JPH049004Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はシヤワーヘツドに係り、詳しくは芳香
剤、ボデイーシヤンプー等を湯水に混入させ得る
ようにしたシヤワーヘツドに関する。

［従来の技術］ 近年、シヤワーから噴出される湯水に芳香剤等
を混入させるようにすることが検討されている。
この手段として、例えばシヤワーヘツドに接続さ
れるホースを、芳香剤入りの樹脂材料製とするこ
となどが考えられる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、芳香剤入りの樹脂製のホースの
場合には、この芳香剤が消尽した場合に芳香剤を
再充填することができず、芳香作用が消失してし
まう。また、芳香剤入りの新品のホースに交換し
たのでは著しくコスト高となる。

［問題点を解決するための手段］ 本考案のシヤワーヘツドは、通水路に粒状薬剤
入りの缶体を装填すると共に、この装填用の開閉
部を設けたシヤワーヘツドにおいて、前記缶体
は、その側周面及び一方の端面にそれぞれ開口を
有しており、且つ該側周面を通水路の上流側に露
呈させ、該一方の端面を通水路の下流側に露呈さ
せて装填されているものである。

［作用］ 本考案のシヤワーヘツドでは、湯水を流すと、
通水路に装填された缶体内の薬剤が徐々に溶け出
し、シヤワーヘツドから流出される湯水に芳香剤
が付与される。

本考案のシヤワーヘツドでは、開閉部が設けら
れているから、薬剤の補充、交換等が可能であ
る。

本考案では、缶体の側周面の開口から缶体内に
水が導入され、薬剤を含んだ水が缶体の端面の開
口から流出する。この缶体内への導入水により、
粒状薬剤は缶体内において導入方向と反対側の側
周面に押し付けられる。即ち、前記開口を有した
缶体端面には押し付けられない。

この結果、粒状薬剤が缶体の出口開口を閉塞し
ない。従つて、シヤワー水が勢い良く噴出され
る。

［実施例］ 以下、図面を参照して実施例及び比較例につい
て説明する。

第１図は本考案の実施例に係るシヤワーヘツド
（ハンドシヤワータイプ）の断面図である。この
シヤワーヘツド１はグリツプ部１ａと頭部１ｂと
を有し、その内部には、通水路２が設けられてい
る。頭部１ｂには多孔キヤツプ３が螺着され、グ
リツプ部１ａの基端側にはホース接続金具４が設
けられている。

通水路２の頭部１ｂ部分には段部５が設けら
れ、固形薬剤の粒子を内蔵した缶体６が係止され
ている。

この缶体６は、その側周面及びキヤツプ３への
対向面に開口６ａが多数設けられて水の通過が可
能となつている。

シヤワーヘツド１のキヤツプ３と反対側には缶
体６を挿脱するための開口７が設けられ、蓋体８
が螺着されている。

かかる構成のシヤワーヘツド１において、通水
路２からの湯水は、缶体６の側周面の開口６ａか
ら缶体６内に導入され、キヤツプ３と対向する端
面開口を通つて缶体６外に流出する。湯水は、こ
の缶体６内を通過する間に薬剤が溶かし込まれ、
その後キヤツプ３の細孔から噴出される。

缶体６内の薬剤が消尽されたり、別の薬剤に交
換する場合には、蓋体８を外し、新しい缶体と交
換した後、再度蓋体８を螺着させれば良く、極め
て簡便である。

本実施例では、上述の如く、缶体６の側周面の
開口６ａから缶体６内に水が導入され、薬剤を含
んだ水が缶体６の端面の開口から流出する。この
缶体６内への導入水により、粒状薬剤は缶体６内
において導入方向と反対側の側周面に押し付けら
れる。即ち、キヤツプ３と対面する缶体端面の開
口には押し付けられない。この結果、粒状薬剤が
缶体６の出口開口を閉塞しない。従つて、シヤワ
ー水が勢い良く噴出される。

なお、缶体６内の固形薬剤粒子は、合成樹脂等
よりなるネツトに包まれて缶体６内に装入されて
おり、粒子が溶けて小さくなつても缶体外へ流出
しないようになつている。

第１図のハンドシヤワータイプのシヤワーヘツ
ド１においては、缶体６がシヤワーヘツドの頭部
に収容されており、グリツプ部１ａは従来と同様
の形状とでき、握り易く、使用時の操作が容易で
ある。

第２図は比較例に係るシヤワーヘツド１′の断
面図である。このシヤワーヘツド１′は、段部５
とキヤツプ３との間にて缶体６′を保持する構成
となつており、該キヤツプ３を着脱することによ
り缶体６′の交換を行なう。この缶体６′は、キヤ
ツプ３への対向面及びこれと反対側の面にそれぞ
れ開口６ａが設けられ、湯水が通過可能となつて
いる。

なお、図の符号９は固形薬剤の粒子であり、合
成樹脂等のネツト１０に包まれて缶体６′内に装
入されている。

第３図はさらに異なる比較例に係るシヤワーヘ
ツド１１の断面図である。このシヤワーヘツド１
１は、先端に向つて拡径する喇叭形の匡体１２と
その基端部に固着された球形部１４及び、シヤワ
ーヘツド内に装入された缶体６′を備えている。

球形部１４は袋ナツト１５を介してシヤワー配
管１６に係着され、シヤワーヘツド１１を首振り
自在としている。この球形部１４には開口１７が
設けられ、シヤワーヘツド１１内と配管１６内と
を連通している。この実施例でも、配管１６から
シヤワーヘツド１１に流入した湯水は、缶体６′
を通過し、固形薬剤粒子９がこれに溶け込み、そ
の後多孔キヤツプ１３の細孔から噴出される。缶
体６′の交換は匡体１２に螺着されて開閉部を構
成しているキヤツプ１３を着脱することにより行
なう。

この第２，３図のシヤワーヘツドにおいては、
キヤツプ３，１３と反対側の端面の開口６ａから
開口６内に入った水が、キヤツプ３，１３と対面
する出口側の端面の開口６ａを通つて流出するの
であるが、粒状薬剤９が開口６内において出口側
の端面に水圧により押し付けられ、該出口側の開
口６ａを閉塞させるという不具合が認められた。

本考案において、薬剤としては芳香剤、ボデイ
ーシヤンプーのほか浴用剤、養毛剤、栄養剤など
各種のものを用いることができる。その型態は、
固形粒子状のものが好適であるが、液体を多孔物
質に担持させたり、ゲル状に固めたものであつて
も良い。

なお、上記実施例では、多孔キヤツプ３に螺子
を刻設しているが、ビス等で止め付けるタイプと
しても良い。

［効果］ 以上の通り、本考案のシヤワーヘツドにおいて
は、薬剤を簡単に交換、再充填でき、極めて経済
的である。また、粒状薬剤が缶体の出口側の開口
を閉塞しない。このため、シヤワー水を勢い良く
噴出させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係るシヤワーヘツド
の構成を示す断面図、第２図及び第３図はそれぞ
れ比較例に係るシヤワーヘツドの断面図である。 １，１′，１１……シヤワーヘツド、２……通
水路、３，１３……多孔キヤツプ、６，６′……
缶体、９……薬剤、１０……ネツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 通水路に粒状薬剤入りの缶体を装填すると共
   に、この装填用の開閉部を設けたシヤワーヘツド
   において、 前記缶体は、その側周面及び一方の端面にそれ
   ぞれ開口を有しており、且つ該側周面を通水路の
   上流側に露呈させ、該一方の端面を通水路の下流
   側に露呈させて装填されていることを特徴とする
   シヤワーヘツド。