JPH0481478B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は所定の時間中に組み上げの完成ができ
るか否かを競う遊戯に供する組上玩具に関するも
のである。

〔従来の技術〕および発明が解決しようとする問
題点〕 抑々、玩具として種々の形式のものは公知であ
るが、しかし現実的には特異性および斬新性があ
り且つ興趣がある玩具が常に要望されている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は跳上り体の押し当てにより押下されて
当該跳上り体と共に押下状態を維持し且つ操作レ
バーの操作後から所定時間の経過のちに急激に上
昇する構成とされた昇降軸が上面の中央に設けら
れた台筐と、この台筐の上面の外周に設けられた
連山形状突縁と、ジグソーパズルのピース状とさ
れた分割部材の寄せ集めで構成され且つ各分割部
材の周縁に雌側凹縁および雄側凸縁が設けられこ
れ等雌側凹縁、雄側凸縁の合致状態の嵌合時に所
要物の模擬形状に形成される中空の飛散体と、こ
の飛散体の裾縁に設けられた上記の連山形状突縁
の所定の位置だけと嵌合する裾合せ用凹縁５２
と、跳上り体の頂部に設けられた押下部材と、こ
の押下部材の押下を以て上記の所定時間の途中で
昇降軸の上昇に至るを停止するブレーキと、上記
の分割部材群に於て最後に組み上げられる特定の
分割部材に設けられた押下部材の押圧用ヘソ部と
を備え、跳上り体の形状を飛散体と関連する形状
としたことを特徴とする組上玩具を提供し、これ
により上記の要望に応えようとするものである。

〔実施例〕

図に示す実施例は玉子の下半分を模した形状に
呈する中空のプラスチツク製台筐１内に中間底を
設け、この中間底２の下面の中央に中筐部３を形
成すると共に台筐１に於ける上面壁４の中央個所
に軸受パイプ５を縦設して当該軸受パイプ５の上
端を上面壁４の上に僅かに突出させ同じく下端を
中筐部３内に垂下させ、この軸受パイプ５内に上
端面が閉塞され下端面が開放されたパイプ状の昇
降軸６を上下摺動自在且つ回転不能に挿入しまた
軸受パイプ５の上端と昇降軸６の下端とに相互に
係合する上方への抜け止め用内向フランジ７およ
び同外向フランジ８を夫々設け、この昇降軸６内
にコイルバネ９を装入して其の上端を昇降軸６の
上端壁に下端を中筐部３の底壁１０に圧接させる
と共に昇降軸６の縦中心に上端が上昇状態の昇降
軸６の上方に下端が中筐部３の底壁１０の下方に
貫出する長さの軸棒１１を上下動自在に挿通し、
この軸棒１１の下端に周縁面が上方に向つて拡が
る截頭円錐盤１３を固着する。また軸受パイプ５
に於て中筐部３内に存する個所に同軸受パイプ５
を中心として揺動する扇型歯車１５を設け、この
扇形歯車１５の基端縁に操作レバー１６を一体に
突設して当該操作レバー１６の外端を台筐１の外
に横向きの長いスリツト１７を介して貫出させ且
つ扇型歯車１５と中筐部３の天壁とに同扇型旗車
１５用のリターンバネ１８の両端を係止し、更に
軸受パイプ５に於て台筐１の上面壁４と中間底２
との間の個所に同軸受パイプ５を中心として揺動
する軸受板２０を取付け、この軸受板２０の揺動
端に大径歯車２１と小径歯車２２より形成された
クラツチ歯車２３を回転自在に軸承し当該小径歯
車２２を上記の扇型歯車１５に噛合させ、また台
筐１の上面壁４の下面にガンギ車２４とガンギ車
２４に係合するアンクル２５と同アンクル２５に
より長孔２７および同長孔２７に嵌合するピン２
８を介して作動する揺動円板２９とクラツチ歯車
２３およびガンギ車２４に噛合する伝達歯車３０
とを夫々軸承すると共に上記の軸受板２０にクラ
ツチ歯車２３と伝達歯車３０とを噛合の状態とさ
せる力を賦与する牽引発条３１を掛止し、更に中
間底２の所要個所に縦軸３２を回転自在且つ上下
動不能に取付け、この縦軸３２の上端にブレーキ
部材３３を回転不能に固定して当該ブレーキ部材
３３のシユー部３４を上記の揺動円板２９の外周
縁面に対向させると共に縦軸３２の下端を中筐部
３の下面に貫出させて当該貫出端に揺振部材３５
の基端を回転不能に固着し、この揺振部材３５の
中間位置の下面に三角形突起３６を突設して当該
三角形突起３６の傾斜縁を上記の円錐盤１３のテ
ーパー面１２に当接するようにし、また中筐部３
の底壁１０の上面にＬ形状のストツパー部材３８
の中間点を底壁１０に回転自在に軸着し、このス
トツパー部材３８の中間点を底壁１０に回転自在
に軸着し、このストツパー部材３８の一辺の内側
縁を傾斜縁３９とすると共に同ストツパー部材３
８の折曲部の外周と上記の揺振部材３５の先端と
にバネ掛け突起４０，４１を一体に設けてこれ等
両バネ掛け突起４０，４１に引寄せバネ４２の両
端を掛け止め、この引寄せバネ４２の作用力によ
つて上記の三角突起３６の傾斜縁がテーパー面１
２に当接され同じく傾斜縁３９が下降された昇降
軸６に於ける外向フランジ８の上側に臨入される
ようにし、更に上記の操作レバー１６の中間個所
の下面に下向突起４３を一体に突設して当該下向
突起４３の先端部をストツパー部材３８の他辺の
先端部４４の軌跡内に臨入させ、操作レバー１６
の戻り切る直前の位置に於て下向突起４３が先端
部４４に当接して上記の傾斜縁３９の外向フラン
ジ８の上側への臨入を非臨入状態とするようにす
る。

また、台筐１の上面の全外周に連山形状の突縁
４６を周設すると共に当該台筐１とは別個に、全
体がジグソーパズルのピース状とした分割部材４
８の寄せ集めで構成され且つ各分割部材４８が其
の周縁に雌側凹縁４９および雄側凸縁５０が備え
られこれ等雌雄両側凹凸縁４９，５０が合致状態
に嵌合された時に玉子の上半分を模した形状を呈
するようにされたプラスチツク製の飛散体５１に
於て裾部を形成する分割部材４８の裾縁に上記の
連山形状突縁４６の所定の位置だけと嵌合する裾
合せ用凹縁５２を設ける。

更に、これ等台筐１、飛散体５１とは別個にプ
ラスチツクを以てニワトリを模した形状を呈する
中空の跳上り体５４を構成し、この跳上り体５４
の底面の中央に上記の昇降軸６の頂端が嵌入する
凹所５５をまた同凹所５５の頂壁に立上管５６を
夫々設け、この立上管５６の頂端にトサカの一部
を模した形状の押下部材５７を挿込棒５８を介し
て差立てると共に当該押下部材５７の中間個所に
抜止鍔５９を設け、この押下部材５７の頂部を跳
上り体５４の頂壁に開設された通孔６０を介して
上方に突出し且つ同押下部材５７を上記の軸棒１
１の上端を以て上方に戻すようにし、更に上記の
分割部材４８らの中に於て押下部材５７の頂部と
対向する個所に来る特定の分割部材６２の内面に
同押下部材５７の押圧用ヘソ部５３を一体に設
け、また上記の揺動円板２９の外周と昇降軸６の
外周に同昇降軸６が最も下降した位置を除いた全
位置に存する状態の際に係合して揺動円板２９の
揺振を停止させる係合突起６４と縦方向に長い係
合突条６５を夫々設けたものである。

尚、図中６８は回転止用案内リブ、６９は同リ
ブ用摺動溝、７０，７０′はリターンバネ１８の
係止用鉤爪、７１は操作レバー１６の振れ止めリ
ング、７２は操作レバー１６の当接ピン、７３は
ストツパー部材３８の浮き上り防止部を示す。

〔作用〕

本発明は上記のような構成であるので、操作レ
バー１６を第１図に示すように右方の位置とした
時にはリターンバネ１８が伸長して扇型歯車１５
に蓄力され、この蓄力は係合突起６４が係合突条
６５に係止されて揺動円板２９、アンクル２５、
ガンギ車２４、伝達歯車３０、クラツチ歯車２３
および扇型歯車１５が停止されていることによつ
て維持される。尚、操作レバー１６を上記のよう
に右方の位置とする時には扇型歯車１５が第５図
に於て時計方向にクラツチ歯車２５が反時計方向
に夫々回転し当該クラツチ歯車２５が第３図に於
て左方に牽引発条３１の作用力に抗して移動して
伝達歯車３０を回転させるに至らない。次いで上
記の蓄力状態に於て昇降軸６の頂端を凹所５５の
頂壁に押し当て且つ軸棒１１の頂端を立上管５６
に嵌入させて跳上り体５４を押下し、斯くすると
昇降軸６が軸受パイプ５内をコイルバネ９の作用
力に抗して下降し、この下降の終期に外向フラン
ジ８がストツパー部材３８の傾斜縁３９を滑べつ
て同ストツパー部材３８を一時的に第５図に於て
反時計方向に僅かに回転させることによつて同ス
トツパー部材３８の下側に通過し、この通過と同
時にストツパー部材３８が引寄せバネ４２の作用
力により戻つて外向フランジ８に係止し、この係
止によつて昇降軸１６を下降の状態すなわちコイ
ルバネ８の蓄力の状態を維持すると共に軸棒１１
の上端が挿込棒５８の下端を押圧して押下部材５
７を押上げ状態とし、また上記したように昇降軸
６が下降状態となると係合突条６５も下降状態と
なつて係合突起６４をフリーの状態とし、このよ
うにフリーの状態となると上記の扇型歯車１５の
蓄力が解放を開始してクラツチ歯車２３、伝達歯
車３０、ガンギ車２４の回転およびアンクル２
５、揺動円板２９の揺動をなし続け、操作レバー
１６の戻り切る直前の位置に於て下向突起４３が
ストツパー部材３８を押圧して同ストツパー３８
による外向フランジ８に対する係止を解除し、こ
の解除と同時に昇降軸６がコイルバネ８の解放力
により爆発的に上昇して跳上り体５４が飛ばされ
る。このように係合突起６４がフリーの状態とな
つてから跳上り体５４が飛されるまでの時間中に
台筐１の上面の外周に設けられた連山形状突縁４
６に分割部材４８を、ジグソーパズルを完成する
要領すなわち形が合致する連山形状突縁４６と雌
側凹縁４９雄側凸縁５０との適宜な嵌合により組
み上げて飛散体５１を完成するようにする。斯る
飛散体５１の完成が上記の時間中に達成されない
場合には組み上げの途中で跳上り体５４の飛出に
より爆発的に崩壊させられ、また時間中に達成さ
れた場合には特定分割部材６２の組み終りに伴つ
て押圧用へソ部６３が押下部材５７、軸棒１１お
よび円錐盤１３を押下し、この円錐盤１３の押下
によつて三角形突起３６を押出して揺振部材３５
を円錐盤１３から離れる方向に揺動し、この揺動
により縦軸３２が回転してブレーキ部材３３のシ
ユー部３４を揺動円板２９の外周縁面に強く押圧
し、斯くすると同揺動円板２９、アンクル２５、
ガンギ車２４、伝達歯車３０、クラツチ旗車２３
および扇型歯車１５が停止して上記の爆発的崩壊
を回避するようにしたものである。即ち時間中に
飛散体５１の完成ができるか否かを競う遊戯など
をなすようにしたものである。

〔発明の効果〕

本発明は上記の通りであるので所期の目的を充
分に達成することができる優れた効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すものであつて、第１
図は台筐の斜視図、第２図は第１図Ａ−Ａ線に沿
う断面図、第３図は第２図Ｂ−Ｂ線に沿う断面
図、第４図は第２図B′−B′線に沿う断面図、第
５図はB″−B″線に沿う断面図、第６図は台筐に
跳上り体を載せた状態の斜視図、第７図は途中ま
で組み上げた状態の斜視図、第８図は第７図Ｃ−
Ｃ線に沿う断面図、第９図は完全に組み上げた状
態の斜視図、第１０図は第９図Ｄ−Ｄ線に沿う断
面図、第１１図は第９図D′−D′線に沿う断面図、
第１２図は第１０図Ｅ−Ｅ線に沿う断面図、第１
３図は第１０図E′−E′線に沿う断面図、第１４図
は第１０図E″−E″線に沿う断面図、第１５図は
崩壊に達した状態の斜視図、第１６図は第１５図
Ｆ−Ｆ線に沿う断面図、第１７図は第１５図F′−
F′線に沿う断面図、第１８図は第１５図F″−
F″線に沿う断面図である。 １……台筐、２……中間底、３……中筐部、４
……上面壁、５……軸受パイプ、６……昇降軸、
７……内向フランジ、８……外向フランジ、９…
…コイルバネ、１０……底壁、１１……軸棒、１
２……テーパー面、１３……円錐盤、１５……扇
型歯車、１６……操作レバー、１７……スリツ
ト、１８……リターンバネ、１９……軸受板、２
１……大径歯車、２２……小径歯車、２３……ク
ラツチ歯車、２４……ガンギ車、１５……アンク
ル、２７……長孔、２８……ピン、２９……揺動
円板、３０……伝達歯車、３１……牽引発条、３
２……縦軸、３３……ブレーキ部材、３４……シ
ユー部、３５……揺振部材、３６……三角形突
起、３８……ストツパー部材、３９……傾斜縁、
４０，４１……バネ掛け突起、４２……引寄せバ
ネ、４３……下向突起、４４……先端部、４６…
…連山形突縁、４８……分割部材、４９……雌側
凹縁、５０……雄側凸縁、５１……飛散体、５２
……裾合せ用凹縁、５４……跳上り体、５５……
凹所、５６……立上管、５７……押下部材、５８
……挿込棒、５９……抜止鍔、６０……通孔、６
２……特定分割部材、６３……押圧用ヘソ部、６
４……係合突起、６５……係合突条、６８……案
内リブ、６９……摺動溝、７０，７０′……鉤爪、
７１……振れ止めリング、７２……当接ピン、７
３……浮き上り防止部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 跳上り体の押し当てにより押下されて当該跳
   上り体と共に押下状態を維持し且つ操作レバーの
   操作後から所定時間の経過のちに急激に上昇する
   構成とされた昇降軸が上面の中央に設けられた台
   筐と、この台筐の上面の外周に設けられた連山形
   状突縁と、ジグソーパズルのピース状とされた分
   割部材の寄せ集めで構成され且つ各分割部材の周
   縁に雌側凹縁および雄側凸縁が設けられこれ等雌
   側凹縁、雄側凸縁の合致状態の嵌合時に所要物の
   模擬形状に形成される中空の飛散体と、この飛散
   体の裾縁に設けられた上記の連山形状突縁の所定
   の位置だけと嵌合する裾合せ用凹縁５２と、跳上
   り体の頂部に設けられた押下部材と、この押下部
   材の押下を以て上記の所定時間の途中で昇降軸の
   上昇に至るを停止するブレーキと、上記の分割部
   材群に於て最後に組み上げられる特定の分割部材
   に設けられた押下部材の押圧用ヘソ部とを備え、
   跳上り体の形状を飛散体と関連する形状としたこ
   とを特徴とする組上玩具。