JPH047769B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は海洋構造物の支持装置の改良に関する
ものである。

従来の技術 一般に、海洋に建設される海洋都市や海洋油田
のプラツトホーム等の海洋構造物は知られてい
る。これら海洋構造物の建設の方法の一つとして
ポンツーン（鋼製等による箱舟）等の浮体構造上
に海洋都市等を建設する場合がある。この場合に
は浮体構造はチエーン等の適当な繋留手段によつ
て定位置に固定される。又、海洋構造物の建設の
他の方法として本出願の発明者の先願である特開
昭60−70213号に開示された如く海洋構造物を複
数の浮力タンクによつて支持するものがある。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、浮体構造をチエーン等の繋留手
段によつて固定する場合、耐えず煩雑な調整作業
を必要とし且つ強度が低いという欠点があつた。

海洋構造物を浮力タンクによつて支持する場合
には上記の如き繋留手段を必要としないが、強大
な台風や地震等によつて海洋構造物の位置がずれ
るおそれがあつた。

本発明の目的は上記の如き従来技術の欠点を改
善した海洋構造物の支持補助装置を提供すること
にある。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明では海洋構造
物の支持を簡易な構成の補助装置によつて更に強
固に支持するようにしたものである。この支持補
助装置は浮力タンクを有し下端が海底に軟着する
少くとも一つの脚柱とこの脚柱と海洋構造物とを
連結する少くとも一つのフレームアセンブリとか
ら成つている。

実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

第１図を参照すると、本発明に係る海洋構造物
の支持補助装置の第一の実施例が示してある。注
目すべきは、本発明では海洋構造物の支持装置と
は別個に海洋構造物をい支持する補助装置を設け
たことである。この実施例では支持補助装置は海
洋構造物１から間隔をあけて配置された少くとも
一つの脚柱２とこの脚柱と海洋構造物とを連結す
る少くとも一つのフレームアセンブリ３とから成
つている。脚柱は海洋構造物から離れた位置に配
置されフレームアセンブリは略水平方向に延びて
いる。フレームアセンブリの一端は海洋構造物に
連結され、脚柱はフレームアセンブリの他端に取
付けられている。従つて、脚柱は海洋構造物から
離れた位置で海洋構造物を補助的に支持する。

脚柱２は図示の実施例では鉄鋼製の筒状断面を
有する棒状部材から成つている。この脚柱には浮
力タンク４が設けられ、この浮力タンクは図示の
実施例では脚柱に形成されたタンク室（図示せ
ず）を備えている。この浮力タンクのタンク室に
は海水等の流体を供給したり排出したりする図示
しない給排手段が設けられている。従つて、浮力
タンクは流体の給排によつて浮力を調整すること
ができる。

脚柱の下端は浮力タンクの適度の浮力によつて
海底５に軟着するようになつている。図示の場合
には脚柱の下端は着座体６の上に軟着している。
この着座体は脚柱の下端が載る座板７とこの座板
から延びて海底内に埋込まれたピン部材８とから
成つている。

海洋構造物１は図示の実施例ではヘリポートか
ら成つている。このヘリポートはベース１０とこ
のベースの上に建設されたポート部１１とベース
の下面から延びる複数の脚柱１２とを備えてい
る。これら脚柱はフレームアセンブリ１３によつ
て連結されている。

図示の実施例ではフレームアセンブリ１３とフ
レームアセンブリ３とは同様の構成を有してい
る。これらフレームアセンブリは脚柱間に互いに
平行に配置されて脚柱の上下端部を接続する一対
の平行板２０，２０′とこれら平行板の間に配置
されてこれら平行板に接続された複数の斜板２１
とから成つている。

各脚柱１２は図示の実施例では前述の脚柱２と
同様の構成の浮力タンク４を有している。又、各
脚柱の下端は前述の着座体６の上に軟着してい
る。更に詳細にのべると、各脚柱１２のタンクの
浮力は構造物全体に全重力が浮力タンク全体の全
浮力より僅かに大きく設定され、これによつて脚
柱１２の下端が着座体の上に軟着するように調整
されている。又、構造物の水平を維持するように
各タンクの浮力が調整される。

本発明の支持補助装置では構造物の大きさ、海
流の速さ、風の強さ等を考慮して脚柱２の浮力タ
ンクの浮力が調整される。例えば台風等が生じ構
造物が流されるおそれがある場合には脚柱２の浮
力タンクの浮力を弱め、換言すると、脚柱を着座
体に強く押しつけてブレーキをかけて構造物の位
置がずれるのを防ぐことができる。この場合の浮
力の調整手段が脚柱２に設けられている。この調
整手段は例えば脚柱２の下端面と座板７との間に
配置された圧力センサ（図示せず）とこの圧力セ
ンサに接続されたコンピユータ（図示せず）とか
ら成つている。このコンピユータはタンクの流体
の給排手段に接続されている。圧力センサは脚柱
に作用する浮力と重力との差を電気的に検出して
その信号をコンピユータに送る。コンピユータは
この信号に基いて給排手段を制御してタンクの流
体の給排を行い浮力を調節する。

このようにして、上記支持補助装置は構造物を
適正に且つ簡易に支持することができる。

第３図には本発明の支持補助装置の第二の実施
例が示してある。この実施例では円形の構造物３
０を支持する支持補助装置を示す。この支持補助
装置は構造物の周囲に等間隔で配置された脚柱２
とこの脚柱と構造物とを連結するフレームアセン
ブリ３１と各脚柱間を連結する円弧状のフレーム
アセンブリ３２とから成つている。

第４図乃至第６図を参照すると、本発明の第三
の実施例が示してある。この実施例の支持補助装
置では海洋構造物１の周辺に対称に配置された複
数の支持アセンブリ４０から成つている。これら
支持アセンゼリは複数の脚柱２とこれら脚柱間を
連結する第一のフレームアセンブリ４１と脚柱と
構造物とを連結する一対の第二のフレームアセン
ブリ４２とこれら第二のフレームアセンブリを連
結する第三のフレームアセンブリ４３と第一のフ
レームアセンブリと構造物１とを連結する第四の
フレームアセンブリ４４とから成つている。

この支持補助装置は構造物をいわゆるおみこし・・・
・
構造によつて支持するものであり、支持効果がき
わめて良い。

第７図乃至第９図を参照すると、本発明の支持
補助装置の第四の実施例が示してある。この実施
例では飛行場の滑走路が海上に張り出している場
合にこの張り出した滑走路５０の両側を複数の脚
柱２と複数のフレームアセンブリ３とによつて支
持するものである。

第１０図を参照すると、本発明の第五の実施例
が示してある。この実施例の支持補助装置は海洋
に位置決めされた飛行場６０の両側を複数の脚柱
２と複数のフレームアセンブリ３とによつて支持
するものである。

尚、上記実施例では本発明に係る支持補助装置
をヘリポート、飛行場、滑走路等の海洋構造物に
適用したが、他の構造物、例えば海洋都市にも適
用できる。又、複数のタンク付脚柱で支持された
海洋構造物の適用に限定されず、浮遊構造物、ソ
フトランデイグ構造物等にも適用することができ
る。

上述のように海洋構造物は、その支持装置とは
別個に設けられた別個の脚柱および海洋構造物と
脚柱とを連結するフレームアセンブリによつて支
持される。

発明の効果 本発明によれば、海洋構造物をこの海洋構造物
の支持装置とは別個に設けられた補助装置によつ
て簡易に且つ適格に支持することができるという
実益がある。又、この補助装置によつて海洋構造
が海流によつて流されたりずれたりする等のおそ
れが未然に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る海洋構造物の支持補助装
置の第一の実施例を示す平面図、第２図はその側
面図、第３図は本発明の支持補助装置の第二の実
施例を示す平面図、第４図は本発明の支持補助装
置の第三の実施例を示す斜視図、第５図は第４図
の平面図、第６図は第４図の側面図、第７図は本
発明の支持補助装置の第四の実施例を示す斜視
図、第８図は第７図の平面図、第９図は第８図の
側面図、第１０図は本発明の支持補助装置の第五
の実施例を示す斜視図である。 １，３０，５０，６０……海洋構造物、２……
脚柱、３……フレームアセンブリ、４……浮力タ
ンク、５……海底、６……着座体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 海洋構造物の支持装置とは別個に設けられて
   海洋構造物の支持を補助する海洋構造物の支持補
   助装置であつて、一端が前記海洋構造物に連結さ
   れ海洋構造物から外方に向つて略水平方向に延び
   る少くとも一つのフレームアセンブリと該フレー
   ムアセンブリの他端に取付けられた少くとも一つ
   の脚柱とを備えて成り、該脚柱は浮力タンクを有
   し下端が海底に軟着するようにされていることを
   特徴とする海洋構造物の支持補助装置。 ２ 複数のフレームアセンブリが海洋構造物から
   外方向に向つて略水平方向に延び、各フレームア
   センブリの一端は海洋構造物に連結され、各フレ
   ームアセンブリの他端には脚柱が取付けられ、各
   脚柱は浮力タンクを有し下端が海底に軟着するよ
   うにされている特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ３ 前記脚柱およびフレームアセンブリが海洋構
   造物の周囲に対称に配置されている特許請求の範
   囲第２項記載の装置。 ４ 前記浮力タンクの浮力が夫々独立に調整可能
   である特許請求の範囲第２項記載の装置。