JPH047562Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はガラスバルブが嵌装される側部凹孔と
ソケツトが嵌装される下部凹孔とを有する口金付
き電球の構造の改良に関する。

（従来の技術） タングステンコイルフイラメントをガラスバル
ブ内に内蔵し、ガラスバルブの端部を封止した電
球本体が、口金軸と直行する側方から口金に挿入
され、口金の下端にソケツトと接触する接点が設
けられた口金付き電球、たとえば口金付きのハロ
ゲン電球が、自動車用のヘツドランプなどに使用
されている。上記電球の口金に金属シエルを使用
したものでは上記シエルを金属材料の絞り加工に
よつて製造する方法が一般であつて、金属材料を
絞り加工によつて製造する際に構造が複雑である
と絞り加工の金型の形状が複雑になり加工がし難
く金型が高価になるばかりでなくシエルの製造に
おいても工数が増加する。またハロゲン電球の場
合にはガラスバルブや口金が高温になるから、焦
点調整などのため口金シエルをフランジにハンダ
付けなどにより固定したものでは上記ハンダが溶
けて外れやすくなる虞があつた。前記した自動車
用ヘツドランプなどでは電球本体のガラスバルブ
が口金軸と直行する側方から口金に挿入され、口
金の下端に接点が設けられているから、万一雨滴
などがかかつても電球内に浸入して導通不良など
が発生することがないが、ガラスバルブから導出
される外部リード線が挿通される凹孔が口金内に
おいてほぼ直角に曲折されているからリード線を
口金の下部に向けて挿通することがきわめて困難
であつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は従来の口金付き電球、たとえばガラス
バルブの端部を封止した電球本体が、口金軸と直
交する側方から口金に挿入され、口金の下端にソ
ケツトと接触する接点が設けられた口金付き電
球、たとえば自動車のヘツドランプなどの口金付
きのハロゲン電球の口金への外部リード線の挿通
が困難であつた欠点を防止し、ガラスバルブが高
温になつたときに半田付けなどの外れが発生する
ことのない口金付き電球を提供することを目的と
する。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案はタングステンフイラメントを内蔵する
ガラスバルブと、上記ガラスバルブの端部が嵌装
される側部凹孔とソケツトが嵌装される下部凹孔
とを有する一体成形された口金とを具備し、上記
口金の側部凹孔と下部凹孔とは緩やかに曲折する
円弧溝で連結されており、上記円弧溝にガラスバ
ルブから導出される外部リード線が嵌挿されて下
部端子に接続されていることを特徴とする口金付
き電球である。

（作用） 本考案口金付き電球はその口金が口金軸と直交
する側方に、端部を封止された電球本体のガラス
バルブが嵌装される側部凹孔が設けられ、下方に
ソケツトが嵌装される下部凹孔が設けられてお
り、上記側部凹孔と下部凹孔とが緩やかに曲折す
る円弧溝で連結されているから凹孔内に嵌挿され
る外部リード線が何らの抵抗がなく容易に上記円
弧溝を通つて口金下端に挿通され下部端子と接続
することができる。また口金はプラスチツクなど
の一体成形された口金本体を有しているから、口
金自体の構造が複雑でなく、さらに口金の下端に
ある下部端子に電球の外部リード線が接続されて
いるから、接続部が高温になり難く、したがつて
接続をハンダ付けなどで行つてもハンダ付けが外
れることはない。

（実施例） 本考案の詳細を図示の一実施例によつて説明す
る。

図は本考案口金付き電球の一部切欠正面図であ
る。ガラスなどの絶縁物のブリツジサポート１に
支持された内部リード線２，２の端部にタングス
テンコイルフイラメント３が継線されており、上
記内部リード線２，２はガラスバルブ４のピンチ
シール部５でピンチシールされ外部リード線６，
６に導電的に接続されている。上記ピンチシール
部５に設けられた排気管７からガラスバルブ４内
を排気して不活性気体と有機ハロゲンとを封入し
てのち排気管７を封縅して封縅端８を形成しハロ
ゲン電球本体９ができ上がる。上記電球本体９の
ガラスバルブ４の端部はスリーブ１０を介して一
体成形された口金１１の側部凹孔１２に嵌装され
ている。口金１１にはその下方に下部凹孔１３が
穿設されている。上記側部凹孔１２と下部凹孔１
３とは緩やかに曲折する円弧溝１４で連結されて
いる。

本考案の口金付き電球を製造するにはまず口金
１１の側部凹孔１２にスリーブ１０を嵌装した電
球本体９のガラスバルブ４を嵌装する。このとき
電球本体９から導出されている外部リード線６，
６は口金１１に穿設された円弧溝１５の緩やかな
曲折に沿つて容易に挿入される。その後口金１１
の台座１５の面１６から電球本体９のタングステ
ンコイルフイラメント３までの距離を調整し、ス
リーブ１０を押圧して口金１１の側部凹孔１２に
嵌入させて電球本体９を口金１１に固定する。外
部リード線６，６は前記したように口金１１に穿
設された円弧溝１５の緩やかな曲折に沿つて挿入
されその端末は下部凹孔１３内へ導出されている
から、その端末の余剰部分を切断して下部凹孔１
３内に設けられた下部端子１７，１７にハンダな
どでろう接する。１８はろう接部を示す。

〔考案の効果〕

本考案は以上詳述したように、電球のガラスバ
ルブの端部が嵌装される側部凹孔とソケツトが嵌
装される下部凹孔とを有する口金の側部凹孔と下
部凹孔とが緩やかに曲折する円弧溝で連結されて
いるから、プラスチツクなどの材料で容易に一体
成形することができ、構造が簡単であり、外部リ
ード線が緩やかに曲折する円弧溝に沿つて容易に
嵌挿することができ、したがつて外部リード線の
折れなども発生することがなく、下部の凹孔内の
下部端子のみにハンダが用いられており下部端子
は昇温が小さいからハンダ付けの外れが発生せず
製造も容易な改良された口金付き電球を提供でき
るという優れた効果を有している。

なお、本考案は添付図示の構造に限るものでな
いことはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案一実施例の一部切欠正面図である。 ３……タングステンコイルフイラメント、４…
…ガラスバルブ、６……外部リード線、９……電
球本体、１１……口金、１２……側部凹孔、１３
……下部凹孔、１４……円弧溝、１７……下部端
子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タングステンフイラメントを内蔵するガラスバ
   ルブと、上記ガラスバルブの端部が嵌装される側
   部凹孔とソケツトが嵌装される下部凹孔とを有す
   る一体成形された口金とを具備し、上記口金の側
   部凹孔と下部凹孔とは緩やかに曲折する円弧溝で
   連結されており、上記円弧溝にガラスバルブから
   導出される外部リード線が嵌挿されて下部端子に
   接続されていることを特徴とする口金付電球。