JPH0482625A

JPH0482625A - リング状部品の分解方法

Info

Publication number: JPH0482625A
Application number: JP19590090A
Authority: JP
Inventors: Tatsunobu Kobayashi; 小林　達宜; Mutsumi Yasutake; 睦実安竹; Koki Kato; 加藤　幸喜; Fukuo Hanada; 花田　福男
Original assignee: Mitsubishi Materials Corp
Current assignee: Mitsubishi Materials Corp
Priority date: 1990-07-24
Filing date: 1990-07-24
Publication date: 1992-03-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」この発明は、例えば、圧延ロールを構成する外側のロー
ル本体とこのロール本体の内側に固着された薄肉のスリ
ーブとを分解するリング状部品の分解方法に関する。

「従来の技術」上記のような圧延ロールにおいて、外側のロール本体と
このロール本体の内側に固着されたスリーブとを別体に
分解する方法として、従来、次のような方法が知られて
いる。

■第３図に示すように、プレステーブルｌに載置された
円筒状の治具２に、圧延ロール（リング状部品）３をそ
のロール本体（外側部材）４を治具２の上端面に支持さ
せて載置し、プレス装置のラムに取り付けられた円柱状
の治具５を降下させることによりスリーブ（内側部材）
６に荷重をかけてこれを下方に押出すことにより、ロー
ル本体４からスリーブ６を抜き取る方法。

■第４図に示すように、圧延コール３のスリーブ６を治
具７，７により挾持してこれら治具７，７をワイヤ８を
介して吊具９により吊り上げることにより、圧延ロール
３を保持し、ロール本体４をバーナｌＯにより加熱して
、ロール本体４とスリーブ６の熱膨張の差によりはめ合
い部分に隙間を発生させた後、ロール本体４をハンマ１
１等により下方に向けて叩くことにより、スリーブ６が
らロール本体４を抜き取る方法。

「発明が解決しようとする課題」しかしながら、上記のような従来の方法においては、次
のような課題があった。

■の場合ａ、ロール本体４とスリーブ６との間の面圧による摩擦
力や、接着剤の接着強度に対抗した大きな（数トン−数
百トン程度）力か必要となり、このため特に、大型の圧
延ロールの場合、プレス装置か大型化してしまう。

ｂ　分解する際に、上記面圧による摩擦力に抗してスリ
ーブ６を長い距離滑らせるため、カジリが発生し易く、
最悪の場合、部品の有効利用ができなくなる。

仁ロール本体４にスリーブ６が接着剤により固定されて
いる場合、ロール本体４とスリーブ６との間の狭い隙間
に剥離剤か入り難いので、接着強度があまり低下しない
。

ｄ　剥離材により接着強度を低下させることができでも
、スリーブ６を長い距離滑らせると、接着剤の凝集が生
じて、分解に要する力が大きくなったり、カジリか発生
して、最悪の場合、部品の有効利用かできなくなる。

■の場合ａ　ロール本体４とスリーブ６の熱膨張つ差により、は
め合い部分に隙間が発生するか、この隙間は熱伝導によ
り短時間しか発生しないので、ロール本体４の加熱、ハ
ンマ１１による叩きといった作業を何回も繰り返して行
わなければならず、結果として作業時間に長時間を要す
る。

ｂ　隙間の発生する時間が短な−で、プレス装置上での
作業が困難になるため、ロール本体４をハンマ１１等に
より叩いてスリーブ６から抜き出す必要かあるので、ロ
ール本体４がセラミックスや超硬合金等の脆性材料から
なる場合、ロール本体４にカケが生じ易い。

Ｃまた、ロール本体４とスリーブ６の熱膨張係数の差が
大きい場合、圧延ロールの温度を上昇させ１こり下降さ
せたりすれば、ハンマ等を使用せずにロール本体４とス
リーブ６を分解させることができるか、この場合でもし
め代か小さいものしか有効でなく、接着材を用いた固定
には有効ではない。

この発明は上記のような課題を解決することを目的とし
ている。

口課題を解決するための手段」上記課題を解決するために、この発明のリング状部品の
分解方法は、リング状部品を所定温度に加熱して膨張さ
せた後、内側部材の中空部に流体状の冷媒を供給するこ
とにより該内側部材を収縮させ、次いで、上記内側部材
と外側部材とを軸方向に離間させることを特徴としてい
る。

−作用」この発明のリング状部品の分解方法にあっては、所定温
度に加熱されて膨張したリング状部品の内側部材の中空
部に流体状の冷媒を供給することにより該内側部材が急
激に収縮して、外側部材と内側部材との間に比較的大き
な隙間が長時間発生するので、リング状部品を構成する
外側部材と内側部材とを大きな力を必要とせずに容易に
分解することかできるとともに、外側部材と内側部材と
の間に面圧が全く発生しないので、両者を共に傷付けず
に分解できる。

「実施例」以下、第１図および第２図を参照してこの発明のリング
状部品の分解方法の一実施例を説明する。

まず、圧延ロール３をその軸線を垂直に向けて長方形板
状の治具プレート１５に載置する。この場合、ロール本
体４からスリーブ６が突出していない方を下方に向けて
載置する。

次いで、スリーブ６のフランジ部６ａの２箇所に吊り治
具１６．１６を取り付ける。この吊り治具Ｉ６はスリー
ブ６と路間−の曲率を有する円弧板状のものであり、そ
の下面には凹溝１７が周方向に沿って形成されている。

また、吊り治具１６の外側面には固定ねじ１８が上記凹
溝１７に突出可能にねじ込まれている。そして、上記吊
り治具１６．１６はその凹溝１７．１７をスリーブ６の
フランジ部６ａの２ｗｊ所に係合させ、固定ねじ１８゜
＋８を締め付けることによりスリーブ６に着脱自在に取
り付けられるようになっている。また、上記吊り治具１
６，１６にはそれぞれワイヤＩ　９．＋９の下端部が連
結されており、これらワイヤ１９゜１９の上端部は昇降
自在のクレーンフック２０に連結されている。

次に、上記圧延ロール３をバーナ等により加熱して、全
体を２００℃程度に上昇させる。この温度は圧延ロール
３の素材により適宜５０℃〜４００℃の範囲で変更され
るものであり、圧延ロール３が鋼製のものの場合、焼戻
し温度以下に設定する。

その後、スリーブ６内にホース２１から冷却水（冷媒）
を供給してスリーブ６内を冷却水で満たす。

すると、スリーブ６が急激に冷却されて収縮するので、
第２図に示すように、このスリーブ６とロール本体４と
の間に隙間が発生する。

そして、上記クレーンフック２０を上昇させることによ
りスリーブ６をロール本体４から引き抜く。

この際、ロール本体４とスリーブ６とのはめ合い部分に
比較的大きな隙間が長時間発生するので、スリーブ６を
機械的な大きな力を必要と仕ずに容易に引き抜くことが
できるとともに、ロール本体４とスリーブ６との間に面
圧か全く発生しないので、両者を共に傷付けずに分解で
き、有効利用か可能である。

また、大きな力を必要としないので装置か大型化するこ
ともない。

さらに、ロール本体４とスリーブ６とが接着剤により固
定された圧延ロール３の場合でも、上記分解のための加
熱温度を１５０℃〜２５０℃に調整すれば、上記のよう
な隙間が生じるうえに接着剤が劣化してその接着機能が
除去されるので、大きな力を必要とせ、ずにスリーブ６
をロール本体４から容易に引き抜くことができるととも
に、両者を共に傷付けずに分解でき、有効利用が可能で
ある。

加えて、上記分解作業は鋼の焼戻し温度以下で行なわれ
るので、温度上昇による硬度低下や熱変形等が殆どなく
、この点においても部品（ロール４およびスリーブ６）
の有効利用が期待できる。

なお、圧延ロール等においてロール本体がセラミックス
や超硬合金の場合、外側のロール本体が内側の鋼製のス
リーブより熱膨張係数が小さいので、しめ代が大きくな
ると単なる熱膨張の差を利用しても、両者の間には隙間
が殆ど発生せず分解が困難であるが、この発明ではこの
ような場合においても容易に分解することができる。

また、上記実施例では、この発明を圧延ロールに適用し
た場合の述べたが、これに限ることなく、歯車、プーリ
等の種々の機械部品に適用することができるのは勿論で
ある。

「発明の効果」以上説明したように、この発明のリング状部品の分解方
法によれば、所定温度に加熱されて膨張したリング状部
品の内側部材の中空部に流体状の冷媒を供給することに
より該内側部材を収縮させるようにしたので、外側部材
と内側部材との間に比較的大きな隙間が長時間発生する
。

したがって、リング状部品を構成する外側部材と内側部
材とを大きな力を必要とせずに容易に分解することがで
きるとともに、外側部材と内側部材との間に面圧が全く
発生しないので、両者を共に傷付けずに分解でき、有効
利用が可能である。

さらに、外側部材と内側部材とが接着剤により固定され
たリング状部品でも、上記分解のための加熱により上記
のような隙間が生じるうえに接着剤が劣化してその接着
機能が除去されるので、大きな力を必要とせずに、外側
部材と内側部材とを容易に分解することができるととも
に、両者を共に傷付けずに分解でき、有効利用が可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明のリング状部品の分解方
法の一実施例を説明するためのもので、第１図は分解装
置の概略構成を示す断面図、第２図は内側部材が収縮し
ている状態を示す断面図、第３図および第４図はそれぞ
れ従来の分解方法を説明するための分解装置の概略構成
を示す断面図である。・・・・・圧延ロール（リング状部品）、４　・・・・・ロール本体（外側部材）、６・・・・・・スリーブ（外側部材）。

Claims

【特許請求の範囲】筒状をなす外側部材の内周部に、筒状をなす内側部材が
はめ合いまたは接着により固定されたリング状部品を、
上記外側部材と内側部材とに分解するリング状部品の分
解方法であって、上記リング状部品を所定温度に加熱して膨張させた後、
上記内側部材の中空部に流体状の冷媒を供給することに
より該内側部材を収縮させ、次いで、上記内側部材と外
側部材とを軸方向に離間させることを特徴とするリング
状部品の分解方法。