JPH049508B2 - - Google Patents

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JPH049508B2
JPH049508B2 JP62182183A JP18218387A JPH049508B2 JP H049508 B2 JPH049508 B2 JP H049508B2 JP 62182183 A JP62182183 A JP 62182183A JP 18218387 A JP18218387 A JP 18218387A JP H049508 B2 JPH049508 B2 JP H049508B2
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protein
whey protein
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temperature
frozen
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、利用目的に応じ、ホエー蛋白質を主
成分とする溶液を果物様、チーズ様、鶏肉様、畜
肉様並びに魚肉様等の多様に組織化し得る蛋白質
食品の製造方法に関する。
従来技術 従来、チーズやカゼインの製造時に得られるホ
エー蛋白質の食品素材としての利用は、用途が限
られており、その多くは食品加工の副素材として
用いられているにすぎない。例えば、ホエー蛋白
質を主材とした食品素材としては、該蛋白質をエ
クストルーダーを用いて加熱、加圧することによ
り組織化する方法(特開昭62−14747号)が提案
されているが、この方法で得る素材は肉様組織の
ものに限られている。
また、熟凝固性蛋白質と水との混合物を冷却し
て凍結させ、乾燥し、これを加熱凝固する繊維蛋
白質の製造方法(特公昭58−42745号、特公昭62
−12970号、特公昭62−10624号)が知られている
がこの方法も人造肉の製造を目的としたものであ
つて、得られる素材が肉様組織に限られている。
発明が解決しようとする課題 本発明は、ホエー蛋白質を広範囲な食品として
利用することを目的としたものであつて、良好な
消化吸収性を有するホエー蛋白質を多様に組織化
して、利用目的に応じて果物様、チーズ様、鶏肉
様、畜肉様並びに魚肉様組織を有する食品を製造
する方法を提供することを課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、ホエー蛋白質を主成分とする
溶液を加熱した後、静置して凍結することにより
組織化することにある。
ここでいう“組織化”とは網目状組織、繊維状
組織もしくは層状組織等を付与することを意味す
る。
課題を解決するための手段 本発明においては、ホエー蛋白質を主成分とす
る溶液を出発原料として用いるが、蛋白質濃度が
5〜50重量%のものが好ましい。上記溶液の蛋白
濃度が5重量%より低いと、それを加熱した後凍
結しても保形性が得られなくなり、一方50重量%
を越えると混合や撹拌作業が困難となるので実用
上好ましくない。
本発明は、上記濃度のホエー蛋白質を主成分と
する溶液を、55〜170℃の範囲の程度の温度に加
熱する。この際の加熱温度は、得られる蛋白質食
品の用途により、その食感や調理適正に適合する
ように選択するとよい。なお、上記加熱温度が55
℃より低いと、加熱後凍結しても組織化は起ら
ず、一方170℃を越えると著しい変色や焦げ現象
がみられるので好ましくない。
また、ホエー蛋白質を主成分とする溶液のPH
は、上記加熱に先立つて6.0〜9.0、好ましくは6.5
〜8.0、もしくは4.0以下に調整する。上記PHが4.0
より高く6.0より低い範囲では加熱時に蛋白質が
凝集するため、凍結しても白濁を生ずるのみで組
織化は起らない。
なお、上記溶液のPHを9.0より高すくると風味
上食品として適さないものになる。なお、酸性の
食品を目的とする場合は、上記PHを4以下に調整
する。
したがつて、本発明では、ホエー蛋白質を主成
分とする溶液のPHが上記範囲でないときは、食品
としての用途により、クエン酸、リンゴ酸、乳
酸、コハク酸及び酢酸等の有機酸や重曹、水酸化
ナトリウム、水酸化カウシウム等のアルカリを用
いて、上記PHの範囲内に調整する。
上記により、ホエー蛋白質を主成分とする溶液
を加熱した後、静置状態で凍結する。凍結は、品
温が−10℃以下になるように行うことが好まし
く、凍結時間並びに速度は、目的とする組織化の
形態により適宜設定するとよい。
ここでいう“静置状態での凍結”とは、ホエー
蛋白質を主成分とする溶液の系全体が静置した状
態に保持されて凍結されることを意味する。
したがつて、上記蛋白質溶液を凍結室のコンベ
アー上に静置させ、コンベアーを移動させながら
連続的に凍結させる態様も上記静置状態での凍結
に該当する。
本発明に従つて、ホエー蛋白質を主成分とする
溶液を加熱した後、静置状態で凍結を行うことに
より、ホエー蛋白質の安定した組織化を行うこと
が可能となる。
すなわち、ホエー蛋白質に一定の加熱変性を付
与したものを、静置凍結すれば安定した組織が得
られるので、凍結後に、エタノール、酸もしくは
凍結乾燥等による処理で、蛋白質の組織を固定化
もしくは安定化させる操作は特に必要ではない。
しかし、本発明では、凍結した蛋白質、もしく
はそれの半解凍物をカルシウムイオン又はマグネ
シウムイオンを含む調味液等に浸漬して組織化さ
れた蛋白質を更に安定化させてもよく、これによ
り、最終的な凍結品温を高くできるので、製造コ
ストを低減できる利点がある。
ここで静置凍結の代りにホエー溶液を撹拌や振
動を与えて凍結すると蛋白質の組織を固定化する
ことができず本発明のような組織は得られない。
上述のようにして得られる組織化蛋白質の組織
は、原料蛋白質溶液の蛋白濃度、加熱温度及び凍
結温度を選定し、かつ、凍結に際しての冷却面を
種々設定し、その冷却面ごとに冷却速度を選択
し、最終の凍結品温を決定することにより、網目
状、繊維状並びに層状の所望の形態にすることが
できる。
いずれにしても本発明ではホエー蛋白を主成分
とする水溶液を加熱することによつてホエー蛋白
の高分子会合体を形成し、静置して凍結すること
によつて水を氷として系外に排出し、会合体の濃
度を高め、同時に形成される会合体が組織状構造
をとり、不可逆的ゲル状食品を形成する。このゲ
ルが前記所望の形態となる。
例えば、蛋白濃度8〜10重量%を主成分とする
溶液を、80〜130℃の温度に2秒〜5分間加熱し
た後、6〜14時間で−17℃〜−23℃の品温に静置
凍結すると、汁分の多い果肉様の組織となり、蛋
白濃度9〜11重量%を主成分とする溶液を、65〜
75℃の温度に15〜30分間加熱した後、−20℃〜−
25℃の品温に静置凍結すると、生肉様の組織とな
り、また、蛋白濃度8〜12重量%を主成分とする
溶液を、80〜130℃の温度に30秒〜20分間加熱し
た後、20〜28時間で−30℃に緩慢に静置凍結する
と、魚肉様、畜肉様の組織となる。このようにし
て得られた組織は、その工程の途中で呈味処理を
行なうことにより解凍後直ちに食用に供すること
ができる。また、この魚肉様、畜肉様の組織化物
を、エクストルーダー等により更に二次加工を行
うことにより、微細な繊維を含む魚肉様の組織を
有する食品を得ることができる。
発明の効果 以上述べたごとく、本発明によると、ホエー蛋
白質を主成分とする溶液のPHを調整して加熱した
後、静置状態で凍結するのみで、果物様、生肉
様、チーズ様、畜肉様、鶏肉様及び魚肉様の各種
の多様な組織を有する蛋白質食品を簡易な操作で
製造することができるので、栄養的に優れている
ホエー蛋白質を食品として広範囲な用途に利用す
ることが可能となる利点がある。
以下実施例を示して本発明を具体的に説明す
る。
実施例 1 ホエー蛋白濃縮物(蛋白含量75重量%、エクス
プレス フーズ社製SAVORPRO 7502)120g、
グラニユー糖70g、アツプルフレーバー2g及び
天然色素6gを水に溶解し、クエン酸溶液を加え
てPH3.8となし全量を1000gとしてホエー蛋白質
溶液を調製した。次いで、この溶液を130℃の温
度に2秒間加熱した後、80mlの容器に充填して10
時間静置状態で凍結し、最終凍結品温を−25℃と
した。得られた凍結物を解凍した製品は、汁分の
多い焼きリンゴのような食感を呈した。
実施例 2 実施例1で用いたと同様のホエー蛋白濃縮物
115g、調味料としてのチキンエキス10g及び少
量の香料、色素を水に溶解して全量を1000gとし
てホエー蛋白質溶液(PH6.9)を調製した。
次いで、この溶液を70℃の温度に20分間加熱し
た後、70mlの惰円形容器に充填し、長径方向に垂
直に氷結晶が配列するように冷却面を設定し、最
終の凍結品温が−25℃になるまで10時間静置状態
で凍結を行つた。得られた凍結物を解凍した製品
は、生の鶏ささみ様の食感を呈し、調味液中で加
熱すると凝固して、加熱処理した鶏肉様の繊維性
と歯ごたえを有し、風味を良好な蛋白食品が得ら
れた。
実施例 3 実施例1で用いたと同様なホエー蛋白濃縮物
1.6Kgと少量の色素を水に溶解して全量を10Kgと
してホエー蛋白質溶液(PH7.1)を調製した。こ
の溶液を80℃の温度に20分間加熱した後、静置状
態で24時間かけて緩慢に凍結して針状の氷結晶を
形成し、最終の凍結品温を−30℃とした。
得られた凍結物を粉砕し、これに植物油1.0Kg、
調味料としてタラフレーバー20g及びみりん550
gを加えて混合した混合物を、140℃の温度でエ
クストルーダーで加熱処理を行い、微細な繊維を
含む魚肉様の食感を有する蛋白食品を得た。
実施例 4 実施例1で用いたと同様なホエー蛋白濃縮物
125g、グラニユー糖85g及び少量の香料を水に
溶解して全量を1000gとしてホエー蛋白質溶液
(PH6.9)を調整した。
次いで、この溶液を80℃の温度に3分間加熱し
た後、130ml容の球状容器に充填し、最終の凍結
品温が−15℃になるまで8時間静置状態で凍結し
た。
この凍結物を、水溶性カルシウム塩3g、グラ
ニユー糖150g、クエン酸30g及び少量の香料、
色素を水に溶解して、全量を1000gとしたシロツ
プ中に浸漬して解凍した。
得られた製品は、白桃のシロツプ煮に近似した
網目状の組織と風味を有する蛋白食品であつた。
実施例 5 実施例1で用いたと同様なホエー蛋白濃縮物
300g、チーズフレーバー5g及びβ−カロチン
色素5gを水に溶解して全量を1000gとしてホエ
ー蛋白質溶液(PH6.9)を調製した。
次いで、この溶液を80℃の温度に20分間加熱し
た後、静置状態で7時間凍結し、最後の凍結品温
が−20℃になるように凍結を行つた。得られた凍
結物を3%食塩水中に浸漬して解凍して調味を行
つた製品は、凝固卵白より、ややもろいナチユラ
ルチーズ様の食感と風味を呈した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ホエー蛋白質を主成分とする溶液を加熱した
    後、静置状態で凍結することにより組織化させる
    ことを特徴とする蛋白質食品の製造方法。 2 ホエー蛋白質を主成分とする溶液の蛋白含量
    が5〜50重量%である特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 3 加熱のための温度が55〜170℃である特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。 4 ホエー蛋白質を主成分とする溶液はPH6〜9
    もしくはPH4以下を有する特許請求の範囲第1項
    記載の製造方法。
JP62182183A 1987-07-23 1987-07-23 Production of texturized proteinaceous food material Granted JPS6427434A (en)

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JP62182183A JPS6427434A (en) 1987-07-23 1987-07-23 Production of texturized proteinaceous food material

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JPS6427434A JPS6427434A (en) 1989-01-30
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3065116B2 (ja) * 1991-02-25 2000-07-12 株式会社第一化成 透明な乳清タンパク質加工品の製造法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5842745A (ja) * 1981-09-03 1983-03-12 Furukawa Alum Co Ltd 印刷用アルミニウム合金板とその製造方法
JPS6210624A (ja) * 1985-07-05 1987-01-19 ノルマ・メステヒニク・オプテイク・エレクトロ−ニク・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 残光性材料による照明を有するlcd表示装置
JPS6212970A (ja) * 1985-07-09 1987-01-21 Toshiba Corp デイスク装置

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