JPH048008B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエノキ茸栽培容器の自動搬入装置、特
に特公昭55−42801号公報、特開昭60−30619号公
報等で提案されている自動紙巻装置にエノキ茸栽
培容器を一個ずつ自動的に供給するエノキ茸栽培
容器の自動搬入装置に関する。

〔関連技術とその問題点〕

この種のものに、供給シユートから一列に整列
された栽培容器をシリンダの動作により順次一個
ずつ自動紙巻装置に供給するものが特公昭55−
42801号公報で知られている。しかし、これは供
給シユートに栽培容器を人手により供給しつづけ
る必要があるため煩雑であり、作業効率が低い面
を有していた。

そこで、複数列に整列した容器群から容器を一
個ずつ自動で供給するものとして、実開昭57−
181725号公報のワーク移送装置を利用することが
考えられる。このワーク移送装置は整列した複数
のワークを単数列ごとに押し出すピストンロツド
式の第１のシリンダと、この第１のシリンダーの
ピストンロツドにより送られたワークを間歇送り
する第２のコンベヤとを備え、第２のコンベヤに
設けた第１近接スイツチにより前記単数列のワー
クを検知して該第２のコンベヤを間歇送りし、こ
の第２のコンベヤの進行方向に設けた光電スイツ
チにより列最後尾のワークを検知し、この検知に
よつて前記ピストンロツドを作動して次列のワー
クを第２のコンベヤに押し出すものである。しか
し、このワーク移送装置は第１のシリンダーと第
２のコンベヤとの駆動切り換えに、第１近接スイ
ツチ、光電スイツチといつた二つのスイツチを必
要とする上に、ワークの最後尾が通過したのを光
電スイツチが検知してから、次列のワークを第２
のコンベヤに押し出すものであるため、列間に間
断を生じて連続した搬入ができず、装置の作動効
率に劣り、また、複数列に整列したワークの最後
列をピストンロツドにより押し付けて最前列のワ
ークを押し出すものであるため、この種のエノキ
茸栽培用容器に用いると容器相互間にピストンロ
ツドによる余分な押付力が働き容器表面が傷付く
虞がある。

〔発明の目的〕

本発明は、多数の容器群を供給するだけで栽培
容器を順次一個ずつ自動紙巻装置に搬入すること
が出来るとともに、多数列の容器群から単数列の
容器に円滑に移行することが可能なエノキ茸栽培
容器の自動搬入装置を提供することを目的とする
ことにある。

〔発明の概要〕

本発明のエノキ茸栽培容器の自動搬入装置はエ
ノキ茸栽培用容器群を複数列に整列して収納する
箱体を設け、上記複数列の容器群を移送するため
の第１のコンベヤ上に上記箱体を組み入れると上
記容器群の各口部を挟着機構により挟着して上昇
し、空の箱体を取り出すと下降して口部を離脱す
る容器群昇降機構を設け、上記第１のコンベヤと
交叉する方向に単数列の容器を移送する第２のコ
ンベヤを設けたエノキ茸栽培容器の自動搬入装置
において、第１のコンベヤの進行方向の第２のコ
ンベヤ側に設けられ、上記容器群の列巾に対応す
る巾を有する揺動自在な受板とこの受板に第１の
コンベヤから送られた容器の押圧を感知するリミ
ツトスイツチとを備え、このリミツトスイツチは
第２のコンベヤ上に容器が送られたことを感知し
て第１のコンベヤを逆移送するとともに、第２の
コンベヤを作動し、かつこの第２のコンベヤの作
動により上記受板から容器が外れると第１のコン
ベヤにより次列の容器を第２のコンベヤ上に移送
するように構成したことにある。

〔実施例〕

第１図、第２図、第３図、第４図はこの発明の
一実施例を示すもので、１は複数列のエノキ茸栽
培用容器２群を移送する巾を有する機枠Ａに装着
されたスラツト式の第１のコンベヤであり、多数
のスラツト３がチエーン４に止着され、このチエ
ーン４が掛渡された前後のスプロケツト５の一方
が正逆転モータ６に連結している。７は第１のコ
ンベヤ１の進行方向の巾のほぼ中央より始端側の
両側の機枠Ａに対峙する一対のガイドレールであ
り、平面矩形状で側面Ｔ字状の架体８がその一対
のガイドレール７に沿つて昇降自在に装着してい
る。９は架体８に揺動自在に垂下した前後で一組
とする五組の吊杆であり、それぞれの組の吊杆９
には断面コ字状の挟み付け杆１０が前後方向に水
平に固定している。１１は架体８を所定高さすな
わち挟み付け杆１０が栽培容器２の口部２ａの高
さに位置する高さで係止するように機枠Ａ側に設
けられたストツパーであり、各挟み付け杆１０は
口部２ａの巾とほぼ同等間隔を置いて配置され
る。挟み付け杆１０の両側には口部２ａの各挟着
位置に弾性部材である板バネ１２が設けられてい
る。１３は一対のガイドレール７に沿つて昇降し
て係止杆１４を介し架体８を一体的に昇降するカ
ム板であり、連接杆１６を介しモータ１５に連結
したクランク１６ａと連結している。その場合、
クランク１６ａの長さによつて架体８の上昇高さ
が設定されるが、その高さは多数の容器２群を整
列して収納する箱体１７の高さ以上であればよ
い。１８は五組の吊杆９のうち両側組の吊杆９ａ
相互を連結する連接部であり、上記カム板１３の
カム面１３ａと係合して両側の挟み付け杆１０を
内方に向かつて傾動するローラ１９が枢着されて
いる。２０は架体８の昇降におけるカム板１３の
上点を感知するリミツトスイツチ、２１は下点を
感知するリミツトスイツチである。

２２，２２ａは第１のコンベヤ１の両側におい
て上記挟み付け杆１０と平行に機枠Ａ側に設けた
箱体１７の案内レールであり、箱体１７の巾に合
わせて設けられ、その案内レール２２，２２ａの
両端側には箱体１７の出入状態を感知する一対の
リミツトスイツチ２３，２３ａが設けられてい
る。２４は第１のコンベヤ１の終端部にそのコン
ベヤ１と交叉方向に進行するように機枠Ａに設け
られたスラツト状の第２のコンベヤであり、一個
の容器２を移送する巾をもつ多数のスラツト２５
がチエーン２６に止着され、このチエーン２６が
掛渡された前後のスプロケツト２７の一方がモー
タ２８と連結している。２９は第１のコンベヤ１
の進行方向側の第２のコンベヤ２４の側部に位置
して機枠Ａに設けられた容器２の第１の受板であ
り、容器２群の列巾に対応する巾を有し、その後
面側には容器２が第２のコンベヤ２４上に移送さ
れたことを感知するリミツトスイツチ３０が設け
られリミツトスイツチ３０に内蔵されたバネ３１
により前方へ傾斜して揺動自在に吊設している。

３２は第２のコンベヤ２４の終端側の機枠Ａに
設けられた第２の受板であり、容器２が終端に達
したことを感知するリミツトスイツチ３３が設け
られている。３４は第２のコンベヤ２４の終端側
の側方においてそのコンベヤ２４と直交する方向
に摺動可能に機枠Ａに設けた摺動杆であり、先端
には第２の受板３２に止められた容器２を図示し
ない自動紙巻装置に押圧して供給する可動板３５
が設けられている。摺動杆３４にはモータ３６に
連結されたリンクアーム３７が連接されており、
摺動杆３４の一往復を感知するリミツトスイツチ
３８が設けられている。

しかして、多数の容器２群を複数列に整列して
収納した箱体１７を第１のコンベヤ１上に案内レ
ール２２，２２ａに沿つて組み入れると各挟み付
け杆１０間に容器２の口部２ａが挿入するととも
に、箱体１７により一対のリミツトスイツチ２
３，２３ａがオンしモータ１５が作動する。これ
により、クランク１６ａ、連接杆１６を介しカム
板１３がガイドレール７に沿つて上昇する。する
と、カム板１３の上昇にともないカム面１３ａに
ローラ１９が係合し、両側組の挟み付け杆１０が
内方に向かつて作動するため各挟み付け杆１０は
弾性部材である板バネ１２を介して各容器２の口
部２ａを押し付け挟着する。かかる状態において
カム板１３がさらに上昇するとカム板１３は係止
杆１４と係合して架体８をガイドレール７に沿つ
て上昇するため容器２群は箱体１７の高さ以上に
吊り上げられる架体８が最上点まで上昇するとリ
ミツトスイツチ２０がオンしモータ１５が停止す
る。次に、空になつた箱体１７を案内レール２
２，２３ａに沿つて第１のコンベヤ１上から引き
抜くと、一対のリミツトスイツチ２３，２３ａが
オフとなりモータ１５が動作するためクランク１
６ａはさらに動作しカム板１３および架体８は下
降する。さらに下降すると架体８はストツパー１
１により係止するとともにカム板１３がさらに下
降するためカム面１３ａとローラ１９との係合が
解除され各挟み付け杆１０は元位置に復帰して各
容器２の口部２ａは解除される。カム板１３が最
下点まで達するとリミツトスイツチ２１がオン
し、モータ１５が停止すると同時に正逆転モータ
６が動作して第１のコンベヤ１が駆動する。これ
により四列に整列した容器２群は第２のコンベヤ
２４に向かつて送られ、最前列の四個の容器２が
第２のコンベヤ２４上に達して第１の受板２９を
押圧する。するとリミツトスイツチ３０がオン
し、第１のコンベヤ１は停止して第２のコンベヤ
２４は作動する。このため、第２のコンベヤ２４
上に載置している四個の容器２は第２の受板３２
に向かつて送られ、容器２が第２の受板３２に達
するとリミツトスイツチ３３がオンし第２コンベ
ヤ２４が停止すると同時にモータ２８が動作して
リンクアーム３７を介して摺動杆３４が摺動して
可動板３５は一個の容器２を図示しない自動紙巻
装置に押出供給する。摺動杆３４が復帰するとリ
ミツトスイツチ３８がオンしモータ２８は停止す
る。続いて第２コンベヤ２４と可動板３５の動作
により容器２は一個ずつ自動供給される。

このように第２のコンベヤ２４上の容器２が受
板３２に向かつて送られ、四番目の容器２が第１
の受板２９から外れるとこの第１の受板２９が復
帰しリミツトスイツチ３０はオフし、第１のコン
ベヤ１が動作して同時に第１のコンベヤ１上の最
前列の四個の容器２が第２のコンベヤ２４上に送
られ順次上記と同様の動作を反復する。

このようにして、容器２群を複数列に整列して
収納した箱体１７を第１のコンベヤ１上に組み入
れるだけで複数列に整列した容器２群は第１のコ
ンベヤ１により第２のコンベヤ２４上に送られ、
第２のコンベヤ２４により送られる単数列の容器
２は可動板３５により一個ずつ自動的に供給さ
れ、一連の作動によつて容器２が自動的に搬入さ
れるように構成されている。

さらに、本発明は第１のコンベヤ１の進行方向
の第２のコンベヤ２４側に第２のコンベヤ２４上
に単数列の容器２が送られたことを検知する検知
器でありリミツトスイツチ３０が設けてあり、こ
のリミツトスイツチ３０には、リミツトスイツチ
３０がオン動作時に第１のコンベヤ１の駆動用正
逆転モータ６が逆回転して停止するとともに、第
２のコンベヤ２４の駆動用モータ２８が作動し、
さらにリミツトスイツチ３０がオフ動作すると第
１のコンベヤ１を正回転するように電気的に接続
して検知応動装置３９を形成している。この場
合、第２のコンベヤ２４上に載せられた容器２が
前記第２の受板３２を押圧し、リミツトスイツチ
３３を作動するまでの間を第１のコンベヤ１が逆
回転するように形成している。したがつて、第４
図のＡ〜Ｄの動作図のように、第１のコンベヤ１
により送られた四列の容器２群が第２のコンベヤ
２４に達して最前列の四個の容器２が第２のコン
ベヤ２４上に送られると第１の受板２９を押圧し
てリミツトスイツチ３０をオンする。このリミツ
トスイツチ３０のオン動作により第４図Ｂ，Ｃの
ように第１のコンベヤ１は逆移動するため最前列
の四個の容器２から他の容器２群が離されて相互
に間隔が形成される。同時に第２のコンベヤ２４
が動作して第２のコンベヤ２４上の単数列の容器
２は円滑に移送され、第４図Ｄのように第１のコ
ンベヤ１上に載せられた容器２群と第２のコンベ
ヤ２４上に載せられた一列の容器２は一定間隔Ｂ
が保たれ、これにより第２のコンベヤ２４上に載
せられた容器２が良好に送られて前記第２の受板
３２を押圧し、リミツトスイツチ３３を動作する
と第１のコンベヤ１の逆移動と第２のコンベヤ２
４を停止し、次いで第２のコンベヤ２４の作動と
停止を反復して可動板３５により一個ずつ自動搬
入される。

なお、図中Ｃは挟み付け杆１０と板バネ１２等
の弾性部材と架体８等から形成した挟着機構、Ｄ
はモータ１５、クランク１６ａ、連接杆１６、カ
ム板１３、ローラ１９等からなる昇降機構であ
る。また、上記実施例では昇降機構Ｄによる昇降
時にカム面１３ａとローラ１９との係合によつて
挟着解除動作が行われるように形成したシリンダ
ー機構によりそれぞれ独立して動作するように形
成してもよく、また、正逆転モータ６の逆回転作
動量を決定する検知応動装置３９は、一実施例で
はリミツトスイツチ３３の作動によつて設定する
ように構成していたが、一定時間あるいは距離な
どを設定して第１のコンベヤ１の逆転移動量を決
定するようにしてもよい。

〔発明の効果〕

本発明はエノキ茸栽培用容器群を複数列に整列
して収納する箱体を設け、上記複数列の容器群を
移送するための第１のコンベヤ上に上記箱体を組
み入れると上記容器群の各口部を挟着機構により
挟着して上昇し、空の箱体を取り出すと下降して
口部を離脱する容器群昇降機構を設け、上記第１
のコンベヤと交叉する方向に単数列の容器を移送
する第２のコンベヤを設けたエノキ茸栽培容器の
自動搬入装置において、第１のコンベヤの進行方
向の第２のコンベヤ側に設けられ、上記容器群の
列巾に対応する巾を有する揺動自在な受板とこの
受板に第１のコンベヤから送られた容器の押圧を
感知するリミツトスイツチとを備え、このリミツ
トスイツチは第２のコンベヤ上に容器が送られた
ことを感知して第１のコンベヤを逆移送するとと
もに、第２のコンベヤを作動し、かつこの第２の
コンベヤの作動により上記受板から容器が外れる
と第１のコンベヤにより次列の容器を第２のコン
ベヤ上に移送するよう構成したものであるから、
多数の容器を供給するだけで容器を順次一個ずつ
自動紙巻装置に自動搬入することが可能であり、
さらに、多数列の容器群から単数列の容器への移
行が円滑に行われるため動作が正確となり、その
効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す全体平面
図、第２図は同正面図、第３図は昇降状態を示す
要部の断面図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは動作順序
を示す平面図である。 １…第１のコンベヤ、２…容器、２ａ…口部、
２４…第２のコンベヤ、３９…検知応動装置、Ｃ
…挟着機構、Ｄ…昇降機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ エノキ茸栽培用容器群を複数列に整列して収
   納する箱体を設け、上記複数列の容器群を移送す
   るための第１のコンベヤ上に上記箱体を組み入れ
   ると上記容器群の各口部を挟着機構により挟着し
   て上昇し、空の箱体を取り出すと下降して口部を
   離脱する容器群昇降機構を設け、上記第１のコン
   ベヤと交叉する方向に単数列の容器を移送する第
   ２のコンベヤを設けたエノキ茸栽培容器の自動搬
   入装置において、第１のコンベヤの進行方向の第
   ２のコンベヤ側に設けられ、上記容器群の列巾に
   対応する巾を有する揺動自在な受板とこの受板に
   第１のコンベヤから送られた容器の押圧を感知す
   るリミツトスイツチとを備え、このリミツトスイ
   ツチは第２のコンベヤ上に容器が送られたことを
   感知して第１のコンベヤを逆移送するとともに、
   第２のコンベヤを作動し、かつこの第２のコンベ
   ヤの作動により上記受板から容器が外れると第１
   のコンベヤにより次列の容器を第２のコンベヤ上
   に移送するよう構成したことを特徴とするエノキ
   茸栽培容器の自動搬入装置。