JPH0472346B2 - - Google Patents

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JPH0472346B2
JPH0472346B2 JP3243983A JP3243983A JPH0472346B2 JP H0472346 B2 JPH0472346 B2 JP H0472346B2 JP 3243983 A JP3243983 A JP 3243983A JP 3243983 A JP3243983 A JP 3243983A JP H0472346 B2 JPH0472346 B2 JP H0472346B2
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JP
Japan
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light
layer
fiber plate
cavity
core material
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JP3243983A
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JPS59158058A (ja
Inventor
Takashi Noji
Satoru Sano
Yoshiharu Obata
Norio Harao
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Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP3243983A priority Critical patent/JPS59158058A/ja
Publication of JPS59158058A publication Critical patent/JPS59158058A/ja
Publication of JPH0472346B2 publication Critical patent/JPH0472346B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J31/00Cathode ray tubes; Electron beam tubes
    • H01J31/08Cathode ray tubes; Electron beam tubes having a screen on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted, or stored
    • H01J31/50Image-conversion or image-amplification tubes, i.e. having optical, X-ray, or analogous input, and optical output

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、基板にフアイバープレート(光学
繊維束板)を用いその面上に螢光体層を形成した
螢光スクリーンに関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般に螢光スクリーンを内蔵するイメージ管例
えばX線像増強管は、医療用を主に工業用非破壊
検査などX線工業テレビを併用して広範囲に応用
されている。この種のX線像増強管は第1図に示
すように構成され、主としてガラス、一部は金属
薄板よりなる真空外囲器1の入力側内部に入力面
2が配設されている。一方、真空外囲器1の出力
側内部には、陽極3が配設されると共に出力面
が設けられ、更に真空外囲器1内部の側壁に沿つ
て集束電極5が配設されている。前記入力面
球面状のAlからなる基板6の出力側(凹面側)
にCsI/Naの入力螢光体層7が形成され、この入
力螢光体層7の上に更に光電面8が形成されてい
る。又、出力面は基板9に出力螢光体層10及
びメタルバツク層11を形成してなつている。そ
して動作時には、X線12は被写体13を通過す
る際、被写体13のX線透過率によつて変調され
て、入力螢光体層7を励起する。入力螢光体層7
の励起光は、入力螢光体層7の内面に形成されて
いる光電面8にエネルギーを与え、光電面8より
電子を放出させる。この光電子14は陽極3、集
束電極5で構成される電子レンズ作用により出力
螢光体層10上に加速集束し、出力螢光体層10
を発光させる。このような過程で電子の増倍が行
なわれ、入力螢光体層7で得られる光像より格段
に明るい像が出力螢光体層10に得られ、この光
像により被写体13の観察を容易に行なうことが
できる。 ところで、上記のようなX線像増強管の出力螢
光体層10の保持基板9としてフアイバープレー
トを用いる例は、下記のように幾つか開示されて
いる。先ず、特開昭53−24770号公報に開示され
たように、フアイバープレートに出力螢光体層を
形成してコントラストを改善する提案がある。こ
の提案によると、第2図に示すようにフアイバー
プレート21は芯材22、被覆材23及び吸収体
24からなる単繊維が多数集つて構成され、芯材
22、被覆材23の屈折率の相違を利用して、フ
アイバープレート21に入射する出力螢光体層の
発光を両者の境界面での全反射によりフアイバー
プレート21内を伝播し、光を取出すフアイバー
オプテイクスの原理を利用するものである。 ここで、フアイバープレート21の芯材22の
屈折率をn1、被覆材23の屈折率をn2とし、真空
の屈折率をn0とする。又、フアイバープレート2
1への光入射角をθ0、芯材22内での屈折角を
θ1、被覆材23との境界面での反射角度をθ2とす
ると、θ0は次の式で表わされる。 n0sinθ0=√2 12 2 (一般にn1>n2) このような関係式のもとで、フアイバープレー
ト21の光入射面25から入射した光は、反射角
度θ2が全反射角度θcを満たすとき、 θc=sin-1(n2/n1) の関係において、芯材22内の光は上記境界面で
全反射を繰り返して伝播し、光出射面26より外
部へ放射される。 しかし、フアイバープレート21には、前述の
如く全反射して進む光−その進路をaで示す−の
みでなく、全反射の条件を満たさない光−その進
路をbで示す−もある。このような光は、その光
の入射した芯材22内のみにはとどまらず、被覆
材23に入射し、吸収体24である程度の光強度
の減衰を受け、横方向に並びに形成されている他
の芯材22内に入射する。そして、この光は光出
射面26の芯材22面上、被覆材23面上、吸収
体24面上から外部へ放射されるものと、光出射
面26に入射する角度θ3が大きいときは、ここで
も全反射されて再びフアイバープレート21内に
進行する。その光の進路をcで示す。 このような現象は、現在のフアイバープレート
製造上の技術では、特に吸収体24の光の吸収が
完全ではないことに起因しており、この解決は難
問である。特にフアイバープレート21の板厚を
1mm以下の薄板にした場合には、1つの芯材のみ
を通過してきた光と他の部分からこの芯材内に入
射してきた光の強度に大きな差ができないまま、
光出射面26から放射され、且つ隣接する被覆材
からも可成りの強度を持つ光が放射されることと
なり、1mm以上の厚板フアイバープレートに比較
して、コントラストは悪くなる傾向にある。 従つて、フアイバープレート21を薄板にして
用いるには、主目的のコントラスト向上にならな
い欠点がある。 〔発明の目的〕 この発明の目的は、コントラストの優れた面欠
点のない高品位の画像が得られ、例えばX線像増
強管に使用して好適な螢光スクリーンを提供する
ことである。 〔発明の概要〕 この発明は、フアイバープレートの芯材部分を
厚さが0.5mm以下まで欠除して空洞化し、面上に
螢光体層を形成すると共に、空洞内壁に光反射層
又は(及び)光吸収層である被覆層を形成した螢
光スクリーンである。 〔発明の実施例〕 この発明の各種実施例を第3図a〜eを用いて
説明するが、従来例(第1図及び第2図)と同一
箇所は同一符号を付すことにする。即ち、各種実
施例の構成を図の順序に従つて説明すると、先ず
第3図aは、芯材22、被覆材23及び吸収体2
4からなる単繊維が多数集つて構成されたフアイ
バープレート21(第2図参照)の芯材22の光
出射面26側を、その芯材厚さが0.5mm以下とな
るように欠除して空洞41化し、芯材残部42を
補強用に残した空洞付フアイバープレート43を
形成する。そして、この空洞付フアイバープレー
ト43の空洞壁面44上に被覆層45を形成し、
光入射面25上に螢光体層10を形成した螢光ス
クリーンである。 又、第3図bは、フアイバープレート21の芯
材22の光入射面25側を、その芯材厚さが0.5
mm以下となるように欠除して空洞41化し、芯材
残部42を補強用に残した空洞付フアイバープレ
ート43を形成する。そして、この空洞付フアイ
バープレート43の空洞壁面44上に被覆層45
を形成し、光入射面25上に螢光体層10を形成
した螢光スクリーンである。 又、第3図cは、フアイバープレート21の芯
材22を全て欠除して空洞41とした空洞付フア
イバープレート43を形成する。そして、この空
洞付フアイバープレート43の空洞壁面44上に
被覆層45を形成し、更に空洞付フアイバープレ
ート43の片面上に螢光体層10を形成する。こ
の場合、螢光体層10は光入射面25上又は光入
射面25上及び空洞41内に形成した螢光スクリ
ーンである。 又、第3図dは、フアイバープレート21の芯
材22を両面から欠除して空洞41化し、その芯
材厚さが0.5mm以下となる芯材残部42を適当な
位置に残した空洞付フアイバープレート43を形
成する。そして、この空洞付フアイバープレート
43の空洞壁面44上に被覆層45を形成し、光
入射面25上に螢光体層10を形成した螢光スク
リーンである。 又、第3図eは、前述の第3図cとほぼ同様な
構成であり、空洞付フアイバープレート43の空
洞41内に螢光体層10を形成した螢光スクリー
ンである。 以上の例示した構成において、空洞付フアイバ
ープレート43と螢光体層10の位置関係は、光
電子14(第1図参照)を受けて発光する螢光体
層10の光を有効に利用し、主に空洞41部内を
伝播させるために最適な構成を選ぶことが必要で
ある。又、螢光体層10を空洞付フアイバープレ
ート43の少なくとも一面上に形成するときに用
いられる製造工程の種類によつて、上記5種類の
組合せをして、螢光スクリーンを形成することが
できる。例えば、第3図bと第3図eを組合わせ
て、第3図bの形状を有する空洞付フアイバープ
レート43の空洞41内に螢光体層10を第3図
eの如く形成した螢光スクリーン等である。 このような空洞付フアイバープレート43と螢
光体層10の関係の他に、この発明の螢光スクリ
ーンは、既述のように空洞付フアイバープレート
43の空洞壁面44上に被覆層45が形成された
特徴を有している。この被覆層45は光反射層
(鏡面層)又は光吸収層からなり、場合によつて
は光反射層と光吸収層の両方を螢光体層10の位
置に合わせて用いることがある。 尚、第3図a,b,dに示したように、芯材2
2の0.3〜0.5mmの厚さだけ残して空洞化した芯材
残部42を有する空洞付フアイバープレート43
は、多数の貫通孔を有する第3図c,eの空洞付
フアイバープレートに比べて、芯材残部42によ
り支えられるため、その基板としての強度を向上
させている。 ところで、上記各実施例に共通するのは、フア
イバープレートの芯材22の空洞41化である
が、例えばガラスフアイバープレートの場合、芯
材22、被覆材23及び吸収体24は、その成分
を変えて形成されている。即ち、被覆材23及び
吸収体24は耐酸性の優れるSiO2を50%以上含
有する組成であるため、10%硝酸にフアイバープ
レートを浸すと耐酸性の劣るBaO、ZnOを主成
分とする芯材22は次第に溶解していき、遂には
空洞化する。このような選択的エツチングは、用
いる酸の種類、濃度、浸漬時間等を最適にするこ
とによつて、芯材22以外は殆どエツチングされ
ずに、而もフアイバープレートの板厚が7〜10mm
の厚板であつても、芯材22を溶解し空洞化でき
るので、空洞付フアイバープレート43を比較的
容易に形成できる。 又、フアイバープレートの片面側のみを空洞化
する場合や、フアイバープレートの中間部を芯材
残部42として空洞付フアイバープレート43を
形成するには、フアイバープレートを芯材溶解液
に浸す方法に工夫をすれば良い。そして、その芯
材溶解速度が知られていると、フアイバープレー
トの板厚の0.5mm以下を残して溶解できる時間を
管理すれば、第3図aや第3図dに示した空洞付
フアイバープレート43を形成できる。尚、芯材
残部42の形状は便宜上図中には平坦で示した
が、溶解条件によつて曲面にすることもできる。 次に、空洞壁面44上に被覆層45を形成する
には、芯材22の径が20μm以下と微細形状であ
るためやや難点があるが、一般に空洞付フアイバ
ープレート43は絶縁体であることから、化学処
理において電圧を印加できないことを考慮したメ
ツキ処理を用いることによつて、板ガラスの表面
と類似する空洞内壁面44上にメツキ層を形成
し、用いる材料、処理液又は被覆膜厚によつて光
反射層あるいは光吸収層を形成できる。あるいは
また、金属等の真空蒸着法でも可能である。なお
これらの被覆膜は芯材部の主要面全体に被着させ
ないようにすべきことは当然である。 空洞壁面44上のみに被覆層45を形成するに
は、被覆層45の形成後、空洞付フアイバープレ
ート43の面を研磨すれば良いし、予め被覆層4
5を形成しない部位には、後で除去可能な低温分
解する有機物質を塗布しておき、所望の部位に被
覆層45を形成後、加熱分解除去する方法を用い
ることができる。 次に螢光体層10は、2〜10μmの粒状螢光体
を溶液中に分散させ、遠心法、電着法、沈降法を
用いて6〜12μmの厚さに塗布し形成するのが一
般的な方法であるが空洞付フアイバープレート4
3を用いた場合、螢光体層10と基板境界面にお
ける完全拡散面であるか否かという発光角度分布
は後述の第4図bのような空洞41上にも螢光体
層10を形成する場合、殆ど問題でなくなるた
め、蒸着螢光体を使用することができる。特に空
洞41内に埋設して蒸着螢光体を形成すると、そ
の光電子14入射側は比較的平坦となつてメタル
バツク11の形成は容易になり、溶液中にて螢光
体層10を形成する複雑さがなくなる。そして、
空洞41内における光の損失を考慮すると、螢光
体層10を形成する螢光体の発光効率は高い材料
又は製法を選択している。 尚、例えば第3図dに示したような形状を有す
る空洞フアイバープレート43において、その空
洞壁面44上に形成された被覆層45は、螢光体
層10側の空洞41においては、被覆層45を光
反射率の高い光反射層とし、光出射面26側の空
洞41においては、被覆層45を光吸収層とする
ことができる。又、他の形状を有する空洞付フア
イバープレートにおいても、被覆層45を光反射
層と光吸収層に分けて膜形成できるが、この場
合、製造条件の選択制御が難しそ不利はある。被
覆層45を形成する製造条件は、対象空洞が20μ
m径以下と微細であるため、溶液中、気体中を問
わず、その均一形成については被覆層45のム
ラ、即ち、光反射層の場合、光反射率のムラが発
生することもままあり得るが、後述する光の直進
の限定に支障がない範囲において許容できる。 次に、第4図a,bに示すように、上記第3図
のような実施例と組合わせて芯材22以外の少な
くとも片面上に、光吸収体層51を形成した実施
例について説明する。即ち、第4図aは、上記第
3図aの実施例において、更に光出射面26上の
芯材22に相当する以外の面上に、光吸収体層5
1を形成した螢光スクリーンである。又、第4図
bは上記第3図cの実施例において、光入射面2
5及び光出射面26上の空洞41部以外の面上
に、光吸収体層51を形成した螢光スクリーンで
ある。この第4図bの例においては、貫通した多
数の微細空洞を有する空洞付フアイバープレート
43であるため、その強度は若干弱い。そこで、
光吸収体層51と被覆層45を例えば結合剤とな
る水硝子を塗布し硬化させる、あるいはメツキ等
の化学処理被覆を厚くする等の処理をして強化し
た後に、形成することができる。又、この例の光
吸収体層51と被覆層45は同一材料を用いて形
成することができるが、被覆層45が光反射層の
場合には、空洞41部以外の面上は更に光吸収体
層51を重ねて形成すれば、光出射面26上の光
反射を防止できる。 尚、第4図に関する光吸収体層51の形成は、
第3図の各実施例と各種組合わせて使用される。 上記空洞付フアイバープレート43の芯材22
に相当する空洞41又は面上以外の面上に光吸収
体層51を形成するには、安全な軽金属のAlや
Ni等を真空蒸着するのが最も容易であるが、他
の方法としては、黒アルミ蒸着や被形成面にフロ
スト処理等による凹凸を付けた後に上記蒸着膜を
形成することができる。 これまで述べてきたような構成で形成された螢
光スクリーンは、芯材残部42の有無に拘らず、
空洞付フアイバープレート43の有する機能は、
以下に説明するようにほぼ同等である。 即ち、螢光体層10が空洞付フアイバープレー
ト43の面上、例えば第3図a,b,d、第4図
aの如く形成された場合、特に第3図a、第4図
aの如く螢光体層10の形成面となる光入射面2
5が平坦であるときには、螢光体層10の形成法
は、一般に行なわれている螢光体塗布方法つまり
遠心法、沈降法、電着法をそのまま流用できて簡
単である。又、第3図b,dの如く螢光体層10
の形成面に空洞があるときは、空洞付フアイバー
プレート43の面上に例えばニトロセルローズ等
の有機物質膜を形成し、この面上をほぼ平坦連続
的にした後、前述の螢光体塗布法を採用できる。 さて、光電子14を受けた螢光体層10の発光
は、光電子14のエネルギーに対応して発光し、
各々の発光角度分布を有して光入射面25に入射
し、各々構成された物質の密度に対応する屈折率
に従つて、空洞付フアイバープレート43内に進
む。第3図a又は第4図aの場合には、空洞付フ
アイバープレート43内に入射した光は芯材残部
42に入射すると、一部は被覆材23に入り、次
いで吸収体24にも入射するが、芯材残部42の
厚さは全体の板厚2mm以下のうちの約0.5mm以下
という極めて薄いものであるため、その入射量は
極めて少ない。そして他の殆どは、芯材残部42
を通してそれよりも屈折率の小さい空洞41内の
真空部に進み、その光の角度に応じて空洞壁面4
4上に形成された被覆層45に入射するが、被覆
層45が光反射層で光反射率の高い層であれば、
様々な角度を有する光はその反射層で反射され、
この後、ほぼ反射面でも反射され、光の損失は殆
どなく、その繰り返しによつて光出射面26に放
射される。一方、被覆層45が光吸収層であると
きには、両側が開口した直進したトンネルに例え
ることができ、螢光体層10からの光は、空洞壁
面44上の光吸収層にその光が入射したときに吸
収されてしまうので、光出射面26上に放射され
る光量は大幅に低下する。 被覆層45の種類に係わりなく、芯材残部42
又は空洞41内を進む光は、その範囲内に限定さ
れて取出されるため、空洞付フアイバープレート
43内の横方向への光の入射による散乱が全くな
くなる。一方、芯材残部42から被覆材23や吸
収体24に入射した一部の光と被覆材23と吸収
体24の光入射面25上から入射した光は、その
光の入射角度によるが、空洞41に相当する部位
に光が進むと、空洞壁面44上に形成された被覆
層45の壁面側が光吸収能が高ければ、この面で
殆ど光は吸収される。例え反射率が高い層であつ
ても、光の進行につれて吸収体24を何度となく
横断するので、その光の減衰量は極めて大きく、
光出射面26上から放射される光は、これらの理
由で極めて少ない。第3図aでは、この部位の光
は外部へ放射されるが、第4図aでは、形成され
た光吸収体層51によつて遮断され、外部へ放射
されることはない。 このように空洞付フアイバープレート43を用
いた螢光スクリーンでは、その空洞41形成と空
洞壁面44上の被覆層45、更には光吸収体層5
1を形成することによつて、空洞付フアイバープ
レート43内を進む光を、従来のフアイバープレ
ート21において不完全な吸収体24を通過する
光によつて発生した光の散乱をほぼ完全に防止し
て、区画化された光を外部へ放射する働きを有し
ている。 螢光体層10の形成位置は、螢光体層10の形
成法と空洞付フアイバープレート43の形状によ
つて若干変化するが、前述のような作用を空洞付
フアイバープレート43は有するため、第3図a
の如く面上のみ、又は第3図cの如く面上及び空
洞41内に、又は空洞41内に埋設してもよいこ
とが判る。例えば、第3図c,e、第4図bの構
成例の場合、従来のフアイバープレート21で光
の主伝播部となつていた芯材22がないので、芯
材22による光の吸収損失がない利点を有し、且
つ第3図cでは光の進路を空洞41内と被覆材2
3及び吸収体24の2通りに分けることができ
る。第3図eでは、光の進路を空洞41内のみに
制限することができ、第4図bでは空洞付フアイ
バープレート43の強度を向上させ、且つ被覆層
45という両機能を有するため、螢光体層10の
発光を考えると、空洞41上の螢光体から発した
光は空洞41内に被覆材23と吸収体24面上の
螢光体から発する光のうち、その角度が空洞41
内に入射する条件を満たせば、これも空洞内に入
射する。即ち、空洞41内に入射する光は、その
空洞内のみに制限できる利点を有している。 〔発明の効果〕 この発明によれば、従来のフアイバープレート
を用いた螢光スクリーンの不完全さを解消し、コ
ントラスト性能は飛躍的に向上する。又、空洞4
1の形成によりフアイバープレート21の光学的
欠陥が除去され、面欠点のない高品位の画像が得
られる螢光スクリーンを提供することができる。
そして、この螢光スクリーンを用いたX線像増強
管は、その出力光像において極めてコントラスト
特性の良い、診断上の支障となる面欠点のない画
像を得ることができるので、医療用においては今
後要求される微細患部像の識別能向上に大いに役
立つ。 ここで、優れたコントラスト特性が得られる理
由を第5図を用いて説明するが、前述の説明と同
一箇所は同一符号を付している。先ず、第5図a
の如くの構成を有する螢光スクリーンは、螢光体
層10の光が進路aに沿つて直進すれば、そのま
ま外部へ放射され、進路bの如く芯材残部42よ
り被覆材23に屈折入射し、被覆材23の空洞壁
面44に入射する。しかし、被覆層45が光吸収
層であれば、ここで吸収されて消失し、光反射層
であれば点線bに沿つて進むが、光出射面26上
に配設された光吸収体層51によつて吸収され、
それ以後の進行を遮ぎられ、外部に放射されな
い。進路cの光は芯材残部42を通過後、屈折さ
れて進み、光反射層からなる被覆層45面で反射
され外部へ放射される。進路dの光は光吸収層か
らなる被覆層45の場合を示しており、この面上
で吸収されてしまう。尚、光吸収体層51が配設
されてない場合には、進路bに類する光は、被覆
材23又は吸収体24の光出射面26上より外部
へ放射されることになるが、吸収体24での光の
吸収効果により、その光強度は弱まる。 第5図bにおいては、光の進路aは直進して外
部へ放射され、進路bのように被覆材23又は吸
収体24内に入射した光は、直進して外部へ放射
される。進路cの光は被覆層45が光反射層の場
合、その面で反射を繰り返して外部へ放射され、
進路dの光は芯材残部42の通過の際に屈折され
て外部へ放射される。進路eの光は被覆材23と
吸収体24内を伝播するが、被覆層45が光吸収
層であれば殆どここに吸収されて外部へは出ない
が、光反射層では反射されて外部へ放射される
が、芯材残部42が光出射面26をも兼ねている
ため、その部分で若干の光の散乱が生ずる。 尚、上記構成例で説明したように、光吸収体層
51の配設位置は光入射面25側、光出射面26
側、あるいは両面上に置いても良いことは言う迄
もなく、そのとき光吸収体層51によつて被覆材
23と吸収体24への光の入射や、それらからの
光の出射を防止する効果を有している。 第5図cにおいては、螢光体層10の発光の光
の進路は進路aの場合、空洞41内を直進して外
部へ放射され、進路bは空洞壁面44上の被覆層
45が光反射層であるとき、その反射率に応じて
反射を繰り返し外部へ放射される。進路cは光吸
収層からなる被覆層45であるとき、その面に入
射する光を吸収し、それ以降の進行を妨げられ
る。進路dは空洞41上面以外にある螢光体層1
0内の発光がこの螢光体層10内で屈折作用を受
けながら空洞41の真空部に入射し、光反射層か
らなる被覆層45によつて次次に反射されて外部
へ放射される。進路eは空洞41上面部に位置す
る螢光体層10内の発光が進路dと同様に螢光体
層10内を通り抜け、空洞41内に入射して被覆
層45に入射し、反射されて外部へ放射される。
尚、螢光体層10内の光の進路は、螢光体粒子に
よる光の吸収や屈折作用を受けて直進しないが、
同図中においては簡略化するため直進にて図示し
た。又、同図に示したように螢光体層10は形成
しても良いし、他の実施例の如く形成しても良
い。そして、空洞41中に埋設された螢光体層1
0はその所定の位置から脱落するのを防止するた
め、この螢光体層10の中に固定剤として水硝子
等を用いた場合、その内部で屈折作用を受ける
が、基本的には前述の如く光の進路の代表例をと
ることができる。 以上3例について、それぞれの光の進路を説明
したが、前述の構成例に記したように上記3例以
外の構成についても、その光の進路は同様に説明
することができる。 このように光の進路を空洞付フアイバープレー
ト43の空洞41内に限定できることにより、従
来発生していたフアイバープレート21内の横方
向への光の散乱を、この発明においてはほぼ完全
に防止し得る。従つて、出力光像を形成する一つ
の画素としてそれぞれの空洞41は成り立ち、コ
ントラスト特性の極めて優れた螢光スクリーンと
なる。勿論、芯材残部42のある空洞付フアイバ
ープレート43を用いた場合には、この部位内で
光の入射角度によつては横方向への散乱が発生
し、コントラスト特性を若干低下させることはあ
りうるが、芯材残部42は空洞付フアイバープレ
ート43の補強用の役割を有していることと、そ
の厚さは空洞付フアイバープレート43の全体の
板厚のうち約0.5mm以下、例えば全体の厚さが1
mmのときには200μm程度以下と薄いため、ここ
での光散乱の影響は軽微であるし、万一支障とな
るときには光吸収体層51を形成することによ
り、ほぼ完全にその影響によるコントラスト低下
を防止し得ることを確認した。 芯材残部42の有する利点としては、例えば第
5図aの構成例においては、螢光体層10を形成
するための面が平坦であることから従来の螢光体
層10形成技術の転用が容易であるし、例えば第
5図bにおいては、様々な光の進路にも拘らず光
出射面26上に出力光像が形成されるため、結像
面が平坦となる利点を有している。結像面の平坦
性に関しては、第5図a,cの場合、空洞付フア
イバープレート43の板厚を1mm以下の薄板にす
ることによつて、ほぼ実用上支障がないことが判
明している。 様々な構成例に対する効果は共通していて、空
洞付フアイバープレート43内を光が進むとき、
主伝播部となる通常真空である空洞41及び芯材
残部42にできるだけ光を止め、光の散乱を防止
してそのコントラスト特性の向上を計るものであ
る。空洞41の径即ち芯材22の径は、一画素と
して出力光像の分解能を低下させない大きさの
20μm以下が良い。 尚、被覆層45として光吸収層を形成した場合
には、この光吸収層による光の吸収が行なわれる
ため、螢光体層10の発光の全量に比較して相当
低下することは否めず、螢光スクリーンとしての
輝度低下をもたらすことは、コントラスト特性の
向上による画質改善の観点から止むを得ないこと
である。 コントラスト特性の向上に次ぐ大きな利点は、
既に述べてきたように、螢光体層10の発光は空
洞付フアイバープレート43内を進むとき、その
進路のところに従来例にあつたような芯材22が
なく、殆ど空洞41であるため、フアイバープレ
ート21の製造上発生した光学的欠陥が極めて少
なくなつている。従つて形成される出力光像にお
いて、殆ど欠点のない極めて高品位な画像を得る
ことができる点である。芯材残部42があつても
その厚さは薄いため、この部位に発生する光学的
欠陥の発生確率は少ないので、同様な画像となる
し、フアイバープレート21の板厚を1mm以下の
薄板にして使用する場合には、光学的欠陥の発生
確率の大幅な低下はサンプリング研磨によつて確
認されている。このようなことから、空洞付フア
イバープレート43を用いた螢光スクリーンは、
無欠点に近い高品位画像を提供できる効果があ
る。 上記のように改良されたこの発明の螢光スクリ
ーンをX線像増強管に応用すると、第6図に示す
ようになり、同図aはそのときの構成例、同図b
はX線像増強管のコントラスト測定法をそれぞれ
示している。 X線像増強管へ螢光スクリーンを応用するに
は、この螢光スクリーンが真空外囲器1内に配設
されているか又は真空外囲器1の一部を構成して
いるか等により、螢光スクリーンの強度、真空気
密性等の要件を付加すれば良い。そこで、一実施
例として第6図aの構成にして、コントラスト特
性の測定を第6図bの方法により実施した。ここ
で、X線像増強管のX線入射側前面には、このX
線像増強管の有効入力照射野の中心部に10%相当
の5mm厚のPb円板71を配置し、X線管72よ
り発生するX線を遮り、出力面上に形成される
X線像増強管の出力像の中心をミクロフオトメー
ター73で走査し、走査線上の得られた輝度をレ
コーダー74上に記録する測定系である。このコ
ントラスト測定法においては、Pb円板71を配
置しないときと配置したときの輝度の比がコント
ラスト比となり、その比の大小によつてX線像増
強管のコントラスト特性の良否を知ることができ
る。この測定系の条件は同一にして、螢光スクリ
ーンの相違による出力像径20mmの9吋型X線像増
強管のコントラスト特性の測定結果を示すと下表
のようになる。これから理解されるように、この
発明に係る螢光スクリーンによるコントラスト特
性の大幅向上を確認することができた。尚、フア
イバープレートの芯材径は同一である。 【表】 更に、X線像増強管を用いた医療用システムに
おいて、出力面品位の比較をスポツトフイルム撮
影法により実施したところ、従来のフアイバープ
レート22を用いた螢光スクリーンの光学的欠陥
による面欠点の数の多さに比較して、空洞付フア
イバープレート43を用いた螢光スクリーンの面
欠点の殆どない高品位画像を得ることができた。
X線像増強管の出力面品位を顕微鏡を用いて調査
した結果は、同表に示しているように、板厚2mm
のフアイバープレートでは、出力面品位に黒点が
多発して実用上支障があるが、この発明に係る螢
光スクリーンでは、黒点発生を防止でき、高品位
画面にして且つコントラスト特性が優れている。 本発明はとくにX線イメージインテンシフアイ
アの出力スクリーンに好適することは、以上のこ
とから明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的なイメージ管(X線像増強管)
を示す概略断面図、第2図は従来のフアイバープ
レートの光伝播状態を示す断面図、第3図a〜e
はこの発明の各種実施例に係る螢光スクリーンを
示す断面図、第4図a,bはこの発明の他の実施
例を組合せた螢光スクリーンを示す断面図、第5
図a,b,cはこの発明の作用効果を表わす光伝
播の例を示す断面図、第6図a,bはこの発明の
螢光スクリーンを用いたX線像増強管、及びX線
像増強管のコントラスト測定法を示す概略構成図
である。 1……真空外囲器、……入力面、3……陽
極、……出力面、5……集束電極、6……基
板、7……入力螢光体層、8……光電面、9……
基板、10……螢光体層、11……メタルバツ
ク、12……X線、13……被写体、14……光
電子、21……フアイバープレート、22……芯
材、23……被覆材、24……吸収体、25……
光入射面、26……光出射面、41……空洞、4
2……芯材残部、43……空洞付フアイバープレ
ート、44……空洞壁面、45……被覆層、51
……吸収体層、71……Pb円板、72……X線
管、73……ミクロフオトメーター、74……レ
コーダー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単繊維が芯材、被覆材及び吸収体からなるフ
    アイバープレートの一面に螢光体層を形成してな
    る螢光スクリーンにおいて、 上記芯材部分を全部または該芯材部の厚さが
    0.5mm以下となるまで欠除して空洞化し、この空
    洞内壁に被覆層を形成したことを特徴とする螢光
    スクリーン。 2 上記芯材部分の直径が20μm以下であり、上
    記被覆層は光反射層又は光吸収層である特許請求
    の範囲第1項記載の螢光スクリーン。 3 上記フアイバープレートの芯材部分以外の少
    なくとも一面は光吸収体層を有している特許請求
    の範囲第1項記載の螢光スクリーン。 4 上記螢光体層は粒状螢光体又は蒸着螢光体か
    らなり、その一部又は全部が上記空洞内に埋設さ
    れている特許請求の範囲第1項記載の螢光スクリ
    ーン。
JP3243983A 1983-02-28 1983-02-28 螢光スクリ−ン Granted JPS59158058A (ja)

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JP2003068226A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Toshiba Corp X線イメージ検出器の出力部並びにその製造方法と製造装置
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