JPH0510528Y2 - - Google Patents

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JPH0510528Y2
JPH0510528Y2 JP5535786U JP5535786U JPH0510528Y2 JP H0510528 Y2 JPH0510528 Y2 JP H0510528Y2 JP 5535786 U JP5535786 U JP 5535786U JP 5535786 U JP5535786 U JP 5535786U JP H0510528 Y2 JPH0510528 Y2 JP H0510528Y2
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wire conductor
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Description

【考案の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本考案はコイルの絶縁特性に対する信頼性が高
い高圧回転電機のコイルに関する。
B 考案の概要 本考案は、厚さが0.8mm≦t≦3.5mmである対地
絶縁層内に、半導電層及び低誘電率層を設けた高
圧回転電機のコイルであり、絶縁耐力を向上せし
めたものである。
C 従来の技術 近年、高圧回転電機は小型軽量化により、その
使用温度及び使用電界の強さが著しく増大してお
り、これがためにコイルの絶縁特性に対する高い
信頼性が要求されている。このコイルの絶縁特性
の良否はコイル絶縁の耐電圧特性の良否に深く係
るものである。
D 考案が解決しようとする問題点 コイル絶縁の耐電圧特性は、必然的に大きな電
界集中が生じてしまう絶縁層のコイル素線角部や
素線導体際に生じた空隙部により悪化し易いもの
である。このため、コイルの絶縁層の単なる材料
改良等によつては絶縁特性向上に或る限度があつ
た。
本考案は従来のコイル絶縁に関する実情に鑑み
なされたもので、コイル素線導体における電界緩
和により、信頼性の高い高圧回転電機のコイルを
提供することを目的とする。
E 問題点を解決するための手段 上記目的を達成する本考案の構成は、厚さtが
0.8mm≦t≦3.5mmである対地絶縁層によりコイル
素線導体を被覆したコイルにおいて、前記絶縁層
内に、コイル素線導体際から0.4t〜0.8tの位置で
少なくともコイル直線部の長さに亘つて前記コイ
ル素線導体を囲繞する半導電層と、半導電層の外
側に位置してこの半導電層とスロツトとの間にて
前記コイル素線導体を囲繞する低誘電率層と、を
設けたことを特徴とする。
F 実施例 以下本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明
する。第1図は第1実施例の横断面図であり、第
2図はその縦断面図である。両図に示すように、
コイル素線導体1を被覆する対地絶縁層2の厚さ
tは0.8mm≦t≦3.5mmの範囲にあり、この対地絶
縁層2内には、コイル素線導体1を囲繞するよう
に半導電層3が設けられている。半導電層3は、
コイル素線導体1とコイル鉄心4との間において
コイル素線導体際から0.4t〜0.8t(tは対地絶縁層
の厚さ)の位置に電気的に浮いた状態で配設され
ている。更に、半導電層3の外側には、コイル素
線導体1を囲繞するように、対地絶縁層2より低
い誘電率の低誘電率層5が設けられている。ここ
では、低誘電率層5はコイル絶縁の最外層となつ
ており、半導電層3とスロツトとの間の絶縁層の
厚さt1に対し0.25t1〜0.5t1の厚さを有するものと
なつている。
前記対地絶縁層2は、マイカテープ等を巻回し
これに樹脂を含浸して形成され、電気的・機械的
耐力が優れた集成マイカテープが用いられる。半
導電層3は、抵抗値が1×102〜1×108Ωcmで厚
さが0.05mm〜0.15mmのテープやシート、ないし半
導電層の塗料を塗布したシート等を、1層巻回し
て形成される。また、この半導電層3は、少なく
ともコイル直線部(スロツト内及びスロツト外の
直線部)の長さに亘つて形成するものであり、本
実施例ではフルコイル全周(コイル直線部及びコ
イルエンド部)に亘つて形成している。低誘電率
層5は、アラミツド紙(例えばノーメツクス)や
テトロン(商品名)など比誘電率が1.5〜3.0で、
厚さが0.025〜0.15mmのフイルム状、テープ状又
はシート状のものを巻回して所定の厚さに形成さ
れている。この低誘電率層5は、少なくとも鉄心
溝の長さに亘つて形成するものであり、本実施例
では溝外直線部まで延長している。
かかる本実施例では、コイル素線導体1と半導
電層3間、半導電層3とコイル鉄心4間のそれぞ
れの静電容量により電位が分担され、半導電層3
に対してコイル素線導体1側とコイル鉄心4側で
加わる電位が決まる。また絶縁層に低誘電率層5
を設けることにより誘電率の大小で決まる電位の
分担が半導電層3−コイル鉄心4間で大きくな
る。つまり、半導電層3−コイル鉄心4間の静電
容量に対するコイル素線導体1−半導電層3間の
静電容量の割合が大きくなり、その分コイル素線
導体1−半導電層3間に加わる電位の分担が低減
する。なお、電位分担が多少大きくなる半導電層
3−コイル鉄心4間の絶縁層の部分放電特性は良
好であり課電による劣化は起きていない。
ここで第4図に、従来技術A、コイル直線部
(鉄心溝内部+溝外直線部)に半導電層を設置し
た例B、コイル全周(コイル直線部+コイルエン
ド部)に半導電層を設置した例C、及び本実施例
Dとを対応してコイル素線導体1−半導電層3間
の電位分布特性を、また第5図に、従来技術に係
る絶縁層を有するコイル、半導電層を有するコイ
ル及び本実施例に係るコイルの課電寿命特性を
夫々示しておく。
第3図は本考案による第2の実施例を示してお
り、この例では低誘電率層5を半導電層3の外周
に隣接させて形成している。そして、この第2の
実施例でも静電容量により電位が分担され、課電
による劣化が起きにくい。
上述した第1図ないし第3図に示す実施例で
は、半導電層3とコイル鉄心4との間の絶縁層に
低誘電率層5を設けており、この低誘電率層5と
してはアラミツド紙などの比誘電率が1.5〜3.0の
ものを巻回したのであるが、第3の実施例とし
て、第6図に示すような構造もある。第6図にお
いては、半導電層3とコイル素線導体1との間の
対地絶縁層2として集成マイカテープを用い、半
導電層3とコイル鉄心との間の対地絶縁層2全体
を低誘電率層5としてアラミツド短繊維が集成マ
イカの中に混抄されているマイカテープを用い
て、つき合せ又はハーフラツプ方式にて数回巻回
し絶縁を完成させている。このアラミツド混抄マ
イカテープは低誘電率のマイカテープであり、前
述の第1,第2の実施例ではアラミツド紙などそ
のものにて低誘電率層5を形成したのに対し、こ
の第3の実施例ではアラミツド短繊維を混抄した
マイカテープからなつている。このアラミツド混
抄マイカテープの使用により誘電率が低くなりま
た絶縁耐力上も劣ることがない。
この第3の実施例においても素線1と半導電層
間、半導電層3と鉄心間のそれぞれの静電容量に
より電位分担が起こり、半導電層3に対して素線
1側と鉄心側で加わる電位が決まり、絶縁層内部
の半導電層−鉄心間の部分を低誘電率材のマイカ
テープであるアラミツド混抄集成マイカテープの
絶縁によつて、誘電率の大小で決まる電位の分担
が半導電層−鉄心間で大きくなる。つまり、半導
電層−鉄心間絶縁層の誘電率が下がるため、この
絶縁層の静電容量に対する素線−半導電層間の静
電容量の割合が大きくなり、その分、素線−半導
電層間に加わる電位の分担が低減するわけであ
る。
こうして、第7図に示すように素線と半導電層
との間の絶縁層の電位分担割合が低下し素線際で
の電位集中が緩和され、第5図と同様に課電寿命
特性が良好となつた。なお、電位分担が多少大き
くなる半導電層−鉄心間の絶縁層の部分放電特性
は良好であり、従来と同じく、課電による劣化は
起きていない。
第6図に示す第3の実施例ではアラミツド混抄
集成マイカテープを半導電層と鉄心との間の全体
に施したのであるが、この間の一部分でも差支え
はない。
第6図に示す第3の実施例ではアラミツド混抄
集成マイカテープを半導電層と鉄心との間の対地
絶縁層に設けたのであるが、更に第4の実施例を
説明する。この第4の実施例では、第6図に示す
半導電層3と鉄心との間の対地絶縁層2に、アラ
ミツド紙(例えばノーメツクス)の如き低誘電率
材料を裏打ち材とし、これに接着剤を用いて集成
マイカを接着させてもマイカテープとしたものを
テーピング材として用いている。実際上用いられ
るアラミツド紙は0.012〜0.05mm厚さ程度のテー
プ状のものである。アラミツド紙以外のものを裏
打ち材として用いる場合、半導電層3と素線1と
の間の絶縁層2に用いるマイカテープの裏打ち材
よりは低誘電率を有する裏打ち材で構成され、比
誘電率が3.0程度以下であれば使用できる。
この第4の実施例においても素線1とと半導電
層間、半導電層3と鉄心間のそれぞれの静電容量
により電位分担が起こり、半導電層3に対して素
線1側と鉄心側で加わる電位が決まり、絶縁層内
部の半導電層−鉄心間の部分を低誘電率の裏打ち
材からなるマイカテープの絶縁によつて、誘電率
の大小で決まる電位の分担が半導電層−鉄心間で
大きくなる。つまり、半導電層−鉄心間絶縁層の
誘電率が下がるため、この絶縁層の静電容量に対
する素線−半導電層間の静電容量の割合が大きく
なり、その分、素線−半導電層間に加わる電位の
分担が低減する。
こうして、第8図に示すように素線を半導電層
との間の絶縁層の電位分担割合が低下し素線際で
の電位集中か緩和され、第5図と同様に課電寿命
特性が良好となつた。なお、電位分担が多少大き
くなる半導電層−鉄心間の絶縁層の部分放電特性
は良好であり、従来と同じく、課電による劣化は
起きていない。
上述の第4の実施例では低誘電率裏打ち材のマ
イカテープを半導電層と鉄心との間の全体に施し
たのであるが、この間の一部分に施しても差支え
はない。また、マイカテープは集成マイカでもフ
レークマイカでもよい。
G 考案の効果 以上実施例とともに具体的に説明したように、
本考案によれば、絶縁層内に半導電層及び低誘電
率層を設けたためコイル素線導体際での電界集中
を緩和でき、従来コイル素線際に発生していた部
分放電劣化の進行による絶縁特性の悪化を防止し
得る。よつて特に高圧回転電機に適用して有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例を示す横断面
図、第2図はその縦断面図、第3図は本考案の第
2の実施例を示す縦断面図、第4図は第1及び第
2の実施例の電位分担割合を示す特性図、第5図
は課電寿命特性を示す特性図、第6図は第3及び
第4実施例を示す横断面図、第7図は第3の実施
例の電位分担割合を示す特性図、第8図は第4の
実施例の電位分担割合を示す特性図である。 図面中、1はコイル素線導体、2は対地絶縁
層、3は半導電層、4はコイル鉄心、5は低誘電
率層、tは対地絶縁層の厚さである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 厚さtが0.8mm≦t≦3.5mmである対地絶縁層に
    よりコイル素線導体を被覆したコイルにおいて、
    前記絶縁層内に、コイル素線導体際から0.4t〜
    0.8tの位置で少なくともコイル直線部の長さに亘
    つて前記コイル素線導体を囲繞する半導電層と、
    半導電層の外側に位置してこの半導電層とスロツ
    トとの間にて前記コイル素線導体を囲繞する低誘
    電率層と、を設けたことを特徴とする高圧回転電
    機のコイル。
JP5535786U 1985-10-14 1986-04-15 Expired - Lifetime JPH0510528Y2 (ja)

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JP5535786U JPH0510528Y2 (ja) 1985-10-14 1986-04-15

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15567985 1985-10-14
JP5535786U JPH0510528Y2 (ja) 1985-10-14 1986-04-15

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Publication Number Publication Date
JPS62125346U JPS62125346U (ja) 1987-08-08
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