JPH05111267A - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JPH05111267A
JPH05111267A JP3263416A JP26341691A JPH05111267A JP H05111267 A JPH05111267 A JP H05111267A JP 3263416 A JP3263416 A JP 3263416A JP 26341691 A JP26341691 A JP 26341691A JP H05111267 A JPH05111267 A JP H05111267A
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JP
Japan
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ultrasonic motor
frequency
signal
output
rotation speed
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JP3263416A
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Inventor
Takashi Asano
貴嗣 浅野
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波モータが高効率で駆動している状態を
維持して回転速度を制御することができ、小型かつ低コ
ストの超音波モータの駆動回路を得る。 【構成】 周波数追尾回路28は発振器30から出力さ
れる基準信号の周波数が超音波モータ12の最適駆動周
波数を追従するように制御する。パルス幅変調回路14
は、発振器30から出力された基準信号のパルス幅を入
力された速度設定データに応じて変調し、電力増幅器6
2、64へ出力する。電力増幅器62、64は、入力さ
れた基準信号のデューティー比に応じた振幅の超音波モ
ータ駆動信号を超音波モータ12へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータを駆動する
ための超音波モータの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より超音波振動を駆動力とする超音
波モータが知られている。超音波モータの一種である進
行波型超音波モータは図9に示すように構成される。す
なわち、超音波モータ120は銅合金等から構成される
円環状の弾性体122を備え、この弾性体122に圧電
体124(図10も参照)が貼付されてステータが形成
されている。圧電体124は、電気信号を機械振動に変
換する圧電材料で、多数の電極により円環状に分割、配
列されて構成されている。一方、駆動軸126に取付け
られたロータ128は、アルミ合金等から成るロータリ
ング130に円環状のスライダ132が接着されて形成
されており、スプリング134によってスライダ132
が前記弾性体122に加圧接触されている。このスライ
ダ132としては、安定した摩擦力、摩擦係数を得るた
めに、例えばエンジニアリングプラスチック等が用いら
れ、これにより高効率でロータ128を駆動することが
できる。
【0003】このような超音波モータ120には、図1
0に示すような駆動回路136が接続される。すなわ
ち、駆動回路136は電圧制御発振器(VCO)等から
構成される発振器138を備えている。発振器138か
ら出力された所定周波数の信号は2つに分岐され、一方
は増幅器140で増幅されsin波の駆動信号として圧
電体124に入力され、他方は移相器142に入力され
て位相を90°ずらされた後に、増幅器144で増幅され
cos波の駆動信号として圧電体124に入力される。
なお、前記増幅器としては例えば昇圧トランス等が用い
られる。
【0004】これにより圧電体124には、sin波の
駆動信号による超音波振動の定在波と、cos波の駆動
信号による前記振動と位相の異なる超音波振動の定在波
と、が励起され、弾性体122に伝達される。この2つ
の定在波が重ね合わされることにより、振動の腹及び節
が弾性体122に沿って円環状に移動する超音波振動、
所謂進行波が発生する。この進行波は、弾性体122に
加圧接触されたロータ128に対し進行波の進行方向と
反対の方向への回転力として伝達され、ロータ128及
び駆動軸126が回転する。この回転に伴ってロータ1
28の回転速度及び周波数が図示しないセンサで検出さ
れ、フィードバック信号として周波数追尾回路146へ
入力される。
【0005】進行波型超音波モータにおいて、圧電体1
24に発生する超音波振動の振幅Aは駆動信号の周波数
fに応じて図11(A)に示すように変化し、周波数f
が共振周波数のときに最大となる。しかし共振周波数を
含む所定の周波数帯域では、超音波振動によって可聴域
の異常振動(可聴音)が励起され、ロータ128の回転
速度は低下し(図11(B)参照)、超音波モータ12
0の効率も低下する。このため、超音波モータを駆動す
る際には駆動信号の周波数fを可聴音発生帯域よりも高
い帯域(駆動周波数帯域)内に維持するようにしてい
る。この駆動周波数帯域において低周波側には最適駆動
周波数が存在し、この最適駆動周波数において超音波モ
ータのロータ128の回転速度、効率共に最大となる。
【0006】周波数追尾回路146には回転速度を指示
する信号も入力される。周波数追尾回路146は駆動信
号の周波数fが駆動周波数帯域内で維持され、かつロー
タ128が指示された回転速度で回転するように発振器
138から出力される信号の周波数を制御する。
【0007】上記のように、超音波モータは従来のモー
タと比較して、コイルや磁石等が不要な単純な構造であ
るので量産性に優れ、小型・軽量で応答性が高いので汎
用性が高く、また低速回転時のトルクが高いので回転を
減速させるギア等が不要である等の特長を有している。
このため、最近ではこの超音波モータは、カメラのレン
ズ駆動、自動車電装品、オフィスオートメーション機器
等に広く用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超音波
モータの効率は、前述のように最適駆動周波数で駆動し
ている場合に最大となり、周波数が最適駆動周波数から
隔たるに従って低下する。このため、前述のように駆動
信号の周波数を変更することによって回転速度を制御す
る場合、超音波モータを常に高い効率で駆動することが
できないという問題があった。
【0009】これを解決するために、駆動信号の周波数
を常に最適駆動周波数付近に維持させ、駆動信号を増幅
する増幅器(例えば図10では増幅器140、144)
に電力を供給する電源の電圧を制御することが考えられ
る。しかし、超音波モータ駆動信号を増幅する増幅器に
用いる電圧源としては、リニアに電圧を変化させること
ができ、かつ大きな出力電流値(数アンペア程度)を確
保できるよう構成する必要がある。一般的に、直流電源
の電圧値を変化させるためにはDC−DCコンバータを
用いることが好ましいが、DC−DCコンバータは一般
に出力電流値が小さく(例えば数十ミリアンペア程
度)、要求される出力電流値を得るためには高コストで
大型のDC−DCコンバータが必要となる。このため、
超音波モータの駆動回路が大型化すると共にコストが高
くなるので実用的ではなかった。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、超音波モータが高効率で駆動している状態を維持し
て回転速度を制御することができ、小型かつ低コストの
超音波モータの駆動回路を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る超音波モータの駆動回路は、パルス列か
ら成る基準信号を出力する基準信号出力手段と、前記基
準信号出力手段から出力される基準信号の周波数が超音
波モータの最適駆動周波数になるように制御する周波数
制御手段と、前記超音波モータの回転部の回転速度を検
出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によ
って検出された回転速度が目標回転速度となるように基
準信号出力手段から出力された基準信号のパルス幅を変
調するパルス幅変調手段と、前記パルス幅変調手段によ
ってパルス幅が変調された信号のパルス幅に応じた振幅
の超音波モータ駆動信号を超音波モータへ出力する駆動
信号出力手段と、を有している。
【0012】
【作用】本発明では、基準信号の周波数が超音波モータ
の最適駆動周波数になるように制御すると共に、超音波
モータの回転部の回転速度が目的の回転速度になるよう
に基準信号のパルス幅を変調するようにしている。基準
信号のパルス幅を変調することにより駆動信号出力手段
から出力される超音波モータ駆動信号の振幅が変化する
ので、超音波モータの回転部の回転速度を制御すること
ができる。また、基準信号のパルス幅を変調しても周波
数は変化しないので、駆動信号出力手段から出力される
超音波モータ駆動信号は最適駆動周波数に維持される。
従って超音波モータが高効率で駆動している状態を維持
することができる。
【0013】また、前記パルス幅変調手段としては、例
えばカウンタ、ラッチ、論理回路等で構成したパルス幅
変調回路を用いることができ、このようなデジタル回路
はLSI等の集積回路に組み込むことが容易である。従
って、例えば出力電流値の大きなDC−DCコンバータ
を用いる場合と比較して超音波モータの駆動回路を小型
化でき、コストを抑えることができる。
【0014】
【実施例】〔第1実施例〕以下、図面を参照して本発明
の第1実施例を詳細に説明する。図1には本発明に係る
超音波モータの駆動回路10と進行波型の超音波モータ
12とが示されており、図2には超音波モータの駆動回
路10の一部を構成するパルス幅変調回路14の概略構
成が示されている。
【0015】超音波モータ12は銅合金等から構成され
る円環状の弾性体16を備え、この弾性体16に圧電体
18が貼付されてステータ20が構成されている。圧電
体18は電気信号を機械振動に変換する圧電材料で、多
数の電極により円環状に分割、配列されて構成されてい
る。圧電体18には、後述するように超音波モータの駆
動回路10からの駆動信号が前記電極に供給され、駆動
信号に応じた超音波振動が励起される。一方、図示しな
い駆動軸に取付けられるロータ22は、アルミ合金等か
ら成るロータリングに円環状のスライダが接着されて構
成されており、図示しないスプリングによってロータ2
2の前記スライダが前記ステータ20に加圧接触され
る。このスライダとしては、安定した摩擦力、摩擦係数
を得るために、例えばエンジニアリングプラスチック等
が用いられている。
【0016】また、ロータ22の上面には円環状の反射
シール24が貼付されている。反射シール24の表面に
は反射シール24の周方向に沿って光反射率の高い部分
と光反射率の低い部分とが交互に設けられている。ロー
タ22の上方にはフォトセンサ26が設けられている。
フォトセンサ26は発光素子26Aと受光素子26Bと
で構成され、発光素子26Aから射出されて反射シール
24に反射した光が受光素子26Bで受光されるように
配置されている。反射シール24及びフォトセンサ26
は回転速度検出手段を構成しており、ロータ22が回転
するとフォトセンサ26からロータの回転速度に応じた
周期のパルス信号が出力される。
【0017】超音波モータ12の圧電体18のフィード
バック端子は周波数追尾回路28の入力端に接続されて
おり、周波数追尾回路28の出力端は発振器30に接続
されている。周波数追尾回路28は入力されたフィード
バック信号に基づいて圧電体18の駆動状態を検知し、
発振器30から出力される基準信号の1/4の周波数が
超音波モータ12の最適駆動周波数を追従するように制
御している。
【0018】図2に示すように、発振器30の出力端は
パルス幅変調回路14のリングカウンタ32に接続され
ている。リングカウンタ32は出力端A、出力端B、出
力端C、出力端Dの4つの出力端を備えている。リング
カウンタ32は、入力された基準信号の1周期毎に出力
端A、B、C、Dの順にハイレベルの信号を出力する
(図3(B)乃至(E)参照)。出力端A、B、C、D
は各々AND回路34、36、38、40の2つの入力
端の一方に接続されている。また、出力端A及び出力端
CはOR回路42の入力端に接続されており、出力端B
及び出力端DはOR回路44の入力端に接続されてい
る。OR回路42、44の出力端は速度コントロール部
46に接続されており、入力された2つの信号の論理和
に対応する信号を出力する。
【0019】速度コントロール部46にはカウンタ4
8、50が接続されている。カウンタ48、50には高
周波のクロック信号が入力される。このクロック信号の
周波数は、前記発振器30から出力される基準信号の周
波数よりも充分高い値に設定されている。カウンタ4
8、50はこのクロック信号のパルス数をカウントす
る。速度コントロール部46は、OR回路42から入力
された信号がローレベルからハイレベルへ変化した場合
にカウンタ48へカウントの開始を指示し、OR回路4
4から入力される信号がローレベルからハイレベルへ変
化した場合にカウンタ50へカウントの開始を指示す
る。
【0020】また、速度コントロール部46にはデータ
バス52の一端が接続されている。データバス52の他
端はマイクロプロセッサ等によって構成されるデータ入
力手段(図示せず)に接続されている。データ入力手段
は速度コントロール部46へ超音波モータ12のロータ
22の回転速度を指示する速度設定データを出力する。
また、速度コントロール部46にはフォトセンサ26の
受光素子26Bが接続されており、ロータ22の回転速
度検出信号が入力される。速度コントロール部46とカ
ウンタ48、50との間にはデータバス54、56も介
在されており、速度コントロール部46は入力された速
度設定データと回転速度検出信号とを比較して、回転速
度が指示された目標回転速度となるようにカウント値を
定め、データバス54、56を介してカウンタ48、5
0へセットする。
【0021】カウンタ48の出力端は、セットリセット
ラッチ58のセット端子及びセットリセットラッチ60
のリセット端子に接続されている。またカウンタ50の
出力端は、セットリセットラッチ58のリセット端子及
びセットリセットラッチ60のセット端子に接続されて
いる。カウンタ48、50は、カウントの開始が指示さ
れてセットされたカウント値に対応するパルスのカウン
トが終了したときに、ラッチ58、60へキャリ信号
(パルス)を出力する(図3(F)及び(G)参照)。
ラッチ58の出力端はAND回路34、36の入力端に
接続されており、ラッチ60の出力端はAND回路3
8、40の入力端に接続されている。ラッチ58、60
はカウンタ48、50から入力されたキャリ信号に応じ
てオンオフする信号(図3(H)及び(I)参照)を出
力する。
【0022】一方、電力増幅部62は昇圧トランス66
を備えている。昇圧トランス66の1次側コイルの両端
にはパワーFET(電界効果トランジスタ)70、72
が各々接続されている。AND回路34の出力端はパワ
ーFET70のゲートに接続され、AND回路36の出
力端はパワーFET72のゲートに接続されている。各
々のパワーFET70、72はAND回路34、36か
ら入力された信号がハイレベルのときにオンする。また
1次側コイルの中点は定電圧電源に接続されている。昇
圧トランス66の2次側コイルは超音波モータ12の圧
電体18の電極に接続されている。
【0023】また、電力増幅部64は電力増幅部62と
同様に構成されており、昇圧トランス68の1次側コイ
ルの両端にはパワーFET74、76が接続されてい
る。パワーFET74のゲートにはAND回路38の出
力端が接続され、パワーFET76のゲートにはAND
回路40の出力端が接続されている。また1次側コイル
の中点は定電圧電源に接続されており、2次側コイルは
超音波モータ12の圧電体18の電極に接続されてい
る。
【0024】電力増幅部62、64からはAND回路3
4、36またはAND回路38、40より入力された信
号に応じた周波数、すなわち発振器30から出力される
信号の1/4の周波数の駆動信号が、昇圧トランス66
または昇圧トランス68の巻き数比に応じた振幅(電圧
値)で出力される。さらにこの駆動信号の振幅は、各A
ND回路から入力される信号のパルス幅(ハイレベルと
なっている時間)に応じて変化し、パルス幅が大きくな
るに伴って振幅が大きくなる。
【0025】次に本第1実施例の作用を説明する。超音
波モータ12を駆動している状態で、周波数追尾回路2
8は発振器30から出力される信号の1/4倍の周波数
が超音波モータ12の最適駆動周波数を追従するように
制御している。発振器30から出力された所定周波数の
信号(図3(A)参照)はリングカウンタ32に入力さ
れる。リングカウンタ32は発振器30から入力された
基準信号の1周期毎に出力端A、B、C、Dの順にハイ
レベルの信号を出力する(図3(B)乃至(E)参
照)。
【0026】カウンタ48は出力端A、Cから出力され
る信号がハイレベルになったときに速度コントロール部
46からの信号によってカウント処理を開始し、カウン
タ50は出力端B、Dから出力される信号がハイレベル
になったときにカウント処理を開始する。カウンタ4
8、50には設定された速度に対応するカウント値が速
度コントロール部46によってセットされており、クロ
ック信号のパルスのカウント値が所定値となった場合に
キャリ信号を出力する(図3(F)及び(G)参照)。
セットリセットラッチ58、60は入力されたキャリ信
号に応じてセット及びリセットされ、交互にハイレベル
の信号を出力する(図3(H)及び(I)参照)。
【0027】ラッチ58から出力された信号はAND回
路34、36に入力され、AND回路34からはラッチ
58から出力された信号と出力端Aから出力された信号
の論理積に対応する信号が出力され、AND回路36か
らはラッチ58から出力された信号と出力端Cから出力
された信号との論理積に対応する信号が出力される。ま
た、ラッチ60から出力された信号はAND回路38、
40に入力され、AND回路38からはラッチ60から
出力された信号と出力端Bから出力された信号との論理
積に対応する信号が出力され、AND回路40からはラ
ッチ60から出力された信号と出力端Dから出力された
信号との論理積に対応する信号が出力される。例として
図3(J)に示すように、AND回路34から出力され
る信号は出力端Aの信号(図3(B)参照)と比較して
斜線で示す部分がローレベルとなっており、パルス幅が
小さく(デューティー比が小さく)されている。なお、
AND回路36、38、40から出力される信号につい
ても同様である。
【0028】AND回路34、36、38、40から出
力された信号が電力増幅部62、64のパワーFET7
0、72、74、76に各々入力されると、電力増幅部
62、64からは、発振器30から出力された信号の1
/4倍の周波数、すなわち最適駆動周波数で、かつ昇圧
トランスのコイルの巻き数とAND回路34、36、3
8、40から出力された信号のパルス幅とに応じた振幅
の超音波モータ駆動信号が出力される。また、電力増幅
部62から出力される駆動信号と、電力増幅部66から
出力される駆動信号とは位相が90°異なっている。こ
れにより、超音波モータ12には最適駆動周波数でかつ
位相が90°異なる2つの駆動信号が入力され、圧電体
18に超音波振動が励起されてロータ22が回転し、高
い効率で駆動されることになる。
【0029】なお、進行波型の超音波モータ12のイン
ピーダンス特性は、温度が上昇した場合、負荷が加わっ
た場合に各々図4に示すように変化し、これに伴って最
適駆動周波数も変化するが、このような場合にも、駆動
信号の周波数は周波数追尾回路28によって最適駆動周
波数を追従するように制御されるので、超音波モータ1
2が高い効率で駆動している状態が維持される。
【0030】また、速度設定データが変更された場合に
は、変更された速度設定データに応じて超音波モータ1
2のロータの回転速度が変更される。すなわち、速度コ
ントロール部46は速度設定データによって指示された
回転速度が現在の回転速度よりも高い場合にはカウンタ
48、50にセットするカウント値を小さくし、指示さ
れた回転速度が現在の回転速度よりも低い場合にはカウ
ンタ48、50にセットするカウント値を大きくする。
これによってカウンタ48、50からのキャリ信号の出
力タイミングが変化する。
【0031】カウンタ48、50にセットされるカウン
ト値が小さい場合には、カウンタ48、50からキャリ
信号が速いタイミングで出力され、ラッチ58、60か
ら出力される信号が速いタイミングでハイレベルとな
る。従って、AND回路34、36、38、40から出
力される信号において、図3(J)乃至(M)に示す斜
線の部分の面積が小さくなり、パルス幅が大きくなる
(デューティー比が大きくなる)。このため、電力増幅
器66、68から出力される駆動信号の振幅が大きくな
り、超音波モータ12の圧電体18に発生する超音波振
動の振幅が大きくなってロータ22の回転速度が上昇す
る。
【0032】また、カウンタ48、50にセットされる
カウント値が大きい場合にはカウンタ48、50からキ
ャリ信号の出力タイミングが遅くなり、ラッチ58、6
0から出力される信号がハイレベルとなるタイミングも
遅くなる。従って、AND回路34、36、38、40
から出力される信号において、図3(J)乃至(M)に
示す斜線の部分の面積が大きくなり、パルス幅が小さく
なる(デューティー比が小さくなる)。このため、電力
増幅器66、68から出力される駆動信号の振幅が小さ
くなり、超音波モータ12の圧電体18に発生する超音
波振動の振幅が小さくなってロータ22の回転速度が低
下する。
【0033】なお、上記のように速度設定データを変更
した場合にも駆動信号の周波数は最適駆動周波数に維持
されるので、超音波モータ12が高効率で駆動している
状態が維持される。
【0034】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、説明を省略する。
【0035】図5には、ボルト締めランジュバン型超音
波モータ80と、超音波モータ80を駆動するための超
音波モータの駆動回路82と、が示されており、図6に
は超音波モータ80の断面図が示されている。
【0036】図6に示すように、ボルト締めランジュバ
ン型超音波モータ80は、円柱状の金属ブロック84
と、金属ブロック84よりも長尺とされた円柱状の金属
ブロック86と、を備えている。金属ブロック84、8
6には軸線方向に沿って孔84A、86Aが設けられて
おり、孔84A、86Aの内周には各々雌ねじが形成さ
れている。孔84A、86Aの雌ねじには、孔84A及
び孔86A内に収容されたボルト88の両端に形成され
た雄ねじが螺合している。
【0037】金属ブロック84と金属ブロック86との
間には円環状の2個の圧電体90、92が介在されてい
る。圧電体90、92は電気信号を機械振動に変換する
圧電材料で形成されている。圧電体90と圧電体92の
間及び圧電体90と金属ブロック84の間には各々電極
94、96が設けられている。この電極に所定周波数の
駆動信号が入力されると、圧電体94、96により図6
上下方向への振動(以下、縦振動という)が発生し、さ
らにボルト88の雄ねじによる捩じり振動が誘起され
る。この縦振動と捩じり振動とが合成されることによっ
て金属ブロック86の上面等に楕円振動が発生し、この
楕円振動により金属ブロック86の上面に載置された物
体が回転する。
【0038】ボルト締めランジュバン型超音波モータ8
0において、前記縦振動と捩じり振動の位相差は駆動信
号の周波数に応じて変化し、前記位相差が90°となる
最適駆動周波数のときに楕円振動の振幅が最大となり超
音波モータ80の効率が最大となる。
【0039】図5に示すように、超音波モータ80の金
属ブロック86には振動検出センサ98が取付けられて
いる。振動検出センサ98は周波数追尾回路28に接続
されている。周波数追尾回路28は振動検出センサ98
によって検出された振動に基づいて、発振回路30から
出力される基準信号の周波数が前記最適駆動周波数を追
尾するように制御している。発振器30の出力端は、パ
ルス幅変調回路100の一部を構成するAND回路10
2の入力端と速度コントロール部46の入力端とに接続
されている。速度コントロール部46にはカウンタ10
4が接続されている。カウンタ104には高周波のクロ
ック信号が入力され、カウンタ104はこのクロック信
号のパルス数をカウントする。速度コントロール部46
は、発振回路30から入力される信号がローレベルから
ハイレベルへ変化した場合にカウンタ104へカウント
の開始を指示する。
【0040】一方、超音波モータ80には、第1実施例
と同様の回転速度検出手段が設けられており、図示しな
い回転部の回転速度をフォトセンサ26によって検出で
きるようになっている。フォトセンサ26は速度コント
ロール部46に接続されており、速度コントロール部4
6へ回転速度検出信号を出力する。また、速度コントロ
ール部46にはデータ入力手段(図示せず)から回転部
の回転速度を指示する速度設定データが入力される。速
度コントロール部46は入力された速度設定データと回
転速度検出信号とを比較して、回転速度が指示された回
転速度となるようにカウント値を定め、カウンタ104
へセットする。
【0041】カウンタ104の出力端はセットリセット
ラッチ150のセット端子に接続されている。カウンタ
104は、カウントの開始が指示されてセットされたカ
ウント値に対応するパルスのカウントが終了したときに
セットリセットラッチ150へキャリ信号を出力する。
セットリセットラッチ150は、発振器30から出力さ
れた基準信号がローレベルになり、速度コントロール部
46がセットリセットラッチ150にリセット信号を出
力するまでハイレベルの信号を出力している状態を維持
する。
【0042】AND回路102は入力された2つの信号
の論理和に対応する信号を電力増幅器106へ出力す
る。電力増幅器106は第1実施例の電力増幅器と同様
の構成とされ、AND回路102から入力された信号を
昇圧し、前記信号に対応する周波数で、前記信号のパル
ス幅に対応した振幅の駆動信号を出力する。この信号が
超音波モータ80へ入力されることによって超音波モー
タ80の金属ブロック86に楕円振動が発生し、図示し
ない回転部が回転される。
【0043】次に本第2実施例の作用を説明する。超音
波モータ80を駆動している状態で、周波数追尾回路2
8は発振器30から出力される信号の周波数が超音波モ
ータ80の最適駆動周波数を追従するように制御する。
発振器30から出力された最適駆動周波数の基準信号
(図7(A)参照)はAND回路102、速度コントロ
ール部46に入力される。カウンタ104は基準信号が
ローレベルからハイレベルに変化したときにパルスのカ
ウントを開始され、カウントが終了してからセットリセ
ットラッチ150へキャリ信号を出力する。セットリセ
ットラッチ150は、発振器30から速度コントロール
部46に出力される基準信号がローレベルになり、速度
コントロール部46がセットリセットラッチ150のリ
セット信号を出力するまでハイレベルの信号を出力して
いる状態を維持する。
【0044】AND回路102から出力される信号は、
図7(E)に示すように、基準信号(図7(A)参照)
と比較して斜線で示す部分がローレベルとなっており、
パルス幅が小さく(デューティー比が小さく)されてい
る。なお、周波数については基準信号の周波数と同一で
ある。
【0045】AND回路102から出力された信号が電
力増幅器106に入力されると、電力増幅器106から
は、AND回路102から出力された信号の周波数、す
なわち最適駆動周波数で、かつ昇圧トランスのコイルの
巻き数とAND回路102から出力された信号のパルス
幅とに応じた振幅の超音波モータ駆動信号が出力され
る。これにより、超音波モータ80には最適駆動周波数
の駆動信号が入力され高い効率で駆動されることにな
る。
【0046】また速度コントロール部46は、速度設定
データが変更され速度設定データによって指示された回
転速度が現在の回転速度よりも高い場合にはカウンタ1
04にセットするカウント値を小さくする。これにより
カウンタ104から出力される信号が速いタイミングで
ハイレベルとなり、AND回路102から出力される信
号において図7(E)に示す斜線の部分の面積が小さく
なり、パルス幅が大きくなる(デューティー比が大きく
なる)。このため、電力増幅器106から出力される駆
動信号の振幅が大きくなり、超音波モータ80の圧電体
90、92に発生する超音波振動の振幅が大きくなって
回転部の回転速度が上昇する。なお、この場合にも駆動
信号の周波数は最適駆動周波数を維持しており、超音波
モータ80は高い効率で駆動される。
【0047】また、指示された回転速度が現在の回転速
度よりも低い場合にはカウンタ104にセットするカウ
ント値を大きくする。これによりカウンタ104から出
力される信号がハイレベルとなるタイミングが遅くな
り、AND回路102から出力される信号において図7
(E)に示す斜線の部分の面積が大きくなり、パルス幅
が小さくなる(デューティー比が小さくなる)。このた
め、電力増幅器106から出力される駆動信号の振幅が
小さくなり、超音波モータ80の圧電体90、92に発
生する超音波振動の振幅が小さくなって回転部の回転速
度が低下する。
【0048】このように上記実施例では電力増幅部に入
力する基準信号のパルス幅を回転速度に応じて変調する
ようにしたので、超音波モータが高い効率で駆動してい
る状態を維持して回転速度を制御することができる。
【0049】また、上記実施例では電力増幅部に電力を
供給する電源の電圧を変化させる必要がないので、出力
電流値の大きなDC−DCコンバータ等を用いる必要が
ない。このため超音波モータの駆動回路10、82にお
いて電力増幅器以外の素子をLSI等の集積回路に収め
ることができ、超音波モータの駆動回路10、82を小
型化することができる。
【0050】なお、本実施例では図3及び図7に示すよ
うに、パルス幅変調回路によって基準信号のパルスの立
上がり側の部分を目的の回転速度に応じてローレベルに
するパルス幅変調を行って超音波モータの回転部を目的
の回転速度としていたが、図8に示すように、基準信号
のパルスの立下がり側の部分を目的の回転速度に応じて
ローレベルにするパルス幅変調を行うようにパルス幅変
調回路を構成し、超音波モータの回転部を目的の回転速
度とするようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、基準信号
の周波数が超音波モータの最適駆動周波数になるように
制御すると共に、超音波モータの回転部の回転速度が目
的の回転速度になるように基準信号のパルス幅を変調す
るようにしたので、超音波モータが高効率で駆動してい
る状態を維持して回転速度を制御することができ、超音
波モータの駆動回路を小型かつ低コストとすることがで
きる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る超音波モータ及び超音波モー
タの駆動回路の概略構成図である。
【図2】パルス幅変調回路の概略構成を示す回路図であ
る。
【図3】(A)乃至(M)は第1実施例の作用を説明す
るタイミングチャートである。
【図4】駆動信号の周波数を変化させた場合の超音波モ
ータのインピーダンスの変化を示す線図である。
【図5】第2実施例に係る超音波モータ及び超音波モー
タの駆動回路の概略構成図である。
【図6】ボルト締めランジュバン型超音波モータの構成
を示す断面図である。
【図7】(A)乃至(E)は第2実施例の作用を説明す
るタイミングチャートである。
【図8】(A)乃至(H)はパルス幅変調手段によるパ
ルス幅変調の他の例を示すタイミングチャートである。
【図9】進行波型超音波モータの構造を示す斜視図であ
る。
【図10】従来の超音波モータの駆動回路の例を示す概
略構成図である。
【図11】駆動信号の周波数の変化に対して、(A)は
超音波振動の振幅の変化を示す線図、(B)は回転速度
の変化を示す線図、(C)はインピーダンスの変化を示
す線図である。
【符号の説明】
10 超音波モータの駆動回路 12 超音波モータ 14 パルス幅変調回路 24 反射シール 26 フォトセンサ 30 発振器 62 電力増幅部 64 電力増幅部 80 超音波モータ 82 超音波モータの駆動回路 100 パルス幅変調回路 106 電力増幅部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス列から成る基準信号を出力する基
    準信号出力手段と、前記基準信号出力手段から出力され
    る基準信号の周波数が超音波モータの最適駆動周波数に
    なるように制御する周波数制御手段と、前記超音波モー
    タの回転部の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転速度検出手段によって検出された回転速度が目
    標回転速度となるように基準信号出力手段から出力され
    た基準信号のパルス幅を変調するパルス幅変調手段と、
    前記パルス幅変調手段によってパルス幅が変調された信
    号のパルス幅に応じた振幅の超音波モータ駆動信号を超
    音波モータへ出力する駆動信号出力手段と、を有する超
    音波モータの駆動回路。
JP3263416A 1991-10-11 1991-10-11 超音波モータの駆動回路 Pending JPH05111267A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012081378A1 (en) 2010-12-16 2012-06-21 Canon Kabushiki Kaisha Controlling device for vibration type actuator
US9444385B2 (en) 2010-12-24 2016-09-13 Canon Kabushiki Kaisha Control apparatus for vibration type actuator
US10270371B2 (en) 2013-12-26 2019-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Vibrating-element driving circuit, vibration-type actuator, image pickup apparatus, image generation apparatus, and dust removal apparatus

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