JPH0499989A - 微小移動方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は物体の微小距離の移動装置に関し、特に移動テ
ーブル等の高精度位置決め機構に適した移動方法及び装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来、衝撃力を利用した高精度の位置決め装置として、
摩擦の存在を積極的に利用し、摩擦によって静止してい
る物体に微小な衝撃を与えて、微小な移動を生しさせる
ものがある（特開昭６０〜６０５８２）。これは摩擦力
の作用下にある移動対象質量に反力を減力させるように
ハネ等の緩衝材を介して固定された慣性体よりなる衝撃
力発生機構からなり、前記移動対象質量と慣性体との相
互作用による前記摩擦力よりも大きな制御された衝撃力
を移動対象質量に与えて微小移動させ、平行移動或いは
姿勢制御を行っている。たとえば、平面上に置かれた物
体を平行移動させる例よして移動対象質量内に電磁力に
よる衝撃力発生装置を組み込んだものがある（第５図）
。これは移動対象質量１に導体板１０を設け、これに近
接してコイル１１を配設し、このコイル１１に衝撃電流
を流して導体板１０に流れる渦電流による磁場とコイル
による磁場との相互作用によって衝撃的な反発力を得る
ものである。慣性体（ここではコイル］１）の加減速、
衝撃力は総て内力となるため移動対象質量が受ける反力
をその摩擦力以下とすることが望ましく、慣性体と移動
対象質量間に緩衝材である緩衝ハネ６が設けられている
。

前述の応用例として、平面」二に置かれた物体の位置及
び姿勢制御を行うものがある（第６図）。

この例では、Ｘ軸方向への移動、Ｙ軸方向への移動およ
び原点０を中心として回転を行なわセるために、最低６
個の衝撃力発生機構を設けている。

図においてＡ、Ａ“、Ｂ、Ｂ’　　Ｃ，Ｃ’　はそれぞ
れ衝撃力発生機構であり、Ｘ軸の正方向の移動にはＡ、
負方向の移動にばＡ゛を用いる。また、Ｙ軸止方向の移
動にはＢとＢｏ、負方向の移動にはＣとＣ゛を用いる。

さらに、時計回りの回転にばＢとＣ反時計回りの回転に
Ｌｕ１ｌ　ｃとＢｏを用いることによって姿勢制御を行
うことができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上記のような方法では、１個の衝撃力発生機
構により１方向の移動しかできない。このため、多自由
度の微小移動により物体の姿勢制御を行うには、多くの
衝撃力発生機構を装置に組み込まなければならず、装置
の大型化や重量の増加を招（ことになる。

本発明はコンパクトな微小移動方法とその装置を提供す
ることを目的とする。

〔課題を解決するだめの手段〕

上記の課題を解決するため、移動対象質量と慣外体との
間に反発と吸引の両方の衝撃力を発生させるようにした
形状記憶合金製のハネと電磁力または静電力発生部を備
えた衝撃力発生機構を設けている。

〔作　用］ １個の衝撃力発生機構により反発力と吸引力のいずれか
を発生でき、両方向の移動が可能となるので、衝撃力発
生機構の取りつけ個数が半減しコンパクトで軽量な微小
移動装置が得られる。

（実施例） 以下、本発明の具体的実施例を図に示して説明する。

第１図は本発明の微小移動装置の構成を示す図である。

図において、１は平面上に置かれた移動対象質量でこれ
に８の衝撃力発生機構を組み合わせている。衝撃力発生
機構８はつぎのように構成されている。移動対象質量１
と慣性体２の間に形状記憶合金製ハネ３が設けられ、そ
の内側に移動対象質量１と慣性体２の両方から互いの方
向へ延びた支持部５により空隙９を設け、対向して支持
された電磁力または静電力発生部４を備えている。

慣性体２の形状記憶合金製ハネ３とは反対側のフレーム
７との間に衝撃力を緩衝する緩衝バネ６が設けられてい
る。フレーム７は慣性体２、形状記憶金製ハネ３、電磁
力または静電力発生部４、緩衝ハネ６等を取り囲むよう
にして移動対象質量１に取りイ］けられて一体となって
いる。電磁力または静電力発生部４の詳細は第２図およ
び第３図に示すような構成になっている。９は電極、１
２は電磁石、１３は永久磁石である。また、図示しない
が、形状記憶合金製バネ３及び電磁力または静電力発生
部４には、その力を制御する電流或いは電圧を供給する
導線が接続されている。

衝撃力発生機構８による微小移動方法を以下に説明する
。

第１図において、右側へ移動する場合は、電磁力または
静電力発生部４に電力を供給して移動対象質量１と慣性
体２の間に移動対象質量１に作用している摩擦力よりも
大きな衝撃的な吸引力を発生させれば、移動対象質量１
は右方向の力を受けて右側へ微小移動する。この時、移
動対象質量１の受ける反力は緩衝バネ６と形状記憶合金
製ハネ３により減力されている。

反対に左側へ移動する場合は、形状記憶合金製ハネ３に
制御電流を流し、短時間に臨界点以上の温度に加熱して
、形状記憶合金製ハネ３をマルテンサイト相から母相へ
逆変態して形状を回復（伸延）させ、移動対象質量１と
慣性体２の間に移動対象質量１に作用している摩擦力よ
りも大きな衝撃的な反発力を発生させ、移動対象質量１
は左方向の力を受けて左側へ微小移動する。この時移動
対象質量１の受ける反力は緩衝バネ６により減力されて
いる。また、以上の微小移動方法の他に、電磁力または
静電力発生部４により、反発力を発生して右側へ移動し
、形状記憶合金製バネ３により、吸引力を発生して左側
へ移動してもよい。

第４図は平面上に置かれた物体の位置及び姿勢制御を行
う装置の構成を示す図である。この場合、Ｘ軸方向、Ｙ
軸方向への移動および原点０を中心にした回転の３自由
度の運動をさせるため、最低３個の衝撃力発生機構８を
備えてなる。

第４図において、Ａ、、Ｂ、Ｃはそれぞれ衝撃力発生機
構８であり、Ｘ軸の正・負方向の移動にはＡを、Ｙ軸の
正・負方向の移動および時計回りと反時計回りの回転に
はＢとＣを用いることによって姿勢制御を行うことがで
きる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、両方向に移動でき
る衝撃力発生機構を移動対象に取り付けているので、コ
ンパクトな微小移動装置を構成でき、さらに、多自由度
の微小移動により物体の姿勢制御を行う場合でも、取り
つける衝撃力発生機構が少なくてずみ、装置の小型化、
軽量化が達成できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の微小移動装置の構成図、第２図および
第３図は第１図における電磁力または静電力発生部の拡
大断面図、第４図は本発明の微小移動装置により姿勢制
御を行う装置の構成図、第５図は、従来の微小移動装置
の構成図、第６図は、従来の微小移動装置により姿勢制
御を行う装置の構成図である。 １：移動対象質量　　２：慣性体 ３：形状記憶合金製バネ ４：電磁力または静電力発生部 ６：緩衝ハネ　　８：衝撃力発生機構

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　摩擦力の作用下にある移動対象質量に、この摩擦力
   よりも大きな衝撃力を与えることにより、平行移動或い
   は姿勢制御を行う微小移動方法において、前記衝撃力を
   反発力と吸引力の組み合せにより与えることを特徴とす
   る微小移動方法。 ２　摩擦力の作用下にある移動対象質量と、この移動対
   象質量に反力を減力させるようにバネ等の緩衝材を介し
   て固定された慣性体よりなる前記移動対象質量と慣性体
   との相互作用により前記摩擦力よりも大きな制御された
   衝撃力を発生する衝撃力発生機構からなり、この衝撃力
   により移動対象質量に微小な平行移動或いは回転運動を
   与える微小移動装置において、前記衝撃力発生機構が少
   なくとも１個の反発力発生機構と、少なくとも１個の吸
   引力発生機構との組み合せからなることを特徴とする微
   小移動装置。 ３　前記衝撃力発生機構の反発力発生機構が形状記憶合
   金製バネからなり吸引力発生機構が電磁力発生部または
   静電力発生部のいずれかからなるか、あるいは前記衝撃
   力発生機構の反発力発生機構が静電力発生部または電磁
   力発生部のいずれかからなり、吸引力発生機構が形状記
   憶合金製バネからなることを特徴とする特許請求の範囲
   第２項に記載の微小移動装置。