JPH0477434B2 - - Google Patents

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JPH0477434B2
JPH0477434B2 JP61037739A JP3773986A JPH0477434B2 JP H0477434 B2 JPH0477434 B2 JP H0477434B2 JP 61037739 A JP61037739 A JP 61037739A JP 3773986 A JP3773986 A JP 3773986A JP H0477434 B2 JPH0477434 B2 JP H0477434B2
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JP
Japan
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cavity resonator
ceramics
heating
signal
resonance
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Hideoki Fukushima
Akio Yamanaka
Masao Matsui
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Priority to US07/018,278 priority patent/US4771153A/en
Publication of JPS62195892A publication Critical patent/JPS62195892A/ja
Publication of JPH0477434B2 publication Critical patent/JPH0477434B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/6447Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors
    • H05B6/645Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors using temperature sensors
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/70Feed lines
    • H05B6/705Feed lines using microwave tuning

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロ波を利用して、セラミツク
スを加熱する装置に関するものである。
〔従来の技術〕
フアインセラミツクスは、高温構造材料として
耐熱性、耐食性、耐摩耗性などに優れた特性を有
しており、自動車、航空機、電子材料など幅広い
分野で利用されてきている。また、材質を向上さ
せるために増々高純度化、高密度化への傾向が強
まつている。この結果、セラミツクスの焼結や成
形加工も増々難しくなり、これらがセラミツクス
の用途拡大を制約する一因となつている。
最近、このセラミツクスの焼結や成形加工にマ
イクロ波による加熱を利用しようとする提案がな
されている。
従来のマイクロ波による加熱には、家庭用の電
子レンジがよく知られており、工業用としてはゴ
ムの加硫、木材や印刷物の乾燥、食品の乾燥・殺
菌などがある。しかしながら、これらの被加熱物
は誘電損率(εrtanδ)が大きくマイクロ波加熱を
行いやすいものである。しかし、セラミツクス
は、一般に誘電損率が小さく、マイクロ波による
加熱は困難であつた。
そこで、セラミツクスを効率よく加熱する方法
として、空胴共振器を用いた方法が提案されてい
る。これは、空胴共振器内にセラミツクスを挿入
し、マイクロ波を入射し、共振状態でセラミツク
スを加熱しようとするものである。従来、この方
法で報告されているのは、誘電損率が1以上のセ
ラミツクスや純度の低い(50%以下)セラミツク
スの加熱が主体であり、高純度でしかも誘電損率
が0.1未満という小さい値のセラミツクスでは高
温加熱は困難であつた。
また、空胴共振器にEHチユーナやスタブチユ
ーナを用いて、空胴共振器の整合を行うことも試
みられているが、常温での誘電損率の小さいセラ
ミツクスを加熱する場合、セラミツクスの誘電損
率が加熱により急激に変化し、これにより著しく
増大した空胴共振器におけるマイクロ波の反射電
力を減少させることができなかつた。そのため、
セラミツクスを高温まで加熱することができなか
つた。
更に、空胴共振器による加熱を改良した方法と
して、空胴共振器のプランジヤを駆動させる方法
がある。これは、プランジヤ駆動により空胴共振
器の共振を調整して、セラミツクスの加熱効率を
向上させようとするものである。
しかし、この場合にも加熱するにつれて、反射
電力が急激に増加し、高温まで加熱することがで
きなかつた。
また、マイクロ波による加熱の場合、急速に加
熱できることが利点であるが、その反面加熱速度
の制御が非常に困難となる。この加熱速度の制御
方法として、従来では、マイクロ波の出力と入射
時間を制御する方法、あるいは加熱温度に従つて
マイクロ波の出力を調整する方法が用いられてい
る。しかしながら、これらの方法では、誘電損率
の温度依存性が大きなセラミツクスを加熱する場
合には、温度により誘電損率が急激に変化するた
め、温度変化に対する出力調整が難しく、正確な
温度制御ができなかつた。特に、急速に高温まで
加熱する際には、温度誤差が更に大きくなり、設
定温度以上に加熱されることが多くなる。その結
果、加熱むら、材料変質などの特性劣下を引き起
こしてしまい、極めて信頼性に欠けた加熱になつ
てしまう。
〔発明の目的〕
本発明は、マイクロ波を利用して、誘電損率
(εrtanδ)の小さいセラミツクスでも効率よく加
熱制御できる装置を提供することを目的とするも
のである。
〔第1発明の構成〕 本第1発明のセラミツクスの加熱制御装置は、
マイクロ波導入用の可変結合窓を有し、被加熱物
であるセラミツクスを配置して加熱するための空
胴共振器と、該空胴共振器にマイクロ波を入射す
るためのマイクロ波発生部と、上記空胴共振器内
に配置したセラミツクスの加熱状態を検出するた
めの検出部と、上記空胴共振器が共振し、かつ結
合度が1の状態あるいはそれに近い状態にするた
めに上記検出した加熱状態に基づいて空胴共振器
の可変結合窓の開口面積を調整するための信号と
空胴共振器の共振を調整するための信号とを相互
に関連させて出力する制御部と、該制御部からの
信号により動作し、空胴共振器の可変結合窓の開
口面積を調整するための結合窓調整部及び空胴共
振器の共振を調整するための共振調整部とから成
ることを特徴とするものである。
本第1発明においては、空胴共振器が共振し、
かつ結合度が1となつた状態あるいはそれに近い
状態にして、セラミツクスを加熱するものであ
る。
ここで、本第1発明の加熱制御装置における加
熱原理を第1図に基づいて説明する。なお、第1
図は、本第1発明を説明するためのブロツク図で
ある。
本第1発明の加熱制御装置は、マイクロ波発生
部と、空胴共振器と、検出部と、制御部
と、結合窓調整部と、共振調整部とから成
る。空胴共振器には、マイクロ波導入用の可変
結合窓21を有し、マイクロ波発生部よりマイ
クロ波が結合窓21を介して入射されるようにな
つている。そして、空胴共振器内には、被加熱
物であるセラミツクス20が配置されるようにな
つている。
本第1発明のように、空胴共振器を利用し、該
空胴共振器内にマイクロ波を入射してセラミツク
スを加熱する場合、最初空胴共振器が共振し、か
つ結合度が1であつてもセラミツクスを加熱する
につれてセラミツクスの比誘電率が変化して、共
振がずれてしまう。しかも、セラミツクスの誘電
損率も変化するため、結合度も変化してしまう。
アルミナ、窒化珪素、炭化珪素等のフアインセラ
ミツクスでは、一般に加熱されるにつれて、その
比誘電率も誘電損率も増加するため、空胴共振器
の共振周波数は低下し、空胴共振器の結合度も低
下する。そこで本第1発明では、空胴共振器の可
変結合窓の開口面積を調整することにより結合度
を1にする手段と、空胴共振器の共振周波数を調
整することにより空胴共振器を共振させる手段と
を備え、しかも、上記結合度の変化と共振の変化
とは影響し合うため、上記結合窓の開口面積の調
整を行うための信号と空胴共振器の共振の調整を
行うための信号とを相互に関連させて演算し、こ
れらの信号に基づき各調整を行い、常時空胴共振
器が共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそれ
に近い状態になるようにする。これによりセラミ
ツクスを効率よく加熱しようとするものである。
第1図においても、空胴共振器内のセラミツ
クスの加熱状態を検出部により検出し、検出し
た加熱状態の情報を制御部へ出力する。制御部
では、制御回路40が上記の加熱状態に基づ
き、空胴共振器の結合度調整と共振調整とを相
互に関連させて、その指令を結合窓調整回路41
と共振調整回路42へ送る。該2種の回路41,
42は上記指令を空胴共振器の結合窓21の開
口面積を調整するための信号aと空胴共振器の
共振を調整するための信号bとに変換して、それ
ぞれ信号a,bを結合窓調整部と共振調整部
へ出力する。そして、空胴共振器の結合度及び
共振を調整する。
この加熱原理を第2図の空胴共振器の反射率
(マイクロ波の反射電力/入射電力)と周波数の
関係を用いて更に詳しく説明する。
第2図において、実線は空胴共振器の共振周波
数の分布曲線、一点鎖線はマイクロ波発生部より
入射されるマイクロ波の発振周波数を示す。
例えば、最初セラミツクスを配置した空胴共振
器が共振(発振周波数と空胴共振器の共振周波数
とが一致する)し、かつ結合度が1(反射率が0)
の状態(曲線A)において、セラミツクスを加熱
するにつれて、セラミツクスの比誘電率と誘電損
率との変化により、結合度と共振が変化して、曲
線Bにシフトする。そこで、共振を調整する手段
(共振調整部)により空胴共振器の共振周波数と
マイクロ波発生部の周波数とを一致させる(曲線
C)。しかし、単純に周波数を一致させても、空
胴共振器の結合度は1にならない。そのため、空
胴共振器の可変結合窓の開口面積を調整して結合
度を1にする手段(結合窓調整部)により結合度
を1の状態(曲線D)に移動させる。この移動さ
せる際にも共振周波数はずれてしまうため、更に
共振を調整して空胴共振器の共振周波数とマイク
ロ波発生部の周波数と一致させる(曲線A)。
上記のように、結合度の変化と共振周波数の変
化とは影響し合うため、共振調整と結合窓の開口
面積調整との2つの操作を関連させて行わなけれ
ばならない。すなわち、一方の調整による他方の
変化量分も考慮して調整する必要がある。しか
し、共振の条件と結合度を1にする条件とは相反
するものではないので、上記2つの操作により、
空胴共振器が共振し、かつ結合度が1の状態ある
いはそれに近い状態にすることができる。それ
故、共振条件と結合度を1にする条件を共に満た
すことが常に可能であるため、セラミツクスを効
率よく加熱することができる。
なお、上記の共振調整の操作と空胴共振器の結
合窓の開口面積調整の操作は、交互に行つてもよ
く、あるいは同時に行うようになつていてもよ
い。すなわち、2つの操作を交互に行う場合は、
結合度及び共振周波数のずれた分だけ補正しよう
とするものであり、また2つの操作を同時に行う
場合は、結合度及び共振周波数のずれを制御量か
ら相互に予測して補正しようとするものである。
また、セラミツクスの温度変化に対する空胴共振
器の共振周波数の変化量と反射率変化量との関係
を求めておいて、例えば、第2図のように、加熱
時に曲線Aから曲線Bに移動した際に、上記の求
めておいた関係に従つて、反射率の変化量l1と共
振周波数の変化量l2だけ結合度と共振周波数を変
化させてもよい。
なお、セラミツクスの温度変化に対する空胴共
振器の共振周波数の変化量と反射率変化量との関
係は、被加熱物の大きさ等には関係しない。例え
ば、共振調整をプランジヤーの移動により行なう
場合、空胴共振器の共振周波数の変化量Δfとプ
ランジヤーの移動量Δl≒Δf/40の関係が成り立
つ。また、反射率Rと空胴共振器の結合窓の開口
面積wとは、第20図の関係がある。よつて、セ
ラミツクスの大きさや種類等に関係なく、上記関
係に従つて、反射率の変化量と共振周波数の変化
量より結合窓調整信号と共振調整信号とが求ま
る。
なお、共振調整は、第1図の経路Aによりマイ
クロ波発生部の発振周波数を調整してもよく、
あるいは経路Bにより空胴共振器の長さを調整
することによつて空胴共振器の共振周波数を調
整してもよい。
経路Aにより発振周波数を調整する場合、第2
図に示すように、加熱により空胴共振器の共振
周波数分布曲線がAからBに変化したのに対して
発振周波数をfAからfBに調整することにより共振
周波数分布曲線と発振周波数とを一致させて共振
を調整することができる。
また、経路Bにより空胴共振器の長さを調整
する場合、第2図に示すように、加熱により空胴
共振器の共振周波数分布曲線がAからBに変化
したのに対応して空胴共振器の長さを調整して
共振周波数分布曲線をBからCにすることにより
共振を調整することができる。
〔第1発明の効果〕 本第1発明の装置は、結合窓の開口面積の調整
により空胴共振器の結合度を調整することと、空
胴共振器の共振を調整することを関連させて行う
ことが可能になつているので、空胴共振器が常時
共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそれに近
い状態で動作する装置となる。それ故、本装置に
より、セラミツクスを効率よく加熱することが可
能のため、急速に高温まで加熱することができ
る。
本第1発明の装置では、上記のように最適の状
態で加熱するため、誘電損率が0.01以下というセ
ラミツクスでも容易に加熱することができる。
〔第1発明の実施態様の説明〕 本第1発明のセラミツクスの加熱装置は、実施
するに当り、次の様な態様を採り得る。
まず、本第1発明の第1の態様としては、第3
図に示すように上記制御部が、空胴共振器の結合
窓の開口面積を変化させるための信号と共振を調
整するための信号とを交互に演算し、出力するこ
とにより、空胴共振器が共振し、かつ結合度が1
の状態あるいはそれに近い状態に制御する制御手
段により成るものである。なお、第3図は、本第
1実施態様装置の原理図である。空胴共振器
は、その中にマイクロ波導入用の可変結合窓21
を有し、セラミツクス20を配置するようになつ
ている。該空胴共振器とマイクロ波発生部と
は導波管100により接続されている。なお、導
波管の代わりに同軸ケーブルを使用してもよい。
そして、マイクロ波発生部から発生したマイク
ロ波は、導波管100を通り、空胴共振器内に
入射されて、セラミツクス20を加熱する。
この際、空胴共振器内のセラミツクス20の
加熱状態を検出部により検出し、検出した結果
を制御部へ送り込む。
制御部では、検出した加熱状態を基にして、
空胴共振器が共振し、かつ結合度が1の状態あ
るいはそれに近い状態になるように、結合窓21
の開口面積を調整するための信号(以下、結合窓
調整信号と称する)と空胴共振器の共振を調整
するための信号(以下、周波数調整信号と称す
る)とを相互に関連させた形でそれぞれ結合窓調
整部と共振調整部へ出力する。この際、本第
1の態様は、上記2種の信号の出力を交互に行
う。例えば、共振調整信号を共振調整部へ出力
することにより、空胴共振器を共振させる。し
かし、空胴共振器が共振していても、結合度は
必ずしも1とはならない。そのため、次に結合窓
調整信号を結合窓調整部へ出力することによ
り、結合窓の開口面積を変化させて、結合度を1
にする。更に、空胴共振器の結合度が1に調整
されると、共振がずれてしまうので、前記の共振
調整を行い、これらを繰り返す。
上記2種の信号をそれぞれ交互に出力すること
により、空胴共振器が共振し、かつ結合度が1
の状態あるいはそれに近い状態にすることがで
き、セラミツクスを効率よく加熱することができ
る。
ここで、検出部により検出されるセラミツク
スの加熱状態は、セラミツクス20の温度と空胴
共振器におけるマイクロ波の入射反射電力であ
る。
本第1発明の第2の態様としては、第4図に示
すように、上記検出部が、空胴共振器内に配置し
たセラミツクスの温度を検出するものであり、上
記制御部が、上記検出した温度でのセラミツクス
の誘電損率に従つて空胴共振器の可変結合窓の開
口面積を調整するための信号と、上記検出した温
度でのセラミツクスの比誘電率に従つて、空胴共
振器の共振を調整するための信号とを出力する手
段より成るものである。
すなわち、前記第1態様と同様に、空胴共振器
内にマイクロ波が入射されて、さらに空胴共振
器内のマイクロ波により加熱されたセラミツク
ス20の温度を温度検出器31により検出し、そ
の結果を制御部へ送り込む。制御部では、予
め温度ごとのセラミツクス20の誘電損率と比誘
電率との値が求められるようになつている。その
温度ごとのセラミツクス20の誘電損率と比誘電
率との値は、加熱前に予め求められており、その
データが制御部中に内蔵されていてもよく、あ
るいは加熱中にセラミツクス20の誘電損率及び
比誘電率を検出するための誘電損率検出器32と
比誘電率検出器33から温度ごとのそれらの値が
送られるようになつていてもよい。従つて、制御
部では、加熱中でのセラミツクスの誘電損率と
比誘電率とを検知することができる。ここで、誘
電損率と結合度が1における結合窓の開口面積に
は、一定の関係がある。従つて、誘電損率を検出
すれば、上記関係に従つて結合度が1における結
合窓の開口面積になるように結合窓調整信号を結
合窓調整部へ出力する。また、比誘電率と空胴
共振器の共振周波数とは一定の関係があり、比誘
電率を検出すれば、上記関係に従つて発振周波数
と共振周波数とが一致した状態、すなわち空胴共
振器が共振している状態になるように共振調整信
号を周波数調整部へ出力する。
これを以下に、詳細に説明する。一般に、摂動
原理より、 1/Qd=2kεrtanδΔV/V … (但し、Qdはセラミツクス挿入の損失によるQ、
kは形状係数、εrtanδはセラミツクスの誘電損率
(εr:比誘電率、tanδ:誘電正接)Vは空胴共振
器の体積、ΔVはセラミツクスの体積である。)
が成立する。このとき、結合度が1での結合窓開
口面積とQdとはある一定の関係があり、結合窓
開口面積の増加とともにQdは低下する。
従つて、誘電損率(εrtanδ)の値を求めれば、
結合度が1での結合窓の開口面積を決定すること
ができる。
同様に、共振調整に関しては、 Δf/f0=k(εr−1)ΔV/V … (但し、f0は共振周波数、Δfは共振周波数の変化
量である。)が成立する。従つて比誘電率(εr
の値を求めれば、空胴共振器の共振周波数を決定
することができる。
なお、本実施態様の場合にも、結合度の変化と
共振周波数の変化とは相互に影響し合うので、上
記結合窓調整信号と共振調整信号とを相互に関連
させておく。
上記の機構により、空胴共振器が常に共振
し、かつ結合度が1の状態あるいはそれに近い状
態にすることができる。
本第1発明の第3の態様としては、第5図に示
すように、上記検出部が、空胴共振器におけるマ
イクロ波の入射電力と反射電力とを検出する手段
より成るものである。
すなわち、前記第1態様と同様に、空胴共振器
内にマイクロ波が入射されて、空胴共振器に
おけるマイクロ波の入射電力と反射電力を入射反
射電力検出器34により検出し、その反射率(反
射電力/入射電力)を求め、その結果を制御部
へ送り込む。
制御部では、測定した反射率が減少するよう
に相互に関連した結合窓調整信号と共振調整信号
とをそれぞれ結合窓調整部と共振調整部へ出
力する。すなわち、反射率が減少するほど、空胴
共振器の結合度が1に近づくと共に、空胴共振
器が共振する状態に近づく。この操作を結合窓調
整部と共振調整部とにより行い、空胴共振器
が共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそれ
に近い状態にすることができる。
本第1発明の第4の態様としては、第6図に示
すように、上記検出部が、空胴共振器におけるマ
イクロ波の入射電力と反射電力及び空胴共振器内
のセラミツクスの温度を検出する手段より成るも
のである。
すなわち、前記第1態様と同様に、空胴共振器
内にマイクロ波が入射されて、空胴共振器の
入射反射電力と空胴共振器内のセラミツクス2
0の温度とをそれぞれ入射反射電力検出器34と
温度検出器31とにより検出し、その結果を制御
部へ送り込む。制御部では、前記第2態様と
同様に、温度ごとのセラミツクス20の誘電損率
と比誘電率との値が求められるようになつてい
る。そして、この温度ごとのセラミツクスの誘電
損率と比誘電率の値に合うように、しかも上記検
出した反射率を減少させるように相互に関連した
結合窓調整信号と共振調整信号とを演算してそれ
ぞれ結合窓調整部と共振調整部へ出力する。
上記構成の装置により、基本的な制御を温度と誘
電損率、比誘電率の関係に基づいて行い、微細な
制御を反射率の検出で行うことができるため前記
第2態様及び第3態様よりも一層精度よく、かつ
迅速に空胴共振器が共振し、かつ結合度が1の
状態あるいはそれに近い状態にすることができ
る。
本第1発明の第5の態様としては、第7図に示
すように、上記共振調整部が、マイクロ波発生部
から空胴共振器に入射されるマイクロ波の発振周
波数を調整する手段より成るものである。
すなわち、前記第1態様と同様に、空胴共振器
内にマイクロ波が入射されて、空胴共振器内
のセラミツクス20の加熱状態を検出部により
検出し、その結果を制御部へ送り込む。制御部
は、検出された加熱状態を基にして、空胴共振
器が共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそ
れに近い状態になるように、相互に関連した結合
窓調整信号と共振調整信号とをそれぞれ結合窓調
整部と発振周波数調整部61へ出力する。この
発振周波数調整部61は、マイクロ波発生部か
ら発生するマイクロ波の発振周波数を調整して、
発振周波数と空胴共振器の共振周波数とを一致
させ、一方結合窓調整部は、空胴共振器の結
合度を1にする。上記2種の操作を関連させて行
うことにより、空胴共振器が共振し、かつ結合
度が1の状態あるいはそれに近い状態にすること
ができる。
本第1発明の第6の態様としては、第8図に示
すように、上記共振調整部が、空胴共振器の長さ
を調整する手段より成るものである。
すなわち、上記第5態様における発振周波数調
整部の代わりにプランジヤ調整部62を用い、更
に空胴共振器内にプランジヤ22が設けられて
いる。制御部から出力される共振調整信号がプ
ランジヤ調整部62に送り込まれ、それにより、
プランジヤ22が動作して、空胴共振器の長さ
を調整する。空胴共振器の長さを変化させる
と、その共振周波数を変化させることができるた
め、上記のプランジヤ22により、空胴共振器
の共振周波数と発振周波数とを一致させる。一
方、結合窓調整部により、空胴共振器の結合
度を1にする。上記2種の操作を関連させて行う
ことにより、空胴共振器が共振し、かつ結合度
が1の状態あるいはそれに近い状態にすることが
できる。
〔第2発明の構成〕 次に、本第2発明について説明する。
本第2発明のセラミツクスの加熱制御装置は、
マイクロ波導入用の可変結合窓を有し、被加熱物
であるセラミツクスを配置して加熱するための空
胴共振器と、該空胴共振器にマイクロ波を入射す
るためのマイクロ波発生部と、上記空胴共振器に
おけるマイクロ波の入射電力と反射電力及び空胴
共振器内のセラミツクスの温度とを検出するため
の検出部と、上記空胴共振器が共振し、かつ結合
度が1の状態あるいはそれに近い状態にするため
に上記検出した情報に基づいて空胴共振器の可変
結合窓の開口面積を調整するための信号と空胴共
振器の共振を調整するための信号とを相互に関連
させて出力する第1制御部と、該第1制御部から
の信号により動作し、空胴共振器の可変結合窓の
開口面積を調整するための結合窓調整部及び空胴
共振器の共振を調整するための共振調整部と、上
記検出した空胴共振器におけるマイクロ波の入射
電力と反射電力および空胴共振器内のセラミツク
スの温度を基に上記検出した温度での誘電損率と
熱損失と反射率(反射電力/入射電力)に従つて
所望の加熱速度となるようにマイクロ波の出力を
調整するための信号を出力する第2制御部と、該
第2制御部からの信号により動作し、マイクロ波
の出力を調整するための出力調整部とから成るこ
とを特徴とするものである。
ここで、本第2発明のセラミツクスの加熱制御
装置の加熱原理について説明する。
本第2発明では、本第1発明と同様に、空胴共
振器が共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそ
れに近い状態にすると共に、加熱温度に依存する
セラミツクスの誘電損率と熱損失、及び反射率を
基にして、所望の加熱速度において、加熱するも
のである。
空胴共振器が共振し、かつ結合度が1の状態あ
るいはそれに近い状態にするには、前記第1発明
と同様に、空胴共振器の結合窓の開口面積調整
と、空胴共振器の共振調整とを関連させて行う。
本第2発明では、それに加えて、温度に依存する
セラミツクスの誘電損率と熱損失及び反射率(反
射電力/入射電力)に従うように、マイクロ波の
出力を調整して、セラミツクスを所望の加熱速度
で加熱する。
なお、セラミツクスの誘電損率と温度との関係
は、加熱中に直接測定してもよく、あるいは加熱
する前に予め測定しておいてもよい。上記の加熱
中に誘電損率を測定する場合には、各温度ごとで
発振周波数を掃引して空胴共振器が共振(発振周
波数と空胴共振器の共振周波数が一致)した状態
に達した時の反射率が1と最小値との中間値に対
する周波数幅(半値幅)を測定する(通常のQ値
測定法)ことにより誘電損率を求めることができ
る。また、熱損失は、予めセラミツクスの温度分
布を求めておき、加熱中のセラミツクス温度を測
定することにより求めることができる。
また、本第2発明の加熱装置を第9図を基にし
て説明する。なお、第9図は、本第2発明を説明
するためのブロツク図である。
すなわち、まず前記第1発明の第1態様と同様
に、空胴共振器内にマイクロ波発生部により
マイクロ波を入射する。該空胴共振器における
マイクロ波の入射電力と反射電力及びセラミツク
スの温度をそれぞれ入射反射電力検出器34と温
度検出器31により検出する。加熱状態として検
出された入射反射電力や温度の情報は、選択され
て、第1制御部へ送られる。第1制御部へ送
られる上記情報は、入射反射電力でも温度でもよ
く、あるいはその両者でもよい。この検出された
情報を基にして、前記第1発明と同様に結合窓調
整信号と共振調整信号とを相互に関連させてそれ
ぞれ結合窓調整部と共振調整部に出力する。
このようにして、空胴共振器が共振し、かつ結
合度が1の状態あるいはそれに近い状態にする。
また、上記温度検出器31により、検出されたセ
ラミツクスの温度結果は第2制御部へ送られ
る。該第2制御部中には、セラミツクスの温度
−熱損失の関係のデータが内蔵されている。ま
た、セラミツクスの温度−誘電損率の関係のデー
タは、制御部に予め内蔵されているか、あるい
は加熱中に誘電損率検出器32により検出・演算
して、その結果が第2制御部へ送られる。更
に、第2制御部へは、入射反射電力検出部34
から入射反射電力の結果が送られるようになつて
いる。上記第2制御部では、所望の加熱速度と
なるように、セラミツクス20の上記温度−誘電
損率の関係、温度−熱損失の関係及び反射率に従
い、マイクロ波の出力を調整するための信号をマ
イクロ波出力調整部へ出力する。
すなわち、一般に誘電損失によるセラミツクス
の発熱量q1は、次式で表される。
q1=1/2εpεrtanδωE2ΔV〔W) … (但し、εpは真空誘電率、εrtanδは誘電損率、ω
は角共振、Eは電界強度、ΔVはセラミツクスの
体積である。) また、加熱部に空胴共振器を用いた場合、式
は次式のように表される。
q1=P(1−R)Qu/(Qu+Qd) 〔W〕 … (但し、Pはマイクロ波出力、Rは反射率、Qu
は空胴共振器の無負荷のQである。) 更に、セラミツクス内に蓄えられる熱量qとセ
ラミツクスの発熱量q1の関係は熱移動式により次
式のようになる。
q=0.86q1−q2 〔kcal/hr〕 … (但し、q2はセラミツクスの輻射、熱伝導、空胴
共振器の自然対流等による熱損失である。) また、セラミツクスの温度がT1からT2に加熱
するのに要する時間をtとすると、qは次式で表
される。
q=ΔVγCpΔT/t 〔kcal/hr〕 … (但し、γはセラミツクスの比重量、Cpは比熱、
ΔTは温度差(t2−t1)である。) 上記、〜式より、マイクロ波出力Pは次
式のようになる。
P=1/0.86(1−R)ΔVγCpΔT/t+q2 ×1+V/2kεrtanδQuΔV 〔W〕 … すなわち、熱損失q2と、誘電損率εrtanδの温度
の影響とそのときの反射率Rがわかれば、マイク
ロ波出力Pと加熱速度ΔT/tの関係が求まる。
なお、εrtanδの温度の影響は、周波数を掃引させ
たときの半値幅を測定してQdを求めて、式よ
り求めることができる。
従つて、上記検出した反射率及び上記熱損失と
誘電損率に従つて、マイクロ波の出力を調整すれ
ば、加熱速度を所望の値にすることができる。
上記の構成により、空胴共振器が共振し、か
つ結合度が1の状態あるいはそれに近い状態にす
ると共に、所望の加熱速度でセラミツクスを加熱
することができる。
上記において、共振調整は、第9図の経路Aに
よりマイクロ波発生部より発振されるマイクロ
波の発振周波数を調整するものでもよく、また経
路Bにより空胴共振器の長さを調整するもので
もよい。
〔第2発明の効果〕 本第2発明によれば、前記第1発明の効果に加
えて、加熱中の熱損失、誘電損率および反射率の
変化に応じてマイクロ波の出力を調整することに
より、セラミツクスを所望の加熱速度で加熱する
装置を提供することができる。従つて、本第2発
明の装置を用いることにより、高温まで安定かつ
精度の良い温度制御ができ、極めて信頼性の高い
加熱が行える。
〔実施例〕
以下、本願にかかる発明の実施例を説明する。
第1実施例 本第1実施例では、空胴共振器におけるマイク
ロ波の入射電力と反射電力を検出することによ
り、空胴共振器の結合窓調整と空胴共振器の長さ
調整とによつて、加熱中の空胴共振器が共振し、
かつ結合度が1の状態あるいはそれに近い状態に
した例を示す。第10図に本第1実施例装置のブ
ロツク図を示す。本第1実施例は、第1発明の第
1及び第3態様に属する。
本第1実施例の装置は、マイクロ波を発生させ
るためのマイクロ波発生部と、試料を加熱する
ための空胴共振器と、該空胴共振器の入射反
射電力を検出するための電力検出部34と、電力
検出部34からの信号に基づき空胴共振器の結
合度及び共振を調整するための信号を出力する制
御部と、上記信号により空胴共振器のマイク
ロ波導入用の可変結合窓の開口面積を変えて、結
合度を調整するための結合窓調整部と、上記制
御部からの信号により空胴共振器の共振を調
整するための共振調整部とから成る。
マイクロ波発生部は、マイクロ波発振器10
と、増幅器11と、空胴共振器からの反射電力
を吸収するアイソレータ12とから成り、これら
は、同軸ケーブル101及び導波管100により
連結されてなる。なお、マイクロ波発振器10の
周波数は、6GHzとした。
空胴共振器は、結合度を調整するためのマイ
クロ波導入用の可変結合窓(アイリス)21と、
空胴共振器の長さを変化させて該空胴共振器
の共振周波数を調整するためのプランジヤ22と
試料を挿入するための試料挿入口23とを有する
ものである。
電力検出部34は、空胴共振器におけるマイ
クロ波の入射電力と反射電力とを分離するための
方向性結合器340と、入射電力と反射電力をそ
れぞれ低周波信号に変換するための第1検波器3
41、第2検波器342とから成る。また、方向
性結合器340はアイソレータ12と空胴共振器
との間に位置し、第1検波器341と第2検波
器342とは方向性結合器340と後述する検波
信号モニター回路43との間に位置する。
制御部は、検波器341,342からの低周
波信号を検出するための検波信号モニター回路4
3と、該検波信号モニター回路43からの信号の
処理・演算及び指令を行うためのコンピユータ4
5と、検波信号モニター回路43と共振調整部
の周波数設定回路611とコンピユータ45との
間における信号変換を行うためのAD、DA変換
器44と、パルスモータコントローラー(PMC)
46とから成る。上記コンピユータ45内には、
後述するプログラムが内蔵されており、これによ
りセラミツクスの加熱制御を行う。
結合窓調整部は、空胴共振器のアイリス2
1の開口面積を変化させるためのパルスモータ5
2と、制御部からの信号により動作して上記パ
ルスモータ52を駆動させるためのアイリスモー
タ駆動回路51とから成る。
共振調整部は、空胴共振器のプランジヤ2
2を駆動させるためのパルスモータ622と、制
御部からの信号により動作して上記パルスモー
タ622を駆動させるためのプランジヤモータ駆
動回路621と、制御部からの信号により動作
してマイクロ波発振器10の周波数を掃引させる
ための周波数設定回路611とから成る。
前記コンピユータ45中には第11図に示すよ
うなプログラムのフローチヤートが内蔵されてお
り、このフローチヤートを基にして空胴共振器
のアイリス21とプランジヤ22の制御が行われ
る。まず、所定のマイクロ波を出力し、空胴共振
器内のセラミツクス20を加熱する。セラミツ
クス20が加熱されるとセラミツクスの比誘電率
と誘電損率が変化するため、空胴共振器の共振
周波数と結合度が変化してしまう。まず、この共
振周波数のずれをプランジヤ調整(1)によつて調整
することにより、空胴共振器の共振周波数と発
振周波数とを一致させて、空胴共振器を共振さ
せる。次に、空胴共振器が共振していても、空
胴共振器内の結合度は1とはなつておらず、ア
イリス調整により、結合度を1にする。なお、結
合度が1とはマイクロ波の反射電力が0であり、
入射電力が100%の状態をいい、この時、マイク
ロ波は空胴共振器内に完全に入射される。しか
し、このアイリス調整により共振周波数がずれて
しまうので、プランジヤ調整(2)によりアイリス調
整によつて変化した共振周波数の変化量を検出
し、再び空胴共振器を共振させる。以上のプラ
ンジヤ調整(1)からプランジヤ調整(2)までの操作を
繰り返すことにより、空胴共振器が共振し、か
つ結合度が1の状態あるいはそれに近い状態にす
ることができる。それ故、セラミツクス20を効
率よく加熱することができる。
上記プランジヤ調整(1)は、反射率(反射電力/
入射電力)を検出し、予め設定しておいた移動量
だけプランジヤを移動させることにより、反射率
を減少させるものである。すなわち、プランジヤ
移動の前後の反射率を比較して、移動後の反射率
の方が小さければ、同様な方向に再びプランジヤ
を設定移動量だけ移動する。また、移動後の反射
率の方が大きければ、逆の方向にプランジヤを設
定移動量だけ移動する。このように反射率が最小
になるように上記のプランジヤの移動を繰り返
す。これにより、空胴共振器の共振周波数と発
振周波数とを一致させて、空胴共振器を共振さ
せることができる。
次に、上記アイリス調整は、最初に、空胴共振
器のアイリス21を一定方向に予め設定した移
動量だけ移動して、アイリス21の開口面積を変
化させる。次にマイクロ波発振器10の周波数を
掃引して、その時の反射率の最小値を検出する。
アイリス移動の前後の反射率の最小値を比較し
て、移動後における反射率の最小値の方が小さけ
れば、同様な方向に再びアイリスを設定移動量だ
け移動する。また、移動後における反射率の最小
値の方が大きければ、逆の方向にアイリスを設定
移動量だけ移動する。上記のアイリスの移動を繰
り返して、反射率の最小値があるしきい値以下に
なるまで行う。このアイリス調整によつて反射率
を減少させることにより、空胴共振器の結合度
を1に近づける。
上記アイリス調整により、空胴共振器の共振
周波数がずれてしまうので、この共振周波数のず
れをプランジヤ調整(2)により調整する。すなわ
ち、上記アイリス調整におけるマイクロ波発振器
10の周波数を掃引した際、共振周波数の変化量
を検出しておき、その周波数変化量だけプランジ
ヤを移動させる。周波数変化量とプランジヤの移
動量とは一定の関係にあり、この関係に従つてプ
ランジヤを移動させ、空胴共振器を共振させ
る。
上記の操作を繰り返し行い、所定の温度、時間
等の設定条件に到達すれば、上記操作を終了す
る。
なお、上記プランジヤ調整(2)は、プランジヤ調
整(1)と同じ工程を用いてもよい。また、プランジ
ヤ調整(2)を省略して、プランジヤ調整(1)とアイリ
ス調整とを交互に繰り返してもよいが、プランジ
ヤ調整(2)を用いる方が、アイリス調整における周
波数の掃引幅を小さくとることができ、しかも空
胴共振器における反射率の変動が少ないため、
安定した制御を行うことができるので望ましい。
上記の構成より成る本実施例装置は、以下のよ
うな作用を有する。
まず、マイクロ波発振器10より発生したマイ
クロ波は、増幅器11で増幅され、アイソレータ
12及び方向性結合器340を通り、空胴共振器
へ送られる。アイソレータ12では、空胴共振
器からの反射電力を吸収し、増幅器11を保護
する。空胴共振器におけるマイクロ波の入射電
力と反射電力との一部は、方向性結合器340で
分離され、更に第1検波器341と第2検波器3
42によりそれぞれ入射電力に比例した低周波信
号と反射電力に比例した低周波信号に変換され、
検波信号モニター回路43へ送られる。
検波信号モニター回路43では、上記2種類の
低周波信号が、AD、DA変換器44を経て、コ
ンピユータ45へ入力される。そして、コンピユ
ータ45では、演算・処理及び制御が行われる。
これらの演算・処理に基づいてコンピユータ45
からPMC46を経て、アイリスモータ駆動回路
51とプランジヤモータ駆動回路621とへ出力
信号がそれぞれ送られる。アイリスモータ駆動回
路51に送られた出力信号は、そこでアイリス調
整信号に変換され、パルスモータ52に送られ
る。この信号によりパルスモータ52は、アイリ
ス21を駆動させる。一方、プランジヤモータ駆
動回路621に送られた出力信号は、そこでプラ
ンジヤ調整信号に変換され、パルスモータ622
に送られる。この信号によりパルスモータ622
は、プランジヤ22を駆動させる。また、コンピ
ユータ45から別の信号がAD.DA変換器44を
経て、周波数設定回路611へ送られる。そし
て、周波数設定回路611で周波数制御信号に変
換された信号はマイクロ波発振器10へ送られ、
周波数掃引が行われる。周波数掃引は、発振周波
数を中心にある帯域幅で周波数をふることにより
行なう。本実施例では、6GHzの発振周波数を中
心に約50MHzの帯域幅で周波数をふつた。
本第1実施例装置を用いて、セラミツクスを加
熱した際の、セラミツクスの温度に対する空胴共
振器における反射率及び電力効率(マイクロ波
電力に対するセラミツクスで消費される電力の割
合)の影響を調べた。すなわち、セラミツクスと
して、直径3mmのアルミナ棒(純度99%、室温で
のεrtanδ=0.001)を空胴共振器の挿入口23
より挿入し、これにマイクロ波を入射した。な
お、入射したマイクロ波は、周波数掃引幅40M
Hz、出力約100Wであり、また、空胴共振器の
アイリス21は、高さが20mm一定で、幅が最大40
mmの長方形断面になつている。なお、周波数変化
量Δf〔MHz〕とプランジヤ移動量Δl〔mm〕の関係
はΔl≒Δf/40とした。
また、比較のため、アイリスの調整は行わず、
プランジヤの調整(1)のみを行つた場合でもセラミ
ツクスを加熱した。
上記の結果を第12図に示す。なお、第12図
中、曲線Mは試料温度−反射率の関係、曲線Nは
試料温度−電力効率の関係を示す。第12図に示
すように、プランジヤの調整のみ(比較例1)で
は、反射率が急激に増大し、空胴共振器にマイ
クロ波電力がほとんど供給されなくなり、電力効
率が低下し、アルミナ棒を溶融することができな
かつた。一方本第1実施例のアイリスとプランジ
ヤの双方を制御する場合には、反射率は大幅に減
少し、電力効率を常に最大に保持することがで
き、アルミナ棒を溶融温度の2050℃まで加熱する
ことができた。
このように、本第1実施例装置により常に最大
の電力効率で加熱することができるため誘電損率
の極めて小さいセラミツクスでも急速に高温まで
加熱することができる。
第2実施例 本第2実施例では、第1実施例におけるプラン
ジヤの制御の代わりにマイクロ波の発振周波数の
調整を行つた例を示す。すなわち、本第2実施例
の装置は、第10図に示す第1実施例のプランジ
ヤ22、プランジヤモータ駆動回路621、及び
パルスモータ622を使用せずに、マイクロ波発
振器10の周波数を周波数設定回路611により
制御する以外は第1実施例と同様な装置である。
なお、本第2実施例は、本第1発明の第1、第
3、第5態様に属する。
空胴共振器のアイリス21とマイクロ波の発
振周波数の制御は、第13図のフローチヤートを
基にして行われる。
すなわち、第1実施例のプランジヤの制御の代
わりに、マイクロ波の発振周波数の制御を行う以
外は、すべて第1実施例と同様な操作を行うもの
である。本実施例を第13図を用いて説明する。
まず、所定のマイクロ波を入射し、空胴共振器
内のセラミツクスを加熱する。セラミツクスが加
熱されると、空胴共振器の共振周波数と結合度
が変化する。この共振周波数のずれを発振周波数
調整(1)により、マイクロ波発振器10の周波数を
移動させて空胴共振器を共振させる。次に、第
1実施例と同様にしてアイリス調整により結合度
を1にする。その後、発振周波数調整(2)により、
アイリス調整によつて変化した共振周波数の変化
量を検出し、発振周波数を移動させて、再び空胴
共振器を共振させる。以上の操作を繰り返すこ
とにより、空胴共振器が共振し、かつ結合度が
1の状態あるいはそれに近い状態にすることがで
きる。
上記発振周波数調整(1)では、予め設定しておい
た周波数だけ発振周波数を移動させ、その移動前
後の反射率を比較して、移動後の反射率の方が小
さければ、同様な方向に再び発振周波数を設定周
波数だけ移動する。また、移動後の反射率の方が
大きければ、逆の方向に発振周波数を設定周波数
だけ移動する。上記の発振周波数の移動を繰り返
して、反射率が最小になるまで行う。
また、上記発振周波数調整(2)では、その前のア
イリス調整における発振周波数を掃引した際の共
振周波数の変化量を検出しておき、その周波数変
化量だけ発振周波数を移動させる。
また、上記発振周波数調整(2)は、発振周波数(1)
調整と同じ工程を用いてもよい。また、発振周波
数調整(2)を省略して、発振周波数調整(1)とアイリ
ス調整とを交互に繰り返してもよいが、発振周波
数調整(2)を用いる方がアイリス調整における周波
数の掃引幅を小さくとることができ、しかも空胴
共振器における反射率の変動が少ないため、安
定した制御が行えるので望ましい。なお、アイリ
スの制御における周波数掃引も発振周波数の制御
における周波数調整も第10図に示す周波数設定
回路611により行う。
また、第13図においてアイリス調整の周波数
掃引は、空胴共振器の共振波形を検出するための
ものであり、加熱時の発振周波数は移動しない。
それに対して、発振周波数調整(1)、(2)は、加熱時
の発振周波数を移動させて、共振を調整するもの
である。
本第2実施例装置を用いて、第1実施例と同様
なアルミナ棒を加熱したところ、第1実施例と同
様な効果が得られ、かつ発振周波数の制御はプラ
ンジヤの制御に比べて応答が速いため、制御速度
をさらに速くすることができた。
第3実施例 本第3実施例では、空胴共振器内のセラミツク
スの温度を検出し、空胴共振器のアイリスとプラ
ンジヤを同時に制御することにより、加熱中の空
胴共振器が共振し、かつ結合度が1の状態あるい
はそれに近い状態にした例を示す。本第3実施例
を第14図に基づき説明する。なお、本第3実施
例は、本第1発明の第2態様に属する。
本第3実施例の装置は、マイクロ波を発生させ
るためのマイクロ波発生部と、試料を加熱する
ための空胴共振器と、試料の温度と空胴共振器
の状態を検出するための検出部と、試料温度
からの信号に基づき空胴共振器の結合度と共振
を調整するための信号を出力するための制御部
と、上記信号により空胴共振器の可変結合窓
(アイリス)21の開口面積を変化させて結合度
を調整するための結合窓調整部と、上記制御部
からの信号により空胴共振器の共振を調整す
るための共振調整部とから成る。
マイクロ波発生部は、マイクロ波発振器10
と、増幅器11と、空胴共振器からの反射電力
を吸収するアイソレータ12とから成り、これら
は、同軸ケーブル101及び導波管100により
連結されてなる。
空胴共振器は、アイリス21とプランジヤ2
2と試料挿入口23とを有するものである。
検出部は、上記空胴共振器内の試料である
セラミツクス20の温度を測定するための放射温
度計31と、空胴共振器のアイリス21とプラ
ンジヤ22の位置を検出するためのポテンシヨメ
ータ351,352とから成る。
制御部は、放射温度計31からの信号を検出
するための温度信号モニター回路47と、ポテン
シヨメータ351,352からの信号に基づき位
置検出・演算するための位置検出回路48と、空
胴共振器のアイリス21とプランジヤ22の移
動量を演算し、パルス信号に変換するための移動
量演算回路49とから成る。
結合窓調整部は、空胴共振器のアイリス2
1の開口面積を変化させるためのパルスモータ5
2と、制御部からの信号により動作して上記パ
ルスモータ52を駆動させるためのアイリスモー
タ駆動回路51とから成る。
共振調整部は、空胴共振器のプランジヤ2
2を駆動させるためのパルスモータ622と、制
御部からの信号により動作して上記パルスモー
タ622を駆動させるためのプランジヤモータ駆
動回路621とから成る。
上記の構成より成る本第3実施例装置は、以下
のような作用を有する。
まず、マイクロ波発振器10より発振されたマ
イクロ波は、増幅器11で増幅され、アイソレー
タ12を通り、空胴共振器へ送られる。空胴共
振器内のセラミツクス20の温度を放射温度計
31により検出して、その検出温度の信号は温度
信号モニター回路47に送られる。温度信号モニ
ター回路47では、セラミツクス20の表面の輻
射率が温度により低下するために検出温度の校正
を行い、一定レベルの信号を移動量演算回路49
へ出力する。一方、ポテンシヨメータ351,3
52により測定されたアイリス位置信号とプラン
ジヤ位置信号は、位置検出回路48へ送られて、
一定レベルの信号に変換され、移動量演算回路4
9へ送られる。移動量演算回路49では、温度信
号モニター回路47により検出された温度信号
と、位置検出回路48により検出された位置信号
に基づき、空胴共振器が共振し、かつ結合度が
1の状態あるいはそれに近い状態となるようにア
イリス移動量とプランジヤ移動量を演算し、これ
らをパルス信号に変換する。このパルス信号は、
アイリスモータ駆動回路51とプランジヤモータ
駆動回路621とに送られて、それぞれアイリス
制御信号とプランジヤ制御信号とに変換され、更
に、パルスモータ52,622によつて、アイリ
ス21とプランジヤ22を同時に駆動する。
上記移動量演算回路49での演算は次のように
して行う。
セラミツクスが加熱されると比誘電率と誘電損
率とが変化する。比誘電率とプランジヤ移動量、
及び誘電損率とアイリス移動量にはそれぞれ一定
の関係があるため、各温度での比誘電率と誘電損
率を求めることにより、各温度でのプランジヤ移
動量とアイリス移動量を決定することができる。
このようにして、空胴共振器が共振し、かつ結
合度が1の状態あるいはそれに近い状態にして効
率よくセラミツクスを加熱することができる。
なお、プランジヤ移動量は、比誘電率以外に被
加熱物であるセラミツクスの種類や大きさによつ
ても変化し、また、アイリス移動量も誘電損率以
外にセラミツクスの種類や大きさによつても変化
する。そのため、入射反射電力の検出手段を設け
ておいて、加熱中の比誘電率および誘電損率を求
めてもよく、あるいは予め比誘電率と誘電損率の
温度依存性を求めておいてもよい。
本第3実施例装置を用いて、第1実施例と同様
の材質のアルミナ棒(直径3mm)を試料として加
熱した。結合度1での試料の温度とアイリス移動
量及びプランジヤ移動量の関係を予め求めてお
き、試料としてアルミナ棒を用いた場合のこれら
の関係を第15図に示す。なお、第15図中、実
線は試料温度−プランジヤ移動量、破線は試料温
度−アイリス移動量の関係を示す。
第15図において、アイリスの移動量は、アイ
リスの幅が拡大する方向が正であり、プランジヤ
の移動量は、空胴共振器の長さが縮小する方向が
正であり、原点は試料挿入前の状態である。第1
5図よりわかるように、試料温度の上昇とともに
アイリス、プランジヤとも移動量が増大する。こ
れは試料が加熱されると試料の比誘電率と誘電損
率とが増大するからである。
上記の関係を移動量演算回路49に記憶させて
おき、試料を加熱した。このようにして、本第3
実施例では、アイリスとプランジヤを同時に制御
できるため、第1、第2実施例よりも加熱の制御
速度を大幅に高めることができ、従つて、急速加
熱が一層容易となつた。
また、本第3実施例装置では、入射反射電力を
検出する必要がないため、電力検出部を不要にす
る利点を有する。また、周波数を掃引する必要が
ないため、周波数固定型の発振器を用いることが
できる。更に、試料温度から直ちにアイリスとプ
ランジヤを制御することをハードウエアで行うた
め、コンピユータ制御を必要としない。
第4実施例 本第4実施例では、加熱中の空胴共振器が共振
し、かつ結合度が1の状態あるいはそれに近い状
態にしながら、試料の熱損失と誘電損率と空胴共
振器の反射率に応じてマイクロ波出力を制御する
ことにより、任意の加熱速度で加熱を行つた例を
示す。本第4実施例装置を第16図に基づき説明
する。
本第4実施例装置は、マイクロ波を発生させる
ためのマイクロ波発生部と、試料を加熱するた
めの空胴共振器と、空胴共振器の入射反射電
力、試料の温度及び空胴共振器の共振状態を検
出するための検出部と、空胴共振器の結合度
と共振を調整するための信号を出力するための第
1制御部と、上記信号により空胴共振器の可
変結合窓(アイリス)21の開口面積を調整し
て、結合度を調整するための結合窓調整部と、
上記第1制御部からの信号により空胴共振器
の共振を調整するための共振調整部と、マイク
ロ波の出力を調整するための信号を出す第2制御
部と、上記信号によりマイクロ波の出力を調整
するための出力調整器とから成る。
マイクロ波発生部は、マイクロ波発振器10
と、増幅器11と、空胴共振器からの反射電力
を吸収するアイソレータ12とから成り、これら
は、同軸ケーブル101及び導波管100により
連結されてなる。
空胴共振器は、アイリス21とプランジヤ2
2と試料挿入口23とを有するものである。
検出部は、上記空胴共振器の入射反射電力
を分離するための方向性結合器340、空胴共振
器の入射反射電力をそれぞれ低周波信号に変換
するための第1検波器341、第2検波器342
と、セラミツクス20の温度を測定するための放
射温度計31と、空胴共振器のアイリス21と
プランジヤ22の位置を検出するためのポテンシ
ヨメータ351,352とから成る。
第1制御部は、放射温度計31からの信号を
検出するための温度信号モニター回路47と、ポ
テンシヨメータ351,352からの信号を検出
するための位置検出回路48と、第1検波器34
1、第2検波器342からの信号を検出するため
の検波信号モニター回路43と、上記温度信号モ
ニター回路47、位置検出回路48及び検波信号
モニター回路43からの信号の処理・演算及び指
令を行うためのコンピユータ45と、上記の3種
の回路47,48,43及び第2制御部の出力
設定回路71とコンピユータ45間の信号変換を
行うためのAD、DA変換器44と、パルスモー
タコントローラー(PMC)46とから成る。
結合窓調整部は、アイリス21の開口面積を
変化させるためのパルスモータ52と、上記第1
制御部からの信号により動作して上記パルスモ
ータ52を駆動させるためのアイリスモータ駆動
回路51とから成る。
共振調整部は、プランジヤ22を駆動させる
ためのパルスモータ622と、第1制御部から
の信号により動作して上記パルスモータ622を
駆動させるためのプランジヤモータ駆動回路62
1と、上記第1制御部からの信号により動作し
てマイクロ波発振器10の周波数を掃引させるた
めの周波数設定回路611とから成る。
第2制御部は、上記第1制御部におけるコ
ンピユータ45と、AD、DA変換器44と、
PMC46と、コンピユータ45からAD、DA変
換器44を経た信号によりマイクロ波の出力を調
整するための信号を出す出力設定回路71とから
成る。なお、コンピユータ45とAD、DA変換
器44とPMC46とは、第1制御部と第2制
御部により両用される。
出力調整器は、上記出力設定回路71からの
信号により動作してマイクロ波の出力を調整する
ものであり、マイクロ波発振器10と増幅器11
との間に位置する。
上記コンピユータ45中には、第17図に示す
ようなプログラムのフローチヤートが内蔵されて
いる。このフローチヤートを基にしてアイリス2
1とプランジヤ22及びマイクロ波出力の制御が
行われる。
まず、加熱速度を設定し、所定のマイクロ波を
出力して、空胴共振器内のセラミツクス20を
加熱する。このセラミツクスの温度を検出し、該
温度と、データとして予め入力されたセラミツク
ス20の形状と物性値と加熱速度から、セラミツ
クスの輻射、熱伝導、自然対流などによる熱損失
を計算する。次に反射率を検出し、更に周波数を
掃引させて、このときの誘電損率を計算する。誘
電損率は、通常のQ値測定法により求められる。
計算された熱損失及び誘電損率と、検出された反
射率とから設定加熱速度に対するマイクロ波出力
が計算され最適なマイクロ波が出力される。
次に、セラミツクスの温度から、空胴共振器
が共振し、かつ結合度が1の状態あるいはそれに
近い状態となるようにアイリスとプランジヤの移
動量を計算し、アイリス21とプランジヤ22と
をそれぞれ移動させる。
これらの操作を繰り返し、設定された加熱パタ
ーンが終了するまで続けることにより、加熱中に
生じる反射率を減少させ、電力効率を常に最大に
することができる。すなわち、本第4実施例装置
では、温度の上昇とともに急激に変化するセラミ
ツクスの誘電損率と熱損失と加熱中微小変化する
反射率を考慮した出力制御を行うことにより、安
定かつ精度のよい温度制御ができる。
なお、誘電損率の計算は、予めセラミツクスの
温度と誘電損率の関係を求めておき、周波数を掃
引させることなく、セラミツクスの温度から直ち
に誘電損率を求めておいてもよい。また、アイリ
スとプランジヤの制御は、第1ないし第3実施例
の方法で行つてもよい。
上記の構成より成る本第4実施例装置は、以下
のような作用を有する。
まず、マイクロ波発振器10より発生したマイ
クロ波は、出力調整器で調整され、増幅器11
へ送られる。このマイクロ波の出力制御は、増幅
器11の増幅量を一定にし、出力調整器の調整
量を制御することにより行われる。空胴共振器
における入射電力と反射電力との一部は、方向性
結合器340で分離され、更に第1検波器341
と第2検波器342によりそれぞれ入射電力に比
例した低周波信号と反射電力に比例した低周波信
号に変換され、検波信号モニター回路43へ送ら
れる。また、空胴共振器内のセラミツクス20
の温度は放射温度計31により測定され、その測
定温度の信号は温度信号モニター回路47に送ら
れる。また、ポテンシヨメータ351,352で
測定されたアイリス位置制御信号とプランジヤ位
置制御信号は、位置検出回路48に送られる。
上記検波信号モニター回路43、温度信号モニ
ター回路47及び位置検出回路48で一定レベル
に変換された信号は、AD、DA変換器44を通
り、コンピユータ45に入力され、演算・処理及
び指令が行われる。これらの演算・処理に基づい
てコンピユータ45から2種のモータ駆動回路5
1,621、周波数設定回路611と出力設定回
路71へ出力信号が送られる。
上記の2種のモータ駆動回路51,621でア
イリス制御信号とプランジヤ制御信号に変換され
た出力信号より、2種のパルスモータ52,62
2は、それぞれアイリス21とプランジヤ22と
を駆動させる。また、上記周波数設定回路611
で周波数制御信号に変換された出力信号は、マイ
クロ波発振器10に送られ、周波数掃引が行われ
る。また、上記出力設定回路71でマイクロ波出
力制御信号に変換された出力信号は、出力調整器
に送られ、マイクロ波出力を制御する。
本第4実施例装置を用いて、第1実施例と同様
のアルミナ棒(直径3mm)を試料として加熱し
た。なお、マイクロ波発振器10の周波数は6G
Hzとした。また、比較のため、出力制御のみ、及
び出力約200Wで、アイリスとプランジヤ移動量
の制御のみでの加熱も行つた。その結果を第18
図に示す。なお、図中、比較例2は、アイリスと
プランジヤの移動量の制御のみ、比較例3は、出
力制御のみの場合である。
第18図に示すように、アイリスとプランジヤ
移動量の制御のみで加熱した場合(比較例2)、
アルミナ棒は、1000℃以上になると瞬時に加熱さ
れ、加熱むらの生じた極めて不均一な加熱となつ
た。これは、第19図に示すように、加熱温度の
上昇とともに試料の誘電損率が急激に増加して、
誘電損率が急増し、試料の温度が急激に上昇して
しまう、いわゆるランナウエイ現象のためであ
る。また、出力制御のみで加熱した場合(比較例
3)、出力を増加させてもセラミツクスは高温に
加熱できなかつた。これは、加熱温度の上昇とと
もに、空胴共振器の結合度と共振周波数が変化
し、電力効率が急激に低下するためである。
これに対して、本第4実施例のアイリスとプラ
ンジヤ移動量の制御及び出力制御を行う加熱の場
合には、任意の加熱速度で加熱でき、設定温度以
上に加熱されることなく、極めて安定に加熱する
ことができる。また、1500℃以上の高温域での反
射率を0.2以下、出力を100W以下にすることがで
きるため、大電力を必要とせず高効率な加熱とな
り、しかもそのときの温度誤差を±5℃以内にす
ることができた。
なお、本第4実施例では、コンピユータによる
制御を示したが、予め、セラミツクスの熱損失、
誘電損率と温度との関係を求めておけば、加熱温
度と反射率から、マイクロ波の出力と、アイリス
およびプランジヤの移動量をハードウエアを用い
て、同時に制御することができる。本第4実施例
では直径が3mm、純度99%のアルミナを用いた
が、試料の形状にかかわらず、100%未満のアル
ミナ、ジルコニア、サイアロン、コージエライ
ト、ステアタイト、フオルステライト等の他の酸
化物系セラミツクスでも、本第4実施例装置を用
いることにより安定した急速高温加熱制御を行う
ことができた。
第5実施例 本第5実施例では、予熱したセラミツクスを本
装置を用いて加熱した例を示す。
一般に、誘電損率の極めて小さいセラミツクス
(室温でのεrtanδが0.001以下)を加熱する場合、
室温から500℃付近までは誘電損率の増加は小さ
いため、大きなマイクロ波電力が必要となり、効
率の悪い加熱となる。そこで、本第5実施例で
は、エアヒータを用いてセラミツクスを予熱して
500℃まで加熱した。この予熱は、空胴共振器内
に第1実施例と同様なアルミナ棒を配置し、エア
ヒータのノズル先端をセラミツクス表面に近づけ
て加熱した。セラミツクスの温度が、500℃付近
に達したところで、空胴共振器内からエアヒータ
を取り除き、第4実施例と同様な加熱制御装置を
用いて、マイクロ波の出力制御を行い、セラミツ
クスを加熱した。なお、エアヒータのノズルは石
英管を用い、空胴共振器内の電界の乱れが生じな
いようにした。
本実施例を用いることにより、サフアイアなど
の誘電損率の極めて小さい材料(室温でのεrtanδ
<0.001)でも溶融温度まで加熱することができ
た。
第6実施例 本第6実施例では、セラミツクス試料として窒
化珪素を用い、該窒化珪素が酸化されないように
窒素ガス雰囲気で加熱を行つた例を示す。
まず、第4実施例の装置にセラミツクス試料を
挿入し、その後、空胴共振器の手前に気密導波管
を取り付け、該気密導波管から窒素ガスを流入さ
せ、試料挿入口より流出されるようにした。ま
た、接続箇所には気密ガスケツトをはさみ、空胴
共振器内への空気の流入を遮断した。
セラミツクス試料として直径3mmの窒化珪素棒
(室温でのεrtanδ=0.005)を上記装置により加熱
した。その結果、上記試料を表面が酸化されるこ
となく、第4実施例と同様な加熱ができ、1500℃
以上に急速加熱を行うことができた。
また、本第6実施例装置を用いれば、窒化珪素
以外の非酸化物系セラミツクス(例えば炭化珪
素)でも表面が酸化されることなく、安定に急速
加熱を行うことができた。
第7実施例 本第7実施例では、セラミツクス試料を回転さ
せて加熱を行い、試料に局部的な加熱むらが生じ
ないようにした例を示す。
第4実施例の装置に材質が不均一なアルミナ試
料を挿入し、更に該アルミナ試料のチヤツク部を
回転構造として、コントロールモータを用いて該
アルミナ試料を回転させて加熱を行つた。チヤツ
ク部の回転数は、20〜200rpmとした。その結果、
上記アルミナ試料のように材質が不均一なもので
も局部的な加熱むらが生じることなく安定に溶融
温度(2050℃)まで加熱することができた。
以上の実施例は、誘電損率が0.01以下という極
めて小さいセラミツクスを加熱した例であるが、
誘電損率の大きなセラミツクスでも本発明の装置
は適用できるのはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本第1発明を説明するためのブロツク
図、第2図は本第1発明の加熱原理を説明するた
めの線図、第3ないし8図は、本第1発明の各実
施態様を説明するためのブロツク図、第9図は本
第2発明を説明するためのブロツク図、第10な
いし12図は、第1実施例を説明する図で、第1
0図はブロツク図、第11図はコンピユータ内の
演算フローチヤート、第12図は加熱の性能示す
線図、第13図は、第2実施例のコンピユータ内
の演算フローチヤート、第14及び15図は第3
実施例を説明する図で、第14図はブロツク図、
第15図は試料温度とアイリス移動量及びプラン
ジヤ移動量との関係を示す線図、第16ないし1
9図は第4実施例を説明する図で、第16図はブ
ロツク図、第17図はコンピユータ内の演算フロ
ーチヤート、第18図は加熱の性能を示す線図、
第19図は試料温度と誘電損率との関係を示す線
図、第20図は反射率と空胴共振器の結合窓の開
口面積との関係を示す線図である。 ……マイクロ波発生部、……空胴共振器、
……検出部、……制御部(第1制御部)、
……結合窓調整部、……共振調整部、……第
2制御部、……マイクロ波出力調整部、21…
…可変結合窓、22……プランジヤ、10……マ
イクロ波発振器、31……温度検出器、34……
入射反射電力検出器、340……方向性結合窓、
45……コンピユータ、44……AD、DA変換
器、46……パルスモータコントローラー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マイクロ波導入用の可変結合窓を有し、被加
    熱物であるセラミツクスを配置して加熱するため
    の空胴共振器と、該空胴共振器にマイクロ波を入
    射するためのマイクロ波発生部と、上記空胴共振
    器内に配置したセラミツクスの加熱状態を検出す
    るための検出部と、上記空胴共振器が共振し、か
    つ結合度が1の状態あるいはそれに近い状態にす
    るために上記検出した加熱状態に基づいて空胴共
    振器の可変結合窓の開口面積を調整するための信
    号と空胴共振器の共振を調整するための信号とを
    相互に関連させて出力する制御部と、該制御部か
    らの信号により動作し、空胴共振器の可変結合窓
    の開口面積を調整するための結合窓調整部及び空
    胴共振器の共振を調整するための共振調整部とか
    ら成ることを特徴とするセラミツクスの加熱制御
    装置。 2 上記制御部は、空胴共振器の可変結合窓の開
    口面積を調整するための信号と空胴共振器の共振
    を調整するための信号とを交互に演算し、出力す
    ることにより、空胴共振器が共振し、かつ結合度
    が1の状態あるいはそれに近い状態に制御する制
    御手段より成るものである特許請求の範囲第1項
    記載のセラミツクスの加熱制御装置。 3 上記検出部は、空胴共振器内のセラミツクス
    の温度を検出するものであり、上記制御部は、上
    記検出した温度でのセラミツクスの誘電損率に従
    つて、空胴共振器の可変結合窓の開口面積を調整
    するための信号と、上記検出した温度でのセラミ
    ツクスの比誘電率に従つて空胴共振器の共振を調
    整するための信号とを出力する手段より成るもの
    である特許請求の範囲第1項記載のセラミツクス
    の加熱制御装置。 4 上記検出部は、空胴共振器におけるマイクロ
    波の入射電力と反射電力とを検出する手段より成
    るものである特許請求の範囲第1項記載のセラミ
    ツクスの加熱制御装置。 5 上記検出部は、空胴共振器におけるマイクロ
    波の入射電力と反射電力及び空胴共振器内のセラ
    ミツクスの温度を検出する手段より成るものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のセラミツクスの加
    熱制御装置。 6 上記共振調整部は、マイクロ波発生部から空
    胴共振器に入射されるマイクロ波の発振周波数を
    調整する手段より成るものである特許請求の範囲
    第1項記載のセラミツクスの加熱制御装置。 7 上記共振調整部は、空胴共振器の長さを調整
    する手段より成るものである特許請求の範囲第1
    項記載のセラミツクスの加熱制御装置。 8 マイクロ波導入用の可変結合窓を有し、被加
    熱物であるセラミツクスを配置して加熱するため
    の空胴共振器と、該空胴共振器にマイクロ波を入
    射するためのマイクロ波発生部と、上記空胴共振
    器におけるマイクロ波の入射電力と反射電力およ
    び空胴共振器内のセラミツクスの温度とを検出す
    るための検出部と、上記空胴共振器が共振し、か
    つ結合度が1の状態あるいはそれに近い状態にす
    るために上記検出した情報に基づいて空胴共振器
    の可変結合窓の開口面積を調整するための信号と
    空胴共振器の共振を調整するための信号とを相互
    に関連させて出力する第1制御部と、該第1制御
    部からの信号により動作し、空胴共振器の可変結
    合窓の開口面積を調整するための結合窓調整部お
    よび空胴共振器の共振を調整するための共振調整
    部と、上記検出した空胴共振器におけるマイクロ
    波の入射電力と反射電力および空胴共振器内のセ
    ラミツクスの温度を基に上記検出した温度での誘
    電損率と熱損失と反射率(反射電力/入射電力)
    とに従つて所望の加熱速度となるようにマイクロ
    波の出力を調整するための信号を出力する第2制
    御部と、該第2制御部からの信号により動作し、
    マイクロ波の出力を調整するための出力調整部と
    から成ることを特徴とするセラミツクスの加熱制
    御装置。
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