JPH05104946A - 自動車用空調装置 - Google Patents

自動車用空調装置

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JPH05104946A
JPH05104946A JP3291921A JP29192191A JPH05104946A JP H05104946 A JPH05104946 A JP H05104946A JP 3291921 A JP3291921 A JP 3291921A JP 29192191 A JP29192191 A JP 29192191A JP H05104946 A JPH05104946 A JP H05104946A
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JP
Japan
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photocatalyst
air conditioner
adsorbent
activated carbon
light source
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Application number
JP3291921A
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English (en)
Inventor
Masakazu Watanabe
正和 渡辺
Masanori Takeso
當範 武曽
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
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Publication of JPH05104946A publication Critical patent/JPH05104946A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/06Filtering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/06Filtering
    • B60H2003/0675Photocatalytic filters

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香剤や消臭剤等の薬剤を使用せず、メンテ
ナンスが半永久的に不要な脱臭機能が付加された自動車
用空調装置を提供すること。 【構成】 蒸発器2の出口近傍に、吸着体表面に金属酸
化物からなる光触媒を付加した光触媒付活性炭8を設置
し、この光触媒付活性炭8を活性化する紫外線ランプ7
を光触媒付活性炭8の近傍に設置する。 【効果】紫外線ランプ7を点灯差せることにより、光触
媒付活性炭8を再活性化することができ、繰返し使用が
可能になるので、メンテナンスフリー化が得られる。ま
た、一度吸着された悪臭ガスがそのまま放出されること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱臭機能を備えた自動
車用空調装置に係り、特にハイグレードの乗用自動車に
好適な空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の性能向上に伴って、車室
に対する快適な移動空間としての認識が高まってきてい
るが、この一環として、車室内に漂う各種の異臭につい
ての関心が無視できなくなり、この結果、脱臭機能を備
えた自動車用空調装置が市場に数多くみられるようにな
ってきており、その例を特開平1−176440号公報
や特開平2−37643号公報に見ることが出来る。
【0003】ところで、これらの従来技術では、自動車
用空調装置の通風路内に、芳香剤や消臭剤を供給する装
置を設け、通風路内を通して車室内に消臭剤や芳香剤を
拡散させ、これにより脱臭や異臭の打消を図るようにし
たものであり、このとき、さらに、通風路内の温度によ
り消臭剤や芳香剤の供給を制御するというものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、芳香
剤や消臭剤等の薬剤を使用するため、これらの薬剤が消
耗してしまった場合、或いは古くなって機能が衰えた場
合には、新たに薬剤を購入し、補充や交換を行なう必要
があった。また、芳香剤などでは、車室内に漂う各種の
異臭と一緒に蒸発器のフィンに付着し、かえって悪臭の
原因になってしまうという問題もあった。本発明の目的
は、脱臭剤や芳香剤などの消耗品を使用せず、これらの
交換、補充等のメンテナンスが半永久的に不要な脱臭機
能を備えた自動車用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、基本的には、次のような幾つかの課題解
決手段を用いたものである。 第1の課題解決手段 自動車用空調装置の蒸発器出口近傍に、吸着体表面に金
属酸化物からなる光触媒を付加した光触媒付吸着体から
なる脱臭装置を設置し、この光触媒付吸着体を活性化す
る光源を光触媒付吸着体近傍に設置したものである。
【0006】第2の課題解決手段 自動車用空調装置に設置した脱臭装置の空気入口側に、
着脱可能なフィルターを設けたものである。 第3の課題解決手段 自動車用空調装置に設置した脱臭装置の光触媒付吸着体
を活性化させるための光源を、車両のエンジン停止後所
定時間点灯させるようにしたものである。
【0007】第4の課題解決手段 第1の課題解決手段において、自動車用空調装置の制御
回路に、脱臭専用の送風機制御回路を設けると共に、乗
員が操作可能な場所に、脱臭専用の送風機制御回路を稼
働させるスイッチを設けたものである。
【0008】第5の課題解決手段 第1の課題解決手段において、光触媒付吸着体を活性化
させるための光源を円柱状のランプで構成し、ランプの
円筒部分と光触媒付吸着体の空気入口側端面とを平行に
配設すると共に、ランプの円筒部分を円筒に沿って保持
する板状のランプ固定部材の端面を延長し、これにより
光触媒付吸着体の上下或いは左右端とランプの円周とを
結ぶ線に沿った反射板が形成されるようにしたものであ
る。
【0009】第6の課題解決手段 第5の課題解決手段において、光触媒付吸着体を活性化
させるための光源の中心と光触媒付吸着体の光の照射を
受ける面とのなす最大角度が80度から150度の範囲
にあるようにしたものである。
【0010】
【作用】
第1の課題解決手段の作用 光触媒付吸着体は、自動車用空調装置の蒸発器出口近傍
の冷風通路に配置されているので、自動車用空調装置が
運転中は、蒸発器により冷却された空気により充分に冷
却される。光触媒付吸着体の吸着は、相平衡現象である
ことから、温度が低いほど多くの物質を吸着でき、この
結果、光触媒付吸着体は室温の状態より多くの物質を吸
着できる。また、自動車用空調装置の内部に設置してい
るので、脱臭専用の送風機を設ける必要が無い。
【0011】光触媒に光を照射すると、光触媒に水酸基
(OH基)が発生し、光触媒付吸着体に吸着された悪臭
ガスが酸化分解されるので、一度吸着された悪臭ガスは
そのまま放出されることはない。従って、定期的に光触
媒に光源の光を照射することにより、光触媒付吸着体は
繰返し使用することができ、交換の必要が無い。
【0012】第2の課題解決手段の作用 空気入口側にごみやほこり等を除去し、光源からの光を
遮光するフィルターを設けているので、吸着体の細孔を
塞ぐ物質の流入や、人体に有害な紫外線が装置外へ漏れ
るのを防止出来る。また、上記フィルターをかびや細菌
等に対して抗菌効果のある抗菌フィルターにすれば、か
びや細菌等の代謝物による異臭を防止できる。さらに、
上記フィルターは脱着可能なので、取り外して洗浄する
ことができる。
【0013】第3の課題解決手段の作用 脱臭装置の光触媒付吸着体を活性化する光源を、車両の
エンジン停止後所定時間点灯させるので、脱臭装置使用
後に光触媒付吸着体を活性化する。従って、脱臭を開始
したとき、光触媒付吸着体を常に吸着能力が充分に高い
状態にすることができる。
【0014】第4の課題解決手段の作用 自動車用空調装置の制御回路に脱臭専用の送風機制御回
路を設けると共に、乗員が操作可能な場所に脱臭専用の
送風機制御回路を稼働させるスイッチを設けるので、乗
員が悪臭を感じたときだけ送風機を稼働させ、脱臭する
ことができる。
【0015】第5の課題解決手段の作用 第1の課題解決手段において、光触媒を活性化させる光
源を円柱状のランプで構成し、ランプの円筒部分と光触
媒付吸着体の空気入口側端面とを平行に配設すると共
に、ランプの円筒部分を円筒に沿って保持する板状のラ
ンプ固定部材の端面を延長し、光触媒付吸着体の上下あ
るいは左右端とランプの円周とを結ぶ線に沿った反射板
とすることによりランプ固定部材と反射板とを一体化す
ることができると共に、反射板は光触媒付吸着体の上下
あるいは左右端とランプの円周とを結ぶ線に沿っている
ので、光触媒付吸着体の全体に効率良く光を照射するこ
とができる。
【0016】第6の課題解決手段の作用 光触媒付吸着体に光を照射する場合、光触媒付吸着体の
照度は、入射角の余弦に比例するので、光触媒付吸着体
表面の光源から最も距離のある最端部は、光源の中心部
にあたる部分より照度が低下するが、光源の中心と光触
媒付吸着体表面の光を受ける面とのなす最大角度を80
度から150度にしたことにより、光源と光触媒付吸着
体との距離を光触媒付吸着体の活性化にとって最も効率
の良い距離にすることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明による自動車用空調装置につい
て、図示の実施例により詳細に説明する。図1は本発明
の一実施例で、この実施例による自動車用空調装置で
は、通風路5の空気の入り口側から順に送風機1、蒸発
器2、ヒーター3を配設し、温度調節や吹出し口を切り
換える各種のドア4a〜iが設けられている。そして、
蒸発器2の下流の通風路5内には、その通風路断面の一
部に、フィルター6と紫外線ランプ7及び光触媒付活性
炭8からなる脱臭装置9が設けられており、この結果、
空調装置が動作中は、その内部を通過する空気の一部が
脱臭装置9を通過するようになる。
【0018】従って、この実施例によれば、脱臭装置9
内の光触媒付活性炭8の吸着作用により、空調装置の内
部を通過する空気中の悪臭成分は、この光触媒付活性炭
8に吸着され、臭いのない空気が車室内に供給されるこ
とになる。
【0019】次に、図2は、本発明の他の実施例で、こ
の実施例では、フィルター6と紫外線ランプ7及び光触
媒付活性炭8からなる脱臭装置9が蒸発器2の下流の通
風路5内の全断面に渡って設けられている点が図1の実
施例と異なるだけであり、従って、この実施例によって
も、脱臭装置9内の光触媒付活性炭8の吸着作用によ
り、空調装置の内部を通過する空気中の悪臭成分は、こ
の光触媒付活性炭8に吸着され、臭いのない空気を車室
内に供給することができる。
【0020】しかして、このとき、光触媒付活性炭8が
吸着可能な悪臭成分の量は決っており、従って、このま
までは、吸着量が一杯になったら、光触媒付活性炭8を
交換するか、或いは再活性化させなければならない。
【0021】しかしながら、自動車用として、特に本発
明のように、自動車用空調装置に内蔵した場合には、光
触媒付活性炭8の交換には手間が掛りすぎるので、本発
明では、上記したように、光触媒付活性炭8を再活性化
させるようにしてある。
【0022】そこで、次に、光触媒付活性炭8の再活性
化について、図3、図4により説明する。まず、図3
は、光触媒付活性炭8の温度に対する吸着特性を示した
もので、この図から明らかなように、光触媒付活性炭8
は、温度が低いほど多くの臭いの成分を吸着できる。一
方、図1及び図2の実施例では、光触媒付活性炭8の再
活性化に際しては、紫外線ランプ7を点灯させるように
なっているが、このとき、紫外線ランプ7からは、紫外
線だけではなく、熱線も同時に照射されるので、光触媒
付活性炭8の温度が上昇する。
【0023】そこで、図3において、蒸発器2出口側の
空気温度をA、車室内の空気温度をB、紫外線照射時の
光触媒付活性炭8の温度をCとすると、光触媒付活性炭
8を自動車の車室内に設置した場合には、図3中のbで
示す吸着量しか得られないのに対して、図1及び図2の
実施例のように、光触媒付活性炭8を蒸発器2の出口側
に設置した場合には、図3のaで示す吸着量が得られる
ことになり、従って、これらの実施例によれば、光触媒
付活性炭8の吸着能力を最大限に活用することができ
る。
【0024】次に、ここで、紫外線ランプ7を点灯さ
せ、光触媒付活性炭8に紫外線を照射すると、光触媒付
活性炭8の温度は、図3のCに示す温度に上昇し、この
結果、図3中でDで示す量の臭いの成分が放出されるこ
とになる。なお、光触媒付活性炭8を車室内に設置した
場合には、図3中Eで示す量の臭いの成分が温度上昇に
より放出されることになる。
【0025】従って、図1及び図2の実施例のように、
光触媒付活性炭8を蒸発器2の出口側に設置した場合、
車室内に設置した場合よりも多くの臭いの成分を吸着で
きると共に、再活性化量も大きくとれることが判り、こ
れらの実施例のように、光触媒付活性炭8を蒸発器2出
口側に設置することは、光触媒付活性炭8を使用する脱
臭方法において、最も効率の良い方法といえる。しか
し、臭いの成分がそのままの状態で放出されると脱臭し
た意味が無くなるので、臭いの成分を無臭の成分に変え
る必要がある。
【0026】そこで、図4により、臭いの成分を酸化分
解するメカニズムについて説明すると、光触媒付活性炭
8を構成する活性炭10の表面には酸化チタン等の金属
酸化物からなる光触媒11が設けてあり、臭いの成分1
2は活性炭10に吸着されている。ここで、光触媒11
に紫外線と熱線を照射すると、上記したように温度上昇
により臭いの成分12が放出されるが、このとき、単に
放出されるだけではなく、紫外線と光触媒11の反応に
より生成される水酸基(OH基)が臭いの成分12を酸化
分解し、臭いのない物質に変えてしまう。従って、臭い
の成分12が、そのまま放出されることはなくなり、活
性炭10を再び活性化させることができる。
【0027】次に、フィルター6の作用について、図5
により説明する。この図5は、活性炭10の拡大断面図
で、活性炭10は臭いの成分12を吸着するための細孔
13を数多く持っており、これらの細孔は、0.3μm
以上の大孔径のものを除けば、その平均孔径Fは、0.
012〜0.03μmである。しかし、たばこの煙14
に含まれるタール等の成分は粘性が強く、上記のような
活性炭10の再活性化を行っても除去できない。しか
も、たばこの煙14の平均直径Gは0.07〜0.15μ
mもあり、従って、車室内にたばこの煙があると、図4
に示すように、細孔13が塞がれてしまうことになる。
【0028】そこで、光触媒付活性炭8に空気が流入す
る前に、空気中からたばこの煙14を除去する必要があ
り、このため、図1及び図2の実施例では、フィルター
6が設けてあるのである。そして、このフィルター6
は、また、紫外線ランプ7から照射される人体に有害な
紫外線を装置の外部に漏らさないようにする働きもあ
る。また、このフィルター6を、かびや細菌等に対して
抗菌効果のある抗菌フィルターにすれば、かびや細菌等
の代謝物による異臭を防止できる。
【0029】さらに、このフィルター6は、図1及び図
2に示すように、脱着可能に作られており、この結果、
フィルター6’として示してあるように、必要に応じて
空調装置から取外し、洗浄することができる。
【0030】次に、上記実施例における脱臭装置9の制
御方法について図6、図7により説明する。脱臭装置9
には、図6に示す制御回路が設けてあり、これにより制
御される。この図6において、15は蓄電池(バッテリ)
で、紫外線ランプ7を駆動する電源となるもの、16は
トランジスタで、車両のキースイッチ17のオン、オフ
状態により制御装置18に信号を送るものであり、制御
装置18は、例えばマイクロコンピューターで構成さ
れ、トランジスタ16からの入力信号によりリレー19
を動作させ、紫外線ランプ点灯回路20に電源を与え、
紫外線ランプ7を点灯させるものである。
【0031】次に、この制御回路18の動作を図7によ
り説明する。キースイッチ17によりトランジスタ16
が制御されるので、キースイッチ17のオン・オフとト
ランジスタ16のオン・オフとは、わずかの時間遅れが
有るものの、ほぼ1対1に対応する。そこで、制御回路
18は、トランジスタ16がオンされている状態からオ
フに切換ったことを条件とし、このときから所定の時間
1までの期間中、リレー19を動作させる信号を出力
するように構成されている。
【0032】この結果、リレー19は、キースイッチ1
7がオフされたときから所定の時間T1が経過するまで
の間だけ紫外線ランプ7を点灯させるように制御され
る。従って、この実施例では、車両のエンジンが回転中
は紫外線ランプ7は消灯されたままになっており、車両
のエンジンを停止すべくキースイッチ17をオフにした
ときから所定の時間T1が経過するまでの期間だけ紫外
線ランプ7が点灯され、光触媒付活性炭8を再活性化さ
せるように動作することになる。
【0033】なお、この図7から明らかなように、紫外
線ランプ7が点灯されてから所定の時間T1が経過する
前で、これより短い時間T2が経過した時点で紫外線ラ
ンプ7が点灯中に再びキースイッチ17をオンにしてエ
ンジンを始動させた場合には、所定の時間T1が経過す
る前でもリレー19はオフにされ、紫外線ランプ7は消
灯されるようになっている。
【0034】従って、この実施例では、キースイッチ1
7をオフして車両のエンジンが停止した場合に紫外線ラ
ンプ7が点灯するようになっているので、再び車両に乗
車した場合には、常に光触媒付活性炭8は再活性化され
ており、効率の良い脱臭を行うことができる。
【0035】なお、この実施例では、キースイッチ17
のオン、オフを検知して紫外線ランプ7の点灯を制御す
るように構成しているが、これに代えて、車両の警告灯
のオン、オフを検知して点灯を制御するようにしてもよ
い。ここで、車両のエンジンが停止した場合だけ紫外線
ランプ7を点灯させるようにしているのは、車両運転中
は空調装置が送風動作するので、紫外線ランプ7を点灯
させても、充分な光触媒付活性炭8の温度上昇が得られ
ないからである。
【0036】ところで、紫外線ランプ7から照射される
紫外線は、光触媒付活性炭8にだけ効率良く照射される
のが望ましい。そこで、この実施例では、反射板を用い
て、紫外線ランプ7からの紫外線が効率良く光触媒付活
性炭8に照射されるようにしているが、このとき、図8
に示すように、紫外線ランプ7を固定する保持部材21
の端部21bを延長し、光触媒付活性炭8の端部にまで
紫外線が照射されるように構成してある。
【0037】従って、この実施例によれば、紫外線ラン
プ7を固定する保持部材21と反射板とを兼用できると
共に、最も効率良く光触媒付活性炭8に紫外線を照射す
ることができる。
【0038】次に、紫外線ランプ7を点光源Iとする
と、図9に示すように、この点光源Iからの角度が大き
くなった場合の、光触媒付活性炭8表面の照度は、光が
垂直にあたる場合の余弦に比例する。従って、点光源I
からの角度が大きくなった場合には、この角度の余弦が
小さくなるので、光触媒付活性炭8表面の照度も小さく
なってしまう。
【0039】また、光が垂直にあたる場合の照度は、点
光源Iと光触媒付活性炭8の表面との距離の二乗に反比
例する。そして、このとき、紫外線ランプ7からは、紫
外線と共に熱線も照射されており、上記の実施例では、
この熱線による光触媒付活性炭8の温度上昇を利用して
光触媒付活性炭8の再活性化を行なうようになってい
る。
【0040】そこで、この光触媒付活性炭8の表面の照
度分布を検証するため、実際の装置を用いて、光触媒付
活性炭8表面の熱線による温度上昇を検証してみた。図
10の1〜5に、このときの光触媒付活性炭8表面の温
度の測定点を示す。そして、横軸に温度の測定点を、縦
軸には、常温の光触媒付活性炭8表面に紫外線ランプ7
を30分照射した後の温度上昇値ΔTをとると、温度測
定結果は図11に示すようになり、図9で示す点光源I
と光触媒付活性炭8の端部とのなす角度θが60°の場
合には、温度上昇値ΔTの測定点による差は小さく抑え
られるが、温度上昇値ΔTの絶対値が小さく、他方、角
度θが160°になると、測定点による温度上昇値ΔT
のバラツキが大きくなり、測定点3付近では温度上昇値
ΔTが大きいが、測定点1、5では温度上昇値ΔTの絶
対値が小さくて実用的でない。
【0041】そこで次に、角度θがどのくらいであれ
ば、最低限必要な温度上昇値ΔTが確保できるかを調べ
た結果が図12である。既に図3の光触媒付活性炭8の
吸着特性で説明したように、加熱温度が高いほど光触媒
付活性炭8を再活性化する能力は大きくなる。そして、
この場合、最低必要温度Mとは、車内の臭気濃度のもと
で、光触媒付活性炭8に臭いの成分を所定時間吸着させ
た場合、光触媒付活性炭8を再活性化するために必要な
最低の温度のことである。
【0042】図12は、横軸に角度θを、縦軸に図11
で測定した温度の平均値を示したもので、角度θを変化
させた場合、最低必要温度M以上の温度が得られるの
は、角度θが80〜150°の場合であり、この範囲内
であれば、常に光触媒付活性炭8を再活性化することが
できることが判り、従って、この実施例では、この条件
が満たされるように構成してある。
【0043】次に、図13は、本発明の他の一実施例
で、図示のように、この実施例では、送風機制御回路2
2を設けると共に、乗員が操作可能な場所にファンモー
タ1をオン、オフするスイッチ23を設けたものであ
る。従って、この実施例によれば、臭いが気になったと
きには、空調装置としての運転とは独立に、脱臭装置9
だけを稼働させ、脱臭を行なうことができる。
【0044】次に、紫外線ランプ7を点灯させる際の、
安全装置を備えた実施例について、図14により説明す
る。この図14の実施例は、図6の実施例において、ヒ
ューズ24と温度センサー25を追加したものであり、
これにより、紫外線ランプ7が故障して大電流が流れた
場合には、ヒューズ24が溶断して紫外線ランプ7への
電力の供給を断つようになっている。
【0045】また、紫外線ランプ7、或いは制御装置1
8のタイマー機能の故障により、紫外線ランプ7の温度
が異常に上昇した場合には、温度センサー25により温
度を検出し、制御装置18により紫外線ランプ7への電
力の供給を断つようになっている。
【0046】従って、この実施例によれば、紫外線ラン
プ7の故障を含む異常時には、自動的に紫外線ランプ7
への電力の供給が停止されるので、異常の拡大を充分に
抑え
【0047】ることができる。
【発明の効果】本発明によれば、次の効果がある。
【0048】 光触媒付活性炭が繰返し使用可能にな
り、従って、自動車用空調装置のメンテナンスフリー化
が得られる。また、一度吸着された悪臭ガスがそのまま
放出されることがない。さらに、空気入口側にごみやほ
こり等を除去し、光源からの光を遮光するフィルター設
けているので、吸着体の細孔を塞ぐ物質の流入や人体に
有害な紫外線が装置外部への漏れを防止出来る。加え
て、上記フィルターをかびや細菌等に対して抗菌効果の
ある抗菌フィルターにすることにより、かびや細菌等の
代謝物による異臭も防止できる。その上、自動車用空調
装置の送風機を利用できるので、脱臭装置単独で送風機
を設ける必要がない。
【0049】 空調装置に内蔵した脱臭装置の光触媒
付吸着体を活性化するための光源は、車両のエンジンを
停止させた後、所定時間だけ点灯させるようにしたの
で、脱臭装置使用後には、自動的に光触媒付吸着体の活
性化が行なわれる。従って、脱臭運転を開始した時に
は、光触媒付吸着体は常に高い吸着能力状態にあり、従
って、いつも充分な脱臭機能を得ることができる。
【0050】 ランプ固定部材と反射板とを一体化す
ることができると共に、反射板は光触媒付吸着体の上下
或いは左右端とランプの円周とを結ぶ線に沿って設けら
れているので、光触媒付吸着体の全体に効率良く光を照
射することができる。
【0051】 紫外線光源の中心と光触媒付吸着体の
光の照射を受ける面の最端部との成す最大角度を80°
から150°としたことにより、光源と光触媒付吸着体
との距離を光触媒付吸着体の再活性化にとって最も効率
の良い距離にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用空調装置の一実施例を示
す構成図である。
【図2】本発明による自動車用空調装置の他の一実施例
を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施例で使用される光触媒付活性炭
の吸着特性図である。
【図4】本発明の一実施例で使用される光触媒付活性炭
による臭いの成分を酸化分解するメカニズムの説明図で
ある。
【図5】本発明の一実施例で使用される光触媒付活性炭
の細孔と吸着物の大きさの説明図である。
【図6】本発明による自動車用空調装置の脱臭装置制御
回路の一実施例を示す回路図である。
【図7】本発明による自動車用空調装置の脱臭装置制御
回路の一実施例の動作説明図である。
【図8】本発明による自動車用空調装置における紫外線
ランプの固定部材の一実施例を示す構成図である。
【図9】本発明による自動車用空調装置における紫外線
ランプからの光の角度と照度との関係を示す説明図であ
る。
【図10】本発明による自動車用空調装置における光触
媒付活性炭表面の温度測定点を示す説明図である。
【図11】光触媒付活性炭表面の温度分布の実験例を示
す特性図である。
【図12】光触媒付活性炭表面の温度分布の実験例にお
ける角度θと光触媒付活性炭の平均温度差を示す特性図
である。
【図13】本発明によるの自動車用空調装置のさらに別
の一実施例を示す構成図である。
【図14】本発明による自動車用空調装置の脱臭装置制
御回路の他の一実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 送風機 2 蒸発器 3 ヒーター 4a〜4i 温度調節や吹出し口を切換えるためのドア 5 通風路 6 フィルター 7 紫外線ランプ 8 光触媒付活性炭 9 脱臭装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武曽 當範 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調装置の通風路内に、表面に金属酸化
    物からなる光触媒を付加した通気性の光触媒付吸着体を
    設置すると共に、この光触媒付吸着体を活性化する光源
    を上記光触媒付吸着体の近傍に設置したことを特徴とす
    る自動車用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の発明において、上記光触媒付
    吸着体が空調装置内の蒸発器の出口近傍に設置されてい
    ることを特徴とする自動車用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の発明において、上記光触媒付
    吸着体の空気入口側に、脱着可能なフィルターを設けた
    ことを特徴とする自動車用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の発明において、上記光源を、
    車両のエンジン停止後所定時間点灯させる制御手段が設
    けられていることを特徴とする自動車用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の発明において、空調装置の送
    風機を空調動作と独立に制御する制御手段が設けられて
    いることを特徴とする自動車用空調装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の発明において、上記光源が円
    柱状のランプで構成され、このランプの円筒部分と上記
    光触媒付吸着体の空気入口側端面とを平行に配設すると
    共に、ランプの円筒部分を円筒に沿って保持する板状の
    ランプ固定部材の端面を延長することにより、光触媒付
    吸着体の上下或いは左右端とランプの円周とを結ぶ線に
    沿った反射板が形成されるように構成したことを特徴と
    する自動車用空調装置
  7. 【請求項7】 請求項6の発明において、上記光源の中
    心と光触媒付吸着体の光の照射を受ける面とのなす最大
    角度が、80°から150°になるように構成したこと
    を特徴とする自動車用空調装置
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