JPH049299A - 溶接棒の製造方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は溶接に必要な溶接棒を鋳造法によって簡便に製
造することができる溶接棒の製造方法及び装置に関する
ものである。

（従来の技術） ＴＩＧ溶接やアーク溶接、酸素アセチレン溶接などの溶
接に供する溶接棒は塑性加工が容易なものが多く、一般
に押出加工や線引加工で製造されている。しかし鋳造品
を共材により溶接したい場合等には鋳造用合金製の溶接
棒が求められるものの、このような塑性加工が困難な脆
性金属の溶接棒を入手することは極めて困難であった。

また小ロットの溶射材料やろう付材料を入手したい場合
にも同様の問題があった。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、塑性
加工が困難な材質や特殊な化学組成を持つ材質からなる
脆性金属の溶接棒を簡便に製造することができる溶接棒
の製造方法及び装置を提供するために完成されたもので
ある。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するためになされた第１の発明は、脆
性金属を溶解し、この溶湯を石英管の内部に吸引して棒
状に凝固させることを特徴とする溶接棒の製造方法を要
旨とするものである。

また第２の発明は、脆性金属の溶湯を保持する炉と、石
英管の上端をチャックしてその下端が炉内の溶湯に浸漬
される高さに石英管を支持する支持具と、この支持具を
弁及び流量制御器を介して減圧タンクに接続し、石英管
の内部を制御された圧力に減圧する減圧ラインとからな
ることを特徴とする溶接棒の製造装置を要旨とするもの
である。

（実施例） 以下に本発明を図面を参照しつつ更に詳細に説明する。

図中、（１）は目的とする化学組成の合金を溶解すると
ともに溶湯を保持するためのるつぼ、〔２）はその周囲
に設けられた電気的な加熱手段、（３）は溶湯であるや このるつぼ（１）の上方には石英管（４）の上端をチャ
ックする支持具（５）が昇降自在に設けられている。

実施例では同時に多数本の溶接棒を製造するために多数
本の石英管（４）を同時にチャックすることができる支
持具（５）が用いられているが、−本のみをチャンクす
る支持具（５）を用いることもできる。また支持具（５
）の昇降手段は機緘的なものであっても、手動によるも
のであっても差支えない。

石英管（４）としては、例えば内径が２〜５ｍ、長さが
５００〜１０００ｍｍ程度のものが用いられる。本発明
において石英管（４）を使用したのは、高温の溶湯（３
）内への浸漬時の熱ショックによっても破壊されるおそ
れがないとともに、溶湯（３）のレベルを外部から観察
し易いためである。支持具（５）は図示のように石英管
（４）の下端が炉内の溶湯（３）に浸漬される高さに石
英管（４）を支持することができる構造となっている。

なお（６）は必要に応して設けられる石英管（４）の冷
却防止手段であり、ヒータまたは断熱壁が使用される。

この支持具（５）には、石英管（４）の内部を制御され
た圧力に減圧して溶湯（３）を石英管（４）の内部に吸
引するための減圧ライン（７）が接続されている。減圧
ライン（７）は少なくとも弁（８）と流量制御器（９）
と減圧タンク０ωとを含むものである。弁（８）は溶湯
（３）が石英管（４）の内部を所定のレベルまで上昇し
たときに直ちに吸引を停止するためのものであり、電磁
弁または手動コックが用いられる。ａ′ｆ！１弁の場合
には予め制御器０１）によりタイミング条件を設定して
自動運転が可能である。流量制御器（９）はニードルバ
ルブなどを利用して溶湯（３）の吸引速度を制御するた
めのもので、本発明の装置ζこおいては不可欠なもので
ある０図示のように制御器ｆｉｌ）により制御を行う場
合には、電磁比例バルブ等のマスフローコントローラー
を用いて制御することにより、溶湯（３）の竪引速度を
制御することができる。例えば溶湯吸引速度が低速であ
るとき、金属は高密度であるためにヘッド圧による溶湯
吸引速度が次第に低下することを避けられず、また電磁
弁の特性上から初期速度が小さくなる問題があるが、マ
スフローコントローラーによるバルブ開口部の応答制御
によりこの問題を解決することが可能となる。

減圧タンク００）は真空ポンプ０りに接続されており、
減圧ライン（７）に真空ポンプ０′！Ｊを直結した場合
に生ずる減圧の不安定性を解消する。なお、減圧量が高
い場合等は流量制御器（９）だけでは調整が困難なこと
があり、図示のように減圧設定器面を設けておくことが
好ましい。

このほか、霞は溶湯（３ンの温度測定用の熱電対のよう
な温度センサであり、その出力は温度測定器００を介し
て制御器（ＩＩ）に入力される。

（作用） このように構成された装置を用いて溶接棒を製造するに
は、まするつぼ（１）内で脆性金属（鋳鉄系合金、金属
間化合物、難圧延材料等）を溶解し、所定の温度に保持
したうえ、支持具（５）に石英管（４）をチャックさせ
てその下端が溶湯（３）に浸漬するまで下降させる。次
に減圧ライン（７）により石英管（４）内を制御された
圧力に減圧し、溶湯（３）を石英管（４）内に吸い上げ
る０石英管（４）は不透明であっても外から溶湯（３）
のレベルを観察することができるので、溶湯（３）が所
定のレベルに達したときに弁（８）を閉して吸引を停止
する。また溶湯（３）の種類、温度、吸引圧力等に応じ
て吸引の停止等を自動制御することもできる。なお石英
管（４）が細いときには引上げ中に溶湯（３）が凝固を
開始するおそれがあるので、冷却防止手段（６）により
加熱あるいは保温することが好ましい。このようにして
溶湯（３）が石英管（４）内に吸引された後に支持具（
５）とともに石英管（４）を炉から移動させ、石英管〔
４）の内部で溶湯（３）を棒状に凝固させる。そして石
英管（４）を破壊して内部の凝固物を取り出せば、目的
とする化学組成の溶接棒を得ることができる。

（発明の効果） 以上に説明したように、第１の発明によれば脆性金属を
石英管の内部で棒状に凝固させて溶接棒を製造すること
ができるので、塑性加工が困難な材質の溶接棒や特殊な
組成の合金の溶接棒をも簡便に製造することができるの
みならず、鋳造用の溶湯を利用してごく少量の共材によ
る溶接棒の製造も可能である。なおこの棒材は溶接以外
にも溶射用、ろう行用、接合用にも利用することができ
る。

また第２の発明によれば、溶湯を制御された速度で確実
に石英管の内部に吸引することができ、第１の発明によ
る溶接棒の製造を容易かつ的確に行うことができるうえ
、実施例のように多数本の石英管を使用すれば溶接棒を
量産することも容易である。

よって本発明は従来の問題点を一掃した溶接棒の製造方
法及び装置として、産業の発展に寄与するところは極め
て大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示す概略的な断面図である。 （１）：るつぼ、（３）：溶湯、（４）：石英管、（５
）：支持具、（７）：減圧ライン、（８）：弁、（９）
：流量制御器、αω：減圧タンク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、脆性金属を溶解し、この溶湯（３）を石英管（４）
   の内部に吸引して棒状に凝固させることを特徴とする溶
   接棒の製造方法。 ２、脆性金属の溶湯を保持する炉（１）と、石英管（４
   ）の上端をチャックしてその下端が炉内の溶湯（３）に
   浸漬される高さに石英管（４）を支持する支持具（５）
   と、この支持具（５）を弁（８）及び流量制御器（９）
   を介して減圧タンク（１０）に接続し、石英管（４）の
   内部を制御された圧力に減圧する減圧ライン（７）とか
   らなることを特徴とする溶接棒の製造装置。