JPH04820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は寝台等の側部に支持して布団や患者等
の落下を防止するための側柵、特にイルリガート
ルスタンドを一体に備えた側柵に関するものであ
る。

（従来の技術及びその課題） 点滴、浣腸、洗腸、輸血等に用いるイルリガー
トルの薬液を入れる容器を吊持するためのイルリ
ガートルスタンドは、従来、その支柱部の下側を
寝台等のフレームに構成した嵌合穴に差し込んで
使用状態に支持し、使用しない場合には、取り外
して適所に収納するか、あるいは使用しない場合
にも常時差し込み状態にしたりしている。従つ
て、前者の場合には、イルリガートルスタンドを
使用の前に所定の収納場所に取りに行き、使用後
に再び収納場所に持つていかなければならないの
で比較的面倒であり、また後者の場合には不使用
時に邪魔になるという課題があつた。

本考案はかかる従来の課題を解決することを目
的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するための手段を、実施例に
対応する第１図〜第４図を参照して説明すると、
本考案の寝台等の側柵は、イルリガートルスタン
ド１の支柱部２の下側に支持棒３を屈折自在に連
結すると共に、側柵本体４の幅方向の一端側に、
前記支柱部２の下側及び支持棒３を嵌合自在な縦
支持筒部５を設け、該縦支持筒部５には前記支持
棒３を、その屈折位置６が該縦支持筒部５の上端
よりも上方に突出して前記支柱部２を前記側柵本
体４の幅方向に傾倒可能とするように所定の範囲
で昇降自在に固定し、前記支柱部２と前記側柵本
体４の上側部材１３に、対応する固定手段Ｌを構
成し、上記イルリガートルスタンド１は、イルリ
ガートル容器の吊持用突出部９を、前記支柱部２
の軸方向の折畳自在に構成したものである。

上記の構成に於いて、固定手段Ｌは、イルリガ
ートルスタンド１の支柱部２の上側に設けた突起
７と、側柵本体４の上側部材１３に設けた嵌合穴
８とから構成することができる。また側柵本体４
は、その下側に、寝台等のフレーム１１に形成し
た嵌合穴１２に差し込み自在な支柱部１０を突設
することができる。

（作用及び実施例） 次に本考案の作用を実施例を表わした図面を参
照して説明する。

まず本考案に於いて、側柵本体４は例えば図示
例のように、下側に支柱部１０を突設し、その下
側を寝台等のフレーム１１に構成した嵌合穴１２
に差し込み、立設状態で支持して使用する。この
他、側柵本体４は平行リンク機構等の適宜の昇降
機構で支持して昇降可能な側柵本体４として構成
し、上昇状態で支持して使用するように構成する
ことができる。

しかして側柵本体４の使用状態に於いて、イル
リガートルスタンド１の支柱部２を持ち上げて屈
折位置６を前記縦支持筒部５の上端よりも上方に
突出させると、支柱部２をこの屈折位置６を支点
として側柵本体４の幅方向に傾倒することができ
る。このようにして傾倒すると、支柱部２は側柵
本体４の上側部材１３に添つた状態となり、この
状態で固定手段Ｌにより上側部材１３に固定する
ことができる。固定手段Ｌは、バンド等の適宜の
固定具を用いることができるが、図示例のように
イルリガートルスタンド１の支柱部の上側に設け
た突起７と、側柵本体４の上側部材１３に設けた
嵌合穴８とから構成すると、支柱部２を傾倒して
突起７を嵌合穴８に嵌合するという簡単な操作で
上記固定を行うことができる。

以上の収納に際して、イルリガートル容器の吊
持用突出部９は、前記支柱部２の軸方向に折畳自
在に構成しているので、この吊持用突出部９も前
記傾倒状態に於いて側柵本体４の上側部材１３に
添つた状態となり、従つてイルリガートルスタン
ド１を、その構成要素の全てが邪魔にならないよ
うに不使用時の収納状態とすることができる。

次に、イルリガートルスタンド１を使用する場
合には、前記固定状態を解除した後、支柱部２を
持ち上げて前記屈折位置６を支点として回動上昇
させ、直立状態においてその下側を縦支持筒部５
内に嵌入する。嵌入した支柱部２は、支持棒３と
共に縦支持筒部５内を下降し、該支持棒３の昇降
範囲の下端で停止する。このようにして、支柱部
２は支持棒３と縦支持筒部５により直立状態に支
持され、折り畳んでいた吊持用突出部９を横方向
に突出させることにより、容易に使用状態とする
ことができる。

尚、符号１６はイルリガートル容器支持用の引
つ掛け用凹部である。また図示の実施例に於いて
は、縦支持筒部５に支持棒３を所定の範囲で昇降
自在に固定する構成として、支持棒３に長溝１４
を形成すると共に、該長溝１４に係合する支持軸
１５を縦支持筒部５に構成しているが、これとは
逆に縦支持筒部５に長溝を形成すると共に、支持
棒３に該長溝に係合する支持軸を構成しても良い
し、この他所定の範囲で昇降自在に固定する構成
であれば適宜の構成を適用することができる。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、寝台等の側部に支持して
布団や患者等の落下を防止するための側柵と、イ
ルリガートルスタンドを一体に構成しているの
で、必要時には即座に使用状態とすることができ
ると共に、使用しないときには他に場所に移動せ
ずに収納状態とすることができ、手間を省けると
いう効果がある。特に本考案は、前記イルリガー
トルスタンドを、イルリガートル容器の吊持用突
出部を含めて全て側柵本体の上側部材に添わせた
状態で固定して収納状態とするので、収納時に邪
魔にならず、そして必要時には容易に立設状態と
して使用することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の実施例を表わしたも
ので、第１図ａ，ｂは全体の概略構成及び動作を
表わした説明的斜視図、第２図ａ，ｂは要部の構
成及び動作を表わした説明的断面図、第３図は他
の要部の構成を表わした説明的断面図、第４図は
他の要部の構成を表わした説明的斜視図である。 符号１……イルリガートルスタンド、２……支
柱部、３……支持棒、４……側柵本体、５……縦
支持筒部、６……屈折位置、７……突起、８……
嵌合穴、９……吊持用突出部、１０……支柱部、
１１……フレーム、１２……嵌合穴、１３……上
側部材、１４……長溝、１５……支持軸、１６…
…引つ掛け用凹部、Ｌ……固定手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) イルリガートルスタンドの支柱部の下側に支
   持棒を屈折自在に連結すると共に、側柵本体の
   幅方向の一端側に、前記支柱部の下側及び支持
   棒を嵌合自在な縦支持筒部を設け、該縦支持筒
   部には前記支持棒を、その屈折位置が該縦支持
   筒部の上端よりも上方に突出して前記支柱部を
   前記側柵本体の幅方向に傾倒可能とするように
   所定の範囲で昇降自在に固定し、前記支柱部と
   前記側柵本体の上側部材に、対応する固定手段
   を構成し、上記イルリガートルスタンドは、イ
   ルリガートル容器の吊持用突出部を、前記支柱
   部の軸方向に折畳自在に構成したことを特徴と
   する寝台等の側柵。 (2) 第１項記載の固定手段は、イルリガートルス
   タンドの支柱部の上側に設けた突起と、側柵本
   体の上側部材に設けた嵌合穴とから構成したこ
   とを特徴とする寝台等の側柵。 (3) 第１項記載の側柵本体は、その下側に、寝台
   等のフレームに形成した嵌合穴に差し込み自在
   な支柱部を突設しいることを特徴とする寝台等
   の側柵。