JPH0475254B2 - - Google Patents

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JPH0475254B2
JPH0475254B2 JP4122484A JP4122484A JPH0475254B2 JP H0475254 B2 JPH0475254 B2 JP H0475254B2 JP 4122484 A JP4122484 A JP 4122484A JP 4122484 A JP4122484 A JP 4122484A JP H0475254 B2 JPH0475254 B2 JP H0475254B2
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rubber
triazine
nbr
nhc
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ゴム用老化防止剤及びその製造法に
関するものである。更に詳しくは6−R−1,
3,5−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチア
ゾリルジ−又はトリ−スルフイド)(Rは置換基
を示す。)(以下それぞれR2BT,RS2BTと略記
す。)及び4,6−ビスR−1,3,5−トリア
ジン−2−ベンゾチアゾリルジ−又はトリ−スル
フイド(Rは置換基を示す。)(以下2RBT,
2RSBTと略記す。)とよりなる加硫促進性を有す
る新規なゴム用非抽出性老化防止剤及びその製造
法に関する。 ところで、上記した置換基Rが−C6H5,−N
(C2H52のようなR2BTの加硫促進効果について
は既に報告されている〔H.Westlinning:Rubb.
Chem.Technol.,43,1194(1970)〕が、その合成
法の記載はなく、又ゴムとの反応によつてチオト
リアジン架橋鎖の形成の有無ならびに関連化合物
の非抽出性老化防止剤としての予測についても全
く触れられていない。本発明者等は先に置換基R
を−N(C4H92とする6−R−1,3,5−トリ
アジン−2,4−ジチオールとジベンゾチアジル
ジスルフイド(MBTS)の反応 によつて得られるR2BTがスチレンプタジエンゴ
ム(SBR)、イソプレンゴム(IR)に対して加硫
促進性を有する架橋剤として作用して、それぞれ
97.1%、53.6%の反応率で(A) のようなチオトリアジン架橋鎖が形成されること
を報告した〔中村儀郎、森邦夫:日ゴム協誌53
244,680(1980)〕。いま、置換基Rをたとえば−
NHC6H4NHC6H5,−N(i−C3H7)C6H4NHC6
H5のような抗酸化性基とするR2BT(Iとし、そ
れぞれAD2BT,PD2BTと略記する)によつて
(A)のようなチオトリアジン架橋鎖を有する加硫ゴ
ムが得られるならば、この架橋鎖を構成する抗酸
化性基Rはゴムに結合して非抽出性老化防止剤と
して作用することが期待される。また、反応 によつて得られる2RBTについても、次の(B) のようなチオトリアジン側鎖が形成されるならば
置換基Rをたとえば−NHC6H4NHC6H5,−N
(i−C3H7)C6H4NHC6H5のような抗酸化性基
とする2RBT(とし、それぞれ2ADBT,
2PDBTと略記する)について、同様の効果が期
待される。 本発明者は、この点に着目してSBR,IR、ア
クリロニトリル・プタジエンゴム(NBR)及び
天然ゴム(NR)に対するR2BT,RS2BT,
2RBT,2RSBT等の機能について鋭意研究を重
ねた結果、これらの化合物がSBR,IR,NBR及
びNRに対し、加硫促進剤としての機能と、非抽
出性老化防止剤の機能とを有する多機能性老化防
止剤であることを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明は 下記一般式(1)で表わされるゴム用老化防止剤、 式(1)中R1は−NHC6H4NHC6H5,−N(Cn
H2n+1)C6H4NHC6H5〔mは3〜8の整数〕、−
NHC6H(4-p)(tert.−C4H9pOH〔pは1〜2の整
数〕、あるいは−N(C6H5)C6H4NHC6H5の基を
示す。 R2はR1あるいは−Sx−R3の基を示す R3
【式】の基を示す xは1〜2の整数を示す。 並に、下記一般式(2)で表わされる化合物を
(R32
【式】あるいは
【式】〔各式中R3は上記一般式(1)中の R3に同じ〕で表わされる化合物の何れか少くと
も1種と反応せしめることを特徴とする上記一般
式(1)で表わされるゴム用老化防止剤の製造方法 式(2)中R1は上記式(1)中のR1に同じ R4はR1あるいは−SHの基を示す。 である。 本発明の式(1)で表わされる化合物は、SBR,
IR,NBR及びNRに対して加硫促進剤としての
効果を与えるだけでなく非抽出性老化防止剤とし
ての特性を示す。その特性は、溶剤抽出後も十分
持続することが明らかとなつた。このような非抽
出性老化防止剤としての特性はN−イソプロピル
パラフエニレンジアミン(IPPD)のような一般
的老化防止剤については全く認められないところ
であり、本発明の式(1)の化合物の大きな特性とな
る。 本発明の式(1)の化合物としては、例えば6−
(N′−フエニル−p−フエニレンジアミン)−1,
3,5−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチア
ゾリルジスルフイド)、4,6−ビス(N′−フエ
ニル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジン−2−ベンゾチアゾリルジスルフイ
ド)、6−(N′−フエニル−N−イソプロピル−
p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリア
ジン−2,4−ビス(ベンゾチアゾリルジスルフ
イド)、4,6−ビス(N′−フエニル−N−イソ
プロピル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,
5−トリアジン−2−ベンゾチアゾリルジスルフ
イド、6−(2,6−ジ−tert.−プチル−4−ア
ミノフエノール)1,3,5−トリアジン−2,
4−ビス(ベンゾチアゾリルジスルフイド)、4,
6−ビス(2,6−ジ−tert.−プチル−4−アミ
ノフエノール)−1,3,5−トリアジン−2−
ベンゾチアゾリルジスルフイド、6−(N,N′−
ジフエニル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,
5−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチアゾリ
ルジスルフイド)、4,6−ビス(N,N′−ジフ
エニル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5
−トリアジン−2−ベンゾチアゾリルジスルフイ
ド、6−(N′−フエニル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ビス
(ベンゾチアゾリルトリスルフイド)4,6−ビ
ス(N′−フエニル−p−フエニレンジアミノ)−
1,3,5−トリアジン−2−ベンゾチアゾリル
トリスルフイド、6−(N′−フエニル−N−イソ
プロピル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,
5−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチアゾリ
ルトリスルフイド)、4,6−ビス(N′−フエニ
ル−N−イソプロピル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン−2−ベンゾチア
ゾリルトリスルフイド、6−(2,6−ジ−tert.
−ブチル−4−アミノフエノール)−1,3,5
−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチアゾリル
トリスルフイド)、4,6−ビス(2,6−ジ−
tert.ブチル−4−アミノフエノール)−1,3,
5−トリアジン−2−ベンゾチアゾリルトリスル
フイド、6−(N,N′−ジフエニル−p−フエニ
レンジアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,
4−ビス(ベンゾチアゾリルトリスルフイド)、
4,6−ビス(N,N′−ジフエニル−p−フエ
ニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン−2
−ベンゾチアゾリルトリスルフイド等がある。 本発明における前記一般式(1)で表わされる化合
物の合成反応は、上記反応式(A),(B)及び(C)に示す
ようにジベンゾチアジルジスルフイド〔(R32〕、
2(4−モルホリニルチオ)ベンゾチアゾール
【式】あるいは2(4−モルホ リニルジチオ)ベンゾチアゾール
【式】の有機溶媒(例えば塩化 メチレン、テトラヒドロフランなど)溶液にR1
として前記のような抗酸化性基を有する1,3,
5−トリアジンチオール又はジチオールの粉末を
攪拌し乍ら添加することによつて化学量論的に進
行する。この時、上記反応式(A)で副生するR3
は、アルカリ水溶液(例えば、1%苛性ソーダ水
溶液)を加え、よく攪拌することによりR3・Na
として水層に移行し、基質は有機溶媒に溶解して
反応は完結する。又式(B),(C)で副生するアミン
は、酸(例えば酢酸)で中和除去する必要があ
る。又、塩化メチレンのような非水溶性溶媒の溶
液を用いる時には、副生を予想されるアミン全量
を中和するに足る計算量の酢酸を混合して全体を
攪拌下に反応せしめることによつて、副生するア
ミンはすべて酢酸塩として水層に移行して反応系
から除去することができる。 本発明の化合物をゴムの老化防止剤として適用
できる不飽和ゴム類としては、天然ゴムを初め、
スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブラジエンゴ
ム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニト
リルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム
(CR)、エチレンプロピレンターポリマー
(EPDM)などのすべての不飽和ゴムの単独又は
併用したゴムをあげることができる。特にスチレ
ンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニ
トリルブタジエンゴムなどに対して使用した場
合、優れた老化防止効果が発揮される。 本発明の老化防止剤のゴムに対する添加量は、
添加するゴムの種類によつても異なるが、重量で
ゴム100部に対し0.1〜30部、好ましくは0.5〜10
部添加せしめるのがよい。また、本発明の老化防
止剤は一種或は二種以上混合して使用することも
でき、又公知の老化防止剤との併用も可能であ
る。本発明の老化防止剤は、硫黄はもちろんのこ
と有機硫黄系化合物、アミン類、金属酸化物、オ
キシム系化合物、樹脂加硫剤を用いるいずれの加
硫方法も採用することができる。更に、他のゴム
配合剤である公知のいずれの加硫促進剤、補強
剤、充填剤などとも併用することができる。 本発明の老化防止剤のゴムへの添加は従来公知
の添加方法が採用され、例えば配合ロールを使用
する方法などによつて行なわれる。 以下に本発明の効果を具体的に示すために、実
施例、試験例を記載するが、本発明は、上記の記
載及び下記の実施例によつて何ら限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨に従つて種々の変更が可
能である。 合成例1 (実施例) 塩化メチレン70mlとMBTS6.6gを混合、30℃
でよくかきまぜ、大部分のMBTSが溶解したら、
これに6−(N′−フエニル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチ
オール3.3gを粉末のまま、少しずつ60分をかけ
て添加する。添加終了後2%炭酸ソーダ水溶液40
mlを加え、昇温し、還流下に約3時間かきまぜる
と基質はすべて塩化メチレンに溶解する。その
後、塩化メチレン層を分取し、無水芒硝で乾燥す
る。その間に生ずる析出物を別後、塩化メチレ
ンを留去して得られる残留物を7:3(容量比)
のメタノール、エーテル混合物で洗浄して6−
(N′−フエニル−p−フエニレンジアミノ)−1,
3,5−トリアジン−2,4−ビス(ベンゾチア
ゾリルジスルフイド)(AD2BT)を得た。収量
6.4g、融点125〜127℃、元素分析値:N13.5%
S29.1%(計算値 N14.92% S29.22%) 合成例2 (実施例) 6−(N′−フエニル−N−イソプロピル−p−
フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン
−2,4−ジチオールについても同様反応条件で
6−(N′−フエニル−N−イソプロピル−p−フ
エニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン−
2.4−ビス(ベンゾチアゾリルジスルフイド)
(PD2BT)を得た。収量6.5g、融点108〜110℃、
元素分析値:N13.7% S28.0%(計算値:
N14.02% S27.47%) 合成例3 (実施例) 塩化メチレン100mlとMBTS3.3gを混合、30℃
でよくかきまぜ、MBTSの大部分が溶解したら、
これに4,6−ビス(N′−フエニル−p−フエ
ニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン−2
−チオール4.8gを粉末のまま、少しずつ60分を
かけて添加する。添加終了後、1%苛性ソーダ水
溶液60mlを加え、よくかきまぜ2−メルカプトベ
ンゾチアゾール(MBT)をアルカリ水溶液層に
移行、溶解させると基質は塩化メチレンに溶解し
て反応は完結する。塩化メチレン層を分取し、無
水芒硝で乾燥後、塩化メチレンを留去すると4,
6−ビス(N′−フエニル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン−2(ベンゾチア
ゾリルジスルフイド(2ADBT)が得られる。収
量6.3g 融点90〜91℃ 元素分析値:N17.0%
S15.1%(計算値:N17.45% S14.95%) 4,6−ビス(N′−フエニル−N−イソプロ
ピル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジン−2−チオールからも同様反応条件で
2PDBTが得られる。収量7.1g 融点100℃元素
分析値:N15.1% S13.4%(計算値:N15.43%
S13.22%) 合成例4 (実施例) 2(4−モルホリニルジチオ)ベンゾチアゾー
ル5.68gを塩化メチレン50mlに溶解し、これに
1.2gの酢酸を含む水溶液50mlを混合する。この
混合液に6(N′−フエニル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチ
オール3.27gを粉末のまま約60分をかけて20〜30
℃で添加する。約2時間かきまぜ水層が中性とな
つたら、塩化メチレン層を分取し、水洗、無水芒
硝で乾燥後塩化メチレンを濃縮し6−(N′−フエ
ニル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジン−2,4(ベンゾチアゾリルトリスル
フイド)(AD2SBT)を析出する結晶として得
た。融点78〜80℃元素分析値:N12.9%、S35.2
%(計算値:N13.59%、S35、51%) 合成例5 (実施例) 2(4−モルホリニルジチオ)ベンゾチアゾー
ル2.84gをテトラヒドロフラン30mlに溶解し、こ
れに酢酸0.6gを加えよくかきまぜる。この溶液
に4,6−ビス(N′−フエニル−p−フエニレ
ンジアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−チ
オール4.77gを溶解したテトラヒドロフラン溶液
20mlを約20分を要し、よくかきまぜながら徐々に
滴下する。20〜30℃で約60分かきまぜると酢酸は
副生するモルホリンによつて中和されるから、こ
れに水を加えて油層を塩化メチレンで抽出する。
塩化メチレン層を合成例4と同様に処理して4,
6−ビス(N′−フエニル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン−2(ベンゾチア
ゾリルトリスルフイド)(2ADSBT)を得た。 融点 90〜91℃ 元素分析値:N16.2%、
S18.6%(計算値:N16.61、S18.99%) 合成例6 (実施例) 合成例4において、2−(4−モルホリニルジ
チオ)ベンゾチアゾールに代えて2−(4−モル
ホリニルチオ)ベンゾチアゾール5.04gを使用
し、同様の反応条件で反応を行つたところ、
AD2BTがほぼ定量的に得られた。 合成例7 (実施例) 合成例5において、2−(4−モルホリニルジ
チオ)ベンゾチアゾールに代えて2−(4−モル
ホリニルチオ)ベンゾチアゾール2.52gを使用
し、同様の反応条件で反応を行つたところ、
2ADBTがほぼ定量的に得られた。 実施例1〜2 〔IR,NBRにおける加硫促進
性〕 (1) ゴム試料
【表】
【表】
【表】 上記配合物をJISK−6383に従つて配合した。
加硫曲線は東洋精機(株)オシレーテイングデイスク
レオメーター(以下O.D.R.と略記す。)を用いて
測定した。結果を第1図および第2図に示す。 (2) IR,NBRにおける加硫促進性の説明 第1図はIRにおける加硫促進性を示す。Iは
ZnOの共存下、単独、又はテトラメチルチウラム
モノスルフイド(TMTM)、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール(MBT)のような加硫促進剤の
併用時、170℃でも極めて弱い加硫反応性しか示
さない。又、の加硫反応性も同様条件下で全く
認められない。しかし、硫黄が存在すれば,
は他の加硫促進剤がなくても加硫促進剤を示す。
即ち,およびMBTSの加硫促進剤を−S−
S−結合に対する当量値から比較するとIRにつ
いては第1図に示すように<<MBTSとな
り,の加硫促進性はMBTSよりやや劣るこ
とがわかる。しかし、同図に示すの加流促進挙
動から、とくに2PDBT(5)はMBTS(3)より長い誘
導期を有する優れた加硫促進剤となる。 次にNBRに対する加硫促進性は第2図に示す
ように<MBTS<となりの促進性が最も
大となる。この順序はIRに対する場合と逆転す
るが、これはがとくにNBRに対して前記(A)の
ような架橋鎖を形成するためトルク上昇が早期に
起るためであり、架橋鎖形成能のないMBTS,
についてはIRにおける順序と変りない。更に
NBRに対するの加硫促進挙動は第2図に示す
ように、MBTS(3)と同等(5)、又はより長い誘導
期が存在する(4)。従つて、(),()は単独又
はテトラメチルチウラムジスルフイド(TMTD)
のような促進剤の併用によつて加工安全性の大き
い加硫配合の設計が可能となる。 実施例3〜4 〔一般的な加硫促進剤の併用効
果〕 () 配合 実施例 3 NBR(ニポール1042) 100部 SRFブラツク 50〃 ステアリン酸 2部 亜鉛華 5〃 硫 黄 0.6〃 AD2BT 3〃 一般加硫促進剤 0.5〃 実施例 4 NBR(ニポール1042) 100部 SRFブラツク 50〃 ステアリン酸 2〃 亜鉛華 5〃 硫 黄 0.6〃 2ADBT 2〃 一般的加硫促進剤 0.5〃 上記組成のゴム試料を用いて実施例1〜2と同
様に加硫促進性を試験した。結果を第3図
(AD2BT組成)および第4図(2ADBT組成)に
示す。 () 説明 ,のNBRに対する加硫促進性は、それぞ
れAD2BT,2ADBTについて第3図および第4
図に示すようにTMTD,TMTM、ジ−n−プ
チルジチオカルパミン酸亜鉛(ZnBDC)及びN
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフ
エンアミド(CBS)のような一般的加硫促進剤
をゴム100重量部に対し0.3〜0.6重量部併用する
ことによつて、無添加の場合(5)より一層増加し、
145℃で実用的な加硫曲線を与える。即ち、
AD2BTについては、第3図に示すように、これ
が前記(A)のような架橋鎖を形成するため、この形
成が起らないMBTS・TMTM・S系(6)より誘導
期の短い、立上りの早い加硫曲線(1,2,3)
を与える。CBSの併用(4)は誘導期の延長には有
効であるがTMTM,TMTD,ZnBDC系より有
効加硫性は低下する。 一方、第4図に示すように、(A)のような架橋鎖
は形成しないが、前記(B)のような側鎖の形成に有
効な2ADBTは促進剤の併用によつて一般に
MBTS・TMTD・S系(6)よりも約3倍も長い誘
導期のあるしかも立上りの早い加硫曲線を与え
る。とくに、TMTD系(2)がCBS系(4)と近似の誘
導期とより高い有効加硫性を示すことは極めて特
徴的であり、2ADBT加硫系に関して最もすぐれ
た配合である。 実施例 5〜19〔非抽出性老化防止剤としての作
用〕 以上述べた,の加硫促進剤としての特性に
加えて、非抽出性老化防止剤としての特性をIR,
SBR及びNBRの代表的加硫配合について後記表
1,2に示す。 (1) ゴム試料 配 合 実施例 5,9〜12 IR(ニポール2200) 100部 HAFブラツク 50〃 ステアリン酸 2〃 亜鉛華 5〃 硫 黄 0.6〃 老化防止剤 (表記) 実施例 6 SBR(ニポール1502) 100部 HAFブラツク 50部 ステアリン酸 2〃 亜鉛華 5〃 硫 黄 0.6 老化防止剤 (表記) 実施例 7〜8,13〜15 NBR(ニポール1042) 100部 SRFブラツク 50〃 ステアリン酸 2〃 亜鉛華 5〃 硫 黄 0.6〃 老化防止剤 (表記) これらの配合物の配合混練は実施例1〜2と同
様に行ない、次いでその配合混練物を付記温度で
ホツトプレス(5MPa,30min)して厚さ約2mm
の加硫シートを作り、熱老化試験用試料とした。
又、この加硫シートの溶剤抽出は28:35:29
(Vol)のメタノール、アセトン及びクロロホル
ムの共沸混合物でソツクスレー抽出器を用いて72
時間行ない、溶剤抽出後の熱老化試験用試料とし
た。又、同様の加硫条件で得られた純ゴム加硫物
は氷酢酸を10%含む上記混合溶剤に一夜浸漬
(ZnOおよび加硫時生成する有機亜鉛塩はすべて
酢酸亜鉛となり抽出溶剤に可溶性となる)後、上
記溶剤でソツクスレー抽出器を用いて72時間抽出
し、ゴムに対する,の反応率測定用試料とし
た。 (2) 測定 加硫ゴムの物理試験はJISK−6301に準拠して
行なつた。熱老化試験はNBRについてギヤオー
プン、IR,SBRについてテストチユーブ老化試
験機を使用した。IR,SBRに対する,の反
応率は本実施例の(1)ゴム試料に記載の抽出精製し
た試料の窒素定量(ケルダール法)から求めた。
又、NBRに対する,の反応率は同様抽出精
製薄膜の赤外線吸収スペクトルにおいて、ゴムに
結合した,に起因する芳香環(νc=C:1600
cm-1)の吸光度とNBRのアリル基(νc=C:
1600cm-1)のそれとの比を、別に作つた既知量の
,のブチルスルフイドを含むNBR試料から
の検量線と対比して求めた。 ポリスルフイド鎖の還元切断: 本実施例の(1)ゴム試料で得られた反応率測定用
ゴム試料をトルエン30mlで膨潤し、これにチオフ
エノール0.5mlトリエチルアミン0.3mlの混合溶液
を加えて40℃、48時間放置後再び上記共沸混合物
でソツクスレー抽出器を用いて72時間抽出する。
乾燥後のゴム試料について前記(2)測定同様にケル
ダール法、赤外線吸収スペクトル法によつて,
の含量を求めた。
【表】
【表】 本発明の,は耐熱老化性のすぐれた加硫ゴ
ムを与える。さらにこの特性は溶剤抽出後も接続
することが明らかとなつた。このような非抽出性
抗酸化剤としての特性は表1(比較例1,2,3)
および表2(比較例4,5)に示したIPPDのよう
な一般的抗酸化剤については全く認められない所
であり、,の大きな特徴となる。たとえば、
表1,2でゴムに対するの反応(結合)率は
TMTM系ではIR<SBR<NBRの順に増加し、
各加硫ゴム中に添加したの20.2,51,2,85.3
%がそれぞれ溶剤抽出後も残留する(表1)。同
様の傾向はについても認められる(表2)が、
TMTD系、NBR(実施例13,14)に対する反応
率は41〜57%となりやや低下する。しかし、
TMTD系が有効加硫系であることと相乗して、
得られた加硫ゴムは溶剤抽出後も比較的良好な耐
熱老化性を示す。一方、の反応率は、TMTD
のような促進剤を添加しないNBR(実施例15)で
は約100%に達することは、有効加硫性の低い加
硫系がとくにの反応率の向上に効果があること
がわかる。 しかし、NBRのような硬化劣化型加硫物の比
較的高温(130℃)での耐熱老化性は実施例15の
ように抗酸化剤が多量にゴムに結合していても、
有効加硫性が低い場合には、トリアジン環とゴム
との結合鎖がポリスルフイド鎖を多く含み熱老化
過程で二次加硫が進行し、耐熱老化性は十分期待
できなくなる。なお、TMTM又はTMTD添加
時にNBRと反応した,はチオフエノール・
トリエチルアミン還元(ポリスルフイド鎖が切
断)後も、表記のようにそれぞれ50%以上残留す
ることから、抗酸化性置換基を有するトリアジン
環とゴムとの結合鎖の大半はA,Bに示したよう
な熱安定性のよいモノスルフイド鎖であることが
推察される。 次に、抗酸化性置換基(R)の種類を異にする
2ADBT,2PDBTの抗酸化性はゴムの種類によ
つて異なり、表2の結果から、IR,NBRについ
て、それぞれ2PDBT(実施例12)、2ADBT(実施
例13)が溶剤抽出後も耐熱老化性のすぐれたゴム
を与えることがわかる。 次に非抽出性老化防止剤としての特性をNRの
加硫配合について表3に示す。 配 合 実施例 16〜17 HR 100部 HAFブラツク 50 ステアリン酸 2 亜鉛華 5 TMTD 0.5 硫 黄 0.6 老化防止剤 (表記) これらの配合物の配合混練、加硫、加硫ゴムの
物理試験及び老化試験は実施例5〜8と同様に行
なつた。測定結果を表3に示す。
【表】 次にADS2BT,2ADSBTについてNBR配合に
おける非抽出性老化防止剤としての効果を表4に
示す。 NBRの基本配合は硫黄添加量を除き実施例7
〜8,13〜14と同じ。
【表】 * 符号の説明は表1と同じ
表4で何れの場合もNBRに対する反応率は、
それぞれ59,35%となり、メタノール、アセトン
及びクロロホルムの共沸混合物で抽出後、熱老化
した試料の機械的性質は一般的抗酸化剤を使用し
た比較例7のそれに比して、はるかに優れている
ことがわかる。 以上の実施例から、本発明の新規なゴム用老化
防止剤はSBR,IR,NBR及びNRに対し、加硫
促進剤としての機能と、非抽出性老化防止剤の機
能とを有する多機能性老化防止剤であることを知
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、,及びMBTSのIR加硫におけ
る加硫促進性を示す。1はAD2BT、2は
PD2BT、3はMBTS、4は2ADBT、5は
2PDBTの加硫曲線である。第2図は、,及
びMBTSのNBR加硫における加硫促進性を示
す。1はAD2BT、2はPD2BT、3はMBTS、
4は2PDBT、5は2ADBTの加硫曲線である。
第3図および第4図は、AD2BTあるいは
2ADBTのNBR加硫における他の一般加硫促進
剤との併用効果についての加硫曲線を示す。
AD2BTにおける1はTMTM、2はTMTD、3
はZnBDC、4はCBS、5は無添加、6は
TMTM0.5部にAD2BTのかわりにMBTS3部を
併用した加硫曲線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1)で表わされるゴム用老化防止
    剤。 式(1)中R1は−NHC6H4NHC6H5、−N(Cn
    H2n+1)C6H4NHC6H5〔mは3〜8の整数〕、−
    NHC6H(4-p)(tert−C4H9pOH〔pは1〜2の整
    数〕、あるいは−N(C6H5)C6H4NHC6H5の基を
    示す。 R2はR1あるいは−Sx−R3の基を示す。 R3は【式】の基を示す。 xは1〜2の整数を示す。 2 下記一般式(2)で表わされる化合物を(R32
    【式】あるいは【式】 〔各式中R3は下記一般式(1)中のR3に同じ〕で表わ
    される化合物の何れか少くとも1種と反応せしめ
    ることを特徴とする下記一般式(1)で表わされるゴ
    ム用老化防止剤の製造方法。 式(1),(2)中R1は−NHC6H4NHC6H5,−N(Cn
    H2n+1)C6H4NHC6H5〔mは3〜8の整数〕,−
    NHC6H(4-p)(tert−C4H9pOH〔pは1〜2の整
    数〕、あるいは−N(C6H5)C6H4NHC6H5の基を
    示す。 R2はR1あるいは−Sx−R3の基を示す。 R3は【式】の基を示す。 R4はR1あるいは−SHの基を示す。 xは1〜2の整数を示す。
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