JPH047358B2 - - Google Patents

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JPH047358B2
JPH047358B2 JP22267582A JP22267582A JPH047358B2 JP H047358 B2 JPH047358 B2 JP H047358B2 JP 22267582 A JP22267582 A JP 22267582A JP 22267582 A JP22267582 A JP 22267582A JP H047358 B2 JPH047358 B2 JP H047358B2
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JP
Japan
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poly
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lysine
icl
aqueous
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JP22267582A
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JPS59112999A (ja
Inventor
Haruhiko Machida
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Yamasa Shoyu KK
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Yamasa Shoyu KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリ(I)・ポリ(C)−ポリ−L−リジン
複合体(以下、「ポリ(ICL)」と略称する)の新
規な調製法に関するものである。 合成2本鎖RNAであるポリ(I)・ポリ(C)(ポリ
イノシン酸−ポリシチジル酸)は、げつ歯類動物
におけるインターフエロンインデユーサーとして
有効であり、これらの動物における種々のRNM
もしくはDNAウイルス感染症の予防・治療のた
めの医薬として有用である(Proc.Natl.Acad.
Sci.U.S.A.第58巻、第1004〜1010頁(1967))。し
かしながら、ポリ(I)・ポリ(C)は、人間をはじめと
する霊長類動物に対しては、動物体内のリボヌク
レアーゼによる不活性化のためにきわめて弱いイ
ンターフエロン誘発能を示すにすぎない(J.Inf.
Dis.第132巻、第434頁、(1975))。 ポリ(I)・ポリ(C)の霊長類動物に対する活性を改
善するため、リボヌクレアーゼ抵抗性の複合体の
調製が試みられ、その中の最もすぐれた複合体の
一つとしてポリ(I)・ポリ(C)とポリ−L−リジンお
よびカルボキシメチルセルロース(CMC)の三
者複合体(ポリ(ICLC))が知られている(特開
昭57−112332号公報、特開昭51−86484号公報参
照)。しかし、CMCの体内における吸収および代
謝は現在まだ詳細には解明されておらず、この複
合体を医薬として開発する上での問題点を残して
いる。 一方、ポリ(I)・ポリ(C)のリボヌクレアーゼ抵抗
性を高めるためには、ポリ(I)・ポリ(C)とポリ−L
−リジンなどのポリカチオンとの複合体を調製す
ればよく、CMCはこれらの複合体をさらに安定
な水溶液にするために用いられている。ポリ
(LCL)は、極く希薄溶液状態では、沈澱を生ず
ることなく安定な水溶液であるが(J.Med.Biol.
第15巻、第256〜267頁(1966))、一般に医薬とし
ての実用濃度ではガム状の不溶性沈澱を生じる
(J.Inf.Dis.第132巻、第434〜439頁(1975))。透
明な実用濃度のポリ(ICL)溶液を得る方法とし
ては、ポリ(I)、ポリ(C)、ポリ−L−リジンの水溶
液をそれぞれPH7.8に調整し、ポリ(I)、溶液をポ
リ(C)溶液に加えて5〜10分間攪拌混合した後、ポ
リ−L−リジン溶液を攪拌しながら滴下し、約24
時間ゆるく攪拌しながら放置してほぼ透明な溶液
を得、さらにこれに5M塩化ナトリウムを終濃度
0.15Mになるように加え、室温で1〜2日間攪拌
放置する方法が報告されている(Proc.Soc.Exp.
Biol.Med.第169巻、第183〜188頁(1982))。し
かしながらこの方法では、得られる溶液は完全な
透明液ではない上、その調製に長時間の攪拌が必
要とされるなど、調剤上不都合な面が多かつた。 ポリ(ICL)溶液を得る他の方法として、特別
な分子の大きさのポリ(I)とポリ(C)を、ポリ−L−
リジンと等張性のベヒクル中で混合する方法が知
られている(特開昭56−53621号公報)。しかしな
がら、ポリ−L−リジンのポリ(I)・ポリ(C)に対す
る混合比が重量比で0.3と小さく、十分なリボヌ
クレアーゼ抵抗性が得られない欠点を有する。ま
た可溶化に72時間の攪拌が必要であること、少量
の不溶性の固体が残ることなど調剤上の問題点も
あつた。 本発明は、かかる従来の技術的課題を解決して
医薬としての実用濃度を有し、かつ清澄でリボヌ
クレアーゼ抵抗性の大きいポリ(ICL)溶液を短
時間に得る方法を開発する目的のもとに完成され
たものである。すなわち、本発明は、ポリ
(ICL)溶液を調製するに際し、ポリ(I)・ポリ(C)
の水溶液にポリ−L−リジンの水溶液をポリ(I)・
ポリ(C):ポリ−L−リジンの重量比が1:0.35以
上になるように加えて混合した後、PH8以上に調
整して攪拌し、混合液中の不溶物を可溶化して透
明なポリ(ICL)溶液を得ることを特徴とする方
法である。 本発明により調製されるポリ(ICL)溶液は、
ポリ(I)・ポリ(C)濃度が0.5〜2mg/ml、ポリ(I)・
ポリ(C):ポリ−L−リジンの重量比が1:0.35以
上、好ましくは1:0.35〜0.55であるように製造
される。ポリ−L−リジンのポリ(I)・ポリ(C)に対
する重量比が0.3未満であると、ポリ(ICL)製品
の十分なリボヌクレアーゼ抵抗性が得られず、ま
た0.55を越えると本発明方法によつて透明な溶液
の調製はきわめて困難になる。なお、ポリ(I)・ポ
リ(C)およびポリ−L−リジンは通常いずれも凍結
乾燥品として調製されおり、多少の水分が含まれ
ている。したがつて、水分補正をしない限り、こ
れらの水分含量の相違により、混合重量比の至適
値および制限値は変動しうる。前記の値は、厳密
には、現在通常に市販されている製品を取り扱う
際の目安とされるべきである。 ポリ(ICL)溶液は、既知濃度および適当な分
子量のポリ(I)・ポリ(C)水溶液と、既知濃度および
適当な分子量のポリ−L−リジン水溶液と混合す
ることによつて調製される。 本発明方法に用いられるポリ(I)・ポリ(C)溶液の
ポリ(I)・ポリ(C)濃度、ポリ(I)とポリ(C)の分子の大
きさ、ポリ(I)とポリ(C)の混合比率は、目的とする
ポリ(ICL)の規格に合わせて任意に選択され
る。ポリ(I)・ポリ(C)溶液のポリ(I)・ポリ(C)濃度は
通常0.5〜4mg/ml程度である。また、ポリ(I)・
ポリ(C)におけるポリ(I)およびポリ(C)の分子の大き
さはそれぞれ約4〜12Sの範囲であり、その混合
比率はモル比でポリ(I):ポリ(C)=3〜1:1であ
るものを適用することができる。 ポリ−L−リジンは通常、臭化水素酸塩、塩酸
塩などの適当な酸付加塩として用いられる。ポリ
−L−リジンの分子量は、3000〜70000ダルトン
程度のものが選択される。ポリ−L−リジン水溶
液の濃度は、通常0.25〜2mg/mlである。 これらの水溶液のPHは特に調整する必要はな
い。未調整の場合のPHは通常5.5〜6.0である。こ
れらのポリ(I)・ポリ(C)水溶液とポリ−L−リジン
水溶液との混合方法には特に制約されない。たと
えば、ポリ(I)・ポリ(C)水溶液にポリ−L−リジン
水溶液を攪拌しながら徐々に滴下し、混合すれば
よい。 両水溶液が均一に混合した後、この混合液に水
酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムなどのア
ルカリ水溶液もしくはアルカリ性の低張性緩衝液
(たとえばりん酸緩衝液など)を加えてPH8以上、
好ましくは、PH8〜10、さらに好ましくはPH8〜
9に調整する。PH調整後、室温もしくは低温条件
下(4〜8℃)で通常20分〜1時間攪拌混合する
ことにより完全に透明なポリ(ICL)溶液を得る
ことができる。PH条件や、PH調整後の攪拌時間
は、ポリ−L−リジンの分子量やポリ(I)・(C)に対
する重量比などにより異なる。調整PH値が高いほ
ど、可溶化に必要な時間は短い。 このようにして、透明なポリ(ICL)溶液を得
ることができ、水溶液または低張性溶液の状態で
安定に保存することができる。これの医薬として
の使用にあたつては、生理的食塩水もしくは等張
性のベヒクル(たとえば、りん酸緩衝生理食塩水
(PBS)などで希釈し、注射用に供する。また、
PHを中性付近に調整する必要のある場合は、弱酸
(たとえば、りん酸二水素ナトリウム、りん酸二
水素カリウム、クエン酸二水素ナトリウムなど)
によりPH調整すればよい。 次に実験例および実施例を挙げて、本発明の構
成および効果についてより具体的に説明を加え
る。 実験例 (ポリ(ICL)におけるポリ−L−リジン量の
影響) 50mgのポリ(I)・ポリ(C)を精製蒸溜水25mlに溶解
させた。別に10ないし27.5mgのポリ−L−リジン
(分子量、26000)を精製蒸溜水に溶解させ、それ
ぞれをポリ(I)・ポリ(C)水溶液(2mg/ml)25mlに
攪拌しながら徐々に添加した。全量添加後、微量
の1N水酸化ナトリウムでPHを8.5とし、1時間攪
拌した。さらに0.1Mのりん酸二水素ナトリウム
を添加し、PHを7.8とした。 得られた各ポリ(ICL)溶液の諸性質は第1表
のとおりであつた。なお、各物理化学的性質の測
定は次のようにして行つた。 濁度の測定 ポリ(ICL)溶液の濁度を波長650nmにおけ
る吸光度として測定した。すなわち光路長1cm
のセルに希釈しないポリ(ICL)溶液を入れ、
日立分光光度計101型にて650nmの吸光度を測
定した。 熱遷移中央点(Tm)の測定 ポリ(ICL)溶液(1mg/ml)を0.03M塩化
ナトリウム含有1/150Mりん酸カリウム緩衝液
(PH7.0)で30μg/mlに希釈し、光路長1cmの
石英セルに入れ、Tm測定器にて2分間に1℃
の昇温速度で昇温しながらOD248の吸光度を測
定し、Tmを求めた。 リボヌクレアーゼ(RNase)抵抗性の測定 ポリ(ICL)溶液(1mg/ml)0.6mlにりん酸
緩衝生理食塩水(PBS)19.3mlを加え、さらに
膵臓ヌクレアーゼ(/mg/ml)0.1mlを加えて
37℃で1時間反応させた後、反応液のOD248
吸光度を測定し、反応後のOD248増加率(%)
を算出してRNase抵抗性を示した。
【表】 第1表に明らかなように、ポリ(ICL)中のポ
リ(I)・ポリ(C)に対するポリ−L−リジンの重量比
が0.3を越えると十分なRNase抵抗性が得られる。 実施例 ポリ(I)・ポリ(C)200mgを精製蒸溜水100mlに室温
で完全に溶解させ、メンブランフイルターで除菌
濾過を行なつた。別に分子量26000のポリ−L−
リジン100mgを100mlの精製蒸溜水に溶解させ、除
菌濾過した。ポリ(I)・ポリ(C)溶液(2mg/ml)
100mlにポリ−L−リジン溶液(1mg/ml)100ml
を無菌的に攪拌しながら徐々に添加した。全量を
添加した時点でこの混合液は多少白濁し、微量の
不溶物が生じたが、これに微量の1N水酸化ナト
リウムを添加してPHを8.5とし、30分間攪拌を続
けたところ不溶物は溶解し、透明な溶液が得られ
た。さらにこれに0.1Mのりん酸二水素ナトリウ
ムを加えてPH7.6とした。得られた溶液はポリ
(I)・ポリ(C)1mg/ml、ポリ−L−リジン0.5mg/
mlを含むポリ(ICL)溶液である。 この溶液の物性は、OD650=0.002、Tm=87.2
℃、RNase抵抗性=4%上昇だつた。なお、こ
れらの測定は実験例に示した方法によつて行なつ
た。 また、本標品の紫外部吸収曲線は第1図に示し
たとおりであり、蒸溜水中における吸収曲線と
PBS中における吸収曲線はほぼ等しく、さらに
第2図に示した対照のポリ(I)・ポリ(C)とほぼ同一
のパターンを示した。すなわち、本標品はポリ
(I)・ポリ(C)とは異なり、溶媒中の塩類の存否にか
かわりなく、二重鎖を形成していることが示唆さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で得られたポリ(I)・
ポリ(C)−ポリ−L−リジン複合体標品の紫外部吸
収曲線である。第2図は対照のポリ(I)・ポリ(C)の
紫外部吸収曲線である。第1図、第2図ともりん
酸緩衝生理食塩水中における吸収曲線を実線で、
蒸溜水中における吸収曲線を破線で示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリ(I)・ポリ(C)−ポリ−L−リジン複合体を
    調製するに際し、ポリ(I)・ポリ(C)の水溶液にポリ
    −L−リジンの水溶液をポリ(I)・(C):ポリ−L−
    リジンの重量比が1:0.35以上になるように加え
    て混合した後、PH8以上に調整して攪拌し、混合
    溶液中の不溶物を可溶化して透明なポリ(I)・ポリ
    (C)−ポリ−L−リジン溶液を得ることを特徴とす
    るポリ(I)・ポリ(C)−ポリ−L−リジン複合体の調
    製法。 2 ポリ(I)・ポリ(C)−ポリ−L−リジン溶液を水
    溶液または低張性溶液として保存し、使用時に生
    理食塩水または等張性の使用可能なベヒクルで希
    釈する特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP22267582A 1982-12-17 1982-12-17 ポリ(i)・ポリ(c)−ポリ−l−リジン複合体の調製法 Granted JPS59112999A (ja)

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