JPH0471950B2 - - Google Patents

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JPH0471950B2
JPH0471950B2 JP57109493A JP10949382A JPH0471950B2 JP H0471950 B2 JPH0471950 B2 JP H0471950B2 JP 57109493 A JP57109493 A JP 57109493A JP 10949382 A JP10949382 A JP 10949382A JP H0471950 B2 JPH0471950 B2 JP H0471950B2
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Japan
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carbon black
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JP57109493A
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JPS591572A (ja
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Masasuke Ooba
Takesuke Pponma
Takeshi Pponma
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Asahi Carbon Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Asahi Carbon Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はハイストラクチヤーカーボンブラツク
に関する。 カーボンブラツクの重要な特性のひとつにスト
ラクチヤーがあるが、このストラクチヤーの中に
はカーボンブラツク製造時に粒子同志が融合して
形成された永続的ストラクチヤー(アグリゲート
とも呼ばれる)と、このアグリゲートがフアン・
デル・ワールスーロンドン力のような物理的力に
より結合され形成される一時的ストラクチヤー
(アグロマレートとも呼ばれる)の二種のストラ
クチヤーが存在していることはよく知られてい
る。本発明は窒素吸着比表面積が40m2/gを越え
60m2/g未満という比較的大きな粒子径をもつカ
ーボンブラツクにおいて、カーボンブラツクのス
トラクチヤーにしめる比較的結合強度の小さい一
時的ストラクチヤーの割合を、従来のカーボンブ
ラツクよりも著しく高めたことを特徴とするカー
ボンブラツクに関するものである。 ストラクチヤーを評価する方法としては、カー
ボンブラツクの空〓を液体で満たす手段があり通
常DBP吸収量(以下、A0と称する)が用いられ
る。これは、カーボンブラツク100gに対する
DBPの吸収量mlを算出したものであり、A0の値
は、永続的ストラクチヤーと一時的ストラクチヤ
ーを加え合わせた数値となる。 カーボンブラツクストラクチヤーの中の主に永
続的ストラクチヤーを評価する方法として、シリ
ンダー中に入れたカーボンブラツクをピストンを
用いて1687Kg/cm2(24000psi)で4回圧縮した後
のDBP吸収量を測定する方法がある(24M4DBP
吸収量と呼ばれる)。 本発明は、窒素吸着比表面積(以下、N2SAと
称する)が、40m2/gを越え60m2/g未満、
DBP吸収量(A0)が165〜210ml/100gのカーボ
ンブラツクであつて、1687Kg/cm2(24000psi)で
1回圧縮した後のDBP吸収量、すなわち
24M1DBP吸収量(A1)(A1ml/100g)と前記
A0との比、A1/A0が0.65〜0.80の範囲にあるこ
とを特徴とするカーボンブラツクであり、さらに
好ましくはA0は180〜210ml/100gの範囲のカー
ボンブラツクが本発明には望ましい。 一時的ストラクチヤーの中においても、其の結
合強度にはある幅が存在し、エラストマーとカー
ボンブラツクの混合過程において、一時的ストラ
クチヤー中での結合強度の比較的小さい一時的ス
トラクチヤーの全ストラクチヤーに占める割合が
大きい場合には、カーボンブラツクのエラストマ
ーへの分散速度を上昇させ、特に比較的小さな剪
断力によつてでも容易に分散され易くなり、短時
間で良好な分散が達成される。本発明で特定する
A1/A0は、上述のストラクチヤー中での比較的
結合強度の小さい一時的ストラクチヤーの割合を
表わす指標であり、この数値が小さいほど一時的
ストラクチヤーの中でも比較的結合強度の小さい
一時的ストラクチヤーの全ストラクチヤー中に占
める割合が大きくなる。 本発明で特定されている、さらに望ましい要件
として、計算24M4DBP吸収量A2と、実測
24M4DBP吸収量A3との差、A2−A3(以下△Aと
呼ぶ)が、大きいことは、カーボンブラツクのス
トラクチヤー中における永続的ストラクチヤーの
割合およびその結合強度が小さいことを示し、引
張や引裂のような緩和機構が関連する補強特性評
価においてエラストマー中でのカーボンブラツク
の一時的ストラクチヤーの崩壊および永続的スト
ラクチヤーの部分的破壊をもたらし、その結果、
局部的な応力の集中を緩和、平均化して妨げるこ
とにより、カーボンブラツク配合エラストマー組
成物の破壊強度を向上させることに寄与するもの
であると考えられる。 本発明のカーボンブラツクのN2SAの範囲は40
m2/gを越え60m2/g未満にあり、分類上は
FEF級に相当する。このFEF級カーボンブラツ
クの中でハイストラクチヤーを有するブラツクと
しては、FEF−HS,MAF(FEF級ハイストラク
チヤーブラツク、例えば旭カーボン(株)製、商品
名;旭#60H)ブラツクがある。このMAF級の
市販ブラツクにおけるA1/A0の値は0.9を上回る
のがほとんどである。しかしながら、A1/A0
値が0.9を上回る、すなわち、カーボンブラツク
の全ストラクチヤーに占める一時的ストラクチヤ
ーの割合が低い、通常の市販カーボンブラツクで
は工業用ゴム部材に配合して用いた場合には押出
し速度、ダイスウエル特性(以下、D.S.と称す
る)および分散性という加工特性において、いま
ひとつ不満足であつた。 本発明者らは、カーボンブラツクのストラクチ
ヤーにおけるA1/A0の値が0.65〜0.80すなわち、
全ストラクチヤー中の比較的崩壊しやすい一時的
ストラクチヤーの割合がある一定範囲以内にある
場合には、この加工特性を改良できることを見い
出し、本発明を完成させたものである。さらに、
次式で算出された24M4DBP吸収量(A2ml/100
g)、 A2=−0.59+0.229×(N2SA)+0.918×(A0)−
2.045×10-3×(A02 と、実測された24M4DBP吸収量(A3ml/100g)
との差、A2−A3(以下、△Aと称する)が10〜30
の範囲を満足するカーボンブラツクの場合には、
本発明のブラツクとしてより一層好ましいものと
なる。 本発明のカーボンブラツク特性は、N2SAが40
m2/gを越え60m2/g未満,DBP吸収量(A0
が165〜210ml/100g,24M1DBP吸収量(A1
とA0との比、A1/A0が0.65〜0.80の範囲にある
ことを特徴とするが、後述の実施例におけるゴム
性能評価においても明らかな如く、N2SAが40
m2/gより小さくなる(粒子径が大きくなる)と
カーボンブラツクが配合されたエラストマーの破
壊強度(引張強さ)の低下をもたらす。また、60
m2/gより大きい場合(粒子径が小さくなる)に
は、押出し特性、エラストマーへの分散性、D.S.
という加工性が低下するの好ましくない。さらに
DBP吸収量(A0)が165ml/100gよりも小さく
なると加工特性が低下してしまうので不適当であ
る。A0が210ml/100gを上回るストラクチヤー
を有するカーボンブラツクは、製造工程において
カーボンブラツク原料油の他にアセチレンガスを
添加した場合には、これ以上のストラクチヤーを
有するカーボンブラツクを製造することが可能と
なろうが、オイルフアーネス法のみではN2SA
40m2/gを越え60m2/g未満において後述する測
定法でのDBP吸収量(A0)が210ml/100gを上
回るストラクチヤーのカーボンブラツクを製造す
ることは現在の技術レベルでは著しく困難であ
り、例えばカーボンブラツクの粒径(比表面積)
制御や微細コークス混入排除制御等が困難とな
り、また製造装置内のコークス堆積により長時間
運転ができなくなるなどの理由により、本発明に
おけるA0の上限は210ml/100gに限定される。 また、A1/A0の値が0.8よりも大きくなるすな
わち、全ストラクチヤーに占める一時的ストラク
チヤーの割合が減少するとエラストマー中へのカ
ーボンブラツクの分散速度が低下し、さらに押出
し特性やD.S.という加工特性が低下する。 本発明における望ましい要件としての計算
24M4DBP吸収量、A2と、実測24M4DBP吸収量
A3との差、△Aの値は、この数値が大きくなる
ほど全ストラクチヤーに占める一時的ストラクチ
ヤーの割合の大きいことおよび永続的ストラクチ
ヤーの結合強度が小さいことを示し通常の市販カ
ーボンブラツクでは−6〜+6の数値となるが、
本発明はカーボンブラツクの主要件に加えて、
A2値よりもA3値を10以上小さくすると、カーボ
ンブラツク配合エラストマーに比較的大きな変形
を与えた場合に容易に一時的ストラクチヤーの崩
壊および永続的ストラクチヤーの部分的破壊が起
こり、局部的な応力集中を妨げることによりエラ
ストマー組成物の破壊強度、特に引張強度等の緩
和機構に関連する破壊強度の向上に寄与するの
で、より一層好ましいカーボンブラツクとなる。
しかし、△Aを30より大きくした場合には、その
他の補強特性、例えば耐摩耗性の著しい低下をき
たすので好ましくない。 本発明によるカーボンブラツクの各性質は、次
のように測定される。 N2SA:ASTM,D−3037に従つて窒素吸着から
測定され、m2/gで表現されるカーボン
ブラツクの比表面積を表わす。 DBP吸収量(A0):JIS−K6221により測定され
るカーボンブラツクのDBP吸収量を表
わし、カーボンブラツクのストラクチヤ
ーを評価するものである。通常100g当
たりの吸収量、ml/100gで表現される。 24M4DBP吸収量(A3):ASTM D3493に従い、
試料カーボンブラツクをシリンダー中で
1687Kg/cm2(24000psi)の圧力で圧縮−
ほぐしを4回繰り返した後のDBP吸収
量を測定する。 24M1DBP吸収量(A1):試料カーボンブラツク
を1687Kg/cm2(24000psi)で1回圧縮し
た後のDBPの吸収量を測定する。 上述のように、本発明によるカーボンブラツク
は、通常のカーボンブラツクよりも非常に高いス
トラクチヤーを有し、かつ、フアン・デル・ワー
ルスーロンドン力のような弱い物理的結合による
崩壊しやすい一時的ストラクチヤーを、ある範囲
に大きくすることにより、ストラクチヤーを上げ
たときの前述の利点を保持しながら、押出し速
度、D.S.に分散性という加工特性を著しく改良す
ることができる。さらには、ストラクチヤーを上
げた本発明カーボンブラツクにより、同一硬度と
したエラストマーの比重を低下することができ、
また、オイル配合量を増加することができるな
ど、軽量化、コスト低下を計ることが可能である
という利点も有する。 従つて、本発明によるカーボンブラツクは上述
したさまざまな有効性能を発揮させる例えば工業
用ゴム部材の補強用充填剤として好適である。 本発明にかかるカーボンブラツクは、ハイスト
ラクチヤーカーボンブラツクの製造を目的とした
特許第1059132号発明(特公昭54−38068号公報、
出願人・旭カーボン株式会社)製造法に用いられ
ていると同様の製造装置を用い、同様の製造法に
準じて製造される。すなわち、特許第1059132号
発明においては、耐火材でライニングされたほぼ
円筒形状のフアーネスタイプカーボンブラツク製
造炉を用い、この炉の先端から炉内の軸線方向に
炭化水素原料油を連続的に噴射すると共に炉頭部
の側壁接線方向から炉内に、燃料と空気を導入し
て、高温の燃焼ガスよりなる旋回流(順方向旋回
流)を生ぜしめ、この旋回流発生位置に近接した
側壁接線方向から前記旋回流の流動方向とは逆の
流動方向に旋回(逆方向旋回流)するように、さ
らに空気を導入して高温の燃焼ガスからなる攪乱
雰囲気となし、噴射された原料油を攪乱雰囲気下
の高温の燃焼ガス流と接触して熱分解せしめ、得
られたカーボンブラツク懸濁熱ガス流を急冷して
反応を停止した後、カーボンブラツクを捕集する
ことによつて製造されている。また、この特許発
明の実施例1では、円筒形状製造炉の内径が60
cm、炉頭部側壁接線方向に備えられた一対の燃料
および空気の導入路(順方向接線空気導入路)内
径が5cmで、同じく炉頭部側壁接線方向におい
て、前記導入路との中心間距離で15cm間隔を置い
て設けられた一対の空気導入路(逆方向接線空気
導入路)の内径が5cmである製造装置が用いられ
ている。そして、この特許発明では、順方向に導
入される燃料および空気、逆方向に導入される空
気によつて、炉頭部の燃焼帯は高温の燃焼ガスか
らなる攪乱雰囲気となり、この雰囲気内に噴射さ
れた原料油滴は、燃焼帯およびそれに連なる反応
帯にかけて熱分解およびその後の反応によつて、
ストラクチヤーの充分発達したカーボンブラツク
が生成され、こうして生成されたカーボンブラツ
クは、二次的な熱変質を受けないように、反応帯
後端部に連結された冷却帯において設置されたク
エンチング装置からの水によつて高温の熱ガスと
共に1000℃以下、通常は400〜600℃の温度迄急冷
され、反応が停止される様になつている。また、
この特許発明によれば、特許公報にも記載されて
いるとおり、製造炉内に噴射する原料油量(/
H)に対する総空気供給量(Kg/H)の増減操作
および順方向接線空気量(Kg/H)と逆方向接線
空気量(Kg/H)との比の増減操作、加えて原料
油の温度、噴射圧などをさまざまに組合わせて設
定することにより、カーボンブラツクの品質性状
を所望値に制御できるという利点があるので、本
発明にかかるカーボンブラツクの製造に好適であ
る。しかし、後述の実施例において示した如き
BMCI値の高い原料油を上述した製造法に適用す
るのが本発明で、特定した物性値を有するカーボ
ンブラツクの製造にとつて一層好適である。 以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく説
明する。 実施例 カーボンブラツクの製造 本発明にかかるカーボンブラツクおよび性能比
較用カーボンブラツクを、上述した特許第
1059132号発明の特許公報記載の実施例1で用い
たと同様の装置(但し、順方向および逆方向接線
空気導入路の直径を各2倍の10cmとした)を用
い、且つ同特許発明製造法に準じて製造した。 上記のカーボンブラツク製造装置は、FEFな
いしGPF級のソフト系カーボンブラツクの生産
に適したものである。 カーボンブラツクのストラクチヤーの生成過程
は、その製造炉の形状および操作方法により大き
く異なる。すなわち、ソフト系カーボンブラツク
製造炉ではハード系カーボンブラツク製造炉に比
べて炉径は大きくその炉内の流動速度は緩やかで
あり、また急冷するまでの距離もずつと長くな
り、アグリゲート同士の物理的力による一時的ス
トラクチヤー形成の機会が多くなる。 さらに、反応温度も低い傾向にあり、これにと
もなつて成長した構成粒子同士の融着数が流動速
度の低下もあつて減少し、アグリゲートへの成長
の度合は小さくなる。 これらの理由から、アグリゲートの生成度合
(永続的ストラクチヤー)は小さく、物理的力に
よる一時的ストラクチヤーが容易に形成されるこ
とになる。すなわち、同じDBP吸収量を示すカ
ーボンブラツクであつてもソフト系の製造炉で生
産したカーボンブラツクでは機械的外力により崩
壊し易い一時的ストラクチヤーの占める割合が大
きいものが生成する。 これをまとめて示すと次のようになる。
【表】 形成
原料油は表−に示した性状のものを使用し、
製造装置の稼働条件は表−に示した通りに設定
した。 表−に示されている如く、原料油は加熱した
ものを圧力をかけて炉先端から炉内軸方向に噴射
し、燃料は順方向接線空気と共に同一導入路から
炉頭部内に噴射燃料しながら装入した。カーボン
ブラツク含有熱懸濁ガス流は原料噴射位置より
5.0〜6.0m離れた急冷位置で水で急冷した。 製造したカーボンブラツクの物理化学特性は、
表−にとりまとめて示した。 表−の実施例RunNo.1〜5のカーボンブラツ
クは主要件のA1/A0比および望ましい要件A2
A3=10〜30範囲内の両要件を満足し、実施例
RunNo.6のカーボンブラツクはA1/A0比を満足
するが、望ましい要件A2−A3=10〜30範囲をは
ずれるものであり、比較例(7)な(10)のカーボンは
A1/A0の主要件を満足しないものである。 また、対比のために表−には、旭カーボン(株)
製商品名;旭#60H(ASTM,N−568相当
MAF)ならびに工業用標準カーボンブラツク
(IRBNo.5)を併記した。 性能評価試験 表−に示したカーボンブラツクの性能を評価
するために、表−に示した配合比をもつてゴム
組成物を調製し、さまざまな試験に供した。 表−の其のは、ゴム100重量部に対し、カ
ーボンブラツク50重量部一定配合の場合の配合条
件を示したものであり、其のは、旭#60Hカー
ボンブラツク50重量部配合物の硬さと同等となる
ように供試カーボンブラツクの配合量を変化した
場合の配合条件を示したものである。 各ゴム配合物の性能評価は、つぎのゴム特性試
験条件により測定評価した。 ゴム特性試験条件 配合物の加硫:145℃ 30分 押出試験:ASTM D2230−77−A法に準じて
測定し、D.S.(%)は下式で求めた。 D.S.(%)=S−So/So×100 So;die面積 S;押出試料断面積 分散性:ASTM D2663−69−B法に準じて測
定 その他のゴム特性:JISK6301加硫ゴム物理試
験方法に準じて測定 表に示した各カーボンブラツクを、表其の
1(等量配合)および表其の2(変量配合)で配
合した場合のゴム物性について、それぞれ表−
および表−にとりまとめて示した。 表−から明らかなように、本発明の目的とす
る補強効果(引張強さ)を一定レベルに保持しな
がら、加工性能に最も寄与する押出特性および分
散性を改善するためには、その基本的な物理化学
特性の表面積およびストラクチヤーの要件がある
範囲になければならない。 すなわち、実施例1および実施例4を見ると、
引張強さがMAFに極めて近似しており、その改
善効果が低下する恐れがあるので、N2SAレベル
は40m2/gを越える必要がある。しかし、N2SA
レベルは60m2/gに近い実施例2および5では、
分散性がMAFに近接して改善効果が小さくなる
ので、60m2/gを上限とみなすことができる。 実施例2を見ると、押出特性がMAFに近接し
ており、改善効果が低下するので、DBPレベル
は165ml/100g以上にしなければならないことが
知見できる。 上述の二つの基本特性は満足しているが、望ま
しい要件である計算24M4DBP吸収量と実測
24M4DBP吸収量途の差(△A)が10〜30ml/
100gという望ましい要件を満たしていない実施
例6は、比較例7以上には改善されるが、押出速
度はMAFより若干改良される程度となる。 しかし、実施例6は、引張強さにおいては
MAFに比較して著しく改善される。 さらに、比較例7は前記2特性を満足するが、
本発明の主要件であるA1/A2比を満足していな
いので、押出速度はDBP吸収量が高いにもかか
わらず実施例6よりも低下している。 比較例8は実施例1とほぼ同等の表面積(N2
SAおよびA)およびストラクチヤー(DBP吸
収量および24M4DBP吸収量)の物性をもつハイ
ストラクチヤーカーボンブラツクであるが、比較
例8は本発明の要件であるA1/A2の値が上側に
外れた例を示したものである。この要件を満たし
ていないために、引張強さ、伸び、反ぱつ弾性等
の配合ゴム組成物の物性は両者ともほぼ同じであ
るが、加工性、特に押出特性、さらには分散性に
おいて実施例1に比較して顕著な低下がみられ
る。すなわち、比較例8の押し出し速度が387.2
cm/minであるのに対して、実施例1では414.0
cm/minと約7%増加している。この押し出し速
度の増加は、生産性、作業効率の向上に大きく寄
与するものである。また、分散性も94%と大きな
改善がみられる。 さらに、比較例9および10は、その表面積とス
トラクチヤーがほぼ等しい実施例3および5とそ
れぞれ比較した場合、いずれも本発明の要件であ
るA1/A0の値が下限を下回つているために、加
工性や分散性では満足すべき結果となつている
が、補強性、特に引張強さにおいて大きな低下が
みられる。すなわち、実施例3と比較例9を比較
すると、押し出し速度はほぼ同等であるが、引張
強さは比較例9では223Kg/cm2に対して実施例1
では231Kg/cm2と向上しており、この傾向は表−
においても見られる。また、実施例5と比較例
10とを比較すると、引張強さで同じように実施例
5の改善効果が認められるが、これに加えて伸び
特性においても良好な性能を示している。 これらのゴム物性の比較結果から明かなよう
に、カーボンブラツク配合ゴムに対して適切な加
工性、分散性を有するとともに、補強性をあるレ
ベル(少なくともMAF級レベル)に維持するた
めには、全ストラクチヤー中での一時ストラクチ
ヤーの中でもより破壊され易いストラクチヤーの
割合、A1/A0、を本発明で規定した特定範囲、
すなわち0.65〜0.80の間の値としなければならな
い。 このA1/A0を上記の特定範囲とすることによ
り、従来のハイストラクチヤーのFEF級カーボ
ンブラツクであるMAF(N−568相当品)に対し
て、本発明カーボンブラツクが押出特性(D.S.お
よび押出速度)ならびに分散性において極めて優
れていることが明かである。そして、本発明のカ
ーボンブラツクにおいては、硬さおよび300%モ
ジユラスが著しく向上するので、同一硬度のゴム
配合物とするためには、カーボンブラツクの配合
量を低くすることができることも理解される。 表−は、MAFカーボンブラツク50重量部配
合物の硬さと同等となるように供試カーボンブラ
ツクの配合量を変化させたときのゴム物性を示し
たものである。 (イ)押出特性:実施例1〜5は、配合したカーボン
ブラツクの配合重量部数が低いにもかか
わらず、D.S.および押出速度の両者とも
MAFよりも優れている。 実施例6は、△Aが望ましい要件を満足しない
ため、この特性については若干劣る。 比較例7および8は、本発明の特定要件である
A1/A0の上限を越えているので、これらの特性
で低下していることが認められる。 (ロ)比重:実施例1〜6および比較例7〜10のいず
れにおいても、MAFよりもこの値は低
下しており、ゴム配合物の軽量化に寄与
する。 (ハ)引張強さ:実施例1〜6および比較例7および
8ではこの特性において優れている。し
かしながら、比較例9および10では、そ
の基本的特性がほぼ等しい実施例3およ
び5とそれぞれ比較すると、引張強さで
低下が認められる。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを越
    え60m2/g未満、ジブチルフタレート(DBP)
    吸収量(A0)が165〜210ml/100gの特性を有す
    るカーボンブラツクであつて、24M1DBP吸収量
    (A1)の値と前記A0の値の比、A1/A0が0.65〜
    0.80の範囲にあることを特徴とするハイストラク
    チヤーカーボンブラツク。 2 次式で算出される計算24M4DBP吸収量
    (A2,ml/100g);A2=−0.59+0.229(N2SA)+
    0.918(A0)−2.045×10-3×(A02と、実測された
    24M4DBP吸収量(A3,ml/100g)との差(A2
    −A3)が10〜30の範囲にある特許請求の範囲第
    1項記載のハイストラクチヤーカーボンブラツ
    ク。
JP10949382A 1982-06-25 1982-06-25 ハイストラクチヤ−カ−ボンブラツク Granted JPS591572A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10949382A JPS591572A (ja) 1982-06-25 1982-06-25 ハイストラクチヤ−カ−ボンブラツク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10949382A JPS591572A (ja) 1982-06-25 1982-06-25 ハイストラクチヤ−カ−ボンブラツク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS591572A JPS591572A (ja) 1984-01-06
JPH0471950B2 true JPH0471950B2 (ja) 1992-11-17

Family

ID=14511641

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JP10949382A Granted JPS591572A (ja) 1982-06-25 1982-06-25 ハイストラクチヤ−カ−ボンブラツク

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JPS591572A (ja) 1984-01-06

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