化合物は、非ステロイド系の抗エストロ
ゲン活性があることが知られている。(Z)−2−[4
−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]
−N,N−ジメチルエチルアミン(タモキシフェン)は
その代表化合物で、その強い抗エストロゲン作用によ
り、ホルモン依存性の乳癌に対して有用な治療薬となっ
ている(英国特許第1013907号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、乳房腫瘍に
対し、タモキシフェンよりもさらに優れた抗腫瘍効果を
有し、医薬品として有用なトリフェニルエテン誘導体を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の新規なトリフェ
ニルエテン誘導体は、化1式で示されるトリフェニルエ
テン誘導体またはその製薬学的に認容される酸付加塩で
ある。化1式のトリフェニルエテン誘導体には、炭素−
炭素二重結合に対し幾何異性体であるE体およびZ体の
2種が存在する。両異性体はエーテル結合に隣接するメ
チレン基のプロトンの核磁気共鳴信号により、はっきり
区別することができる。本発明には、上記E・Z異性体
の混合物およびそれぞれ単離したE体Z体各々も含まれ
る。
【0005】また、化1式のトリフェニルエテン誘導体
には、アミノアルキル側鎖のR5 −オキシ基が結合した
炭素について光学異性体であるR体とS体の2種が存在
する。両異性体は光学異性体分離用カラムを用いた液体
クロマトグラフィーにより、はっきり区別することがで
きる。また、上記化1式のトリフェニルエテン誘導体
は、光学活性なオキシラン誘導体を材料として用いるこ
とにより、光学活性なトリフェニルエテン誘導体として
R体S体を各々得ることもできる。本発明には、上記R
・S異性体の混合物およびそれぞれ単離したR体S体各
々も含まれる。
【0006】本発明の新規なトリフェニルエテン誘導体
としては、例えば、次のものが挙げられる。 (1)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセトキ
シプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
1−ブテン (2)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセトキ
シプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
1−ブテン (3)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−アセ
トキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (4)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシプ
ロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン (5)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシプ
ロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン (6)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ−
2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン (7)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセトキ
シプロポキシ)フェニル]−1−フェニル−2−(3,
4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (8)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセトキ
シプロポキシ)フェニル]−1−フェニル−2−(3,
4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (9)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−アセ
トキシプロポキシ)フェニル]−1−フェニル−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (10)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−フェニル−2−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン
【0007】(11)1−[4−(3−ピペリジノ−2
−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−フェニル−
2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテ
ン (12)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−フェニ
ル−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−
ブテン (13)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシメト
キシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)−1−ブテン (14)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシメト
キシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)−1−ブテン (15)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシ
メトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン (16)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシメトキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (17)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシメトキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (18)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
メトキシメトキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (19)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキシフ
ェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−1−ブテン (20)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキシフ
ェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−1−ブテン
【0008】(21)1−[4−(3−エチルメチルア
ミノ−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−アセトキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (22)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン (23)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン (24)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
アセトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)−1−ブテン (25)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−(ジヒドロキ
シフォスフィノオキシフェニル)−2−(3,4−メチ
レンジオキシフェニル)−1−ブテン (26)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ジヒドロキシ
フォスフィノオキシフェニル)−2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−1−ブテン (27)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ジヒドロ
キシフォスフィノオキシフェニル)−2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)−1−ブテン (28)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ジヒドロキシフォ
スフィノオキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)−1−ブテン (29)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ジヒドロキシフォ
スフィノオキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)−1−ブテン (30)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
ジヒドロキシフォスフィノオキシフェニル)−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン
【0009】(31)1−[4−(3−ジメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
ベンゾイルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (32)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ベンゾイルオ
キシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)−1−ブテン (33)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ベンゾイ
ルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン (34)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ベンゾイルオキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (35)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ベンゾイルオキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (36)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
ベンゾイルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (37)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ピバロイルオ
キシメトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)−1−ブテン (38)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ピバロイルオ
キシメトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)−1−ブテン (39)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ピバロイ
ルオキシメトキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (40)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ピバロイルオキシ
メトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン
【0010】(41)1−[4−(3−ピペリジノ−2
−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ピバ
ロイルオキシメトキシフェニル)−2−(3,4−メチ
レンジオキシフェニル)−1−ブテン (42)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
ピバロイルオキシメトキシフェニル)−2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (43)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−2−シクロプロピルエテン (44)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−2−シクロプロピルエテン (45)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキ
シフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−2−シクロプロピルエテン (46)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2
−シクロプロピルエテン (47)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2
−シクロプロピルエテン (48)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)−2−シクロプロピルエテン (49)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−シクロプロパ
ンカルボニルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−1−ブテン (50)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−アセト
キシプロポキシ)フェニル]−1−(4−シクロプロパ
ンカルボニルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−1−ブテン
【0011】(51)1−[4−(3−エチルメチルア
ミノ−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−シクロプロパンカルボニルオキシフェニル)−2
−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (52)1−[4−(3−ピロリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−シクロプロパンカ
ルボニルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)−1−ブテン (53)1−[4−(3−ピペリジノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−シクロプロパンカ
ルボニルオキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)−1−ブテン (54)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−
シクロプロパンカルボニルオキシフェニル)−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン (55)1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−シクロ
プロパンカルボニルオキシプロポキシ)フェニル]−1
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−1−ブテン (56)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−シクロ
プロパンカルボニルオキシプロポキシ)フェニル]−1
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)−1−ブテン (57)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−シ
クロプロパンカルボニルオキシプロポキシ)フェニル]
−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)−1−ブテン (58)1−[4−(3−ピロリジノ−2−シクロプロ
パンカルボニルオキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (59)1−[4−(3−ピペリジノ−2−シクロプロ
パンカルボニルオキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (60)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−シクロプロパンカルボニルオキシプロポキシ)フ
ェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテン
【0012】(61)1−[4−(3−ジメチルアミノ
−2−ブタノイルオキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン (62)1−[4−(3−ジエチルアミノ−2−ブタノ
イルオキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)−1−ブテン (63)1−[4−(3−エチルメチルアミノ−2−ブ
タノイルオキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン (64)1−[4−(3−ピロリジノ−2−ブタノイル
オキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (65)1−[4−(3−ピペリジノ−2−ブタノイル
オキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン (66)1−[4−(3−シクロヘキシルメチルアミノ
−2−ブタノイルオキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)−1−ブテン 本発明の化1式で示されるトリフェニルエテン誘導体
は、下記化3式
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R8 は水素原子または水酸基を表
わす。)で示されるベンゾフェノン誘導体と下記化4式
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R4 は低級アルキル基または低級
シクロアルキル基、Arはフェニル基または3,4−メ
チレンジオキシフェニル基を表わす。)で示されるケト
ン体とを、実質上乾燥した不活性雰囲気下で還元性チタ
ニウム化合物および実質上原子価0状態のチタニウムを
発生させるに有効な還元剤を含む媒体中で反応させ、得
られた混合物中から下記化5式
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R4 ,R8 ,Arは前記と同じ意
味を表わす。)で示されるフェノール誘導体をカラムク
ロマト等で精製した後、これをフェノキシドに変換し、
オキシラン誘導体を作用させ下記化6式
【0019】
【化6】 (式中、R4 ,R8 ,Arは前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるエポキシ誘導体を得、これに適当なア
ミンを反応させ下記化7式
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R8 ,Arは
前記と同じ意味を表わす。)で示されるアミン体を得、
これに相間移動触媒を用い適当な無水カルボン酸を、ま
たはカルボン酸ハライドを作用させることにより得るこ
とができる。ここで得られた化1式で示されるトリフェ
ニルエテン誘導体は、炭素−炭素二重結合に対してE・
Z異性体の混合物であるが、高速液体クロマトグラフ上
では2つのピークに分離し、分取操作を加えることによ
り、各々単独に分離することができる。他に分離方法と
しては、鉱酸の塩にして再結晶法により分離することも
可能である。また、化1式で示されるトリフェニルエテ
ン誘導体は、アミノアルキル側鎖のR5 −オキシ基が結
合した炭素について光学異性体であるR体とS体の混合
物であるが、両異性体は光学異性体分離用カラムを用い
た高速液体クロマトグラフィーにより、各々単独に分離
することができる。また、化5式のフェノール誘導体に
光学活性なオキシラン誘導体を作用させ、光学活性なエ
ポキシ体を得た後、適当なアミン体を反応させることに
より、光学活性なトリフェニルエテン誘導体を得ること
もできる。また、化1式で示される本発明化合物は、無
機酸または有機酸と処理して薬理学的に許容される酸付
加塩に誘導できる。無機酸としては塩酸、臭化水素酸、
硫酸、リン酸等が、有機酸としてはクエン酸、マレイン
酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等が挙げられ
る。
【0022】化1式で示される本発明化合物および薬理
学的に許容される酸付加塩は、優れた抗エストロゲン作
用を有しており、特に乳房腫瘍の治療に有効である。本
発明化合物を投与する際の投与形態としては、例えば、
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤などの経口剤、
注射剤、座薬などをとり得るが、経口剤が一般的に好ま
しい。錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤を製造する際に
用いられる形態としては、例えば、乳糖、ショ糖、デン
プン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロ
ース、メチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナト
リウム、アラビアゴム、コーンスターチ、ブドウ糖、ソ
ルビット、二酸化ケイ素等を、結合剤としてはポリビニ
ルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロー
ス、アラビアゴム、シエラツク、白糖、トラガント、ゼ
ラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルスターチ、ポリビニルピロリドン等を、潤滑剤と
してはステアリン酸マグネシウム、タルク等を、その他
通常公知の着色剤、崩壊剤等の添加剤を任意に用いるこ
とができる。なお、錠剤は周知の方法でコーティングし
てもよい。また、液体製剤は、水性または油性の懸濁
液、溶液、シロップ、エリキシル剤であってもよく、通
常の添加剤を用いて常法にしたがい調製される。
【0023】本発明化合物を患者に対し経口投与する際
の投与量は、患者の症状、体重、年齢などによって異な
り、一概に規定できないが、通常、成人一人当り約1−
500mgとすればよく、これは好ましくは1−4回に
分けて投与される。また、一単位製剤当りの有効成分化
合物含量は、約0.5−50mgとするのが好ましい。
化1式で示される本発明化合物および薬理学的に許容さ
れる酸付加塩は、そのエストロゲン作用により骨粗鬆症
の治療薬としても用いられる。
【0024】
【実施例】次に、実施例、製剤例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例において、
1H−NMRスペクトルは日本電子(株)製PMX−6
0SIまたはGX−400を用い、TMSを内部標準と
して測定し、化学シフトはδ値(ppm)で示した。
【0025】実施例1(E・Z)−1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキ
シフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン(化合物1)の合成 アルゴン気流下、240ml無水テトラヒドロフランに氷
冷下で四塩化チタン12.6mlを滴下した。室温に戻し
約15分撹拌したのち亜鉛粉末12gを加え、1.5時
間加熱還流した。この溶液を室温に冷却した後、4,
4' −ジヒドロキシベンゾフェノン3.84gと3,4
−メチレンジオキシプロピオフェノン3.22gを加
え、2時間加熱還流した。この反応液を冷却し、200
mlの水に添加し、次いでエーテル抽出を行った。この
有機層を水洗し、硫酸ナトリウム上で乾燥した後、溶媒
を真空下で除去した。油状残留物をシリカゲルカラム
(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)にかけ、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンの結晶3.7
3gを得た。これを22mlの0.5N水酸化カリウム
(エタノール溶液)に溶解し、真空下に溶媒を除去して
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,
4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンのフェノ
キサイドを油状物として得た。これを45mlのDMF溶
媒中、2.6mlのエピブロモヒドリンと室温で4時間撹
拌した。反応液を100mlの水に添加し、エーテル抽
出を行なった。この有機層を水洗し、硫酸ナトリウム上
で乾燥した後、溶媒を真空下に除去し、1−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)−1−ブテンを含む混合物を得た。これ
を30mlのエタノールに溶かし、ジメチルアミン(50
%水溶液)3mlを加え、室温で4時間撹拌した。反応
後、溶媒を真空下に除去し、シリカゲルカラム(展開溶
媒:クロロホルム/メタノール)で精製し、1−[4−
(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)フ
ェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンを
得た。このアミン体500mgをピリジン7.5mlに
溶解し、無水酢酸1.0mlを加え、室温で5時間撹拌
した。反応系を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム(展
開溶媒:クロロホルム/メタノール)で精製し、目的物
である1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセトキ
シプロポキシ)フェニル]−1−(4−アセトキシフェ
ニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
1−ブテン(化合物1)を200mgの淡黄色油状物
(E・Z混合物)として得た。
【0026】 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.92(3H,t,CH2 3 ) 2.04,2.09,2.16,2.21(6H,2
s,2OAc) 2.25,2.30(6H,s,N(C 3 2 ) 2.44(2H,q,C 2 CH3 ) 2.53,2.61(2H,t,OCH2 CH(OA
c)C 2 N) 3.95−4.18(2H,m,OC 2 CH(OA
c)CH2 N) 5.20−5.32(1H,m,OCH2 (OA
c)CH2 N) 5.88(2H,s,OC 2 O) 6.52−7.26(11H,m,芳香族プロトン)
【0027】実施例2(E・Z)−1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキ
シフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)−1−ブテン(化合物2)の合成 実施例1における1−[4−(3−ジメチルアミノ−2
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニル)−1−ブテン500mgをジオキサン3mlに
溶解し、粉末状の水酸化ナトリウム100mgとテトラ
−n−ブチルアンモニウム ハイドロジェンスルフェイ
ト2mgを加えて撹拌しているところへ、ジオキサン1
mlに溶解した塩化アセチル97mgを30分以上かけ
て滴下した。室温で3時間以上撹拌した後、反応系を2
N塩酸水溶液を用いて中和し、生じた塩を濾去し、濾液
を減圧濃縮した。これを薄層クロマトグラフィー(展開
溶媒:クロロホルム/メタノール)で精製し、目的物で
ある1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−アセトキシ
プロポキシ)フェニル]−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン90mgを淡黄色油状物として得た。
【0028】 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.92(3H,t,CH2 3 ) 2.00,2.05(3H,s,OAc) 2.29,2.33(6H,s,N( C 3 ) 2 ) 2.39,2.40(2H,q,C 2 CH3 ) 2.52−2.75(2H,m,OCH2 CH(OA
c)C 2 N) 3.93−4.16(2H,m,OC 2 CH(OA
c)CH2 N) 5.22−5.35(1H,m,OCH2 (OA
c)CH2 N) 5.89,5.90(2H,s,OC 2 O) 6.47−7.26(12H,m,芳香族プロトン,p
H−O
【0029】実施例3(E・Z)−1−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ア
セトキシプロポキシ)フェニル]−1−(4−メトキシ
メトキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)−1−ブテン(化合物3)の合成 実施例1における1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン4gを22mlの0.5N水酸化カリウム(エ
タノール溶液)に溶解し、真空下に溶媒を除去して1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンのフェノキサ
イドを油状物として得た。これに、アルゴン雰囲気下で
326mgの18−クラウン−6エーテルおよび50m
lのアセトニトリルを加え、室温で30分撹拌した。−
20℃で0.837mlのクロロメチルメチルエーテル
を加え、室温までゆっくりと加温しながら1時間30分
撹拌した後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
中和し、エーテル抽出した。この有機層を水洗し、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥した後、溶媒を真空下で除去
し、1−(4−メトキシメトキシフェニル)−1−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)−1−ブテンを1.8g、1,1−ビス
(4−メトキシメトキシフェニル)−2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)−1−ブテンを1.6g得、
また、原料を1.1g回収した。1.8gの1−(4−
メトキシメトキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−1−ブテンを9.2mlの0.5N水酸化カリウム
(エタノール溶液)に溶解し、真空下に溶媒を除去して
フェノキサイドを油状物として得た。これを25mlの
DMF溶媒中、0.4mlのエピブロモヒドリンと室温
で4時間撹拌した。反応液を50mlの水に添加し、1
−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−
1−(4−メトキシメトキシフェニル)−2−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンを得た。精
製することなしに、これを25mlのエタノールに溶解
し、ジメチルアミン(50%水溶液)0.5mlを加え
て室温で一晩撹拌した。反応後、溶媒を真空下に除去
し、シリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン/エタノー
ル、0.1%ジエチルアミン含有)で精製し、1−[4
−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)
フェニル]−1−(4−メトキシメトキシフェニル)−
2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテ
ン2.2gを無色透明の油状物として得た。この1−
[4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル]−1−(4−メトキシメトキシフェニ
ル)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1
−ブテン170mgを3mlのピリジンに溶解し、3m
lの無水酢酸を加えて、室温で4時間撹拌した。反応
後、溶媒を真空下に除去し、シリカゲルカラム(展開溶
媒:トルエン/エタノール、0.1%ジエチルアミン含
有)で精製し、目的物である1−[4−(3−ジメチル
アミノ−2−アセトキシプロポキシ)フェニル]−1−
(4−メトキシメトキシフェニル)−2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)−1−ブテン168mgを淡
黄色油状物として得た。
【0030】 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90(3H,t,CH2 3 ) 1.97,2.03(3H,s,OAc) 2.20,2.26(6H,s,N(C 3 2 ) 2.27−2.70(4H,m,C 2 CH3 ,OCH
2 CH(OAc)C 2 N) 3.36,3.45(3H,s,OCH2 OC 3 ) 3.83−4.16(2H,m,OC 2 CH(OA
c)CH2 N) 5.00,5.11(2H,s,OC 2 OCH3 ) 5.20−5.43(1H,m,OCH2 (OA
c)CH2 N) 5.80(2H,s,OC 2 O) 6.47−7.26(11H,m,芳香族プロトン)
【0031】実施例4 本発明のトリフェニルエテン誘導体の抗エストロジェン
活性を、該化合物がラットの子宮重量に及ぼす影響で評
価した。3週齢の雌のSDラットの皮下に、所定量の本
発明のトリフェニルエテン誘導体および0.01mg/
mlのエストラジオールのオリーブオイル溶液各々10
0μlを3日間連続注射した。4日目に子宮を取り出
し、乾燥重量を測定した。エストラジオールのみを投与
した時の子宮重量をEとし、オリーブオイルのみを投与
した時の子宮重量をVとし、エストラジオールと本発明
のトリフェニルエテン誘導体を投与したときの子宮重量
をWとした時の抗エストロジェン作用(子宮重量増加抑
制作用)を以下の数1式で求めた。
【0032】
【数1】 各誘導体の抗エストロジェン作用の値を表1にまとめ
た。タモキシフェンを用いた時の値を比較例として示
す。
【0033】
【表1】
【0034】
【調剤例】実施例1で得た0.2gの1−[4−(3−
ジメチルアミノ−2−アセトキシプロポキシ)フェニ
ル]−1−(4−アセトキシフェニル)−2−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)−1−ブテンを1.11
gのマンニット、0.15gの澱粉および6gのアルギ
ン酸と混合し顆粒にした。この顆粒を乾燥し、次いで
7.5mgのメチルセルロースおよび15mgのステア
リン酸マグネシウムと充分に混合し、圧縮して10個の
錠剤を得、各錠剤が20mgの有効成分を含有するよう
にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 295/08 Z 317/54 C07F 9/12 7106−4H 9/553 7106−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1式で示されるトリフェニルエテ
    ン誘導体またはその製薬学的に認容される酸付加塩。 【化1】 [式中、R1 、R2 は同じでも異なっていてもよく、水
    素原子、低級アルキル基または低級シクロアルキル基を
    表わすか、またはR1およびR2 は隣接窒素原子と一緒
    にヘテロ原子を含んでもよい複素環式基を形成するもの
    を表わすが、R1 とR2 が同時に水素原子になることは
    ない。R3 は水素原子、水酸基、 【化2】 7 OCH2 O−または−OPO(OH)2 基を表わ
    し、R6 は低級アルキル基、低級シクロアルキル基また
    は置換アリール基を表わし、R7 は低級アルキル基また
    は低級アルキルカルボニル基を表わす。R4 は低級アル
    キル基または低級シクロアルキル基を表わす。R5 は低
    級アルキルカルボニル基を表わす。Arはフェニル基ま
    たは3,4−メチレンジオキシフェニル基を表わす。]
  2. 【請求項2】 前記化1式で示されるトリフェニルエテ
    ン誘導体またはその製薬学的に認容される酸付加塩を製
    薬学的に認容される希釈剤または担持物質と一緒に含有
    することを特徴とする腫瘍抑制作用を有する医薬組成
    物。
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