JPH0472009B2 - - Google Patents

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JPH0472009B2
JPH0472009B2 JP2170577A JP17057790A JPH0472009B2 JP H0472009 B2 JPH0472009 B2 JP H0472009B2 JP 2170577 A JP2170577 A JP 2170577A JP 17057790 A JP17057790 A JP 17057790A JP H0472009 B2 JPH0472009 B2 JP H0472009B2
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load
anchor cable
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bearing body
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JP2170577A
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Hideki Noguchi
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KOWA SANGYO
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、地上構造物や山留壁等を地盤に定着
する地盤アンカー工法に関するものである。
[従来の技術] 地盤アンカーは、一般に、対象地盤の表面に土
留め壁を設けるとともに地盤中にアンカー孔を掘
削し、このアンカー孔に、複数本のアンカーケー
ブルを孔底まで挿入してからコンクリート等のグ
ラフト材を注入し、養生期間経過後、地盤外部に
突出させてある前記アンカーケーブルの端部を、
ジヤツキにより緊張するとともにその状態を保持
して土留め壁に定着させることによりなされる。
ここで、寿命を2年程度とする仮設構造物はさ
ておき、永久構造物としての本設アンカーを構築
する場合、アンカーケーブルに対し長期にわたり
安定した2重以上の防錆処理を施すことが要求さ
れており、そのため、アンカーケーブルをシース
管やチユーブ等で被覆した地盤アンカー構造があ
る。
その構造としては、大きく分けると、引張り型
アンカー構造と圧縮型アンカーとが知られてい
る。
前者は、アンカーケーブルの自由長部をシース
管で、また定着長部を波状に成形されたコルゲー
トチユーブで被覆し、このコルゲートチユーブ内
にモルタル等のグラフト材を充填・固化させて両
者を一体化し、これらをアンカーケーブルによつ
て引張る構造である。また、後者は、アンカーケ
ーブルをシース管で被覆するとともに、アンカー
孔に位置する部分のシース管の外周全体に防錆被
覆を兼ねる耐荷体と呼ばれる耐圧部材を装着し、
さらにこの耐荷体の地中端側にアンカーケーブル
の端部を係合させ、シース管内にグラウト材を充
填しない状態でアンカーケーブルを緊張すること
により、耐荷体をアンカー孔内のグラウト材内で
圧縮させる構造である。この場合アンカーケーブ
ル全長が自由長部となる。
上記引張り型のアンカー構造では、コルゲート
チユーブ、およびこの内外のグラウト材によつ
て、3重にアンカーケーブルが防錆処理されてい
るが、アンカー孔に充填されたグラウト材に対す
る荷重分布が手前側(地盤表面に近い方)に集中
し、この部分のグラウト材にクラツクが入りやす
い欠点がある。
また、上記圧縮型のアンカー構造では、シース
管、耐荷体およびアンカー孔内のグラウト材によ
る3重の防錆処理が施されたものとなつている。
そして、グラウト材に対する荷重分布は、アンカ
ー孔の奥の方にかかるのでアンカー構造としては
良好であるが、シース管に装着する前記耐荷体は
長大なものとなり、しかもこの耐荷体は一般にス
チール製であるから、取り扱いや施工性に難があ
る。
そこで、この圧縮型のアンカー構造の問題を解
決したものとして、同様に圧縮型ではあるが、シ
ース管に装着する耐荷体を複数に分けて小型化
し、複数本のアンカーケーブルを耐荷体の数に対
応させて複数組に分け、これらアンカーケーブル
の各組を、それぞれ各耐荷体に固定し、この状態
で全てのアンカーケーブルを緊張するアンカー工
法が開発されている。これによれば、1つの耐荷
体が受ける荷重が小さく、しかも耐荷体からアン
カー孔内のグラウト材に対して生じる荷重はおよ
そ均一に分布させることができ、取り扱いや施工
性も向上するといつた利点がある。
[発明が解決しようとする課題] ところで、地盤アンカーの施工においては、ア
ンカーケーブルの緊張定着に先立つて、アンカー
ケーブルの緊張確認試験を行なう。この確認試験
は、アンカーケーブルを引張つたり緩めたりして
徐々に段階的にアンカーケーブルに対する緊張荷
重を上げていき、アンカーケーブルの地中端側の
定着度を確認するものである。
具体的には、アースアンカーの設計荷重を100
%としたとき、まず最初に、初期荷重として設計
荷重の10%の荷重でアンカーケーブル3を引張
る。それから、次に所定時間毎に段階的に荷重を
増やしながら引張したり、緩めたりする。すなわ
ち、第1段階は、50%の荷重を加え、その状態を
数分間保つた後、荷重を下げて再び10%まで緩め
る。次の段階では70%まで荷重を高めて数分後10
%まで緩める。次は、100%まで荷重を高めて数
分後10%まで緩める。このようにアンカーケーブ
ル3の緊張・緩和を繰り返し、最後は120%の荷
重をかけた後、70%前後の荷重まで下げ、これに
より実際の定着を行なう。
そこで、上記のような複数の耐荷体にアンカー
ケーブルをそれぞれ係合させた圧縮型の地盤アン
カー構造の場合、前述の如く、アンカーケーブル
における各耐荷体への係合部からジヤツキまでの
長さ全体が自由長として働くわけであるが、この
自由長部は、各耐荷体に係合されているアンカー
ケーブルごとに異なつているから、アンカーケー
ブルの緊張時の伸び、および緊張力もそれぞれ異
なつてくる。したがつて、上記のような確認試験
を行う際にも、各アンカーケーブルおよび耐荷体
に対して正確な荷重を与えるには、各耐荷体に固
定されているアンカーケーブルごとに緊張管理を
行つていかなければならない等、きわめて繁雑
で、かつ時間がかかるという問題がある。
この問題を解決するものとして、特公昭53−
4326号公報に示されるように、アンカーケーブル
(PC鋼線または鋼棒)にバネ機構を付帯した耐荷
版を装着してアンカー管体を装着し、バネ機構に
より全体の引抜き変位を均等に分散させる技術が
あるが、これによれば、上述の確認試験を行つた
際に、緊張を繰り返すごとに耐荷体に働く荷重を
均一に保つことはできない。このため、アンカー
ケーブルにおける自由長部の長さを特定できない
から、確認試験に際しては正確な計測値を得るこ
とが難しいとともに、厳密な緊張管理を行うこと
ができないのが現状である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもの
であり、前記のように複数の耐荷体に固定したア
ンカーケーブルの緊張力と、耐荷体に対する荷重
を均一にでき、なおかつ確認試験の際にもその状
態が保持できて確実な緊張管理が行える地盤アン
カー工法を提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するためになされた
ものであつて、アンカー孔内に挿入する複数本の
アンカーケーブルをシース管によつて被覆すると
ともに、このシース管に、先端から前記アンカー
ケーブルの緊張方向に一定間隔をおいて複数の耐
荷体を装着し、前記複数本のアンカーケーブル
を、前記耐荷体と同数のアンカーケーブル群に分
け、これらアンカーケーブル群のうちの1組を最
も地中端側に装着された耐荷体に直接係合すると
ともに、他のアンカーケーブル群を、全ての組の
アンカーケーブル群の緊張力が均一になる如く弾
性変形量がそれぞれ設定された弾性体を介し他の
前記各耐荷体に1組ずつ係合し、次いで、各アン
カーケーブル群をまとめて緊張することを特徴と
している。
[作用] 本発明によれば、最も地中端側の耐荷体を除く
他の耐荷体に係合された各アンカーケーブル群に
おけるアンカーケーブルの伸びおよび緊張力は、
各弾性体の作用によりそれぞれ補償され、最も地
中端側の耐荷体に直接係合されたアンカーケーブ
ルの伸びおよび緊張力と一致する。したがつて、
全ての各アンカーケーブル群のアンカーケーブル
の伸びおよび緊張力は均一になり、各耐荷体に発
生する荷重も均一となつて良好なアンカー構造が
得られる。また、定着前の確認試験を行う際に
は、アンカーケーブルの自由長を最も地中端側の
耐荷体からの距離として特定できるため、きわめ
て正確な計測値を得ることができて厳密な緊張管
理を行うことができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明
する。
第1図は、本実施例方法によつて得られたアン
カー構造を示しており、符号Gは土留めを施す対
象地盤、1が対象地盤Gの表面に設けた土留め
壁、2は対象地盤Gに掘削されたアンカー孔、3
はアンカー孔2にその孔底まで挿入されたアンカ
ーケーブルであり、これらアンカーケーブル3…
…の地表側の端部を、土留め壁1に当接させた台
座4およびアンカーヘツド5に通して図示せぬジ
ヤツキにて緊張し、その状態をアンカーケーブル
3の突出端外周に装着したくさび6をアンカーヘ
ツド5に係合させることにより定着されている。
アンカーヘツド5から突出するアンカーケーブル
3……の端部は、台座4に固定されたオイルキヤ
ツプ7によつて覆われている。
前記アンカーケーブル3は、PC鋼より線から
なるアンボンドPCストランドであり、表面には、
ポリエチレンチユーブが被覆されて防錆処理がな
されている。このアンカーケーブル3は、本実施
例の場合12本用いられている。
これらアンカーケーブル3……は、シース管8
とこのシース管8の途中に装着された複数の耐荷
体9よりなる管体10に挿入されることにより、
この管体10によつてその全長が被覆されてい
る。
前記耐荷体9は、地中側の先端からアンカーケ
ーブル3……の緊張方向に一定間隔をおいて、本
実施例の場合4つ装着されている。説明上これら
耐荷体9を、先端から順に第1の耐荷体9A、第
2の耐荷体9B、第3の耐荷体9C、第4の耐荷
体9Dとする。
これら耐荷体9,9A,9B,9C,9Dは、
ダクタイル鋳鉄製で表面に亜鉛メツキ処理が施さ
れたものであつて、第2図、第5図および第6図
等に示すように、外周面にシース管8よりも大径
の環状の突条9aが軸方向に間隔をおいて多数形
成され、両端部の内径がシース管8の外径と略同
一に形成された円筒状をなしており、その両端部
にシース管8が嵌合されることにより、シース管
8に装着されている。なお、地中端側の耐荷体9
Aの先端部には、開口を閉塞するパイロツトキヤ
ツプ11が嵌められている。
耐荷体9の内部には、第2図〜第4図に示すよ
うに、アンカーケーブル3を係合させるための係
合部12が一体に設けられ、この係合部12に
は、アンカーケーブル3を挿通させると同時にそ
の端部を係合させるための第1の挿通孔13と、
単にアンカーケーブル3を挿通させる第2の挿通
孔14が耐荷体9の軸方向に沿つて貫通形成され
ている。
第1の挿通孔13は、係合部9の外周部におい
て周方向を等分する3カ所に形成されている。こ
の第1の挿通孔13は、小径部13aと地中端側
の大径部13bとが連続したもので、両者の間に
は、耐荷体9の軸方向に直交する環状の係合面1
3cが形成されている。小径部13aの内径はア
ンカーケーブル3の外径よりもやや大きく、また
大径部13bの内径は、アンカーケーブル3の端
部外周に固定された円筒状のコンプレツシヨング
リツプ15の外径よりもやや大きく設定されてい
る。
第2の挿通孔14は、前記各第1の挿通孔13
の間に、断面クローバ状に形成されており、3つ
の先端部14a,14b,14c内に、アンカー
ケーブル3が3本ずつ挿通されるようになつてい
る。
ところで、前記12本のアンカーケーブル3は、
耐荷体9と同数組、つまり3本ずつ4組に分けら
れている。これらアンカーケーブル3の各組を、
第1のアンカーケーブル群3A、第2のアンカー
ケーブル群3B、第3のアンカーケーブル群3
C、第4のアンカーケーブル群3Dとする。
そして、第2図および第6図〜第8図に示すよ
うに、第1のアンカーケーブル群3Aは第1の耐
荷体9Aに直接係合され、第2のアンカーケーブ
ル群3Bは第2の耐荷体9Bに耐荷バネ16Bを
介して係合され、第3のアンカーケーブル群3C
は第3の耐荷体9Cに耐荷バネ16Cを介して係
合され、第4のアンカーケーブル群3Dは第4の
耐荷体9Dに耐荷バネ16Dを介して、それぞれ
係合されている。第9図はその状態を概略的に示
している。
すなわち、第1のアンカーケーブル群3Aの各
アンカーケーブル3は、第1の耐荷体9Aの第1
の挿通孔13にそれぞれ通され、先端に固定され
たコンプレツシヨングリツプ15の一端面が第1
の挿通孔13の係合面13cに当接することによ
り第1の耐荷体9Aに係合されている。そしてこ
れら第1のアンカーケーブル群3Aは、第2の耐
荷体3B、第3の耐荷体3Cおよび第4の耐荷体
3Dの各第2の挿通孔14における先端部14a
内を通され、前記アンカーヘツド5に係合されて
いる。
また、第2の耐荷体9Bの第1の挿通孔13に
おける大径部13bには、円筒状の耐荷バネ16
Bが係合面13cに当接する状態で挿入されてお
り、第2のアンカーケーブル群3Bの各アンカー
ケーブル3は、耐荷バネ16Bおよび第1の挿通
孔13にそれぞれ通され、コンプレツシヨングリ
ツプ15の一端面が耐荷バネ16Bの一端面に当
接することにより、第2の耐荷体9Bに係合され
ている。これら第2のアンカーケーブル群3B
は、第3の耐荷体3Cおよび第4の耐荷体3Dの
各第2の挿通孔14における各先端部14b内を
通され、アンカーヘツド5に係合されている。
また、第3の耐荷体9Cの第1の挿通孔13に
おける大径部13bには、円筒状の耐荷バネ16
Cが係合面13cに当接する状態で挿入されてお
り、第3のアンカーケーブル群3Cの各アンカー
ケーブル3は、耐荷バネ16Cおよび第1の挿通
孔13にそれぞれ通され、コンプレツシヨングリ
ツプ15の一端面が耐荷バネ16Cの一端面に当
接することにより、第3の耐荷体9Cに係合され
ている。これら第3のアンカーケーブル群3C
は、第4の耐荷体3Dの各第2の挿通孔14にお
ける各先端部14c内を通され、アンカーヘツド
5に係合されている。
さらに、第4の耐荷体9Dの第1の挿通孔13
における大径部13bには、円筒状の耐荷バネ1
6Dが係合面13cに当接する状態で挿入されて
おり、第4のアンカーケーブル群3Dの各アンカ
ーケーブル3は、耐荷バネ16Dおよび第1の挿
通孔13にそれぞれ通され、コンプレツシヨング
リツプ15の一端面が耐荷バネ16Dの一端面に
当接することにより、第2の耐荷体9Dに係合さ
れている。これら第4のアンカーケーブル群3D
のアンカーケーブル3は、第4の耐荷体3Dの第
1の挿通孔13を通された後アンカーヘツド5に
係合されている。
第2の耐荷体9B、第2の耐荷体9Cおよび第
3の耐荷体9Dの各第1の挿通孔13の大径部1
3bに挿入された各耐荷バネ16B,16C,1
6Dは、前述の如く円筒状をなしその内部にアン
カーケーブル3が通される。これら各耐荷バネ1
6B,16C,16Dは、いずれも発泡NBRゴ
ムで成形された弾性体であり、アンカーケーブル
3が緊張されると、アンカーケーブル3の端部に
固定されている各コンプレツシヨングリツプ15
によつて押圧されることにより、弾性変形して軸
方向に収縮し、またその緊張力が解かれると、元
の状態に復帰する。
ところで、アンカーケーブル3……における各
アンカーケーブル群3A,3B,3C,3Dは、
各耐荷体9A,9B,9C,9Dにその端部が係
合されることにより、緊張するジヤツキまでの長
さすなわち自由長部の長さが異なつている。した
がつて、各アンカーケーブル群3A,3B,3
C,3Dを耐荷バネ16B,16C,16Dを介
在させない状態でまとめて1つのジヤツキにより
緊張すると、アンカーケーブル3は単位長さ当た
りの伸び(伸び率)が一定であるから、その伸
び、および緊張力は各アンカーケーブル群3A,
3B,3C,3Dごとに異なる。つまり、アンカ
ーケーブル3の伸びはその長さに比例し、緊張力
は反比例する。
そこで、アンカーケーブル群3B,3C,3D
におけるアンカーケーブル3の伸びと緊張力と
が、アンカーケーブル群3Aにおけるアンカーケ
ーブル3に揃うよう前記各耐荷バネ16B,16
C,16Dの軸方向の長さを異ならせることによ
り、その収縮量(弾性変形量)に変化をもたせて
ある。
たとえば、第1のアンカーケーブル群3Aのア
ンカーケーブル3が、外径;12.7mm、長さ(自由
長部);30m、破断限;18.7tf、降伏限;15.7tfの
場合、14.3tfの荷重で緊張すると、伸びは217mm
(理論値)とわかつており、よつて、各耐荷体9
A,9B,9C,9Dの相互の間隔(厳密に言う
と各コンプレツシヨンリング15の地表側の端面
間)が1mであると、第2、第3、第4の各アン
カーケーブル群3B,3C,3Dの各アンカーケ
ーブル3の伸びは、それぞれ第1のアンカーケー
ブル群3Aのアンカーケーブル3に対して、それ
ぞれ1/30(7.2mm)、2/30(14.4mm)3/30(21.6mm)
ずつ減少した値を示す。
したがつて、上記のアンカーケーブル3の条件
で各耐荷体9A,9B,9C,9Dの相互間隔が
1mである場合、第2の耐荷体9Bに設けた耐荷
バネ16Bをその収縮量が7.2mmに設定されたも
のとし、第3の耐荷体9Cに設けた耐荷バネ16
Cをその収縮量14.4mmに設定されたものとし、第
4の耐荷体9Dに設けた耐荷バネ16Dをその収
縮量21.6mmに設定されたものとする。
これにより、各アンカーケーブル群3A,3
B,3C,3Dをまとめて1つのジヤツキにより
緊張すると、アンカーケーブル群3B,3C,3
Dの各アンカーケーブル3……の伸びは、各耐荷
バネ16B,16C,16Dにそれぞれ補償さ
れ、いずれも第1のアンカーケーブル群3Aの伸
びに一致する。したがつて、各アンカーケーブル
群3A,3B,3C,3Dの各アンカーケーブル
3……に生じる緊張力は均一となり、この結果、
各耐荷体9A,9B,9C,9Dからアンカー孔
2内のグラフト材に働く荷重も均一となつて、良
好なアンカー構造が得られる。
なお、上記においては各耐荷体9A,9B,9
C,9D相互の間隔を1mとした例を示したが、
この間隔は任意であり、それに応じて各耐荷バネ
16B,16C,16Dの収縮量を異ならせる必
要がある。
たとえば、各耐荷体9A,9B,9C,9D相
互の間隔が1.5mである場合、上記の比率にもと
づき、その収縮量は、耐荷バネ16Bが10.8mm、
耐荷バネ16Cが21.6mm、耐荷バネ16Dがが
32.4mmに設定されたものとする。
また、[発明が解決しようとする課題]の項で
述べたアンカーケーブル3を繰り返して緊張する
確認試験を行う際にも、各耐荷バネ16B,16
C,16Dは、アンカーケーブル3の緊張を解く
と常に元の状態に戻るから、アンカーケーブル3
の長さ(自由長部)を各耐荷体9A,9B,9
C,9Dからの長さと特定でき、したがつて、確
認試験に際しては正確な計測値を得ることができ
て厳密な緊張管理を行うことができる。
なお、以下に、上記工法を用いて行う確認試験
方法の一例を具体的に説明する。
まず、この確認試験に用いる装置から説明す
る。
第10図は、シヤツターゲートを備えたジヤツ
キ17を施工箇所にセツトした状態を示してい
る。5は前記アンカーヘツド、4は前記台座であ
る。
ジヤツキ17は、筒状のジヤツキ本体17a内
部に、アンカーケーブル3を緊張するための緊張
シリンダ18と、前記くさび6をアンカーヘツド
5に圧入するための押し込みシリンダ20が、摺
動自在に嵌装されたものである。
緊張シリンダ18の上部開口にはプーリングヘ
ツド21が嵌合されている。このプーリングヘツ
ド21には、ケーブル挿通孔22が設けられ、こ
の孔22の上部は、くさび状のグリツパー23が
はめ込まれるグリツパー孔24とされている。ま
た、押し込みシリンダ20の先端には、ケーブル
挿通孔25が設けられたインデツクス板26が設
けられている。
さらに、ジヤツキ本体17a下部には、仮支圧
板である筒状のラムチヤー27が取り付けられて
いる。このラムチヤー27は、第11図および第
12図に示すように、上縁にジヤツキ本体17a
の下縁がはめ込まれる枠部28を有し、底部に
は、アンカーヘツド5が挿入される挿入口29が
形成されたものである。この内周面には、アンカ
ーヘツド5を押さえるための係止板30が突設さ
れている。
第10図において符号31で示すものは、前記
シヤツターゲートである。このシヤツターゲート
31は、第13図および第14図に示すように、
長尺な板状をなし、板端部より縦方向に複数本、
この場合4本の溝32が形成されているものであ
る。この溝32は、アンカーヘツド5のケーブル
挿通孔5aに対応して設けられており、シヤツタ
ーゲート31をアンカーヘツド5に合わせて配置
した際、同一列に並ぶケーブル挿通孔5aがちよ
うど1本の溝32上に位置するようになつてい
る。また、溝幅は、アンカーケーブル3の径より
若干大きく、かつ、くさび6の先端の径より小さ
く形成され、アンカーケーブル3は通過できるも
のの、くさび6は通過できないようにされてい
る。そして、このシヤツターゲート31が挿入さ
れた際、アンカーケーブル3の通る部分がアンカ
ーケーブル3の貫通部33とされ、この貫通部3
3の周辺のシヤツターゲート31の上面には、く
さび6が嵌まる嵌合凹部34が形成されている。
また、シヤツターゲート31の他端には、ハン
ドル部35が形成されており、この部分をつかん
でアンカーケーブル3に対してシヤツターゲート
31を抜き差しすることにより、シヤツターゲー
ト31は、アンカーヘツド5の上面に取り外し自
在に配置されるようになつている。
なお、ラムチヤー27の周壁には、第12図に
示すように、シヤツターゲート31を挿入するた
めのゲート挿入孔36が形成されている。
次に、このように構成されたジヤツキ17の作
用とともに、前述した確認試験方法を操作手順に
従つて説明する。
まず、第10図に示すように、ジヤツキ17
を、地盤外部に突出したアンカーケーブル3の端
部に装着する。この装着の仕方は、まず、アンカ
ーケーブル3をアンカープレート土留め壁1のケ
ーブル挿通孔1aに通し、アンカーヘツド5のケ
ーブル挿通孔5aから出す。
次に、くさび6を、先端がアンカーヘツド5側
に向くようにしてアンカーケーブル3の端から通
し、アンカーヘツド5近くでスプリング(図示
略)を巻くことによりアンカーケーブル3を装着
する。それからアンカーケーブル3をインデツク
ス板26のケーブル挿通孔25に通し、緊張シリ
ンダ18内部から、プーリングヘツド21のケー
ブル挿通孔22を通して外部に出す。そして、グ
リツパー23を、プーリングヘツド21のグリツ
パー孔24に嵌入することにより、ジヤツキ17
をアンカーケーブル3に固定する。
次いで、引張試験方法の操作手順を説明する。
まず、シヤツターゲート31を、ラムチヤー2
7のゲート挿入孔36より挿入し、アンカーヘツ
ド5とくさび6の間に位置させる。このとき、ア
ンカーケーブル3はシヤツターゲート31の溝3
2に入る。この状態で、先に説明した引張試験の
サイクルで緊張シリンダ18を作動することによ
りアンカーケーブル3の緊張・緩和を行なう。
このときのくさび6およびシヤツターゲート3
1の動作ならびに作用を説明する。まず、アンカ
ーケーブル3を緊張すると、くさび6はアンカー
ケーブル3の伸びに伴つて移動する。しかし、シ
ヤツターゲート31とインデツクス板26間の距
離が1回の引張りにおけるアンカーケーブル3の
伸びより短く設定されているので、くさび6はあ
る程度アンカーケーブル3とともに動くが、イン
デツクス板26に当たつて停止する。さらに、続
けてアンカーケーブル3を緊張すると、アンカー
ケーブル3は伸びるものの、くさび6はインデツ
クス板26の手前に留められる。
こうして所定の荷重を保持してアンカーケーブ
ル3を引張りした後、荷重を下げる。そうする
と、くさび6は、アンカーケーブル3が縮むのに
伴つてアンカーヘツド5側に移動するが、その先
端が、シヤツターゲート31の貫通部33に形成
された凹部34にはまり、それ以上動かなくな
る。
くさび6は、アンカーケーブル3の緊張・緩和
の際には以上のように動き、シヤツターゲート3
1によつてアンカーヘツド5のくさび孔5bには
嵌入しない。すなわち、試験中にはアンカーケー
ブル3は定着されることがない。
このように、確認試験の際には、アンカーヘツ
ド5の上にシヤツターゲート31が配置されてい
ることにより、くさび6はアンカーヘツド5のく
さび孔5bに嵌入されることなく、続けて緊張・
緩和を行なうことができる。
なお、試験終了後、実際の定着を行なうには、
試験における最後の緊張を行なつた後、ラムチヤ
ー27のゲート挿入孔36よりシヤツターゲート
31を抜き取り、アンカーケーブル3の緊張荷重
を所定の定着荷重に戻し、くさび6を押し込みシ
リンダ20によつて、アンカーヘツド5のくさび
孔5bに圧入する。
このような確認試験方法によれば、アンカーケ
ーブル3の緊張を緩和させたとき、くさび6がシ
ヤツターゲート31によつてアンカーヘツド5の
くさび孔5bに嵌入しないから、アンカーケーブ
ル3にくさび6を装着したままの状態でアンカー
ケーブル3の緊張を行なえ、また、試験終了後、
アンカーケーブル3を実際に定着するときには、
シヤツターゲート31を外し、くさび6をアンカ
ーヘツド5のくさび孔5bに嵌入させればよい。
したがつて、確認試験から実際の定着を行なうま
で、一貫して連続的に作業を行なうことができ、
地盤アンカー施工の大幅な作業能率向上を図るこ
とができる。そして、上述の本実施例の地盤アン
カー工法と組み合わせて行うことにより、確認試
験に際しては正確な計測値を得ることができ、か
る厳密な緊張管理を行うことができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の地盤アンカー工
法によれば、アンカー孔内に挿入する複数本のア
ンカーケーブルをシース管によつて被覆するとと
ともに、このシース管に、先端から前記アンカー
ケーブルの緊張方向に一定間隔をおいて複数の耐
荷体を装着し、前記複数本のアンカーケーブル
を、前記耐荷体と同数のアンカーケーブル群に分
け、これらアンカーケーブル群のうちの1組を最
も地中端側に装着された耐荷体に直接係合すると
ともに、他のアンカーケーブル群を、全ての組の
アンカーケーブル群の緊張力が均一になる如く弾
性変形量がそれぞれ設定された弾性体を介して他
の前記各耐荷体に1組ずつ係合し、次いで、各ア
ンカーケーブル群をまとめて緊張することを特徴
とすることから、各弾性体の作用により、複数の
耐荷体に係合した各アンカーケーブル群のアンカ
ーケーブルの伸びおよび緊張力が均一になり、こ
の結果、耐荷体から発生する荷重も均一になつて
優れた地盤アンカー構造を得ることができるとと
もに、アンカーケーブルの緊張・緩和を繰り返す
定着前の確認試験に際しても、アンカーケーブル
の伸びおよび緊張力を理論値に近似させることが
でき、確実な緊張管理が行えるといつた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本の一実施例によつて施工された状態
の地盤アンカー構造の一部断面側面図、第2図は
第1の耐荷体の一部断面側面図、第3図は第2図
の−線矢視図、第4図は第2図の−線矢
視図、第5図は第2図の−線矢視図、第6図
は第2の耐荷体の一部断面側面図、第7図は第3
の耐荷体の一部断面側面図、第8図は第4の耐荷
体の一部断面側面図、第9図はアンカー構造の概
略図、第10図〜第14図は確認試験を説明する
ための図であつて、第10図はジヤツキにてアン
カーケーブルを施工箇所に定着している状態の側
断面図、第11図はラムチヤーの平面図、第12
図はラムチヤーの左半分を断面とした側面図、第
13図はシヤツターゲートの平面図、第14図は
第13図におけるZ−Z線矢視図である。 2……アンカー孔、3……アンカーケーブル、
8……シース管、9,9A,9B,9C,9D…
…耐荷体、16B,16C,16D……耐荷バネ
(弾性体)、G……地盤。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アンカー孔内に挿入する複数本のアンカーケ
    ーブルをシース管によつて被覆するとともに、こ
    のシース管に、先端から前記アンカーケーブルの
    緊張方向に一定間隔をおいて複数の耐荷体を装着
    し、前記複数本のアンカーケーブルを、前記耐荷
    体と同数のアンカーケーブル群に分け、これらア
    ンカーケーブル群のうちの1組を最も地中端側に
    装着された耐荷体に直接係合するとともに、他の
    アンカーケーブル群を、全ての組のアンカーケー
    ブル群の緊張力が均一になる如く弾性変形量がそ
    れぞれ設定された弾性体を介し他の前記各耐荷体
    に1組ずつ係合し、次いで、各アンカーケーブル
    群をまとめて緊張することを特徴とする地盤アン
    カー工法。
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