JPH05104596A - 射出成形機の計量制御方法 - Google Patents

射出成形機の計量制御方法

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JPH05104596A
JPH05104596A JP33108391A JP33108391A JPH05104596A JP H05104596 A JPH05104596 A JP H05104596A JP 33108391 A JP33108391 A JP 33108391A JP 33108391 A JP33108391 A JP 33108391A JP H05104596 A JPH05104596 A JP H05104596A
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JP
Japan
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screw
back pressure
resin
injection
control
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Application number
JP33108391A
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English (en)
Inventor
Teruyuki Uchida
輝幸 内田
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂の計量精度を高める。 【構成】 オープンループ制御による樹脂の可塑化工程
終了時近傍のスクリュ位置を検出し,検出したスクリュ
位置に基づいて,オープンループ制御時のスクリユ位置
に近似した不規則変動のない基準スクリュ位置を求め,
この基準スクリュ位置を制御装置70の位置設定部74
に設定し,各計量サイクルにおけるスクリュ位置を位置
検出器24によって検出し,位置制御部78からの出力
制御信号により検出位置が基準位置となるように電磁流
量制御弁58による流量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば,インラインス
クリュ式の射出成形機において樹脂を可塑化計量する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は,インラインスクリュ式の射出成
形機の1例を示したものである。図において,スクリュ
10は,周面に螺旋状のフライトが形成してあり,加熱
シリンダ12内に回転自在,かつ軸方向往復動自在に収
納してある。そして,スクリュ10は,後端が加熱シリ
ンダ12と一体に連結されている射出シリンダ14のピ
ストンロッド16にスラストベアリング18を介して支
持されている。また,スクリュ10の後端には,ピスト
ンロッド16を軸方向に貫通した油圧モータ20の回転
軸22に同軸に連結している。油圧モータ20は,本図
に図示しない油圧制御装置からPの油圧を受け,スク
リュ10を回転させる。41はタンクである。
【0003】ピストンロッド16には,スクリュ10の
位置(射出シリンダ14のピストンロッド16の位置)
を検出するための位置検出装置24が設けてある。位置
検出装置24は,例えば,ラックピニオン機構26とエ
ンコーダ28とから構成してあり,エンコーダ28がス
クリュ10の位置を電気信号に変換し,図示しない位置
制御装置に入力するようになっている。なお,位置検出
装置24としては,磁気スケールと磁気ヘッドからなる
装置等のように,他の位置検出装置を用いても良い。
【0004】加熱シリンダ12には,ホッパ30が取付
けてあり,ホッパ30内に成形材である樹脂ペレット3
2が投入される。また,加熱シリンダ12の外周には,
軸方向に沿って,図示していないヒータが設けてあり,
ホッパ30から加熱シリンダ12内に供給された樹脂ペ
レット32を溶融できるようにしてある。そして,樹脂
ペレット32は,加熱シリンダ12に設けたヒータの熱
とスクリュ10の回転による剪断力とによって可塑化さ
れ,溶融樹脂36となってノズル34が取付けてある加
熱シリンダ12内の先端部に送られる。
【0005】一方,射出シリンダ14では,ヘッド側圧
力ポート38が管路40を介してポンプ等の油圧源に接
続してあり,油圧源からPの油圧を受けるようになっ
ている。そして,管路40には,設定圧力の調整が可能
なリリーフ弁42が設けてあり,射出シリンダ14の射
出圧力を制御できるようにしてある。41はタンクであ
る。
【0006】なお,スクリュ10の先端部周囲には,チ
ェックリング44が配置してある。チェックリング44
は,軸方向に移動可能となっているとともに,図6に示
したように,スクリュ10との間に樹脂の流路46を形
成するようになっており,図6(A)に示したように,
スクリュ10が後退する樹脂の可塑化,計量時には,溶
融樹脂36をスクリュ10の前方に流入させ,射出時に
は,同図(B)のように,樹脂の反力48によって流路
46を閉じるようになっている。
【0007】このように構成してある射出成形機におけ
る樹脂の可塑化,計量は,次のようにしてオープンルー
プ制御により行われる。射出工程が完了してスクリュ1
0が前進限に達すると,リリーフ弁42の設定圧力が調
整され,射出シリンダ14のヘッド側圧力ポート38に
かかる圧力が所定のスクリュ背圧となるように減圧され
る。また,図示しない油圧制御装置から油圧モータ20
に油圧Pが送られ,油圧モータ20を駆動して回転軸
22に連結してあるスクリュ10を回転させる。
【0008】スクリュ10が回転すると,ホッパ30内
から加熱シリンダ12内に入った樹脂ペレット32は,
加熱シリンダ12に設けた図示していないヒータによる
熱と,スクリュ10の回転に伴う剪断力とによって溶
融,可塑化,混練されながら加熱シリンダ12内の前方
に送られる。このとき,スクリュ10は,加熱シリンダ
12の先端部に送られた溶融樹脂36の反力を受けて徐
々に後退する。
【0009】スクリュ10の後退量は,位置検出装置2
4のラックピニオン機構26によって検出され,エンコ
ーダ28が位置信号を位置制御装置に入力する。位置制
御装置は,スクリュ10が予め定めた可塑化工程終了位
置まで後退すると,油圧制御装置に可塑化工程終了信号
を送出する。そして,油圧制御装置は,油圧モータ20
に供給している油圧Pを下げて油圧モータ20の回転
を停止させ,リリーフ弁42の設定圧力をスクリュ背圧
が0kg/cmとなるようにする。
【0010】すなわち,計量工程におけるスクリュ背圧
は,図7(A)に示すように,計量(可塑化工程)開始
から計量完了(可塑化工程終了)信号が出力されるt
まで,成形する製品によって設定値が異なるが,リリー
フ弁42によって例えば3〜20kg/cmのうちの
所定値にほぼ一定となるように制御され,計量の完了に
よって油圧モータ20の回転が停止されるとともに,リ
リーフ弁42が開放されることによって,不規則な変動
をしながら次第に減少する。
【0011】また,位置制御装置には,スクリュ10の
後退を停止させる目標位置(計量完了位置)dが設定
してあり,図7(B)の曲線STのように,スクリュ
10の後退量が目標位置dに達すると,計量完了信号
(スクリュ停止指令)を油圧制御装置に出力してスクリ
ュ10の回転を停止させる。スクリュ10は,位置制御
装置によって計量完了信号が出力されるtまで,曲線
STのように溶融樹脂36の反力によりほぼ時間に比
例して後退し、計量完了位置dに達してスクリュ10
の回転が停止してリリーフ弁42が開放されると,この
開放によるスクリュ背圧Paの急激な低下によって曲線
STのように急速に後退したあと,スクリュ背圧Pa
の減少に伴ってゆっくりと後退する。
【0012】一方,近年,特公昭62−60252号公
報に記載してあるように,可塑化した樹脂の温度を均一
にするために,スクリュ背圧Paを種々に変化させて制
御することが行われている。また,一部には,計量時の
スクリュ背圧Paをフィードバック制御することが試み
られている。すなわち,図示しない油圧制御装置には,
図7(B)の目標背圧Psまたは目標背圧Psが射
出シリンダ14の位置の関数として記憶させてあり,管
路40に設けた図示していない油圧検出器によってスク
リュ背圧を検出し,検出したスクリュ背圧が目標背圧P
,Psとなるようにリリーフ弁42を制御してい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし,上記したオー
プンループ制御による計量制御においては,計量完了信
号出力後,すなわち,可塑化工程終了近傍のスクリュ背
圧曲線Paが,図7(A)の曲線Paのように不規則に
変動し,またスクリュ10の後退特性が同図(B)のS
のように,一時的に急激な後退をすることや移動軌
跡にバラツキが現れる。このため,溶融樹脂36の計量
値のバラツキが大きく,高精度を要求される精密成形が
困難となる。
【0014】一方,図7(B)のように目標背圧P
,Psを設定して計量時のスクリュ背圧制御を行
う従来の方法は,特に計量の安定性,急激な変化を避け
たなめらかな制御に対する配慮をしておらず,金型や成
形品等を考慮することなく経験と感によって,例えば1
秒でスクリュ背圧0kg/cmとなるように,または
0.5秒で0kg/cmとなるように目標背圧を設定
しており,高い精度を要求される精密成形には適用する
ことができない。
【0015】本発明は,前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので,樹脂の計量を高精度に行うこと
ができる射出成形機の計量制御方法を提供することを目
的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,本発明の射出成形機の計量制御方法は,加熱シリ
ンダ内のスクリュを後退させ,金型に充填する樹脂を可
塑化して計量する射出成形機の計量制御方法において,
前記樹脂を可塑化する工程終了近傍における前記スクリ
ュの位置の変化を予め検出して可塑化工程終了近傍の基
準スクリュ位置を求めて制御装置に設定し,この基準ス
クリュ位置に従って前記スクリュを後退させることを特
徴としている。基準スクリュ位置は,金型や成形品,使
用する樹脂毎に求められ,制御装置に設定する。
【0017】
【作用】上記の如く構成した本発明は,オープンループ
制御による樹脂の可塑化工程終了時近傍のスクリュ位置
を検出し,検出したスクリュ位置に基づいて,オープン
ループ制御時のスクリュ位置に近似した不規則変動のな
い基準スクリュ位置を求め,スクリュ位置をこの基準ス
クリュ位置となるように制御する。これにより,スクリ
ュの後退動作を安定させることができ,計量精度を向上
させることが可能となり,精密成形を行うことができ
る。
【0018】
【実施例】本発明に係る射出成形機の計量制御方法の好
ましい実施例を,添付図面に従って詳説する。なお,前
記従来技術において説明した部分に対応する部分につい
ては,同一の符号を付し,その説明を省略する。
【0019】図1は,本発明の実施例に係る計量制御方
法が適用される射出成形機の説明図である。図1におい
て,射出シリンダ14のヘッド側圧力ポート38に接続
した管路40には,スクリュ背圧を検出する背圧検出器
50が設けてあるとともに,射出工程と計量工程(可塑
化工程)とを切換える4ポート3位置の四方切換弁52
の互いに連通されているA,Tポートを介してリリーフ
弁42が接続してある。また,切換弁52のBポートに
は,管路51を介して油圧モータ20が接続してあり,
後述するように,溶融樹脂36の可塑化,計量時に,切
換弁52を介して作動油を油圧モータ20に供給し,油
圧モータ20を駆動できるようにしてある。
【0020】一方,射出シリンダ14のヘッド側圧力ポ
ート38とロッド側のポート53には,管路54を介し
て4ポート2位置のサックバック切換弁56のAポート
が接続してある。また,このサックバック切換弁56の
入力側であるPポートには,電磁流量制御弁58を介し
て油圧源であるポンプ60が接続してあり,ポンプ60
が吐出した圧油を電磁流量制御弁58,切替ったサック
バック切換弁56のP,Aポートを介してロッド側ポー
ト53に供給できるようにしてある。さらに,サックバ
ック切換弁56のBポートには,管路62を介して管路
40が接続してあり,射出シリンダ14のサックバック
時に,ヘッド側圧力ポート38から排出された射出シリ
ンダ14内の作動油を切替ったサックバック切換弁56
のB,Tポートを介してタンク41に戻すことができる
ようにしてある。
【0021】サックバック切換弁56と電磁流量制御弁
58とを結ぶ管路64には,管路66を介して切換弁5
2の入力側であるPポートが接続してあり,ポンプ60
が吐出した作動油を電磁流量制御弁58,切換弁52を
介して射出シリンダ14の圧力ポート38と油圧モータ
20とに供給できるようにしてある。そして,電磁流量
制御弁58とポンプ60とを接続した管路には,電磁圧
力調整弁68が設けてあり,ポンプ60の吐出圧力を調
整できるようになっている。
【0022】スクリュ背圧を検出する背圧検出器50の
検出信号は,制御装置70に入力するようになってい
る。制御装置70は,計量工程における計量開始から計
量終了までの経過時間に対応して,基準のスクリュ背圧
を設定する背圧設定部72と,計量から射出終了までの
成形工程における1サイクルの経過時間に対応したスク
リュ10(射出シリンダ14)の基準位置を設定する位
置設定部74とを有している。
【0023】また,制御装置70には,背圧制御部7
6,位置制御部78,計量・射出切換部80,サックバ
ック切換部82とが設けてあるとともに,タイマ84と
タイマ84のクロック信号を取込み,各種の指令を出力
する同期制御部86を備えている。
【0024】背圧制御部76は,背圧検出器50の検出
信号が入力するとともに,同期制御部86から指令を受
け,背圧検出器50の検出値と背圧設定部72とのデー
タに基づいて背圧制御信号をリリーフ弁42に出力す
る。また,位置制御部78は,同期制御部86の指令を
受け,エンコーダ28の検出信号と位置設定部74のデ
ータとに基づいて,電磁流量制御弁58に制御信号を送
出する。さらに,計量・射出切換部80とサックバック
切換部82とは,同期制御部86の切換指令信号に基づ
いて,切換弁52とサックバック切換弁56とに切換信
号を与える。
【0025】上記の如く構成してある射出成形機におけ
る樹脂の計量は,次のようにして行われる。まず,背圧
設定部72には,計量工程における計量(可塑化)開始
から計量終了(可塑化工程終了)までの経過時間に対応
した基準のスクリュ背圧が設定される。この基準スクリ
ュ背圧は,金型や成形品,使用樹脂によって異なり,特
に計量工程終了時近傍については,予め可塑化工程終了
時近傍におけるオープンループ制御によるスクリュ背圧
を実測し,この実測したスクリュ背圧に近似したものと
なるように定める。
【0026】例えば,図2に示したように,可塑化終了
信号が出力されるまで,樹脂ぺレット32を可塑化,混
練の効果を高めるために,一定値Pに保持されていた
スクリュ背圧が,可塑化工程終了信号が出力される時間
においてリリーフ弁42が開放されることにより,
実線に示したPaのように変化した場合,極小値P
での可塑化工程終了直後の急速な低下部分を除いた,極
大値P以降の平均的な下降勾配Aに平行した直線Ps
のように定められる。すなわち,基準背圧Psは,定背
圧部Pの終了時(可塑化工程終了時)となる点q
ら,下降勾配Aに平行した変化によって低下するように
設定される。
【0027】一方,位置設定部74には,射出成形をし
て実測した計量工程,射出工程におけるスクリュ10の
位置が,射出開始からの経過時間に対応して設定してあ
る。また,同期制御部86には,計量と射出との関始時
期や射出シリンダ14のサックバックの開始時期等が記
憶させてある。
【0028】いま,射出が完了してスクリュ10が前進
限にあるとすると,制御装置70は計量工程の開始であ
る樹脂の可塑化を開始する。すなわち,制御装置70の
同期制御部86は,タイマ84の出力するクロック信号
に基づいて射出の終了を確認すると,射出・計量切換部
80に切換指令を出力し,背圧制御部76に背圧制御の
開始命令を出力する。
【0029】射出・計量切換部80は,同期制御部86
からの指令を受けると,切換弁52に切換信号を出力
し,射出位置である位置aとなっていた切換弁52を位
置cにし,ポンプ60の吐出した作動油を油圧モータ2
0に供給するとともに,射出シリンダ14のヘッド側圧
力ポート38を切換弁52を介してリリーフ弁42に接
続する。また,背圧制御部76は,所定の周期毎に背圧
検出器50の検出信号を取込み,背圧設定部72に設定
してある基準背圧を読出して検出背圧と比較し,検出背
圧が基準背圧となるようにリリーフ弁42に圧力調整信
号を出力する。
【0030】油圧モータ20が駆動されてスクリュ10
が回転すると,ホッパ30内の樹脂ペレット32が加熱
シリンダ12内に入り,溶融,可塑化されて加熱シリン
ダ12の前方に送られる。そして,スクリュ10は,加
熱シリンダ12の先端部に送られる溶融樹脂36の反力
を受けて徐々に後退する。このスクリュ10の後退量は
位置検出装置24によって検出され,エンコーダ28が
スクリュ10の位置を電気信号に変換して制御装置70
の位置制御部78に入力する。
【0031】同期制御部86は,スクリュ10が可塑化
工程終了点,すなわち計量終了点に達すると,射出・計
量切換部80とサックバック切換部82とに切換命令を
与える。射出・計量切換部80は,同期制御部86から
命令を受けると,位置cにある切換弁52を図示の位置
にし,油圧モータ20への作動油の供給を停止してスク
リュ10の回転を止める。また,サックバック切換部8
2は,サックバック切換弁56を図示の位置から位置a
にし,射出シリンダ14のロッド側のポート53に圧油
を供給してスクリュ10を所定時間Δtだけ強制的に後
退させる。このとき,背圧制御部76は,スクリュ背圧
が図2に一点鎖線で示した基準背圧Psに沿って低下す
るようにリリーフ弁42の設定圧力を制御する。そし
て,同期制御部86は,スクリュ10の強制的な後退
が,計量可塑化工程終了信号出力時tからΔt時間だ
け行われ,基準背圧Psがオープンループ制御時の背圧
曲線Paと交差(q)すると,サックバック切換部8
2に指令を出力してスクリュ10のサックバックを停止
させ,背圧制御部76の制御のみによってスクリュ背圧
の制御を行う。
【0032】このようにして溶融樹脂36の計量が終了
し,スクリュ背圧が零になると,同期制御部86は,射
出・計量切換部80に切換命令を出力する。射出・計量
切換部80は,同期制御部86の指令により,図示の位
置にある切換弁52を位置aにし,射出シリンダ14の
圧力ポート38に油圧を供給して射出を開始する。
【0033】このように,実施例によれば,可塑化工程
終了近傍のスクリュ背圧を,オープンループ制御時のス
クリュ背圧特性に近似した直線状の基準背圧Psとなる
ように低下させるため,スクリュ背圧の不規則な変動に
よるバラツキをなくし,高精度な溶融樹脂36の計量が
可能となって,極めて精度の高い成形を行うことが可能
となる。
【0034】図3は,可塑化工程終了近傍の基準スクリ
ュ背圧の他の実施例を示したものである。図3に示した
基準背圧Psは,3つの直線部Ps,Ps,Ps
からなっており,よりオープンループ制御時のスクリュ
背圧曲線に近似させている。
【0035】直線部Psは,オープンループ制御によ
るスクリュ背圧の変化曲線Paにおける,可塑化工程終
了信号出力直後の曲線の肩部に引いた接線Cに平行し,
可塑化終了信号が出力される点qを通る。また,直線
部Psは,曲線Paにおける急速低下部における接線
Bに平行しており,延長線が曲線Paの極大値Pを通
る。さらに,直線部Psは,極大値P以降の平均下
降勾配Aに平行し,点qを通るようになっている。そ
して,直線部Psと直線部Psとは,互いに交差す
る部分において連続しており,直線部Psと直線部P
とは,相互に交差する部分において連続している。
【0036】このように,3つの直線部Ps,P
,Psによって基準背圧Psをオープンループ制
御時の背圧特性により近似させることにより,計量制御
をさらに高精度に行うことが可能となり,より質の高い
精密成形を行うことができる。
【0037】図4は,本発明に係る計量制御方法の1実
施例を示したものである。この実施例は,前記したよう
にスクリュ背圧を制御するとともに,スクリュ10の後
退位置をも制御するようにしたものである。
【0038】すなわち,図4に示した実施例において
は,スクリュ背圧の制御を図3に示した実施例と同様に
行うとともに,可塑化工程終了近傍のオープンループ制
御時のスクリュ10の後退特性を実測し,リリーフ弁4
2を開放したことにより,スクリュ10が急速に後退す
る部分STに接線Dを引き,この接線Dと平行に,か
っ可塑化終了信号が出力される点xを通る線Eに沿っ
て,オープンループ制御時におけるスクリュ10の停止
点eまでスクリュ10を後退させるような基準後退曲線
STを求め,制御装置70の位置設定部74に設定す
るようにしている。
【0039】このように構成した本実施例の場合,制御
装置70は,可塑化工程(計量工程)に入り,スクリュ
10が溶融樹脂36の反力によって後退し,可塑化終了
信号出力位置dに達すると,サックバック切換部82
が同期制御部86からの切換命令により,サックバック
切換弁56を図示の位置から位置aの状態にし,射出シ
リンダ14のポート53に作動油を供給してスクリュ1
0を強制的に後退させる。
【0040】一方,位置制御部78は同期制御部86の
指令により,エンコーダ28の検出信号を読込み,位置
検出装置24が検出したスクリュ10の位置と,位置設
定部74に設定してある位置とを比較し,スクリュ10
の検出位置が設定位置となるように,すなわちスクリュ
10が図4の破線に示した基準後退曲線STに沿って
後退するように電磁流量制御弁58に制御信号を出力
し,サックバック切換弁56を介してポート53に供給
する圧油の量を調節する。そして,背圧制御部76は,
前記したようにリリーフ弁42に制御信号を送出し,ス
クリュ背圧が直線部Ps,Ps,Psに沿って変
化するようにリリーフ弁42の設定圧力を変化させる。
【0041】このように,スクリュ背圧とスクリュ10
の後退位置とを制御することにより,高精度な樹脂の計
量ができ,精密成形か成形精度を高めることが可能とな
って,成形品の品質を大幅に向上することができる。
【0042】本発明においては,可塑化工程終了信号出
力後のスクリュ背圧の制御を行わず,図4に示した基準
後退曲線STに沿ってスクリュ10を後退させるよう
に制御しているが,これにおいても,従来生じていたス
クリュ背圧の不規則変動による不安定な動きを防止する
ことができ,樹脂の計量精度を大幅に改善することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように,本発明に係る計
量制御方法によれば,オープンループ制御による樹脂の
可塑化工程終了時近傍のスクリュ位置を検出し,検出し
たスクリュ位置に基づいて,オープンルーブ制御時のス
クリュ位置に近似した不規則変動のない基準スクリュ位
置を求め,スクリュ位置がこの基準スクリュ位置となる
ように制御することにより,スクリュの後退動作を安定
させることができ,樹脂の計量精度が向上して高精度の
成形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る計量制御方法が適用され
る射出成形機の1例を示す説明図である。
【図2】実施例に係る基準スクリュ背圧の説明図であ
る。
【図3】実施例に係る基準スクリュ背圧の他の例の説明
図である。
【図4】本発明に係る計量制御方法の1実施例を説明す
る図である。
【図5】従来のオープンループ制御式計量制御方法を採
用した射出成形機の説明図である。
【図6】射出成形機のスクリュ先端部の断面図である。
【図7】従来の計量制御方法の説明図であって,(A)
はオープンループ制御方式によるスクリュ背圧の変化を
示す図,(B)は計量時におけるスクリュの後退位置の
変化の説明図である。
【符号の説明】 10 スクリュ 12 加熱シリンダ 14 射出シリンダ 20 油圧モータ 24 位置検出装置 42 リリーフ弁 50 背圧検出器 52 切換弁 56 サックバック切換弁 58 電磁流量制御弁 70 制御装置 78 位置制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱シリンダ内のスクリュを後退させ,
    金型に充填する樹脂を可塑化して計量する射出成形機の
    計量制御方法において,前記樹脂を可塑化する工程終了
    近傍における前記スクリュの位置の変化を予め検出して
    可塑化工程終了近傍の基準スクリュ位置を求めて制御装
    置に設定し,この基準スクリュ位置に従って前記スクリ
    ュを後退させることを特徴とする射出成形機の計量制御
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012024936A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Japan Steel Works Ltd:The 中空成形機の制御方法及び装置
JP2014188956A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Japan Steel Works Ltd:The 成形サイクル開始のための準備工程における計量方法

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