JPH0511138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

（産業上の利用分野） 本考案は、両側縁貼り合わせて円錐状の冷菓容
器を形成する包装用シートに関するものである。 （従来技術） 従来から冷菓用円錐状容器の包材として種々の
ものが知られている。しかしながらこれらの包材
は製袋適性と封緘適性にのみ配慮がなされてお
り、易開封性の点についての配慮がなされていな
かつた。したがつて、開封時にホツトメルト接着
剤の擬集破壊や、ホツトメルト接着剤と紙との接
着強度が紙間強度より強く紙破れの現象が起り開
封不良となるとか商品イメージを著しく悪くして
いる。 その対応策として、易開封機能を有する包装用
容器が強く求められている。 （考案が解決しようとする問題点） 現在アイスクリーム等の冷菓類に使用されてい
る包装容器用包材は、構成上紙を基材として使用
し、ホツトメルト接着剤によつて製袋されている
ため、紙破れ現象を防止することが困難であると
いう欠点がある。 （問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の問題点を解決するために鋭意
検討されたものであり、容器を構成するために両
側縁を互に貼り合すべきシートの方側縁にシート
と一体で引張ることにより容器の開封を行なうた
めの開封用摘み舌片を突設した包装用シートにお
いて、上記摘み片を突設した側の重ね合せ部の裏
面にホツトメルト接着剤の層を設けると共に、対
向する側縁の、貼り合せ時に、前記ホツトメルト
接着剤層と重なる位置で前記舌片の高さの位置
に、円形または楕円の未塗布による抜き部分を有
する剥離ニスを設けたことを特徴とする包装用シ
ートである。 （実施例） 以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明
すると、１は紙容器２を構成する防湿性の包装用
シートであつて、第１図で示す包装用シートは第
２図で示す円錐状容器２の展開状態を示してお
り、円錐状容器構成時に貼り合せる包装用シート
１の形側縁１ａに該包装用シート１と一体で側縁
部方向に突出する摘み舌片３を設けている。更に
包装用シート１の両側縁貼り合せ時に必要なホツ
トメルト接着剤層４は、上記摘みした片を突設し
た側の重ね合せ部の裏面に形成し、更に他の側縁
１ｂには前記摘み舌片と相対する高さで前記ホツ
トメルト接着剤層と重なる位置の表面に剥離ニス
５を部分的に円状に抜いた部分６を形成させて塗
布したものである。 次に剥離ニス、を塗布する版の形状につき比較
検討した結果をまとめると下記の通りである。 １ 剥離ニス（易開封性）の検討

【表】 ２ 版深度にゆよる影 30μ、26μ、21μとの３段階の深度で剥離強度の
検討したが、いずれの場合も効果に差には差異は
見出せなかつた。 ３ 版形状による影響

【表】 以上の検討結果から、４〜5m／ｍ大の円、楕
円形状ら抜いた版を用いてポリアミド系樹脂を主
成分とする剥離ニスを塗布したものが最も良好で
あるが未塗布部分の大きさが6m／ｍの抜きのも
のは、剥離強度（接着強度）が大きく、部分的に
紙むけが生じ、また、未塗布部分のないものは剥
離強度が小さく密封性が充分でない。 また剥離ニスの塗布工程は、印刷ラインにて１
工程追加するだけでコーテイングできるため工程
が増えたり、大幅なコスト高になることもない。 （効果） 本考案は以上のような構成であつて、剥離ニス
を部分的に抜いて塗布しているために、紙間剥
離、紙破れなどによる開封不良が防止できる。ま
た、易開封性に優れているとともに、アイスクリ
ーム等の冷菓が充填直後容器から出ないとか外部
から下が入らない等実用上の効果は極めて大き
い。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例であり、第１図は包
装用シートの平面図、第２図は同上のシートの組
立図である。 １……包装用シート、２……紙容器、３……摘
み舌片、４……ホツトメルト接着剤層、５……剥
離ニス、６……抜き部分、１ａ，１ｂ……側縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側縁を貼り合わせて円錐状の容器を形成する
   包装用シートにおいて、片側縁に裏面にホツトメ
   ルト接着層を有し側縁部方向に突設する開封用摘
   み舌片を設けると共に、対向する側縁の、貼り合
   せ時に、前記ホツトメルト接着剤層と重なる位置
   で前記舌片の高さの位置に、円形または楕円の未
   塗布による抜き部分を有する剥離ニスを設けたこ
   とを特徴とする包装用シート。