JPH05112171A - シートのエアサスペンシヨン装置 - Google Patents

シートのエアサスペンシヨン装置

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JPH05112171A
JPH05112171A JP3301095A JP30109591A JPH05112171A JP H05112171 A JPH05112171 A JP H05112171A JP 3301095 A JP3301095 A JP 3301095A JP 30109591 A JP30109591 A JP 30109591A JP H05112171 A JPH05112171 A JP H05112171A
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seat
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JP3301095A
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Susumu Kurabe
進 倉部
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Tachi S Co Ltd
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Tachi S Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数を削減するとともに、溶接ひずみに
起因する部品精度の低下を防止する。 【構成】 上枠18、下枠20が、前壁、後壁、左右の側壁
の一体成形された1部品として、上端、下端のいずれか
の一サイドの開放された所定の形状にそれぞれ形成され
ている。そして、上枠18、下枠20に取付けられるローラ
ガイド84,85 、ショックアブソーバ102 、ストッパ118
等の別部材が、上枠18、下枠20に直接的かつ着脱自在に
取付け可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リンクの伸縮に連動
した圧縮空気の供給、排気のもとで調整された空気ばね
からのサスペンション力のもとでシートを懸架、支持す
るシートのエアサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、上方への偏倚力(サスペンシ
ョン力)のもとで、シートの載置される上枠を下枠に対
して懸架、支持し、床面に伝達された衝撃、振動等を減
衰させるシートサスペンション装置が、車両等のシート
に装着されている。
【0003】この種のサスペンション装置として、たと
えば、空気ばねを利用して、着座者の体重と無関係に、
シートの高さ(ヒップポイント)を所定の位置(ニュー
トラル位置)に維持可能に構成された、いわゆるエアサ
スペンション装置が知られている。
【0004】このようなシートのエアサスペンション装
置においては、通常、略X形状に組立てられた一対の内
方リンクアーム、外方リンクアームからなる伸縮自在の
リンクが、上枠、下枠間に介在されている。そして、各
リンクアームを立上げ方向に偏倚する空気ばねからの偏
倚力が、下枠に対する上枠へのサスペンション力として
作用し、サスペンション力によって、上枠、つまりはシ
ートが懸架、支持されている。
【0005】また、このようなエアサスペンション装置
において、空気ばねは、たとえば、上枠、内方リンクア
ームにそれぞれ設けられた一対のブラケット間に張設さ
れ、上枠に対する内方リンクアームの角度の変動、つま
りは内方リンクアームの揺動を利用して、シートにサス
ペンション力を付与している。
【0006】ここで、たとえば、エアサスペンション装
置の上枠、下枠は、通常、予め別部品として成形された
前壁、後壁、左右の側壁等を溶接等によって固定して、
所定の矩形状にそれぞれ組立てられている。そして、上
枠、下枠の左右の側壁を利用して、リンクの基端が回動
可能に取付けられるとともに、リンクの可動端が前後方
向に移動可能に取付けられている。
【0007】また、衝撃、振動等を減衰するためのショ
ックアブソーバが上枠、下枠間に架設、枢着されるとと
もに、偏倚手段からのサスペンション力を調整する体重
調整機構等が上枠に取付けられるため、これらのための
ブラケット等の別部品が、溶接等によって上枠、下枠の
所定箇所にそれぞれ固着されている。
【0008】更に、リンクの内方リンクアーム、外方リ
ンクアームは、左右に離反してそれぞれ配設され、各リ
ンクアームの前端、後端は、コネクティングロッド、コ
ネクティングシャフト等の連結部材に、溶接等によって
それぞれ固定され、対応する連結部材を介して、リンク
アームごとに連動可能に連結されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知の
構成においては、予め別部品として形成された多数の部
品を所定形状に組立て、対応する部品間を溶接で固定す
ることによって、上枠、下枠、リンク等がそれぞれ形成
されているため、シートのエアサスペンション装置の全
体的な部品点数の増加および構成の複雑化は避けられな
い。
【0010】そして、上枠、下枠、リンクが、多数の部
品の溶着によって形成されるため、作業工程が多くな
り、シートサスペンション装置の作業工程の煩雑化によ
り、作業性が低下する。
【0011】更に、このような構成においては、多数の
部品のための金型が、部品の数に対応するだけ必要とな
るため、金型点数も多くなり、部品コスト、金型費の増
大は避けられない。
【0012】また、上枠、下枠、リンクは、いずれも、
対応する各部品間の溶着によって形成されるため、溶接
箇所および溶接対象部材自体に、いわゆる溶接ひずみを
発生する虞れがある。
【0013】たとえば、リンクに溶接ひずみが生じる
と、リンクの組立精度、つまりは組立て後におけるリン
クの部品精度が損なわれ、内方、外方のリンクアームの
相互の揺動や上枠、下枠に対するリンク基端の回動、お
よび、リンク基端に対するリンク可動端の前後移動等が
妨げられる。つまり、溶接ひずみに起因する精度の低下
がリンクに生じると、リンクの円滑な伸縮が十分に確保
できず、着座者に不快感、不安感を与え、着座者の快適
性を低下させる虞れがある。
【0014】また、上枠、下枠の溶接ひずみは、左右の
側壁に距離的、位置的なずれを生じさせる虞れがある。
このような上枠、下枠の側壁のずれは、リンク基端の円
滑な回動、リンク可動端の円滑な移動を妨げるため、こ
の点からも、着座者の快適性が低下し、好ましくない。
【0015】この発明は、部品点数を削減するととも
に、溶接ひずみに起因する部品精度の低下を防止するシ
ートのエアサスペンション装置の提供を目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、上枠、下枠の一方または双方
が、少なくとも前壁、後壁、左右の側壁の一体成形によ
って、上端、下端のいずれかの一サイドの開放された所
定の形状に形成されている。そして、固定、可動の各種
の別部材が、上枠、下枠に直接的かつ着脱自在に取付け
可能となっている。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0018】図1、図2に示すように、この発明に係る
シートのエアサスペンション装置10は、一対の内方リン
クアーム12、外方リンクアーム14からなる伸縮自在のリ
ンク16を備えている。そして、シートを載置する上枠
(アッパーフレーム)18が、車床等に固定される下枠
(ロアフレーム)20に、リンク16を介して昇降可能に取
付けられて、サスペンション力のもとでシートを懸架、
支持するシートのエアサスペンション装置10が構成され
ている。
【0019】図1に加えて図3を見るとわかるように、
上枠18は、前壁18a 、後壁18b 、左右の側壁18c,18d を
持つ略矩形状とされ、たとえば、内方に延出した水平壁
18eを少なくとも左右サイドの上端に有して形成されて
いる。また、図1、図7を見るとわかるように、下枠20
は、上枠18と同様に、前壁20a 、後壁20b 、左右の側壁
20c,20d を持つ略矩形状とされ、たとえば、内方に延出
した水平壁20e を少なくとも左右サイドの下端に有して
形成されている。
【0020】ここで、この発明によれば、たとえば、前
壁18a 、後壁18b 、左右の側壁18c,18d および水平壁18
e を一体成形した1部品として、上枠18が形成されると
ともに、前壁20a 、後壁20b 、左右の側壁20c,20d およ
び水平壁20e を一体成形した1部品として、下枠20が形
成されている。そして、上枠18、下枠20は、たとえば、
共用可能な同一部品として形成され、天地を逆にした状
態でそれぞれ使用されている。
【0021】このような上枠18、下枠20は、たとえば、
ダイカストによって、アルミニウム合金、亜鉛合金等の
ダイカスト用合金から所定形状にそれぞれ一体的に鋳造
されている。
【0022】このような構成では、上枠18、下枠20が、
溶接作業を伴うことなく、鋳造作業のみによってそれぞ
れ形成できる。そのため、上枠18、下枠20の組立工程が
不要となり、作業性が向上するとともに、上枠、下枠に
溶接ひずみを生じることもなく、上枠、下枠の部品精度
が向上する。
【0023】なお、このような構成においては、図1お
よび図3、図7に示すように、上枠18、下枠20の上下方
向の一サイド、つまり、上枠の下方、下枠の上方の開放
した形状に、上枠、下枠を形成することが好ましい。こ
のような構成によれば、上枠18、下枠20の一体成形が容
易に行なえ、金型の複雑化、作業性の煩雑化が確実に防
止できる。
【0024】そして、図1、図3および図4を見るとわ
かるように、たとえば、空気ばね22の上端の固定される
ブラケット24が、上枠18に別部材として取付けられてい
る。ブラケット24は、たとえば、上枠18の下面で左右サ
イド間に架設され、上枠の左右サイドに一体的に成形さ
れた取付片26への取付けボルト28の螺着によって、着脱
可能に取付けられている。
【0025】図1、図2に加えて図5、図6を見るとわ
かるように、リンク16は、内方リンクアーム12と外方リ
ンクアーム14とを備えて構成されている。
【0026】ここで、この発明においては、内方リンク
アーム12、外方リンクアーム14が、前端、後端の対応す
る連結片30〜33とともにリンクアームごとにそれぞれ一
体成形されている。このような内方リンクアーム12、外
方リンクアーム14は、たとえば、上枠18、下枠20と同様
に、ダイカストによって、アルミニウム合金、亜鉛合金
等のダイカスト用合金から所定形状にそれぞれ一体的に
鋳造されている。
【0027】図5、図6に示すように、内方リンクアー
ム12、外方リンクアーム14は、たとえば、対応する挿通
孔36,37 をほぼ中央にそれぞれ有して形成され、ブッシ
ュ40,41 が、挿通孔にそれぞれ圧入される。そして、連
結ピンとなる段付ボルト44をブッシュ40,41 に連続して
挿通するとともに、段付ボルトへのナット46の螺着によ
って、内方リンクアーム12、外方リンクアーム14が、図
1、図2に示すような略X形状のリンク16として組立て
られている。
【0028】このような構成では、段付ボルト(連結ピ
ン)44を中心とする内方リンクアーム12、外方リンクア
ーム14の相互の揺動により、リンク16が上下方向に伸縮
する。
【0029】そして、このように組立てられたリンク16
は、図1に示すように、上枠18、下枠20間に介在され、
内方リンクアーム12の前端、後端が上枠の前端部、下枠
の後端部に、また、外方リンクアーム14の前端、後端が
下枠の前端部、上枠の後端部にそれぞれ取付けられる。
【0030】図2、図6に示すように、たとえば、内方
リンクアーム12の後端の連結片31は、各端末に中空部31
a を有して形成され、中空部内に、ブッシュ48がそれぞ
れ圧入されている。また、図6に加えて図3を見るとわ
かるように、連結片31の中空部31a 、つまり、ブッシュ
48に整列する挿通孔50が、上枠18の左右の側壁18c,18d
のブロック部52を貫通して形成されている。
【0031】そして、たとえば、連結片の延出端31a の
ブッシュ48、上枠の挿通孔50にロッド54を連続的に挿通
し、ねじ孔56への止めねじ58の螺着、および、ロッドの
切溝54a への止めねじの当接に伴う、上枠18の左右サイ
ドでのロッドの固定によって、連結片31、つまりは内方
リンクアーム12の後端が、上枠後端部の左右サイド間に
着脱可能に架設、軸支される。
【0032】また、同様に、図2、図5を見るとわかる
ように、外方リンクアーム14の後端の連結片33は、各端
末に中空部33a を有して形成され、ブッシュ60が、各端
末の中空部にそれぞれ圧入されている。また、図5に加
えて図7を見るとわかるように、連結片33の各端末のブ
ッシュ60に整列する挿通孔62が、下枠20の左右のブロッ
ク部64を貫通してそれぞれ形成されている。
【0033】そして、たとえば、連結片の各端末のブッ
シュ60、下枠の挿通孔62にロッド66を連続的に挿通し、
ねじ孔68への止めねじ70の螺着、および、ロッドの切溝
66a、止めねじ間の相互の係合に伴うロッドの固定によ
って、連結片33、つまりは外方リンクアーム14の後端
が、下枠20の後端部の左右サイド間に着脱可能に架設、
軸支される。
【0034】ここで、図5、図6を見るとよくわかるよ
うに、たとえば、内方リンクアーム12、外方リンクアー
ム14の前端の連結片30,32 の各端末は、中空部30a,32a
をそれぞれ有して形成され、別部材としてのローラシャ
フト72が各端末の中空部にそれぞれ挿入されるととも
に、スプリングピン等の固定ピン74によって、ローラシ
ャフトが端末を延出した状態で固定される。
【0035】スプリングピン(固定ピン)74は、たとえ
ば、内方リンクアーム12、外方リンクアーム14のいずれ
においても上方から嵌入可能に構成されている。このよ
うな構成では、ローラシャフト72の固定のための作用方
向が同一となるため、作業性が向上される。
【0036】そして、図5、図6に加えて図2を見ると
わかるように、連結片30,32 の各端末のローラシャフト
74に、ローラ76,77 がそれぞれ回転可能に取付けられて
いる。
【0037】ここで、図1、図3、図7を見るとよくわ
かるように、上枠の水平壁18e 、下枠の水平壁20e は、
たとえば、ローラ76,77の転動可能な転動面80,81 を部
分的に有してそれぞれ形成されている。そして、たとえ
ば、平坦形状のガイドプレート84,85 が、転動面の対向
箇所、つまり、上枠18の下端、下枠20の上端からの対応
する取付片88への取付けボルト90の螺着によって、転動
面80,81を覆うようにそれぞれ固定されている。
【0038】つまり、図1に示すように、内方リンクア
ーム前端のローラ76のためのローラガイド92が転動面8
0、ガイドプレート84によって、下枠20の左右サイドに
それぞれ形成されるとともに、外方リンクアーム前端の
ローラ77のためのローラガイド93が転動面81、ガイドプ
レート85によって、上枠18の左右サイドにそれぞれ形成
されている。そして、内方リンクアーム前端のローラ76
がローラガイド90の内部に転動可能に配設されるととも
に、外方リンクアーム前端のローラ77がローラガイド91
の内部に転動可能に配設されて、リンク16の上方、下方
が、上枠18、下枠20にそれぞれ取付けられている。
【0039】このような構成では、内方リンクアーム12
の前端、外方リンクアーム14の前端、つまりはリンク16
の前端16F が、リンクの基端(後端)16R に対して前後
方向に移動するリンクの可動端として形成されている。
そして、リンクの基端16R に対する可動端(前端)16F
の前後移動によって、上枠サイドでの内方リンクアーム
前端、外方リンクアーム後端間の間隔の変化、および、
下枠サイドでの内方リンクアーム後端、外方リンクアー
ム前端間の間隔の変化がそれぞれ保障されて、上下方向
でのリンク16の伸縮が確保される。
【0040】ここで、図1に加えて図4および図6を見
るとわかるように、たとえば、空気ばね22を載置、固定
可能なブラケット96が、内方リンクアーム12との一体成
形によって設けられている。そして、上枠のブラケット
24とリンクのブラケット96との間に空気ばね22を配置
し、取付けボルト98による、各ブラケットへの空気ばね
の上端、下端の固定によって、空気ばねからの偏倚力が
サスペンション力としてシートに付与可能となってい
る。
【0041】なお、このような空気ばね22は、たとえ
ば、ジョイント100 を介して切換制御弁およびコンプレ
ッサ等の空気供給源(ともに図示しない)に接続され、
リンクの伸縮に連動する切換制御弁の切換えにより生じ
るコンプレッサからの圧縮空気の供給、排気によって、
サスペンション力が調整される。しかしながら、切換制
御弁、コンプレッサ(空気供給源)の構成、および、切
換制御弁等の動作はこの発明の趣旨でないため、ここで
は詳細に説明しない。
【0042】ところで、このようなシートサスペンショ
ン装置10においては、上枠18、下枠20に作用する衝撃、
振動等を吸収、減衰可能なショックアブソーバ102 が、
上枠、下枠間に介在されている。図1、図4に示すよう
に、ショックアブソーバ102の一端102aは、たとえば、
上枠18のブラケット24の前端に一体的に成形された取付
片104 に、段付ボルト等からなる枢支ピン106 とナット
108 との螺着によって、回動可能に取付けられている。
【0043】他方、ショックアブソーバ102 の他端102b
は、たとえば、断面略コ字形状に折曲成形された取付片
110 に、段付ボルト等からなる枢支ピン112 とナット11
4 との螺着によって、回動可能に取付けられている。そ
して、図1、図4に加えて図7を見るとわかるように、
取付片110 が、下枠前端に取付けボルト116 によって固
着されて、ショックアブソーバ112 が、上枠18、下枠20
間に架設、枢着されている。
【0044】このような構成では、下枠20に対する上枠
18の昇降の度合いに合せて、ショックアブソーバ102 が
揺動しながら伸縮し、上枠、下枠に作用する衝撃、振動
等を吸収、減衰して、着座者への衝撃等の伝達を十分に
抑制する。
【0045】なお、ショックアブソーバ102 は、公知の
構成とされ、その構成はこの発明の趣旨でないため、詳
細に説明しない。
【0046】また、図1、図7に示すように、たとえ
ば、下方への上枠18の過剰な下降を阻止する一対のスト
ッパ118 が、下枠後壁20b の一体的な取付片120 に別部
材として取付けられている。ストッパ118 は、たとえ
ば、一体的なねじ部122 を下端に有して、硬質ゴム等の
弾性材から成形され、取付片120 へのねじ部の螺着によ
って、下枠20の後端に取付けられている。
【0047】上記のように、この発明のシートのエアサ
スペンション装置10によれば、上枠18、下枠20が、一体
成形された1部品としてそれぞれ形成されている。つま
り、公知の構成のもとでは多数の別部材の組合せからな
る上枠18、下枠20がそれぞれ1部品として形成されるた
め、エアサスペンション装置10の全体的な部品点数が大
幅に削減できる。
【0048】そして、上枠18、下枠20の個別の組立工程
が省略できるため、エアサスペンション装置10の全体的
な構成の簡素化、作業工程の簡単化が十分にはかられ、
作業性が確実に向上する。
【0049】また、溶接による組立作業を行なうことな
く、上枠18、下枠20がそれぞれ形成できるため、各部品
に溶接ひずみが発生せず、溶接ひずみに起因する部品精
度、組立精度の低下が確実に防止できる。
【0050】そのため、リンク16の円滑な伸縮やショッ
クアブソーバ102 の円滑な揺動が確実に得られ、着座者
に不快感、不安感を与えることもなく、着座者の快適性
が十分に確保できる。
【0051】更に、上枠18、下枠20は、上端、下端の少
なくともいずれかを開放した形状に形成されている。そ
のため、上枠18、下枠20の成形作業が容易に行なえ、こ
の点からも作業性の向上がはかられる。
【0052】また、実施例のように、上枠18、下枠20に
加えて、リンク16の内方リンクアーム12、外方リンクア
ーム14を各リンクアームごとに一体成形すれば、リンク
の部品点数の削減、リンクアームごとの溶接、組立工程
の省略により、構成の簡素化、作業工程の簡単化が一層
はかられる。
【0053】そして、このような構成では、リンク16に
も溶接ひずみが発生しないため、リンク自体の円滑な伸
縮が容易に得られ、着座者の快適性が一層向上される。
【0054】また、この実施例のように、リンク16、上
枠18、下枠20を、たとえば、ダイカスト用合金から所定
形状に、それぞれ一体的に鋳造すれば、鋼材等では得ら
れない断面形状が容易に得られる。つまり、鋼材に比較
したダイカスト用合金自体の低重量に加えて、リンク1
6、上枠18、下枠20の剛性に影響のない部分における部
分的な肉薄化、孔、切欠き等による肉抜きを施すことに
よって、鋼材等を溶接で固定する公知の構成に比較し
て、十分な減量が可能となる。そのため、シートサスペ
ンション装置10の軽量化が十分にはかられる。
【0055】そして、この発明においては、上枠18とリ
ンク16との間、下枠20とリンクとの間、および、空気ば
ねのブラケット24、ショックアブソーバの取付片110 や
ローラシャフト72、ガイドプレート84,85 、ストッパ11
8 等のような上枠、下枠、リンクに取付けられる各種の
別部材が、それぞれ直接的かつ着脱可能に取付けられて
いる。そのため、リンク16、上枠18、下枠20やガイドプ
レート84,85 、ショックアブソーバ102 等に変形、破損
および故障等が生じても、対象部品のみの取外し、交換
が行なえ、シートのエアサスペンション装置10のメンテ
ナンスが容易に行なえる。
【0056】そして、このように一体成形された上枠1
8、下枠20においては、成形時の容易性から、通常、上
下方向での作業のもとで、別部材のほとんどが取付け可
能となっている。そのため、上枠18、下枠20への別部材
の取付作業が容易に行なえ、この点においても、作業性
の向上がはかられる。
【0057】ここで、この実施例においては、上枠18、
下枠20の双方をそれぞれダイカストによって一体成形す
る構成として具体化しているが、これに限定されず、い
ずれか一方のみを一体成形する構成としてもよい。しか
しながら、実施例のように、上枠18、下枠20の双方をダ
イカストによって一体成形すれば、作業性、快適性にす
ぐれたシートのエアサスペンション装置10が容易に得ら
れる。
【0058】また、上枠18、下枠20は、共用可能な同一
部品として形成されているが、それぞれ一体成形によっ
て形成されれば足りるため、これに限定されず、別の形
状の上枠、下枠を利用する構成としてもよい。
【0059】しかしながら、上枠18、下枠20を共用可能
な同一部品として形成し、天地を逆にした状態でそれぞ
れ使用する構成では、上枠、下枠のための金型が共通の
1組のみで足りる。そのため、金型費が大幅に削減で
き、部品コストが十分に低減される。
【0060】更に、空気ばねの一方のブラケット24を上
枠18に別部材として固定するとともに、他方のブラケッ
ト96を内方リンクアームに一体的に成形すれば、構成の
複雑化を招くことなく、空気ばねの配置が容易に行なえ
る。
【0061】また、実施例においては、リンク16の前端
16F が可動端、後端16R が基端として具体化されている
が、これに限定されず、これとは逆に、リンクの前端を
基端、リンクの後端を可動端とする構成としてもよい。
【0062】なお、この発明のシートのエアサスペンシ
ョン装置は、自動車等のシートに適するとはいえ、これ
に限定されず、たとえば、電車、飛行機、船舶等のシー
トに応用してもよい。
【0063】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートの
エアサスペンション装置によれば、上枠、下枠の一方ま
たは双方が、一体成形された1部品としてそれぞれ形成
されている。そのため、シートのエアサスペンション装
置の全体的な部品点数が大幅に削減できるとともに、上
枠、下枠ごとの組立工程が省略でき、エアサスペンショ
ン装置の全体的な構成の簡素化、作業工程の簡単化が十
分にはかられ、作業性が確実に向上する。
【0065】そして、溶接による組立作業を行なうこと
なく、上枠、下枠がそれぞれ形成できるため、各部品に
溶接ひずみが発生せず、溶接ひずみに起因する部品精
度、組立精度の低下が確実に防止できる。そのため、リ
ンクの円滑な伸縮やショックアブソーバの円滑な揺動が
確実に得られ、着座者に不快感、不安感を与えることも
なく、着座者の快適性が十分に確保できる。
【0066】また、上枠、下枠は、上端、下端の少なく
ともいずれかを開放した形状に形成されている。そのた
め、上枠、下枠の成形作業が容易に行なえ、この点にお
いても、作業性の向上がはかられる。
【0067】更に、上枠、下枠に取付けられる別部材
が、溶接作業を伴うことなく着脱可能に取付けられるた
め、この点からも、作業性、快適性の確保がはかられる
とともに、破損、損傷等の生じた部品のみの取外し、交
換が行なえ、メンテナンスの容易化が可能となる。
【0068】そして、上枠、下枠を共用可能な同一部品
として形成すれば、上枠、下枠のための金型が共通の1
組のみで足りる。そのため、金型費が一層削減でき、部
品コストが十分に低減される。
【0069】また、上枠、下枠の左右サイドに部分的に
形成された転動面と、別部材として取付けられる平坦形
状のガイドプレートとによって、リンク可動端のローラ
のローラガイドを形成すれば、ガイドプレートに複雑な
折曲成形を施すこともないとともに、転動面の対向箇所
にガイドプレートを固定すれば足りる。そのため、構成
の複雑化、作業性の煩雑化を招くことなく、ローラの円
滑な転動が得られ、リンクの円滑な伸縮が確保できる。
【0070】そして、上枠、下枠に加えて、リンクの内
方リンクアーム、外方リンクアームを各リンクアームご
とに一体成形すれば、リンクの部品点数の削減、リンク
アームごとの溶接、組立工程の省略により、構成の簡素
化、作業工程の簡単化が一層はかられる。
【0071】そして、このような構成では、リンクにも
溶接ひずみが発生しないため、リンク自体の円滑な伸縮
が容易に得られ、着座者の快適性が一層向上される。
【0072】また、上枠、下枠をダイカストによってそ
れぞれ一体的に鋳造すれば、鋼材等では得られない断面
形状が容易に得られる。つまり、上枠、下枠の剛性に影
響のない部分における部分的な肉薄化、孔、切欠き等に
よる肉抜きを施すことによって、十分な減量が可能とな
るため、シートのエアサスペンション装置の軽量化が十
分にはかられる。
【0073】更に、空気ばねの一方のブラケットを上
枠、下枠のいずれかに別部材として固定するとともに、
他方のブラケットを内方リンクアームに設ける構成とす
れば、構成の複雑化を招くことなく、空気ばねの配置が
容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートのエアサスペンション装
置の概略縦断面図である。
【図2】組立てられたリンクの概略斜視図である。
【図3】上枠を中心とした、シートのエアサスペンショ
ン装置の概略分解斜視図である。
【図4】ショックアブソーバ、空気ばね等の別部材を中
心とした、シートのエアサスペンション装置の概略分解
斜視図である。
【図5】外方リンクアームを中心とした、シートのエア
サスペンション装置の概略分解斜視図である。
【図6】内方リンクアームを中心とした、シートのエア
サスペンション装置の概略分解斜視図である。
【図7】下枠を中心とした、シートのエアサスペンショ
ン装置の概略分解斜視図である。
【符号の説明】
10 シートのエアサスペンション装置 12 内方リンクアーム 14 外方リンクアーム 16 リンク 18 上枠 20 下枠 22 空気ばね 30〜33 リンクアームの取付片 44 連結ピン(段付ボルト) 72 ローラシャフト 80,81 転動面 84,85 ガイドプレート(別部材) 92,93 ローラガイド 102 ショックアブソーバ(別部材) 118 ストッパ(別部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の内方リンクアーム、外方リンクア
    ームからなる伸縮自在の略X形状のリンクを介して、シ
    ートの載置された上枠を下枠に対して昇降可能に取付
    け、リンクの伸縮に連動した圧縮空気の供給、排気のも
    とで調整された偏倚力をサスペンション力として付与す
    る空気ばねによって、シートを懸架、支持するシートの
    エアサスペンション装置において、 上枠、下枠の一方または双方が、少なくとも前壁、後
    壁、左右の側壁の一体成形によって、上端、下端のいず
    れかの一サイドの開放された所定の形状に形成されると
    ともに、上枠、下枠に取付けられる固定、可動の各種の
    別部材を直接的かつ着脱自在に取付け可能としたことを
    特徴とするシートのエアサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 上枠、下枠が、共用可能な同一部品とし
    て形成された請求項1記載のシートのエアサスペンショ
    ン装置。
  3. 【請求項3】 リンク可動端に設けられたローラの転動
    可能な転動面を部分的に持つ水平壁が、上枠上面および
    下枠下面の左右サイドに一体的に成形されるとともに、
    水平壁の転動面を覆うガイドプレートが、転動面の対向
    箇所に固着され、水平壁とガイドプレートとによって、
    リンク可動端のローラのローラガイドを形成する請求項
    1または2記載のシートのエアサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 リンクの内方リンクアーム、外方リンク
    アームが、前端、後端の連結片とともにリンクアームご
    とにそれぞれ一体成形されて、連結ピンによる内方リン
    クアーム、外方リンクアームの連結、枢着によって、略
    X形状のリンクが形成され、 上枠とリンクとの間、下枠とリンクとの間が、それぞれ
    直接的かつ着脱可能に取付けられた請求項1ないし3の
    いずれか記載のシートのエアサスペンション装置。
  5. 【請求項5】 空気ばねの上端、下端のいずれか一方を
    固定するブラケットが、上枠、下枠のいずれかに別部材
    として取付けられるとともに、空気ばねの他方を固定す
    る別のブラケットが、リンクの内方リンクアームに設け
    られた請求項1ないし4のいずれか記載のシートのエア
    サスペンション装置。
  6. 【請求項6】 リンクサイドのブラケットが、リンクの
    内方リンクアームに一体的に成形された請求項5記載の
    シートのエアサスペンション装置。
  7. 【請求項7】 上枠、下枠、および、リンクの内方リン
    クアーム、外方リンクアームが、ダイカストによってダ
    イカスト用合金からそれぞれ一体的に鋳造された請求項
    1ないし6のいずれか記載のシートのエアサスペンショ
    ン装置。
  8. 【請求項8】 上枠、下枠間に介在されるショックアブ
    ソーバのための一対の取付片のうち、一方の取付片が、
    上枠、下枠の一方に別部材として取付けられる空気ばね
    のためのブラケットの一部分として一体的に成形される
    とともに、他方の取付片が、上枠、下枠の他方に別部材
    として取付けられる請求項1ないし7のいずれか記載の
    シートのエアサスペンション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010143564A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Dr Ing Hcf Porsche Ag 構成部品とその構成部品に割り当てられた駆動素子との構成
CN113022396A (zh) * 2019-12-25 2021-06-25 常州华阳万联汽车附件有限公司 一种轻卡气囊高端底架总成
KR102507655B1 (ko) * 2021-09-06 2023-03-08 울산대학교 산학협력단 차량 시트의 진동 방지에 벨로우즈 공압 스프링을 이용하는 부강성 메커니즘

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