JPH047787Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、一体に組み込まれた排気用フード
を備える吊戸棚の新規なる構造に関する。

（従来の技術） 従来、加熱調理時に上昇する排気ガスや臭気等
を室外に排出するために、ダクト手段で室外に連
通したレンジフード、換気フード等の排気用フー
ドを、吊戸棚とは別体に構成し、加熱器具の上方
に吊戸棚に隣接したり、或は吊戸棚内に組み込ん
で配置することは公知である。

しかしながら、このように排気用フードを吊戸
棚とは別体に構成した場合、排気用フードと吊戸
棚とのデザイン、模様、色彩等を統一させるに
は、吊戸棚のデザイン等に合わせて排気用フード
を多種類用意しなければならず、製造コスト、在
庫、等の点から少なからざる無駄を生じていた。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は、吊戸棚の内壁の一部を排気用フー
ドと兼用することによつて、排気用フードを吊戸
棚内に一体に組み込むことにより、従来の排気用
フードにみられた欠点を解消せんとするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するためにこの考案が採つた
手段は、前面を開放された方形箱状の吊戸棚の底
板４の一部を選択的に開口６し、該開口６の両側
に間仕切板７を配設して、吊戸棚内と区画された
フード部空間８を形成し、該フード部空間８を室
外に連通すると共に、吊戸棚部の前面を扉１０で
閉塞し、フード部空間８の前面を着脱自在なフー
ド前面板９で閉塞し、前記間仕切板７の内部に断
熱板１１を挿設したことを特徴とする。

（作用） 吊戸棚の背面板、天板並びに間仕切板及び前面
板で下面を開放した方形箱状のフード部を、吊戸
棚内に一体に構成するため、フード部の背面板と
天板は吊戸棚の背面板及び天板と共用することが
出来、前面板を交換するのみで、吊戸棚と意匠を
統一することが出来る。又、底板の開口部を閉塞
し、前面板に代わつて扉を取り付ければ、吊戸棚
のみの構成とすることも出来る、更に、間仕切板
には断熱板が挿設され、吊戸棚の収納空間への排
気熱の断熱を図り得る。

（考案の効果） この考案によれば、フード部が吊戸棚内に一体
に組み込まれ、吊戸棚の内部を間仕切板で仕切
り、底面を開放することにより排気用フードの実
質的な排気スペースが吊戸棚内の空間によつて構
成することが出来るため、従来の如き方形箱状の
フード本体を別体に形成する必要がなくなり、製
造コスト、在庫数等を著しく低減することが出来
ると共に、前面板を交換するのみで、吊戸棚とデ
ザイン、模様、色彩等を統一させることが出来る
ため、吊戸棚と排気用フードの意匠合わせをきわ
めて簡単に行うことが可能となる、又、間仕切板
の断熱性により、排気熱が吊戸棚の収納空間に伝
えられて、収納された物品が熱に悪影響を受ける
おそれがなくなる。

（実施例） 以下に図面を参照しつつこの考案の好ましい実
施例について説明する。図において１は好ましく
はステンレス鋼板等の金属板で形成された吊戸棚
本体であつて、天板２、背面板３、底板４並びに
両側面板５で構成される前面を開放した横長方形
の箱形状をなす。

底板４はその一部が選択的に開放されて開口６
が形成され、該開口６の両側面を間仕切板７で仕
切つて吊戸棚内部と区画する。間仕切板７で仕切
られた空間８はフード部の内部空間を構成し、天
面及び背面は吊戸棚本体１の天板２及び背面板３
により共通して仕切られる。

間仕切板７で仕切られたフード部空間８の前面
はフード部前面板９で閉塞され、又吊戸棚本体の
残部の前面は扉１０で閉塞自在に閉塞される。フ
ード前面板９と扉１０はそのデザイン、模様、色
彩等が統一されて、意匠合わせされている。図示
の実施例では、フード部前面板９及び扉１０が着
脱自在にされており、両者を共に交換可能として
いるが、フード前面板９のみを着脱自在としても
良いことは勿論である。フード部空間８はダクト
等の手段により室外に連通される。

間仕切板７は２枚のパネルを若干の間隙をおい
て接合し、内部に狭い空間を有する構成として、
背部から石膏ボード等の断熱板１１を挿入して、
断熱効果を具備させる。

フード部空間の背面には、必要に応じて排気フ
アン１２を取り付けて排気を行う。

【図面の簡単な説明】

第１図は取付状態を示す斜視図、第２図は分解
斜視図、第３図は断面図、第４図はフード前面板
の斜視図、第５図は間仕切板の一部を切り欠いだ
斜視図、第６図は断熱板の挿入状態を示す斜視図
である。 １……吊戸棚本体、２……天板、３……背面
板、４……底板、５……両側面板、６……開口、
７……間仕切板、８……フード部空間、９……フ
ード前面板、１０……扉、１１……断熱板、１２
……排気フアン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面を開放された方形箱状の吊戸棚の底板４の
   一部を選択的に開口６し、該開口６の両側に間仕
   切板７を配設して、吊戸棚内と区画されたフード
   部空間８を形成し、該フード部空間８を室外に連
   通すると共に、吊戸棚部の前面を扉１０で閉塞
   し、フード部空間８の前面を着脱自在なフード前
   面板９で閉塞し、前記間仕切板７の内部に断熱板
   １１を挿設したことを特徴とする排気用フードを
   備える吊戸棚。