JPH0510349B2 - - Google Patents

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JPH0510349B2
JPH0510349B2 JP4179384A JP4179384A JPH0510349B2 JP H0510349 B2 JPH0510349 B2 JP H0510349B2 JP 4179384 A JP4179384 A JP 4179384A JP 4179384 A JP4179384 A JP 4179384A JP H0510349 B2 JPH0510349 B2 JP H0510349B2
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JP
Japan
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distillation
tocopherols
tocopherol
acid value
soapstock
Prior art date
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JP4179384A
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English (en)
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JPS60185776A (ja
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Kietsu Ishii
Sadahiko Asano
Norio Sashita
Takayasu Kanda
Shinpei Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトコフエロールの精製濃縮法に関す
る。
さらに詳しくはトコフエロールを含有する油滓
を残存する酸価が5〜20の範囲になるように水蒸
気蒸留を行ない、低沸点不純物を除去し、得られ
た蒸留残留物にアルカリ水溶液を加えてアルカリ
精製したのち、高真空蒸留を行ない、必要とあら
ば、さらに強塩基性陰イオン交換樹脂に供するこ
とを特徴とするトコフエロールの精製濃縮法に関
する。
工業的にトコフエロールを生産する方法として
従来より行なわれている方法は油滓中の遊離脂肪
酸をアルコール類でエステル化したのち、蒸留を
行ない脂肪酸エステルを除去し、脱ステロール、
分子蒸留等の工程を組み合わせて濃縮するもので
ある。
しかしエステル化を行なう方法では操作が煩雑
であつたり、トコフエロールを損失しないで脂肪
酸エステルを除去することが非常にきびしい条件
であり、しばしば困難であるなど好ましい方法と
は云えない。
またエステル化法にかわる方法として蒸留を行
ない、酸価を低下させることが行なわれており通
常酸価が3〜5に低下したとき蒸留の終点として
いる。
しかし蒸留の条件がかなりきびしいためにトコ
フエロールの損失は避けられず酸価3以下を目標
として蒸留を行なうとトコフエロールの損失は15
〜30%に達し損失が大きい。また蒸留のランニン
グコストが比較的高いことなど商業ベースに乗り
にくい、などの問題点がある。
本発明者らは前記のような問題点を解決し、し
かも操作が簡便で高い収率で、油滓からトコフエ
ロールを得ることを目的に鋭意検討を行なつた。
本発明はトコフエロールを含有する油滓を水蒸
気蒸留に供して低沸点不純物を除去し、得られた
蒸留残留物にアルカリ水溶液を加えてアルカリ精
製したのち、高真空蒸留を行ない、必要とあら
ば、さらに強塩基性陰イオン交換樹脂に供するこ
とを特徴とする、トコフエロールの精製濃縮法に
係る。
トコフエロールの精製濃縮を行なうにあたり初
めにトコフエロールを含有する油滓に水あるいは
水蒸気を加えて攪拌し、水洗あるいは遠心分離し
て土砂やガム質などの不純物をあらかじめ取り除
いておくことが望ましい。元来油滓とは油脂の脱
臭工程で副生してくるものであるから悪臭が強く
トコフエロールを製造するにあたつてはその悪臭
公害が大きな問題になつている。また遊離脂肪
酸、エステル化物、炭化水素類、色素類、臭気物
質などの低沸点不純物を含んだ油滓を高真空蒸留
に供してもたちまちそれらの低沸点不純物が気化
して真空度がなかなか上らないなどの問題があ
る。
本発明で使用される水蒸気蒸留は常圧下で蒸留
することもできるが、好ましくは減圧水蒸気蒸留
であり、上記の低沸点不純物を除去することがで
きる。この場合蒸留装置を密閉式にして臭いを外
に漏らさないようにすることにより悪臭公害を防
止することができる。
さらに加熱するといろいろな反応をする低沸点
不純物を蒸留により取り除いてあるので後の工程
のラインを汚れずエステル化法と比べて操作も容
易であり、次工程のアルカリ精製におけるトコフ
エロールの損失が少なくなり、さらに分子蒸留な
どの高真空蒸留では高真空が維持されるためにト
コフエロールの純度があがりやすいなど従来法よ
り優れた点が多い。
減圧水蒸気蒸留の蒸留条件はトコフエロールを
損失しないような緩やかな条件でも良い。すなわ
ち、残存する酸価が3以下になるように減圧水蒸
気蒸留の蒸留条件をきびしくすると、トコフエロ
ールの損失は15〜30%に達するため、商業ベース
にのりにくい。しかし本発明によれば、たとえば
温度170〜230℃、好ましくは180〜210℃、圧力30
mmHg以下、好ましくは20mmHg以下の緩やかな
条件で良く、蒸留の終点を残存する酸価が5〜20
の範囲になるように減圧水蒸気蒸留を行なうこと
により、トコフエロールの損失を5%以下、通常
3%以下にできることを見い出した。また減圧水
蒸気蒸留により得られた軽留分区分を、再び減圧
水蒸気蒸留に供してトコフエロールを回収するこ
ともできる。
続いて蒸留残留物にアルカリ水を加えてアルカ
リ精製を行なう。直接油滓をアルカリ精製に供す
ると、単に油滓の酸価が高いというだけでなく、
反応性の高い低沸点不純物等が存在するために、
トコフエロールを損失しないでアルカリ精製を行
なうことはしばしば困難であるが、上記蒸留工程
を経たものは低沸点不純物を取り除いてあるので
容易にアルカリ精製を行なうことができる。
アルカリ精製は炭酸ソーダやカセイソーダなど
の水溶液を加えて攪拌し、脂肪酸を脂肪酸セツケ
ンの形にして分離するものであり、常法に従つて
良く溶媒中で行なうこともできる。
アルカリ精製により当然残存脂肪酸は除くこと
ができるが、重要なことはそのほかに微量の不純
物、特に油脂の劣化を促進する金属や過酸化脂質
を除去することが可能であり、また色素類や糖脂
質なども同時に取り除くことができるなどトコフ
エロールの品質が向上することからトコフエロー
ル精製濃縮に及ぼすアルカリ精製工程の効果は大
きいと言える。
このようにしてアルカリ精製を行なつたものを
高真空蒸留に供してトコフエロールを濃縮する。
高真空蒸留としては分子蒸留により効率よくトコ
フエロール濃縮物を得ることができる。以上の方
法により高品質のミツクストコフエロール濃縮物
を得ることができるが、必要とあらばさらにミツ
クストコフエロール濃縮物を非極性溶媒に溶解
し、強塩基性陰イオン交換樹脂に通液し、続いて
例えばメタノールを通液してα−トコフエロール
を分離したのち、さらに例えば酢酸を含有するメ
タノールを通液してα−トコフエロール含量の少
ないミツクストコフエロールを得ることができる
が、イオン交換樹脂の操作法は常法を採用して良
い。
本発明によれば収率、作業性、品質、コスト共
従来法より改善されたトコフエロール濃縮物を得
ることができる。
次に実施例を示し説明を進める。
実施例 1 大豆油脱臭油滓[トコフエロール含量12.7%
(H.P.L.C法による、以下同じ)、酸価63.5]3000
gを185℃、8mmHgの条件で90分間減圧水蒸気
蒸留を行ない蒸留残留物1935g(トコフエロール
含量19.4%、酸価12.5、トコフエロール回収率
98.5%)を得た。
蒸留残留物1800gに水酸化ナトリウム水溶液
(12.5w/w%濃度)を加えてアルカリ精製を行
ない生成したナトリウムセツケンを小型遠心分離
器により分離し、さらに湯洗を行なつて完全に除
去してアルカリ精製油1602g(トコフエロール含
量20.8%、酸価0.6、トコフエロール回収率95.4
%)を得た。
アルカリ精製油1500gを小型分子蒸留器により
処理し、次いで脱ステロールを行なつてトコフエ
ロール濃縮物384g(トコフエロール含量68.5%)
を得た。
実施例 2 綿実油脱臭油滓[トコフエロール含量7.3%
(組成比α:β、γ=42:58)酸価65.4]3000g
を180℃10mmHgの条件で2時間減圧水蒸気蒸留
を行ない蒸留残留物2090g(トコフエロール含量
10.3%、酸価9.0、トコフエロール回収率98.3%)
を得た。
蒸留残留物2000gに炭酸ナトリウム水溶液
(15.0w/w%濃度)を加えてアルカリ精製を行
ない、生成したナトリウムセツケンを実施例−1
と同様に小型遠心分離器及び湯洗により除去して
アルカリ精製油1846g(トコフエロール含量10.5
%、酸価0.4、トコフエロール回収率94.1%)を
得た。アルカリ精製油1700gを小型分子蒸留器に
より処理しトコフエロール濃縮物408g(トコフ
エロール含量35.6%)を得た。
トコフエロール濃縮物350gをn−ヘキサン1
に溶解したのち冷却し、ステロールを析出させ
て濾過を行ない、脱ステロールを行なつた。この
n−ヘキサン溶液を、あらかじめ前処理し活性型
の−OH型とし、n−ヘキサンに置換したダイヤ
イオンPA−306S 5を充填した10cm×70cm
のカラムに100ml/minの速度で通液しさらに5
のn−ヘキサンで洗浄を行ない不純物を除去し
た。次いで酸メタノール(塩酸5%含有)8を
150ml/minの速度で通液しさらに10のメタノ
ールで洗浄を行ないミツクストコフエロールを溶
出して、ミツクストコフエロール128g(トコフ
エロール含量91.7%、トコフエロール回収率94.2
%)を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 トコフエロールを含有する油滓を残存する酸
    価が5〜20の範囲になるように水蒸気蒸留を行な
    い低沸点不純物を除去し、得られた蒸留残留物に
    アルカリ水溶液を加えてアルカリ精製したのち、
    高真空蒸留を行ない、必要とあらば、さらに強塩
    基性陰イオン交換樹脂に供することを特徴とする
    トコフエロールの精製濃縮法。
JP4179384A 1984-03-05 1984-03-05 トコフエロ−ルの精製濃縮法 Granted JPS60185776A (ja)

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JP4179384A JPS60185776A (ja) 1984-03-05 1984-03-05 トコフエロ−ルの精製濃縮法

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JP4179384A JPS60185776A (ja) 1984-03-05 1984-03-05 トコフエロ−ルの精製濃縮法

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JPS60185776A JPS60185776A (ja) 1985-09-21
JPH0510349B2 true JPH0510349B2 (ja) 1993-02-09

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