JPH048997B2

JPH048997B2 -

Info

Publication number: JPH048997B2
Application number: JP8818889A
Authority: JP
Priority date: 1988-06-30
Filing date: 1989-04-10
Publication date: 1992-02-18
Also published as: EP0349098A1; EP0348571A1; JPH0246085A

Description

【発明の詳細な説明】Ａ産業上の利用分野本発明は、スクリーンの前面に発生される漏洩
磁界を減少させる手段を持つ陰極線管デイスプレ
ー装置に関する。

Ｂ従来の技術陰極線管（CRT）デイスプレー装置の前面の
漏洩磁界が人間にとつて有害であることについて
科学的な証明はされていないが、或る国において
は、１キロ・ヘルツ乃至400キロ・ヘルツの範囲
の磁界（以下、低周波数の磁界という）にある漏
洩磁界は、或る決められた値以下に減少されるべ
きとする要求がある。そのために、CRTデイス
プレー装置の分野では、この要求に適応するため
に、従来、多くの努力が払われてきた。この問題
の最も普通の解決法は、不必要な漏洩磁界と相殺
するような補償磁界を与えるために、１個、また
はそれ以上のコイルを与えることである。この解
決法の例は、フインランド特許出願第86148号、
PCT出願W087／05437号及び同WO87／060054
号、ヨーロツパ特許出願第220777号及び同第
235863号、西独乙特許出願第3631023号及び同第
3707829号、米国特許第4634930号、同第4677344
号及び同第4709220号、そして1988年６月のIBM
テクニカル・デイスクロージヤ・ブレテインの
119頁乃至122頁に記載されている。第２の解決法
は、ヨーロツパ特許出願第88105077.7号に記載さ
れているような、磁気遮断を使用することであ
る。漏洩磁界の問題は、分析され、且つ良く理解
されているように考えられるけれども、この問題
の解決は、考えられているような単純なものでは
ないことは、多数の試みがなされているのを見て
も明らかである。更に、この問題の解決がどのよ
うなものであれ、CRTデイスプレー装置の価格
を不当に高価にすべきではない。

Ｃ発明が解決しようとする問題点本発明の目的は、CRTデイスプレー装置の前
面の低周波数の磁界の効果を軽減するための簡単
な構造で、効果的な解決を与える装置を提供する
ことにある。

Ｄ問題点を解決するための手段上述の公知例から明らかなように、１個のコイ
ルの使用は、余り効果的ではなく、従つて、２
個、またはそれ以上のコイルの使用を提案してい
る。一般に、最適の補償を得るためには、２個以
上のコイルが必要であると信じられていたのが問
題である。本発明は、たつた２個のコイルの向き
と、配置を適当に選択することによつて、効果的
な補償を得ることが出来るのを、本願の発明者が
発見したことに基づいている。

本発明に従つたCRTデイスプレー装置は、
CRTの画面を横切つて電子ビームを走査させる
ための電磁ヨーク・アセンブリを持つCRTデイ
スプレー装置と、電磁ヨーク・アセンブリによつ
て発生されるCRT画面の前面の漏洩磁界に対抗
するように装着された１対の補償コイルとを含
み、そして、１対の補償コイルは、それらのコイ
ルの軸が平行でなく、しかし同一平面上にあるよ
うに、電磁ヨーク・アセンブリの付近に位置付け
られており、且つ、補償磁界がCRT画面の前面
で増加され、CRT画面の背面では減少されるよ
うに方向付けられていることを特徴とする。換言
すれば、２個のコイルの夫々の軸方向が、CRT
及び電磁ヨーク・アセンブリの軸上にあり、且つ
CRT画面の背面の点で交差するように、２個の
コイルは、相互に対して傾斜されていると言うこ
とである。

Ｅ実施例第１図を参照すると、画面３の内面にある蛍光
体層の表面上で電子ビームを走査するための電磁
ヨーク・アセンブリ２が与えられているCRTが
示されている。図示されているように、電磁ヨー
ク・アセンブリ２からの漏洩磁界によつて発生さ
れた低周波数の磁界Ｓが、しばしば、画面３の前
面に見出される。

実際上、漏洩磁界Ｓは、CRTの軸４に垂直で、
且つCRTの軸４を横断するよう位置付けられた
磁気双極子Ｄによつて発生される磁界とほぼ同じ
である。

理論的には、反対方向の等しい磁気双極子を発
生するために付勢され、そして、双極子Ｄの位置
に置かれた打消し用コイルは、偏向ヨークの漏洩
磁界Ｓを効果的に打ち消すことが出来る。

然しながら、実際上は、上述の公知例によつて
示されているように、CRTのガラス管が、１つ
の打消し用コイルだけを取り付けることを妨げる
結果となる。従来の技術で試みられているよう
に、一方の打消し用コイルが上方に、他方の打消
し用コイルが下方にある１対の打消し用コイル
が、垂直方向に向けられた双極子に等しくなるよ
うに配置される。然しながら、円錐形のCRT管
は、相互に一致するコイルの軸により、そして等
価な漏洩磁界の双極子Ｄの軸によつて、打消し用
コイルの装着を妨げることになる。この困難な問
題を克服するために、従来、複雑な配線が提案さ
れてきた。

然しながら、１対のコイル５及び６の２つの軸
が、平行でなく、且つ同じ平面上にあるように、
これらのコイルを配列し、１対のコイル５及び６
を、理想的な位置よりも画面から遠ざけて位置付
けることによつて、効果的な打消しを得ることが
出来る。本発明のこのコイルの配列は、画面３の
前方の磁界を増加し、画面の後方の磁界を減少す
る。打消し用の磁界は、参照数字７で示されてい
る。

コイル５及び６は、それらのコイルの軸が
CRTの軸４を横切るように、傾けられている。

第１図の装置において、CRTの画面から0.3メ
ートルの距離の所で、１キロ・ヘルツ乃至400キ
ロ・ヘルツの周波数範囲を持つ漏洩磁界は、
20mT／Ｓ dB／dtよりも小さく、且つ80 nt
ΔBよりも小さく減少することが出来た。

コイルの寸法、コイルの巻線数、コイルの傾斜
角度、コイルの位置及び電流の大きさは、与えら
れた特定のCRTに依存し、簡単な実験で決定す
ることが出来、本発明に従つて、コイルを傾斜す
ることによつて、漏洩磁界の最適な打消しは、単
純な方法で得ることが出来る。本発明は、若し２
個以上の補償コイルが使用されるならば、付加的
な経費（そしてエネルギの損失）を回避すること
が出来る。

本発明はカラー式CRTデイスプレーと、白黒
CRTデイスプレーの両方に使用することが出来
る。

第２Ａ図及び第２Ｂ図は、本発明に係るさらに
改良された実施例を説明する模式図である。この
実施例が第１図の実施例と異なる点は、一対のセ
ンス・コイル９，１０を追加したことである。す
なわち、センス・コイル９，１０は、ヨークの水
平偏向コイルなどによつて発生された漏洩磁界を
検出するようにCRTデイスプレー装置のケース
内に配置され、検出した磁界の変化量（時間微
分）に比例する電圧を発生する。

センス・コイルの電圧は次に第３図に示す回路
の積分器１４によつて積分され回路１４で増幅さ
れてコイル５，６の駆動用電流として供給され
る。このとき、その電流の極性は、漏洩磁界を打
ち消すように選択される。

Ｆ発明の効果以上説明したように、本発明は、CRTデイス
プレー装置の前面の低周波数の磁界の効果を軽減
するための簡単な構造で、効果的な解決を与え
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従つて、漏洩磁界の補償用の
コイルを装着したCRTデイスプレー装置の実施
例を示す模式図、第２Ａ図及び第２Ｂ図は、本発
明の別の実施例を示す模式図、第３図は、第２Ａ
図及び第２Ｂ図の実施例の駆動回路の模式図であ
る。１…CRT管、２…電磁ヨーク・アセンブリ、
３…CRTの画面、５，６…コイル、７…打消し
用磁界、Ｄ…磁気双極子、Ｓ…漏洩磁界。

Claims

【特許請求の範囲】

１陰極線管デイスプレーと、電子ビームを該陰
極線管デイスプレーの画面を横切るように走査す
るための電磁ヨーク装置と、該画面の前面に該電
磁ヨーク装置によつて発生される漏洩低周波磁界
を打ち消すように磁界を発生するための一対の補
償コイルをもつ陰極線管デイスプレー装置におい
て、上記一対の補償コイルは、それらの軸が上記
画面から離れた位置で交差するように互いに傾斜
して配置されていることを特徴とする陰極線管デ
イスプレー装置。