JPH0510855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、床等に落ちているパチンコ玉を拾い
集め回収する装置に関するものである。

〔従来の技術〕

パチンコ遊戯は広く一般大衆の娯楽として親し
まれている。

ところで、賞玉受皿が一杯になつて賞玉を箱等
の容器に移す場合や賞玉受皿にたまつた賞玉を景
品引換場所に持つて行く場合、またはパチンコ機
械をかえて別の機械で遊戯する場合等には、賞玉
受皿の玉を手でつかんで取り出し、または賞玉受
皿の下面をスライド開閉させて取り出すが、この
取り出し時等においては玉がこぼれ落ちて床に散
乱する。

そこで、閉店後においては店員が必ず落ちてい
るパチンコ玉を拾い集めて回収しているが、この
回収は、把持杆を持つてその下端に取り付けた永
久磁石内装の吸着盤にパチンコ玉を吸着させ、こ
の吸着したパチンコ玉をその都度手で回収箱に払
い落して回収している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この回収方法では、作業がきつくて能
率的でなく、しかも不衛生である等の問題点があ
つた。

本考案は、このような従来の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的とするところは、いちいち
手でパチンコ玉を払い落すことなく、ただ床上を
移動させるだけの楽な作業で、落ちているパチン
コ玉を自動的に収納箱に回収することができる装
置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的のため、本考案は、パチンコ玉収納箱
１７を載置して移動する本体１０と、該本体１０
に回転可能に軸支されたパチンコ玉Ｐを吸着して
回収する磁性回転体１８と、該磁性回転体１８を
本体１０の移動方向と逆の方向に回転させる回転
手段２９と、磁性回転体１８におけるパチンコ玉
収納箱１７側に近接してやや下向き斜向状に設け
られ、磁性回転体１８に吸着のパチンコ玉Ｐを収
納箱１７に落下させるための誘導板３４とを備
え、前記磁性回転体１８は、ローラ状であつて、
その中心駆動軸１９に沿い鉄板２１を介して配設
された永久磁石２０と、これら鉄板２１と永久磁
石２０を固定的にして、かつ密閉的に覆つた覆板
２３と、該覆板２３の外周に巻着固定され、その
全面にはパチンコ玉Ｐが吸着される多数の孔２６
が設けられた外装板２５とを有している構成を特
徴とするものである。

〔作用〕

本考案に係るパチンコ玉の回収装置の動作につ
いて説明すると、先ず、本体１０における底板１
３上の所定位置に収納箱１７を定置し、次いで、
取手１６を押して全体を第２図に示す実線矢印イ
方向に移動させながら、手元スイツチ３３をON
にすると、モータ２９の回転力が減速プーリー３
０、ベルト３１およびプーリー２８を介して駆動
軸１９に伝達され、磁性回転体１８は移動方向と
は逆の方向である第２図に示す実線矢印ロ方向に
減速回転する。

すると、磁性回転体１８はその内蔵の永久磁石
２０によつて覆板２３は強力に磁化されているた
め、床面Ａ上に落ちているパチンコ玉Ｐはその磁
力により第２図および第５図に示すように、外装
板２５の孔２６の部分に吸着されてそのまま回転
し、誘導板３４の端縁３５に当たつて吸着が解除
され、両側壁３７で規制されながら誘導板３４上
を転がつてその端縁３６より下方の収納箱１７内
に落下収納させる。

このように、取手１６を押し、車輪１５の回転
を介して移動させながら、手元スイツチ３３を
ONしてモータ２９を駆動させれば、落ちている
パチンコ玉Ｐはその回転している磁性回転体１８
の孔２６によつて確実に吸着され、かつ誘導板３
４を介して自然的に吸着解除されて収納箱１７に
連続的に回収される。

〔実施例〕

以下、本考案の好ましい実施例を図面に基づい
て説明する。

第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は平
面図であつて、本体１０は一対の側板１１と、該
両側板１１の前寄り部分１２を除いた部分に設け
られた底板１３と背板１４から成る断面〓形を呈
し、底板１３の前後には一対の車輪１５が回転可
能に軸支されると共に、背板１４には取手１６が
設けられ、該取手１６を持つて前方に押すことに
より全体が同方向に移動可能となつている。

なお、車輪１５に代えて自在キヤスタを取り付
け、本体１０の移動方向を自在なるようにしても
よい。

本体１０における底板１３と干渉しない側板１
１の部分１２には、床面等に落ちているパチンコ
玉Ｐを吸着して本体底板１３上に載置の収納箱１
７内に回収する磁性回転体１８が回転可能に軸支
されている。

磁性回転体１８は第４図に示すように、全体ロ
ーラ状であつて、その中心駆動軸１９に沿つて円
板状永久磁石２０と円形鉄板２１がそれぞれ交互
に、かつ永久磁石２０はそのＳ極面とＮ極面を対
応させて複数配設されると共に、両端永久磁石２
０の外側にはそれぞれ永久磁石２０よりもやや大
径の押え円形鉄板２２が設けられ、更に押え鉄板
２２の側側には覆板２３が設けられて、永久磁石
２０、鉄板２１，２２が固定的にして、かつ密閉
的に覆われ、該覆板２３と永久磁石２０および鉄
板２１との間隙部２４によつて永久磁石２０のＳ
極、Ｎ極間に強力な磁気回路が形成されて覆板２
３が磁化されるようになつている。更に覆板２３
の外周には、その全面に多数の孔２６が設けられ
た外装板２５が巻着固定され、該外装板２５の孔
２６によつて第５図に示すように、パチンコ玉Ｐ
の吸着面積を広くし、以つてパチンコ玉Ｐが確実
に吸着されるようになつている。

なお、覆板２３は、永久磁石２０にパチンコ玉
Ｐ以外の磁性不純物が吸着したり、また塵埃が内
部に入らないようにするためである。

そして、磁性回転体１８は第１図および第２図
に示すように、床面上のパチンコ玉Ｐが吸着する
に充分な床面Ａとの間隙ａをもち、かつ一部分を
両側に設けられたベアリング付軸受２７に回転自
在に軸支されると共に、駆動軸１９のプーリー２
８と、回転手段たる本体１０上のモータ２９の減
速プーリー３０との間にはベルト３１が巻架され
て、モーター２９の回転力を受けて磁性回転体１
８が、本体１０の移動方向（第２図に示す実線矢
印イ方向）と逆の方向（第２図に示す実線矢印ロ
方向）に減速回転するようになつている。

モータ２９の電源バツテリー３２は本体１０上
に搭載されて、これとモータ２９は電気的接続さ
れると共に、取手１６の適所に設けたモータ２９
のON、OFFスイツチ３３と電気的接続され、こ
の手元スイツチ３３のON、OFFによつて全体を
移動させながら、磁性回転体１８の回転および停
止ができるようになつている。

本体１０における両側板１１の内側にして、か
つ収納箱１７側の部位には、その一端縁３５を磁
性回転体１８に近接させ、他端縁３６を収納箱１
７の開口面にそれぞれ位置させて誘導板３４がや
や下向き斜向状に設けられると共に、その上面に
おける磁性回転体１８と対応する両端方向（パチ
ンコ玉Ｐの落下方向）には、側壁３７が突設さ
れ、回転している磁性回転体１８の外装板孔２６
に吸着されて送られてきたパチンコ玉Ｐは誘導板
３４の端縁３５で吸着解除され、その誘導板３４
上を両側壁３７で規制されながら転がつてその端
縁３６より下方の収納箱１７内に落下収納される
ようになつている。

〔考案の効果〕 しかして、本考案によれば、取手を押して全体
を軽く移動させながら、手元スイツチの操作によ
つて磁性回転体を回転させれば、床上に落ち散乱
しているパチンコ玉は回転している磁性回転体に
確実に吸着されて送られ、かつ誘導板によつて自
然的に磁性回転体より離れ、収納箱内に収納回収
されるものであるから、その回収作業がきわめて
楽で、能率的に行うことができると共に、従来の
ように手で吸着したパチンコ玉を落す必要がない
からきわめて衛生的である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は正面図、第２図は側面図、第３図は平面図、
第４図は一部を省略した磁性回転体の拡大縦断面
図、第５図はパチンコ玉の吸着状態を示す部分断
面図である。 １０……本体、１７……パチンコ玉収納箱、１
８……磁性回転体、１９……中心駆動軸、２０…
…永久磁石、２１……鉄板、２３……覆板、２５
……外装板、２６……孔、２９……回転手段（モ
ータ）、Ｐ……パチンコ玉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ玉収納箱を載置して移動する本体と、
   該本体に回転可能に軸支されたパチンコ玉を吸着
   して回収する磁性回転体と、該磁性回転体を前記
   本体の移動方向と逆の方向に回転させる回転手段
   と、前記磁性回転体における前記パチンコ玉収納
   箱側に近接してやや下向き斜向状に設けられ、前
   記磁性回転体に吸着のパチンコ玉を前記収納箱に
   落下させるための誘導板とを備え、前記磁性回転
   体は、ローラ状であつて、その中心駆動軸に沿い
   鉄板を介して配設された永久磁石と、これら鉄板
   と永久磁石を固定的にして、かつ密閉的に覆つた
   覆板と、該覆板の外周に巻着固定され、その全面
   にはパチンコ玉が吸着される多数の孔が設けられ
   た外装板とを有している構成を特徴とするパチン
   コ玉の回収装置。