JPH051025B2 - - Google Patents

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JPH051025B2
JPH051025B2 JP1279811A JP27981189A JPH051025B2 JP H051025 B2 JPH051025 B2 JP H051025B2 JP 1279811 A JP1279811 A JP 1279811A JP 27981189 A JP27981189 A JP 27981189A JP H051025 B2 JPH051025 B2 JP H051025B2
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calcium phosphate
cement
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phosphate cement
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Masahiro Hirano
Hiroyasu Takeuchi
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、骨欠損部及び骨空〓部を充填するた
めの医科用セメント並びに歯牙根管部充填剤等の
歯科用セメントとして利用可能な水硬性リン酸カ
ルシウムセメント用硬化液に関する。 <従来の技術> 水硬性リン酸カルシウムセメントは、凝結硬化
によつて生体内の歯及び骨の主成分に近似した化
合物に転化するために、歯及び骨の修復材料とし
て有用であり、更には生体高分子や生体中の有害
な有機物又は無機物イオンの吸着剤として有用な
ものであることが知られている。 前記水硬性リン酸カルシウムセメントの硬化液
としては、例えば塩類及び希薄酸を組合せた硬化
液(特開昭59−88351号公報)、不飽和カルボン酸
を含有する酸性溶液を用いた硬化液(特開昭60−
253454号公報)等が提案されている。 しかしながら、前記水硬性リン酸カルシウムセ
メントの硬化液は、酸を含有するため、セメント
を硬化させる際に生体に対してかなりの刺激を及
ぼすという欠点がある。 そこでこのような欠点を解決するために、例え
ば水により硬化する水硬性リン酸カルシウムセメ
ント組成物が開発されている(FC REPORT,
vol.6(1988),p.475〜480「バイオセラミツクスと
しての水硬性アパタイト」)。このような水により
硬化する水硬性リン酸カルシウムセメント組成物
は、現在までに数種類開発されており、例えば単
に水と練和するのみで37℃において10分程度で硬
化する水硬性リン酸カルシウムセメント組成物
(特開昭64−37445号公報)が知られている。この
水硬性リン酸カルシウムセメント組成物は、PHも
ほぼ中性程度であり、生体に対する刺激も少な
く、従来公知の水硬性リン酸カルシウムセメント
組成物の問題点を解消するものである。 しかしながら、前記水硬性リン酸カルシウムセ
メント組成物は、水と練和時に、いわゆる湿り砂
状を呈し、操作性が悪いという欠点がある。即
ち、水が少ないとボサボサの状態と成り、水が多
すぎると混和泥の運搬が困難と成る。更にまた混
和泥の流動性も悪いため、狭い箇所又は複雑な形
状の場所への充填が困難であるという欠点もあ
る。 更に前述の水硬性リン酸カルシウムセメント組
成物は、カルボン酸を含む硬化液を用いる場合、
キレート反応により骨及び歯に対してある程度の
接着力を期待することができるが、医科用又は歯
科用セメントとして使用するには、骨及び歯に対
する接着性が今だ充分でないのが現状である。 <発明が解決しようとする課題> 従つて、本発明の目的は、セメントに対し、骨
及び歯に良好な接着性を発揮させることが可能な
水硬性リン酸カルシウムセメント用硬化液を提供
することにある。 本発明の別な目的は、セメントの練和時に適度
な稠度及び良好な操作性が得られる水硬性リン酸
カルシウムセメント用硬化液を提供することにあ
る。 本発明の更に別な目的は、狭い箇所又は複雑な
形状な場所であつても、確実、且つ緊密に充填す
ることができるように、セメントに充分な流動性
及び濡れ性を付与することが可能な水硬性リン酸
カルシウムセメント用硬化液を提供することにあ
る。 <課題を解決するための手段> 本発明によれば、水硬性リン酸カルシウムセメ
ントを硬化させるための硬化液であつて、該硬化
液が、コンドロイチン硫酸又はその塩を含むこと
を特徴とする水硬性リン酸カルシウムセメント硬
化液が提供される。 以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明の硬化液は、コンドロイチン硫酸又はそ
の塩を含むことを特徴とする。 本発明において、コンドロイチン硫酸は、硫酸
基、カルボキシル基を有するため強酸性を示す
が、ヒアルロン酸等とともに主要なコム多糖類の
一種として、軟骨に20〜40%含まれるほか、皮
膚、ヘソの緒、その他各種結合組織等に広く分布
しているので高い生体親和性を有する。従つて、
本発明では、前記コンドロイチン硫酸をそのまま
用いることができ、またより取扱を容易にするた
めに、コンドロイチン硫酸塩として用いることも
できる。該コンドロイチン硫酸塩としては、例え
ばカリウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩等の
水溶性の塩を好ましく挙げることができ、特に市
販のコンドロイチン硫酸ナトリウムを好ましく挙
げることができる。 本発明において、前記コンドロイチン硫酸又は
その塩は、分子量が10000〜50000の範囲であり、
しかも界面活性作用を有するので、水硬性リン酸
カルシウムセメントとの、練和時に良好な稠度を
発揮し、更に練和泥の濡れ性を向上させることも
できるので、狭い箇所又は複雑な形状の場所であ
つても、確実、且つ緊密に充填することができ
る。 本発明の水硬性リン酸カルシウムセメント用硬
化液を調製するには、例えば前記コンドロイチン
硫酸又はその塩のみを添加して水溶液とするか、
または前記コンドロイチン硫酸又はその塩に、更
にクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、ポリアクリル
酸等の酸を含有させ水溶液とすることにより得る
ことができる。更にまた、操作性を向上させ、界
面活性を付与するために、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース等の界面活性剤及
び/又はグリセリン等の潤滑剤等を含有させるこ
ともできる。 本発明の水硬性リン酸カルシウムセメント用硬
化液において、前記コンドロイチン硫酸又はその
塩の配合割合は、硬化液に対して、1〜40重量
%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲であるの
が望ましい。前記配合割合が、1重量%未満の場
合、骨及び歯に対する接着性が低下し、また40重
量%を超える場合には、硬化液の粘度が増大し、
操作性が悪くなるので好ましくない。また水硬性
リン酸カルシウムセメントに対する、本発明のコ
ンドロイチン硫酸又はその塩を含む硬化液の配合
割合は、水硬性リン酸カルシウムセメント100重
量部に対して、好ましくは40〜100重量部の範囲
である。硬化液が40重量部未満では、練和時に固
すぎて操作性が悪く、また100重量部を超える場
合には、硬化物の強度が著しく弱くなるので好ま
しくない。 本発明の硬化液により硬化させることができる
セメントは、水硬性リン酸カルシウムセメントで
あつて、例えば、α型第3リン酸カルシウム、第
4リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム・2
水和物、第1リン酸カルシウム・1水和物及びこ
れらの混合物等から成る群より選択される水硬性
リン酸カルシウムを主成分とするセメント等を好
ましく挙げることができる。更に具体的にはα型
第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウムの
単独物又はそれらの混合物、α型第3リン酸カル
シウムと、第2リン酸カルシウム・2水和物又は
第1リン酸カルシウム・1水和物との混合物、第
4リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウム・
2水和物又は第1リン酸カルシウム・1水和物と
の混合物等を主成分として含み、必要に応じて、
ヒドロキシアパタイト、β型第3リン酸カルシウ
ム、ピロリン酸カルシウム、フツ素アパタイト等
を含有させた水硬性リン酸カルシウムセメント、
更には、該セメント自体にX線造影性、抗菌性を
付与するために、例えば硫酸バリウム、塩基性炭
酸ビスマス等のX線造影剤、ヨードホルム、クロ
ルヘキシジン等の抗菌剤を含有させた水硬性リン
酸カルシウムセメント等を用いることができる。 <発明の効果> 本発明の水硬性リン酸カルシウムセメント用硬
化液は、コンドロイチン硫酸又はその塩を必須の
構成成分として含有するので、水硬性リン酸カル
シウムセメントと混合練和することにより、該セ
メントが、骨及び歯と良好に接着する。また練和
時の稠度及び操作性が格段に向上するので、操作
が容易であり、更にはセメント泥を狭い箇所又は
複雑な形状の場所であつても、確実、且つ緊密に
充填することができる。 <実施例> 以下本発明を実施例及び比較例により更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 実施例 1 コンドロイチン硫酸ナトリウム(和光純薬工業
株式会社製)を、水に対し1、5、10、20、30及
び40重量%と成るように混合し、硬化液を調製し
た。得られた硬化液夫々を、α型第3リン酸カル
シウムと、第4リン酸カルシウムとをCa/Pモ
ル比で、1.33に混合した水硬性リン酸カルシウム
セメント、α型第3リン酸カルシウムと、第2リ
ン酸カルシウム・2水和物とをCa/Pモル比で、
1.45に混合した水硬性リン酸カルシウムセメント
及び第4リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシ
ウム・2水和物とをCa/Pモル比で、1.50に混合
した水硬性リン酸カルシウムセメントの夫々と、
配合比60:100で練和したところ、いずれの組合
せにおいても良好な稠度が得られた。また得られ
た硬化液と、水硬性リン酸カルシウムセメントと
の混合練和物を、抜髄処置を施したヒトの抜去歯
牙根管部に流し込んだところ、流動性、濡れ性に
富んだ前記混合練和物は、複雑な根管部形状の
隅々まで完全に封鎖することができ、しかも歯牙
と良好に接着しているので、容易に取りだすこと
ができなかつた。 実施例 2 コンドロイチン硫酸ナトリウムが、硬化液に対
して10重量%と成るように、クエン酸30重量%含
有水溶液、リンゴ酸30重量%含有水溶液又はコハ
ク酸30重量%含有水溶液に夫々混合し、硬化液を
調製した。次いで得られた夫々の硬化液を、α型
第3リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウム
の夫々単独から成る水硬性リン酸カルシウムセメ
ントと、配合比70:100で混合練和練和したとこ
ろ、稠度及び操作性に優れていた。また実施例1
と同様に得られた混合混和物を、抜髄処置を施し
たヒトの抜去歯牙根管部に流し込んだところ、流
動性、漏れ性に富んだ前記混合練和物は、複雑な
根管部形状の隅々まで完全に封鎖することがで
き、しかも歯牙との接着性も良好であつた。 比較例 1 コンドロイチン硫酸ナトリウムを添加せずに、
実施例2に示す夫々の酸水溶液を硬化液として使
用し、α型第3リン酸カルシウムと、第4リン酸
カルシウムの夫々単独から成る水硬性リン酸カル
シウムセメントと混合練和したところ、得られた
混和練和物は、稠度、操作性、流動性、濡れ性及
び歯牙との接着性のいずれにおいても、実施例2
の硬化液を用いた混合練和物に比して格段に劣つ
ていた。 実施例 3及び4 表1に示す組成の硬化液及び水硬性リン酸カル
シウムセメントを夫々混合練和した後、得られた
混合練和物を、1200℃で焼結したヒドロキシアパ
タイトの5×5×20mm角柱の一端に塗布し、次い
で1200℃で焼結したヒドロキシアパタイトの5×
5×5mm立方体と貼りあわせた。得られた貼着物
を1日放置し、インストロン社製万能試験機
(1125型)を用いて、1mm/分の速度で加重を加
え、混合練和物の骨や歯に対する剪断接着力を測
定した。その結果を表1に示す。 比較例 2〜5 硬化液として、コンドロイチン硫酸ナトリウム
を用いないか、または商品名「キヤナルス」(昭
和薬品化工株式会社製)、商品名「FR」(株式会
社東京歯材社製)を用いた以外は、実施例3と同
様に混合練和物を調製し、該混合練和物の骨や歯
に対する剪断接着力を測定した。その結果を表1
に示す。
【表】
【表】 表1の結果より同様なセメント粉を用いた実施
例3、比較例2では、コンドロイチン硫酸ナトリ
ウムを添加することにより接着力が格段によくな
り、また実施例4の場合にも、コンドロイチン硫
酸ナトリウムを用いない比較例3、4又は5に比
して接着性が向上することが判つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水硬性リン酸カルシウムセメントを硬化させ
    るための硬化液であつて、該硬化液が、コンドロ
    イチン硫酸又はその塩を含むことを特徴とする水
    硬性リン酸カルシウムセメント硬化液。
JP1279811A 1989-10-30 1989-10-30 水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液 Granted JPH03141955A (ja)

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JPH10248915A (ja) * 1997-03-13 1998-09-22 Ngk Spark Plug Co Ltd リン酸カルシウムセメント硬化液及びリン酸カルシウムセメント硬化体用組成物
DE69809158T2 (de) * 1997-08-28 2003-03-20 Ngk Spark Plug Co Calciumphosphatzement und Calciumphosphatzementzusammensetzung
JP4215884B2 (ja) * 1998-03-23 2009-01-28 日本特殊陶業株式会社 リン酸カルシウムセメント及びリン酸カルシウムセメント組成物

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