JPH05106970A - 連続合金製造プロセスにおける作業条件の制御方法 - Google Patents

連続合金製造プロセスにおける作業条件の制御方法

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JPH05106970A
JPH05106970A JP3193692A JP19369291A JPH05106970A JP H05106970 A JPH05106970 A JP H05106970A JP 3193692 A JP3193692 A JP 3193692A JP 19369291 A JP19369291 A JP 19369291A JP H05106970 A JPH05106970 A JP H05106970A
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    • G05D7/0617Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D37/00Controlling or regulating the pouring of molten metal from a casting melt-holding vessel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D39/00Equipment for supplying molten metal in rations
    • B22D39/06Equipment for supplying molten metal in rations having means for controlling the amount of molten metal by controlling the pressure above the molten metal

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】連続スカルノズルプロセスにおける作業条件を
制御するための方法が提供される。 【構成】積分解法を用いて導かれかつ無次元パラメータ
に関して表現されたプロセスウィンドウの内部にプロセ
スの運転が維持されるように1つ以上のプロセスパラメ
ータが制御される。上記のプロセスウィンドウは、内部
においては定常凝固層22が維持されかつ外部において
は定常凝固層22が維持されないような値の範囲を規定
している。融液24の注出流量を調整してプロセスの運
転をプロセスウィンドウ内に維持するために制御される
プロセスパラメータの1つは、融液24を含むるつぼ1
2の内部とかかるつぼ12の外部との間における差圧で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、合金製造プロセスにおける作
業条件の制御方法に関するものである。更に詳しく言え
ば本発明は、包括プロセスウィンドウを定義し、そして
このプロセスウィンドウに基づいて制御操作を行うこと
によって所望の作業条件を達成するような方法に関す
る。
【0002】
【関連技術の説明】今後の10年間において最も重要か
つ緊急の材料研究領域の1つは、金属および合金をはじ
めとする新世代の材料に関する材料処理技術の改良にあ
ることが広く認められている。一例を挙げれば、今後の
10年間およびそれ以降において建造されるべき高性能
の航空機エンジンの品質を向上させるためには、材料の
不純物を排除もしくは実質的に低減させること、および
作製された部品または部材中における欠陥の存在を排除
もしくは実質的に低減させることが大きな課題であると
考えられている。
【0003】従来、部品の作製に際して使用すべき高品
質の金属粉末を製造することに努力が注がれてきたが、
部品作製用の高品質粉末の製造に対する努力の集中は部
品または部材用の「清浄」な材料の製造にとって大きな
前進であると見なされている。航空機エンジン分野にお
いては、粉末状またはインゴット状のチタンおよび(ま
たは)チタン合金の製造は特に重要である。なぜなら、
改良されたエンジン部品を設計しかつ作製する際にはチ
タンおよびそれの合金が重要性を有するからである。高
品質の金属粉末を製造するための方法を開発しようとい
う努力の広がりにもかかわらず、高品質のチタンおよび
チタン合金の製造に関しては重大な問題が存続してい
る。それは、溶融チタンが高度の化学反応性を有する結
果、粉末のごとき中間形態または最終製品が許容し得な
いほどに高いレベルの不純物を含有する傾向があること
である。
【0004】溶融チタンの反応性が高いため、チタンま
たはチタン合金の融解および溶融チタンまたはチタン合
金の注出は当業界において低温炉床融解法またはスカル
融解法として知られる技術に従って行われるのが通例で
ある。かかる技術の一例は、本発明の場合と同じ譲受人
に譲渡されたローウィー(Rowe)の米国特許第46548
58号明細書中に記載されている。当業界においてはそ
の他のスカル融解装置もまた公知であるが、それらの全
ては溶融チタンを保持するためのるつぼおよび(「底注
ぎ」式の装置においては)注出ノズルを有することによ
って特徴づけられる。なお、上記のるつぼはチタン以外
の材料から作られており、また注出ノズルもチタン以外
の材料から作られることが多い。このようなスカル融解
技術は、るつぼおよびノズルの内面を被覆する固体チタ
ンのスカルを形成することにより、溶融チタンとるつぼ
およびノズル材料との間における反応の問題を回避しよ
うとするものである。本明細書中においては、この種の
技術を一般的に表わすために「連続スカルノズルプロセ
ス」という表現が使用される。
【0005】連続スカルノズルプロセスは当業界におい
て数年間にわたり使用されてきたが、かかるプロセスに
おける諸問題は未解決のままに残されている。特に(上
記の米国特許第4654858号明細書中に示されたよ
うなオリフィスとは異なり)細長い注出ノズルが使用さ
れる場合には、るつぼ内において合金を融解しかつ該る
つぼから溶融合金を注出するための一貫運転可能かつ信
頼可能なプロセスを開発するのに際し、ノズルの内側に
安定なスカルを形成しかつ制御することが大きな障害と
なることが判明した。ノズル内におけるスカルの形成に
際して認められた2つの主要な問題は、ノズルの「凝固
閉塞」およびスカルの「融解消失」である。ノズルの凝
固閉塞が起こると、るつぼから次の装置(たとえば、溶
融紡糸装置または連続インゴット鋳造装置)に溶融合金
を連続的に流すことが妨げられる。スカルの融解消失が
起こると、ノズル材料が露出して溶融チタンまたはチタ
ン合金と反応することになる。これは、化学反応または
物理的浸食によってノズルの急速な劣化を引起こす可能
性がある。
【0006】ノズルの凝固閉塞を抑制しようとする従来
の試み、あるいはノズル内におけるスカルの形状を安定
化させようとする従来の試みは、いずれも欠点を有して
いた。そのため、結局のところ、提唱された解決策は無
効であったり、実行不可能であったり、また(場合によ
っては)望ましくなかったりした。提唱された解決策の
一例を挙げれば、ノズルの凝固閉塞を防止するための手
段として、ノズルの位置においてスカルに局部的な誘導
加熱を施すことが試みられた。この方法は、ノズルの中
心部に溶融金属の流れを維持するために必要な熱の浸透
を達成するという点で無効であることが判明した。その
原因は、発生した熱をノズルおよびスカルの外側部分に
集中させる表皮効果にある。すなわち、発生した熱の大
部分が凝固層を維持すべき外側部分に集中するという表
皮効果のため、誘導加熱は実際には全く逆の効果をもた
らすのである。
【0007】物理的なるつぼ−ノズル構造物の使用に代
わる手段として、磁気浮揚ノズルの着想も提唱されてい
る。これは閉込め手段と溶融チタンまたはチタン合金と
の間の接触を排除し、それによって化学反応の生起を防
止するというものである。しかしながら、磁力の強さが
限られているため、現在の技術レベルから見れば、スカ
ル式のるつぼおよびノズルの代りに浮揚ノズルを使用し
得る可能性はほとんどない。
【0008】浮揚ノズル法は、融液の流れを閉込めると
いう限られた目的のために提唱されたものである。この
方法においては、磁界を発生させるための誘導コイルを
使用することによって融液の流れが閉込められる。かか
る磁界は融液の流れの表面上に薄い「体積力」の層を誘
起するが、この力は融液の流れに対して正の静圧が及ぼ
すのと実質的に同じ効果をもたらす。このような浮揚閉
込め技術の目的は、ノズル内に安定なスカル形状を維持
するという課題に取組むことなしに溶融金属の流れの流
量および直径を制御することにある。
【0009】このように限られた目的のために使用され
る場合であっても、浮揚ノズルは魅力のないものであ
る。その原因は、誘導コイルの設計に伴う諸問題並びに
かかる技術を融液の流れの閉込めに適用することに伴う
諸問題にある。このような問題の実例としては、コイル
の整列、誘導電流の安定性、電磁界の干渉および結合、
コイル設計の複雑さ、並びに融液の安定性、対称性およ
び「はね」に関する問題が挙げられる。その上、融液の
流れの直径を制御するために磁気浮揚技術を使用する装
置においてもるつぼおよびノズルはやはり基本的な構成
要素であるから、この技術の有効性を確立するために
は、浮揚ノズルと装置全体との間における複雑な結合お
よび相互作用に関して多大の実験努力が必要となる。浮
揚力、ノズルの寸法、並びにスカルの形成、成長および
制御の間における相互作用は、簡単な実験によって十分
に究明されるとは思われないのである。
【0010】連続スカルノズルプロセスに向けられた従
来の努力の中には、この分野における重大な問題である
ノズルの凝固閉塞およびスカルの融解消失に関する系統
的な研究は含まれていなかった。更にまた、溶融チタン
またはその他の金属や合金を融解して注出するプロセス
用のプロセスウィンドウを定義して使用することによ
り、るつぼおよびノズル内に安定なスカル形状が形成さ
れかつ維持されるようにプロセスパラメータを制御する
ことから成る制御操作を実施し得ることも以前には認め
られていなかった。
【0011】本発明の主たる目的は、連続スカルノズル
プロセスにおいて定常凝固層またはスカルを得るための
適当な条件を規定するプロセスウィンドウを定義し、そ
して該プロセスがプロセスウィンドウ内において運転さ
れるように1つ以上のプロセスパラメータを制御するた
めの方法を提供することにある。
【0012】本発明のもう1つの重要な目的は、定常凝
固層またはスカルを得るためのプロセスウィンドウを定
義した後、かかるプロセスウィンドウを用いてるつぼお
よび特にノズルの内部に安定なスカル形状が維持される
ような条件下で連続スカルノズルプロセスを実施するた
めの制御操作を確立することから成るような連続スカル
ノズルプロセスの制御方法を提供することにある。
【0013】本発明の更にもう1つの重要な目的は、差
圧の調節により、伝熱速度、スカルの厚さ、および融液
の流れの直径にも影響を及ぼす溶融金属の流量を制御す
るための方法を提供することにある。
【0014】本発明の更にもう1つの重要な目的は、差
圧の調節による溶融金属の流量の制御並びにその他のプ
ロセス制御(たとえば、融液の過熱温度の制御やるつぼ
およびノズルの冷却速度の制御)の使用を含むような連
続スカルノズルプロセスの制御方法を提供することにあ
る。
【0015】
【発明の概要】本発明の上記およびその他の目的は、安
定なスカル形状が維持されるような作業条件範囲を規定
する連続スカルノズルプロセス用のプロセスウィンドウ
を定義するための方法を提供することによって達成され
る。かかるプロセスウィンドウを定義するためには、融
解して注出すべき金属または合金の材料特性、注出ノズ
ルの幾何学的形状、および特定のプロセス変数を含む多
数のパラメータを考察することが必要である。連続スカ
ルノズルプロセスにおいて問題となる材料特性は、熱伝
導率、密度、比熱、粘度、相変化温度および潜熱であ
る。問題となるプロセス変数(または作業条件)は、内
部および外部伝熱係数、融液の過熱温度、並びにるつぼ
およびノズルを冷却するための冷却水の温度である。
【0016】本発明において包括プロセスウィンドウを
定義するための方法は、独立変数および従属変数を複数
の無次元パラメータにまとめ、そしてノズルの内側に安
定なスカルが形成されかつ維持されるような条件範囲を
無次元ノズル寸法および過熱温度と伝熱比とから成る無
次元パラメータに関して表わす解を積分法によって求め
ることから成っている。本発明に従って安定なスカルを
形成しかつ維持するために役立つ連続ノズルスカルプロ
セスの制御方法は、処理すべき特定の金属または合金に
関し、ノズルの内側に定常凝固層が得られるように定義
されたプロセスウィンドウの内部に作業条件が維持され
るように適当なプロセスパラメータを制御することから
成っている。
【0017】本発明はまた、るつぼの内部とるつぼの外
部との間における差圧を調節することによってノズルを
通る溶融金属の流量を制御するための方法をも含んでい
る。溶融金属の流量の制御は、伝熱速度、スカルの厚
さ、および融液の流れの直径にも影響を及ぼす。るつぼ
の内部とるつぼの外部との間における差圧の調節は一般
にるつぼの内部のガス圧をるつぼの外部のガス圧よりも
低くすることによって達成されるが、これは流れ特性お
よび伝熱特性を制御して所望の作業条件を得るために役
立つ。
【0018】本発明の上記およびその他の特徴並びにそ
れらに付随する利点は、当業者にとって容易に明らかと
なろう。本発明はまた、添付の図面を参照しながら本発
明の好適な実施の態様に関する以下の詳細な説明を読む
ことによって一層容易に理解されよう。なお、図面全体
を通じ、同じ構成要素は同じ参照番号によって表わされ
ている。
【0019】
【発明の詳細】先ず図1を見ると、るつぼ12および底
部ノズル14から成る装置10がほぼ図式的に示されて
いる。この装置10は、チタン、チタン合金、あるいは
その他の金属または合金を融解して注出するための連続
スカルノズルプロセス用の容器として使用されるもので
ある。るつぼ側壁16およびノズル側壁18には、それ
らの側壁を所望の温度に保つ目的で冷却水を流すための
通路20が設けられている。
【0020】特にチタンまたはチタン合金を処理する場
合、連続スカルノズルプロセスと呼ばれる方法は凝固し
たチタンまたはチタン合金から成る凝固層またはスカル
22の存在に依存している。かかるスカルは、以後の加
工のために底部ノズル14から注出すべき溶融チタン/
チタン合金24からるつぼ側壁16およびノズル側壁1
8を隔離するために役立つ。前述のごとく、溶融状態に
あるチタン/チタン合金は非常に高い化学反応性を有す
るから、スカル22が存在しなければ、溶解したるつぼ
側壁材料から成る不純物がチタン/チタン合金中に混入
することはほぼ確実である。ところで、かかるスカルを
使用した従来のプロセスにおいては、ノズルの内側に安
定なスカルを一貫して形成しかつ制御することが不可能
であったために前述のごとき凝固閉塞または融解消失の
問題が生じたのである。
【0021】本発明においては、ノズルの内側における
凝固スカルの成長または減衰は、処理すべき材料の性
質、幾何学的形状および作業条件を含む数多くのパラメ
ータが関与する極めて複雑な関数であることが認定され
ている。安定な凝固スカルを維持するためには層間界面
の制御が必要であるから、数多くのパラメータ間におけ
る複雑な相互作用が存在するのであって、プロセスおよ
びスカル形成に対する1つ以上の個々のパラメータの影
響に特別の意味を与えることは混乱や誤解を生じる場合
がある。それ故に本発明は、系統的な解析方法を用いて
幾つかのパラメータ間における関係を評価し、それによ
って凝固閉塞または融解消失の問題を生じない安定なス
カル形状を維持しながら連続スカルノズルプロセスを実
施するために役立つプロセスウィンドウを定義する。本
発明はまた、安定なスカル形状を維持するのに際し、る
つぼ12の内部とるつぼ12の外部との間における差圧
を制御することに基づく新規な制御方法をも提供する。
【0022】本発明の好適な実施の態様に従ってプロセ
スウィンドウを定義する方法においては、様々な材料特
性(すなわち、材料の熱伝導率、密度、比熱、粘度、相
変化温度および潜熱)が考慮される。かかる方法におい
てはまた、様々な作業条件(すなわち、内部および外部
伝熱係数、融液の過熱温度、並びに冷却水の温度)も考
慮される。なお、内部および外部伝熱係数は融液および
冷却水の流れのレイノルズ数およびプラントル数の関数
であり、従ってこれらの伝熱係数は各々のプロセスに関
して求めることができる。
【0023】次の図2は、中心線から測定して半径Rの
円筒形内面を有するノズル内における凝固層またはスカ
ルの形成をモデル化して示す略図である。この図中に
は、ノズル側壁18およびスカル22に加えて、矢印A
の方向に沿ってノズル14内を流れる溶融金属と周囲の
冷却されたノズル側壁18との間において起こる熱伝達
もまた示されている。
【0024】液相金属と固相金属との境界には内部伝熱
係数h2 が示されており、また凝固層またはスカル22
とノズル側壁18の内面との境界には外部伝熱係数h1
が示されている。図中にはまた、変数TsupおよびTa
(すなわち、液相金属の過熱温度および周囲温度)も略
示されている。記号Tの付いた曲線は、凝固層またはス
カル22の横断方向における温度分布を表わしている。
図2にはまた、チタン/チタン合金に関する液相−固相
変化温度Tf および固相/液相線の半径Rf も示されて
いる。このモデルからわかる通り、スカルの厚さは(R
−Rf )によって表わされる。
【0025】様々な材料および作業条件に関して安定な
スカル形状を設定しかつ維持するという一般的な目的の
ために役立つプロセスウィンドウを作成するためには、
上記のごとき独立変数および従属変数が7つの無次元パ
ラメータにまとめられる。それらの無次元パラメータ
は、固相/液相線半径のビオー数(Bif )、ノズル半
径のビオー数(BiR )、無次元温度(Θ)、無次元過
熱温度(Θsup )、無次元時間(η)、伝熱係数の比
(h2 /h1 )および相変化数(Ph )である。
【0026】これらの無次元パラメータの幾つかは以後
の適当な時点において定義される。後記に定義されない
無次元パラメータについては、ここで定義しておくこと
にする。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】 上記式中、kおよびρは処理すべき材料の固相の熱伝導
率および密度をそれぞれ表わし、αは該固相の熱拡散率
を表わし、lは該材料の潜熱を表わし、そしてST は該
材料のシュテファン数を表わす。これらの値はいずれ
も、処理すべき特定の材料について知られているか、あ
るいは測定することができる。
【0030】エネルギー収支積分法(すなわち、運動量
積分法)に従って導かれた非線形微分方程式を使用すれ
ば、ノズルの内側に定常凝固層または安定なスカルを得
るために役立つプロセスウィンドウを求めることができ
る。次の図3には、無次元のノズル半径BiR によって
表わされたノズル寸法および伝熱係数の比と無次元過熱
温度とから成る複合パラメータΘhrによって表わされた
作業条件に関して作成されたプロセスウィンドウZの実
例が示されている。図中の陰影部は、プロセス中におい
て安定なスカルが維持されるようなBiR およびΘhr
範囲を表わしている。図3中に示された様々な記号の意
味は後記に詳しく説明される。
【0031】本発明において使用される積分法につい
て、再び図2を参照しながら簡単に説明しよう。図2に
はノズル内面またはその他の円筒形内面上における凝固
層の形成が図式的に示されているが、このような事例は
一般に軸対称の事例と呼ばれる。 かかる凝固層に関す
る積分された熱伝導方程式は下記の通りである。
【0032】
【数4】 右辺の過渡項に対してライプニッツの公式を適用すれ
ば、次の式が得られる。
【0033】
【数5】 このような積分の詳細は、ヴィー・ジェイ・ルナルディ
ーニ(V.J. Lunardini)著「ヒート・トランスファー・イ
ン・コールド・クライメーツ(Heat Transfer in Cold C
limates)」(ヴァン・ノストランド・レインホルド・カ
ンパニー、ニューヨーク、1981年)中に見出すこと
ができる。
【0034】無次元温度およびそれの積分形は次のよう
に定義される。
【0035】
【数6】 この場合、式(2)は次のようになる。
【0036】
【数7】 軸対称の事例については、温度の場は下記のごとく円柱
座標系の半径方向座標rの対数関数によって近似(一次
近似)させることができる。
【0037】
【数8】 このような問題に関しては、下記のごとき3つの境界条
件が存在する。
【0038】 Θ(Rf ,t)=1 (6)
【0039】
【数9】
【0040】
【数10】 第1の境界条件[式(6)]は容易に解くことができ、
それによってa1 =1が得られる。
【0041】2つの無次元パラメータ[すなわち、無次
元の固相/液相線を規定するビオー数(Bif )および
円柱の外径を規定するビオー数(BiR )]は、下記の
ごとくに定義される。
【0042】
【数11】
【0043】
【数12】 これらのパラメータは、外部冷却、半径および内部伝導
の総合効果を含んでいる。これらのパラメータを用いれ
ば、残りの係数に関して式(7)を解くことができ、そ
れによって下記の値が得られる。
【0044】
【数13】 式(5)、(8)および(11)を使用すれば、凝固層
に関する積分方程式[
【0045】式(4)]は固相/液相線を表わす無次元
形態の非線形常微分方程式となる。
【数14】 この式は、温度の場に関して対数近似を使用すれば、ノ
ズルの内部において移動する固相/液相線または凝固層
を表わすことになる。この式は、5つの無次元パラメー
タ[すなわち、2つのビオー数(固相/液相線の位置に
関するビオー数およびノズルの寸法に関するビオー数、
相変化数、過熱温度−伝熱比複合パラメータ、および時
間]を用いて構成されている。式(12)によって与え
られた非線形常微分方程式は、ルンゲ−クッタ積分法に
よって解かれた。
【0046】上記のごとき5つの無次元パラメータの内
の3つ[すなわち、Ph (材料パラメータ)並びにΘhr
およびBiR (いずれもプロセス設計パラメータ)]に
関して感度研究が行われた。式(12)を検討すれば、
定常解は相変化数Ph に無関係であることがわかる。固
相/液相線は定常状態において移動しないことを考える
と、このことは基礎となるプロセス物理学に合致してい
る。従って、潜熱(l)の影響は存在しないことにな
る。残り2つの無次元パラメータ(ΘhrおよびBiR
の効果について更に詳しく考察しよう。
【0047】無次元パラメータΘhrは過熱温度Θsup
伝熱比(h2 /h1 )とを組合わせて成る複合パラメー
タであって、下記の関係式によって定義される。
【0048】
【数15】 図4Aには、ノズルの内側の凝固層の厚さに関し、式
(13)によって定義されたような過熱温度−伝熱比複
合パラメータの感度が示されている。他のパラメータを
h =1.0およびBiR =2.0に固定しながら無次
元パラメータΘhrを0.75から0.95にまで増加さ
せた場合、形成される凝固層の厚さは減少する。このパ
ラメータを増加させることは、2つの方法によって達成
することができる。すなわち、過熱温度を上昇させる
か、あるいは伝熱比を増大させればよいわけである。凝
固層の形成をもたらす推進力の1つは、流動する融液と
相転移温度との間の温度差である。過熱温度が上昇する
のに伴い、この温度差は増大し、そして凝固層中に流れ
込む熱束が大きくなる。凝固層中に流れ込む熱束が大き
くなるのに伴い、形成される凝固層の厚さは小さくな
る。他方、内部伝熱係数h2 を増加させるか、あるいは
外部伝熱係数h1 を減少させることによって伝熱比を増
大させることができる。内部伝熱係数が増加すれば、融
液から凝固層中に熱がより効果的に伝達され、従って形
成される凝固層の厚さは小さくなる。また、外部伝熱係
数が減少すれば、界面において達成される冷却度が低下
し、従って凝固層の厚さはやはり小さくなる。
【0049】図4Bには、凝固層の厚さに対する上記の
ごとき複合パラメータの効果がより長い無次元時間にわ
たって示されている。グラフ中に示されたΘhrの最小値
においては、定常凝固層が形成されないことが認められ
よう。このパラメータが一定の値より小さければ、安定
な凝固層が形成されることはなく、結局はノズルの凝固
閉塞が起こる。また、Θhrが一定の値より大きければ、
凝固層は全く形成されない。
【0050】ノズルの内部に安定な凝固層を得るために
は、パラメータ間の関係を一層詳しく検討しなければな
らない。図4Bは起こり得る凝固閉塞の問題を説明する
ためのものに過ぎないのであって、凝固層の形成に関す
る実際の解はこの解から多少異なったものとなる。すな
わち、凝固層の厚さが増加し、そしてノズルの直径に比
べて実質的に大きくなると、流路面積は減少し、従って
(以前には一定と仮定されていた)内部伝熱係数h2
変数となる。それの値は、流動条件が定落差条件または
定流量条件のいずれであるかに依存する。典型的なシン
ク状の堰鉢の場合のごとき定落差条件の下では、凝固層
の厚さが増加するのに伴ってh2 は減少する。
【0051】式(12)の定常解を得るための基準は、
該式の2つの部分を考察することによって求めることが
できる。式(12)の過渡部分は下記のごとくに書き直
すことができるのであって、こうして分割された項を個
別に考察することにする。
【0052】
【数16】 この部分全体の係数は、分母が2乗されている結果とし
て常に正である。大括弧内の第1の項もまた、2乗の結
果およびPh が0より大きいという事実に基づいて常に
正である。大括弧内の第2の項はそれほど簡単に評価す
ることができないが、図5に示されるごとくにグラフ上
で評価すれば、この項も常に正であることがわかる。こ
のように、式(12)の過渡部分全体が正であるから、
凝固層の形成または再融解はもっぱら定常項の符号に依
存することになる。定常項が正であれば、流路の半径B
f は増加状態にあり、従って凝固層またはスカルは再
融解する。定常項が負であれば、半径Bif は減少状態
にあり、従ってスカルは凝固し続ける。
【0053】このような観察結果に基づけば、式(1
2)の定常部分は下記のごとくに考えることができる。
【0054】
【数17】 更に詳しく述べれば、この項が0より大きい場合には、
スカルは前述のごとき「融解消失」状態に向かって再融
解しつつある。また、この項が0より小さい場合には、
スカルはやはり前述のごとき「凝固閉塞」状態に向かっ
て凝固しつつある。式(15)の定常条件は次のように
書き直すことができる。
【0055】
【数18】 Θhrの臨界値は、下記のごとく式(16)をBif に関
して微分することによって求められる。
【0056】
【数19】 式(17)から、Bif の臨界値は下記の式によって与
えられる。
【0057】
【数20】 この値を式(16)に代入すれば、Θhrの臨界値は次の
ようになる。
【0058】
【数21】 様々な無次元ノズル半径に関する臨界値が下記表1中に
示される。なお、表中の値は式(12)を用いた数値計
算によって確認された。
【0059】
【表1】 1.0より小さいノズル半径に関しては、臨界流路半径
BifCの計算値はノズル半径を越えている。すなわち、
臨界流路半径がノズル半径の外側に位置しており、従っ
て仮想的なものである。上記表中では、これらの値は角
括弧に入れて示してある。この場合、臨界流路半径の最
大値はノズル半径であり、従ってΘhrの臨界値は1.0
00となる。
【0060】図6には、様々な無次元ノズル半径(Bi
R =0.5、0.75、1.0、2.0、3.0および
4.0)に関する式(16)の解が示されている。各曲
線上における最も左側の点はΘhrの臨界値を示してい
る。所定のノズル半径および作業条件に対するパラメー
タΘhrの値が臨界値よりも小さければ、その点は曲線の
左側に位置しており、従ってノズルの凝固閉塞が起こる
[従って、式(15)は0より小さいものと評価され
る]。所定のノズル半径および作業条件に対するΘhr
値がΘhrC と1との間にあれば、安定な凝固層が形成さ
れる。所定のノズル半径および作業条件に対するΘhr
値が1以上であれば、式(15)に関して論じられた再
融解条件が満たされる結果、凝固層は形成されないこと
になる。図6中には、これら3つの領域が表示されてい
る。図6からはまた、安定な凝固層を形成させるために
は、点が定常領域内に位置するように作業条件を選定す
る必要のあることもわかる。
【0061】表1を見れば、図3に示された結果が一層
明確に理解されよう。BiR =2.0の場合、式(1
8)および(19)から得られるΘhrの臨界値は0.8
24である。それ故、Θhr=0.85に関して作成され
た曲線(図4B)は定常解を表わしている。なぜなら、
この値はΘhrC を越えているからである。それに対し、
Θhr=0.75の場合には定常解が得られないのであっ
て、結局は凝固閉塞が起こることになる。なお、前記に
論じられたごとく、無次元半径が2.0であるようなノ
ズルの内側に凝固層を形成させるための実際の解はこの
解から多少異なったものとなる。
【0062】式(15)に関しては、一層詳しく考察す
る価値のある2つの特別な場合が存在する。それらは、
初期凝固層が全く存在しない場合と、予め形成された有
限厚さの初期凝固層が存在する場合とである。定常凝固
層を形成しかつ維持するための制御操作に力点を置きな
がら、それらの場合の各々について考察しよう。
【0063】ノズルの内側に初期凝固層が存在しない場
合には、流路の初期半径BifIはノズル半径BiR に等
しい。BifI=BiR の場合、式(15)によって与え
られる再融解/凝固条件は下記の形に還元することがで
きる。
【0064】
【数22】 式(20)が0より大きいと評価された場合(すなわ
ち、Θhr>1の場合)には、凝固層は形成されない。こ
の式が0より小さいと評価された場合(すなわち、Θhr
<1の場合)には、凝固条件が満たされる。しかるに、
もしΘhrが臨界値より小さければノズルの凝固閉塞が起
こる。
【0065】それ故、凝固閉塞なしに定常解が得られる
のは、下記の条件が満たされた場合のみである。
【0066】 ΘhrC ≦Θhr<1 (21) ノズル半径BiR が1.0より大きい場合には、作業条
件に対するΘhrの値が式(21)によって規定される範
囲内にあれば、定常凝固層を形成することができる。
【0067】ノズル半径BiR が1.0以下である場合
には、定常凝固層を形成することはできない。なぜな
ら、表1に示されるごとく、Θhrの臨界値が常に1.0
に等しいからである。式(21)からわかる通り、プロ
セスパラメータΘhrが1.0と1.0との間において取
り得る値は存在しない。作業条件が1.0より小さいΘ
hrの値を与えるならばノズルの凝固閉塞が起こり、また
Θhrの値が1.0以上であれば凝固は起こらない。
【0068】上記の場合とは逆の状況について考えてみ
よう。すなわち、予め形成された有限厚さの初期凝固層
が存在する場合には、流路の初期半径BifIはノズル半
径BiR よりも小さい。なお、溶融金属がノズル材料と
反応しないようにするために初期凝固層は実際に必要と
されるのである。このような予め形成された初期凝固層
は、初期作業条件に応じ、再融解したり、厚さの増加を
示したり、あるいは初期厚さを保持したりする。なお、
ノズルの初期流路半径に対応して、式(16)によって
計算されるΘhrI が存在する。
【0069】ここで図7を参照しながら、無次元ノズル
半径が3.0に等しい場合に関し、予め形成された初期
凝固層の挙動を考察しよう。図中の点Cは、臨界流路半
径およびΘhrの臨界値(ΘhrC )を規定している。選定
された設計パラメータに基づく特定のプロセスが、図7
中の点Pによって規定されるようなBif およびΘhr
設定値を有するものとする。これらのプロセスパラメー
タは、その点が曲線の定常領域内に位置するように選定
されている。
【0070】考察すべき第1の場合は、図7中の点Aに
よって示されるごとく、初期流路半径がノズル半径に等
しい場合である。これは予め形成された初期凝固層が存
在しない上記の場合と全く同じであって、その場合に関
して論じられた基準がそのまま当てはまる。
【0071】初期流路半径が設定値に等しい場合、かか
る状況は図7中の点Pによって示される。このような場
合には、凝固層は凝固も再融解も示さずに現在の厚さを
保持する。なぜなら、この厚さは既に定常値に到達して
いるからである。
【0072】次に考察すべき場合は、式(16)によっ
て計算された初期値ΘhrI がΘhrの設定値よりも小さい
場合である。このような場合は図7中の点BおよびDに
よって例示されるものであって、それは下記の式によっ
て表わされる。
【0073】 ΘhrC ≦ΘhrI ≦ΘhrP ≦1 (22) Θhrの設定値は図6の定常領域内に位置しているから、
それは常に臨界値よりも大きいはずである。式(15)
に従えば、この場合には再融解条件が満たされる。なぜ
なら、式(15)中への代入によって0より大きい値が
得られるからである。この場合には、凝固層の厚さが減
少するが、かかる厚さの減少は流路半径が設定値BifP
にまで増加して定常値になるまで継続される。
【0074】式(16)によって計算された初期値Θ
hrI がΘhrの設定値よりも大きい場合は、下記の式によ
って表わされる。
【0075】 ΘhrC ≦ΘhrP ≦ΘhrI ≦1 (23) 式(15)に従えば、この場合には凝固条件が満たされ
る。初期流路半径BifIが流路半径の設定値よりも大き
い場合(すなわち、初期凝固層が「薄い」場合)には、
プロセスパラメータによって規定される定常条件が満た
されるまで凝固層は凝固し続ける。このような場合は図
7中の点Eによって例示される。他方、初期流路半径が
設定値よりも小さい場合(すなわち、初期凝固層が「厚
い」場合)には、凝固の結果として定常状態に到達する
ことはあり得ないのであって、結局はノズルの凝固閉塞
が起こる。このような場合は図7中の点Fによって例示
される。実際、安定な凝固層を得るために必要とされる
のは、点Eによって示されるような薄い凝固層のみであ
る。
【0076】要するに、上記のごとくにして安定なスカ
ルを維持するためのプロセスウィンドウを作成すること
ができる。すなわち、上記のごとき無次元パラメータを
使用しながら、円筒またはノズル内における凝固層を表
わす方程式を導き、次いで上記の例において与えられた
Θhrのごときパラメータに関し、連続スカルノズルプロ
セスにおいて安定なスカルを維持し得るような範囲を規
定する臨界値を決定すればよいのである。処理すべき特
定の材料については、材料特性および作業条件に基づい
てそれらのパラメータの実際の値を求めることができ、
従ってプロセスウィンドウ内においてプロセスを運転し
続けるために必要な条件が維持されるようにプロセスを
制御することが可能となる。
【0077】このようにして、物理的パラメータ間の関
係を表示するためのプロセスウィンドウが作成される。
そのためには、上記に詳しく説明されたごとくにして求
められた、安定な凝固層を形成させるための基準をプロ
ットすればよいわけである。
【0078】再び図3を見ると、定常凝固層を得ること
のできる領域を規定したプロセスウィンドウZが示され
ている。過熱温度−伝熱比複合パラメータΘhrが1以上
であれば、BiR のいかなる値に対しても凝固層は形成
されない。従って、溶融金属はノズルまたはるつぼ材料
と即座に反応し、そして汚染を受けることがある。他
方、このパラメータが臨界値ΘhrC より小さければ、結
局はノズルの凝固閉塞が起こる。かかる凝固閉塞のため
に要する時間は過渡項の計算から推定することができ
る。Θhrが1と臨界値との間に位置していれば、定常凝
固層を形成することができる。
【0079】図3に示されるごとく、実際のノズル寸法
を決定する無次元ノズル半径BiR には下限が存在す
る。この無次元ノズル半径が1以下であれば、いかなる
組合せの作業条件に対しても定常凝固層を形成すること
はできない。
【0080】清浄な融液を製造するためノズルの内側に
安定な凝固層を形成する際に実施すべき第1の工程は、
対象となる特定の融液の熱的性質(すなわち、密度、比
熱、熱伝導率、潜熱、粘度および相転移温度)を決定も
しくは推定することである。
【0081】実施すべきプロセスに関する内部および外
部伝熱係数もまた、下記の式を用いて計算する必要があ
る。内部伝熱係数h2 は、図2に示されるごとく、流動
する溶融金属と凝固層との間の界面における伝熱係数で
ある。内部伝熱係数の値は次のようにして計算すること
ができる。
【0082】
【数23】 上記式中、Dはノズルの直径であり、またNuは溶融金
属に関するヌッセルト数である。ヌッセルト数は下記の
式によって近似させることができる。
【0083】 Nu=4.82+0.0185(RePr)0.827 (25) なお、ReおよびPrは下記のごとくに定義される。
【0084】
【数24】 上記式中、Vは融液の速度である。
【0085】薄い安定な凝固層に関しては、流路の半径
はノズル半径と大幅に異ならず、従ってh2 の値は変化
しない。以前の研究によれば、ノズルの内側に形成され
るような凝固層の表面構造には多少の局部的変動が存在
する場合のあることが認められているが、本発明にとっ
ては局部的変動の影響を無視して凝固層の厚さに関する
平均的な効果を考察すれば十分であると考えられる。
【0086】外部伝熱係数h1 は、ノズル側壁内に設け
られた冷却水通路の効果を含めた、凝固層とノズル側壁
との間の界面における総合的な伝熱係数である。外部伝
熱係数の値は下記のごとくにして計算される。
【0087】
【数25】 上記式中、h0 は冷却水の伝熱係数であり、またSはノ
ズル表面からの冷却水通路の深さおよび平行な冷却水通
路間の距離に依存する形状係数である。無次元過熱温度
もまた、冷却水通路内の冷却水温度を周囲温度Ta とし
て用いて計算することができる。
【0088】これにより、式(12)中に与えられたよ
うな、凝固層の厚さに関する一時解を計算するために必
要な全てのパラメータが得られたことになる。その結
果、本発明において開発されかつ上記に記載された基準
および図3に示されたようなプロセスウィンドウZを使
用することにより、安定な凝固層が形成されるように作
業条件を調整することができるわけである。
【0089】再び図1について説明すれば、安定なスカ
ル形状を維持するための本発明のプロセス制御方法の好
適な実施の態様においては、るつぼ12の内部のガス圧
と融液注出区域におけるるつぼ12の外部のガス圧との
間の差圧を監視しかつ調節することから成る制御操作が
使用される。本発明に従えば、内部および外部のガス圧
間に数ポンド/平方インチ(psi) 程度の小さな差圧を使
用することにより、溶融金属の流量を効果的に制御する
ことができ、それはまた伝熱速度、スカルの厚さ、およ
び融液の流れの直径にも影響を及ぼすことが確認され
た。更に詳しく述べれば、連続スカルノズルプロセスに
おいて処理すべき特定の材料に関してプロセスウィンド
ウが定義された後、るつぼの内部および(または)外部
のガス圧を調節して数psi 程度の差圧を生み出した場合
に該プロセスがプロセスウィンドウの内部において運転
されるように作業条件(またはプロセスパラメータ)を
選定すればよい。この場合には、るつぼ12の内部のガ
ス圧Piがるつぼ12の外部における周囲環境または制
御環境のガス圧Poよりも数psi (たとえば1〜5psi
)だけ低くなるように差圧を調節することを可能にす
る作業条件を使用することが好ましい。
【0090】るつぼ12の内部における溶融金属の落差
(または深さ)Hとノズル領域内における圧力損失とを
釣合わせることによって決定される所要の差圧は、るつ
ぼ12の内部に部分真空を生み出すか、融液の流れの自
由表面の位置において正の周囲圧力を生み出すか、ある
いはこれら2つの条件の組合せを使用することによって
達成することができる。このような制御方法を実施する
ための設備は多かれ少なかれ公知のものであって、かか
る差圧の調節を可能にするるつぼを様々なやり方で構成
し得ることは当業者にとって自明であろう。
【0091】調節された差圧の使用は、誘導コイルによ
って融液の流れの自由表面上に圧縮力を生み出すため以
前に提唱された磁気浮揚技術と同様な効果を及ぼす。な
お、かかる磁気浮揚技術は本明細書の「発明の背景」中
に説明されている。とは言え、本発明の差圧制御技術は
磁気浮揚技術に比べて幾つかの利点を有している。
【0092】それに加えて磁気浮揚技術は、溶融金属と
閉込め容器との物理的接触に依存することなしに溶融金
属の流量を制御するための閉込め手段を提供することに
より、スカルの使用を排除するか、あるいはるつぼおよ
びノズルの内側に安定なスカル形状を維持することに関
連した諸問題を排除するための手段として提唱されたも
のである。このような以前の努力に際しては、安定なス
カル形状を維持し得るようなプロセス運転条件を規定す
るためにプロセスウィンドウを作成し得ること、および
こうして作成されたプロセスウィンドウ内にプロセス運
転条件を維持する目的で融液の流量を制御し得ることは
認められていなかった。
【0093】溶融チタン/チタン合金の粘度は一般に極
めて低いから、融液の流れを取巻く環境中に僅かな外乱
や非対称条件が生じるだけで不安定状態が誘起され、そ
れによって問題のある運転条件(たとえば、「はね」や
サテライト液滴の生成)が生み出される。当然のことな
がら、差圧による制御は融液の流れの自由表面に沿って
対称的な力を生み出すが、これはコイルの設計に数多く
の幾何学的因子が関与する磁気浮揚技術においては達成
するのが難しいことである。更にまた、磁気浮揚技術に
おいては、誘導コイルや冷却水通路の位置、形状および
直径のごとき幾何学的因子の関与する実質的な有効性確
認作業が必要であると共に、原型装置の組立て以前にお
いても電力の非対称接続を綿密に解析しかつ設計するこ
とが必要なのである。
【0094】本発明の差圧制御技術においては、追加の
電力が要求されないばかりでなく、融液の流れの安定性
を維持するために電流や電圧を制御する必要もない。最
後に、磁気浮揚技術において要求される強い電磁界はる
つぼ、ノズルおよび(スカルの使用時には)スカル表面
に不要の誘導加熱を引起こすことがあると共に、その他
の局部的な電気機能(たとえば、るつぼ内のチタン/チ
タン合金を融解するために使用されるプラズマ融解操
作)の妨害を引起こすこともある。
【0095】差圧制御技術のもう1つの重要な特徴は、
差圧によって溶融金属の流量を効果的かつ正確に制御し
得る結果、特定の連続スカルノズルプロセスにおいて使
用し得るノズルの寸法に対する制約が遥かに少なくなる
ことである。本発明の差圧制御技術はまた、溶融金属の
流量を次第に増加させて定常状態に到達させるまでのプ
ロセス運転開始条件を制御するためにも使用することが
できる。過熱温度および冷却速度を変化させることは、
本発明の方法における一次制御パラメータ(すなわち、
差圧)を補足するための二次制御パラメータと見なすこ
とができる。
【0096】以上、本発明の好適な実施の態様に従って
様々な細部や個々の特徴を詳しく説明したが、かかる説
明は例示を目的としたものに過ぎないことを理解すべき
である。本発明の精神および範囲から逸脱することなし
に様々な変更態様が可能であることは、当業者にとって
自明であろう。それ故、本発明の範囲は前記特許請求の
範囲を参照することによって決定されるべきである。
【0097】以上、好適な実施の態様に従って本発明を
詳細に記載したが、かかる記載は例示を目的としたもの
に過ぎないことを理解すべきである。すなわち、本発明
の精神および範囲から逸脱することなしに様々な変更態
様が可能であることは当業者にとって自明であろう。そ
れ故、本発明の範囲はもっぱら前記特許請求の範囲によ
って規定されるものと解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続スカルノズルプロセスにおいて使用するの
に適した低温炉床式るつぼ−ノズル構造物の概略断面図
である。
【図2】ノズルのモデルとして役立つ、凝固層の形成を
示す略図である。
【図3】本発明の方法に従って定義された、定常凝固層
を得るための包括プロセスウィンドウを示すグラフであ
る。
【図4】4Aおよび4Bは、それぞれ短い無次元時間お
よび長い無次元時間にわたり、他のプロセスパラメータ
を一定に保ちながら過熱温度−伝熱比複合パラメータの
感度を表示したグラフである。
【図5】パラメータBiR の様々な値に関し、本明細書
中に記載された式(14)中の第2の項を項Bif に対
してプロットしたグラフである。
【図6】本発明の方法に基づくプロセスウィンドウの作
成を示すグラフであって、過熱温度−伝熱比複合パラメ
ータΘhrに対してパラメータBif をプロットしたグラ
フ上にパラメータBiR の様々な値を示したものであ
る。
【図7】Θhrに対してBif をプロットしたグラフであ
って、曲線上の様々な点から出発したプロセスの応答を
示している。
【符号の説明】
10 装置 12 るつぼ 14 ノズル 16 るつぼ側壁 18 ノズル側壁 20 冷却水通路 22 スカルまたは凝固層 24 溶融金属
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】連続スカルノズルプロセスにおいて使用するの
に適した低温炉床式るつぼ−ノズル構造物の概略断面図
である。
【図2】ノズルのモデルとして役立つ、凝固層の形成を
示す略図である。
【図3】本発明の方法に従って定義された、定常凝固層
を得るための包括プロセスウィンドウを示すグラフであ
る。
【図4】短い無次元時間にわたり、他のプロセスパラメ
ータを一定に保ちながら過熱温度−伝熱比複合パラメー
タの感度を表示したグラフである。
【図5】長い無次元時間にわたり、他のプロセスパラメ
ータを一定に保ちながら過熱温度−伝熱比複合パラメー
タの感度を表示したグラフである。
【図6】パラメータBiR の様々な値に関し、本明細書
中に記載された式(14)中の第2の項を項Bif に対
してプロットしたグラフである。
【図7】本発明の方法に基づくプロセスウィンドウの作
成を示すグラフであって、過熱温度−伝熱比複合パラメ
ータΘhrに対してパラメータBif をプロットしたグラ
フ上にパラメータBiR の様々な値を示したものであ
る。
【図8】Θhrに対してBif をプロットしたグラフであ
って、曲線上の様々な点から出発したプロセスの応答を
示している。
【符号の説明】 10 装置 12 るつぼ 14 ノズル 16 るつぼ側壁 18 ノズル側壁 20 冷却水通路 22 スカルまたは凝固層 24 溶融金属
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 14/18 7308−4K F27D 3/14 Z 8825−4K (72)発明者 ユアン・パン アメリカ合衆国、マサチユーセツツ州、ノ ース・リーデイング、フオリイ・ドライ ブ、21番

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続スカルノズルプロセスに従って金属
    または合金の融液を注出するために使用される容器内に
    前記金属または合金の定常凝固層を維持するための方法
    において、前記金属または合金の前記融液の注出流量を
    所定の所望範囲内に維持するように前記容器の内部と前
    記容器の外部との間の差圧を調節する工程から成ること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 内部においては前記定常凝固層が維持さ
    れ、かつ外部においては定常凝固層を維持することがで
    きないような作業条件範囲を表わすプロセスウィンドウ
    を作成する追加工程の実施後に前記金属または合金の前
    記注出流量の前記所定の所望範囲が決定される請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 独立または従属した材料変数およびプロ
    セス変数に基づく2つ以上の無次元パラメータに関して
    前記プロセスウィンドウが定義される請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記容器の内部の圧力が前記容器の外部
    の注出口における圧力よりも数ポンド/平方インチ程度
    だけ低くなるように前記差圧が調節される請求項3記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記プロセスウィンドウを定義する前記
    無次元パラメータの1つが無次元ノズル半径から成る請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記プロセスウィンドウを定義する前記
    無次元パラメータの1つが、前記融液の過熱温度と前記
    凝固層の外面および内面における伝熱比とを考慮に入れ
    た無次元複合パラメータから成っていて、前記プロセス
    ウィンドウは一定範囲の前記無次元ノズル半径を一定範
    囲の前記過熱温度−伝熱比複合パラメータに対してプロ
    ットすることによってグラフ表示することができる請求
    項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 金属または合金を前記金属または合金の
    融液から製造する際に使用される連続スカルノズルプロ
    セスの制御方法において、(a) 内部においては注出ノズ
    ルの内側に前記金属または合金の定常凝固層が所望の厚
    さで維持され、かつ外部においては定常凝固層を維持す
    ることができないような作業条件範囲を表わすと共に、
    独立または従属した材料変数およびプロセス変数に基づ
    く2つ以上の無次元パラメータに関して定義されたプロ
    セスウィンドウを作成し、そして(b) 前記連続スカルノ
    ズルプロセスの作業条件を前記プロセスウィンドウの内
    部に維持するための必要に応じて少なくとも1つのプロ
    セス変数を調節する両工程から成っていて、前記プロセ
    ス変数調節工程は少なくとも溶融金属または合金を含む
    るつぼの内部と前記るつぼの外部との間の差圧を調節し
    て前記るつぼの注出ノズルを通る前記溶融金属または合
    金の流量を制御することから成ることを特徴とする方
    法。
  8. 【請求項8】 前記るつぼの内部の圧力が前記注出ノズ
    ルの外部における圧力よりも数ポンド/平方インチ程度
    だけ低くなるように前記差圧が調節される請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 前記るつぼの内部の圧力が前記るつぼの
    外部における圧力よりも約1〜5ポンド/平方インチだ
    け低くなるように調節される請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記プロセスウィンドウを定義する前
    記無次元パラメータの1つが無次元ノズル半径から成る
    請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記プロセスウィンドウを定義する前
    記無次元パラメータの1つが、前記融液の過熱温度と前
    記凝固層の外面および内面における伝熱比とを考慮に入
    れた無次元複合パラメータから成っていて、前記プロセ
    スウィンドウは一定範囲の前記無次元ノズル半径を一定
    範囲の前記過熱温度−伝熱比複合パラメータに対してプ
    ロットすることによってグラフ表示することができる請
    求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 金属または合金を前記金属または合金
    の融液から製造する際に使用される連続スカルノズルプ
    ロセスの制御方法において、(a) 前記連続スカルノズル
    プロセスの実施に際してノズルの内側に前記金属または
    合金の定常凝固層を形成させる作業条件範囲を表わすプ
    ロセスウィンドウであって、(1) 1群の独立または従属
    した材料変数およびプロセス変数を複数の無次元パラメ
    ータにまとめ、(2) 温度の場に関して対数近似を使用し
    ながら円筒形ノズルの内部で移動する凝固層を表わす方
    程式について、2つ以上の前記無次元パラメータを用い
    て表現された解を積分法によって求め、次いで(3) 1つ
    以上の前記無次元パラメータに関し、前記ノズルの内部
    に前記定常凝固層が維持されるような条件を規定する値
    の範囲を前記解から決定することによって定義されるよ
    うなプロセスウィンドウを作成し、そして(b) 前記連続
    スカルノズルプロセスに関連した前記無次元パラメータ
    が前記値の範囲内に位置し、それによって前記定常凝固
    層が維持されるように少なくとも1つのプロセス運転パ
    ラメータを選定して制御する両工程から成っていて、前
    記少なくとも1つのプロセス運転パラメータが前記連続
    スカルノズルプロセスにおいて使用されるるつぼの内部
    と前記るつぼの外部との間の差圧であることを特徴とす
    る方法。
  13. 【請求項13】 前記差圧が数ポンド/平方インチ程度
    となるように選定される請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記るつぼの内部の圧力が前記るつぼ
    の外部の圧力よりも低くなるように前記差圧が選定され
    る請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記差圧が約1〜5ポンド/平方イン
    チとなるように選定される請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記金属または合金の定常凝固層が維
    持されるような無次元ノズル半径の値の範囲を過熱温度
    −伝熱比複合パラメータに対して図示することによって
    前記プロセスウィンドウが作成される請求項12記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 前記プロセスウィンドウを定義する前
    記無次元パラメータの1つが、前記融液の過熱温度と前
    記凝固層の外面および内面における伝熱比とを考慮に入
    れた無次元複合パラメータから成っていて、前記プロセ
    スウィンドウは一定範囲の無次元ノズル半径を一定範囲
    の前記過熱温度−伝熱比複合パラメータに対してプロッ
    トすることによってグラフ表示することができる請求項
    14記載の方法。
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